10月2日放送『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は、松任谷由実特集の後半戦。識者からの質問にユーミン本人が回答する、90分超えのロングインタビューである。
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ユーミン特集『関ジャム』結婚後、人気急降下でも「荒井由実を超える!」モチベーションと復活
9月25日放送『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)が行ったのは、松任谷由実の特集。10月4日に『ユーミン万歳! ~松任谷由実50周年記念ベストアルバム~』が発売されるので、そのタイミングに合わせての今回の企画だろう。
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『タモリ倶楽部』空耳アワーに松任谷由実が出演も“見れない人”が続出と予想できるワケ
ユーミンこと松任谷由実が、10月4日放送の『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)に出演することが判明した。
今年の7月5日にデビュー50周年を迎えたユーミン。来年には50公演で50万人を動員する大規模ツアーを発表した彼女が、50周年記念ベストアルバムの発売日にファンに向けて用意したもうひとつのサプライズが『タモリ倶楽部』への出演だ。
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昭和から平成、そして令和へ……時代と共に突っ走し続ける松任谷由実
平成が終わろうとしている今、90年代に始まったJ-POPの流れがひとつの節目を迎えている。あのアーティストの楽曲はなぜ、ヒットしたのか? 音楽ライターの青木優が徹底分析!
新しい元号が決まった。この数日は、そのニュースでもうおなかいっぱいである。当連載は元号が切り替わるのを前提に始まったのだが、いざこうして決まると「平成、ほんとに終わっちゃうんだな~」という気がする。
さて、今回は松任谷由実について書く。
ただ、ユーミンを平成時代のJ-POPとして捉えることに違和感を持つ大人も多いのではないかと思う。なにせ彼女のデビューは1972年で、元号でいうと昭和47年。その頃から多くのヒット曲や優れたアルバムを多数世に出しているアーティストだ。つまり昭和から平成、それに次の令和の時代も活躍し続けるであろう存在なのである。
昭和時代から今に至るまで、最前線で活動を続けているアーティストたち……たとえば井上陽水、小田和正、矢沢永吉、山下達郎、中島みゆき、長渕剛、サザンオールスターズ、などなど。こうした超ベテランたちを「平成のJ-POP」という視点だけで語るのは、ちょっとムリがあるわけだ(このうちのユーミンと桑田佳祐が昨年末、平成最後の『紅白』のトリを飾ったのは記憶に新しい)。
それでも今回取り上げようと考えた理由には、彼女が平成に入って放ったヒットソング群もやはり時代を象徴していたもので、また今も精力的に活動を行っているから。そしてもちろん、今のユーミンも魅力的だと思ったからである。
では平成以降のユーミンの楽曲で、特に知られているであろうものを書き連ねてみよう。
まず、平成元年である1989年には「ANNIVERSARY~無限にCALLING YOU」がヒットしている。
1993年には「真夏の夜の夢」が大ヒット。佐野史郎が「冬彦さん」を演じた衝撃のドラマ『誰にも言えない』(TBS系)の主題歌で、チャートの1位を獲得した。妖しく、しかもダンサブルでもある、見事なポップナンバーである。
翌94年には「Hello,my friend」がリリースされている。こちらはドラマ『君といた夏』(フジテレビ系)の主題歌で、これまた首位を奪取。曲を覆う叙情性が素晴らしい。
「春よ、来い」も同じ94年のヒット曲で、これは同名のNHKの朝ドラの主題歌。またまた1位に輝いている。日本的な情緒が心に残る名曲だ。
ほかに、平成のユーミン曲には「輪舞曲(ロンド)」、石川ひとみが唄った「まちぶせ」のセルフカバーもあったし、数字的にスマッシュヒット級の楽曲まで入れれば、まだまだある。
さらにユーミンの歌はジブリ映画を通じても広く親しまれていて、89年には『魔女の宅急便』のテーマソングに「ルージュの伝言」と「やさしさに包まれたなら」が起用された。いずれも彼女の初期の楽曲である。
さらに2013年、同じくジブリ映画『風立ちぬ』の主題歌として「ひこうき雲」(1973年のデビュー・アルバムのタイトル曲)が使われている。うちの娘も、こうしたシブリ作品に触れたことでユーミンの歌を覚えた。
と、リバイバルヒットも含め、なんだかんだで平成時代にもユーミンはたくさんのヒット曲を出しているのである。確かに、新作に限れば往時のような勢いはなくなってはいるものの、楽曲のクオリティ自体は落ちていない。
僕は去年の年末にチケットの争奪戦の末、ユーミンのライヴに行くことができたのだが、たくさんの名曲が並んだセットリストの中では最も新しい(といっても数年前の)曲もいい歌だなぁと思いながら聴いたものだ。
ただ、ユーミンの場合は80年代の躍進があまりに目覚ましく、今もってそのインパクトのほうが印象深いのも事実だろう。とにかく、あの頃の彼女は無敵だったように思えた。
僕が会社勤めをしていた80年代後半から90年代初めまでは、特にOLのみなさんがユーミンに心酔していた。それはもう、音楽を作るアーティストとしてだけでなく、恋愛の教祖のような存在として……なんて今言って、どのぐらいわかってもらえるだろうか。若い世代には伝わりづらいか。
うちのカミさんも「DESITINY」の歌詞の<どうしてなの 今日にかぎって/安いサンダルをはいてた>のくだりを(いまだに)強調する次第である。知らんがな。
毎年、年の瀬が迫るとクオリティの高いアルバムをリリースし、その間にはヒット曲を出し、そしてゴージャスな演出のツアーを行うユーミンは、まさに時代の象徴だった。彼女の作品やありようをバブル景気と共に語る見方は過去にされてきたと思うが、経済が右肩上がりの時代背景とユーミンの音楽とは本当に寄り添っているかのように感じられたものだ。この傾向は80年代中盤~後半にかけて特に顕著だったし、先ほど紹介した中でも、やはり90年代の途中までのシングルにはそんな時代の空気が反映されていた感がある。
もっとも、今とあの頃とでは、女性が置かれた立場も違う。世の中に昭和の考え方が厳然と続いていた平成初期でも、ユーミンのように強さを前面に出すような女性の生き方は、風当りもかなりキツかったのではないだろうか。言い換えれば、ユーミンはそうした女性像のパイオニアのひとりとして戦ってきたとも捉えることができる。
彼女は、時代と共に突っ走っていた。それこそ、平成の時代に使われ始めたJ-POPという言い方も、ユーミンのたたずまいと違和感なくハマっていたと思う。世間には、平成の初期まではバブルの残り香が漂っていたのだ。
転機は……やはり1995~96年か。日本では、95年に阪神・淡路大震災とオウム真理教による地下鉄サリン事件が起こった。ユーミンは96年に荒井由実(初期)時代の楽曲をライヴで演奏し、これがのちに創作への姿勢や活動ペースに影響を与えていった。
この何年かの彼女は、自分のペースで作品作りを続けている。だが、ユーミンの歌が、平成のJ-POPの一翼を担っていたのは、間違いない。
さて、話は先ほどの、僕が年末に観に行ったライヴに戻る。
このツアーは、ユーミンが長い期間をかけて行っているTIME MACHINE TOURの一環で、彼女のデビュー45周年を記念してのもの。これはまだ続行中だ。なんと今回はベスト選曲のセットリストで、しかもステージでは過去のライヴで行ってきた演出まで再現されているのだ。そこだけでも見どころが非常に多いコンサートだった。
なんたってユーミン45年の歴史と名曲群が次々と襲いかかってくるのだから、そりゃ感動しないわけがない。歌や演出を懐かしく感じるベテランのファンも多いだろう。僕も「ずいぶん若い頃にこんな曲書いてたんだなー」とか「このサウンドも今の時代にあえて再現してるのかー」などと思いながら過ごした、非常に面白く、また、楽しい体験ができたライヴだった。
ただ、僕個人はすごくひさしぶりにユーミンを観たものだから、あまり偉そうなことは言えないのだが……このツアーで、というか、数年前から彼女に対してシビアに向けられている意見がある。声のコンディションがあまり良くないことだ。
僕が観た日のユーミンのヴォーカルは、それほど悪い状態ではなく、人によっては全然気にならないレベルだったと思う。ただ、中には(公演日によっては)とても手厳しく指摘しているリスナーもいるし、年末の『紅白』出演が決まった時にまでどこかでそうした意見を見たほどだった(こちらの生放送の本番は問題なかったと思うが)。
もちろん、いろんな意見があるのはわかる。だが、長い時間をかけて行われるそのライヴを見ているうちに、僕はあのステージにはユーミンの覚悟のようなものがあった気がした。
声の状態なんて、観客より本人のほうがよく把握しているに決まってる。なんといっても、そもそも完璧主義の人だ。鋼のような意志とパワーがあったからこそ彼女はあの喧騒の昭和から平成の時代を高速で駆け抜けられたのだと思うし、だからこそ今ここでそうした現実に直面していることを重く受け止めていないわけがない。
それでもユーミンは日本中を回り続けている。そこには並々ならぬ、なんらかの思いがあるような気がして仕方がないのだ。
思うのは、ユーミンは自分が長きにわたって生み出し、唄ってきた大切な歌の数々を、これだけの規模(今回のツアーの会場はいずれもアリーナ)で、しかも全国各地で披露できる機会は、今後そうそうはないと考えているのではないか、ということだ。
年齢に触れる失礼をあえて許してもらいたいが、いまユーミンは65歳である。ステージでは、それもウソじゃないかと思うほど、すさまじいパフォーマンスを見せてくれる。歌も振り付けもダンスも全開で、手抜きなんて一切なし。体を目いっぱい張り、精神を目いっぱいみなぎらせながら数時間のライヴに挑んでいるのである。昔も、今も。
ユーミンは僕より、ひと回り以上、上の世代のアーティストだ。それでも自分を追い込むようにしながら、あそこまでのレベルのものを今なおクリエイトし続けようとする姿勢に対しては、感服とリスペクト以外の感情が浮かんでこない。
そこには、ここまでの長期間突っ走ってきて、途中でそのスピードはいくぶん緩めたものの、それでもまだまだ戦い続けているアーティストの姿が見えてくる。そしてそれはバブルの時代には見えてこなかった松任谷由実像であったりする。
「文句あるんだったら、あなたもここまで来てみなさいよ。これだけのこと、ほかの誰がやれるっていうの?」
……いや、ユーミンはこんな野暮なことは言わない。それはわかってる。
ただ、今のステージに、彼女の矜持が見えるのは間違いない。
この日本では、恋愛観も、経済状態も、何よりも人生観が大きく変わった。あの頃とは。
しかしそれでも、少なくとも大人世代は、現在のユーミンの姿からも何かを感じられるはずである。
ユーミン。やはり、そして、今もって、とんでもないアーティストである。
●あおき・ゆう。
1966年、島根県生まれ。男。
94年、持ち込みをきっかけに音楽ジャーナリスト/ ライター業を開始。
洋邦のロック/ポップスを中心に執筆。
現在は雑誌『音楽と人』『テレビブロス』『コンフィデンス』『 ビートルズ・ストーリー』『昭和40年男』、
音楽情報サイト「リアルサウンド」「DI:GA online」等に寄稿。
阪神タイガース、ゲッターロボ、白バラコーヒー、ロミーナ、 出前一丁を愛し続ける。
妻子あり。
Twitterアカウントは、@you_aoki
キム兄が明かした『紅白』裏話がスゴすぎた!? 松任谷由実、松田聖子が……
7日深夜放送の『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に、“キム兄”こと木村祐一がゲストで登場した。そこで、昨年度の『NHK紅白歌合戦』の裏話を披露した。
木村は岡村が出演している同局の『チコちゃんに叱られる!』のアテレコを担当している縁から『紅白』に出演。ただ、楽屋がサプライズゲストで登場するユーミンこと松任谷由実のために使われるため、途中で帰らざるを得なかったという。楽屋を変わる必要があるため岡村と木村はほかの出演者より早く、ユーミン登場を知ることになった。その際、スタッフからは「ツイートなどはやめてください」と秘密厳守を徹底された裏側を語った。
『紅白』出演に先だち、木村は京都で作詞家でミュージシャンの松本隆と会う機会があった。「『紅白』へ出る」と話すと「(松田)聖子によろしく」と言われたようだ。松本は「赤いスイートピー」「白いパラソル」など、松田の代表曲のほとんどの作詞を担当している。木村は共演するといっても、松田に会う機会はないだろうし、無理なお願いをされてしまったと動揺を感じたようだ。
いざ本番当日、廊下で聖子とすれ違ったときに、あいさつをするも、松本との件を思い出しあわてて「松本隆さんがよろしく言うてました」と話すと、松田も「松本さんによろしくお伝えください」と返し、同じような展開に、木村は驚いたようだ。
この日の放送では、紅白出演者による差し入れが次々と届き「そういうイメージのないSuchmosからも差し入れが届いた」「AKB48は2回届いた」といった裏側を岡村とともに語っていた。木村は芸歴30年以上のベテランであるが、それでも『紅白』の舞台裏には驚くことが多かったようだ。
(文=平田宏利)
内村光良の“楽しむスタンス”が導いた『紅白』の成功──30年前の桑田ユーミン伝説の共演番組とは?
視聴率低迷やマンネリが叫ばれつも毎年話題となる『NHK紅白歌合戦』。
ご存知の通り、昨年末は最後のサザンオールスターズの舞台にユーミンが“乱入”、ど真ん中の世代はもちろん、それ以外の層にも響くパフォーマンスで、平成最後の放送を大きく盛り上げた。
今回の紅白での2人の共演を振り返りつつ、30年前に2人が共演した明石家さんま司会の伝説の音楽番組も紹介したい。
■まずはユーミンのサプライズ
今年の紅白も近年の流れを受け、さまざまなサプライズが散りばめられていた。
昨年まで裏トーク(副音声)を担当し、今年は出演しないと思われていたバナナマンが多忙の合間を縫って、卒業間近の西野七瀬有する乃木坂46の応援(番組でずっと共演し「公式お兄ちゃん」という立場)に駆けつけたり、当初1曲(アイノカタチ)しか歌わないとされていたMISIAが往年のヒット曲「つつみ込むように…」を熱唱したり、石川さゆりの名曲「天城越え」で布袋寅泰が重めのギターを響かせたり。
そして松任谷由実のサプライズは、これらのサプライズを足したような凝りようだった。
紅白での大物歌手ならではの優遇措置として「客席前のステージ(NHKホール)ではなく別の場所から中継で歌う」=「余計な応援や他人の盛り上げ、ゴチャゴチャしたオープニング(きっちりしたリハなどに時間がかかる)などに参加しなくてよい」という「出方」がある。
尖りまくっていた時期の長渕剛が崩壊直後のベルリンの壁前から3曲(17分)も好き放題歌った(1990)のは、今でも語り草だ。
最近だと、宇多田ヒカルがロンドンから初出演した時(2016)や安室奈美恵がラスト紅白として「Hero」を歌ったの(2017)がこれに当たる。今回で言えば旬の米津玄師が故郷・徳島からテレビ初生歌唱しているが、それもこの枠になる。
出演を渋る大物を説き伏せる「中継」という手口。
今回のユーミンも当初、このパターンだと思われた。一曲目の「ひこうき雲」は別会場らしきセットから歌われた。ピアノとストリングスのみの贅沢なアレンジ、お馴染みの名曲。しかし観客や共演者が会場で生の歌を味わうことは出来ない……そういう大物の「出方」だと思った。
が、2曲目の「やさしさに包まれたなら」のイントロと共にメインステージに颯爽とユーミンが現れた。紅白大物あるあるを逆手に取ったサプライズ。沸き立つ会場。この時点でaikoは口を手で覆い涙。審査員席の安藤サクラも目を滲ませる。2013年紅白の『あまちゃん』パートで橋本愛や小泉今日子、薬師丸ひろ子が会場に登場した時を思い出した方も多いだろう。今回のサプライズ登場演出はあの時の盛り上がりが念頭にあったのではないか。
それでもユーミンの喉の状態は決してよかったとは言えない。「よかったら一緒に歌ってね」という一言を挟んだため、出だし部分もトチってるし、仕方ないがキーも低めだった。しかし、歌詞を背景に映すなど観客を想う溢れる心意気がそんなことをまったく気にさせなかった。
ユーミンの少し前に松田聖子が往年のヒットメドレーを歌ったのだが、その際もやはりキーを下げており、「当時のまんま」というわけではなかった。それでも「いい年をして……」と叩かれてしまいそうな純白のフリフリドレスを纏い、出来うる限りで「みんなの求めるあの頃の聖子ちゃん」を見せようと努めている感じに好感が持てた。松田聖子も松任谷由実も、(特に紅白などライトなファンが多い場で)自分のヒット曲が自分だけのものではなく、聴いてきた人々の思いを背負っていることを理解しているのだろう。
ちなみにこれは野暮な憶測だが「ひこうき雲」の時、画面右上の生放送を表す「LIVE」の文字が消えていた。確かにNHKホール内(もしくはすぐ移動してこれる距離)にあそこまでしっかりしたセットを作れるスペースはない、と思う。なんらかの理由で生での(連続での)演奏が困難だと判断して前半(ひこうき雲)のみ収録にしたのだろうか?
しかし「ひこうき雲」でピアノを弾いていた武部聡志が、「やさしさ~」の前半は(移動のため?)不在で、中盤以降加わっている。
ここまでしている以上やはり生なのだろうか…?
極論を言えば、もはやどちらでもいいのだが、つい気になってしまう。
■豪華すぎるバックバンド
ちなみに今触れた武部聡志以外にも「やさしさに包まれたなら」のバックを務める面子が凄かった。
キーボードに松任谷正隆(と武部聡志)、ドラムに林立夫、ベースに小原礼、ギターに鈴木茂。「ティン・パン・アレイ」に「スカイ」に「サディスティック・ミカ・バンド」。誰がどのバンドだとかはこの際省かせて頂くが、日本の音楽シーンの礎を築いたレジェンドだらけ。そもそもこの曲のシングルレコーディング自体ティン・パン・アレイ(当時はまだ「キャラメル・ママ」名義)が行っているので今回そこそこのオリジナルメンバーなのだ(今回演奏したのはアルバムバージョンだが)。
ユーミンの出番より前に、星野源が自身の冠音楽バラエティ『おげんさんといっしょ』のコーナー内で、敬愛する「細野晴臣」の名前を口にしていたのだが、その細野が当のティン・パン・アレイの(主に)ベースだ。ユーミンの直後に自身の歌で再度登場した星野はきっと舞台袖で興奮していたに違いない。
「バンドのメンバーも豪華でしたし」とユーミンバンドに唯一触れた白組キャプテン・櫻井翔も嬉しそうだった。
ふと気になったのは、ユーミンの2組ほど前の出番の松田聖子が「風立ちぬ」を歌っている時の作曲クレジット「大瀧詠一」という文字。鈴木茂はモニターでこれを見ていただろうか? という些細な興味。そもそも作詞は「松本隆」だし「細野晴臣」の名前も松田聖子の他の曲のクレジットの中にあった。「はっぴいえんど」のメンバーがこの紅白で計らずも交錯していたので、ついそんなくだらないことを考えてしまった。
ちなみにユーミンパパこと松任谷正隆はかつてaikoの「カブトムシ」をたまたま聴き、生まれて初めて邦楽を買いにCD店へ走ったという逸話がある。どちらも、「大阪の面白姉さん」「カーグラTVの車好きおじさん」として、普段その才能を煙に巻きながら、当人同士は通じ合ってる感じが素敵だ。
■『いいとも』最終回に似た興奮
そしていよいよサザン。桑田佳祐ソロとしては昨年も出演しているがバンドとしては35年ぶりとなる大凱旋。まず「希望の轍」。原由子のピアノのイントロだけで会場が沸く。桑田は若いころのように変な格好をしたり奇をてらうようなことはしていない。なんならいろいろあって少々ふらついているようにすら見えたが、いい具合に力が抜けつつ、それでも振り絞るように踏ん張る様がやけにかっこよかった。そして2曲目。
松任谷由美は自身のサプライズについて「平成最後のお祭りですから」と言っていた。北島三郎も5年ぶりの帰還で「まつり」を歌った。そしてサザン最大のお祭りソング「渚のシンドバット」。平成どころか昭和がフラッシュバックする。出川哲朗も野村萬斎も口ずさんでいる。出川は内村と学生時代に一緒にコンサートに行っていたというから、自身のブレイクを経て、盟友司会の大舞台で共に聴く「あの時の曲」はたまらなかっただろう。
曲の途中、舞台に集まってきた出演者の中から北島三郎にマイクを向け「今何時?」とあのフレーズを歌わそうとする桑田。誰と絡んだら盛り上がるかは嗅覚でわかっているはずだ。ところがかろうじて成功したようになっているものの、残念ながらイマイチ北島の声がマイクで拾えていなかった。
若干のもやもやが残りかけたその瞬間、後方左端からフレームインしてくる人影が。ユーミンだ。
誰か(位置的にaiko?)に急かされて出てきたように見えなくもないが、自分の役割を把握してるユーミンは、まず桑田のほっぺにキス、そして真横で「胸騒ぎの腰つき」とばかりに腰を振り、仲間のステージに華を添える。夢の組み合わせに沸き立つ会場。
この場面で桑田と絡んで見劣りせず盛り上げられるのは、あの舞台上にいた中では確かに彼女しかいないだろう。
もしこの時ユーミンが「私ごときが……」と少しでも遠慮していたなら、ここまで印象に残る回にはならなかったのではないか? いや代わりに誰かしらが出てきて(引っ張り出されて)それはそれで盛り上がったかもしれないが、それでもここまでの「ハッピー感」には至らなかったはずだ。
『いいとも』最終回でダウンタウン松本人志の「(とんねるずと共演したら)ネットが荒れる」というボケの中に潜むほんの数パーセントのフリを敏感に感じとりスタジオに「乱入」、奇跡の共演を実現させたとんねるず石橋貴明の勇気あるファインプレーを思い出す。双方が何を求められているかを感じ取り、直感で垣根を踏み越えたからこそ実現した光景。
はしゃぐaikoやMISIA。背後で子どものようにぴょんぴょん飛び跳ねる内村。松田聖子もYOSHIKIもサブちゃんも嬉しそう。日本のニューミュジック史に残る光景だ。
「ラララ~ラララユーミンさーん」「ラララ~ラララ桑田くーん」という微妙に先輩後輩がわかる貴重な掛け合い。
「ウッチャンありがとう」「翔さんライブ行くから」「すずちゃん最高」「サブちゃんさすが」桑田が締めるところを締めつつまとめる。曲が終わると同時に内村は「NHKホールすげーぞ!」「なんだか幸せです」と叫んでいた。
■30年前の共演番組とは?
桑田圭祐と松任谷由実は実に30年ぶりのテレビ共演。前回、共演の舞台となったのは1986年と87年に放送された日テレのクリスマス生特番『メリークリスマスショー』で、桑田自身が企画し、普段テレビに出ないようなミュージシャンも多数出演した。司会は当時まさにスターの階段を駆け上ってる最中の明石家さんま。
紅白放送中から30年前の共演を懐かしむ声が一部ネットに上がっていたが、ユーミン当人も番組終わりの取材で、「桑田さんとは大昔『メリークリスマスショー』というテレビ番組で一緒にステージに立った以来。久しぶりで楽しかった」と振り返っている。彼女もやはり思い出していたのだ。
この番組のために「Kissin’ Chiristmas(クリスマスだからじゃない)」(ユーミン作詞・桑田作曲)というクリスマスソングを作って歌ったり、ユーミン、原由子、アン・ルイスで「年下の男の子」をアレンジして歌ったり、オープニングから全員で「Come Together」(ビートルズのあれ)を演ったり、これを夜7時から生放送していたのだから隔世の感に驚く。
他の出演者も豪華で、鮎川誠(シーナ&ザ・ロケッツ)、ARB、Char、吉川晃司、小泉今日子、鈴木聖美雅之姉弟……さらにVTRで、忌野清志郎、BOØWY、山下洋輔、チェッカーズ、ALFEE……と錚々たるメンバー。
氷室京介と吉川晃司がBOØWYの演奏で「HELP!」を歌ったり、忌野清志郎が桑田と一緒に桑田書き下ろしの曲(「セッションだッ!」)を演ったり、泉谷しげるがチェッカーズをバックに「赤鼻のトナカイ」を激しめに演ったりと、今では考えられない組み合わせだらけ。
山下達郎も出演はしていないが裏で楽譜製作などでいっちょ噛んでいたというから恐ろしい。
ユーミンに至っては「前川清さんと付き合ってた」とアン・ルイスの過去を笑いながら暴露したりと、当時の堅苦しい歌番組では見せないミュージシャン同士のくだけた顔をたくさん見せていた(アンも「忘れてくれよー」と笑いながら認めてた)。
大御所となった今も、紅白の大舞台で身軽にあの頃のノリを見せてくれたのは嬉しい限りだ。
■内村、aikoらが導いた化学反応
ユーミンに号泣していたaikoもそうだが、任意なのに「U.S.A.」を背後でキレキレで踊るHey!Say!JUMP(特に知念)や、負けじと楽しそうに踊る松田聖子、そしてその松田にのぼせるリアル聖子ちゃんファンの阿部サダヲなど、今年は出演者が自ら番組を楽しんでいるような光景が目立った。
これは総合司会の内村自身が誰よりも紅白を楽しもうとしていたスタンスが影響していると思われる。
「聖子ちゃぁぁーーん」と往年の親衛隊のようにコールしたり、センター不在の欅坂46に「かっこよかったよ! 平手(友梨奈)ちゃんも絶対拍手送ってたと思うよ!」とわざわざ叫んだり。台本に盛り込まれていそうと言われればそれまでだが、それが上辺だけの空回りにならず心から発する言葉となっていたからこそ、その熱が周りに飛び火し、「番組を楽しもう」「楽しんでいいんだ」と全体のボルテージが高まり、最後の爆発につながったのではないだろうか。
もちろん、ことあるごとに歌を口ずさんでいたaikoの存在も大きい。aikoの涙で泣かされた人も多かっただろう。この人は心から純粋に音楽が好きなんだなということを再確認させられたし、そのaikoの歌を審査員の永野芽郁が真剣に口ずさんでいたのも、次の世代に繋がっている感じがしてよかった。歌手ではないけど。
桑田はもちろん、ユーミン、内村、aiko、その他それぞれがそれぞれに反応しあい生まれた今回の「祭り」。紅白でなくてもテレビのどこかでこういう化学反応を今年もたくさん見たい。
(文=柿田太郎)
「SMAPファンの想念が渦巻いて、こっちに来る」松任谷由実、5人共演の反響を明かす
中居くんはこれからも踊っていくって信じてるんだから!
10月31日放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)でSMAPと共演した松任谷由実の発言が、SMAPファンの間で話題になっている。松任谷は歌のコーナー「S‐Live」で、名曲「守ってあげたい」と、ニューアルバム『宇宙図書館』(11月2日発売)に収録されている新曲「Smile for me」をSMAPとともに披露。メンバー一人ひとりに語りかけるように歌う姿がファンの感動を呼んだ。そんな収録時の裏話を、松任谷がTwitterやラジオ番組で明かしている。
松任谷は『スマスマ』のオンエアー終了後、オフィシャルTwitterで「スマスマの収録に向かうレインボーブリッジの上で、たまらなく悲しくなった」と告白。メンバー個々に手紙を書いて楽屋に置いたことを明かし、「いつかSMAPとして、みんなが笑って会えるように、もっともっと大きなひとになって、思い出の欠片いっこもなくさないようにしてね」というメッセージをツイートした。
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松任谷は『スマスマ』のオンエアー終了後、オフィシャルTwitterで「スマスマの収録に向かうレインボーブリッジの上で、たまらなく悲しくなった」と告白。メンバー個々に手紙を書いて楽屋に置いたことを明かし、「いつかSMAPとして、みんなが笑って会えるように、もっともっと大きなひとになって、思い出の欠片いっこもなくさないようにしてね」というメッセージをツイートした。
25万円プラン完売の松任谷由実、最安値はあの毒舌タレント!? 芸能人のディナーショー事情
『日本の恋と、ユーミンと。』/EMI Records Japan
年末が近づき、今年も“クリスマスディナーショー”の話題を目にするようになってきた。かつては『NHK紅白歌合戦』などと同様、若手歌手や芸人のあこがれの1つといわれたディナーショーだが、現在でも「集客さえ達成すれば、これほどコストパフォーマンスに優れた営業はない」(芸能プロ関係者)という。今回は主催者側の焦点となる“チケット代”に焦点を絞って、各ショーを比較してみた。
今年の各ディナーショーの情報を集めてみると、高額チケット代のトップツーは矢沢永吉、そして今年初参戦という松任谷由実の6万円だった。
細川たかしを紅白にねじ込み、植村花菜を引き上げたドンの計算

『スーパーベスト 細川たかし』/コ
ロムビアミュージックエンタテインメ
ント
31日に生中継される『第62回NHK紅白歌合戦』の出場歌手が先月30日、同局から発表され、早い段階から当確と言われていた天才子役の芦田愛菜、一部スポーツ紙などで報じられたユーミンこと松任谷由実、松田聖子、2年ぶりの活動再開の舞台に紅白を選んだ絢香ら55組が発表された。今年のラインナップについては、10月1日から東京都でも施行された暴力団排除条例がどのような影響を与えるかが注目されていたが......。
「かつて、暴力団関係者との交際がきっかけで紅白出場を辞退した北島三郎、細川たかしらは完全にアウトかと思われていた。北島に関しては、NHK関係者からの事情聴取で過去の交際を認めたと言われていた。ところが、『紅白』が近づくにつれ、局内では『10月1日以前の関係は今回の出場には影響しない』という話が浮上。フタを開けたらやっぱりその通りだった」(NHKの音楽番組関係者)

