失恋したら「自撮りをSNSにアップ」!? 「ar」に見る“かまってちゃん”を受容する新時代

 今月の「ar」(主婦と生活社)のテーマは「LOVE特集号 大好きな人に大好きって言おう!」だそうですが、その中身はかつてないほど、とっ散らかっています。特に後半。「年度末の号だし、まだ実現してなかった企画、全部やっちゃおう!」という、編集部の事情なのでしょうか。通して読んでいると、自分が何の雑誌を読んでいるのかわからなくなってくる「ar」3月号の中身を、早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎今こそオンナを磨くべし! 恋を失った時にする10のコト
◎LOVE ME真冬のHYGGEな暮らし
◎気になるオトコは鈴木だった!

「ar」読者も失恋するらしい

 前半のメイク・ファッションページは、「恋をしたら着たい服」「好きバレ服&メイク」「LOVE顔ってこんな!」「LOVE 専COLOR ON ME」など、まだ「LOVE特集号」感があります。その集大成のような読み物が、「今こそオンナを磨くべし! 恋を失った時にする10のコト」でした。恋をして「好きバレ! LOVE顔!! LOVE専!!!」と盛り上がる「ar」読者にも失恋は平等にやってくるようです。なんとなく「ar」読者には失恋で落ち込むイメージがなかったので、「ああ、同じ人間なんだなぁ」と妙に安心しました。

 編集部、雌ガール(ar読者モデル)、タレント・ぺぇなどが、失恋したらやるべきことを紹介してくれています。編集部がセレクトしたのは、「ダイエットをする」「仕事に打ち込む」「イメチェンする」「新しい人と出会う」など、王道ばかり。こちとら中学生時代に卒業したものばかりです(仕事は部活に変換)。そうか、失恋慣れしていないモテ女子「ar」読者には、こういった初歩的なことから教えないといけないのだな……と感じました。

 雌ガールたちからは「リア充っぽい写真をSNSにアップする」「SNSに自撮りをアップする」という意見が。時代を感じます。失恋で自撮りといえば、佐藤江梨子が海老蔵にフラれてブログに泣き顔をアップしたことが一番に思い浮かぶ筆者とは、感覚がまったく違うのかもしれません。

 さらなるジェネレーションギャップを感じたのは、自称「できることが多すぎる女優志望の新卒フリーランス」というマルチクリエーター、はましゃかさんのご意見。「LINEでご飯を作ってくれる人を募集する」「自分の家に女の子を住まわせる」等々。悲しんでいる姿はなるべく他人に見せず、一人で乗り越えるべしという昭和な考えからは、絶滅しつつあるようです。SNS普及で“人類総かまってちゃん”化しつつある今、フラれて自撮りくらいのことは、もしかしたら“かまってちゃん”にも入らない当たり前の行為なのでしょうか。勉強になります!

 ここからは、LOVE特集はどこへやらの、とっ散らかり企画たちを紹介していきます。まずは「LOVE ME真冬のHYGGEな暮らし」。「HYGGE(ヒュッゲ)」とは、「デンマーク発祥のライフスタイル。(中略)リラックスしてゆっくりと時間を楽しむ過ごし方のこと(ハート)」だそう。ざっくりとした説明で、いまいち全貌がつかめません。

 「arスタッフもヒュッゲしてます♪」として紹介されているのは、「ダッチオーブンを使って、ぱちぱち燃える火を眺めながらじっくりお肉を焼きます」「雪の中、真冬の本気のキャンプをします」「集めているムーミンのマグ。(中略)これでコーヒーを飲みながら読書します」など。ムーミンってデンマークではなくフィンランドでは? という疑問は置いておくとして、「ar」では「なんとなく北欧っぽいことをする」ことをヒュッゲとしたのかも。

 ……と思ったのも束の間、「ヒュッゲを感じられるスポット」として紹介されていた中には、池袋サンシャインシティの「コニカミノルタプラネタリウム“満天”」や漫画読み放題の「立川まんがぱーく」も。ヒュッゲの守備範囲は広いようです。とりあえず、ほっこりしたイイ感じのものごとには「ヒュッゲっぽ~い♪」と言っておけば、“わかってる人”ぶることができるのかも。

全国の鈴木が怒るぞ

 とっ散らかりは、ここからさらに極まります。唐突な米特集「米ラバー」、ビール特集「ビールQ&A」、“鈴木”という名前の男性を集めた「鈴木と書いてイケメンと読む! 気になるオトコは鈴木だった!」の3本です。

 まずは「米ラバー」。土鍋での米の炊き方から炊飯グッズ、おむすびのレシピ、米に合うおかず、さらには化粧水「米肌」や美容クリーム「ライスフォース」などの米系美容まで7ページにわたって紹介されています。どうして「ar」でいきなり米なのか? の疑問は晴らされないまま、それほど深くもない米の知識が羅列されています。

 次の「ビールQ&A」。タイトルのひねりが皆無で、中身も「ar」らしからぬ漢字の多さで字・字・字! 紹介されているのがサッポロのビールだけなので、「広告らしさを排除したサッポロの広告記事」を狙ったのだと思いますが、広告だとバレバレです。このページをちゃんと読む「ar」読者はいないのでは。広告の意味よ何処へ。

 最後の「鈴木と書いてイケメンと読む! 気になるオトコは鈴木だった!」。タイトルだけ見て、鈴木大集合を期待したものの、読んでみると登場する鈴木は2人だけでした。劇団EXILEの鈴木伸之と、「メンズノンノ」(集英社)のモデルで俳優の鈴木仁のみ。「気になるオトコは鈴木だった!」という仰々しいタイトルを付けるなら、もっと頑張ってほしい。鈴木福くんとかパパイヤ鈴木とか鈴木浩介とか鈴木亮平と鈴木雅之とかイチローとか、それか鈴木拓(ドランクドラゴン)でも集めろや! と思ってしまいました。

 ヒュッゲにしろ、米にしろ、鈴木にしろ、統一感がなく浅い企画ばかりだった今月号。次号に期待です!
(島本有紀子)

宮田聡子を起用して“匂わせ”の極意を伝授! 「ar」の狙いは山田涼介ファンを挑発!?

 今月の「ar」(主婦と生活社)の特集は、「トリコにさせる肌!」。なのですが、どうやら裏テーマは「匂わせ」のようです。ここで言う「匂わせ」とは、「実はあの人と付き合ってるけど、大っぴらにはできない……でも本当は叫びたくってたまらない! あの人は私だけのものなの!」という乙女心が爆発した結果、SNSなどで彼の存在をさりげなく匂わせる行為のこと。代表的な匂わせ女子といえば、嵐・二宮和也との交際をブログで匂わせていた元フリーアナウンサー・伊藤綾子氏が挙げられます。

 嫉妬心から叩かれがちな匂わせ女子ですが、今月号の「ar」は「匂わせ上等!!」とばかりに猛プッシュ! 嫉妬するより、される側の女子になろうぜ! という同誌らしいアグレッシブさが溢れる中身を、早速見ていきましょう。

<トピックス>
◎できなくてもオーラはまとえるよ 彼氏できた?って言わせる肌づくり
◎じわじわドメス(ハート) 匂わせ肌…
◎着られてる感がエロいい(ハート) 一番萌えるユニセックス服

これは山田涼介ファンへの挑戦状か

 巻頭の特集は、「できなくてもオーラはまとえるよ 彼氏できた?って言わせる肌づくり」。この企画でモデルを務めるのは、宮田聡子。宮田といえば昨年、Hey!Say!JUMP・山田涼介との交際報道が流れた人物です。SNSで紹介した靴やスマホケースが山田とおそろいに見えたことから、匂わせも疑われて話題となりました。今回の「ar」は、その一部始終を逆手にとって、面白がっているようにも見えるのです。

 まずは、青空の下でポーズを決める宮田の写真に添えられた序文。「彼氏できた?って聞かれたい! それは女の子にとって最強の褒め言葉。(中略)たとえ本当は彼氏ができてなくても、特にいいことなくても日常をほんの少し変えるだけで、こんなにキラキラに。まずは形から! 自然と心までハッピーになれるよ」とアドバイスしています。匂わせていると周りから嫉妬されることは女子として勝ちだ! ごちゃごちゃ言わず、みんなも匂わせてハッピーになろうぜ! という宮田&「ar」からの愛ある(?)挑戦状のようにも読めました。

 続いて「ハッピーに見える」服、「恋してそうな」髪形、「彼がいるヨユーを醸し出せる」メイクなどを伝授。特に気になったのは、小物テクです。「『あの子、彼氏いそう』 そんな“匂わせ”は細部に宿る」とし、指輪をすることを推奨。「華奢なリングって究極の『彼バレ』アイテム。誰からもらったの? って思わず想像しちゃうような繊細なデザインたちをチョイスして」と書いています。これはつまり、自分で買った指輪を、あたかも彼にもらったかのように付けるということで良いのでしょうか。そこまでしたら男性はもはや寄ってこないのでは……と思いますが、確かに匂わせ効果は絶大です。

 次の企画も、ずばり「じわじわドメス(ハート) 匂わせ肌…」。「今は幸せを“匂わせて”感じさせる時代!」と言い切り、人気ヘアメイクのイガリシノブ氏が「匂わせメイク」を伝授しています。

 やんちゃな彼がいそうに見える「イチャ×2モレ」メイク、アーティスティックな彼がいそうに見える「高め合いモレ」メイクという、匂わせどころかモレ(漏れ)ちゃっているメイクから、ついには「カレにも友達にも地球にも愛されてる」という「HUG充」メイクも。

 筆者は、「地球には愛されてみたいぞ」と思い、「HUG充」メイクの方法を読んでみたのですが、ポイントは「もしもカレにくっ付けてもまだ潤いの膜がたっぷりあるよ~的なじゅわじゅわ感」のある「油分たっぷりの唇」だそう。ジバンシイのルージュを「ぐじゅぐじゅとたっぷりつけて油分を感じさせ」、さらにディオールのリップマキシマイザーを重ねて「分厚い膜感&血色感をたっぷり仕込む」とのこと。

 地球は油分たっぷりのぐじゅぐじゅリップがお好きなのだと、イガリシノブ氏に教えられました。

匂わせマスターの仕上げは……

 最後に紹介するのはファッションページの「着られてる感がエロいい(ハート) 一番萌えるユニセックス服」。こちらも、ダボダボのトップスなどを着ることで、彼氏から借りてきました感をアピールする「匂わせ」を推奨しています。しかも、ウィメンズブランドからボーイッシュなアイテムをピックアップするのではなく、リアルなメンズ服を紹介する気合の入りよう。ここまで仕上げられたら、完全に匂わせマスターです。

 今月号を通して感じたのは、「実際に彼氏ができること」よりも「彼氏がいるように見せること」の方が大事という現代的な感覚。これは、「レストランでのメニュー選びは、実際においしいかどうかよりも、インスタ映えする方が大事」という空虚な風潮と同じのように見えますが、ちょっとだけ違うように思いました。「ar」が提唱するのは、「形から入ることで、彼氏がいるのと同じくらいハッピーになれるよ」という前向きなもの。匂わせて匂わせて、地球に愛されているのと同じくらいハッピーになりたい、と思わされた今月号でした。
(島本有紀子)

ひょっこりはんの髪形を猛プッシュ! 本気なのかギャグなのか戸惑う「ar」のオシャレ女子像

 今月号の「ar」(主婦と生活社)は、「オンナ特集号」。表紙には、「オンナで良かった」「100パー女が楽しい人生!!」などの文字が踊ります。オンナであることを、これほど全力で祝福してくれるって、今の時代でもなかなかありません。「自分が女であることに萌える」「自分にとことん酔う」という「ar」マインドに染まることができたら、人生はもっと楽しくなるのかも。さぁ、今月号でも同誌に洗脳されるべく、中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎それって全オトコの大好物 ベーグル女のつくり方
◎時代は今、ひょっこりマッシュ
◎お色気、半端ないって! 世にも麗しき女神美容師

騙されるな、「バストふっくら。ホントだよ?」に

 今月号は中身もいつも以上に充実! どこをピックアップすべきか迷うほどで……。結果、Hey!Say!JUMPの山田涼介との熱愛報道で知名度を上げたモデル・宮田聡子の特集「BEST OF イイオンナ Oh!my聡子」、読者モデルが自慢の私物を紹介する自意識爆発ページ「このコがいるからちょっぴり幸せ…私のちょっとした宝物」などは泣く泣く割愛することにしました。

 そんなツワモノ揃いの今月号の中でも、最初に紹介する「それって全オトコの大好物 ベーグル女のつくり方」は、群を抜いて輝いていたページでした。聞き慣れない「ベーグル女」とは、またしても「ar」が独自に作り出した言葉。その心は「ベビーフェイス+グラマラス=ベーグル女」だそう。食べ物のベーグルは特に関係ないようで、「ル」の部分もどこから来たのか不明ですが、「ar」は「今目指すべきは、キュートとセクシーのいいとこどり! 反則級の“ギャップ”で気になる彼のハートをぎゅっと掴む“ベーグル女”だと、arは宣言しマス(ハート)」と自信満々です。

 このページでモデルを務めているのは、グラドルでもある佐野ひなこ。下着姿やレオタード姿で胸の谷間を披露する佐野のカットからは、「ベーグル女=尻軽女」というイメージしか湧きません。ベーグル女になる方法を具体的に見てみても、「おねだりまなこ」になるアイメイク方、「『俺でもいける』と思わせる眉毛」の描き方など、尻軽感にあふれます。

 最も疑問だったのが、佐野が説く「たわわなバスト」の作り方。「背中と二の腕の余計なお肉を手でかき集めて形状記憶させれば、誰でもバストがふっくら。ホントだよ?」という記述のテキトーさよ! 「ホントだよ?」と言うなら、人体に形状記憶をさせる魔法についてちゃんと教えてほしい。佐野ひなこは、全貧乳を敵に回した!!

 また、「男性陣! ベーグル女子ってどうですか?」と題したページに意見を寄せているのが、「デイリーポータルZ」編集長の林雄司氏(1971年生まれ)という人選も謎。10~20代と思われる「ar」読者がターゲットとする男性って、林氏のような40代後半のおじさんなの? そんな戸惑いを抱きつつも、もしもそうなのだとすれば、最近の「ar」の妙に昭和なテンションに納得がいきます(9月号での80年代ミポリン推し、10月号の“3回目のデートまでは個性を出さない”という価値観など)。パパ活の闇が、「ar」読者にも忍び寄っているのかもしれません。

 今年ブレークしたお笑い芸人、ひょっこりはん。個性的な黒髪ストレートマッシュでおなじみですが、今回「ar」は、あの髪形が、オシャレ女子の真似したい髪形にランクインしていると言い出しました。信じません。ベーグル女の「余計なお肉をかき集めて形状記憶させれば、誰でもバストがふっくら!」と同じくらい信じられません。

 しかし、「ar」は真剣に「時代は今、ひょっこりマッシュ」と題して特集しています。ひょっこりはんの正面、右サイド、左サイド、バックの写真が掲載され、このページを切り取って美容院に持っていけば、ひょっこりはんになれる仕様。さらに「どこで髪を切っているのか」「カラーは」「どれくらいの頻度で切っているのか」などといった疑問にも、ひょっこりはん本人が丁寧に答えてくれています。

 もしかしてこれは、「ar」なりのギャグなのでしょうか。信じてうっかり切ってしまった読者による「ひょっこりはんヘア被害者の会」が結成されないことを祈るばかりです。

オンナを止めるな! 言われなくても止まらないッッ!!

 「ar」では、イケメン美容師を紹介する企画が恒例ですが、今号ではその女性版が登場しました。12人の女性美容師がプロのモデル顔負けの決め顔を披露し、事細かなアンケート(好きなタイプ、印象に残っているデート、どこで色気を出すか、得意料理など)にも答えています。編集部もノリノリだった様子で、一人ひとりに付けられたキャッチフレーズが張り切っています。「カメラを止めるな! 言われなくても止まらないッッ!!「あれ? 天使? 君に出会えたこの世は天国」「おねえさんずラブしてもいいですか…?」「センスが美女になって舞い降りた!」……。大げさすぎてバカにしているように読めなくもない、ギリギリのところを攻める言葉選びにしびれます。

 冷やかし半分に読んでいたのですが、アンケートをじっくり読んでみると、心境が変わりました。「こんなに女子っぽい外見なのに、調理器具は一切持ってないのね」「見た目はサブカルっぽいのに好きな映画はジブリとディズニーって逆にいい!」「しっかりしてそうなのに、デートに2時間遅刻しちゃったんだ~」など、美女美容師に親しみと萌えを感じ、オシャレ女子会に紛れ込んだ気分になれたのです。

 スクールカースト上位の女子たちのキラキラ恋バナにものすごく興味がありつつも、会話に参加できず、聞き耳を立てていた高校時代の自分に教えてあげたい。「大丈夫。将来『ar』で疑似体験できるよ」と。

 肉を寄せ集めても巨乳にはなれそうもないけど、ひょっこりはんヘアにしてもオシャレになれそうもないけど、でも「ar」を堂々と買えるオンナで良かった! 100パー女が楽しい人生!! 今月もしっかり洗脳されました。
(島本有紀子)

 

「どメス」「グジョつき」「あふれ出てる~」! 「ar」メイク企画がもたらす高揚感の正体

 「ar」(主婦と生活社)12月号は、「漏れフェロモン、盛る色気を仕込むよ」と題した「SEXY特集号」。「盛る」は、「もる」と読むのか「さかる」と読むのか。フリガナがないので不明ですが、どちらにせよ平成最後の12月号にふさわしい「ar」らしさ漏れ漏れのタイトルとなっています。表紙にも「秘めたるSEXYでHOTな冬!」という文字がデカデカと。レジに持っていくのは恥ずかしいですが、期待は高まります。早速、中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎隅から隅までご覧ください! 生エリカのす(ハート)べ(ハート)て
◎エモピン、一択!!! ピンク様、最強説(ハート)
◎甘酸っぱいキミ。

森絵梨佳に魅力を感じない者、人にあらず

 巻頭の特集は、「生エリカのす(ハート)べ(ハート)て」。同誌のメイクページに欠かせないモデル・森絵梨佳にスポットを当てた企画です。そこには森への盲目的な愛があふれていました。

 前提として、彼女には「少女のようなみずみずしさとシックな色気を併せ持ち、見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」があるそうです。「見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」――。森に魅力を感じない者、人にあらず! と言われているような圧倒的賛辞。「ここまで言うと逆に嘘っぽく聞こえちゃうかな?」というような迷いが一切感じられません。新興宗教の広報誌かのようです。

 次のページにも、ar関係者からの賞賛の声が続きます。

 「美しすぎる希少動物」(編集長)、「昔のスタアのように一枚の写真で夢を抱かせることができる、稀有な存在」(ライター)、「追いかけても追いかけても、絶対追いつかない人」(編集部員)、「都会のカメレオン」(ヘアメイク)、「名字は森ちゃんだけど、もはやアマゾンのジャングル」(カメラマン)……。この言語センスよ! さすが「ar」関係者様方!! と惚れ惚れします。

 さらに「みーんな憧れるベイビー絵梨佳をじーっとながめるページ」「もぎたて絵梨佳に見とれまくるページ」「完熟絵梨佳のしなやかポージングにうっとりの巻」「The森絵梨佳の肌」「The森絵梨佳のBODY SEXY SEXY BODY」と、教祖・森絵梨佳様をあがめるページが続きます。一問一答によれば、森様の好きであられる天気は「曇りのち晴れ」、時間は「午後二時」、寝る体勢は「うつぶせからの仰向け」、口癖は「そっかー」だそうです。ここまで読んでも「そっかー」としか思えない自分は、人間ではないのかもしれません。

 メイクアップアーティスト・イガリシノブがプロデュースするメイク企画、今号はピンク推しの「エモピン、一択!!! ピンク様、最強説(ハート)」です。「エモピン」とは初めて聞く言葉ですが、「エモいピンク」の略だそう。エモピンを「ちょっと離れてから戻っても裏切らなくて、いつだって待っててくれる。(中略)母性があって、女の子を包み込んでくれる存在」と擬人化し、「そう、ピンクは永遠かつ最強だ。まさに、“ピンク様”と呼ぶにふさわしいくらいに!!」とハイテンションにまとめています。先ほどの森様に続いて、今度はピンク様のおでましです。

 誌面を読む限り、このエモピンメイク、とっても難易度が高そうです。例えば「キレイめエモピン」メイクは、「キレイめなピンク~ってあからさまにアピらずに、ピンクをピンクとして表現していない」メイクだそうで、「別のカラーを立たせながら“ピンクを塗っている人”に見せるというワザ」を駆使するそう。高度すぎて何を言っているのかよくわかりません。

 また、エモいピンクの肌=「エモスキン」とは、「とにかく“グジョついてる”(笑)。何もかもがあふれ出てる~って感じなの。どメスの肌、みたいなね」だとか。どメスなグジョつき肌を作る方法はというと、「ツヤ感が大事だけど、ファンデーションがツヤツヤなわけじゃないの。内側にのばしたパープルの透明感と目元のピンクの輝きも重要な要素。そんでもって、ただグジョついてちゃダメだから、横顔はサラッとマットに整えて清潔感は必須だよ」。やっぱりよくわかりませんが、読んでいるだけで頭の中がグジョグジョなピンク様に染まって、なんだか、いろんなことがどうでもよくなってきました。これぞピンク様の御利益でしょうか。ありがたや。

 続いては、若手俳優のグラビア企画「甘酸っぱいキミ。」。志尊淳、佐藤寛太、岡田健史、ゆうたろう(石原裕次郎のモノマネ芸人ではない方)、荒木飛羽、岩井拳士朗の6人が登場します。コンセプトは「思うだけで胸がキュンとしたり、トキめいたり、切なくなったり……。そんな、まるで甘酸っぱいレモンパイのような6人の男の子」で、それぞれがレモンパイを手にした写真になっています。

 しかし、ただ1人、岩井のみ「フルーツが苦手」という理由でレモンパイを免除され、ジェラート(フレーバーは不明)を持つという特別待遇を受けていました。いくらフルーツが苦手だからって手に持って写真を撮られるくらいはできるでしょうよ、テレビの食べ歩きロケじゃないんだから、と思ってしまいますが、「ar」編集部の柔軟な対応力には頭が下がります。

 岩井以外は、レモンパイを食べた感想も話しています。「思ったよりレモン」(志尊)、「レモンの風味でさっぱりしててすごくおいしい」(佐藤)、「甘くておいしい」(荒木)など、とっても素直な言葉が並びます。エモピン企画のエモ語シャワーでグジョついた頭が、すーっと浄化されていくのを感じました。

 「SEXY特集号」らしさは中身からはさほど感じない今号でしたが、トータルでバランスの取れた誌面作り、あっぱれです!
(島本有紀子)

「どメス」「グジョつき」「あふれ出てる~」! 「ar」メイク企画がもたらす高揚感の正体

 「ar」(主婦と生活社)12月号は、「漏れフェロモン、盛る色気を仕込むよ」と題した「SEXY特集号」。「盛る」は、「もる」と読むのか「さかる」と読むのか。フリガナがないので不明ですが、どちらにせよ平成最後の12月号にふさわしい「ar」らしさ漏れ漏れのタイトルとなっています。表紙にも「秘めたるSEXYでHOTな冬!」という文字がデカデカと。レジに持っていくのは恥ずかしいですが、期待は高まります。早速、中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎隅から隅までご覧ください! 生エリカのす(ハート)べ(ハート)て
◎エモピン、一択!!! ピンク様、最強説(ハート)
◎甘酸っぱいキミ。

森絵梨佳に魅力を感じない者、人にあらず

 巻頭の特集は、「生エリカのす(ハート)べ(ハート)て」。同誌のメイクページに欠かせないモデル・森絵梨佳にスポットを当てた企画です。そこには森への盲目的な愛があふれていました。

 前提として、彼女には「少女のようなみずみずしさとシックな色気を併せ持ち、見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」があるそうです。「見る人すべてを魅了しまくる底なしの魅力」――。森に魅力を感じない者、人にあらず! と言われているような圧倒的賛辞。「ここまで言うと逆に嘘っぽく聞こえちゃうかな?」というような迷いが一切感じられません。新興宗教の広報誌かのようです。

 次のページにも、ar関係者からの賞賛の声が続きます。

 「美しすぎる希少動物」(編集長)、「昔のスタアのように一枚の写真で夢を抱かせることができる、稀有な存在」(ライター)、「追いかけても追いかけても、絶対追いつかない人」(編集部員)、「都会のカメレオン」(ヘアメイク)、「名字は森ちゃんだけど、もはやアマゾンのジャングル」(カメラマン)……。この言語センスよ! さすが「ar」関係者様方!! と惚れ惚れします。

 さらに「みーんな憧れるベイビー絵梨佳をじーっとながめるページ」「もぎたて絵梨佳に見とれまくるページ」「完熟絵梨佳のしなやかポージングにうっとりの巻」「The森絵梨佳の肌」「The森絵梨佳のBODY SEXY SEXY BODY」と、教祖・森絵梨佳様をあがめるページが続きます。一問一答によれば、森様の好きであられる天気は「曇りのち晴れ」、時間は「午後二時」、寝る体勢は「うつぶせからの仰向け」、口癖は「そっかー」だそうです。ここまで読んでも「そっかー」としか思えない自分は、人間ではないのかもしれません。

 メイクアップアーティスト・イガリシノブがプロデュースするメイク企画、今号はピンク推しの「エモピン、一択!!! ピンク様、最強説(ハート)」です。「エモピン」とは初めて聞く言葉ですが、「エモいピンク」の略だそう。エモピンを「ちょっと離れてから戻っても裏切らなくて、いつだって待っててくれる。(中略)母性があって、女の子を包み込んでくれる存在」と擬人化し、「そう、ピンクは永遠かつ最強だ。まさに、“ピンク様”と呼ぶにふさわしいくらいに!!」とハイテンションにまとめています。先ほどの森様に続いて、今度はピンク様のおでましです。

 誌面を読む限り、このエモピンメイク、とっても難易度が高そうです。例えば「キレイめエモピン」メイクは、「キレイめなピンク~ってあからさまにアピらずに、ピンクをピンクとして表現していない」メイクだそうで、「別のカラーを立たせながら“ピンクを塗っている人”に見せるというワザ」を駆使するそう。高度すぎて何を言っているのかよくわかりません。

 また、エモいピンクの肌=「エモスキン」とは、「とにかく“グジョついてる”(笑)。何もかもがあふれ出てる~って感じなの。どメスの肌、みたいなね」だとか。どメスなグジョつき肌を作る方法はというと、「ツヤ感が大事だけど、ファンデーションがツヤツヤなわけじゃないの。内側にのばしたパープルの透明感と目元のピンクの輝きも重要な要素。そんでもって、ただグジョついてちゃダメだから、横顔はサラッとマットに整えて清潔感は必須だよ」。やっぱりよくわかりませんが、読んでいるだけで頭の中がグジョグジョなピンク様に染まって、なんだか、いろんなことがどうでもよくなってきました。これぞピンク様の御利益でしょうか。ありがたや。

 続いては、若手俳優のグラビア企画「甘酸っぱいキミ。」。志尊淳、佐藤寛太、岡田健史、ゆうたろう(石原裕次郎のモノマネ芸人ではない方)、荒木飛羽、岩井拳士朗の6人が登場します。コンセプトは「思うだけで胸がキュンとしたり、トキめいたり、切なくなったり……。そんな、まるで甘酸っぱいレモンパイのような6人の男の子」で、それぞれがレモンパイを手にした写真になっています。

 しかし、ただ1人、岩井のみ「フルーツが苦手」という理由でレモンパイを免除され、ジェラート(フレーバーは不明)を持つという特別待遇を受けていました。いくらフルーツが苦手だからって手に持って写真を撮られるくらいはできるでしょうよ、テレビの食べ歩きロケじゃないんだから、と思ってしまいますが、「ar」編集部の柔軟な対応力には頭が下がります。

 岩井以外は、レモンパイを食べた感想も話しています。「思ったよりレモン」(志尊)、「レモンの風味でさっぱりしててすごくおいしい」(佐藤)、「甘くておいしい」(荒木)など、とっても素直な言葉が並びます。エモピン企画のエモ語シャワーでグジョついた頭が、すーっと浄化されていくのを感じました。

 「SEXY特集号」らしさは中身からはさほど感じない今号でしたが、トータルでバランスの取れた誌面作り、あっぱれです!
(島本有紀子)

男性に対しては奥手だけど「膣トレ」はする!? 「GINGER」女子、恋愛観とセックス観の乖離

 今月の「GINGER」(幻冬舎)の特集テーマは「素敵なコンプレックス」です。出ましたよ、唐突な自己啓発特集。以前も、1冊を通して「愛」について語るという、ファッション誌らしかぬトンデモ特集の号がありましたが、今号もまた「コンプレックスの扉を開こう」「幸せを呼ぶネガ→ポジ思考」「弱みが強みに変わった瞬間」……と著者の不安を煽る企画が目白押しです。ページをめくるのが恐ろしいですが、早速中身をチェックしていきましょう~。

<トピックス>
◎弱みが強みに変わった瞬間
◎実はみんな抱えてる! 恋愛コンプレックス
◎セキララVOICE「理想のセックスは週に1回!?」

重すぎる“コンプレックス”特集を読者はどう受け止めればいいのか

 冒頭でも述べた通り、今月の「GINGER」の特集テーマは「素敵なコンプレックス」。「コンプレックスとはその人の“短所”なのでしょうか?」「(コンプレックスを)どう受け入れて、どう付き合っていくか―コンプレックスは、自分らしさを見つける“素敵なきっかけ”なのです」という提言の元、表紙に登場した石原さとみのインタビューが始まります。

 外見や仕事について、他人と比べて悩みながら試行錯誤を繰り返した20代を経て、現在では「自分が大切にしたい人間関係や必要なモノが定ま」り、「肩に力が入るようなこともぐんと減りました」と、さわやかに語るアラサーの石原。同世代の「GINGER」読者も、「わかるわかる~」と気軽に共感できそうな内容かもしれません。

 しかし次ページから始まる「コンプレックスの扉を開こう」では、女優の大竹しのぶ、作家の原田マハ、ヘア&メイクアップアーティストの藤原美智子、精神科医の名越康文といった「その生きざまが、生み出す作品が、私たちを魅了し続けるカリスマ」から、濃厚で有難いメッセージが続き、急に背筋を正して読み込まなければならないモードに。

 さらにページをめくると、「GINGER」モデルである山田優、桐谷美玲、岸本セシル、近藤千尋たちが、自らのコンプレックスを赤裸々に告白。ダイエット&リバウンドに苦しんだ日々、仕事のストレスからお酒を飲むようになってしまったエピソードのほか、ネット上での中傷に悩んだ過去など、当時の葛藤やストイックな努力の裏側を明かしているのです。

 そしてインタビュー企画のクライマックスを飾るのは「弱みが強みに変わった瞬間」。フリーアナウンサーの田中みな実が、“ぶりっ子”キャラによって「完全に王道から外れた。色モノ担当だと思われていた」局アナ時代から、現在の“闇が深い”キャラまでを振り返り、自身の“イメージ”をめぐるコンプレックスとの付き合い方を語ったかと思えば、国民的スケーター・浅田真央の姉である浅田舞が「妹コンプレックス」に葛藤した日々を明かすという……。そして“性同一性障害”を公表し、2017年に男性から女性への性別適合手術を受けたGENKINGは、「コンプレックスって克服すること以上にその過程に意味がある」「(コンプレックスは)新しい人生が始まる扉。私にだって叶えられたんだから、みんなも叶えられるって思わない?」と読者に語りかけます。

 ……重い。重すぎる。軽い気持ちでファッション誌を読むような気持ちでは、とても受け止められない重みと切実さが、そこにはありました。もちろん、ここに登場した3人は、現在ではコンプレックスから解放され、自分らしく生き生きと輝いているのですが、またしても極端思考に走りがちな「GINGER」による、やりすぎ感が否めません。

 パンチのありすぎるこれらのエピソードを“素敵なきっかけ”なんてポエミーなワードで一括りにしていいものなのか。読者だって、「私のコンプレックスなんてまだまだね……」と思うだけなのでは。

 インタビュー企画の合間合間には、体形カバーのコーディネートアドバイス「おしゃれの苦手は克服できる!」「Sサイズのための素敵なスタイリングルール」、またメイクのお悩み解決アドバイス「ヘア&メイク 小田切ヒロさん発『目が小さい』なんて言わせない!」などがはさまれていましたが、正直“取るに足らない小さな悩み”として流し読みすることしかできませんでした。

 続いて見ていくのは「実はみんな抱えてる! 恋愛コンプレックス」です。これまで恋愛企画の少なかった「GINGER」ですが、今年度に入ってからチラホラと恋愛企画を入れ込んできています。しかし「経験ナシ、出会いがない、そもそも面倒くさい…!?」「大人になったら、自然に恋をして彼ができて、当たり前に結婚していると思っていたのに……」というキャッチコピーからも「GINGER」女子が恋愛に対して苦手意識を持っている様子が窺えます。

 アンケートの結果からも「恋愛に対して、コンプレックスを持っている」と回答した読者が7割強を占めました。そのコンプレックスの内訳を見ていくと1位に「体に自信がない」、3位に「顔に自信がない」という回答がランクイン。「顔よりも体に自信がないと語る人が多いのには少々びっくり」と編集部もコメントしていますが、2位に「傷つくのが怖い」、4位に「恋愛経験がないから怖い」、そして9位に「男の人が怖い」という回答が入ってくるあたり、「GINGER」女子はアラサーにしては相当オクテで、年相応の恋愛関係を築くことに対して消極的なのかもしれません。

 また心理カウンセラーの堀越友子さんは「昔に比べて恋の相談自体が減っている」と言い、「今の世の中、女子同士やひとりでも楽しめることがたくさんある。恋愛に苦手意識がある人にとっては、無理して恋をしなくても、人生がそれなりに楽しく送れる」のではないかと恋愛離れの理由を指摘しています。

 しかしこの企画、アンケート結果に対する男性陣たちの本音座談会まで開いておきながら(内容はクソ)、「GINGER」女子たちのコンプレックスや現状を分析&解説しただけで、結局どうしたらいいのかという結論が出ないまま、尻切れとんぼで終わっているんです。何ていうか、「GINGER」女子がそもそも恋愛をしたいのかしたくないのか、というところから、企画を考えていかなければいけないのではと感じました。

 恋愛が苦手だから最初から諦めてしまっているのか、恋愛以外の仕事や趣味の方が楽しく充実しているので特に欲していないのか。前者であれば、もっと読者の気持ちに寄り添って解決策を提案してほしいですし、後者であれば、アラサー女性誌だからって中途半端に恋愛企画を入れる必要もないので、これまで通り、ファッションや趣味企画に力を注いでほしいものです。

 最後に見ていくのは、読者サポーター10000人へのアンケート調査をまとめた巻末連載企画「セキララVOICE」です。今月は「理想のセックスは週に1回!?」というテーマで、読者のセックス事情調査をしているのですが、どうやら「パートナーとのセックスが少ない」と気にしている読者が多いよう。

 「自分の性欲を10段階で表すとどのくらい?」という質問には「7以上」と回答した人が半数を超えており、「パートナーがいなくてもエッチしたい時はある」「ムラムラしたらエッチな動画を見る」という意見が多数。また「官能力を高めるため」に「膣トレ」「ヨガ」「スクワット」などのトレーニングに励んでいるという読者が7割もいる結果に。さっそく先に取り上げた“恋愛コンップレックス”特集で見られたオクテな回答と矛盾しているのですが、もしかして「GINGER」女子たちは“恋愛とセックスは別物”という価値観なのでしょうか。恋愛は苦手だし傷つくのも嫌だし面倒くさいけれど、セックスはもっとカジュアルに楽しみたい的な……?  そうなってくると話はまただいぶ変わってくるので、そこらへんもうちょっと突っ込んだ企画が待たれます。
(橘まり子)

モデル・新川優愛が“着やせテク”披露! 矛盾にまみれた「non・no」着回し特集の妙

 今月の「non・no」(集英社)は、専属モデル・本田翼の卒業号ということで、もちろんカバーガールは彼女です。在籍した約8年間で23回も表紙を飾ったという本田は、名実ともに「non・no」の看板モデル。デビュー当初はロングだった髪を「non・no」の企画でばっさり切り、ショートボブにイメチェンしてから、注目されて人気が急上昇したのは有名な話です。また近年では女優業も順調で多忙を極めていたため、「non・no」の1号分の登場ページを、ドラマ撮影の合間に強行スケジュールで撮り終えたという伝説があり、編集部内では「本田翼・4時間撮影」という名で語り継がれているそう……。そんな思い出エピソードたっぷりの卒業インタビューは語りたいことがありすぎたのか、文字が小さい&見開きにぎゅうぎゅう! 読むのにも一苦労でしたが、若者向け雑誌だから可能な文字サイズなんでしょうね。それでは早速、中身を見ていきましょう~!

<トピックス>
◎くいしんぼう優愛の薄着の夏も(ハート) 毎日スタイルUP着回し20days
◎シンプル&簡単! #「彼女感」なまとめ髪
◎#BAEな水着とれたてNEWS in Saipan

新手の“食べても太らないマウンティング”?

 まず初めに見ていくのは「くいしんぼう優愛の薄着の夏も(ハート) 毎日スタイルUP着回し20days」です。こちらの企画、「大好評におこたえして第2弾!!」とのことですが、前回同様、スタイル抜群の専属モデル・新川優愛が“着やせテク”を披露するという矛盾が発生……。そして今回もツッコミどころ満載のくいしん坊キャラが炸裂して、着回しコーディネートがまったく頭に入ってきません!

「授業の後の回転寿司。今日も30皿完食、ごちそうさまでした(ハート) からの、ケーキ食べに行こうかな♪」「学校歩いてたら声かけられた。『ミスコン出ませんか?』え? ミスコン……みすこん……みそこんにゃく?」「たまにはオシャレもしなくちゃねってことでお買い物。のはずが、なんで私ってばたこ焼きを手に持ってるの!?」

 って! こっちが聞きたいわー!! 途中、イケメンシェフに恋に落ちるというラブ展開もあるのですが、彼のお店でも食欲は止まらず、「とりあえずステーキ!」からの「追加でオムライスとビーフシチュー」を注文する優愛。最終的には、シェフから「優愛ちゃんみたいにたくさん食べる妹が欲しいな」と、告白する前に振られていました。そりゃそうだ(そして傷心の優愛は「焼肉食べ放題」に行って帰る)! いや、しかし、この企画は一体……? 新手の“食べても太らないマウンティング”なんでしょうか。でも、まあ、頭空っぽで楽しめる読み物として面白いので、第3弾にも期待しています!

 続いて見ていくのは「シンプル&簡単! #『彼女感』なまとめ髪」です。「簡単!」という触れ込みでも、後れ毛のバランスや毛束を捻る一工夫など、実際にやってみると難しいアレンジばかりなのはお約束。髪の先まで計算し尽くされた「頑張りすぎないゆるり感」や「ちょっとの色っぽ」など、あざとさにあふれたテクニック満載です。

 ところで、今月の「non・no」は「女子力コーデ&メイクの極み」を大テーマに掲げており、こちらもその中の企画の1つ。これまでにも「女子力」や「彼女感」というワードはたびたび「non・no」に登場しましたが、いまいち実態が伴わないというか、例えば“肩出しのオフショルダーを着て彼をドキドキさせ”たり、“オムライスを食べて可愛い私を演出”したりと、どこか非現実的というか、少女漫画の世界でしか通用しないテクニックばかりが紹介されていたんです。そんな誌面を読んでいると、女友達と恋バナで盛り上がる“恋に恋している女子大生”の姿が浮かんでくるのでした。

 しかし今回の「#彼女感」は、ひと味違います。「彼部屋でゲーム」「おうちで一緒にまったりする」「彼の車の助手席に座る」「一緒に旅行の計画を立てる」「彼と近所へ買い物に行く」などなど、なんだかシチュエーションがいちいち具体的で生々しい! 恋愛に関しては奥手なイメージだったノンノ女子の意外な一面に、なんだか娘を持つ父親のような気持ちで軽くショックを受けてしまいました。まあ、表には出さないだけで、やることはやってるってことですよね。そういえば前号の恋愛企画においても、学生時代の彼氏とそのままゴールインするために堅実な恋愛を育んでいましたし。ノンノ女子のあざとさって、こういうところなんだよなー!

ノンノ女子も開放的になる水着特集!

 最後に見ていくのは「#BAEな水着とれたてNEWS in Saipan」です。「#BAE」って何だよ!?と一瞬思いましたが、何てことはない、“SNS映え”の“映え”です。今の子たちって、“インスタ映え”って言葉はもう使ってないんですよね。みんな“映え”って省略して使っているのを知っていましたか? 筆者は最近知りましたよ……。

 こちらの水着特集では「可愛く#BAEる」「色っぽく#BAEる」というテーマの元、フリル、フルーツ柄、モノトーンビキニと、はやりの“盛れる水着”が紹介されています。また、水着に合う小物使いやビーチでの写真の撮り方など「#BAEテク」も充実! そしてここでも、真面目で保守的なイメージだったノンノ女子たちがサイパンの海でハジけにハジけまくっていました。もちろんホテルも「#BAEホテル」の代名詞・ハイアットリージェンシー。勝手に、ノンノ女子は、こういうチャラチャラしたノリにはあんまり興味がないんだと思っててすみません。夏だもん、海外だもん。そりゃあ、いつも全方位に気を使い優等生で振舞っている学校から離れて、ちょっとくらいハメ外したいよね! ノンノ女子の新たな一面を見た気分でした。
(橘まり子)

「Domani」スニーカーを脅迫めいてゴリ押すも……カジュアル服に「人格ちぐはぐ」否定

 新年度も落ち着いたタイミングですが、「Domani」(小学館)6月号では新しい読者モデル「Domanist」が発表されました。人気コーナー「女 妻 母 働くいい女の『月曜16時』」にでてくるような、バリキャリの空気をまとった方々とは異なり、肩書も見た目も筆者の周囲にいそうな等身大の方ばかりで、ホッ……。それにしても、「Domanist」50人がズラッと並んだ見開きページは異様な雰囲気です。なんでかな? と目を凝らすと、50人中41人が白いトップス着用で、50人中50人が黒髪だから。パンプスも黒or白の率が高くて、全員私服のはずなのに、まるで制服姿のようです。先月号の「Domani」は「春色でもっときれいになる!」と謳って、鮮やかなカラーを紹介しまくってましたが、届いてませんね! でも実際、ここぞという時に着るのは、無難だけど、間違えがない「白」になってしまうのよね……。というわけで、“都市伝説”的なスーパーウーマンを描きがちな誌面において、「単なる読者モデルではなく、今を生きるロールモデルとして。その声を、姿をもっと世の中に届けて」くれるのを楽しみにしています!

<トピックス>
◎発表します!50人の「Domanist」
◎たった6枚のカジュアル服でいつもの服が見違える!
◎夏の保湿は「一本勝負!」

 カジュアルは宝島社に任せときなって

 あらゆる世代の女性ファッション誌で、「スニーカーを履け」と脅迫めいた特集が組まれている昨今ですが、「Domani」でも「働く女性こそスニーカー上手になろう」と、毎度のことながらも「働く女性」をさりげなく匂わせ。なかなかスニーカーで通勤は、丸の内OLには難易度高いですよ……!

 「スニーカー」が中心のためカジュアル路線に振り切った今月号では、「たった6枚のカジュアル服でいつもの服が見違える!」なんて企画が。スタイリストさんとエディターさんの「ランチタイムの丸の内でDomaniスタッフが目撃!『嗚呼、もったいない…』カジュアル下手なダメWOMAN実録」のダメ出しを見ていきましょう!

1人格がちぐはぐ。バッグと服のテンションが合っていない、ダメWOMAN
2大人の余裕ゼロ。シルエットが更新されていない、ダメWOMAN
3なんだか中途半端。よく見ると詰めが甘い、ダメWOMAN
4古さ満点。数年前から時が止まっている、ダメWOMAN
5野暮ったい!カジュアルの選びが間違っている、ダメWOMAN
6肌がくすみまくり。全身ドブ色の、ダメWOMAN

 「賞味期限切れ」「老けて見える」「古く見える」「時代遅れ」「野暮ったく」など、そこまで言いますか!? 服は人格を表す、とか確かに聞きますが、たかが服ごときで「人格ちぐはぐ」まで否定されちゃあ、アラフォーの心は限界ですよ! もはや、逆に「スニーカーを絶対に履かせない」「カジュアルなんて許さない」とする強い意思が感じられるんですけど!?

 続いて「夏の保湿は『一本勝負』」をチェック。Domani美容ご意見番の、美容ライター(大塚真里さん、木更容子さん、もりたじゅんこさん)、ヘア&メーク(広瀬あつこさん)、トータルビューティーアドバイザー(水井真理子さん)の5人が、座談会を展開しているのですが、この面々のおしゃべりがすさまじいので、まずは抜粋してご紹介。

大塚:「私は、『一本勝負』の日は化粧水にクリームが入ったような保湿液系のローションが定番。それも3ステップで潤わせているところを1本でまかなうわけだから、なんでもいいわけじゃない。1本で3本分潤うものを自分なりに厳選しているつもり。それを、いつも化粧水でも乳液でも基準の3倍は使うと決めているから、3ステップ分なら3倍×3本で9倍は使うようにしている」
水井:「9倍!?」
大塚:「私の場合、なんでも基本は3倍使いだから!」
木更:「それは、私も! 1プッシュだったら4~5プッシュはあたりまえ」
もりた:「『一本勝負』はドカ盛りが基本ですよ。化粧水+美容液+クリームの3ステップケアが“一汁三菜”なら、『一本勝負』は牛丼や親子丼の“どんぶり物”(笑)。そもそも大胆な発想のスキンケアなんだから、豪快に盛ってわしわし食らうべし! ですよ。」
一同:(爆笑)

 震える……! あれだけ、「化粧品は、規定量以上に使用しても効果はありません」と刷り込まれてきたことを、鼻であざ笑うかのようなドカ盛り行為。『アカギ〜闇に降り立った天才〜』(竹書房)の「倍プッシュ」を鼻で笑うかのような、オオツカの9倍プッシュ……! 効かないといわれていても、9倍賭けてしまう、とんだ博打女ですよ! これでこそ、良い子ちゃんでまとまりがちな「Domani」美容の新基軸。これからもっと登場して、“俺の博打美容”を聞かせてほしい!

 それにしても、「暑い、疲れた、時間ない、めんどくさい…。働く女性をラクにする夏のスキンケア、それはオールインワン一本勝負。要は何を使うかより、どう潤わせるか」、このリードが説得力なさすぎですよ。だって、規定量の9倍を顔に塗るとなると、どんなに顔がデカくても、一度じゃ塗りきれない! 時間もお金も手間も、いろいろかかること間違いなし。何もラクにならないわ~。
(白熊春)

あえて黒髪キープで男を落とす!? 「non・no」に見るイマドキ女子大生のしたたかな恋愛術

 今月の「non・no」(集英社)の表紙は、レギュラーモデルの乃木坂46・西野七瀬と欅坂46・渡邉理佐のツーショット。昨年、渡邉がノンノモデルに加入してからは、雑誌内で「坂道姉妹」と称され、2人が登場する着回し企画がたびたびに特集されています。同じ坂道グループのアイドル、そして同じ雑誌のモデルを務めるというだけあって、もともと雰囲気が似通っているのかもしれませんが、それにしたって、この2人は髪形も顔のパーツの配置も笑った時の口角の上がり方もソックリです! 2人のことをよく知らない人が見ると、本当に姉妹、いや双子なのかと思ってしまうのでは? 同じ雑誌内でキャラ被りってアリなんですかね? それでは早速、中身を見ていきましょう~! 

<トピックス>
◎5月の大学生シーン別★正解コスパコーデ!
◎アイドルって、握手会でどんなハンドクリーム使ってるの?
◎「大学ではじめて彼ができた人」がしていたこと

なぜ女子大生は似たようなファッションをするのか?

 まずチェックしていくのは「5月の大学生シーン別★正解コスパコーデ!」です。「BBQ」「ボウリング」「海へドライブ」「サークル合宿」「韓国に女子旅」など、イベント別のコーディネートが紹介され、先月号同様、先輩男女総勢50名が「OK⇔NGをジャッジ」をしてくれます。やはりファッションルールに厳しいノンノ大学。髪型ひとつとっても「(BBQで)ダウンヘアだと風で乱れるし食べる時ジャマ!」とTPOを意識するのはマスト、さらに皆が集まるイベントでは「キュッと一つに結ぶだけだと手抜きに見える」ため、SNS映えも気にしなければいけません。しかしその半面「みんなを待たせて凝りすぎヘアはマナー的にもナシ」「(合宿で)巻き髪って落ち着かない……」とのことです。目指すのは“全方位モテ”ならぬ“全方位気遣い”なのでしょうか。

 さらに気になったのは、女友達同士での「リンクコーデ」です。「韓国に女子旅」のシーンでは、「動きやすさ重視の地味子ちゃん。一緒に楽しめない」「薄すぎメイクはあとで写真を見て後悔するよ」といったポイントを押さえておかなくてはならないようで、SNS映えは大前提なのでしょう。そして「フォトジェ狙いのオシャレを満喫しよう♪」ということで、「ドレスコードはチェックで統一」し、韓国風の「グラデリップ」でメイクを合わせることが推奨されています。誌面に掲載された、ポージングをばっちりキメた3ショットは、まるで三つ子のよう。

 これまで、イマドキの女子大生たちは“安心だから”という理由で、似たようなファッションをしているのかな? と思っていました。しかし、むしろ積極的にファッションやメイクを似せ、それをSNS上にアップして楽しんでいる様子を見ると、“みんな同じ=可愛い”という価値観を持っているのではないか、とも感じました。異様に厳しいファッションチェックも、仲良しグループ内での統一感を維持しようと思えばこそ、という気もします。

 特にリンクコーデは、そのクオリティいかんによっては、一昔前のように「量産型女子大生」と揶揄されてしまう可能性もあります。量産型ではないけれど統一感があって可愛いを目指すのには、並々ならぬ努力がいりそうです。

 続いて見ていくのはこちら。ネット上でも物議を醸した、ありそうでなかった企画「アイドルって、握手会でどんなハンドクリーム使ってるの?」です。AKB48・横山由依、NMB48・白間美瑠、モーニング娘。’18・生田衣梨奈と石田亜佑美、フェアリーズ・下村実生、Juice=Juice・植村あかりと6名のアイドルが一挙登場。各人が、いまやアイドル界の常識となった、ファンとの握手会で使用しているハンドクリームを紹介するという、なんともニッチな企画です。一見、「non・no」読者とはかけ離れたアイドルオタク向けの企画のようにも思えます。現にネット上でも、よくオタクたちが「握手会で誰々がいい匂いした」などと盛り上がっていますし、「アイドルがもらって嬉しいプレゼントはハンドクリーム!」なんていう記事もありました。まあ確かに、1日に何千人と握手する彼女たちにとって、手荒れ防止の必須アイテムであることは間違いなし。使ってもらえる可能性が高いと思います!

 今月号の表紙を飾った坂道グループの2人がノンノモデルを務めているように、ファッション誌の専属モデルを務めるアイドルは増え、多くの女性ファンから支持を得ています。また、アイドルたちもこぞってSNS等で自身の使っているコスメやメイク術を紹介していて、それを参考にする女子たちが多くいるのが現状です。女優やスーパーモデルよりも身近な存在で、ファッションやメイクをマネしやすいのでしょう。

 今回のハンドクリーム特集でも、コンビニやドラッグストアで買える「ニベア」「アベンヌ」等の実用的なラインから、定番の「ロクシタン」や「ジルスチュアート」、そしてあこがれブランドの「クロエ」や「シャネル」まで、ノンノ女子たちにとっても身近で共感しやすいラインナップが紹介されていました。同企画は、“会いに行けるアイドル”ならぬ“マネしたくなるアイドル”が現役女子大生たちの心をガッツリ掴んでいる証拠なのではないでしょうか。

 最後に見ていくのは「『大学ではじめて彼ができた人』がしていたこと」です。直球なタイトル、いいですね。学生らしいフレッシュさが出ていて、まぶしい限りです。「non・no」は保守的で優等生タイプの読者が多いようで、高校時代は「好きな人がいたけど片思いで終わってしまった」「女子校で出会いがなかった」という声が大半を占めています。そのため、大学生になったら「彼氏が欲しい!」と積極的な行動に移す人が多い模様。

 「ダイエットやオシャレ」に励んだり、「カッコいい人が働いてそうな、おしゃれなカフェのバイトに応募」するなどは可愛いもの。中には「男女比が同じくらいの、大人数のサークルに入会する」「(好きな)彼の友達と仲良くなる」「彼と同じタイミングで帰れるように調整する」、そして「あえて黒髪をキープして一見チャラめの先輩を落とした」という計算高さを見せる強者もいました。さすがノンノ女子……毎度のことながら、控えめなふんわり系の見た目とは裏腹にあざといですね。

 また、彼から告白されて付き合い始めた人が全体の83%を占めており、「相手から告白されるように仕向けた」というコメントもちらほら。高校時代は奥手で通していても、大学1年生のときに知り合った人と付き合うパターンが大多数のようでした。以前にノンノ女子たちの結婚観が特集された際には、「大学時代の彼氏と26歳で結婚したい」という理想が挙げられていましたが、その理想を実現するための作戦が大学入学時から始まっているんですね。フレッシュでときめき満載な恋愛企画かと思いきや、想像以上に堅実な内容に感心した次第です。
(橘まり子)

バリキャリ志向を突如ブッタ斬った、「Domani」の人生100年「しなくていいこと七か条」

  先月号は神々しさあふれる姿を連載で披露し、俗念だらけの「Domani」(小学館)において“パワースポット”のような存在となっていた堂本剛。5月号では、神々しさから一転、“母ちゃん”的なほっこり優しい雰囲気をまとい、ロン毛のヘアアレンジを披露しています。斜め後ろからの、ヘアアレンジがハッキリ見えるカットは、もみあげがうっすらあるものの、ガタイのいい優しいお母ちゃんにしか見えず……もはや菩薩……!? 

<トピックス>
◎色めきカラー×ユニクロ ZARA 無印良品で色美人な1か月コーディネート
◎レギンスが今年復活するってよ!
◎「人生100年時代」のセカンドキャリアを考える

7年前の35歳は割とイタい? 

 今月は「レギンスが今年復活するってよ!」というファッション企画がありました。リードを見ると、「実に7年ぶりにあのレギンスがファッションシーンにカムバック。でもその着こなしは、チュニックに合わせていたあの頃とは大違い。“懐かしく見えない”攻略法、まとめました」とあります。7年ぶりか……2011年……って、待って、ついこないだ! 懐かしさはそこまでないよ!

 さて、とはいえ「今年らしいレギンス」を簡単にまとめると、リブ編みフルレングスをロング丈のトップスに合わせればいいみたいですよ。7年前に「Domani」が推奨していた、“ひざ下丈クシュクシュレギンスをチュニック丈に合わせる”のだけはダメとのこと。確かに、悪例として掲載されてる当時の「Domani」のレギンスコーデは、今見ると妙にギャル臭漂います……。「Domani」が一番嫌悪する「若づくりのイタいコーディネート」的な。7年前の35歳(想定読者層)は、かなりお若いノリだったんですね~。ちなみに、誌面では3点のレンギスを紹介していますが、一番大きく紹介されてるレギンスは、お値段2万1,000円。次の流行は7年後かもしれないと思うと、高すぎて買う気は起きません!

 あれから7年、これから100年人生

 7年後の想像すら難しいのに、「『人生100年時代』のセカンドキャリアを考える」なんて企画もあります。「死ぬまでしっかり働きたい」派、「老後の仕事はほどほどにして自分の時間もほしい」派、「のんびりした老後を過ごしたい」派の3者が覆面座談会をしたり、この3タイプ別「TO DOリスト」ありーの、「幸せな老後のためにDomani世代全員がすべきこと」もあったり、読み応え満載になっています。うん十年先のために、いまやることはいっぱいあるもんですねー。しかし、筆者的に一番読めたのは、最後にひっそり載っていた「今しなくてもいいこと、心配しても仕方がないこと」ですかね。

 「しなくていいこと七か条」として挙げられてるのは、難関資格はとらない、英語も中国語も勉強しなくていい、見返りを求めた人脈づくりは不要、副業はやるな……など、「Domani」読者が頑張っていそうなことばかり。「ちょっと、ここバリキャリ女を志向する『Domani』ですけど?」と読みながら不安に。急激に働き方改革を推し進めてきましたね。先月まで、月1万円でも副業で儲けようと頑張る女性を紹介していたのに……これは嵐の前触れですか?

9万円はラグジュアリーすぎ! 

 カバーで小泉里子さんが履き、「働く女は春色でもっときれいになる!」特集や、ほかのページでもちょこちょこ出てくるピンクパンツ。なんと、今年はピンクパンツ推しらしく「今『ピンクパンツ』が最高にアガる7の理由」なんて特集も。

 その7つを端的にまとめると、今っぽいコーデが決まりやすく、女っぽさはあるが甘すぎず、こなれ感も出るから。しかし、いくら利点を説明されても、乗り越えられない問題点……。ピンクのインパクト強すぎて、そんな頻繁に履けない! しかも、「あら素敵♪」と思ってお値段見ると、9万円……!! あの~、口を酸っぱくして言ってきたように、読者は編集部が思っているよりお金を持ってませんよ!? 月1万円を稼ぐため、副業に励む読者が先月出てたでしょ! 「Domani」の金銭感覚がいよいよわからなくなった5月号でした。
(白熊春)