ディーン・フジオカによる、良くも悪くも耳元でささやくような優しいセリフ回しが特徴的な『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)。もともと小出恵介が脅迫屋を演じる予定だったものの、例のおイタのせいで、同じ事務所のおディーン様がしぶしぶ出ることになったとのウワサも。小出だったら、もう少し脅迫シーンに見応えがあったような気も……。
なお、初回平均視聴率8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と微妙なスタートを切った同作ですが、29日放送の第2話は5.7%まで急落! あらすじとともに、その要因を探っていきましょう。
■わかりにくいストーリー
女子大生・澪(武井咲)は、完二(ディーン)の脅迫屋の仕事をしぶしぶ手伝うはめに。依頼人は、1年前に自殺したシンガーソングライターERu(高月彩良)の親友で、ワゴン車でカフェを営む沙和子(大後寿々花)。
ERuは1年前、ラジオで過激発言をしたことで世間からバッシングを受けていたとか。さらに、週刊誌「週刊見聞」に「ERuにはゴーストラーターがいる」というガセ記事を書かれたために、耐えきれなくなり自殺に追い込まれたそう。沙和子は、同誌編集長の茂木(小木茂光)にERuの名誉を取り戻す記事を書かせてほしいといいます。
早速、完二は、人気イケメン俳優の柿宮優人に澪を抱きつかせ、車の中から写真を撮り、熱愛疑惑写真を捏造。これを持って、茂木に「(この写真を譲るから)ERuの記事を書いてほしい」と交換条件を持ちかけます。って、いきなり脅迫でもなんでもないんかい。
しかし、「週刊見聞」も同じ日に柿宮を張っており、一部始終を見ていたため、「いけませんね、こういうヤラセは」と交換条件を拒否。完二の計画はあっさり撃沈します。
初回から、しきりに初老男性がドヤ顔で口走りそうなダジャレのような何かをぶっこんでいる完二ですが、今回もヤラセを見抜かれたことを「うかつに目撃されたうっかり八兵衛。キミのせいだ」と澪のせいにするくだりが。すると、天然ボケキャラの澪が、すかさず「うっかり八兵衛? 元は町人で、風車の弥七の弟子だったんです。人懐こくてお調子者、食いしん坊でお団子が好きなんです……」とうっかり八兵衛の説明を長々と始めるという……。
今回はほかにも、「はったりですよね」(澪)、「そう、はったり半蔵」(完二)、「あっ、はったりと服部をかけて、はったり半蔵なんですね」というくだりや、「おととい来やがれ!」(完二)、「おとといは来れません!」(澪)といったやり取りも。これって、一体、どの辺りの層にウケてるんでしょうか? 原作小説の完二はこういうキャラではないため、ドラマオリジナル要素だと思うのですが、このノリについていけない私がいます……。確かに、澪の天然ぶりを際立たせる演出としては効果的なのかもしれませんが、おディーン様が無理しているようにも。このサムいやり取り、最終回まで続くんだろうなあ……。
それはいいとして、澪に次の作戦を持ちかける完二。謎の大金を持っている澪ですが、そこから300万円を茂木に渡し、ERuのゴーストライター疑惑の再取材をお願いするよう指示します。
沙和子のためになるならと、澪は茂木に300万円を渡しますが、茂木は受け取りを拒否。すると、その現場をカメラに収めた完二が登場。完二は、“ゴーストライターの記事のネタ元に接触したところ、「ERuには悪いことをした」と300万円を渡してきたが、偽善者ぶった澪がネコババして茂木に渡そうとした”という嘘のシナリオを茂木に説明……って、正直、このシーンは、完二の思惑がわかりにくく、話を複雑にしているので、スルーしてもいいかと。澪の金持ち要素を、どうしてもねじ込みたかったのかしら……。
その後、完二の仲間でハッカーの栃乙女(島崎遥香)が、ERuの芸能事務所の女社長が茂木に怪しいメールを送っていたことを発見。これを受け、盗み屋の目黒(三宅弘城)が、ピッキングで女社長の車に進入。運転席の後ろで丸まって隠れていると、ヤクザと女社長のシャブの取り引き現場に遭遇します。ちなみに、目黒が全然、隠れきれてなかったのですが、これもギャグなのでしょうか? このドラマ、ギャグなのか、ガチなのかがわからない!
また、女社長が茂木に送った証拠の譜面から、それが沙和子の筆跡であることを確認。完二が沙和子を問い詰めると、沙和子は今回、死んだERuへの罪滅ぼしをしたかったのだと告白。ゴーストライターのことは2人だけの秘密だったものの、女社長が気付いてしまい、茂木にリーク。これにより、茂木が掴んでいた自身のシャブ売人疑惑を揉み消したんだそうです。
この後、完二は柿宮に抱きついている澪の写真と、茂木に300万円を渡そうとしている澪の写真を持って、茂木に接触。2枚の写真を並べると、「編集長が自ら女に金を渡し、特ダネを捏造しようとした」ように見えると脅し、茂木はあっさりERuのアゲ記事を書くと約束。「ERuは正義の歌姫」というタイトルの記事が世に出て、一件落着です。
■お経でも聞いているような1時間
う~む……。これは視聴率5%台に下がってもおかしくないでしょうね……。おディーン様の一本調子の演技同様に、ドラマにも盛り上がり箇所がなく、1時間にわたって、坊さんのお経でも聞いているような気持ちに……いや、般若心経にだって「掲諦 掲諦 波羅掲諦」という盛り上がり箇所があるから、お経じゃないか……とにかく、次回はもっと心踊るシーンを!!
で、脚本もさることながら、完二のキャラがフワフワしてるのも敗因でしょうね。初回で、脅迫相手を間違えてしまった完二ですが、第2話でも計画が失敗。結局、栃乙女のハッキングと、目黒の潜入捜査のおかげで、事件が解決したわけです。
そんな、“肝心なところが抜けてる脅迫屋”という役どころの完二ですが、おディーン様の“男前演技”のせいか、はたまた脚本のせいか、初回で中途半端にかっこいいアクションシーンがあったせいか……そこらへんが視聴者にイマイチ伝わってない気がするんですよ。“かっこいい脅迫屋”と見るべきか、“愛らしい脅迫屋”と見るべきか、迷っているうちに事件が解決してしまうんです。これは、おディーン様的にも損な状況だと思うので、早くなんとかしてほしいです。
完全に崖っぷちの『今からあなたを脅迫します』。主人公2人に魅力が感じられないため、その反動でキャラがはっきりしている栃乙女と目黒が好きになってきました。そんな状況も含め、いろいろとなんとかしてほしいです!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)






