「きれいな空気が吸えるのなら……」大気汚染が止まらない中国で、金持ち用“空気シェルター計画”が浮上!?

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イメージ画像(「足成」より)
 PM2.5をはじめとする大気汚染が深刻化する中国で、「大気汚染物質遮断マンション」が人気となっている。  このほど北京市内で分譲が開始された高級マンションでは、 外部の空気をろ過・浄化して取り込むことができる最新鋭の空気清浄設備を屋上に備えている。これにより、各戸では家庭用空気清浄機は不要となるという。また、地中熱ヒートポンプや空調システムにより室温や湿度も調節され、棟内は常に「高原のような快適さ」という触れ込みだ。1平米あたりの分譲価格は約63~66万円と予想されており、周辺の相場と比べても強気の価格設定となっている。  北京市の最新の高級マンションでは、こうした空気清浄機能はもはや常識となりつつあるという。しかし、広東省ブロック紙社会部記者によると、北京市内ではさらに驚きの計画まで浮上しているという。 「マンションも備えた複合商業施設を無色透明の巨大なドーム状の幕で覆い、内部には浄化した空気を充満させるというシェルター化計画を、大手デベロッパーが立案している。荒唐無稽に思えるが、大学教授などが参加するプロジェクトチームも発足していると聞く。富裕層の間では、海南島をはじめとする比較的大気の汚染度が低い地域への移住もブームとなっているが、 北京できれいな空気が吸えるなら、金に糸目は付けないという人も多い。現時点では研究段階だが、今後も大気汚染の深刻化に歯止めがかからなければ、実行に移される可能性もある」  結局、きれいな空気を吸うのも金次第ということになりそうだ。そんなことより、汚染源の撲滅を進めたほうが簡単な気もするのだが……。 (文=牧野源)

背景に陳情者の締め付け強化? 全人代会期中に連続焼身自殺が発生!

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天安門(Wikipedia)より
 13日に閉幕した、中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)。実は9日間の会期中、とある異常事態が発生していた。全人代の会場である人民大会堂からも程近い天安門周辺で、2件もの焼身自殺が発生していたのだ。  全人代開幕日の5日午前、天安門前の金水橋そばで突然、白煙が上がった。目撃者によると、40代の女性が突然、自らの衣服に火をつけたのだ。その直後、付近で警戒中だった警察が消火器で火を消して彼女を連行したというが、その後の安否は分かっていない。  ちなみにこの事件に関し、ネット上で情報発信した人権活動家の中国人女性が、当局に拘束されている。  さらに10日の早朝7時前、再び金水橋で30代の女性による焼身自殺が発生。これは、現場にいた私服警官に阻止されて未遂に終わっている。  しかし、全人代会期中であり、昆明駅の無差別テロの直後という超厳重警戒中の天安門周辺で、数日中に2件もの焼身自殺事件が起きるのは異例のことである。  その背景に、「陳情者の締め付け強化」を指摘するのは、中国事情に詳しいフリーライターの高田信人氏だ。 「全人代の時期には、中央の『陳情窓口』を目指して多数の陳情者が地方から北京を訪れる。さらに、中央からのマイナス査定を恐れて陳情を食い止めようとする地方当局もやって来て、彼らを連れ戻すということが毎年行われていのですが、今年は北京に派遣される地方当局の人員が例年より多かったといわれている。習近平による腐敗撲滅運動の最中、陳情が命取りになりかねないため、地方役人も必死なのでしょう。焼身自殺を図った2人に関しては、北京に陳情に訪れていたという情報もある。最後の希望だった陳情を阻まれ、命をかけて声を上げた可能性もある」   ネット上を中心に言論統制を進める習近平政権で、今後も“命の陳情”が頻発する!? (文=牧野源)

浦和レッズ横断幕問題「試合終了まで外せなかった」ワケ……クラブチームとサポーターのいびつな関係とは

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Twitterで流れている、問題の画像
 今月8日、「Japanese only」と書かれた横断幕の写真が、Twitter上を席巻した。こういった人種差別は海外のサッカースタジアムで頻発しており、欧州サッカー連盟も頭を悩ませているが、この写真が撮影されたのは海外ではなく、日本だった。  当然、多くのサッカー関係者やファンたちが、この横断幕をゲートに張った浦和レッズサポーターを問題視した。Jリーグも動き、13日になって、浦和が行うホームスタジアムでの1試合を無観客にする処分を下す。しかし、あるクラブチームの経営者は、一連の流れに違和感を覚えるという。 「対応まで5日もかかっているのは遅いですよね。ネット社会を理解していない。これだけ放置すれば、画像は拡散されるし、当然、さまざまな臆測を呼ぶ。旧態依然としたJリーグの体質が、スピード感を鈍くさせたのでは」  その一方で、浦和に下された処分は妥当だという声が多い。Jリーグ史上例がないものであり、浦和の入場料収入は1試合当たり約1億円というのを考えれば、罰金が科されたのと同じである。  裁定を受け、問題行動を行ったサポーターグループへの非難が集まっているが、そもそもは、クラブ側の対応の甘さが招いた結果である。というのも、浦和の淵田敬三社長は「横断幕に気付いたが、試合が終わるまで外せなかった」と語っているのだ。ゴール裏での情報と照らし合わせると、クラブスタッフは横断幕に気付き、サポーターに撤去を要請。しかし、合意を得られずに断念。だが、欧米系の観客がこの横断幕の写真を撮影したため、慌てて外したという。  今回の対応について、「クラブ側が、サポーターの問題行動を過保護にしすぎ」と前出の経営者は指摘するが、それが顕著なのは、敗戦が続いた際に必ずといっていいほど起こる、「社長を出せ」というサポーターの抗議をめぐるクラブ側の対応だ。 「Jリーグでは、わりと頻繁に『社長を出せ!』という声が上がり、それにクラブ側が対応する。ある意味、番組スポンサーに直接抗議を入れ、番組を終わらせようとする視聴者に似ている。サポーターの抗議は、スタジアム収入はもちろん、スポンサー離れにつながるので、時に社長を交代させるほどの影響力もある。そのため、サポーターのほとんどが、そういったパフォーマンスに酔っているように見えます」(同)  今回の件では、浦和のサポーターに差別的意図はなく、“ゴール裏は、90分間声を枯らしながら飛び跳ねて応援する自分たちの聖地だ”というのを世間に対してアピールしたかったと釈明している。確かに、浦和のゴール裏の雰囲気は文化と呼べる素晴らしいものだが、サポーターなら何をやってもいい、という思い込みは間違いだ。  そして、これは浦和だけの問題ではないし、横断幕に限った話にするのは稚拙だ。相手クラブに有利な判定をした審判員を犯罪者のように追い詰めたり、相手選手に人種差別的なヤジを飛ばしたり、といった行為も含め、スポーツを観戦するとはどういうことなのか、あらためて観客に対して啓蒙すべきだ。今回の件が、こういった行為をJリーグから排除する、大きな一歩となることを期待したい。

経済破綻の引き金か……中国社債デフォルト第1号は、大気汚染が原因だった!?

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イメージ画像(「足成」より)
 中国で、史上初となる社債のデフォルト(債務不履行)が発生した。社債を発行していたのは、太陽光発電関連メーカー「上海超日太陽能科技」で、3月7日に期限を迎えた約15億円分の利息が支払えなかったのだ。昨年には、太陽光パネル中国最大手「サンテックパワー」が破産したばかりだが、ほかにも中国には多くの太陽光発電関連の企業が、破綻の危機に瀕しているという。  中国の太陽光発電の新規導入量を見ると、2013年は1130万キロワットと前年の約3倍に急拡大しており、初めて世界の首位に立っている。世界の新規導入の約3割を中国が占める計算である。  数字だけを見れば、中国の太陽光発電業界は拡大しているように見えるが、「新規導入の多くは、企業が抱える在庫の処分を目的とした政府主導の救済措置によるもので、利益にはつながっていない」と指摘するのは、広東省ブロック紙社会部記者だ。 「中国製太陽光パネルは、価格競争力を武器に世界でシェアを伸ばしてきたが、欧米で反ダンピングのやり玉に挙げられた結果、サンテックパワーをはじめとする多くの企業が苦境に陥った。そこで、中国政府は太陽光パネルの内需拡大を図ったが、PM2.5や黄砂のおかげでよほど田舎に行かない限り、日照量はほとんど期待できない。また、太陽光パネルの盗難事件も多発しており、防犯対策を行うと採算が合わなくなる。太陽光発電業界には、ほかにも瀕死の企業が数多いが、そのほとんどは数年内に淘汰されるのでは」  クリーンエネルギーである太陽光発電は、人の心も空気もクリーンではなければ成り立たないということか。それにしても、大気汚染が原因で中国経済が破綻したとしたら、こんな皮肉なことはなかろう。 (文=牧野源)

東日本大震災から3年「粘り強く脱原発の芽を──」藤波心も熱く語りかけた第3回『Peace On Earth』

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藤波心
 東日本大震災の追悼の場として、2012年3月から始まった『ピース オン アース』。3回目となる今回、3月8日、9日、11日の3日間に渡り、東京・日比谷公園で行われた。  大惨事が起こった3月11日、午後2時46分。ステージ上には加藤登紀子、SUGIZO、藤波心らが。そして追悼に訪れた市民たちと共に黙祷が捧げられた。 「震災から3年が経ちました。その間、震災の関連で亡くなられた方が2,634人もいます。福島では1,660人。孤立している人が今もいます。そういう人たちにどけだけ力を与えることができるか。これからが大切です。頑張ろう。素晴らしく生きましょう。未来のために」(加藤登紀子) 「3年前の震災から、僕らは何を学び、何を考えなくてはならないのか。考えなくてはいけないことは命。命なくして、経済の発展もありません。僕らはこれまで地球・自然と共存する方法を間違えていたと思います。これからは生活文化のスタイルを考え直さなくてはいけません。未来は自分たちが作るものなのです」(SUGIZO) 「震災から3年、日本はまた原発再稼動に向かっています。国は経済のためだといって。(脱原発派は)選挙で負けていますが、まだまだ輪を広げていきたいと思います。粘り強く脱原発の芽を咲かせましょう」(藤波心)
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黙とうを捧げるSUGIZOら
 力強く熱いメッセージを投げかけてくれた。 (撮影・文=シン上田)

ファンサイトに、写真入りグッズも……中国でプーチン人気が広がるワケ

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「週刊ニューズウィーク日本版 2014年3/4号」( 阪急コミュニケーションズ)
 ウクライナ政変に乗じ、クリミア半島での支配を広げるロシアで、プーチン大統領の支持率が上昇している。全ロシア世論調査センターによると、3月1~2日の時点でプーチン大統領の支持率は67.8%に達し、2012年5月に3期目に就任して以来の最高値となった。  そんな空前のプーチン人気が、隣国である中国にも及んでいるという。北京市在住の日本人男性は語る。 「微博(中国版Twitter)では、ロシアがクリミア半島を事実上制圧したころから、プーチンをたたえる書き込みが相次いでいるし、プーチン大統領のファンサイトまで登場しています。また、ニセモノ市場としても知られるショッピングモールの秀水街などでは、プーチンの写真がプリントされたTシャツや胸像が売られている。中国のメディアは最近、やたらプーチンに好意的で、表紙にプーチンを登場させる雑誌も複数ある」  中国で、外国の現役指導者がこれほどまでに人気を集めるのは異例のこと。こうした人気の理由について、広東省ブロック紙記者はこう話す。 「中国人は昔から『強い指導者』に憧れを持っている。意外かもしれませんが、日本の田中角栄や小泉純一郎は、中国でも政治家としての評価が高かった。プーチン大統領の、テロや隣国に対する断固とした姿勢は、まさに中国人の理想の指導者像。ただ、ここまでの人気の裏には、同様の問題に手をこまねく、習近平政権への弱腰批判が暗に秘められているともいえる。当局も危機感を感じ、ネット上での過剰なプーチン礼賛に対し、言論統制を強めている」  中国人民は、日本の一部をアジアのクリミア半島にしたいと願っているのかもしれない。 (文=牧野源)

「ユニフォームは売れるけれど……」地元で酷評の、セリエAミラン・本田圭佑“10番”の意味

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 8日に行われたセリエA第27節ACミラン対ウディネーゼで、2試合ぶりに先発出場を果たした日本代表MF本田圭佑だったが、さしたる活躍を見せぬまま、所属チームのミランも0-1で敗れている。イタリア紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」は、フル出場した本田にチーム最低タイとなる「5」(最高点10、最低点1)を与え、「試合の流れから消え、闘う意欲を見せることはなかった。大きな失望」と酷評した。  本田が鳴り物入りでミランへ加入して約2カ月がたつが、入団当時の熱狂ぶりは今や昔。現地での本田への評価は、地に堕ちているといっていい。 「現在まで、ほとんどインパクトを残せていませんからね。出来が悪ければ、徹底的に叩くのが本場イタリアのスポーツメディア。日本のように甘くはありません。ただ、監督が何度も替わったり、ロシアリーグが閉幕してから休養もなく移籍してコンディションが不良など、本田にも情状酌量の余地はあるんですけどね。そもそも、セリエAは専守防衛のマニアックな戦術で知られるリーグ。攻撃的な選手にとっては適応が難しいだけに、現在の状況は“想定内”ではないでしょうか」(サッカーライター)  確かに、セードルフ監督やチームメイトらも「本田には時間が必要」と、彼をかばっている。だが、そうした言い訳を許さないのが、イタリアのメディア。 「走れない、点が取れない、スピードがない、守れない、タマ際に弱いと、徹底して低評価ですね。まあ、コンディションが戻れば、こうした批判の多くの部分は解消できると思うのですが、いかんせんスピードのなさは予想以上だったようです。それもあってか、セードルフ監督も、本田のポジションを最も適性があると本人が自負していたトップ下から、右サイドハーフへコンバートしています。しかも、そうであってもレギュラーではない。MFの5番手あたりが、残念ながら今の本田のチーム内における序列です。しかし、よく考えたら、本田は移籍金ゼロで獲得した選手ですからね。ミランとしては、主軸を担うような期待をしていないのかもしれません」(同)  そうはいっても、本田の背番号10はイタリアではファンタジスタを意味するエースナンバー。これは、チームの期待の表れではないのか? 「現在のミランのエースはブラジル代表のカカですが、彼にではなく本田に10番が与えられたのは、商業的な理由からにすぎません。カカよりも本田が10番をつけたほうが、日本人により多くレプリカユニフォームを買ってもらえるからです。昨今のサッカー界では商業的な事情が優先され、必ずしも“10番=エース”というわけではないのです。例えば、日本代表のエースは紛れもなく本田ですが、エースナンバーの10番をつけているのは香川真司(マンチェスター・ユナイテッド=イングランド)。これは代表ではエースの座を譲っても、本場ヨーロッパでは香川のほうが本田よりも格上の選手だからということではなく、代表のスポンサーであるアディダスの意向なのです。日本代表のエースナンバーは、アディダスがスパイクを提供している選手がつけるべき、というね」(同)  それはさておき、本田がチームで確固たる地位を築くためには何が必要なのか? 現状のままでは、6月に開催されるブラジルW杯にも支障を来しかねない。 「本田が最も力を発揮するのは、彼中心のチームを作ること。要は、彼のパスに走ってくれる選手がいるかどうかです。しかし、現在のミランはひと頃ほどのビッグクラブではないにしろ、攻撃陣にはカカやバロテッリ、ロビーニョなど、本田よりも格上の選手ばかりで、本田中心のチーム作りを望むのは現実的ではない。しかも、セードルフ監督は本田を右サイドで起用する意向です。このポジションはあくまでも脇役ですから、本田としてはまずは脇役という役割を受け入れて、そこから実績を積み上げていくしかない。それにしたって、レギュラー獲得は相当に困難ですよ」(同)  “ミランの10番”という夢をかなえたかのように思えた本田だが、現実はなかなか厳しいもの。W杯に向けて、今後の巻き返しに期待したいところだ。
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「中国当局は知っていた!?」マレーシア機不明事件の裏に、“中国版911”計画説浮上か

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クアラルンプール国際空港 メイン・ターミナル出発ホール(Wikipediaより)
 忽然と姿を消したマレーシア機370便の行方は杳として知れない中、乗客のうち4人が偽造パスポートを使って出国・搭乗していたことが確認され、テロに巻き込まれた可能性も浮上。米FBIが捜査チームを派遣することを決めた。 「注目すべきは、同機の行き先が全国人民代表大会会期中の北京だった点」と指摘するのは、広東省ブロック紙の社会部記者だ。 「実は中国当局は、雲南省昆明駅で起きた無差別殺傷テロ事件以降、ウイグル過激派が全人代の会場である人民大会堂に航空機ごと突っ込む計画を、事前に察知していたというウワサがある。雲南省政府は、この一件と昆明駅での事件の関係を否定しているが、人民解放軍には、北京に近づく不審な機体は民間機も含めて迎撃するように命令が出されていた。当局が、ニューヨークの911のような事態について、ある程度警戒していたことは確か」  また、裏社会事情に詳しいフリーライターの高田信人氏によると、同機がクアラルンプール発だったことにも必然性を感じるという。 「腐敗度が高いマレーシアでは、出入国管理を簡単に買収できる上、クアラルンプール空港は国際ハブでもあることから、長らく高飛びや薬物の密輸などの起点・経由地となっています。出国の際には、航空会社と出入国管理局でパスポートチェックが二重に行われるはずですが、同じ便に搭乗する4名が、盗難されたパスポートで易々と出国しているところを見ると、それぞれに協力者がいた可能性もある」  国際刑事警察機構によると、2人分のパスポートは、同機構のデータベースに盗難パスポートとして登録されていたものの、その情報はこれまで照会された形跡がなく、今回の搭乗時もチェックされていなかったという。  中国を舞台に、テロの時代が幕を明けてしまったのか? (文=牧野源)

前代未聞の叩き売り……不動産バブル崩壊で、ついに中国経済の瓦解が始まる?

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イメージ画像 photo by Stephen Hanafin from flickr.
 これまで、右肩上がりの上昇を続けていた中国の不動産価格が、ついに失速を始めた。浙江省杭州市の不動産開発会社が、分譲マンションのバーゲンセールを始めたのだ。値下げ幅は約10%で、前代未聞の叩き売りといえる。  同市では約12万戸の物件が売れ残っており、不動産開発会社の資金繰りが悪化していることが背景にあるとみられている。これに対し、不満を爆発させているのは、値下げ前に物件を購入した人々だ。市内では、購入者による抗議活動も活発化しており、警察が出動する事態にもなっている。  不動産価格の下落は、 経済規模で全国各省市区の首位に立つ広東省でも。現地在住の日本人男性は、こう話す。 「これまでは、募集時に公表されたマンション価格が、その後、上がることはあっても、下がることはなかった。しかし最近では、募集後に自動車や海外旅行、地金のプレゼントキャンペーンを始めるなど、実質値引きを盛んにやっています」  不動産バブル崩壊の足音ともいえる状況を前に、「あおりを食らうのは、不動産オーナーだけではない」と話すのは、広東省ブロック紙の社会部記者だ。 「最近、中国では、理財と呼ばれる高利をうたったファンドのいくつかがデフォルト(債務不履行)の危機に直面していることが盛んに報じられているが、実はほぼすべての理財は、不動産開発への投資で運用されている。年内には60兆円規模の理財が償還期限を迎えるが、不動産価格の下落が続けばそのすべてがデフォルトすることになる。中国メディアや欧米メディアは、投資家の危機感をあおりたくないので報道を自粛しているが、危機は確実にそこまでやってきている」  中国経済の瓦解は、すでに始まっている? (文=牧野源)

【中国】人身売買もIT化!? 赤ん坊ネット販売の裏に、一人っ子政策の緩和?

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イメージ画像 photo by Andy Eick from flickr.
 2月28日、中国警察当局が、インターネットサイト上の赤ん坊売買の一斉摘発に踏み切った。その結果、4つの赤ん坊売買サイトを摘発、1094人を逮捕した。また、売買目的で誘拐されていた赤ん坊382人も救出された。  問題のサイトでは、販売希望者から出品された赤ん坊を閲覧することができ、購入希望者が応募する形で売買が行われ、サイト側は、売買が成立すると、手数料を得ていた。  人身売買がネットで手軽に行われるとは、世も末といったところだが、「同様のサイトは、今回摘発されたもの以外にも無数にある」とするのは、広東省ブロック紙社会部記者だ。 「もともと赤ん坊の取引は、ホテルの一室などで秘密裏に行われていたのですが、当局による取り締まり強化によって、姿を消した。しかし最近増えているのが、こうしたインターネット上での赤ん坊売買。背景には、一人っ子政策の緩和がある。当局が最近、夫婦のどちらかが一人っ子である場合、子どもを2人産むことができる『単独二胎』を導入したことで、若い夫婦には『2人目』熱が高まっている。しかし、すでに子づくりの適齢期を過ぎた夫婦は2人目が欲しければ養子をもらうしかない。ただ、これまでは一人っ子政策に違反した子どもが養子に出されていたが、政策の緩和によって、養子は供給不足になっている。そこで、誘拐した赤ん坊を販売するネットサイトが密かにはびこっている」  一方、生後間もない赤ん坊が捨てられて死亡する、棄児問題も深刻となっている中国では、「赤ちゃんポスト」に相当する施設の増設を求める声も上がっている。   誘拐してでも売りたい者と買ってでも赤ん坊が欲しい者、そして我が子を棄てるしかない者――。この国が抱える歪みは、まさに末期的だ。 (文=牧野源)