竹内結子の大爆死ドラマ『QUEEN』不快感減退も、相変わらず「語る価値なし」

 竹内結子主演のドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』も大詰めとなった7日放送の第9話。視聴率は6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低空飛行が続きますが、これまでとはずいぶん旗色の違う仕上がりになっていました。

 イヤな部分、悪い部分は前回までのレビューでさんざん書き散らかしてきましたので、今回はちょっといい部分の話をしたいと思います。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

まず、あいかわらず撮影○

 撮影は終始、よいです。初回、2回目あたりは物語がひどすぎたので、浅めの被写界深度やシャレオツなレイアウトすら「うぜえ」という感じでしたが、今回はひどくなかったので素直に「シャレオツやん!」と思いました。

 センター低めに人物を置いて都会のビル群をボカす感じとかね、よかったですね。

あと、竹内結子○

 美人。

やっぱり、あんまりいい部分がない。

 見ていて不快感こそ大幅に減退したものの、やっぱりそんなに評価する部分はないなぁというのが正直な感想です。

 今回は竹内演じる氷見弁護士の過去を明らかにしつつ、仲良しこよしだった同僚の与田ちゃん(水川あさみ)との決裂があったり、それなりに迫力のある回だったのですが、どうにも乗れませんでした。

 ここまで、ほとんど語られてこなかった氷見の過去の情報を一気に出す、という「説明」の作業と、最終回に謎を残すための「伏線張り」の作業が同時に行われるので、忙しくて謎に興味を持つところまで至りません。また、そもそも氷見という人物に魅力を感じられるような作品でもなかったので、彼女が職場を辞めようが、過去に何か影があろうが、別にどうでもよくなってしまっている。それでも竹内結子は存在感を放っていましたが、今回はその竹内の出番も少ないので、なんだか1時間ドラマを見た気がしないのです。

 制作側としては、氷見をあえて出さないことで渇望感と謎感を煽る狙いでしょうし、その分、物語の推進力で乗り切れると思ったのでしょうが、ちょっとそれは無理があるなぁと感じました。何しろ1~8話と今回の9話はほとんどつながってないので、急に竹内結子があんまり出ないドラマが始まって、何も解決されないまま終わった感じ。もしかしたら9話と次回の最終回を合わせて2時間にして、それで映画だったら満足感があったのかもしれません。

 あいかわらず世論世論、どいつもこいつも人の評判ばかり気にして、「何をすべきか」「何をしたいか」で動いている人間がおらず、共感したいと思えるキャラクターはひとりもいません。登場人物全員が、ネットで叩かれてるかどうかを行動原理にしている。

 つまりこの作品世界は、国民全員が週刊誌とワイドショーとTwitterをくまなくチェックしているという前提で構築されているのです。そうして構築した世界を見下す視点を主人公たちに与えて、それをもって“爽快であろう”と訴えてくる。

 ネットを鵜呑みにするな、と言いたいのはよくわかります。フジテレビだし。だけど、それをメッセージとしてドラマを作るなら「我々は何を信じている」という宣言がなければ意味がないと思うんですよね。単なる愚痴でしかない。

 そう、このドラマはずっと、単なるフジテレビの愚痴に見えてた。そして、そんなのは別に見たくなかった。真剣に向き合って語るだけの価値もないし、回を追うごとにレビューに書くこともなくなっていく。というわけで、今夜最終回。お楽しみに。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』が剥き出しにする差別……今回も“女の味方”を自称しながら女を貶めました

 竹内結子主演のドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第8話。今回も例にもれず、雑に時事ネタを撫でまわしてドブに捨てるようなストーリーを展開しました。視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、下がり続けています。志の低い作品が数字を獲らない状況を見ると、それはそれで安心するものです。

 振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

今回は小保方さんと東京医大の不正入試問題でした

 サクッとやりましょう。何しろ「女の味方ですよ」みたいな顔して、とことん女(特に美人)を貶めてばかりのこのドラマ。今回はリケジョを雑に撫でまわしてドブに捨てました。

「FINISIS」なる革新的な治療キットの研究で世の耳目を集める美人研究者の和久井さん(森矢カンナ)は、今日もおっぱい強調ニットで取材対応に励んでいます。

 そんな和久井さんとコンビを組んで研究に勤しんでいるのが、こちらも女性研究者の柏木さん(伊藤麻実子)。伊藤麻実子ですから、当然“地味なブス”として描かれます。役割としては、美人の和久井さんがメディアに出て資金を集め、天才肌の柏木さんが研究に没頭できる環境を整えているといった状況。役割分担として成立していますし、2人もその分担に納得した上で研究を続けています。

 ところがこの2人に対し、早くもドラマはルッキズムに基づく逆差別を披露。美人の和久井さんに対し、あっという間に「計算高い」「怪しい」「信用できない」「ニセモノ」といったイメージを刷り込み、さらに過去の論文に不正があったなどとして、負のレッテルを貼り付けます。

 そして、一方の柏木さんがコーヒーを淹れれば「おいしい」と絶賛し、リラックマグッズを愛用していることを好意的に取り上げて「素朴だけど信用できる」「真の研究者」「ホンモノ」と見立てます。

 このとき、柏木さんを評価する竹内結子と水川あさみは(つまりドラマの視点は)、とことん“上から”です。おっぱいニットの美人は信用できず、ブスでも美味いコーヒーを淹れる女は信用してやろうという、傲慢な価値観が提示されます。和久井さんと柏木さんの2人が揃わなければ「FINISIS」の研究は成り立たないのだという事実関係を説明した後にもかかわらず、2人の人物評価を対照的に描いている。美人を貶めなくては気が済まない制作側の性根が感じられます。

 その後、長谷川初範がまるでコントのような“女性差別理事長”として登場し、保守的な教条主義を滔々と述べるシーンを作って仮想敵に仕立て上げ、その敵と戦う美人ヒロイン・和久井を演出しますが、これもことごとく失敗しています。

 そもそも2人の研究の停滞は、和久井さんの論文盗用疑惑の発覚によるスポンサー離れが原因でしたが、いつの間にか大学側の女性差別による被害に差し替えられました。言うまでもなく、論文盗用は個人の問題であり、女性差別は組織と属性の問題であるわけですが、この2つをいっしょくたに語ったことで、ドラマそのものが「女は」「しょせん、女は」と言っているように見えてしまっている。

 これは制作側のメッセージ的なものというより、単なる手落ち、シナリオ上のミスでしかないと思いますが、差別を扱う上で最も注意深く切り分けなければならない被害者側の個人と属性の問題を雑に扱うから、意図しない部分で差別を生んでしまっている。それを人の善意と混ぜて語ってくるからタチが悪いんです。このドラマの思想を額面通り受け取って行動したら袋叩きに遭うよ。そういうところが害悪だと言っている。

『QUEEN』はホントに差別と悪意に満ちたひどいドラマに仕上がっていて、たぶん現場は気付いてるけど、上のほうの人は気付いてないだろうし、ここまできたらもう気付けないのでしょう。上記は、竹内結子のキメ台詞です。恐らく、ドラマがそういうメッセージを送りたいという気持ちは本当なのだと思う。ただ、あらゆる差別に対する考え方をアップデートする努力を怠り、対立構造を単純化することばかりに固執した結果が、この出来の悪さなのでしょう。

 ちなみに和久井さんの盗用問題については、元の論文の著者が「引用許可を出していた」ということで不問になっていました。

 いや、あのね、盗用とか引用とかに著者の許可がどうこうって、論文の評価とは関係ないから。許可がなくても引用の条件を満たしていれば正当な引用だし、許可があっても出典の記述をせず(疑われたってことは、なかったんでしょ)、それを「自分の論である」と書けば盗用だから。そんな基本的なことさえ勉強していないのか、知っていて誤魔化しているのか、一事が万事、そういうことです。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』が剥き出しにする差別……今回も“女の味方”を自称しながら女を貶めました

 竹内結子主演のドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第8話。今回も例にもれず、雑に時事ネタを撫でまわしてドブに捨てるようなストーリーを展開しました。視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、下がり続けています。志の低い作品が数字を獲らない状況を見ると、それはそれで安心するものです。

 振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

今回は小保方さんと東京医大の不正入試問題でした

 サクッとやりましょう。何しろ「女の味方ですよ」みたいな顔して、とことん女(特に美人)を貶めてばかりのこのドラマ。今回はリケジョを雑に撫でまわしてドブに捨てました。

「FINISIS」なる革新的な治療キットの研究で世の耳目を集める美人研究者の和久井さん(森矢カンナ)は、今日もおっぱい強調ニットで取材対応に励んでいます。

 そんな和久井さんとコンビを組んで研究に勤しんでいるのが、こちらも女性研究者の柏木さん(伊藤麻実子)。伊藤麻実子ですから、当然“地味なブス”として描かれます。役割としては、美人の和久井さんがメディアに出て資金を集め、天才肌の柏木さんが研究に没頭できる環境を整えているといった状況。役割分担として成立していますし、2人もその分担に納得した上で研究を続けています。

 ところがこの2人に対し、早くもドラマはルッキズムに基づく逆差別を披露。美人の和久井さんに対し、あっという間に「計算高い」「怪しい」「信用できない」「ニセモノ」といったイメージを刷り込み、さらに過去の論文に不正があったなどとして、負のレッテルを貼り付けます。

 そして、一方の柏木さんがコーヒーを淹れれば「おいしい」と絶賛し、リラックマグッズを愛用していることを好意的に取り上げて「素朴だけど信用できる」「真の研究者」「ホンモノ」と見立てます。

 このとき、柏木さんを評価する竹内結子と水川あさみは(つまりドラマの視点は)、とことん“上から”です。おっぱいニットの美人は信用できず、ブスでも美味いコーヒーを淹れる女は信用してやろうという、傲慢な価値観が提示されます。和久井さんと柏木さんの2人が揃わなければ「FINISIS」の研究は成り立たないのだという事実関係を説明した後にもかかわらず、2人の人物評価を対照的に描いている。美人を貶めなくては気が済まない制作側の性根が感じられます。

 その後、長谷川初範がまるでコントのような“女性差別理事長”として登場し、保守的な教条主義を滔々と述べるシーンを作って仮想敵に仕立て上げ、その敵と戦う美人ヒロイン・和久井を演出しますが、これもことごとく失敗しています。

 そもそも2人の研究の停滞は、和久井さんの論文盗用疑惑の発覚によるスポンサー離れが原因でしたが、いつの間にか大学側の女性差別による被害に差し替えられました。言うまでもなく、論文盗用は個人の問題であり、女性差別は組織と属性の問題であるわけですが、この2つをいっしょくたに語ったことで、ドラマそのものが「女は」「しょせん、女は」と言っているように見えてしまっている。

 これは制作側のメッセージ的なものというより、単なる手落ち、シナリオ上のミスでしかないと思いますが、差別を扱う上で最も注意深く切り分けなければならない被害者側の個人と属性の問題を雑に扱うから、意図しない部分で差別を生んでしまっている。それを人の善意と混ぜて語ってくるからタチが悪いんです。このドラマの思想を額面通り受け取って行動したら袋叩きに遭うよ。そういうところが害悪だと言っている。

『QUEEN』はホントに差別と悪意に満ちたひどいドラマに仕上がっていて、たぶん現場は気付いてるけど、上のほうの人は気付いてないだろうし、ここまできたらもう気付けないのでしょう。上記は、竹内結子のキメ台詞です。恐らく、ドラマがそういうメッセージを送りたいという気持ちは本当なのだと思う。ただ、あらゆる差別に対する考え方をアップデートする努力を怠り、対立構造を単純化することばかりに固執した結果が、この出来の悪さなのでしょう。

 ちなみに和久井さんの盗用問題については、元の論文の著者が「引用許可を出していた」ということで不問になっていました。

 いや、あのね、盗用とか引用とかに著者の許可がどうこうって、論文の評価とは関係ないから。許可がなくても引用の条件を満たしていれば正当な引用だし、許可があっても出典の記述をせず(疑われたってことは、なかったんでしょ)、それを「自分の論である」と書けば盗用だから。そんな基本的なことさえ勉強していないのか、知っていて誤魔化しているのか、一事が万事、そういうことです。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

“稀代のクソドラマ”竹内結子『QUEEN』フジテレビの脚本家が「本当に言いたいこと」って?

 YUKIちゃんのエンディングテーマはかわゆいですね。竹内結子主演『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)第7話で、よかったと感じたのはそこだけでした。そのほかは、相変わらず極めて不快です。

 この言葉は極力使わないようにしてきましたが、もう我慢なりません。『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』は、クソです。稀代のクソドラマです。

 視聴率も6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低空飛行が続きます。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

■世間というのは。

 毎回、時事ネタをモチーフにしている同作。今回はPayPayの100億円キャンペーンとコインチェック問題、それにブラック企業とマタハラだそうです。たぶんこのドラマは、電子決済と電子マネーと仮想通貨の区別がついていません。区別はついてないけど、「どうせ視聴者も理解してないだろ」「どうせブラック企業だろ」といった感じで、まあ雑に煮しめました。

 冒頭、100億円キャンペーンを張った電子マネー「Paygood」が不正利用され、その被害を若い男性弁護士が訴えるシーンから始まります。すると、同僚の弁護士である氷見さん(竹内結子)と与田ちゃん(水川あさみ)が爆笑。もう、ものすごい大爆笑。100億円キャンペーンに乗っかって電子マネーを使用するような奴はバカだし、それを不正利用されるなんて、さらに大バカだという価値観の提示です。

 続いて、その「Paygood」の開発担当だったSEの女性が紹介されます。この女性は与田ちゃんの大学の先輩だったそうですが、ドラマは、なんの躊躇もなくSEを「加害者」と呼びます。この時点で、どんな不正があったのかは明らかにされていませんが、不正に利用されたシステムを作ったSEは問答無用で「加害者なのだ」という価値観の提示です。

 これはおそらく「世間の価値観って、そういうもんだろ?」というフジテレビの視点だと思うんですが、普通に考えて、世間とはそういうものではありません。100億円キャンペーンに乗っかったからといって、金を騙し取られた人間を前に大爆笑しませんし、事情もわからず担当SEだというだけで加害者呼ばわりしたりしません。

 これは、このドラマに通底している価値観です。そして氷見さんと与田ちゃんは、徹頭徹尾「それは世間が、ゆるさない」「そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ」「いまに世間から葬られる」と言い続けています。ときに世間に歪んだ情報を流して、「許さない」方向に世間を誘導することで問題を解決してきました。

 ただ、この「世間」の認識が壊れているので、このドラマは共感を得られないし、数字も獲れないわけです。

「世間というのは、君じゃないか」と、かの太宰治先生も『人間失格』でおっしゃっていましたので、フジテレビ様がまだ読んでいなかったら、ご一読いただきたいところです。

■時事ネタに対する認識もヤバい

 さて「Paygood」の不正利用の方法ですが、なんとクレカ登録時にカード番号とセキュリティコードを無限に試せるという、ものすごいシステムが採用されていました。誰かの人名をローマ字で打って、あとは番号を総当たりすれば決済に使用できるという、まるで日本中に存在するクレカを目の前に全部並べて「好きなのを使え」と言っているようなシステムです。

 控え目に言って、視聴者を舐めるのもいい加減にしてもらいたいと感じます。これで納得させられると思っているなら冒涜です。これまでも、どこかの誰かを冒涜し、愚弄するシーンを積み重ねてきたこのドラマですが、いよいよ本格的かつ直接的にテレビの前にいる視聴者を愚弄してきたな、と逆に清々しくも感じられる迷シーンとなっていました。

 これ、マジでまったく無知で無恥な人間がWikiとまとめサイトをちょっと見ただけだろと思うけど、まあ大真面目にやってるし、最終的にはそんなシステムの「Paygood」をIR大手企業が「欲しがってて、最後は買収する」という茶番を演じました。舐めんな。

■マタハラは大丈夫だった

 今回はマタハラ、いわゆるマタニティハラスメントについても語られると予告されていたので、特にヒヤヒヤしていました。何しろマタハラについては誤った認識で語ると反応がすごいですからね。これまでの時事ネタに対する乱暴な定義づけを思い返すに、本当に心配だったのです。

 結果から言って、マタハラについての言説は問題のないものでした。というか、マタハラは起こっていませんでした。

 育休明けの女性SEが、社内の都合で経理部の仕事をしている。ここまではマタハラの匂いがしていたんですが、この女性SEは経理の仕事について「子どもを育てながらなら今の職場のほうがいいんだけど、本音を言えばSEに戻りたいなぁ」と思っています。思っているだけで、特に会社に希望を出してもいないし、希望を出していないから拒否もされていない。

 この状況をもって竹内と水川は「マタハラだ、マタハラだ」と騒いでいるわけですが、会社側には、産休明けで経理に配属した元SEのママさんが「本音を言えばSEに戻りたいなぁ」と考えていることを勝手に見抜いてSEに戻す義務はありません。こんなもんで「マタハラだ」とされてしまったら、世間の本当のマタハラ被害者の方々にも迷惑がかかるよ。ちゃんと興味を持って勉強をせず、薄い認識で時事ネタや社会問題を語ることがいかに害悪か、ちゃんと考えて作ってほしいと思います。

■セクハラは大丈夫じゃなかった

 さて、水川演じる与田ちゃんは大学時代、ゼミの教授にセクハラを受けて大学を辞めようと思っていたそうです。それを救ってくれたのが、今回登場した女性SEでした。

 どうやって救ったかというと、女性SEはセクハラ教授のPCに不正アクセスして、教授の見ていたエロ動画を学内にメールで拡散したそうです。その結果、教授は大学を辞職。与田ちゃんは無事に卒業して弁護士になったというくだりが、美談として語られました。

 これ、完全に間違ってます。

 教授が仕事中にエロ動画を見ていたなら、それは問題かもしれませんけど、だからといってその動画を学内にバラまくのは、それこそセクハラです。教授に対する悪意のあるアウティングだし、送られた側に対しても、見たくもないエロ動画を送りつけるというセクハラをしている。セクハラ加害者にセクハラをして、無関係な大学関係者にもセクハラをして、それで問題解決したような顔をしている。

 もう一度言っておきますが、セクハラ被害の対応として、完全に間違ってます。「先輩のおかげで~」とかなんとか、ふわっと耳触りのいいことだけ言って、気持ちよくなってるだけです。間違ってるから、それ。

 その直後に当の与田ちゃんが部下の男性弁護士の話も聞かずに「さっさと電話して!」などと乱暴な指示を送る明確なパワハラシーンが出てくることも含めて、本当にクソだと感じます。

■もしかしたら脚本家の心の叫びなのかな

 今回、印象に残った水川あさみのセリフが2つありました。

「調べたって、どうせWikiとか、まとめサイトでしょ?」

「ふわっと耳触りのいいことだけ言わないで。それって言ってる自分が気持ちいいだけでしょ?」

 どちらも、あまり物語の進行に必要ないシーンでのセリフだったんです。この2つのセリフだけ、ちょっと違和感があった。

 これ、わたしがこのドラマに言いたいことそのものなんです。時事ネタや社会問題について、Wikiやまとめサイトだけじゃなく、ちゃんと調べて勉強して描いてほしいし、弁護士たちには依頼人の溜飲を下げさせて気持ちよくするだけじゃなく、問題の本質的な解決を目指してほしい。

 もしかしたら脚本家も、そう思ってるのかもしれない。本当に言いたいことを、目立たないようにシナリオの中に折り込んだのかもしれない。

 そう考えると、このドラマの制作体制に想像もつかないような闇を見る気分です。

 まあ、たぶん勘違いだと思うけど。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

中条あやみ、4月期に日テレ「水10」枠で連ドラ初主演も……『anone』級の大爆死濃厚か!?

 モデルで女優の中条あやみが来る4月期に、日本テレビ系「水10」枠の『白衣の戦士!』で連ドラ初主演を果たすが、爆死のにおいがプンプンしてくる。

 中条は2011年、女性ファッション誌「Seventeen」(集英社)の専属モデルとしてデビュー。12年7月期の『黒の女教師』(TBS系)で女優デビューを果たした。その後は、両分野で活躍してきたが、事務所の方針もあって、女優業は映画が中心であったため、プライム帯の連ドラに出演すること自体、13年7月期『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)以来、約6年ぶりとなる。

 映画では、17年11月公開の『覆面系ノイズ』以降、『3D彼女 リアルガール』(昨年9月)、『ニセコイ』(同12月、Sexy Zone・中島健人とのダブル主演)と立て続けに主演したが、いずれも爆死。中条が主演した映画はことごとくコケており、とても“動員力”があるとはいえず、映画ファンからは「かわいいけど、演技力がない」などといわれる始末だ。

 そんな中条が実績もなく、いきなり連ドラで単独主演を務めても、「高視聴率は望めそうにない」と思われてしまうのが関の山だろう。

 その中条が主演する『白衣の戦士!』は、水川あさみとのダブル主演で、明るく破天荒な元ヤン新人ナース・立花はるか(中条)と、34歳婚活中のがけっぷちナース・三原夏美(水川)が仕事に恋に悪戦苦闘しながら、笑って泣いて成長するナースコメディだ。

「キャリアのない中条をサポートすべく、演技力に定評のある水川がダブル主演として起用されたのだと思われますが、なんせ水川は数字をもっていません。13年に主演した『シェアハウスの恋人』(日本テレビ系、大泉洋とのダブル主演)は、全話平均視聴率9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と1ケタ台。現在、2番手で出演中の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系、竹内結子主演)は5~7%台で低迷しており、水川に数字的な期待は持てません。中条はCM出演が多く、顔はよく知られていても、ドラマにはほとんど出ていないため、ドラマファンにはなじみがありません。その2人がコンビを組んだわけですからまず難しいでしょう。日テレ『水10』枠では、昨年1月期の『anone』(広瀬すず主演)が全話平均6.1%と大爆死しましたが、それに近い結果となる可能性もあるでしょうね。このキャストなら、深夜枠で十分なのでは?」(テレビ誌関係者)

 すでに公開されているビジュアルで、中条が着用しているナース服はちょうど膝頭が見える丈で、少々長い気がする。少しでも、視聴率を上げたいなら、ミニスカとはいわなくとも、もう少し短くして、男性視聴者のスケベ心をあおった方がいいのでは?
(文=田中七男)

竹内結子『QUEEN』から感じる「若い男にホレるババアは惨めだ」という強烈なメッセージ

 さて、当代きっての不愉快ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第6話。視聴率は6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、低調が続いています。

 前回の第5話から、ようやくやりたいことが見えてきた感のある同作ですが、うーん、やっぱりおもしろくないです。いや、今回も大筋の大筋ではすごくいい話。悲しいし、希望もある。多少の粗があっても細かいところに目をつぶれば楽しめると思うんだけど、その粗がでかいのよ……。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■今回の時事ネタはパワハラでした

 ご老人の女流売れっ子作家が女性秘書3人に灰皿を投げつけるなど、パワハラ行動をしている場面からスタート。作家はどうやら、若く美しい男の秘書にメロメロなようです。

 何話か前にも国生さゆりが若く美しい男に骨抜きにされるシーンがありましたが、このドラマは「年老いた女が若い男にホレる」というシチュエーションを、とことん惨めな行動として描きます。制作側の上の方の女の人に、よっぽど何かあるんだろうけど、その歪んだ価値観がダダ漏れなんです。「若い男にホレるババアは惨めだ」というメッセージは、おそらく「私はババアだが若い男には翻弄されない」という決意表明なんだろうけど、そんなのは見る側には関係ないですからね。見苦しいだけです。

 ついでにアラサー女性がハワイに一人旅することも軽くバカにしておいて、さあ第6話も不快に始まりました。要するに「軽妙」をはき違えてるんです。このドラマ、「キャラクター監修」という見慣れない役職でバカリズムがクレジットされてるんですが、世の女性たちから大いに不評を買った彼の女装ネタ「女子と女子」を、達者な女優さんたちが地で演じてしまっている感じ。あのネタはバカリズムの美しくない顔芸も込みで面白いわけで、美しい竹内結子や斉藤由貴がやったら、どうにも受け入れ難い設定なんです。そのへんも、制作側の上の方の女の人が醸し出す雰囲気が見えるのよね。「私はバカリズムのウイットを理解できる女だわよ」みたいな主張を感じる。実に見苦しい。

 だいたいからして、全編から敵対心というか「成敗してやろう」みたいなマウント意識が竹内ら弁護士チームの行動原理になっているし、クライアントに世間の同情が集まることをもって「任務成功」とされても、知らんがなという話なんです。問題解決の手段のひとつとしてメディアを使った世論操作があってもいいと思うけど、それが目的になっちゃうと共感できないんです。「そんなくだらないことでカネもらってんの?」となってしまう。

 ほかにもあります。今回も明確にパワハラが行われるシーンがあったにもかかわらず、「被害者側に非がある」という理不尽な描写がありました。灰皿を投げつけられた3人の女性秘書は、長きにわたって作家に尽くしてきたはずなのに、いつの間にか「遺産狙いの薄汚い狸ババア」扱いされてドラマから叩き出されてしまう。代わりに、「遺産狙いのホスト上がりのクソ野郎」として扱ってきた若い男を「才能ある若手流行作家」に仕立て上げる。若い男の才能や未来といった美しさを描こうとしても、その内実を作るのが面倒だから、周囲の人物を必要以上に汚していく。そして、汚されていくのは、いつも女性ばかり。

 老若にかかわらず、竹内結子と水川あさみに成敗されるのは、いつも女性なんです。画面から「美人が気に食わない」「自立した女が気に食わない」「すぐ泣く女はもっと気に食わない」というメッセージがビンビンに伝わってくる。4話まででちょっとやりすぎたと思ったのか、5話からは女性を救うようなポーズを取ってみたけど、結局5話の遠野なぎこからは仕事を取り上げ、再起不能の状態に陥れることで大団円のような顔をしていたし、今回の6話では真野響子を、がんで殺してしまいました。どうしても女性に救済や平穏を与えたくないというドラマの強い意思を感じます。さらに気味が悪いのは、それでも表面上は「女性を救った」という顔をしていることです。

■時事ネタならまだしも

 前回まで、時事ネタを雑に扱っているのが嫌だという話もしていましたが、今回は時事ネタ要素薄めで、人の才能や故人の遺志、あるいは誇りや信頼といった普遍的なテーマが語られました。人の才能や故人の遺志、あるいは誇りや信頼といった普遍的なテーマが、これまで同様に雑に扱われたのです。これはもう時事ネタとは比較にならないくらい不快でした。

 今夜放送の第7話は「マタハラ」だって。もう見るのが怖いよ。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』から感じる「若い男にホレるババアは惨めだ」という強烈なメッセージ

 さて、当代きっての不愉快ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第6話。視聴率は6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、低調が続いています。

 前回の第5話から、ようやくやりたいことが見えてきた感のある同作ですが、うーん、やっぱりおもしろくないです。いや、今回も大筋の大筋ではすごくいい話。悲しいし、希望もある。多少の粗があっても細かいところに目をつぶれば楽しめると思うんだけど、その粗がでかいのよ……。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■今回の時事ネタはパワハラでした

 ご老人の女流売れっ子作家が女性秘書3人に灰皿を投げつけるなど、パワハラ行動をしている場面からスタート。作家はどうやら、若く美しい男の秘書にメロメロなようです。

 何話か前にも国生さゆりが若く美しい男に骨抜きにされるシーンがありましたが、このドラマは「年老いた女が若い男にホレる」というシチュエーションを、とことん惨めな行動として描きます。制作側の上の方の女の人に、よっぽど何かあるんだろうけど、その歪んだ価値観がダダ漏れなんです。「若い男にホレるババアは惨めだ」というメッセージは、おそらく「私はババアだが若い男には翻弄されない」という決意表明なんだろうけど、そんなのは見る側には関係ないですからね。見苦しいだけです。

 ついでにアラサー女性がハワイに一人旅することも軽くバカにしておいて、さあ第6話も不快に始まりました。要するに「軽妙」をはき違えてるんです。このドラマ、「キャラクター監修」という見慣れない役職でバカリズムがクレジットされてるんですが、世の女性たちから大いに不評を買った彼の女装ネタ「女子と女子」を、達者な女優さんたちが地で演じてしまっている感じ。あのネタはバカリズムの美しくない顔芸も込みで面白いわけで、美しい竹内結子や斉藤由貴がやったら、どうにも受け入れ難い設定なんです。そのへんも、制作側の上の方の女の人が醸し出す雰囲気が見えるのよね。「私はバカリズムのウイットを理解できる女だわよ」みたいな主張を感じる。実に見苦しい。

 だいたいからして、全編から敵対心というか「成敗してやろう」みたいなマウント意識が竹内ら弁護士チームの行動原理になっているし、クライアントに世間の同情が集まることをもって「任務成功」とされても、知らんがなという話なんです。問題解決の手段のひとつとしてメディアを使った世論操作があってもいいと思うけど、それが目的になっちゃうと共感できないんです。「そんなくだらないことでカネもらってんの?」となってしまう。

 ほかにもあります。今回も明確にパワハラが行われるシーンがあったにもかかわらず、「被害者側に非がある」という理不尽な描写がありました。灰皿を投げつけられた3人の女性秘書は、長きにわたって作家に尽くしてきたはずなのに、いつの間にか「遺産狙いの薄汚い狸ババア」扱いされてドラマから叩き出されてしまう。代わりに、「遺産狙いのホスト上がりのクソ野郎」として扱ってきた若い男を「才能ある若手流行作家」に仕立て上げる。若い男の才能や未来といった美しさを描こうとしても、その内実を作るのが面倒だから、周囲の人物を必要以上に汚していく。そして、汚されていくのは、いつも女性ばかり。

 老若にかかわらず、竹内結子と水川あさみに成敗されるのは、いつも女性なんです。画面から「美人が気に食わない」「自立した女が気に食わない」「すぐ泣く女はもっと気に食わない」というメッセージがビンビンに伝わってくる。4話まででちょっとやりすぎたと思ったのか、5話からは女性を救うようなポーズを取ってみたけど、結局5話の遠野なぎこからは仕事を取り上げ、再起不能の状態に陥れることで大団円のような顔をしていたし、今回の6話では真野響子を、がんで殺してしまいました。どうしても女性に救済や平穏を与えたくないというドラマの強い意思を感じます。さらに気味が悪いのは、それでも表面上は「女性を救った」という顔をしていることです。

■時事ネタならまだしも

 前回まで、時事ネタを雑に扱っているのが嫌だという話もしていましたが、今回は時事ネタ要素薄めで、人の才能や故人の遺志、あるいは誇りや信頼といった普遍的なテーマが語られました。人の才能や故人の遺志、あるいは誇りや信頼といった普遍的なテーマが、これまで同様に雑に扱われたのです。これはもう時事ネタとは比較にならないくらい不快でした。

 今夜放送の第7話は「マタハラ」だって。もう見るのが怖いよ。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』第5話が、あんまり不快じゃなかった件……それでも全然面白くないけど

 過去4回にわたって「とにかく不快である」と酷評を書き並べてきた竹内結子主演の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第5話を迎えました。まだ見てます。視聴率は7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、相変わらず低空飛行です。

 さて、5話目にしてこのドラマは、だいぶ趣を変えてきました。前回までは、とにかくネット世論に迎合して悪態をつきまくることだけにご執心だったようですが、ようやく「作劇しよう」という意思を感じられたのが今回。あんまり不快じゃなかったので、まあよかったんじゃないでしょうか。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■突然の叙述トリック投入

 危機管理のスペシャリストである氷見弁護士(竹内)のところに仕事を持ち込んだのは、“主婦のオピニオンリーダー”としてテレビに出まくっている木村さん(遠野なぎこ)。夫の経済評論家・中山さん(デビット伊東)はかつてお茶の間の支持を集める人気者でしたが、最近は夫婦の仕事量が逆転し、すっかり落ち目だそうです。

 そんな妻・木村さんが夫・中山さんからDVを受けているので、離婚したいとのこと。その後、なんやかんやあってDV被害がウソで、木村さんの不倫がスッパ抜かれて離婚が成立。一見落着と思いきや、離婚スクープはすべて氷見さんによって仕組まれた、夫婦の関係修復のための策略だったというあたりが叙述トリック的に種明かしされました。

 相変わらずネットの炎上書き込みを「世論のすべて」として扱っていたり、その世論を思うままにコントロールすることに快感を覚えているように見える竹内結子の姿は不快ではあるんですが、これまでのような特定のマイノリティに対する攻撃性・暴力性はだいぶ弱まっています。

 もしかしたら、最初からこれがやりたかったのかな、と感じるんです。時事ネタをトレースした舞台設定の中で、頭の切れる弁護士・竹内結子が、誰にも思い浮かばないような大胆な作戦を立案し、誰も傷つかない結末を導く。その爽快感と、コンゲーム的な知略の妙を楽しむ作品を目指していたのかもしれない。

 そう考えると、ああ、だとすればこれは上手くやれば面白くなるかもしれない。そう思えた回でした。

■面白くはなかったけど

 ドラマが本来やりたかったことが見えてくると、がぜん安心します。4話までは、本当に人を傷つけることだけが目的で作っているんじゃないかと思えて超ムカついていましたが、シナリオを詰める時間がなかったのかもしれないし、単にヘタだっただけかもしれない。ヘタであることは視聴者にとって害にはなりませんから、今回も面白くはなかったけど、責める気にはなりません。このエピソードで遠野なぎことデビット伊東というキャスティングにも皮肉を通り越した悪意を見ますが、まあシャレの調整度合いがヘタなんだろうと思えば腹も立たないもので。それでも、妻が夫のために仕事を棄て、人格破綻者というレッテルを貼られながら生涯尽くすことがハッピーなエンドとして演出されるあたりは辟易としますが。

 脚本のクレジットは今回も倉光泰子さんと三浦駿斗さんの連名でしたが、おそらく2人より上の立場からの強烈なディレクションが入っていることが想像されます。ネットで炎上した時事ネタをモチーフにして、こういう人物でお話を作りなさい。そうしてキャラと基本設定だけ渡されて強引に辻褄を合わせる作業を強いられた脚本家が、1~4話は「どうにもならなかった」けど、5話は「なんとかなった」のかもしれない。そんな風に見えるのです。

 それが偶然の産物なのか、あるいは脚本家の意地なのか。今夜放送の第6話以降を待ちたいと思います。見続けるのが本当につらかったドラマですが、とりあえず見どころができてホッとしているというのが私の本音でございます。はい。おつかれさまでした。

(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』第5話が、あんまり不快じゃなかった件……それでも全然面白くないけど

 過去4回にわたって「とにかく不快である」と酷評を書き並べてきた竹内結子主演の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)も第5話を迎えました。まだ見てます。視聴率は7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、相変わらず低空飛行です。

 さて、5話目にしてこのドラマは、だいぶ趣を変えてきました。前回までは、とにかくネット世論に迎合して悪態をつきまくることだけにご執心だったようですが、ようやく「作劇しよう」という意思を感じられたのが今回。あんまり不快じゃなかったので、まあよかったんじゃないでしょうか。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■突然の叙述トリック投入

 危機管理のスペシャリストである氷見弁護士(竹内)のところに仕事を持ち込んだのは、“主婦のオピニオンリーダー”としてテレビに出まくっている木村さん(遠野なぎこ)。夫の経済評論家・中山さん(デビット伊東)はかつてお茶の間の支持を集める人気者でしたが、最近は夫婦の仕事量が逆転し、すっかり落ち目だそうです。

 そんな妻・木村さんが夫・中山さんからDVを受けているので、離婚したいとのこと。その後、なんやかんやあってDV被害がウソで、木村さんの不倫がスッパ抜かれて離婚が成立。一見落着と思いきや、離婚スクープはすべて氷見さんによって仕組まれた、夫婦の関係修復のための策略だったというあたりが叙述トリック的に種明かしされました。

 相変わらずネットの炎上書き込みを「世論のすべて」として扱っていたり、その世論を思うままにコントロールすることに快感を覚えているように見える竹内結子の姿は不快ではあるんですが、これまでのような特定のマイノリティに対する攻撃性・暴力性はだいぶ弱まっています。

 もしかしたら、最初からこれがやりたかったのかな、と感じるんです。時事ネタをトレースした舞台設定の中で、頭の切れる弁護士・竹内結子が、誰にも思い浮かばないような大胆な作戦を立案し、誰も傷つかない結末を導く。その爽快感と、コンゲーム的な知略の妙を楽しむ作品を目指していたのかもしれない。

 そう考えると、ああ、だとすればこれは上手くやれば面白くなるかもしれない。そう思えた回でした。

■面白くはなかったけど

 ドラマが本来やりたかったことが見えてくると、がぜん安心します。4話までは、本当に人を傷つけることだけが目的で作っているんじゃないかと思えて超ムカついていましたが、シナリオを詰める時間がなかったのかもしれないし、単にヘタだっただけかもしれない。ヘタであることは視聴者にとって害にはなりませんから、今回も面白くはなかったけど、責める気にはなりません。このエピソードで遠野なぎことデビット伊東というキャスティングにも皮肉を通り越した悪意を見ますが、まあシャレの調整度合いがヘタなんだろうと思えば腹も立たないもので。それでも、妻が夫のために仕事を棄て、人格破綻者というレッテルを貼られながら生涯尽くすことがハッピーなエンドとして演出されるあたりは辟易としますが。

 脚本のクレジットは今回も倉光泰子さんと三浦駿斗さんの連名でしたが、おそらく2人より上の立場からの強烈なディレクションが入っていることが想像されます。ネットで炎上した時事ネタをモチーフにして、こういう人物でお話を作りなさい。そうしてキャラと基本設定だけ渡されて強引に辻褄を合わせる作業を強いられた脚本家が、1~4話は「どうにもならなかった」けど、5話は「なんとかなった」のかもしれない。そんな風に見えるのです。

 それが偶然の産物なのか、あるいは脚本家の意地なのか。今夜放送の第6話以降を待ちたいと思います。見続けるのが本当につらかったドラマですが、とりあえず見どころができてホッとしているというのが私の本音でございます。はい。おつかれさまでした。

(文=どらまっ子AKIちゃん)

竹内結子『QUEEN』マイノリティに対する“悪意”に塗れた「害悪ドラマ」に辟易する

 時事ネタを雑に放り込んで煮しめて丸ごと捨てるようなストーリーで毎回視聴者をイラつかせてくれるドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)。先月31日放送の第4話では、「子連れ議員」「発達障害児」「モンスターペアレンツ」「教員不足」「セレブママのご近所トラブル」あたりを雑に放り込んで丸めて煮しめました。

 視聴率は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、第2話で5.8%まで落ち込んでから、徐々に持ち直してきています。よかったですね。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■まずは、良いところからいきましょう

 今回、撮影きれいでしたねー。レイアウトも、ばしっと決まってるシーンが多くて、音声を消して見ていたらこんなに不快にならなかったのに、と歯噛みする思いです。

 あと、竹内結子、水川あさみ、斉藤由貴、中川大志とバカリズムがからむ事務所内での丁々発止のダイアローグはいつも楽しげな雰囲気が漂ってますね。実際、言ってることはおもしろくもなんともないんですが、楽しげです。楽しげなのがいちばん。うん。

 あと、アキラ100%の都議会議員役はよかったですねー。ちょうどいい小者感が出てて、気持ちよいウザさでした。

 それに、ニッチェの江上さん、結婚してきれいになったなーと思ったら原田佳奈さんでした。これは良いところでもないか、別に。

 

■続いて、絶対に許すべきではないところにいきましょう

 まあ、この第4話についてはサブタイトルがすべてなんですけど、そのサブタイトルが「殺人未遂!? 悪化するママ友いじめ 親子が隠す過去の罪」というもの。

「親子が隠す過去の罪」

「罪」

 この「親子」というのは、小学6年生の男児と、そのママです。この子が発達障害児で、5年前に担任の先生を困らせていたのだそうです。困った担任は精神を病んでしまい、小学校を退職した末に、自殺未遂。たいへん不幸なことです。

 このたいへん不幸な事態を逆恨みした奥さんが、男児の家の玄関先や学校に「出ていけ」的なビラをまいて精神的苦痛を与えたり、ママを歩道橋から突き落としたりと悪行三昧に走るわけですが、主人公の氷見弁護士(竹内)は、殺人未遂の被害者であるママに、こんなことを言うんです。

「佐久間さん、あなたの行動が、その発端だと考えたことは?」

 佐久間さんことママの「行動」とは、息子への対応について学校にクレームを入れたこと。そして、なんだかよくわからないのですが、議員に金を渡して教育委員会に手を回し、その息子である“怜くん(南出凌嘉)の問題”を、もみ消したことだそうです。

 言うまでもないんですが、この一連の発達障害児と担任をめぐる悲劇に、ママがもみ消さなければならないことなど、ひとつもありません。発達障害児が学校に順応できず、その対応に追われた担任が精神的に追い込まれてしまったことは、確かに不幸だ。周囲の教師も、父兄たちも、何かしてやれることがあったかもしれない。ですが、いったいドラマが指す“怜くんの問題”とはなんでしょうか。発達障害児は、その存在自体が“問題”だと言うのでしょうか。もみ消すべきだというのでしょうか。

 このドラマが「罪」と呼んだのは、発達障害児の存在そのものです。これは曲解でも大袈裟でもありません。周囲を困らせる発達障害児の存在と生存権を、それこそ、なんの罪もない小学生男児を、フジテレビは確かに「罪」だと断じたのです。それを指して「親子の罪」とタイトルし、「発達障害の子を生んで周囲に迷惑をかけた母親は、それは罪人だから殺してオッケー」との見解を披露したのです。まったく、ひどい話です。

 前回までと同様、今回もただ美人なだけで揶揄や嘲笑の対象とされて貶められる人物がいたり、時事問題に対して安直な“正解”らしき説教を滔々と述べるくだりがあったりと、クオリティ的な難を感じるシーンはいくつもありました。しかし、今回の「ひどさ」は群を抜いています。とにかくこの作品は、全話にわたってマイノリティに対する悪意に塗れている。そして、そのことに無自覚のまま誤った善意を振りかざしている。こういうのは、社会にとって害悪です。暴力ですよ。

 と、まあ、そんなわけでね、たぶんそんなに怒っている人もいないのでしょうね。私だって本来、ただ楽しいドラマを「楽しい」と書きたいだけなんです。なんかすいませんね。はいはい。
(文=どらまっ子AKIちゃん)