米倉涼子がフリーランスの天才外科医を演じるドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)第5期の第6話が16日に放送され、平均視聴率20.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。相変わらずの好調ぶりをキープしています。
今回は、東帝大学病院の外科副部長・猪又孝(陣内孝則)の執刀によるVIP患者のオペシーンからスタート。フリーランスの麻酔科医・城之内博美(内田有紀)は大門未知子(米倉涼子)のオペも掛け持ちしているため、さっさとオペを終わらせて欲しいのですが、猪又がイチイチ自分の技術を自慢するため無駄に長引いてしまい、イライラを募らせます。
オペは無事に終了したものの術後の経過がおもわしくなく、患者からクレームが。この責任をあろうことか猪又は博美に押しつけ、病院への出禁を命じるのです。そのため博美は、懇意にしている中華料理屋の店主・六浦良夫(平泉成)の妻・敦子(松金よね子)のオペを未知子と共に行うという約束を履行できなくなってしまいます。
猪又への怒りでストレスを貯め込んでいた博美は、ふとしたきっかけで未知子に向かって、「大門先生は自分勝手」といつも無茶なオペに付き合わされることへの不満をぶつけてしまいます。これに対して未知子もカッとなり口ケンカに発展。お互いに顔も見たくない、という険悪なムードになってしまうのでした。
そんな中、敦子の見舞いに訪れた六浦が倒れ、膵臓に腫瘍があることが発覚。未知子は全摘出を薦めるのですが、オペ自体が困難なうえに術後に糖尿病になってしまう可能性があるため、六浦は難色を示します。そして、製薬会社との癒着で新薬を試したい猪又に言いくるめられ、化学療法を選択するのでした。
しかし、化学療法では根治しない。どうしても全摘出オペを行いたい未知子は、派遣元である神原名医紹介所の所長・神原晶(岸部一徳)に博美の出禁を解いてもらうよう病院に掛け合って欲しいと頼みます。これに対して博美が、自身もリスクの高い手術を受けた経験があり、六浦の考えを尊重したい意向を示したため、さらに仲がこじれてしまうのです。
とはいえ、未知子が自分勝手なのは、麻酔科医としての自分の腕を信頼してくれているからだと心の底では理解している博美。そこへタイミングよく現れた東帝大学病院の外科副部長・海老名敬(遠藤憲一)に頼み、出禁を解いてもらいます。
しかし、敦子のオペに駆けつけた博美に対して未知子は、「あの麻酔科医がいるならオペいたしません」と痛烈なひと言を浴びせ、新人外科医・西山直之(永山絢斗)に執刀を任せてオペ室を後にしてしまうのです。
その未知子が向かった先は、六浦のオペ室でした。予期せぬ大量出血に動揺する猪又から執刀医の座を強引に奪い取るのですが、猪又を慕う麻酔科医・瓜田慎吾(今野浩喜)が仕事を放棄してしまう事態が発生してしまいます。未知子は麻酔科医のライセンスも持っているものの、ただでさえ困難なオペを1人2役で成功させるのは不可能。と、そこへ敦子のオペを終了させた博美が登場。2人は最初から示し合わせたようにアイコンタクトを交わすと、いつも通りの連携をみせてオペを無事に終了させ一件落着となったのでした。
さて感想。未知子と博美が仲違いするのは、前シーズンの最終話以来となりますが、その意味合いは大きく異なります。前回は博美が切除の極めて困難な局所進行膵ガンを患い、オペを行いたいという未知子に対して、手術中に命を落とす危険を冒すよりも1人娘・舞(藤井杏奈)のために少しでも多く仕事をしてお金を残したいという博美の意向がぶつかってのケンカだったのです。
しかし、今回に関しては“ケンカはするけど心は通じ合っている”というラストシーンを描きたいがため逆算して脚本を書いた結果、無理やり感が強まってしまったような気がしてなりません。口ケンカに発展する前のワンクッションとして、中華料理屋で餃子を取り合うやり取りが描かれていましたが、40歳過ぎの女性同士のケンカのタネにしてはあまりに子供じみていませんか?
また、未知子の自分勝手な性格は今に始まったことではありません。博美が耐え忍ぶ性格ならまだしも、未知子に対しては遠慮なく意見を通すだけに不満が積もり積もったような怒り方は違和感があり、「何を今さら?」と感じてしまいました。この対立を描くとするならば第1シーズンかせめて第2シーズンでやるべきだったと思います。
そもそもの発端となった博美の出禁騒動についても、腑に落ちませんでした。オペ中にペチャクチャ喋る猪又みたいな外科医っているんですかね。その冒頭シーンから無理やり感が出ちゃっていたので今回はイマイチ楽しめませんでした。捲土重来、次回に期待したいところです。
(文=大羽鴨乃)