なぜアメリカで吸血鬼ブーム? 『ヴァンパイア・ダイアリーズ』がヒットした理由

vampiredaires.jpg
『ヴァンパイア・ダイアリーズ〈ファ
ー スト・シーズン〉コレクターズ・
ボックス1 』/ワーナー・ホーム
・ビデオ

――海外生活20年以上、見てきたドラマは数知れず。そんな本物の海外ドラマジャンキーが新旧さまざまな作品のディティールから文化論をひきずり出す!

 今、アメリカ人女性の間では空前のヴァンパイア・ブームが吹き荒れている。映画、テレビドラマ、雑誌など、ヴァンパイアは至るところに登場し、目にしない日はない。大手企業もCMにヴァンパイアを登場させている。きれいにヒゲを剃ったヴァンパイアに「死ぬほどセクシー」というキャップフレーズをつけた、ジレットのCMは大好評だ。

 その昔、吸血鬼といえば黒いマントを羽織り、ポマードをべっとりとつけた「ドラキュラ」で、恐怖の象徴であった。しかし、今は、吸血鬼といえば、彫刻のような美しい体を持ち、影のある美しい男「ヴァンパイア」であり、セックスシンボルとして騒がれている。

リメークブームの中、設定とWキャストで圧倒的支持を得た『NIKITA/ニキータ』

nikita.jpg
『NIKITA /ニキータ 〈ファースト
・シーズン〉 コレクターズ・ボッ
クス1』/ワーナー・ホーム・ビデオ

――海外生活20年以上、見てきたドラマは数知れず。そんな本物の海外ドラマジャンキーが新旧さまざまな作品のディティールから文化論をひきずり出す!

 ハリウッドでは相変わらずリメークブームが続いている。火付け役は世界的に大ヒットした『ミッション:インポッシブル』シリーズであり、その後制作された『オーシャンズ11』『チャーリーズ・エンジェル』シリーズも社会現象を巻き起こすヒットになった。制作・配給会社の「すでに成功している作品をベースにすれば、大きく失敗することはないだろう」という思惑、監督・役者らの「オマージュとして制作している」という考え。多くの観客も、ハリウッドが古き良き時代の名作を現代風にアレンジ、リメークすることを歓迎している。

中毒者で不倫、だけど聖女? 医療ドラマの異端児『ナース・ジャッキー』

nursejacky.jpg
『ナース・ジャッキー』(イーネ
ット・フロンティア)

 ここ数年、視聴者離れが進み、番組制作費などの大幅カットが続いている米テレビ界。とはいえ、ひとたび当たれば世界中に輸出され、長年に渡り儲けることができるため、どの局・プロダクションも、これまで以上に力を入れ「確実に視聴率がとれる番組」を制作しようと必死になっている。

全世界の人が2分17秒気を失ったら? 『フラッシュフォワード』の魅力

farashforward.jpg
『フラッシュフォーワード』(ウォル
ト・ディズニー・ジャパン株式会社)

 ここ数年の間、アメリカテレビ界では、ベストセラー小説を実写化したドラマが続々と制作・放送されている。ベストセラー本は、一般大衆受けがよい作品ということであり、ドラマ化しても人気が出る可能性が高い。ストーリー構成もキャラクター設定も、しっかりと出来上がっているという大きな利点もある。読書をあまりしないと言われるアメリカ人だが、ニューヨーク・タイムズ紙で毎週日曜日に発表される「各分野のベストセラー・リスト」に登場する本のタイトルは知っている人が多い。これらの要因から、ベストセラー本を原作としたドラマは、視聴者を引き寄せられると考えられているのだ。

差別的なギャグ多数でも、エミー賞に最多ノミネートされた『30 Rock』

30rock.jpg
『30 ROCK』シーズン1 DVD-BOX1/
TCエンタテインメント

 一時の勢いは失ってしまったものの、アメリカではリアリティー番組が相変わらず高い人気を誇っている。オーディション番組の『アメリカン・アイドル』は今期も圧倒的な高視聴率を誇っているし、キム・カーダシアン一家の日常を追った作品は好調につきスピンオフが制作。大家族のすさまじい日常を包み隠さず紹介する番組、10代で未婚母となったシングルマザーの呆れた生活を追いかけまわす作品など、多くのリアリティ番組がテレビ電波を占領している。

救いのない犯罪者の心理に迫った『クリミナル・マインド』がウケた理由

criminalminds.jpg
『クリミナル・マインド シーズン1
コレクターズBOX Part1』

――海外生活20年以上、見てきたドラマは数知れず。そんな本物の海外ドラマジャンキーが新旧さまざまな作品のディティールから文化論をひきずり出す!

 以前、『NCIS~ネイビー犯罪捜査班』を紹介したときに触れたが、21世紀に入りアメリカでは空前のクライム・サスペンス・ブームが起きている。視聴者のニーズに応えようと次々と犯罪捜査ドラマが制作され、その多くがヒットとなっている。アメリカ人が、ここまで犯罪ドラマを好む理由は、ずばりアメリカが犯罪大国であるからだろう。

 アメリカでは年間1,115万件の主要犯罪(放火を除く)が起こっているが、そのうち凶悪・暴力犯罪事件は138万件(外務省発表)。ちなみに日本の年間刑法犯認知総件数は182万件で、そのうち凶悪・暴力犯罪は約4万件(警察庁の警察白書)である。日本の人口はアメリカの半分以下であるが、それを考慮してもアメリカの犯罪が格段に多いことがよく分かる。