巨根は「ユーモアポルノ」! 女流官能小説家の指南書に見る、“女だからこそ”の妙

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『女流官能小説の書き方』(幻冬舎新書)

■今回の官能作品
『女流官能小説の書き方』(藍川京、幻冬舎新書)

 官能小説はもちろん、読書好きであれば一度は「書き手」にあこがれた人も少なくないのではないだろうか。筆者もその1人で、どこへ発表するわけでもない小説を自由に書いてみたり、小説を書くにあたっての前知識となる、いわゆる「小説HOW TO本」を何冊か読んだことがある。

 これまで数々の官能小説を紹介してきたが、読者の中には「官能小説家になりたい」という願望を抱く女性も少なからずいらっしゃることだろう。現在の官能小説業界は、女性の活躍が非常に目覚ましく、官能小説家デビューの登竜門である「団鬼六賞」では、第1回目(2010年)の最優秀賞、優秀賞が共に女性、第2回目(12年)の最優秀賞も女性が受賞しており、彼女たちは、現在でも小説業界の第一線で活躍している。では、女性が官能小説家になることの魅力とは一体何だろうか?

居場所のない主婦が週に一度だけ寝る男――『うたかたの彼』に見る、真の理想の男像

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『うたかたの彼』(実業之日本社)

■今回の官能小説
『ウェンディ、ウェンズデイ』(吉川トリコ、実業之日本社『うたかたの彼』より)

 女であるということだけで、生き難いと感じることが多い。一番わかりやすい例は“「生理”」だろう。月に一度は必ずやってくるその現象が原因で、強い痛みやPMSなどを抱える女性は数え切れないほど存在している。

 そして、女は“「1人”」でいることが社会的に許されにくい。独身女性の数は増えているものの、ある程度歳を重ねても結婚をしていない女性は「変わり者」だと周りから白い目で見られる。しかし、結婚をしても出産をしなければ、今度は身内から「子どもは?」と突つかれる。子どもを産んでも、子育てや教育に文句をつけられることだってあるのだ。

居場所のない主婦が週に一度だけ寝る男――『うたかたの彼』に見る、真の理想の男像

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『うたかたの彼』(実業之日本社)

■今回の官能小説
『ウェンディ、ウェンズデイ』(吉川トリコ、実業之日本社『うたかたの彼』より)

 女であるということだけで、生き難いと感じることが多い。一番わかりやすい例は“「生理”」だろう。月に一度は必ずやってくるその現象が原因で、強い痛みやPMSなどを抱える女性は数え切れないほど存在している。

 そして、女は“「1人”」でいることが社会的に許されにくい。独身女性の数は増えているものの、ある程度歳を重ねても結婚をしていない女性は「変わり者」だと周りから白い目で見られる。しかし、結婚をしても出産をしなければ、今度は身内から「子どもは?」と突つかれる。子どもを産んでも、子育てや教育に文句をつけられることだってあるのだ。

姉の手に射精した夜を忘れられない弟――『残り香』に感じる“禁断の熱量”とは?

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『残り香』(幻冬舎)

■今回の官能小説
『残り香』(松崎詩織、幻冬舎)

 官能小説の楽しみ方の1つに「非現実的な世界に浸る」というものがある。現実では決して許されない関係性が、官能小説の中には多く描かれているのだ。例えば不倫などはその代表例だし、男性が友人の妻を寝取ったりすることはもちろん、義母や少女と関係を持ったりなど、さまざまなシチュエーションが繰り広げられている。

 中でも最も“禁断”なのは、血のつながったきょうだいの関係だ。これまでも姉と弟、また妹と兄の作品を紹介してきたが、この関係性が官能小説ファンに愛される理由はどこにあるのだろう?

渋谷の街中で性器露出、女装プレイも――『水を抱く』の過激シーンが切ないワケ

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『水を抱く』(新潮社)

 女がセックスをする理由は、ある意味2つある。1つは「生きる」ためのセックスだ。愛する男に抱かれて幸せな気持ちになったり、男に奉仕され、こちらも奉仕することで喜びを分け合う。あるいは行きずりの男と純粋にセックスだけを楽しみ、明日を生きる糧にする人もいるだろう。

 そしてもう1つは「死ぬ」ためのセックスである。恋人と別れたとき、どうしようもなく自暴自棄になっているとき――自分の中に潜む“負の部分”を抉り出すように、どうしようもない男とどうしようもないセックスをしたくなる。自殺願望にも似た感情が生まれ、体がバラバラになりそうなほどに弄ばれたくなるのだ。

“大人になった元子役”のセックスはなぜいやらしい? 官能小説における“背徳感”の作用

<p> 先日、安達祐実が第二子を妊娠したというニュースがあったが、子役時代の彼女を知る者としては少々複雑な話題ではないだろうか? あどけない顔立ちに、オーバーオールとツインテールが印象的だった幼い頃の安達が、今ではバツ1の子持ちであるという事実は、頭では理解できるけれど気持ちが追いつかない。筆者の頭の中での彼女は、いまだに「オーバーオールとツインテール」なのだ。</p>

アラフォーの元アイドルが“濡れ場”で再起!? 女性讃歌としての官能『甘く薫る桜色のふくらみ』

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『甘く薫る桜色のふくらみ』(幻冬舎)

■今回の官能小説
『甘く薫る桜色のふくらみ』(うかみ綾乃、幻冬舎)

 挫折や苦しみを味わった女ほど強い人間はいない。秘めたる「女としてのプライド」がそうさせるのだろうか、「負けたままでは終われない」という女性のパワーは底知れないと思うのだ。

 例えば恋愛沙汰であれば、自分の夫が不倫をしていたことが発覚した場合、不倫相手である女をとことん陥れようとする女性がいる。その怒りは男である夫以上に、女に向けられる。愛する夫を取られたという「負けた女」のままではいられないという思いが、女性の復讐心を掻き立てるのかもしれない。

「虫を踏み潰す」女子大生と「それを見る」教授――フェチ行為の切なさを描く『こじれたふたり』

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『こじれたふたり』 (文春文庫) 

■今回の官能小説
『かげろう稲妻水の月』(坂井希久子、文春文庫『こじれたふたり』より)

 自分では普通であったつもりが、友人との会話の中で、それが「普通ではなかった」と感じることがある。ヌーディズムなどは割と一般的だろうか。筆者には「風呂上がりは家族全員裸だった」という話を複数の友人から聞き、驚いた経験もある。

性器の真上に「M」のタトゥー……SMに没頭する元援交少女に、「純粋」を感じてしまうワケ

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『私はただセックスをしてきただけ』(角川文庫)

■今回の官能小説
『私はただセックスをしてきただけ』(サタミシュウ、角川文庫)

 10代の頃に経験したセックスは、その後のセックスに大きく関わってゆく。例えば、初めての相手が潔癖性の年上男性だった筆者の友人は、オーラルセックスを知らずに20代中盤まで彼と交際していた。20代半ばにして、初めてオーラルセックスを体験した彼女は、その恥ずかしさと気持ちよさに失神してしまったという。それまでの彼女にとって、セックスとはキスと愛撫、結合のみで成立していたのだ。

 10代の頃のセックスとは、遊びの延長の行為だったり、「先に処女を捨てた方が偉い」という価値観の影響から、仲間内でマウントポジションを取るための手段だったりする。まだセックスというものが何物かわからない年代なのではないだろうか。それゆえに、自分の中だけで「これが私のセックスだ」と位置付けたまま大人になり、ふと他人と比べてみると、あまりにも普通とかけ離れていることもある。

“セックスだけ”の女こそ男を翻弄する? 『黒い瞳の誘惑』に見る官能小説の王道的ヒロイン

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『私にすべてを、捧げなさい。』(祥伝社)

■今回の官能小説
『黒い瞳の誘惑』(渡辺やよい、祥伝社『私にすべてを、捧げなさい。』より)

 官能小説のヒロインでよく登場する、魅惑的で美しく、男性を翻弄して弄ぶエロい悪女たちは、現実ではなかなかいないキャラクターだからこそ、官能小説愛好家の間では常に人気があるのだと思う。では、彼女たちはなぜ男性に愛されるのだろうか?

 今回ご紹介する『私にすべてを、捧げなさい。』(祥伝社)は、8人の人気官能小説家によるアンソロジー。美人秘書、OL、妊娠中のキャリアウーマンなど、さまざまな職種の悪女たちが、男たちをセックスという武器で操っている。その中の一作、渡辺やよい氏の『黒い瞳の誘惑』は、美しい黒髪の女性がヒロインの物語だ。