神木隆之介の“愛らしさ”が戻った『刑事ゆがみ』視聴率低迷が「実にもったいない!」

 16日に放送されたドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)第6話の視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。第2話で5%台まで落ち込んだものの、各方面からの絶賛の声に後押しされるように、じりじりと数字を伸ばしています。とはいえ、やっぱり6%とか7%しか見ていないというのは、実にもったいない。もっともっと多くの人に見られるべき良作と思います。主題歌を担当するWANIMAが『紅白』初出場を決めたことも、追い風になるといいね。

 そんなわけで、今回も振り返りです。

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 今回の事件の被害者は、25歳にして300億円の資産を築いたホリエモンみたいな男・貝取勝平(新田真剣佑)。自らが運営するオープン直前のプラネタリウムで何者かに刺され、病院に運ばれています。貝取くんは、かつてのホリエモンみたいに企業買収を繰り返して会社を大きくしている人なので、たくさんの人の恨みを買っているようです。とはいえ、本人の意識ははっきりしているし、正面から刺されているので犯人の顔を見ているはずなのですが、「見てない」と言ったり「思い出した、星月亘(辻萬長)だ」と言ったり、なぜか証言が曖昧です。

 星月とは、現場となったプラネタリウムにも参画していた「スタームーン」という望遠鏡メーカーの創業者。会社の社長は息子に代替わりしていましたが、その息子は貝取の策略によって多額の借金を抱えて自殺。今は孫娘・光希ちゃん(新井美羽)と2人で暮らしています。

 ところで、前回のレビューでは「コレジャナイ感が漂ってきた」などとケチを付けているわけですが、今回はとりあえず「コレダ」でした。羽生くん(神木隆之介)の愛らしさが帰ってきました。

 同じ25歳で大金持ちの貝取に対して、嫉妬を隠さない羽生くん。孫娘に必要以上に肩入れして、捜査に支障をきたす羽生くん。『モンコレ』という『ポケモンGO』みたいなスマホアプリに夢中になっちゃう羽生くん。うーん、実に愛せる。かわゆい。

 そういう羽生くんの愛らしさと、企業買収とか『ポケモンGO』とかの今っぽい要素をモリモリ取り込もうという意欲。そして、その両方を事件解決のプロセスにガッツリ噛ませてくるので、事件に“他人事感”がない。他人事感がないので、泣けちゃう。そういう感じが『刑事ゆがみ』の特長だと思うんですが、今回もしっかり泣けちゃいました。さ、未見の方はFODとかで見ましょうね。面白いよ。

 

■ところでドラマの縦軸「ロイコ事件」が放置なんですが

 

 第4話まで1話完結で進んできた『刑事ゆがみ』でしたが、前回第5話では縦軸となる「ロイコ事件」について説明されました。

 7年前に、ある夫婦が『ロイコクロリディウム』という小説を模した方法で惨殺された事件。容疑者として浮上したのは、当の小説の作者である小説家・横島不二実でした。しかし横島は捜査の手が及ぶ前に焼身自殺してしまったというのが、「ロイコ事件」の顛末です。この事件の捜査に当たっていた弓神(浅野忠信)は、犯人が本当に横島だったのか、そして横島が本当に自殺したのか、疑問を持っています。

 被害者夫婦の娘・ヒズミ(山本美月)は事件のショックで失語症に。事件後、7年もたつわけですが、弓神はヒズミのハッカーとしての腕を見込んで捜査に協力させつつ、生活の面倒を見ています。

 そのように、せっかく時間をかけて説明した「ロイコ事件」を、ドラマは今回、ほとんど放置しました。前回の最後に自殺したはずの横島らしき男(オダギリジョー)が思わせぶりに登場しましたが、これも放置。ヒズミも普通にハッカーとして役に立ちましたが、前回示唆されたロイコ事件のトラウマについては、特に進展していません。この放置の仕方が、今回もっとも感心した部分でした。

■別の事件によって「ロイコ」を語るという離れ業

 

 今後、『刑事ゆがみ』が「ロイコ事件」の解決を中心に進行していくことは間違いないでしょう。ドラマのオリジナルキャラであるヒズミの謎、ヒズミと弓神の過去などを明かしながら、最終回に向かっていくことになります。前回、「ロイコ事件」について語り始めてしまったわけですから、もう1話だって無駄にしたくないはずです。

 そこで『刑事ゆがみ』が採用したのは、ヒズミと弓神の関係性を、今回の事件で父親を亡くしている光希ちゃんと羽生くんに、そのまま投影するという方法でした。

 上司である係長・菅能ちゃん(稲森いずみ)が、羽生くんに言います。刑事が捜査中に持っちゃいけないものは「事件関係者への恋心と同情」だと。つまり、「私情」だと。

 羽生くんは、いつも口では「法治国家ですから、法がすべてです」などと言っていますが、私情に振り回されて心をグラグラに揺さぶられながら捜査に苦労するのがチャームポイントとなっております。今回も光希ちゃんに、とことん同情してしまったため、とっても苦しそうでした。

 一方の弓神はいつも冷静でドライに見えますが、結局、事件の解決だけでなく被害者へのフォローも万全で、ドラマ的においしいところは全部持っていってしまいます。

 事件が終わった後、菅能ちゃんは羽生くんに、こうも言いました。

「もうあたしたちにできることはない、刑事としてはね」

 刑事としては──。

 つまり、人としては、まだできることがある。羽生くんは事件後、児童相談所にいる光希ちゃんの元を訪ねることにします。自分が関わった事件で、親を亡くした子と個人的なつながりを持とうとすること。これはきっと、7年前の「ロイコ事件」で、弓神がヒズミにしたことと同じなのです。

 羽生くんの立場を通して、羽生くんの心の動きを追わせることで、7年前の「ロイコ事件」で弓神が何を思い、どう行動したのかを語っている。そのプロセスで羽生くんの心理が描けているからこそ、つかみどころのなかった弓神という人物の輪郭が浮かび上がってくる。弓神とヒズミの関係性も見えてくる。「別の事件で縦軸を語る」という『刑事ゆがみ』第6話における意図的なシナリオは、まさしく連続ドラマならではの醍醐味だったと思います。最初から見ててよかった。

 さらに、刑事の生き方として、図らずも羽生くんが弓神と同じ道を歩もうとしていることが示されて、普段は反発し合っている2人の“バディ”としての関係にも深みが増しました。今後、さらに面白くなりそうな気配です。あーあ、もっとみんな、見ればいいのに。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

6.4%停滞の『刑事ゆがみ』に漂い出した“コレジャナイ”感……「本格」路線化の功罪とは

 9日に放送されたドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)の視聴率は6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。各方面から絶賛の声が聞こえてきていますが、数字的には、だいたいここらへんで推移する感じでしょうか。このレビューでも初回から「面白い面白い」と書いてきました。今回も面白いっちゃ面白いんですが、ちょっと感触が違いました。

「連ドラはニコパチが重要」と、よくいわれます。2話、5話、8話で展開が訪れ、それが充実したものであれば良作ですよ、という話です。『刑事ゆがみ』も、今回が第5話。これまで完全な1話完結でつづられてきましたが、今回は、初回から登場している謎のハッカー少女・ヒズミ(山本美月)の過去が明かされ始めます。ちなみにこのヒズミ、原作コミックには登場しないドラマオリジナルキャラなので、この人物の処理がドラマの出来そのものを左右しそうです。

 では、まずはお話から軽く振り返りましょう。

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 7年前、弓神(浅野忠信)は「ロイコ事件」という殺人事件の捜査に関わっていました。ロイコ(=ロイコクロリディウム)というのは、カタツムリに寄生して宿主を支配し、思いのままに操ってしまうという寄生虫だそうです。

 かつて、そのロイコをモチーフにした小説があって、その小説に書かれていた通りの殺人事件が起きました。事件では夫婦が殺され、現場には被害者の血で描かれたカタツムリのイラストが残されていた。このイラストが、小説の表紙に描かれているものと同じだったのです。弓神らの捜査によると、事件の犯人は小説の作者らしい。どうやら、実際に事件を起こすことで話題を呼び、小説をたくさん売るのが目的だったようです。しかし、容疑が固まる前に作者は焼身自殺。真相は闇の中。

 その事件では、12歳になる夫婦の娘が生き残りました。しかし、現場を目撃してしまったために、少女はショックで記憶障害と失声症を患ってしまったそうです。

 弓神は今でも、焼身自殺をした作者が本当に犯人だったかどうか、疑っています。そして、なんらかの理由で、生き残った失語症の少女の面倒を見ています。その娘こそが、ヒズミなのでした。

 というのが、次回以降に続くオリジナルの部分。

 もうひとつ今回起こったのが、市議会議員の娘がさらわれた誘拐事件。この現場にもロイコのイラストがあったことから弓神たちも捜査に加わるわけですが、こっちはまあ、結論としては母親による狂言誘拐でした。夫に不倫されて悔しかったとか、そういう理由だそうです。そういう理由であることが、実に熱っぽく、迫力の演出でもって語られました。

 これまでこのレビューでは事件の真犯人を書いてきませんでしたが、今回は大した伏線がないので謎解きの快感は薄いですし、逆に犯人が母親であることがわかっていても、クライマックスに訪れる浅野忠信と板谷由夏の演技合戦は必見ですので、ぜひFODでご覧ください。

 

■スケール感が増した反面、“バディ”羽生の存在感が消えた

 

 今回、前回までと比べて、だいぶスケール感のある事件が語られました。情報量も格段に多いし、テレビのワイドショーまで巻き込んだ、いわゆる“劇場型”犯罪。本格的な刑事ドラマっぽさをビシビシ感じます。犯人からの脅迫電話を開口部の大きなリビングで受けたり、ヘンテコな変装をした刑事が「どっちにしろ刑事に見えねえ」と言われたり、小児誘拐映画の金字塔である黒澤明『天国と地獄』(1963)へのオマージュも抜かりありません。

 その反面、弓神の“バディ”である新人刑事・羽生くん(神木隆之介)の存在感が非常に希薄なものとなりました。

 私は、第2話(http://www.cyzo.com/2017/10/post_34983.html)、第3話(http://www.cyzo.com/2017/10/post_141162.html)のレビューにも書いた通り、このドラマは神木隆之介を愛でるために見ていると言っても過言ではないくらい羽生くんのキャラ付けが重要な要素だと思っていて、だからこそ今回は、とりわけ「感触が違う」と感じたのです。

 これまで、どの事件も羽生くんは「単に所轄で起こったから」以上のモチベーションで捜査に当たってきました。事件発生の段階で羽生くんの心が揺さぶられていたからこそ、右往左往しながら捜査を通して成長していく彼に共感を抱いてきたのです。

 今回は、「ロイコ事件」にしろ「狂言誘拐」にしろ、羽生くんに全然関係がない。「羽生くんこそ主人公」という見方をしてきた私からすると、すごく出来はいいけど、主人公のいない話だなぁ、という印象だったのです。無論、これまで通りゲスト犯人(今回は板谷由夏)に対しても主人公並みの掘り下げが行われていることは変わりないのですが、これまではゲストへの掘り下げに加えて羽生くんの成長があったので、分厚い作品として感じられてきたということです。

 

■初めてとなる男性脚本家の起用

 

 もうひとつ、このドラマの魅力として感じていたのが、女性犯罪者に対する描き込みの個性です。『刑事ゆがみ』はこれまで、すべての脚本を女性脚本家が手掛けてきました。

 第2話では「作家の当事者性が投影された作品」に見えると書きましたし、第4話(http://www.cyzo.com/2017/11/post_141861.html)では「彼女たちを、決して“被害者”や“弱者”として一面的に扱うことをしない」「『私たちは同情されるために登場したわけではない』という、悲劇を抱えた女性キャラクターたちの強い主張が感じられます」と書いています。

 しかし、今回の犯人である母親も、夫の不倫相手である秘書の女性も、わりと一面的に自分勝手で、欲望に忠実で、「女って怖いな」みたいなステレオタイプに見えました。結果、すべてを自白した時に犯人の女は「許しを乞う側」になり、夫は「妻を許す側」になっている。こうした結末のニュアンスは、これまでの『刑事ゆがみ』には見られなかった、おそらくは注意深く取り除かれてきた視点ではなかったかと思うんです。

 第5話で脚本を担当したのは池上純哉さん。男性です。1時間弱の中に、この華やかな誘拐劇と次回以降への伏線を手際よく詰め込んだ手腕は経験豊富なベテラン脚本家ならではだと思いますし、そもそも作品に対して「作り手が男だから」「女だから」みたいな物言いを付けるのもフェアじゃないんですが、「なんか今回、女性心理の描き込みが浅いなー」と思いながら見ていて、最後のクレジットで池上さんの名前が出てきて少し腑に落ちたので、正直にそれは記しておきます。

 具体的なことを言うと、第4話で私は「彼女たちが守るべきものをドラマの中でしっかりと定め、それを彼女たちが能動的に守ろうとしたがために、事件が起こる」とも書いているんですが、今回の母親にとって「守るべきもの」ってなんだったんだろうという話なんです。家族だ、夫婦生活だ、子どものためだ、みたいな話になっていましたが、その考え方が自分勝手すぎやしないかと。

 先に「狂言誘拐」と書きましたが、今回の事件、母親の狂言ではあっても、娘への誘拐は実際に行われている。娘が電話口で「パパー! パパー!」と悲痛な叫び声を上げているシーンもある。

 弓神に自白を迫られた母親は「そんなことするわけない、そんなことしたら、娘との関係が……」とか言って否認するんですが、関係とかそういう問題じゃないだろと。後に解放されるとしても、娘の中に「誘拐された」という体験は傷となって残るだろと。絶望的な恐怖を伴って残るだろと。そこに想像力が及ばないなら、「あなたは何を守ろうとしてたの?」と思ってしまうんです。無事に帰ってきて元気だったからいいようなものの。

 というか、うーん、女性心理の描き方とか、そういうことでもないかな。なんというか、ヒズミは犯罪被害によるPTSDによって記憶障害と失語症になっているわけで、ひとつのドラマの中で、犯罪被害に遭った小児に対して「こっちは深刻なPTSD被害」「こっちは大丈夫」というダブルスタンダードが発生していることが気持ち悪かったのかもしれません。

 と、いろいろ書いてきましたが、あのー、面白いのでみんな見たほうがいいです、という感じは変わらないです。はい。また次回。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

女性脚本家ならではの“女系ハードボイルド”が光る『刑事ゆがみ』もっとみんな、見ればいいのに!

 各方面から「面白いのに! 面白いのに!」との声が相次いでいる低視聴率ドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)。今日は祝日なので視聴率は出ませんが、2日に放送された第4話も、きっと振るわないことでしょう。面白いのに!

 というわけで、今回も振り返りです。

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 今回も謎解きに見どころがあるので、スジは書かないでおきます。FODで見てください。“女系ハードボイルド”とでも呼ぶべき、強くて悲しい女殺人者のお話です。高梨臨に泣かされます。3話までは回を重ねるごとに下がっているようにも感じられた事件そのもののテンションも、今回は取り戻しました。

 今回の脚本クレジットは、メーンの倉光泰子さんと藤井清美さんの連名。藤井さんといえば、このドラマのライバルともいえる『相棒』(テレビ朝日系)シリーズにも参加しているベテラン脚本家です。フジテレビが、これまで『ラヴソング』『突然ですが、明日結婚します』で辛酸を舐めさせた、連ドラデビュー2年目の倉光さんを本気で育てようとしているのがよくわかる布陣です。『めちゃイケ』も『みなおか』も終わるし、ここ20年くらい何も考えずに過去の遺産を食いつぶしてきたように見えるフジが、ようやく変わろうとしているのかもしれません。

■緻密で品がある、優しい人物描写

 ここまで、『刑事ゆがみ』の脚本はすべて女性の脚本家の手によるものです。これ、刑事ドラマでは比較的珍しいことだと思うんです。今後はどうなるかわかりませんが、おそらく女性だけで作っていく方針なのではないかと思います。なぜなら、それこそが成功しているように思えるからです。

 まず特徴的なのが、女性を描く目線です。

 第2話のアラフォー喪女・水野美紀にしても、今回の高梨臨にしても、彼女たちの「個人の意思」というものを明確に提示しています。悲しい環境の中にあり、女性の中でもマイノリティである彼女たちを、決して“被害者”や“弱者”として一面的に扱うことをしない。彼女たちが守るべきものをドラマの中でしっかりと定め、それを彼女たちが能動的に守ろうとしたがために、事件が起こる。「私たちは同情されるために登場したわけではない」という、悲劇を抱えた女性キャラクターたちの強い主張が感じられます。一方で、今回でいえば飯豊まりえが演じた軽薄な口軽OLのように、いかにもステレオタイプな女性像も登場させる。この対比によって、より描きたいキャラの造形が明確になる。

 これは明らかに原作にはなかった視点ですし、倉光さんが『ラヴソング』(最終話レビュー)でやろうとして完遂できなかった、『明日婚』(最終話レビュー)では手を付けることもできなかった作業だと思います。作り手がキャラクターを愛し、キャラクターに寄り添っていることがよくわかるので、ウソツキだったり人殺しだったりする彼女たちに共感を抱くことができる。

 もうひとつ、女性脚本家ならではだなぁと思うのが、男の性欲についての描き方です。

 童貞なのに風俗に興味津々な羽生くん(神木隆之介)や、妙な美学を持っていた第2話の下着泥棒(斎藤工)など、男たちが性欲を丸出しにするシーンでも「ここまでならイヤな感じがしないな」という抑制が効いているように見えるのです。男の側からすると、風俗に行っても下着を盗んでも、なんだかドラマから許されている感じがする。こうした感覚的な「嫌味のなさ」のラインは、なかなか頭で考えて設定できるものではないと思いますし、ドラマの品の良さを担保している部分ではないでしょうか。一方で、今回でいえば姜暢雄が演じた建築士のように、一線を越えた醜い性欲に対しては、容赦なく糾弾する。これによって、おっぱいパブを覗きこんでいる神木さんが、よりかわいらしく見えています。

 まずもって刑事ドラマの面白さは事件のバリエーションと設計によって測られるものだとは思いますが、謎解きがそれなりに緻密に組まれた上に、前述したようなキャラ付けの心地よさがある。エンドクレジットのオチまで、しっかり計算して楽しませてくれる。そんなの、面白くなるに決まってるのにね。もっとみんな、見ればいいのに。

■躍動する“バディ”は、神の子どもたち

 前回のレビュー(記事参照)で、このドラマの主人公は羽生くんだという話をしました。羽生くんはそもそも第1話で「刑事なんだから法に照らして犯人を挙げるのだけが仕事です」と主張しながら登場しましたが、ここまでの事件の捜査に対して「刑事なんだから」以上の動機を持って臨んでいます。前回は、お世話になった上司に対する疑念を晴らすため、今回は自らの失点を取り戻すため。先輩の弓神(浅野忠信)に反発しながら、時には頼りながら、事件を解決していくことになります。

 この2人が、実に楽しそうなんです。弓神と羽生の捜査上の関係が、そのまま浅野さんと神木さんの芝居上の関係に見えてくる。神木さんが真剣に食ってかかって、浅野さんがどーんと構えて受け止める。脚本家がドラマ世界の創造主だとすれば、2人はそこで思いっきり遊び回っている神の子どもたちのよう。特に、これまでにない振り幅を持った羽生という人物を与えられた神木さんは、役者として本当に楽しいんじゃないかなと想像します。

 そういう現場の雰囲気の良さまで伝わってくるくらい、うーん、このドラマ面白いのにね。みんな見ればいいのに!

 それにしても、ネタバレしたくなくて文句も特にないドラマに対しては、あんまり書くことがないですな。ドラマレビューって。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

必死に立ち回る神木隆之介を愛でたい! イジリ倒したい!『刑事ゆがみ』の楽しみ方

 26日に放送されたドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系) 第3話の視聴率は6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、 前回より0.2ポイントだけ回復。低空飛行が続きますが、 今回も内容的には悪くないです。全然悪くない。 事件の謎解きで得られるカタルシス的にはちょっと微妙ですが、 全体としては面白かったです。はい。

前回までのレビューはこちらから

 というわけで、悪くない謎解きなので、 今回も詳細は書かないでおきます。例によって、 興味があればFODで無料で見られますし。

 前回のレビュー(記事参照) では、神木隆之介演じる新米刑事・ 羽生くんのキャラクター造形についてお話ししました。 主人公の弓神(浅野忠信)は、ある意味で“型破り” という型通りに、典型的な“型破り刑事”として描かれています。 一方、バディである羽生くんの設定は、捜査能力・捜査哲学・ 職業倫理に関しては弓神と対照的でありながら、 弓神以上に多くの個人的な情報が与えられています。 これによって、 視聴者は羽生くんに感情移入しやすくなっているし、 羽生くんこそ愛すべきキャラとして立ち上がっているという話でし た。

 

■主人公は弓神ではなく、羽生くんでした。

 

 今回まで見てきて、 ドラマが羽生くんの内面描写や背景設定の構築に手間を惜しまなか った理由がわかってきました。この『刑事ゆがみ』 というドラマは、 実は羽生くんを主人公に設定しているのではないか、 ということです。

 今回の第3話までの事件の発生と解決において、 心を揺さぶられたのは、いつも羽生くんでした。 1話では偶然出会った初恋の相手、2話では偶然出会った同じ“ 女教師フェチ”という趣味を持つ下着泥棒、 そして第3話では交番勤務時代にお世話になった上司。 いずれの事件でも、 そのキーパーソンは羽生くんの心の機微に触れてきます。 逆にいえば、弓神はどの事件に対しても冷静で、 判断力を失うことがありません。

 つまり、 視聴者が羽生くんにがっつり感情移入できるようなキャラクター描 写を施した上で、その羽生くんの心情を揺さぶる事件を起こす、 というパターンを敷いているように見えるんです。 原作では金魚のフンでしかなかった羽生という人物を主人公に仕立 て上げているわけですから、 これはなかなか大きな原作改変ですし、 今のところ実に成功していると感じます。

 成功の理由は、 やはり神木隆之介という俳優さんの力によるところでしょう。 これは、制作側の中に「 神木さんにこういうシチュエーションを与えればいい顔をする」「 こんな試練を与えればこう跳ね返してくる」 という絶対的な信頼感があるからこその作劇です。しかも、 手練れの浅野忠信を向こうに回して、という配置ですから「 あの神木きゅんも立派になったなぁ」 と感慨にふけってしまいます。

 スタッフの神木さんに対する信頼と、 神木さんの信頼に応える芝居。この2つの相乗効果により、 羽生くんに感情移入した視聴者は羽生くんと一緒に泣いたり怒った りしながら楽しめますし、仮に彼本人に感情移入できなくとも、 弓神がわかりやすいキャラなので、 弓神の側から必死に立ち回る羽生くんをイジっている( 愛でている)ような感覚を味わうことができる構図になっている。 わりと全年齢的に見やすい作品だと思うんですよ。 視聴率の話はとりあえず横に置いとくとして。

■「容疑者はウソをつく」を引き受けている脚本

 

 もうひとつ、 このドラマがよく頑張っているなぁと思うところがあります。

 刑事ドラマにおいて、 容疑者がウソをつくことは珍しいことではありません。むしろ、 罪状を否認してくれなければ話が進まないともいえるので、 おおむね、どんなドラマのどんな容疑者もウソをついています。

 容疑者がウソをつく生き物である限り、 視聴者はその言葉のすべてを疑ってかかることになります。 だからドラマは、彼らが「ウソをついていない」ときには「 ウソをついていませんよ」と明確に主張する必要が出てきます。

 例えば取り調べにおいて、刑事が母親のエピソードを聞かせる。 容疑者は涙ながらに罪を自白する。よくあるパターンです。

 このドラマでも、 羽生くんが頑張って取り調べをするシーンが頻繁に出てきます。 あえて古典的に、『太陽にほえろ!』みたいに、 机を叩いたり恫喝したりする羽生くんが演出されますが、 決して自白を引き出すことができません。 なぜなら羽生くんの取り調べは、常に的外れで、 真相ではないからです。

『刑事ゆがみ』は、 こうしたシーンで容疑者に必要以上に否認させません。 容疑者はウソをつく生き物であり、 その言葉は常に視聴者に疑われるということを引き受けているので す。

 では、どうしているか。言葉ではなく、行動によって「 明確な否認」を描いています。行動はウソをつかないからです。

 例えば第2話。斎藤工演じる下着泥棒は、泥棒に入った家で、 寝ていた女性に暴行を働いたという容疑がかけられていました。

「俺は下着にしか興味がないからレイプはしない」

 結果的に、真相はそういうことなのですが、 これを言葉で言われても説得力は皆無です。しかし、彼が「 女性が在宅中で、寝ているときにしか盗みに入らなかった」 という過去の行動が示されることで、「 今回も寝ている女性をレイプしなかった」 という主張が補強されることになるのです。

 今回も、取り調べのシーンがありました。容疑者は、 恩義のある警官を殴り倒した罪に問われています。 粗暴で短気な容疑者の自宅の冷蔵庫には、「 辛い時こそ拳をひらけ」と書かれた紙が丁重に貼られていました。 それは、警官がかつて、容疑者のために書いたものでした。

 取り調べで容疑者は「向こうが先に襲ってきた」 と正当防衛を主張しますが、 やはり言葉だけでは説得力がありません。しかし、 この取り調べの際に彼が、 固く握った拳を震えながら開くシーンを繰り返し描くことで、「 彼から襲ったのではない(彼は警官の教えを守っている)」 という真相が、説得力を持って浮かび上がるのです。

 こうした、 プロットからシナリオを立ち上げる際の具体的なエピソードの作り 込みが、実に丁寧に行われているのも、『刑事ゆがみ』 の特徴だと思います。複数の脚本家を使っていますが、 かなり強いディレクションというか、 統率が入っているという印象です。 クオリティコントロールが行き届いているし、 時間をかけて脚本を練っていることがよくわかります。要するに、 マジメに頑張って作っているドラマだということです。 マジメに頑張って作っているドラマに対しては、 やっぱりマジメに頑張って応援したいと思うのです。

 今後も、羽生の心を揺らす事件を起こして、 弓神が真相を解明する。その捜査の過程において、 弓神が羽生に気付きを与え、羽生が成長していく。 そういうパターンを守りながら回を重ねて行けば、 大きく崩れることはないと思います。

 

■ところで、低視聴率について

 

 それにしても、先日「面白いのに数字低いねー」 と隣のデスクの人と話していたのですが、「もしかして、『 浅野忠信って誰?』って状態なんじゃないの?」と言われて、 目からウロコでした。確かに、センセーショナルだった『 鮫肌男と桃尻女』から、もう20年近く。 当時のサブカルキッズもおじさんおばさんですし、 言葉は悪いけど、最近の浅野さんが「ドラマに降りてきた」 みたいな感覚で楽しんで見てる人って、 あんまりいないのかもしれません。

 まあ、浅野さん本人は楽しそうですし、私も楽しいので、 別にいいですけど。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

神木隆之介「爆音BGM」報道に関係者激怒! 「誰も熱愛質問しなかっただけ」とねつ造指摘!?

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『神木隆之介のMaster's Cafe 達人たちの夢の叶えかた』(マガジンハウス)

 20日、都内で行われた映画『TOO YOUNG TOO DIE! 若くして死ぬ』の公開直前イベント試写会に、佐野ひなことの熱愛が「週刊文春」(文藝春秋)に報じられてから初めての公の場となる神木隆之介が登場した。このイベントの様子は、一部メディアで「爆音BGMで熱愛質問をシャットアウトした」と報じられ、Yahoo!ニュースのトップにも掲載されて話題を集めていたが、関係者らは「事実とは異なった報道だ」として、怒りをあらわにしているという。

「一部の映画サイトやスポーツ紙Web版では“退場時に大音量のBGMがかかり、神木への質問がシャットアウトされた”と記事になっていましたが、実際には神木に声をかけたり、質問をした報道陣は1人もいませんでした。それどころか、退場する神木に近寄ろうとする素振りもなかった。さらに“大音量”とされたBGMも、映画の主題歌『TOO YOUNG TOO DIE!』で、ハードロックではありますが、至って普通の音量でした」(映画会社スタッフ)

「ベッド写真流出」「パトロン疑惑」神木隆之介、熱愛報道の佐野ひなこに“ブラックな”過去

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『佐野ひなこ ファースト写真集 Hinako』(講談社)

 神木隆之介が6月2日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で、佐野ひなことの交際を報じられた。神木のファンから悲鳴が上がる中、芸能関係者の間からも「なんでまた、あのブラックな女に……」といった声が出ているという。

「文春」では、佐野が5月だけでも複数回、神木の自宅を訪れていたこと、2人で出かける様子などが報じられている。また、ペアルックの写真も掲載されたとあって、同誌の発売前からネット上では波紋が広がっていた。

荒唐無稽なドラマ『学校のカイダン』でひとり気を吐く、神木隆之介の突出した演技

<p> 『学校のカイダン』は、日本テレビ土曜9時枠で放送されている学園ドラマだ。通っていた高校が閉鎖となったため、特別採用枠(特サ枠)で明蘭学園高等学校に編入した春菜ツバメ(広瀬すず)。しかし、学校は「プラチナ8」と呼ばれるセレブの生徒たちが牛耳っており、ツバメのような特サ枠の生徒はひどい差別にあっていた。無理やり生徒会長に就任させられたツバメは、プラチナ8のイジメを受けるが、彼らの行為は学校に隠ぺいされてしまう。無力感に打ちひしがれるツバメ。そんな彼女の前に車椅子の謎の少年・雫井彗(神木隆之介)が現れる。彗はスピーチライターとしてツバメと契約し、学校に革命を起こそうと語りかける。ツバメは彗の支援の下、特サ枠の生徒たちと共</p>

名門・堀越を抜く芸能人高校に躍進! アイドル原石率NO.1の日出高校

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日出中学校・高等学校公式サイトより

 現在、堀越よりも芸能人が多い高校と言われるのが、目黒にある私立日出高等学校(旧・日出女子学園/学校法人日出学園)。元々は女子校だったので、有名卒業生は女性アイドルばかり。古くは山口百恵、菊池桃子、原田知世に、小田茜や佐藤藍子といった国民的美少女の面々。さらには矢田亜希子、奥菜恵、仲間由紀恵、鈴木亜美(転入)らを輩出しており、井上和香は素人時代に通い、芸能活動のために転入してきた優香と同級生だったとか。