「Seventeen」“モテ”に必死なJK、「計算ずく」でも男子の反応は……思わぬ大誤算!?

「Seventeen」(集英社、以下ST)12月号は、「JKは毎日カワイイ冬をすごさなくちゃ☆」をテーマに、“モテ”を意識した1冊になっています。表紙をパーっと見ただけでも、「高見え服でおしゃれも恋も手に入れるのよ」「ひとめぼれ確!! 本気の冬モテコーデ」「+1メンズ服でモテちゃう法則」「最終結論は、エモいモテメイク」「坂道系×ニット=最強モテ」など、男ウケを狙った企画が、これでもか! と並んでおり、“モテ”への貪欲さがうかがえます。とは言いつつ、実際のところは毎号「男子ウケ」に必死なわけですが、早速12月号の中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎ひとめぼれ確!! 本気の冬モテコーデ
◎エモいモテメイク
◎とっさの友情トラブル辞典

恋を勝ち取るコーディネート、男子の感想は子ども程度……

 初めにチェックしていくのは「アウター着てても脱いでもカワイイひとめぼれ確!! 本気の冬モテコーデ」です。男子読者の意見を取り入れた「計算づく」のコーディネートを紹介する企画で、真似をすれば冬の恋を勝ち取れると豪語しています。

 「落ち着きトーンが大人っぽい」という理由で紹介されている、「赤ニットカーデ×黒花柄ワンピ」のコーディネートを見ると、「カフェで僕を探す君。揺れるワンピースが素敵すぎてもう少しだけ見ていよう」といったロマンチックな文章が添えられています。どうやら、男子に「こう思ってほしい」という“心の声”のようですが、実際の男子読者のコメントは「待ち合わせしててもすぐ見つけられそう」と、女子が意図する“モテ”に対し、的外れのことしか言っていません。そのほか、公園や広い場所で遊ぶことを想定した「赤ダウンジャケット×白プチロゴTシャツ×太めチノパン」というコーディネートが提案されているものの、またしても男子読者は「赤のダウンが目立つのがいい」と、“モテ”(TPOに合わせたコーデができる)には関係ない点を評価するようなコメントを寄せています。

 さらに、お化け屋敷デートでは、あえて落ち着いた「くすみニットピンクカーデ×甘色マルチボーダーニット×スキニーデニム」というコーディネートが推されており、なんでも大人っぽいファッションと、怖がる様子で“ギャップ”を見せけつける意図があるそうですが、男子は「やっぱりピンクを着てるコは文句なし!」という、女子側の狙いが一切伝わっていない反応を見せていました。

 一応、「チェックの色で季節感が出る」や「セットアップは無条件でおしゃれ」といったセンスを評価する男子読者のコメントもあったものの、「白がかわいい」や「白のコートはやっぱり最高」など、“色”ばかりに目がいっているようです。

「アウター脱いでもカワイイ」などと、女子が頭をひねったコーディネートを考えても、男子は子どもでもわかる程度の感想しか持たないようで、本当に「冬の恋を勝ち取れる」のか、疑問を抱く企画でした。

 続いて見ていく企画は「あまりにも君が眩しくて、見つめるだけでキュンとなる。エモいモテメイク」。そもそも、皆さん、「エモい」という言葉の意味をご存じでしょうか? インターネットによると、「感情が動いた様などを表現する造語」だそうですが、メイクだけで人の感情を動かすって、なんだか難しそうですよね。

 ここでは、「アイドル的」「おしゃ美人的」「明るく人気者系」の3パターンを掲載しています。例えば「明るく人気者系」では、「オレンジで元気な目元」「日焼け風チーク」「カジュアルな唇」などのテクニックが紹介されているのですが……正直、何十回いや何百回聞いたことがあるようなテクニックばかり! ほかの「アイドル的」「おしゃ美人的」メイクも、「リップはツヤと透けが大事」「毛流れ眉で大人っぽ」など、毎月STを熟読している読者なら知っている情報ばかりなのではないでしょうか。何の目新しさもありません。「存在自体がエモいコ」を目指すためのページでしたが、であれば、彼女たちはとっくに「エモいコ」になっているはず……。「エモい」という言葉を使って、新企画風に見せるという編集部の“荒技”を感じたメイクページでした。

「言いたいことも言えない」ST読者は悩みだらけ……親友にも心理作戦!?

 最後は、「ケンカした! グループから抜けたい! 部活間で格差が! こんなときどうする!? とっさの友情トラブル辞典」をチェックしていきましょう。“女子特有の危機”を乗り越えてきたスーパー先輩3人として、STモデル・大友花恋、タレント・ファーストサマーウイカ、行動心理士・長谷川ミナ氏が、「親友」「グループ」「部活、塾、バイトちょい友」というテーマのもと、ST読者の悩みを解決するという企画です。

 例えば、「親友」の項目を見てみると、「親友が毎回、遅刻してくること」に悩んでいる読者が。長谷川氏は「怒らずに大切にされていないようで悲しい」という気持ちを伝えるようアドバイスしており、一方的に意見をぶつけずに、相手の気持ちに訴えた方が効果的と述べますが、遅刻程度の注意もできず、心理作戦が必要となる相手を、そもそも「親友」と呼べるのでしょうか。

 さらに、「親友」に関しては、「スマホの画面をいつものぞかれる!!」「誰かと話してると、毎回『なんの話?』とあとから聞いてくる!」など“小さな”悩みを抱えている読者が少なくない様子。「多少のイヤなことをガマンしていたら、ストレスがたまっちゃった」という相談もあったのですが、このページに出てくるようなことでいちいち悩んでいたら、「そりゃストレスもたまるよ」とツッコミたくなりました。

 そんな彼女たちに、大友は「お母さんや姉妹」に悩みを打ち明けて、ストレス解消することをオススメしているのですが、確かに“一瞬”はスッキリするかもしれないものの、 ちょっとした“悩み”は日々積み重なっていきますし、根本は何も解決していないような気がしてなりません。みんな、STに投稿するのではなく、「親友」に直接言えばいいのでは……と思わずアドバイスしたくなります。

「男子ウケ」を真正面から狙うさまには、“図太さ”も感じさせるST読者ですが、友達の前では気を使いすぎてしまうようです。小さいストレスの蓄積で、学校生活を謳歌できないのはもったいないですし、“モテ”よりも、言いたいことを言える強さを身に付けた方が楽しく過ごせるのでは。

(藤本なつき)

「Domani」文京区ママの並々ならぬ “東大熱”! 「真のエリートとは……」熱弁に引いてしまうワケ

 「Domani」(小学館)12・1月号の特集は、「最近、おしゃれな人が“やめた”こと(ハート)」。ワーママ向けにリニューアルされてから6号目となりますが、ここでついに特集タイトルからも「ママ」が消えました。

 これまでの表紙では、「ママと呼ばないで」「かっこいいオカンになろう」「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました!」など、大々的にママ向けアピールがされていたのですが、今回は鳴りを潜めています。イケてるワーママの略語として多用されていた「イケ★ママ」も、見当たらなくなりました。さらに、毎号最も楽しみにしていたトンデモ連載「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」が、今回で終了という残念すぎるお知らせも……!

 早くもワーママ向け雑誌として息切れしかけているかのように見える「Domani」の中身、早速チェックしていきましょう。

<トピックス>
◎最近、おしゃれな人が“やめた”こと(ハート)
◎2019年“ワー/ママ(ハート)ベストヒット”大賞
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「文京区の女」

参考にならない読者モデル

 まずはメイン特集「最近、おしゃれな人が“やめた”こと」から。数カ月前、「2019年、イケ★ママは”黒”しか着ない!?」という黒推し企画を掲載していた同誌ですが、今号のこの特集内では「この秋、おしゃれな人から、なんとなくの“黒”やめてます! 広末涼子さん、黒からグレーに移行中(ハート)」「冬は、黒ばっかり着ちゃうのやめました(ハート)」と、黒からの脱却を促しています。ファッションの流行の移り変わりは、しょうがない。せめて語尾に付けたハートマークでのテヘペロ感演出はやめて、開き直った方がよいのではと思いました。

 さらに気になったのは、この特集内の企画の1つ「年末年始のお忙しシーズン、ここぞ! というときも、何着てくか、考えるのやめました(ハート) 冬の“つくおきコーデ”法則」です。「アウター×ワンピ&セットアップ×ブーツ」というコーデ3点セットを“作り置き”する方法を紹介し、モデルがその着こなしを披露。その後で、読者モデル「ドマーニスト」4人が、同じコーデを着て誌面に登場します。まるまる同じコーデを計5人分見せられる、この“誌面の無駄使い”ですが、編集部側には「そもそもモデルだから似合うのではという声を払拭」したいという思いがあるのだそう。

 へぇ~、そういうことなら……と読み進めましたが、ドマーニスト4人の紹介文を見てびっくり。身長がそれぞれ168cm、163cm、164cm、167㎝でした。そして皆さん細身で、髪形も似ている。一般人にも似合うとアピールしたいのであれば、もうちょっとドマーニストのバリエーションを増やしてほしいものです。

 続いては、「“今年”、みんながこぞって買った、最優秀アイテムはこれでした! 2019年“ワー/ママ(ハート)ベストヒット”大賞」。ワーママには、どんなアイテムが人気だったのかなと見てみると、バッグ部門の大賞は「ア ヴァケーションのビッグトート」で、お値段6万1,000円。走れるおしゃれ靴部門では、「ピッピシックのビジュー付きフラットシューズ」3万4,000円。

 何か、思ってたのと違う。本当に、これを買ったママが大勢いたのか……? 不思議に思い、「選考方法」の欄を読んでみると、「リアルワーキングマザーの代表であるDomaniの専属読者モデルDomanistにアンケート」を取った結果だそうです。ドマーニストって身長も平均から離れていれば、お金の使い方もいわゆる世間のママとは違うのだなぁ~と溜息が出ます。

 また「キッズフレンドリーなホテル部門」では、浦安市のハイアットプレイス東京ベイが大賞を受賞していました。今年7月にオープンしたばかりのホテルです。もしかしてこの企画、「ベストヒット大賞」とは名ばかりで、ただのPRページなのでは? と勘ぐってしまいます。

 最後は、連載「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。リニューアル後から始まった、区ごとのママの生態をインタビューやアンケートで明らかにしていく読み物ですが、今回が最終回とのこと。

 これまで取り上げられたのは千代田区、港区、江東区、渋谷区、世田谷区、そして今回が文京区。ずっとセレブなママエピソード中心だったので、これからやっと、荒川区や墨田区といったそうではないイメージの区が読めると期待していたのに、最終回とは! 最初から“オシャレ区”だけを取り上げる算段だったのかと、残念です。

 気を取り直して文京区。有名国立小や区立小(3S1K)がある「教育の街」だそうで、教育ママエピソードが多く語られています。特に区内の本郷にある東京大学には並々ならぬ思い入れがある様子。「東大は私の庭」的感覚もあるようで、「子どもの自転車練習場はなんと東大」「家族の散歩コース」だそうです。

「“東大かハーバードか”なんていうのはかなり大げさだと思いますが(笑)、やるからには最高峰を目指してほしい」との子どもへの重すぎる期待が語られているほか、「いい教育は子どもの人生の選択肢を広げてくれる」「先行き不安な世の中、子どもに親がしてあげられることはやっぱり教育」「どこでもいいからとりあえず大学に…では、これからの時代を生き抜くのは難しい」「歴史ある大学は、自ら学ぶ意思や姿勢、目的を持った学生が集まる」「真のエリートというのは、自分の頭で考えて行動できる人だと思うし、何よりいい大学はそういう学生がしっかり学べる環境が整っている」等々、とにかく意見が熱すぎる。今までのどの区よりガチで、ちょっと引きます。

 「ママが高学歴」も“あるある”だそうで、「ママ友同士、出身校を言い合ったりはしない」ものの、「東大をはじめ一橋大やお茶の水大、地方の有名国公立大、あるいは早慶」がごろごろいると書かれています。さりげなく出身大学を探り合うママ友付き合い、想像しただけで疲れるような……。これで最終回とは、本当に残念です。次回からの新連載を楽しみに待ちたいと思います。
(島本有紀子)

「ar」の読モは「ニセうぶ毛」を仕込む!?  20代に「赤ちゃんレベルの若返り」を求める衝撃

 「ar」(主婦と生活社)11月号は、「好きバレ顔で恋愛成就!」と題したビューティ特集号。「好きバレ(ハート)メイク」「令和のモテ眉」「恋落ちリップ」などのモテメイク企画から、「I am恋(ハート)ストライカー」「天下無敵のベーグル女子になる!」「曖昧Meなレングスが気になっちゃって…」などタイトルだけでは何のこっちゃなハイテンション企画まで目白押しです。

 「ar」を読んだ後は毎回、そのノリに染まってしまい、アルコールを摂取したかのようなぼーっとした感覚になるのですが、今月号はそこを引き締めるスパイスとなるページも。夢を見せるだけじゃない今月号の中身、早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎今より可愛くなる方法
◎「あの人にいざ、会いに行きます(ハート)」松尾スズキ
◎連載コミック『ショジョ恋。』

心の余裕は、鼻のワキに出る

 最初に取り上げる「今より可愛くなる方法」は、「女子にとって“可愛い”は永遠のテーマ。だけど常にタイム・イズ・マネー」という、激しく共感する一文から始まるビューティ企画。「ナチュラルなのにデカ目になれるアイメイク」や「即色っぽな微熱チーク」など、魔法のようなメイクを中心に紹介しています。

 中でも気になったのは「人生うまくいってます感漂うゴキゲン肌のつくり方」。それによれば「焦り感ゼロ、心の余裕を醸し出しているオンナ」たちには、「鼻のてっぺんじゃなくて、そのワキにトゥルンってツヤという名の“光”が感じられる」とか。眉頭の上、目頭、鼻先の横、あご先の計7か所に「トゥルンってツヤ」を塗るとよいと説かれています。

 人生うまくいってます感が漂う人間の、鼻のワキまで凝視したことなど、これまで生きてきて一度もなかった。そこからして、美を追求する者としての素質が足りないのだ……と考えさせられました。これからは素敵な人を見かけたら、まず鼻のワキを見てみます。

 さらに「今すぐ可愛くなれる! 裏技つぶやき」というコーナーでは、読者モデルやスタッフからの裏技を紹介。あるライターは「『可愛い』の代表格」として赤ちゃんを挙げ、「大人になっても可愛い人って、赤ちゃんと一緒で、表情が豊かでピュア」と語っています。また別の読者モデルも「赤ちゃんみたいなピュアさに憧れて、前髪の下にあえてうすーく短い『ニセうぶ毛』を仕込んでもらってます!」とのこと。

 対象年齢が上の女性誌ではよく「若返り術」が特集されたりしますが、20代前半~半ばが対象と思われる「ar」では、赤ちゃんレベルまでの若返りを求めるのか! と衝撃です。

 連載マンガも掲載されている同誌。前作の『完パコLOVE』が終了し、9月号からは新マンガ『ショジョ恋。』が始まっています。『完パコLOVE』は雑誌編集者が主人公で、なんとなく同誌に連載されている意味があるように思いましたが、今回の『ショジョ恋。』は、処女のしょう子が主人公。しょう子は「美人で仕事もでき、誰からも憧れられる」存在だが、「処女コンプレックスを抱える26歳、大手飲料メーカー勤務」という、ほぼファンタジーな設定です。

 そして今回の第3話。しょう子は「恋活シェアハウス」プロジェクトに応募し、男女3人ずつのクセ者たちで共同生活をスタートすることに。設定は、まんま『テラスハウス』(NetFlix)。

 リアルだからウケている『テラハ』がマンガになって、どう転ぶのだろう……という心配はありつつ、ほぼファンタジー設定な主人公が、これからどう進化していくのか楽しみです。

魔法を解く松尾スズキ

 話題のイケメンが登場するインタビューページ「あの人にいざ、会いに行きます(ハート)」。今回は野村周平、須藤蓮、佐野勇斗という若手俳優に混じり、松尾スズキも登場していました。一気にしぶい誌面になっています。さらに、「読者に人生のアドバイスをください!」との問いかけに、松尾は「(arに)“恋の魔法にかかっとく”ってキャッチフレーズが書いてありますけど、恋の魔法がとけて現実と向き合う瞬間が結婚ですよ」と回答していました。

 「ar」は恋の魔法、メイクの魔法、季節感の魔法、言葉の魔法……など、あらゆる魔法で女子をぽわ~っといい気持ちにさせる雑誌ですが、そこから一気に現実へと引きずり降ろす、重みある大人の一言。松尾の鋭い目線と併せて、インパクトがあります。ぜひ夢にあふれた新連載『ショジョ恋。』を読んだ感想も聞いてみたい。

 赤ちゃんの可愛さを目指して「ニセうぶ毛」にまで手を出す夢見がちな「ar」読者が、このページを読み飛ばさないことを祈ります。
(島本有紀子)

「Seventeen」SNS中毒のJKに「アンチ対策」!?  違和感を覚える犬山紙子のアドバイス

 「Seventeen」(集英社、以下ST)11月号は、「JKは増税に負けない!! 秋の超絶コスパ計画★ TOTAL¥7777以下で実現! おしゃ安☆ JK的メジャーコーデTOP10」と題して、“低価格”を前面に押し出した、ファッション企画が多く用意されています。“わかりづらい”軽減税率制度やキャッシュレス還元制度に頭をひねってばかりいて、「安い服でおしゃれをすればいいじゃない!」という単純な考え方をすっかり忘れていました。クレジットカードを持っていなくても、増税に負けないJKの姿勢を見習うべく、早速中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎大友姉妹のコスパHiGH&値段LOW着まわし14days
◎キレイな脚に見せるテク
◎JKの5人に1人が被害にあってる!!(涙) 今日から悩まないために……アンチ対策本部2019

カフェもドリンクも写真の小道具……SNSに生活を侵食されるJK

 初めにチェックしていくのは「大友姉妹のコスパHiGH&値段LOW着まわし14days」です。ST公式アプリ「ST channel」内で行われるコーディネートバトルに、姉妹で参加するという架空の設定の元、着回しコーディネートを紹介するという企画。

 ストーリーは、「頑張ってフォロワーさん、増やすぞ!」と気合を入れるところから始まるのですが、「フォロワーを増やすこと」は“目的”ではなく、あくまでもランキングの上位に食い込むための“手段”。まずは、「おしゃれ」を頑張るのが先なのでは? と思わずツッコミを入れたくなります。さらにストーリーは進み、4日目には「話題のカフェへ行ってみた! BAEる写真が撮れるかな?」という文章が。「インスタ映え」という言葉は定着しつつあるものの、「カフェは写真を撮るための場所」という認識に違和感を覚えました。そのほかにも、「トレンドドリンクを持つ日は着こなしでこなれ感」や「じわじわきてるバナナジュースでお姉ちゃんをリード」といった言葉が並んでおり、彼女たちにとって飲み物は、写真撮影の小道具にすぎないようです。14日目に、姉妹揃って「フォロワーが1000人達成」するところで物語は終了するものの、コーディネートバトルの勝敗は明記されておらず。コーディネートバトルこそ、“架空”のものですが、SNSへの投稿内容や“フォロワー数”ばかりを気にするSNS中毒の女子高生の生活を垣間見ているようで、不安になってしまいました。

“恥ずかしさ”が邪魔をする!? 読者にはハードル高めの美脚ポーズ

 次に気になった「こっそり&がっつりすらり見せ。脚のことならプロ=モに聞け! STモがテッテ―伝授!! キレイな脚に見せるテク」は、STモデルが日頃から行っている「脚長見えポージング」や「美容法」など美脚テクニックを掲載しています。

 写真だけでも「美脚にサギりたい」という読者の願望をかなえるべく、STモデルが「ウエストの位置に手を置く」「片方の脚に重心をのせる」といった美脚ポーズを5パターン披露するのですが、単純にモデルのスタイルが抜群な上に、美脚ポーズを“取っていない”バージョンの写真が掲載されていないため、「美脚に見えるのかどうか」を確認することができません。また、「美脚にサギりたい」という気持ちは理解できるものの、日常生活の中で “わざとらしい”ポーズをキメるのは、恥ずかしいという感情が邪魔をしてきて、なかなかハードルが高そう……。友人と写真撮影する際、“美脚ポーズ”を取る自分の姿を想像したら、なんだかゾっとしました。

 最後に取り上げるのは、「JKの5人に1人が被害にあってる!!(涙) 今日から悩まないために……アンチ対策本部2019」です。インターネット上での嫌がらせやいじめに悩まされる読者に向けて、日常的にSNSにクソリプやクソアドバイスが大量に送られてくるというエッセイスト・犬山紙子が、アンチの行動分析やアンチに屈さないヒントを教えるという企画です。

 なんと、ST読者の10人に1人が、質問箱(SNSを使い、匿名で質問を募集・回答できるサービス)や、インスタグラムのコメント欄などに、相手への嫌味や日頃の恨みを書き込んだことがあるといい、反対に5人に1人が、SNS上で悪口を書き込まれた経験があるそう。そんな、被害者・加害者のどちらにもなり得るST読者に、犬山は、「匿名のやりとりでも“IPアドレス”が残るので、警察を通せば追跡できる」「卑猥な画像が送られてきた場合は、法的処置をとれば損害賠償をとれる」「“JKは~”“男子は~”など大きい主語で語ることは控える」「オタ垢(オタクアカウント)や趣味垢など楽しめる場所をたくさん持っておくこと」などをアドバイスするのですが、「SNSから距離を置く」という選択肢を伝えることはなく……。犬山氏は読者のことをアルファツイッタラー(フォロワー数が多く、発言が大きな影響力を持っているTwitterユーザー)とでも思っているのでしょうか!? 

 「SNSは使い方しだいで将来の成功につながることも。だからみんなには、アンチに屈せず、自分がやりたいこと・発信したいことを貫き通してほしい!!」「アンチ対策で無敵人間になれたら、あなたの圧勝ですっ」という犬山氏からのメッセージで、同企画は締めくくられていたものの、SNSで勝ったり負けたりを考えることに、そもそも違和感を抱きました。  

 ブログやTwitterの投稿が、現在の活動につながっている犬山氏からすれば、“SNS”は重要なツールかもしれません。しかし、読者の大半は普通の高校生。嫌がらせをする方が100%悪く、被害者が泣き寝入りする必要はないものの、再び嫌な思いする可能性があるSNSを利用し続けることが有効な策とは思えませんでした。

 最初にチェックしたコーディネート企画も架空とはいえ、SNS上での評価を気にしてばかり。生まれた時からインターネット環境が整い、初めて手に入れた携帯電話がスマホという女子高生世代からすれば、SNSは日常の一部なのでしょう。ただ、ファッションからカルチャーページまでSNSを登場させる『ST』は、読者に「SNS断ち」をさせたくない事情でもあるのか気になるところでした。
(藤本なつき)

「ar」吉岡里帆が「モテたことってない」と謙遜に励む! インタビューにほどばしる野心

 「ar」(主婦と生活社)10月号は、「大好きな服で可愛くなる(ハート) ワタシ得の秋!」と題したファッション特集号です。表紙を飾っているのは「ar」でも活躍中の人気モデル・宮田聡子……かと思いきや、よく見ると女優の吉岡里帆でした。この写真では似すぎていて、見分けがつきません。

 そんな吉岡は、ツインのおだんごヘアにモヘアのニットとショーパン、そしてなぜかニットの裾を自分でめくり上げておなかをチラ見せという出で立ち。これを「あざとい」と言わずして何と言おうか。表紙だけでもかなり胸やけ感のある今月号の中身、早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎吉岡里帆になりたすぎる!
◎Yes!! 雌ガールはモテ服しか着ません宣言!!
◎NO NATTO,NO LIFE 納豆のない人生なんて!

読者が試される吉岡里帆のモテ談義

 まず見ていくのは、表紙を飾った女優・吉岡里帆の、8ページにわたる巻頭インタビュー「吉岡里帆になりたすぎる!」です。編集部によれば、「怒涛の可愛さにつき窒息注意(ハート)(ハート)(ハート)」「誰をもトリコにする、天才級の可愛さ」だという吉岡。

 ですが、本人はそういう声に対し、“さりげな~い謙遜”をしてみせたいようで(この辺りも、あざといと言われる一因と思われます)、その可愛さの秘訣を問うページでは、「お昼寝ってホント最高ですよね(ハート)」「スキンケアでこだわるのは、やっぱり洗顔」と、ほぼ全人類が思っているだろうことを語り、「色の白さはビタミンCのおかげ」とビタミンに感謝してみせます。

 最も衝撃だったのは、「モテ期!? そんなの来たことない!!」との言葉。「私、そんなに華やかにモテたことって本当にないんですよー! まだ“モテ期”が来ていないので、これから来るのかなって期待してます(笑)」。

 ここまで読んで、逆に彼女は、とてつもなく高い理想と強い野心を秘めている女性なのでは? とも読めてきます。モテないわけがないので、その謙遜の裏に、本人の「この程度ではモテ期ではない。私はもっとモテるはず」という野心が垣間見えるのです。

 さらに、その「モテたことがないアピール」に続けて、「そういえば、高校の卒業式の日に、年下の女の子から告白の手紙をもらったことがあるんです。その手紙は捨てられずに、今も持ってますね」と女子モテをアピールする抜け目なさ。というか、それをモテ期と言わず何と言うのか!? と思ってしまうのですが。

 吉岡里帆のような女性を可愛いと認められる素直な人間になりたいものだ……と、自分の心の黒さを試されるインタビュー記事でした。

 続いては、ファッション企画の「Yes!! 雌ガールはモテ服しか着ません宣言!!」。ここでは、同誌なりの「モテ服」をあらためて定義しています。それがこちら。

「自分のテンションを上げるためでも、好きな人に可愛いって思わせるためでも、意志を持って着たら、それは『モテ服』だとarは考えます」

 この柔軟さには、素直に感動することができました。3カ月前の号で、男性50人にアンケート調査を行い、「見せるより隠して」「スカートはくならロンスカ」「大きなバッグはムードがない」との“男ウケ”意見を掲載した反動の‟自分ウケ”、つまり特集タイトルにあるところの“ワタシ得”でしょうか。

 ここで「モテ服」として紹介されていたのは、「ベージュを世界一エロく着る」オフショルニット、「オンナは背中で語れ」な背中開きニット、「ぷりっとタイト」なワンピ、「おきゃわなミニ」ワンピなどなど。露出が激しすぎやしないか? と老婆心が顔をのぞかせるものの、自分を盛り上げる“ワタシ得”なテンションは気持ちいい。真似するには勇気がいりそうなコーデばかりですが、この路線は貫いていってほしいです。

 最後は、突如現れる納豆大特集「NO NATTO,NO LIFE 納豆のない人生なんて!」です。7ページにわたり、37人の納豆ラバーが、お気に入りの納豆や、おいしいアレンジメニューを紹介していて、かなりの熱量を感じます。

 「アレンジメニュー」と格好よく言えども納豆なので、挙げられているのは、豆腐にのせる、トーストにのせる、焼きそばにのせる、うどんにのせる、フォーにのせる、パスタにのせる、オムレツにのせるなどで、意外なものはありません。

 紹介している本人が撮ったのであろうお気に入り納豆、アレンジメニューの写真も、生活感あふれる写真が多く、昨今の「映え」ブームとは一線を画しています。誌面いっぱいにあふれる納豆写真を見ていると、これが「ar」であることを忘れます。

 また、納豆アイテムも紹介も。一番気になったのは、「ベストな混ざり具合に仕上がる納豆撹拌マシン」という「究極のNTO」(¥3,024/タカラトミーアーツ)でした。食べ終えた後にマシーンを分解し、ネバネバを洗うという手間を考えても、このアイテムをこのお値段で買いたいという猛者こそが、真の納豆ラバーなのでしょう。

 ちなみに、納豆ラバーアンケートによると、好きな納豆第1位は「おかめ納豆 極小粒」、2位は「金のつぶ たまご醤油たれ」、3位は「伊勢志摩あおさのりたれ 極小粒納豆」だそう。ご参考にどうぞ。
(島本有紀子)

「Seventeen」女子高生に「男の意見が大切」と説く、“モテ=最高”の価値観に疑問符

 「Seventeen」(集英社、以下ST)10月号の表紙を飾るのは、NHK連続テレビ小説『なつぞら』で、主人公なつの妹・千遥を演じ、高い演技力が評判を呼んでいる、ST専属モデル(以下STモ)の清原果耶です。今月号のSTは「目指せ+3歳(プラサン)見え(ハート)秋はオトナっぽでいく!」をテーマに、肌見せやオーバーサイズ、トレンドカラーなどを用いて、“ソク完成”する大人風のコーディネートを紹介するとのこと。しかし、表紙には「イベジェニ」や「SNSガチ勢です」、「4B通学メイク」といった、聞きなれない“若さ”全開のワードが散らばっており、外見とは反対に内面は“テンション高め”のご様子。JK用語に躊躇しつつも、早速中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎カルチャーヤンキーな秋スタイル
◎男子がJUDGE!! 学校モテのボーダーライン
◎STモのLINEをイケ読が添削してみた!

“にわか感”が漂う「カルチャーヤンキー」は謎だらけ

 初めにチェックするのは「イイコitemとワルitemをMIXしたらいまっぽくておしゃれって説! カルチャーヤンキーな秋スタイル」です。「カルチャーヤンキー」という言葉を初めて聞きましたが、同誌によると「ガチなヤンキーじゃなくって、イイコっぽいカルチャー感漂うアイテムと、ワルなヤンキーアイテムを組み合わせたファッション」とのこと。“ヤンキー”はなんとなく理解できるものの、一口に“カルチャー”と言っても、サブカル系やストリート系などテイストはバラバラですし、定義が曖昧すぎて、謎は深まるばかり……。

 紹介されているコーディネートを見てみると、メッシュ素材ロングスカートに丸メガネでギャップを狙うというもので、ヤンキーとは程遠く“普通”におしゃれといった感じ。「ヤンキーアイテムのボトムスと言えば、ボンタンだろ!」とツッコミを入れたくなります。そのほかには、シースルーシャツにチェックスカートを合わせたコーディネートを「クラシカルと油断させといてシースルーでギャップ狙い。透けてたって品はキープ可能」というコメント付きで掲載しているものの、「カルチャー」と「ヤンキー」の要素は一切感じられず。また、「クラシカル」や「品」の方を意識しているようなので、企画から外れているような気がしてなりません。

 また、撮影場所は、“オシャレカルチャー誌”がいかにも好きそうな中目黒のカセットテープ店や上野にある老舗純喫茶などを使用しており、ヤンキー感は皆無。元不良ヒップホップ・クルーのBAD HOPが誕生した、川崎の工業地帯で撮影した方が、「カルチャー」と「ヤンキー」感の両方を出せたのではないでしょうか? そもそも、“カルチャー感”が漂うファッションを身に着ける人の多くは、自身の趣味嗜好が、表面にも出た結果であるような気がしますし、外見だけ取り繕っても“にわか感”が出るだけ。“ヤンキー”っぽさについては、ネット上で「ヤンキー丸出し」と話題になりがちな、工藤静香の私服を参考にした方が、手っ取り早いかも?

 次に見ていく「制服の着かたや教室での行動、どこからがモテる? モテない? 男子がJUDGE!! 学校モテのボーダーライン」は、読んで字のごとく男子高校生(DK)が、ST読者の学校生活のあらゆること――「ポニーテールの高さ」「髪の巻き方」「体操服の着方」などについて、“モテない”“普通”モテる”で判定するというもの。例えば「ポニーテールの高さ」については、髪を縛る位置を数センチ単位で変えた5パターンの写真を掲載し、モテ度を検証しているのですが、そんな微々たる点を気にする人なんて、本当にいるのでしょうか……。さらに、「授業中の寝方」に加えて「ハチマキの巻き方」「スマホケースの種類」「通学中の過ごし方」までDKに評価を仰いでおり、居眠りする際「両手ほおづえはあざとすぎ」、通学中に「勉強や読書をしているコは優等生なんだろうなぁって感じでニガテ」など、ひどい言われようです。

 DKの偏見が詰まった“ワガママコメント”にゾッとしたのはもちろんのこと、編集部の「(○○によっては)モテないらしいから、注意してね!!」「女友達と盛り上がるのも楽しいけど、男子にも“いいね”と思われたほうが、より青春が楽しいぞ」といった「男子モテ=最高」とする “化石”のような価値観に違和感を覚えました。

「絵文字の色」「改行」にダメ出し……細かすぎる男は本当に“イケメン”!?

 最後に気になったのは、「ガチで男ゴコロに刺さるモテLINEってどんなの!? STモのLINEをイケ読が添削してみた!」。STモ6人が、好きな人に送りたいアプローチLINEを、イケメン男子読者が“きびし~く”添削するという企画ですが、ここでも「男子モテ」ごり押し! どうやらST読者の頭の中は、“男子”に浸食されているようです。 

 添削内容はというと、絵文字の色やハートの種類、改行や空白にダメ出しをするなど、くだらないものばかり。LINEに文句をつける男子側の心も狭すぎますし、女子側もそんなことを気にしている時間があるなら、単語の一つや二つぐらい覚えた方がいいような……。そもそもたかがLINEの文章に、細かくイチャモンを付けてくる男子は、本当に“イケメン”読者と言えるのでしょうか? 

 今月号は、いつもにも増して、「男子モテ」が目立ちましたが、こんな風に男性目線を意識した学校生活を送っていたら、友達からあきれられてしまう可能性もありますし、勉強や部活動などにも支障をきたしてしまうのでは。先月号で上野氏は「イヤなことをイヤ、好きなことを好きって、言っていいんじゃない?」とST読者に語っていたものの、今月号は男子目線を受け入れることを推奨する正反対の企画が目白押しでした。
(藤本なつき)

「Seventeen」女子高生に「男の意見が大切」と説く、“モテ=最高”の価値観に疑問符

 「Seventeen」(集英社、以下ST)10月号の表紙を飾るのは、NHK連続テレビ小説『なつぞら』で、主人公なつの妹・千遥を演じ、高い演技力が評判を呼んでいる、ST専属モデル(以下STモ)の清原果耶です。今月号のSTは「目指せ+3歳(プラサン)見え(ハート)秋はオトナっぽでいく!」をテーマに、肌見せやオーバーサイズ、トレンドカラーなどを用いて、“ソク完成”する大人風のコーディネートを紹介するとのこと。しかし、表紙には「イベジェニ」や「SNSガチ勢です」、「4B通学メイク」といった、聞きなれない“若さ”全開のワードが散らばっており、外見とは反対に内面は“テンション高め”のご様子。JK用語に躊躇しつつも、早速中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎カルチャーヤンキーな秋スタイル
◎男子がJUDGE!! 学校モテのボーダーライン
◎STモのLINEをイケ読が添削してみた!

“にわか感”が漂う「カルチャーヤンキー」は謎だらけ

 初めにチェックするのは「イイコitemとワルitemをMIXしたらいまっぽくておしゃれって説! カルチャーヤンキーな秋スタイル」です。「カルチャーヤンキー」という言葉を初めて聞きましたが、同誌によると「ガチなヤンキーじゃなくって、イイコっぽいカルチャー感漂うアイテムと、ワルなヤンキーアイテムを組み合わせたファッション」とのこと。“ヤンキー”はなんとなく理解できるものの、一口に“カルチャー”と言っても、サブカル系やストリート系などテイストはバラバラですし、定義が曖昧すぎて、謎は深まるばかり……。

 紹介されているコーディネートを見てみると、メッシュ素材ロングスカートに丸メガネでギャップを狙うというもので、ヤンキーとは程遠く“普通”におしゃれといった感じ。「ヤンキーアイテムのボトムスと言えば、ボンタンだろ!」とツッコミを入れたくなります。そのほかには、シースルーシャツにチェックスカートを合わせたコーディネートを「クラシカルと油断させといてシースルーでギャップ狙い。透けてたって品はキープ可能」というコメント付きで掲載しているものの、「カルチャー」と「ヤンキー」の要素は一切感じられず。また、「クラシカル」や「品」の方を意識しているようなので、企画から外れているような気がしてなりません。

 また、撮影場所は、“オシャレカルチャー誌”がいかにも好きそうな中目黒のカセットテープ店や上野にある老舗純喫茶などを使用しており、ヤンキー感は皆無。元不良ヒップホップ・クルーのBAD HOPが誕生した、川崎の工業地帯で撮影した方が、「カルチャー」と「ヤンキー」感の両方を出せたのではないでしょうか? そもそも、“カルチャー感”が漂うファッションを身に着ける人の多くは、自身の趣味嗜好が、表面にも出た結果であるような気がしますし、外見だけ取り繕っても“にわか感”が出るだけ。“ヤンキー”っぽさについては、ネット上で「ヤンキー丸出し」と話題になりがちな、工藤静香の私服を参考にした方が、手っ取り早いかも?

 次に見ていく「制服の着かたや教室での行動、どこからがモテる? モテない? 男子がJUDGE!! 学校モテのボーダーライン」は、読んで字のごとく男子高校生(DK)が、ST読者の学校生活のあらゆること――「ポニーテールの高さ」「髪の巻き方」「体操服の着方」などについて、“モテない”“普通”モテる”で判定するというもの。例えば「ポニーテールの高さ」については、髪を縛る位置を数センチ単位で変えた5パターンの写真を掲載し、モテ度を検証しているのですが、そんな微々たる点を気にする人なんて、本当にいるのでしょうか……。さらに、「授業中の寝方」に加えて「ハチマキの巻き方」「スマホケースの種類」「通学中の過ごし方」までDKに評価を仰いでおり、居眠りする際「両手ほおづえはあざとすぎ」、通学中に「勉強や読書をしているコは優等生なんだろうなぁって感じでニガテ」など、ひどい言われようです。

 DKの偏見が詰まった“ワガママコメント”にゾッとしたのはもちろんのこと、編集部の「(○○によっては)モテないらしいから、注意してね!!」「女友達と盛り上がるのも楽しいけど、男子にも“いいね”と思われたほうが、より青春が楽しいぞ」といった「男子モテ=最高」とする “化石”のような価値観に違和感を覚えました。

「絵文字の色」「改行」にダメ出し……細かすぎる男は本当に“イケメン”!?

 最後に気になったのは、「ガチで男ゴコロに刺さるモテLINEってどんなの!? STモのLINEをイケ読が添削してみた!」。STモ6人が、好きな人に送りたいアプローチLINEを、イケメン男子読者が“きびし~く”添削するという企画ですが、ここでも「男子モテ」ごり押し! どうやらST読者の頭の中は、“男子”に浸食されているようです。 

 添削内容はというと、絵文字の色やハートの種類、改行や空白にダメ出しをするなど、くだらないものばかり。LINEに文句をつける男子側の心も狭すぎますし、女子側もそんなことを気にしている時間があるなら、単語の一つや二つぐらい覚えた方がいいような……。そもそもたかがLINEの文章に、細かくイチャモンを付けてくる男子は、本当に“イケメン”読者と言えるのでしょうか? 

 今月号は、いつもにも増して、「男子モテ」が目立ちましたが、こんな風に男性目線を意識した学校生活を送っていたら、友達からあきれられてしまう可能性もありますし、勉強や部活動などにも支障をきたしてしまうのでは。先月号で上野氏は「イヤなことをイヤ、好きなことを好きって、言っていいんじゃない?」とST読者に語っていたものの、今月号は男子目線を受け入れることを推奨する正反対の企画が目白押しでした。
(藤本なつき)

「Domani」子どもの学校が「私立か区立か」でマウントを取り合う、渋谷区在住ママの恐ろしさ

 ワーキングマザー向けにリニューアルされた「Domani」(小学館)の10・11月号が発売されました。独特の味がある文章を毎回楽しみにしていた高島彩さんの連載エッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」が、この号をもって終了という残念なお知らせはありましたが、ほかは通常運行です。

 特集は「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。表紙には、実の娘を抱く“モデル兼エディター”という肩書の望月芹名が立て膝で鎮座し、「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました…!」とのキャッチフレーズがドーン! ジョブズが“効率を考えて常に同じコーディネート”だったという部分への共感なのですが、「ジョブズの気持ちがわかる」は少々大げさである気が。何ごとも盛って語りがちな「Domani」の癖が出ております。自分の名前が日本の女性ファッション誌の表紙を飾るとは、天国のジョブズも思っていなかったことでしょう。ジョブズもビックリな中身、早速、見ていきましょう!

<トピックス>
◎私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 「ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!」
◎服は“たった5枚”あればいい(ハート)
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「渋谷区の女」

読者モデル33人が多すぎる!

 今号では、公募していた読者モデル「ドマーニスト」が発表になりました。「Domaniを象徴する存在」として誌面に登場していくという彼女たちは、総勢33人。その全員が巻頭の企画「私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 『ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!』」で紹介されています。

 撮影は、写真家のレスリー・キー。みんな白いトップスにジーンズというファッションで、キメキメのヘアメイクを施され、風に吹かれながらポーズをとっていることもあって、よく似た雰囲気の女性ばかり33人も集めたなぁというのが第一印象です。

 ワーママ向けの雑誌なので、当然みなさん子育てと仕事をする女性。プロフィール欄には自身の職業、年齢のほかに、子どもの性別と年齢、どのように仕事と育児に取り組んでいるかをアピールする紹介文も。なんでしょうか、この「素晴らしいですね」としか言わせないような圧……。素晴らしい、確かに素晴らしいのだけれど、読んでいると息苦しくなるのはなぜでしょう。「Domani」側の「普段は忙しくてボロボロのワーママたちをキレイに撮ってあげました!」感、「みなの者、これが目指すべきママ像だ! 彼女らに憧れろ!」感が漏れ出ているのも原因でしょうか。

 それにしても33人は多すぎる。その後の誌面にも「ドマーニスト」がやたら出てきます。ですが皆さん似ているので見分けもつかず、「やけにたくさん人間が写ってるなあ」という感想しか浮かびません。いやしかし、育児と仕事とドマーニストの三足のわらじ、本当に素晴らしいです。

 「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました!」と話すドマーニストたちの座談会から始まるのが、メイン特集「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。

 忙しい朝の時短のため、“5枚の服での着回し”を勧めるこの特集。表紙モデルの望月が、ベーシックな5着で6通りの着こなしを披露しています。注目は、どのコーデも毎回違ったカバンやスカーフ、サングラス、アクセサリー等のさまざまな小物類を合わせ、ベーシックコーデにが華やかにアレンジされているところ。小物合わせって、最もセンスが必要で時間がかかってしまうところだと思うのですが……。「ジョブズの気持ちはわかっても、おしゃれにはやっぱり手を抜きたくない」という乙女心が感じられます。

 またその後のページでは、望月が着こなした6コーデと同じコーデを、6人のドマーニストが披露しています。しかも、1コーデにつき1ページを丸々使う贅沢すぎるレイアウト。

 なぜまったく同じコーデを、読者モデルのアップで「ドヤ!」と見せられているのか、しばし考えました。このページをドマーニストのお子さんたちが見たら喜ぶだろうと想像すると、「まあ、いいか」とも思えますが、どちらにせよ、ドマーニストによるドマーニストのための雑誌なのだなぁという疎外感は感じました。

 最後は、毎号注目している連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。今回は渋谷区ママ編で、千駄ヶ谷、代々木上原、代官山などの高級住宅地にお住まいのワーママにインタビューしています。

 「高島屋はご近所スーパー」「代々木公園や明治神宮は庭」「伊勢丹は目をつむってでもどこに何があるかわかる」など、この連載で前にも読んだようなセリフが渋谷区ママからも飛び出します。

 さらに「(子どもたちは)みんなが並ぶタピオカやプリクラは空いてる時間にさっと行ってるし、芸能人のパパやママを普段から見てるからいちいち反応しない。ありがたみがないんですよ。好きな食べ物は? と聞かれて“テッサ”(註:ふぐ刺し)と答えたときには、なんかいろいろ考えちゃいました」と、自虐風自慢という技も披露。

 中でも最もヒートアップしていたのが、子どもの教育の話題でした。Eさんが「半分くらいは私立小学校のお受験をするんじゃないかな。いちばん人気は青学」と言えば、息子が区立に通っているFさんは「お受験、一応するけど、いい区立があるから落ちてもいいやっていう力みすぎてないママが多いかも(笑)」とアピール。“(笑)”が余計、怖いです。Fさんがさらに、区立小が力を入れているIT教育について15行にわたって熱弁すると、Gさんも「うちの娘は区立の松濤中学校に通っているんですが、英語教育の重点校になって……(以下長いので略)」と校名を挙げてまで助太刀します。

 そこにDさんが「各家庭で教育方針をしっかり考えている印象。中学受験をする家庭は、3年生くらいから有名塾に通わせています」と統括しようとすると、Cさんが「子どもは家から近いのが一番じゃない? 私も娘も区立に通ったし」と“子ども目線”を持ち出してきました。今までのどの区のママより、区立派の「私立には負けない!」アピールの熱量が高く、かえって私立コンプレックスを感じます。

 渋谷というコンクリートジャングルで生き抜くには、自分の身を守る自虐風自慢、マウンティングをし返す話術といった、サバイバルスキルが必要なのかもしれないと思いました。
(島本有紀子)

「Domani」子どもの学校が「私立か区立か」でマウントを取り合う、渋谷区在住ママの恐ろしさ

 ワーキングマザー向けにリニューアルされた「Domani」(小学館)の10・11月号が発売されました。独特の味がある文章を毎回楽しみにしていた高島彩さんの連載エッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」が、この号をもって終了という残念なお知らせはありましたが、ほかは通常運行です。

 特集は「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。表紙には、実の娘を抱く“モデル兼エディター”という肩書の望月芹名が立て膝で鎮座し、「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました…!」とのキャッチフレーズがドーン! ジョブズが“効率を考えて常に同じコーディネート”だったという部分への共感なのですが、「ジョブズの気持ちがわかる」は少々大げさである気が。何ごとも盛って語りがちな「Domani」の癖が出ております。自分の名前が日本の女性ファッション誌の表紙を飾るとは、天国のジョブズも思っていなかったことでしょう。ジョブズもビックリな中身、早速、見ていきましょう!

<トピックス>
◎私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 「ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!」
◎服は“たった5枚”あればいい(ハート)
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「渋谷区の女」

読者モデル33人が多すぎる!

 今号では、公募していた読者モデル「ドマーニスト」が発表になりました。「Domaniを象徴する存在」として誌面に登場していくという彼女たちは、総勢33人。その全員が巻頭の企画「私たちが“新・ドマーニスト”33人です! 『ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!』」で紹介されています。

 撮影は、写真家のレスリー・キー。みんな白いトップスにジーンズというファッションで、キメキメのヘアメイクを施され、風に吹かれながらポーズをとっていることもあって、よく似た雰囲気の女性ばかり33人も集めたなぁというのが第一印象です。

 ワーママ向けの雑誌なので、当然みなさん子育てと仕事をする女性。プロフィール欄には自身の職業、年齢のほかに、子どもの性別と年齢、どのように仕事と育児に取り組んでいるかをアピールする紹介文も。なんでしょうか、この「素晴らしいですね」としか言わせないような圧……。素晴らしい、確かに素晴らしいのだけれど、読んでいると息苦しくなるのはなぜでしょう。「Domani」側の「普段は忙しくてボロボロのワーママたちをキレイに撮ってあげました!」感、「みなの者、これが目指すべきママ像だ! 彼女らに憧れろ!」感が漏れ出ているのも原因でしょうか。

 それにしても33人は多すぎる。その後の誌面にも「ドマーニスト」がやたら出てきます。ですが皆さん似ているので見分けもつかず、「やけにたくさん人間が写ってるなあ」という感想しか浮かびません。いやしかし、育児と仕事とドマーニストの三足のわらじ、本当に素晴らしいです。

 「ワー/ママになって初めて私たち、スティーブ・ジョブズの気持ちがわかりました!」と話すドマーニストたちの座談会から始まるのが、メイン特集「服は“たった5枚”あればいい(ハート)」。

 忙しい朝の時短のため、“5枚の服での着回し”を勧めるこの特集。表紙モデルの望月が、ベーシックな5着で6通りの着こなしを披露しています。注目は、どのコーデも毎回違ったカバンやスカーフ、サングラス、アクセサリー等のさまざまな小物類を合わせ、ベーシックコーデにが華やかにアレンジされているところ。小物合わせって、最もセンスが必要で時間がかかってしまうところだと思うのですが……。「ジョブズの気持ちはわかっても、おしゃれにはやっぱり手を抜きたくない」という乙女心が感じられます。

 またその後のページでは、望月が着こなした6コーデと同じコーデを、6人のドマーニストが披露しています。しかも、1コーデにつき1ページを丸々使う贅沢すぎるレイアウト。

 なぜまったく同じコーデを、読者モデルのアップで「ドヤ!」と見せられているのか、しばし考えました。このページをドマーニストのお子さんたちが見たら喜ぶだろうと想像すると、「まあ、いいか」とも思えますが、どちらにせよ、ドマーニストによるドマーニストのための雑誌なのだなぁという疎外感は感じました。

 最後は、毎号注目している連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。今回は渋谷区ママ編で、千駄ヶ谷、代々木上原、代官山などの高級住宅地にお住まいのワーママにインタビューしています。

 「高島屋はご近所スーパー」「代々木公園や明治神宮は庭」「伊勢丹は目をつむってでもどこに何があるかわかる」など、この連載で前にも読んだようなセリフが渋谷区ママからも飛び出します。

 さらに「(子どもたちは)みんなが並ぶタピオカやプリクラは空いてる時間にさっと行ってるし、芸能人のパパやママを普段から見てるからいちいち反応しない。ありがたみがないんですよ。好きな食べ物は? と聞かれて“テッサ”(註:ふぐ刺し)と答えたときには、なんかいろいろ考えちゃいました」と、自虐風自慢という技も披露。

 中でも最もヒートアップしていたのが、子どもの教育の話題でした。Eさんが「半分くらいは私立小学校のお受験をするんじゃないかな。いちばん人気は青学」と言えば、息子が区立に通っているFさんは「お受験、一応するけど、いい区立があるから落ちてもいいやっていう力みすぎてないママが多いかも(笑)」とアピール。“(笑)”が余計、怖いです。Fさんがさらに、区立小が力を入れているIT教育について15行にわたって熱弁すると、Gさんも「うちの娘は区立の松濤中学校に通っているんですが、英語教育の重点校になって……(以下長いので略)」と校名を挙げてまで助太刀します。

 そこにDさんが「各家庭で教育方針をしっかり考えている印象。中学受験をする家庭は、3年生くらいから有名塾に通わせています」と統括しようとすると、Cさんが「子どもは家から近いのが一番じゃない? 私も娘も区立に通ったし」と“子ども目線”を持ち出してきました。今までのどの区のママより、区立派の「私立には負けない!」アピールの熱量が高く、かえって私立コンプレックスを感じます。

 渋谷というコンクリートジャングルで生き抜くには、自分の身を守る自虐風自慢、マウンティングをし返す話術といった、サバイバルスキルが必要なのかもしれないと思いました。
(島本有紀子)

YouTuberリョウからプロポーズ! 「ar」着回し企画の“妄想ストーリー”はツッコミどころ満載

 甲子園も終わり、夏のピークは去ったと思しき今日この頃。しかし、ここ4カ月ほど夏に浮かれた企画が続いている「ar」(主婦と生活社)は、8月中旬発売の9月号でもまだ夏をあきらめていません。

 メイク企画「ニッポンを明るく照らすよ ぽかぽかキラキラおひさま顔」では、「まだまだ夏は真っ盛り! おひさまみたいにハッピーな顔になって、蒸し暑さを吹き飛ばそー!」と呼び掛けていますし、俳優のインタビューページのタイトルは「二人の季節は今日始まった… 神尾風珠と鈴木康介の終わらない夏」です。同誌の夏好きにちょっと引きつつ、早速、中身を見ていきましょう。

<トピックス>
◎モテる服だけで着回した 夢みたいにモテまくる2week
◎その美しさにお悶絶 あなたの隣のRAMPAGE BOYS
◎自分、マジでイイ女 説 “酔えるメイク”で恋の戦闘能力を上げる!

着回し企画にYouTuberの彼登場

 最初に見ていくのは、着回し企画「モテる服だけで着回した 夢みたいにモテまくる2week」。このストーリーがぶっ飛んでいます。主人公はPR会社で働く聡子、28歳(モデルは宮田聡子)。クローゼットをモテ服に総入れ替えしたら、どこに行ってもモテまくる! という内容なのですが、そのモテっぷりはまさに夢のよう。

 バーに入れば「あちらのお客様に」と次々ドリンクが届き、インスタにOOTD(outfit of the day=今日の服装)をアップすれば「いいね!」77,777件とバズり、カフェに行けばパフェが勝手に大盛サービスされ、コーヒーのテイクアウトすれば店員のLINE IDをカップに書かれ、飲み会では男性に取り合いをされ、花屋に寄れば男性店員から深紅のバラを1本贈られます。

 極めつけは、聡子が元から大ファンだった人気YouTuber・リョウとの出会いです。簡単にその概要をまとめます。
 
8月13日 街で生配信中のリョウを見かけ「大ファンなんだよね」とウットリ
8月19日 早速リョウを起用したイベントを企画し、リョウと初対面
8月20日 リョウからインスタに「これからもよろしく」とDMが届く
8月21日 リョウを含めて飲み会
8月22日 リョウの忘れ物(YouTube配信用の三脚)を届けるため2人で会う
8月25日 デートで指輪を渡され、「結婚を前提に付き合って」と言われる
 
 ……出会いからわずか1週間でプロポーズされるという、怒涛の展開でした。もしかしてリョウは、「職権乱用&公私混同で近付いてきた業界人キドリ女子を1週間で落として見た!」という動画のネタとして聡子に近づいてきたのでは……と疑わずにはいられません。きっとプロポーズ中も、どこかで隠しカメラが回されているはず。聡子の身が心配です。

 服に目がいかないくらいストーリーが濃いのは、ファッション誌としては成功なのかわかりませんが、これからも「ar」には、こんなふうに、たくさんの妄想が膨らむ“夢”を見せてもらいたいです。

 次に気になったのは、EXLE系列の若手16人組ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」のメンバー、川村壱馬と吉野北人(ともに22歳)のインタビュー「その美しさにお悶絶 あなたの隣のRAMPAGE BOYS」です。7ページが費やされているのですが、EXILE界の単語が多く、あまり理解できた気がしません。「BATTLE OF TOKYO」「Jr.EXILE」「FANTASTICS」「HiGH&LOW」「WORST」「WELCOME 2 PARADISE」「ベクトルは変わらない ブレないOnlyone(註:これは歌詞だそうです)」等、EXILE界の住人でなければなかなか接することのない単語が、詳しい説明なしにぽんぽんと出てきます。

 最も興味を惹かれたのは、ボーカルである川村の「前日飲みすぎても、思い込まなければ歌える」というお言葉。川村いわく、「歌について、普段から気をつけていることは特にないですね。思い込んだ瞬間にそうなる、ってことあるじゃないですか。例えば、雨の日に濡れたら風邪ひくよとか。(中略)自分が思わなかったらならない。たとえ前日飲みすぎたって、酒焼けにならないと思えば、ステージに立った瞬間に全然歌えます!」とのこと。

 「それ、若いうちだけだから気を付けなよ」と心の中で助言しつつ、“何事も気持ち次第! うまく行かないのは気持ちの問題!”という姿勢は、まさに体育会系ブラック企業の考え方だなと震えました。

 読む人によっては「プロ意識に欠けている」と思われる可能性の高い、この発言。掲載OKにするとは、さすが居酒屋のレモンサワーを飲みつくした(といううわさのある)EXILE集団です。しかし、そんだけ自信あるなら、この人の歌、聞いてみようかな……という気にもさせられました。

 最後に見るのはメイクのページ「自分、マジでイイ女 説 “酔えるメイク”で恋の戦闘能力を上げる!」。森絵梨佳がモデルを務めるメインのメイク企画といえば、「おフェロメイク(=イガリメイク)」の創始者であるイガリシノブ氏がヘアメイクを担当するのが、ここ数年の「ar」のお決まりだったはず。ですが最近、イガリ氏が登場しないのが気になっています。今号のこの企画も、ヘアメイク担当は中山友恵氏。ほかの企画にも、イガリ氏の名前はありません。

 今回の「酔えるメイク」も、「自分、マジでいい女 説」「柔らかさ1000%の粘膜ピンク」「女は全員指がキレイ。自分もうっとりできるネイルを。」と、ちょいちょいイガリっぽいワードを取り入れつつも、全部惜しい感じです。これは編集部、中山氏どちらが考えているのでしょう。イガリ氏独特の言葉遣いやネーミングのファンだった身としては、とても物足りなさと寂しさを感じます。来月号ではイガリメイクを拝めることを期待したいと思います。
(島本有紀子)