美談に隠れた真実、“震災離婚”を掘り下げた『婦人公論』の気概に拍手

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「婦人公論」(中央公論新社)5月
22日号

 「婦人公論」5月22日号の特集は「いつも機嫌のいい人、不機嫌な人、その違いは」。いいタイトルですね~。「機嫌」ってところがいいです、すごく。これが「明るい人、暗い人、その違いは」じゃダメなんですよ。あるいは、「幸せな人、不幸せな人」でも「成功してる人、してない人」でも「輝いている人、いない人」でもダメ。だって、雑誌の特集を読んだくらいで、これまで30年40年だらしなく過ごしてきた凡庸な性格や人生が一変して明るくなったり、幸せになったり、成功したり、輝いたりすることなんて絶対に!! ないですもん。にもかかわらずつい「もしかして……」と一瞬夢を見ちゃったりして、で、夢から覚めて返って“そうでない自分”に「あー」と思ってページを破り捨てたくなる。

 でも、機嫌がいい/悪いだったら、どんな人でもありえることじゃないですか。しかも、そのスイッチは、「天気がいい」「甘いものを食べた」「あっちの店より100円安く買えた」などちょっとしたきっかけのことが多々ある。「婦人公論」を読んで機嫌がよくなることも充分あり得るわけです。こんな現実的でやさしさを感じるタイトル、なかなか思いつきません。

<トピック>
◎特集「いつも機嫌のいい人、不機嫌な人、その違いは」
◎被災地で増えつつある“震災離婚”の現実
◎母と娘の断捨離バトル

イイ女感ムンムンなのに! 「強めギャルはモテない」と断言する「Gina」

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Gina vol.4(ぶんか社)

 今回、女性誌レビューに、ギャルファッション誌「Gina」(ぶんか社)が初登場です。10代後半~20代前半向けのギャル雑誌「JELLY」のお姉さん的ポジションの同誌。昨年10月に創刊され、vol.1、2は各書店で売り切れが続出、ギャル雑誌の大型新人と言えるでしょう。4号目となる今号の表紙には、「25歳から新しいカジュアルを提案します!」というキャッチコピーが踊ります。

 「Gina」が提唱する25歳像……そのキーワードとなるのは、“攻め”。そして“辛口”。軽く睨みを利かした藤井リナの表紙はビッチ感ムンムンだし、第1特集「私たちの毎日コーデは シンプルbut辛口!!」には、ケイト・モス、ミランダ・カーといった海外セレブが大乱舞、もちろん強めギャルの必須アイテム・塩沢トキ風デカグラサンも各所に登場しています。いやはや、心地よいくらいの「ドヤ感」なんですよ。「Gina」読者が、25歳に対して、「そろそろ落ち着けとか言われるけど、そんなん無視。コンサバとかクソ。いつまでも遊んでいたい! かっこよく生きたい!」と、中指を立てている様がありありと目に浮かびます。しかし、実は「Gina」の面白さは、別のところにあると思うんです。“攻め”“辛口”とともに、同誌に連発される“エッジィ”というワードが、気になる! この“ィ”のかわい子ぶった感じ、もっというと、ダサい感じが、引っかかります。その正体とはなんなのか、「Gina」をじっくり読んでみましょう!

<トピック>
◎加藤千恵 「いろごと」
◎大人の女のTシャツはイバれてナンボ! ドヤT大集合!
◎ヒッピーLover 星あやの Let's 女子旅!

独女向け雑誌は夢が語れない! 「Grazia」がワーキングマザーを美化するワケ

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「Grazia」2012年6月号(講談社)

 先月号からワーキングマザー向けの雑誌としてリニューアルした「Grazia」。今月号では、「やっぱり気になるこの人の仕事とプライベート」として神田うの嬢が登場しています。出産前は「生意気」を商売道具に変え、“出る杭”としていろんな所で叩かれまくったうの嬢ですが、出産を経て、

「今は、子どもが最優先ですから。彼女をないがしろにするような仕事のしかたはしません。彼女より大事なものはないんです。私は、どんな仕事先の方にでも、胸を張って、そう言いますよ」
「先日、『徹子の部屋』に出演した時、19歳の頃のVTRが流れて、そこで私、『子どもなんて、親がいなくてもスクスク育ちますからねー』なんて、あっけらかんと言ってるんです。もう、唖然。あれを思えば、私も成長しました(笑)。子育てをしているようで実は、子どもに育てられている、そんなふうに思います」

独女向け雑誌は夢が語れない! 「Grazia」がワーキングマザーを美化するワケ

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「Grazia」2012年6月号(講談社)

 先月号からワーキングマザー向けの雑誌としてリニューアルした「Grazia」。今月号では、「やっぱり気になるこの人の仕事とプライベート」として神田うの嬢が登場しています。出産前は「生意気」を商売道具に変え、“出る杭”としていろんな所で叩かれまくったうの嬢ですが、出産を経て、

「今は、子どもが最優先ですから。彼女をないがしろにするような仕事のしかたはしません。彼女より大事なものはないんです。私は、どんな仕事先の方にでも、胸を張って、そう言いますよ」
「先日、『徹子の部屋』に出演した時、19歳の頃のVTRが流れて、そこで私、『子どもなんて、親がいなくてもスクスク育ちますからねー』なんて、あっけらかんと言ってるんです。もう、唖然。あれを思えば、私も成長しました(笑)。子育てをしているようで実は、子どもに育てられている、そんなふうに思います」

読者層の新陳代謝を促す「STORY」に、「お小遣い月1万円」層が登場

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「STORY」2012年6月号(光文社)

 「STORY」今月の大特集は「40代的流行服で、あなたのお肉はなかったことに!」です。「流行の服をカッコよく着こなすために、さああなたも今日からダイエット!」などという女性誌的戯言をぶっこかないのが、中年女の希望「STORY」です。それどころか贅肉たちを「それは40年間頑張って生きてきた勲章」と称え、「40代ともあらば、そんな悪目立ち希少部位の一つや二つあるのが当たり前」と開き直ります。みなさん、ブラからはみ出たその肉はミスジ、ジーンズに乗ってるその肉はイチボですってよ! この特集、まさかの甲ハミ肉まで網羅していて(ババアにグラディエーターサンダルは大敵!)、精肉店の牛豚ポスターに見入っていた幼きころを思い出しましたよ。そんな肉食系ならぬ、精肉系女子たちの肉林の宴を今月も盗み見しとうございます。

<トピックス>
◎大特集 40代的流行服で、あなたのお肉はなかったことに!
◎STORY的安くていいもの探し隊、出動!
◎あるある!働く40代のリアル白書

どうした、「Domani」! ベージュ特集に「おばあちゃんのベージュごはん」

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「Domani」6月号(小学館)

 交際&妊娠発覚(?)という2階級制覇で話題となっている長谷川理恵。「Domani」の連載では冒頭のわずか2文で「マラソンをするようになってから、食生活にお酢を取り入れるようになりました。そのことから『季節の野菜と一緒にとるのがてっとり早い』と自家製ピクルスをつくり置きしています」と自分の売りである、"マラソン”と"野菜ソムリエ”を匂わす発言をしています。さすが、自分を売るプロですね。長谷川の妊娠・出産コラムも期待したいところですが、「Domani」では昨年10月に出産した、モデル・SHIHOのコラムが始まったばかり。今月号のSHIHOのコラムを見てみると、全裸に薄いブランケットを載せて横たわっているSHIHO&ベイビーがドーン。話の方もヨガやら気やらバランスやらを語り、最後には「人を幸せにできる人になれるように毎日が勉強ですね」という壮大な一言で締めています。いやいや、この席はなかなか空きそうにありませんぞ。長谷川も「ママランナー」とかなんかテキトーに新しい横文字をくっつけてビルトアップしてください。

「元カノvs妻」は男の理想論! 「MORE」の結婚企画はもはやネガキャン?

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「MORE」6月号(集英社)

 「MORE」今月の表紙は宮崎あおいです。元夫・高岡蒼佑からの執拗なTwitter攻撃を受けている宮崎ですが、その純なイメージにお変わりはない様子。ただ、このところの宮崎さんの“ピュアがえり”というか、「ピュアでいなければ感」にはすさまじいものが。今号の表紙も、パッツン前髪に無造作眉毛、チークだけがぼわんと浮きあがっていました。ノーメイク感出し過ぎるとかえって老女化しちゃうわ……。

<トピックス>
◎貼込別冊 嵐~時代をまとう~
◎SKJ(スーパーキラキラ女子)名鑑 VOL.1永田杏奈さん
◎「妻」vs「元カノ」真実のボーダーライン

旅や食事にうんちくと目的を! 「家庭画報」が担う、文化人育成機能

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「家庭画報」2012年6月号(世界文化
社)

 ゴールデンウィーク真っ最中、観光地はどこもかしこも人・人・人! 中でも、間もなく開業する東京スカイツリー近辺では下町住人からお上りさん、外国人までごった返しているそうですね。そんな中、今月号の「家庭画報」には「東京スカイツリーのある風景を眺めて 塔のいる町」というページがります。青のグラデーションが美しい晴天の真下にそびえるスカイツリー、昨年のクリスマスイブに白色LEDでクリスタルのような輝きを放つスカイツリー、夕焼けの中に浮かび上がるスカイツリー、富士山を望むスカイツリー。こんな美しい写真が「家庭画報」で拝めるなら、現地行かなくてもいいかも! だって現地に行けば、知らないオバちゃんに写真を撮ってとせがまれたり、写真家気取りのジジイに「どけ!」と追い払われたり、携帯電話で全景を撮るために首を痛めたり・口あけながら後ずさったりしなくていいですよ! そうです、「家庭画報」を愛するような人たちはスマートにスカイツリーを楽しむんです。「でもなあ、写真を撮ってあげるとオバちゃんに飴ちゃんをもらえるかもしれないしなぁ……」という方はぜひ現地へ!

野田聖子、「60歳までにもうひとり産みたかった」と「婦人公論」で発言

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「婦人公論」(中央公論新社)5月
7日号

 「婦人公論」5月7日号は、本当に濃厚でした! まず、特集からしてズドーンと重い。「今から防ぐ、20年後の大問題 子どもに老後を奪われない」です。タイトルだけ聞くと老人向け特集のようですが、これ、パラサイトについての特集なんです。“親70歳、子が40歳・無職・実家暮らし”といった話。重いでしょう、暗いでしょう。それが他人事でないところがまた恐ろしい。自分がそうなるかもしれないし、自分のきょうだいがそうなるかもしれない、また自分の子どもが将来そうなる可能性も大いにある。今の日本では決してレアケースではなく、誰の身にも降り掛かりうる深刻な問題です。そのほかの記事もコッテリしてますよ~。たとえるならグッチ裕三がマヨネーズをブチョーと入れ、ジャーダさんがチーズをドバドバッと投入し、仕上げに速水もこみちがオリーブオイルをドヒャーとかけたみたいな、そんな感じ。さっそく中身を見てみましょう。

<トピック>
◎特集「今から防ぐ、20年後の大問題 子どもに老後を奪われない」
◎上野千鶴子のニッポンが変わる、女が変える
◎野田聖子「闘病中の息子を、なぜテレビに映したか」

「美ST」の美のベクトルがあっちこっちに! 「美魔女」という言葉が持つ意味

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「美ST」2012年6月号(光文社

 今月の「美ST」の表紙は、互いに腰をすりよせながら美魔女4人組が登場です。シロウトとは思えない美しさと自己陶酔っぷりには頭が下がります。彼女たちに触発されたのか、齋藤薫センセのコラム「表紙の美女から何を学ぶ? 齋藤薫の読む美容液」もいつになくスパーク! 「歴史的にも美人コンテストには差別的だとするネガティブな見方がついてまわったが、“美魔女コンテスト”は日本の女に勇気を与える試みという意味で、世のため人のためなニュアンスがあるから、逆に拍手喝采」「美魔女はもう女の歴史の一部を変えてしまってる」「全女性の運命を変えた」「『あなたも立派な美魔女!』と言われた瞬間、キレイの魔法がかかる。歳をとらなくなる。“美魔女”はもはや、大人の女に魔法をかける呪文へと昇華しているのである」……だってさ。世のため人のため歴史を変えてしまった美魔女。もはや人間じゃないね。怪物大王とかハクション大魔王とかニコチャン大王とか、そちらさんたちと同族のような気がしてきました。