テレ東『バス旅陣取り合戦』、太川陽介がタンクトップで奮闘! 好敵手のA.B.C-Z・河合郁人の名シーンとは?

 8月23日に放送された『ローカル路線バス乗り継ぎ旅 陣取り合戦第12弾 真夏の宮城決戦!』(テレビ東京系)が評判だ。昨今マンネリ化を嘆くファンの声もあったが、ここに来て底力を発揮したようだ。

 “バス旅スト”の太川陽介率いる太川チームと、若手ホープのA.B.C-Z・河合郁人率いるフィジカルチームが、宮城を舞台に合戦を繰り広げた今回。太川チームのゲストはバイきんぐ・西村瑞樹と山之内すずで、『バス旅』の経験者である2人は太川をしっかりとサポート。リーダーの太川も初日から大奮闘で、猛暑の中、鹽竈神社の202段の石段を駆け上がると、羽織っていたシャツを脱いでタンクトップ一枚姿に。汗だくになりながら猛然と歩き続けた。

 一方で、河合のもとにはフィギュアスケートペアのソチ五輪日本代表でタレントの高橋成美、ボディビルダーの横川尚隆が集結。仲の良いチームワークを見せ、横川が自慢の胸筋を使った“筋肉センサー”でミラクルを起こす展開もあった。

 2020年の初登場以来、すでに10回以上も同企画に参戦し太川の好敵手として定着した河合。その活躍ぶりは『バス旅』ファンの間でも支持を集めているというが、いったい河合のなにがハマったのだろうか? そこでサイゾーウーマンでは、『バス旅』ファンだという60代女性を集めて河合の魅力と名シーンについて語り合う企画を実施。2020年に公開した記事をあらためて掲載したい。

※2022年10月24日公開の記事に加筆と再編集をしています。

****************

 河合がこれまで登場してきたのは、『バス旅』の中でも屈指の人気企画「陣取り合戦」。太川率いる「太川チーム」とゲストタレントがリーダーを務めるチームが、エリア内で1泊2日の旅をしながら、「陣地」に見立てた市町村ごとの名所・名物を相手より先に堪能し、最終的にどちらが多くの陣地を取れるかを競うゲームだ。

 河合は初登場時、ゲストチームの一員だったが、2回目からはリーダーに昇格、以降、太川の良きライバルとして番組に欠かせない存在となった。60代女性・Aさんは、「同世代の『バス旅』ファンの間で、河合人気はうなぎ上り」と語る。なぜ河合は『バス旅』ファンから支持を得たのか? 今回、Aさんとそのお友達の声から、高齢女性視聴者からの人気の謎に迫る。

『バス旅』A.B.C-Z・河合郁人が引き出す、太川陽介の“マジな顔”

 前出のAさんは、河合の『バス旅』参戦について「ようやく太川をやり込める若手が登場したか」と心が躍ったと話す。

「河合は頭がいい。陣取り合戦は、いかに相手の裏をかいて陣地を取っていくかがポイントなんだけど、河合はその戦略を練るのがうまいんですよ。そのおかげで、太川の“マジな顔”が見られるようになって、番組がもっと面白くなったと思う」

 太川の“マジな顔”とは何なのか。

「焦ってイライラしてる顔っていうのかな。太川って、勝負に負けた回のオンエアは見られないくらい、負けず嫌いで勝ちにこだわるタイプ。それでチームメートへのあたりもきつかったりするんですよ。そんな太川を追い詰めて、“マジな顔”を引き出してくれる存在が河合。あの太川の顔が面白くってねえ」

 現在63歳の太川と「同学年なんですよ」と語るAさんのお友達・Bさんも、同じく『バス旅』ファンの女性だ。

「太川みたいなカーッと熱くなるタイプのおじさんとは違って、河合は穏やかな雰囲気の好青年って感じでしょう? そんな太川との対比もあって魅力的に見えるんだと思う」

 同じく『バス旅』ファンの60代女性・Cさんも「そうそうそうそう」と、前のめりでBさんの意見に同調。

「やっぱり太川がいるからこそ、河合が良く見えるんですよ。太川の『バス旅』に懸ける情熱って尋常じゃなくって、誰よりも入念に行程を調べ上げて、バスが赤信号で停車すると、真っ先に運転手さんにルートについて質問しに行ったりして……でもやっぱり60代だし、体力が追いつかないのね。河合がその点を突いて太川を出し抜く展開は見ものです」

 どうやら河合は、“ミスターバス旅”太川を脅かし、番組を盛り上げる存在として、ファンの間で人気が上昇しているようだが、Aさんは、特に高齢の女性層から支持が厚いと感じる理由を次のように語る。

「そもそも『バス旅』のファンが高齢じゃない(笑)? “同世代だから”太川を応援したいって気持ちがある一方、“同世代だから”太川の頑固さだったり、融通の利かなさもわかるから、イライラしちゃうところもあるんですよ。私が異性っていうのも関係しているのかな。河合は、私たちのようなファン層をスカッとさせてくれる存在なのかもしれない」

『バス旅』A.B.C-Z・河合郁人の名シーン

 では、そんな3人に『バス旅』における河合の名シーンを選んでもらった。

太川陽介が生ビール飲み干し「幸せ~」……その隙に河合チームが怒涛の10km夜間歩行(Aさん)

第6戦:新旧バス旅 頂上決戦

「初日のリードに気を大きくした太川が、宿の近くでチームメートのしずちゃん(山崎静代/南海キャンディーズ)、井上(裕介/NONSTYLE)と、生ビールで乾杯&伊賀牛の牛カツに舌鼓を打っていたのですが、その隙に河合チーム(羽田圭介、小島よしお)は暗い夜道を歩き続け、陣取りに成功。

 しかも、そこから次の陣地を見越したうえで、宿に向けて歩きだし、その距離は合計で10kmほどだったとか。この日は日中もかなり歩いていたのに……河合の『太川を驚かせたい』という静かな闘志が伝わってきましたね。ガッツがありますよ。それにしても、『(河合チームに)陣、取られましたよ』という通知が来た時の太川の顔といったらなかったわぁ(笑)。生ビールを飲み干し、『幸せ~』と漏らしていたのに、一瞬で“マジな顔”になっていましたから」

河合郁人の頭脳派な一面がキラリ! 太川陽介も「やるんだよアイツ」(Bさん)

第8戦:爽快!初夏の青森でバトル

「午後8時以降はバス・タクシー移動&陣取りNGの中、河合チームは午後7時半前のタイミングで、陣取りを目指してタクシーに乗車。1万円以内というルールを気にしつつ、残り15分のところで下車して猛ダッシュ、見事陣取りに成功したんです。移動中には、別の陣地の情報までゲットしていて、河合は頭脳派で、しかもフットワークが軽いなぁとうなりました。

 リードしていた太川も、さすがに『一番恐れていたことをされた』とあぜん。でも、『ほらね、やるんだよアイツ(河合)』『とてもうまい作戦、いつものパターン』とも漏らしていて……河合の実力を認めざるを得ないって感じで、いいシーンでしたね」

河合郁人に“リトル太川”の兆し、箕輪はるかに説教されたが……(Cさん)

第7戦:松戸市~旭市

「実は河合って、ちょっと太川化しているなぁと思うところがあったんです。ゴール方面に向かうバスの出発が迫る中、寿司屋からバス停に単独ダッシュする河合は、勝ちたいという気持ちが先立って、もう周りが全然見えてないって感じで、チームメートのはるか(箕輪はるか/ハリセンボン)を置き去りにしていました。はるかに『なんかもう……1人でやってる感じですね』とあきれられていて、私も『あらあらリトル太川ね』なんて心配したものです。

 でもその後、はるかに直接『3人で陣取り合戦してるんで、そこ(周り)は見てほしいなって思いました』と説教されると、『リーダーとして反省しています』と素直に謝罪していて、いい子だなぁって思いました。太川は “自分の意見が絶対”みたいなところがあって、以前、同じチームの安藤美姫の提案を否定しまくり、一触即発になったことも(第3戦)。河合には、ああなってほしくないですね」

 3人は口をそろえて「次のミスターバス旅は河合で決まり」という。『バス旅』の高齢女性ファンの熱烈な支持を受け、今後河合がさらに番組で存在感を発揮してくれることを期待したい。

『ONE PIECE』『スラムダンク』大ヒットも……集客に苦戦中の「ジャンプ人気原作」のアニメ映画とは?

 8月18日に公開されたアニメーション映画『SAND LAND』が、21日発表の全国週末興行成績に基づいた映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)で初登場6位にランクイン。人気漫画家・鳥山明氏がかつて「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載した同題作品の劇場アニメ版だが、「ネット上の口コミは絶賛の嵐である一方、集客には苦戦している」(映画誌ライター)ようだ。

 鳥山氏といえば、同じく「ジャンプ」で連載していた長編漫画『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などが有名だが、『SAND LAND』は短期集中で連載されていた作品。悪魔の王子・ベルゼブブが、お目付け役の魔物・シーフ、正義感の強い初老の保安官・ラオとともに「幻の泉」を探す旅に出る……という内容だ。

「昨年8月に公開された『ONE PIECE FILM RED』や同12月公開の『THE FIRST SLAM DUNK』など、このところ『ジャンプ』作品を原作としたアニメ映画の大ヒットが続いています。両方とも映画ランキングでは初登場1位を飾り、前者は11週連続、後者は8週連続で首位に君臨していました」(同)

 なお、『ONE PIECE FILM RED』は全国376スクリーン、『THE FIRST SLAM DUNK』も全国379スクリーンとほぼ同規模で封切り。一方、『SAND LAND』も全国316スクリーンの大規模公開、かつ鳥山氏の「ジャンプ」作品が原作とあって、業界内では興行成績に注目が集まっていた。

『SAND LAND』初日満足度ランキングでは1位を獲得したが……

「しかし、ふたを開けてみると、『SAND LAND』は6位という微妙な順位からのスタートとなりました。『ONE PIECE FILM RED』や『THE FIRST SLAM DUNK』と比べると、“子ども向け”の印象が強めの作品ですが、夏休み真っ只中ですし、公開のタイミングは悪くないはず。実際、同映画を鑑賞したネットユーザーの間では『親子そろって楽しめた』『面白くてメッセージ性もあって、子どもと見に行ってよかった』との感動の声が多数寄せられています」(同)

 ほかにも「ずっと鳥山先生のファンですが、子どもの頃みたいにワクワクできる作品」「鳥山ワールド全開で最高」などと好意的な感想が飛び交っており、映画情報サイト「Filmarks」の「初日満足度ランキング」でも『SAND LAND』が1位を獲得していた。

「鑑賞者からは絶賛されているものの、作品の出来が集客につながっていない印象です。ちなみに、『ONE PIECE FILM RED』は国内での興行収入が最終的に約197.1億円、『THE FIRST SLAM DUNK』は異例のロングラン中で、興収は8月20日時点で約153.6億円。この2作品の配給は東映ですが、『SAND LAND』と同じ東宝配給でも、『ジャンプ』の人気漫画原作のアニメ映画だと、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(2020年10月公開)が最終興収約404.3億円、『劇場版 呪術廻戦 0』(21年12月公開)が最終興収約138.0億円を記録しています」(同)

 こうした実績もあるだけに、東宝サイドは『SAND LAND』にも期待していたとみられるが、「スタートダッシュを決められなかっただけに、大ヒットは難しいかもしれません」(同)という。

 夏休みが終わる前に口コミが広がり、集客につながればいいが、果たして……。

『君たちはどう生きるか』いまだ“ネタバレ厳禁”の空気……興行収入は現在ジブリ歴代9位

 8月14日、全国週末興行成績による最新の映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)が発表され、公開5週目を迎えたスタジオジブリのアニメーション映画『君たちはどう生きるか』(7月14日公開)は3位をマーク。前週より1つ順位を上げたものの、「“大ヒットジブリ映画”の仲間入りは難しいかもしれない状況」(芸能ライター)のようだ。

 映画監督・宮崎駿氏の最新アニメ映画『君たちはどう生きるか』には、山時聡真、菅田将暉、あいみょん、柴咲コウ、木村佳乃、木村拓哉ら豪華キャストが起用されているが、公開まで全員“シークレット”にされていた。

「加えてあらすじも伏せられ、事前のプロモーションも行われず、ベールに包まれた状態で公開がスタート。さらに、一般的には上映開始と同時に劇場などで販売されるパンフレットも“後日発売”で、制作サイドは徹底的にネタバレを防いでいたんです。それが仇になったのか、口コミが広がりにくい状況が生まれてしまいました。公開から1カ月以上たった現在でも、SNSではいまだに“ネタバレ厳禁”の空気が漂っています」(同)

 そんな『君たちはどう生きるか』は初日から3日間で観客動員約100万3,000人、興行収入約16億2600万円をあげ、ランキング初登場時は1位を獲得。しかし2週目は2位、3週目は3位、4週目は4位と徐々にランクダウン。なお、宮崎氏が10年前、原作・脚本・監督を務めた『風立ちぬ』(2013年7月公開)は当時、上映開始から8週連続で1位に君臨していた。

「『君たちはどう生きるか』は今月11日、ついにパンフレットの販売を開始。ちょうど世間がお盆休みに入るタイミングでしたし、パンフレットを購入して作品の理解を深めようとするジブリファンの“リピート鑑賞”を狙っていたのではないでしょうか。しかし、これによる成績の伸びはそこまでなかった印象。公開5週目でランキングの順位を1つ上げたものの、累計興行収入は62億3500万円。かつて、5週目で興収72億円を超えていた前作『風立ちぬ』と、約10億円の差がついてしまっています」(同)

『君たちはどう生きるか』の興行収入は現在、ジブリ歴代作品で第9位

 ちなみに、満を持して発売された『君たちはどう生きるか』のパンフレットの中身も、ネット上では「結局情報が少なくて、こんなパンフならいらなかった」「批判されても仕方ないくらい、内容が薄いパンフ」などと不評のようだ。

「ジブリの歴代長編映画全23作品で最もヒットした『千と千尋の神隠し』(01年7月公開)は最終興収約316.8億円をあげており、次いで『もののけ姫』(1997年7月公開)が201.8億円、それ以下で100億円超えしているのは『ハウルの動く城』(2004年11月公開)の196.0億円、『崖の上のポニョ』(08年7月公開)の155.0億円、『風立ちぬ』の120.2億円。『君たちはどう生きるか』は、現在、歴代9位につけています」(同)

 興収が低くても名作と呼ばれるジブリ映画は多い。しかし、『君たちはどう生きるか』はその仲間に入れないかもしれない。

ジブリ『君たちはどう生きるか』4位後退! パンフ販売開始も集客にはつながらない?

 8月7日発表の全国週末興行成績をもとにした映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)で、スタジオジブリの最新アニメーション映画『君たちはどう生きるか』(7月14日公開)が4位をマーク。ランキング初登場時は1位を獲得したが、公開2週目で2位、3週目で3位と徐々に順位を落とし、4週目では4位に。ネタバレを避けるため後日発売となっていたパンフレットがまもなく販売を開始するものの、マスコミ関係者の間では、「思っていたほどの集客にはつながらないかも」(芸能ライター)と不安視されているようだ。

 映画監督・宮崎駿氏の10年ぶりとなる長編アニメ映画『君たちはどう生きるか』は、事前のプロモーションを行わず、あらすじやキャストも伏せたまま上映を開始。公開初日にネットニュースなどで山時聡真、菅田将暉、あいみょん、木村拓哉らが声優として起用されていると伝えられたが、作品のパンフレットは後日発売という形式が取られ、公開してもなお“ネタバレ厳禁”の雰囲気が漂っていた。

「作品を鑑賞したネットユーザーの間でも、『詳しく言えないけど……』と大っぴらに感想を書き込むことは控えられていた印象。それで口コミが広がりにくかった上、『よくわからなかった』『子どもには難しい』といったネガティブな声もあり、映画ランキングではすぐに首位陥落となりました」(同)

 なお、『君たちはどう生きるか』は初日から3日間で観客動員100万3,000人、興行収入16億2600万円をあげ、宮崎氏による10年前の作品『風立ちぬ』との興収対比150%ということで、当初は「好発進」と伝えられた。しかし、その『風立ちぬ』は当時、公開4週目でも映画ランキング1位に君臨。

「しかも、『風立ちぬ』は公開4週目で累計興収56億円を超えていたのですが、『君たちはどう生きるか』は公開4週目で54億8000万円という状況。そもそも『風立ちぬ』は公開から“V8”を記録するなど、勢いをキープしていただけに、ゆるやかに失速中の『君たちはどう生きるか』が負けてしまうのは当然でしょう」(同)

ジブリ『君たちはどう生きるか』8月11日にパンフの販売を開始するが……

 しかし、そんな『君たちはどう生きるか』の“再逆転”のチャンスが、まもなく訪れる。

「8月11日にいよいよパンフレットが販売開始となります。ちょうど夏休み中で、お盆期間にも入るので、集客を伸ばしやすいタイミングを狙ったのかもしれません。ネット上のジブリファンも『早くパンフほしい』『パンフを買って、2回目見ることにしよう』などと反応を示していることから、ここで興収を伸ばす可能性はあります。しかし一方で、作品の評価自体が賛否両論あるだけに、『映画が微妙だったし、2度見ようと思わないからパンフもいらない』といったネガティブな声があるのも事実です」(同)

 ジブリの“パンフ後日発売作戦”は、果たして成功するのだろうか……。

『スラダン』『コナン』が興行収入100億突破の一方、ほぼ話題にならなかった“超人気アニメ”映画とは?

 異例のロングランを記録しているアニメーショ映画『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年12月3日公開)が、今年7月31日時点で興行収入150億円を超えたと伝えられ、ネット上のファンが沸いている。昨今、日本映画界では、アニメ作品の盛り上がりが顕著だが、「“超人気アニメ”の最新映画なのに、ほぼ話題になっていない作品がある」(映画誌ライター)という。

 大ヒット中の『THE FIRST SLAM DUNK』は、漫画家・井上雄彦氏が「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載し、アニメ化も果たした人気作『SLAM DUNK』の最新映画。原作の主人公は桜木花道だったが、今作は宮城リョータを中心にストーリーを展開。7月31日は宮城の誕生日ということで全国各地で特別上映が実施され、その記念すべき日に興収150億円を突破。8月末で上映終了が発表されているものの、それまでにさまざまなイベントが用意されていることもあり、まだまだ成績を伸ばしそうだ。

「今年封切られたアニメ映画にも好調な作品が多く、例えば、4月14日に公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』は、人気キャラクター・灰原哀(林原めぐみ)にスポットを当てたストーリーで、7月30日時点で興収134億円を超えたと伝えられています。この数字は歴代劇場版の中でトップの成績です」(同)

 なお、日本公開映画の歴代興収ランキング(興行通信社調べ、以下同)を見ていくと、『THE FIRST SLAM DUNK』は現在第14位、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は24位。そして25位につけているのが、今年4月28日に公開された『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』だ。

「任天堂と『ミニオンズ』シリーズなどで知られるイルミネーションが共同制作した同作は、日本での洋画アニメ史上最速となる公開31日で興行収入100億円を突破。7月30日時点では133億円超えという大記録を刻んでいます」(同)

『セーラームーン』最新アニメ映画、前編はトップ10圏外の寂しい結果

 このように複数のアニメ映画が大ヒットを飛ばす中、ほとんど話題にならなかったのが、『美少女戦士セーラームーン』の最新作だという。タイトルは『劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos』で、6月9日に前編、同30日に後編が公開された。

 原作は、少女漫画誌「なかよし」(講談社)で1992年2月号~97年3月号まで連載された『美少女戦士セーラームーン』(作・武内直子)。92年にテレビアニメ化を果たし、一大旋風を巻き起こした後、2014年からは新作アニメシリーズ『美少女戦士セーラームーンCrystal』がスタート。こちらは第3期まで放送され、その後、21年に劇場公開された第4期『Eternal』(前後編)を経て、今作で完結を迎えることになったが……。

「『Cosmos』は原作の最終章をもとに描いた作品で、後編に登場するセーラーコスモスのボイスキャストに女優・北川景子が抜てきされたことも話題に。ちなみに北川は2003~04年にかけて放送されたドラマ版『美少女戦士セーラームーン』(TBS系)で火野レイ/セーラーマーズを演じていました」(同)

 そんな『Cosmos』だが、前編は公開初週から「国内映画ランキング」(全国週末興行成績)のトップ10に入らず、後編は初登場9位に入るも翌週には圏外へ。ちなみに『THE FIRST SLAM DUNK』『名探偵コナン 黒鉄の魚影』、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』はいずれも初登場1位を獲得していた。

「『Cosmos』はそもそも上映館数が200スクリーン程度と少なめではありましたが、後編がかろうじて9位に入った同週のランキングを見ると、6位には上映開始時は173スクリーンで上映された、公開7週目の『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』がランクイン。かつては国民的アニメと称された『美少女戦士セーラームーン』の最新映画としては、かなり寂しい結果といえるでしょう」(同)

『セーラームーン』最新アニメ映画はなぜ盛り上がらなかったのか?

 上映館数の問題ではないなら、『Cosmos』はなぜここまで盛り上がらなかったのか。

「その理由の一つとして、公開時期にほかの注目作の上映が重なったことが挙げられるでしょう。前編が公開された6月9日はディズニーの実写ミュージカル『リトル・マーメイド』も上映を開始し、初登場1位に。また、この時まだ『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が2位につけていましたし、3位は上映2週目の是枝裕和監督作『怪物』(6月2日公開)がランクインするなど、“強敵”ぞろいだったんです」(同)

 後編公開日かつ月野うさぎの誕生日でもあった6月30日には、漫画家・和久井健氏が「週刊少年マガジン」(講談社)で連載していた『東京卍リベンジャーズ』の実写映画シリーズ『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-』の上映が始まり、初登場1位を獲得。同日公開の世界的大ヒットシリーズの最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が2位につけ、3位は『リトル・マーメイド』、4位は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』……と、上位はやはり激戦となっていた。

「『Cosmos』が盛り上がらなかったのは、『原作を知らないファンにはとっつきにくい内容だったから』という理由もありそう。実際、一部ネット上では『原作やテレビアニメシリーズを見ていないと楽しめないかも』『ファンには懐かしいけど、そうじゃないと理解できない内容なのでは』という指摘が上がっています。例えば『THE FIRST SLAM DUNK』は、シンプルにバスケットボールの試合が物語の主軸であったことから、原作を知らない層も十分楽しめたはず。しかし、『Cosmos』は世界観やキャラクターの設定などを知らなければ、気軽に『見てみよう』とならないのではないでしょうか」(同)

 その半面、往年のファンからの評判も「決して高くない」(同)という『劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos』。この結果を制作陣はどのように受け止めているのだろうか。

ジブリ『君たちはどう生きるか』早くも2位転落、ネットの評判は賛否はっきり分かれる――映画館動員ランキング

 トム・クルーズ演じる伝説のスパイ、イーサン・ハントが数々の不可能なミッションに挑む大人気アクション・シリーズの第7弾『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。スタジオジブリ・宮崎駿監督最新作の『君たちはどう生きるか』を抑え、全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、7月21日~7月27日)で初登場1位を獲得した。

 同作は、イーサンとIMFの仲間たちが挑む新たなミッションの行方を前後編の2部作で描くその前編。5年ぶりの新作で、初週の週末にはいきなり興収10億円を叩き出すなど、好調な滑り出しだ。夏休み期間に突入したこのひと月でどれだけ動員を伸ばせるかに注目が集まる。

 前週で初登場1位だった『君たちはどう生きるか』は2位にランクイン。同作は巨匠・宮崎監督が『風立ちぬ』以来10年ぶりに手掛けた長編アニメーション作品。タイトルとポスター1点を公表した以外は、基本的に宣伝を一切行わない異例のプロモーションが話題になった。公開17日間で観客動員数305万人、興収46億9300万円を突破しており、さすがの成績を上げている。

 ただし、同作の評判は賛否がはっきり分かれており、SNS上では「面白くない」「映画のテーマがわからない」など微妙な反応が目立つ。一方で、もちろん「聞いてた評判と違って面白かった」など好意的な声もあり、何を期待して見に行くかによって反応はまちまちのようだ。

 3位には、北村匠海が主演する『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』が、強豪洋画を抑えてランクインした。公開94日間(+前夜祭)で動員200万人、興収26億円を突破しており、ロングランは続きそう。

 4位には世界的人気ゲーム『スーパーマリオ』を、任天堂と『ミニオンズ』『SING/シング』のイルミネーションが共同制作でアニメ映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が入った。最近、アニメ作品やゲーム作品は長期間にわたってランキングに残る傾向が顕著になっており、累計では動員が884万人、興収も126億円を突破している。

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は5位、『リトル・マーメイド』は6位に

 ディズニー作品も強く、秘宝を求めて世界を駆け巡るインディ・ジョーンズの活躍を描く『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は5位に、アンデルセン童話を基にした1989年の同名アニメを実写映画化した『リトル・マーメイド』は6位に入った。ただ、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』に関しては、公開24日間で動員148万人、興収21億円。大ヒットシリーズの名声から考えると少し寂しい数字だ。この夏は目玉作がほかにもたくさんあることが、伸び悩みの原因かもしれない。

 7位は、櫻いいよ氏の同名小説(スターツ出版)を『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)の高橋文哉と桜田ひよりダブル主演で実写映画化した青春ラブストーリー『交換ウソ日記』。勘違いから始まった秘密の交換日記をめぐって繰り広げられる男女のすれ違う恋の行方を描く同作は、公開17日間で動員38万5000人、興収4億6088万円を記録。「良作胸キュン映画だった」「主演の演技が良かった」など、ネット上の評判もまずまずだ。

 8位には、人気アニメ『五等分の花嫁』(TBS系)のテレビスペシャルアニメーションをスクリーン上映した『五等分の花嫁∽』が入った。同作は「週刊少年マガジン」(講談社)で連載された春場ねぎ氏の同名コミックが原作。これまでのアニメシリーズでは描かれなかった原作エピソードを映像化している。バンダイナムコオンラインが提供するスマートフォン向けアプリケーションゲームの劇場版『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』は9位にランクイン。

 そして10位は、公開34週目の『THE FIRST SLAM DUNK』が再浮上。興収は149億円を記録している。同作は8月末に終映が決定しているが、最終日まで数字を伸ばし続けるとみられる。

【全国映画動員ランキングトップ10(7月21日~7月27日 、興行通信社調べ)】
1位  ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
2位  君たちはどう生きるか
3位  東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
4位  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
5位 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
6位  リトル・マーメイド
7位  交換ウソ日記
8位  五等分の花嫁∽
9位  劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD
10位  THE FIRST SLAM DUNK

ジブリ『君たちはどう生きるか』公開2週目で首位陥落! 宣伝ナシ、“ネタバレ厳禁”の空気の影響は?

 7月24日発表の全国週末興行成績をもとにした映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)で、同14日に公開されたスタジオジブリの最新作『君たちはどう生きるか』が2位だったことが判明。21日に日本での上映を開始した米スパイアクション映画『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』が1位となり、『君たちはどう生きるか』は公開2週目で早くも首位を奪われた格好だ。

 同作は、映画監督・宮崎駿氏が『風立ちぬ』(2013年7月20日公開)以来、10年ぶりに手がける長編アニメーション映画で、事前の宣伝を行わず、ストーリーやキャストなどあらゆる情報を伏せたまま上映を開始。

「声優キャストについては、初日のうちに山時聡真、菅田将暉、あいみょん、木村拓哉らが起用されているとネットニュースになりましたが、ストーリーはいまだに“ネタバレ禁止”という雰囲気が漂っています。通常なら公開と同時に販売される作品のパンフレットも“後日発売予定”とされ、正式な日程のアナウンスはありません」(芸能ライター)

 そんな『君たちはどう生きるか』は、初日から3日間で観客動員100万3,000人、興行収入16億2600万円をあげ、10年前の宮崎監督作品『風立ちぬ』との興収対比150%の好発進などと伝えられていたが……。

「『風立ちぬ』は当時、8週連続で首位を獲得し、宮崎氏およびジブリの貫禄を見せつけました。かたや『君たちはどう生きるか』は、やはり情報が少ないこと、そして“ネタバレ厳禁”の空気により口コミが広がりにくいことがネックになっているのか、まさかの2週目でランクダウン。とはいえ、累計成績は観客動員232万人、興行収入36億円を突破したと伝えられていますから、まだ勢いが衰えているわけではなさそうです」(同)

ジブリアニメ『君たちはどう生きるか』は「子どもには退屈」?

 ちなみに、『風立ちぬ』は公開8週目で累計興収97億円を超え、9週目には2位にランクを下げたものの興収100億円の大台に乗った。『君たちはどう生きるか』もこのままいけば、100億突破は間違いないが……。

「今は、“ジブリ最新作が公開されたら必ず見る”という層がメインで劇場に足を運んでいるのでしょうが、口コミが広がらない状態が続くと、この勢いもペースダウンしていく可能性があります。また、映画サイトなどのレビューを見ると『意味がわからなかった』『頭を使わないといけないから、純粋に楽しむのは難しい』『子どもには退屈』『事前情報があれば、自分に向いている作品かどうかわかったのに』といった声も多い。見る人を選ぶストーリーであることも懸念点といえるでしょう。ただ、熱心なファンは理解を深めるためにリピートするはずですし、パンフレットが販売されるタイミングで再度劇場へ行くことも考えられる。その効果でまた数字を伸ばしていけるかもしれません」

 なお、『君たちはどう生きるか』が2位に落ちた同週末のランキングでは、公開34週目となったアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年12月3日公開)が10位に再浮上。後者も“事前情報ほぼナシ”で上映を開始しながら、大ヒットして超ロングランとなった。『君たちはどう生きるか』も『THE FIRST SLAM DUNK』に続けるか――。

『インディ・ジョーンズ』首位、ハリソン・フォード(80歳)に「イケおじ」の称賛――映画館動員ランキング

 ハリソン・フォード主演の『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、6月30日~7月6日)で1位を獲得した。同作は全米累計興収がすでに1億4535万ドルを突破し、日本でも公開から10日間の累計動員が93万人、累計興収が13億6200万円の大ヒットを記録している。

 インディ・ジョーンズが秘宝を求めて世界を駆けめぐる同シリーズ。今作は、人類の歴史を変える力を持つといわれる “運命のダイヤル”をめぐって、悪名高き元ナチスの科学者である宿敵・フォラーと世界を股にかけた熾烈な争奪戦を繰り広げる、インディ最後にして最大の冒険の行方を壮大なスケールで描いている。

 『トップガン マーヴェリック』(2022年)のヒットと同じように、ファンの年齢層の広さが高い興収につながっているようで、SNS上では「80歳のハリソン・フォード、カッコよかった」「ハリソン・フォードがイケおじすぎた」など、ハリソン・フォードに対する称賛の声が多く見られる。作品に対しても「過去作を見たことがない人でも楽しめる」などポジティブなコメントが多く、夏休み期間でまだまだ興収を伸ばしそうだ。

 その『インディ・ジョーンズ』に肉薄しているのが、2位に入った北村匠海主演の『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』だ。同作は和久井健氏の人気コミックスを実写映画化した『東京リベンジャーズ』(21年)の続編。原作の人気エピソード“血のハロウィン編”を2部作で描くその後編となる。動員88万人、興収11億円を突破し、前後編合わせた興収も42億円を超えている。

 3位には、ディズニーが、アンデルセン童話を基にした1989年の同名アニメを実写映画化した『リトル・マーメイド』が入った。同作は掟に背いて人間の世界に飛び出した人魚のアリエルが、恋と冒険を繰り広げる姿を描いたファンタジー・ミュージカル。米国以外での興収は低迷していたが、日本では公開31日間で動員183万人、興収27億61万円を記録している。

 4位には、世界的人気ゲーム『スーパーマリオ』を、任天堂と『ミニオンズ』『SING/シング』のイルミネーションが共同制作でアニメ映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が入った。

 5位には、バンダイナムコオンラインが提供するスマートフォン向けアプリケーションゲームの劇場版『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』がランクイン。6位もアニメ作品で、テレビアニメ『それいけ!アンパンマン』(日本テレビ系)の劇場版第34弾『それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント』。同作は、宇宙で拾ったプレゼントの箱をきっかけにアンパンマンと出会ったロボットの女の子・ロボリィが、“大切なもの”を見つけるために大冒険を繰り広げる物語だ。

映画ランキング7位は『怪物』、8位は『スパイダーマン』

 7位は公開5週目を迎えた『怪物』。是枝裕和監督が人気脚本家・坂元裕二とタッグを組んだヒューマン・ミステリーで、愛する我が子の異変に気づき、ある疑念を抱いた母親が、やがて学校側と対立していくさまを、母親や教師、子どもたちなど、それぞれの視点から描く。こちらも公開38日間で動員133万人、興収18億3517万円を記録している。

 8位は世界中で大ヒットし、「アカデミー賞長編アニメーション賞」にも輝いた『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編となる、アクション・アドベンチャー・アニメ『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』だった。

 9位は『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』がランクインしている。同作は思春期症候群を発症した主人公と少女たちとの青春模様を描く『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』に続く、劇場アニメ第2弾となる青春ファンタジー。夏休み期間は昨年同様、アニメ映画がランキングを席巻しそうな勢いだ。

 そして10位は、神木隆之介、杉咲花、松山ケンイチが出演する『大名倒産』が入った。同作は浅田次郎氏の同名小説(文藝春秋)を映画化した時代劇コメディ。鮭売りとして穏やかに暮らしていた若者が、藩主の陰謀に巻き込まれ、莫大な借金を抱えた大名家の家督を継ぐハメに。自らの切腹を回避するために、困難な財政再建に奔走する物語だ。

【全国映画動員ランキングトップ10(6月30日~7月6日 、興行通信社調べ)】
1位  インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
2位  東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
3位  リトル・マーメイド
4位  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
5位  劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD
6位  それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント
7位  怪物
8位  スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
9位  青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない
10位  大名倒産

ryuchellさんの訃報、週刊誌デスクが「情報番組の報じ方」に苦言呈するワケ

 自死が伝えられているタレント・ryuchellさんに関する報道をめぐって、一部テレビ番組がマスコミ内から批判を集めているという。

 今回の訃報について、ネットニュースを中心に、ryuchellさんが亡くなる直前の様子や周囲の反応など、さまざまな報道がなされているが、近頃はあまり芸能ニュースを扱わなくなった情報番組も同様に、現場となった所属事務所や近隣住民への取材を積極的に行っているとのこと。しかし、ある週刊誌デスクは「テレビは、自分たちが取材したことでさえ、他社に責任を押し付けるような形で報道している」と苦言を呈する。

 テレビの情報番組が批判されているのは、ryuchellさんに関する放送内容の大部分を他媒体の「記事紹介」、つまり「引用」の体で報じていることだという。

「この数日、編集部にテレビ局のスタッフから『この記事を番組で使用させてほしい』といった連絡が相次いでいます。引用する部分が、うちの独自情報であるならまだわかるのですが、各局とも取材しているはずの事務所周辺の情報や、ryuchellさんの亡くなる直前のSNS投稿といった一般人でもわかるような話を、引用という形で使用したいと打診してくるんです」(前出・週刊誌デスク)

WHOの「自殺報道ガイドライン」に抵触しかねない情報は「引用」する?

 情報番組では確かに、「『週刊○○』によると」「『スポーツ○○』がこう報じている」といった言い回しで、他媒体の記事を紹介する場面は多い。

「これはつまり、ryuchellさんの訃報を番組で取り上げる“リスク”を、他メディアに押し付けたいという思惑があっての措置なのでしょう。WHOの『自殺報道ガイドライン』には、『自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと』『センセーショナルな見出しを使わないこと』といった項目がありますが、こうしたものに抵触しかねない情報は、他社の“引用”という形をとり、もし視聴者から苦情が殺到した場合、“そちらの会社の責任”ということにしたいのでは」(同)

 同ガイドラインには「報道を過度に繰り返さないこと」という項目もある。7月12日には厚生労働省が自死を誘発する可能性があるとして、報道を控えるように注意喚起も行った。

 そんな中、テレビ局がそこまでリスクを回避したいのであれば、あえて番組内で“ryuchellさんの自死については一切取り上げない”という選択肢もあるはずだが、今後も引用を主体とした放送は続いていくのだろうか。

『マリオ』が首位獲得! 3位『岸辺露伴』はこれから伸びる? 映画館動員ランキング

 公開5週目を迎えた『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、5月26日~6月1日)で1位を獲得した。同作は4日までに動員767万人、興収109億円を記録している。

 任天堂の世界的人気ゲーム『スーパーマリオ』を、任天堂と『ミニオンズ』『SING/シング』のイルミネーションが共同制作でアニメ映画化した同作は、世界累計興収でも13億ドルを突破。アニメ映画全世界興収成績歴代1位の『アナと雪の女王2』(14億5000万ドル)にあと約1億ドルまで迫っている。アメリカでの興収が落ち着きを見せているため、今後は日本での伸びが記録達成のカギとなるだろう。

 2位には『ワイルド・スピード』シリーズの第10作目『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が入った。同作はヴィン・ディーゼル扮する主人公・ドムの前に、激しい恨みを抱き、復讐に燃える最強の敵が現れ、壮絶な戦いを繰り広げるさまを描くアクション・アドベンチャー超大作。公開17日間で動員178万人、興収27億円を突破。シリーズの古参ファンからは辛口意見もあるようだが、誰でも楽しめるエンタテインメント作品ということで、日本でも興収を伸ばしている。

 3位には高橋一生が主演する『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が初登場。同作は荒木飛呂彦氏の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)のスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』(同)を実写化したNHKドラマシリーズの劇場版。人の心や記憶を本にして読むことができる特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴(高橋)が、美の殿堂・ルーヴル美術館を舞台に、“黒い絵”の謎が引き起こす恐ろしき事件に挑むさまを描く。

 コアなファンを多く持つ『ジョジョ』の関連作品とあり、公開前からその内容やクオリティへの臆測がネットで飛び交っていたが、公開されてみると評判はまずまず。「謎が謎を呼ぶ展開に引きつけられ目が離せなかった」「原作を丁寧に実写化している」「静かで美しい映画だった」「原作へのリスペクトがあった」と肯定的な感想が散見される。興収こそ10日間(+先行)で6億6430万円と地味だが、口コミ効果も期待でき、ロングランで数字を伸ばしていく可能性は大いにあるだろう。

 4位は青山剛昌氏原作の人気テレビアニメの劇場版シリーズ第26弾『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』が入った。同作はシリーズで初めて興収100億円の大台を突破したことで話題になったが、5日までに125億6000万円を記録し、観客動員数も886万人を突破している。

 5位は鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみが出演する『劇場版TOKYO MER -走る緊急救命室-』。4日までに動員306万人、興収40億円を突破しており、SNS上では「めちゃくちゃ感動した」「ずっと緊張の連続でハラハラした」と称賛の声が並ぶ。

映画ランキング7位『最後まで行く』は、綾野剛のサイコ演技が見もの

 6位にはスマホゲームから生まれたメディアミックスプロジェクト『アイドリッシュセブン』初の劇場ライブ『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bitBEYOND THE PERiOD』がランクインした。同作は昨年末の『ブラック・オア・ホワイト ライブショーダウン』で音楽バトルを繰り広げた「IDOLiSH7」「TRIGGER」「Re:vale」「ZOOL」の4グループが同じステージに立ち、ダイナミックなパフォーマンスを披露する。

 公開16日間で動員34万人、興収6億1299万円と数字はそこまで高いものではないが、二次元アイドル人気は高まりを見せており、今後も類似の作品がチャートを賑わせそうだ。

 7位は岡田准一、綾野剛、広末涼子が出演する『最後まで行く』が入った。同作は2014年の同名韓国映画をリメークしたノンストップ・クライム・サスペンス。事故を起こした刑事がその隠ぺいを図るも、謎を秘めた監察官に追い詰められていく様子をスリリングに描く。公開から17日間で動員33万人、興収4億3871万円を記録と、岡田主演作にしてはさびしい数字だが、ネット上の評判は悪くなく、綾野のサイコな演技も見ものだ。

 8位は北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮らが出演する『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』で、9位はアニメ作品『THE FIRST SLAM DUNK』。

 そして10位は、『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパスPROVIDENCE』が入った。同作はProduction I.G制作の人気アニメ・シリーズの劇場版SFサスペンス・アクション。『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__』と第3期テレビシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』をつなぐエピソードが描かれる。

 今回もランキングの半分をアニメ作品が占めるなど、アニメ強しの1週間だった。

【全国映画動員ランキングトップ10(5月26日~6月1日 、興行通信社調べ)】

1位  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
2位  ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
3位  岸辺露伴 ルーヴルへ行く 
4位  劇場版 名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)
5位  TOKYO MER -走る緊急救命室-
6位  劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD
7位  最後まで行く
8位  東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-
9位  THE FIRST SLAM DUNK
10位 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE