「Domani」豊洲タワマンママ登場! 「子どものトートバッグ」でママ友選ぶ、恐るべき“価値観”

 ワーキングマザー向けに大リニューアルされた「Domani」(小学館)。リニューアル後第3弾となる6・7月号の表紙からは、前号まで猛プッシュされていた新キャッチフレーズ「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」が消えました。

 特集も、前々号は「ママと呼ばないで」、前号は「“かっこいいオカン”になろう!」だったのが、今号では「スニーカーの日 NOTスニーカーの日」に。一気に「イケ★ママ」(「Domani」の提唱するイケてるワーママのこと)臭を脱臭してきました。しかしご安心ください。中身の方は、相変わらずぶっ飛んでいます。早速、見ていきましょう。

<トピックス>
◎高島彩の「ママ時間」「ノーママ時間」
◎アグネス・チャンさんの言葉
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル『江東区の女』

小保方さんを感じさせる高島彩

 気になるところが多すぎる「Domani」の連載エッセイ陣。どんな連載なのか、それぞれご紹介していきたいと思います。

 まずは、高島彩のエッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」。毎号、どことなく人の心をぞわりとさせる文章が気になっているのですが……。今号は、自分の顔のパーツが数年前と比べて「1センチくらい落下しているではないですか!」という嘆きから始まり、締めくくりは「人目もはばからず草むらでゴロゴロしていたら飛行機雲が一筋。あ、こんな空の見方もあったのね。たまには大きく手足を広げて空を仰ぐ時間もお母さんには必要なのかも」。

 個人的にはこの一部分だけで、何となく、小保方晴子さんのエッセイ『小保方晴子日記』(中央公論新社)を読んだときと同じぞわぞわを感じてしまったのですが、理由はわからぬまま。この謎は、今後解明していきたいと思います。

 次は、美容家・神崎恵の連載「神崎恵・人生訓」。夕食の時間が違う息子3人と夫のため、「唐揚げ、親子丼、パスタ、うどんを1時間おき」で作るような忙しさだそうですが、「疲れた顔と心で料理しないよう気をつけています」とのことで、キッチンに立つとき専用のチーク、リップ、ピアスをつけて臨むそう。「できたてごはんが言葉の代わり。料理は私の愛情表現」という大正論をキメられては、ぐうの音も出ません。

 しかし、これを読んで「よしっ、私も頑張るぞ!」と思える素直な読者はどれほどいるのでしょうか。少なくとも筆者は一旦、そっと「Domani」を閉じました。

 最後は、リニューアル前から続くKinKi Kids・堂本剛の人気連載「堂本剛のなら(ず)もん」。今回は、最近ハマっているというホットケーキがテーマ。本人のアイデアで「ホットケーキ配色のコーデ」をテーマに撮影することになったそうで、ホットケーキふうのミニ剛が、いちごやブルーベリーとともに、皿に載ったカットが掲載されています。非常にシュールで、一度見たら忘れられない写真です。

 以上のように、細かな部分でも読者を飽きさせないのが「Domani」なのです。

 タイトルも前書きもなく突如として現れる、白黒オンリー、縦書き二段組みの、ファッション誌とは思えない異様なページ。言葉を失いつつも、「これは一体何のページなのか」と読んでみると、「イケ★ママ」から寄せられた子育ての悩みに、誰かが答えている……という内容のページでした。

 しかし回答者が誰なのかということには触れられないまま、6ページにわたってその白黒縦書きページは続きます。恐る恐る読み進めると、最後のページ左下に小さく、このような記載がありました。

【答えてくれた人 アグネス・チャンさん】

 ……ここ数年で最も鳥肌が立ちました。まるでホラーです。え……? なんで私、アグネス・チャンの子育て論を読まされていたの?? とキツネにつままれた気分でした。

 どうやら、「Domani」と同じ小学館から、アグネスが書籍『未知に勝つ子育て:AI時代への準備』を出版したそうで、そのPRだったようです。児童心理学を学んだアグネスは、スタンフォード大学で教育博士号を取得し、息子3人も同大学に入学させたことで、近年では教育ママ売りしていることは、今回初めて知りました。

 その回答内容も賛否を呼びそうでしたので、気になる方はぜひお読みください。立ち読みでペラペラとめくるだけでも、あのホラーテイストなページはすぐに見つけられるはずです。

豊洲ママは持ち物で選別される

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。千代田区ママ編、港区ママ編ときて、次は江東区編です。江東区といっても予想通り、今回取り上げられているのは豊洲のタワーマンションエリアのみ。

 亀戸も大島も森下も清澄白河も南砂町も、ほかはぜーんぶ切り捨てられ、「高層階だと、まるで天上にいるみたいですよ」「天気がわからないんです。下に降りて初めて、今、雨なのか! と傘を取りに戻ることが多いですね」など、タワマン在住の「イケ★ママ」あるあるが羅列されています。

 子どもが多いエリアだそうで、「豊洲は子育ての街。こんなに育てやすい街、ほかにあるのかな」という意見もあり、そうなんだ~と信じそうになったのも束の間、「保育園、習いごと、学童がキャパオーバー」「水泳教室の土曜クラスは3年待ち」と書かれていて、それのどこが育てやすいんじゃいと一人つっこみました。

 また、ママ友に声を掛けたきっかけを質問された人が、「〇さんのお子さんが、沖縄の某ホテルのトートバッグを持っていて。それは、そのホテルに泊まってキッズプログラムに参加した人だけもらえるバッグで、うちも同じのを持ってたんです。(中略)生活レベルっていうか、価値観が同じかなあと思って」と回答しているのを読んだとき、「価値観」って便利な言葉だなと思うとともに、絶対に豊洲には住まないと誓いました。「豊洲への不満点は?」という質問に「カブトムシがいない」と答えた人がいたことは、ちょっと面白かったですが……。

 隔月刊なのがもったいないほど読み応えある「Domani」、次号も楽しみにしています。
(島本有紀子)

永野芽郁は高級ブランドアピール、日向坂46は“非モテ”設定!? 読者の共感に乏しい「Seventeen」

 「Seventeen」(集英社)6月号は、「JK的ビューティー元年とーらい!!」と銘打って、メイクやヘアアレンジが特集されています。ちなみに5月号は「進学KAWAII元年楽しすぎ!」というテーマだったので、2019年の「Seventeen」(以下ST)には、さまざまな“元年”が訪れているようです。6月号の表紙を飾るのは、お茶の間でもすっかりおなじみになった、女優・永野芽郁。今月号でST専属モデルを卒業とのことで、巻頭で大々的な特集が組まれています。朝ドラ女優の爽やかさが目にまぶしすぎますが、早速中身見ていきましょう!

<トピックス>
◎みんな、ありがとう(ハート)大好き(ハート)永野芽郁卒業します!
◎全身\4,999以下で願望実現着まわし14DAYS
◎恋のきっかけにも追い込みにも使える(ハート)インスタストーリーのモテクがヤバい!!

読者を無視! “女優”永野芽郁の金銭感覚

 巻頭特集は「みんな、ありがとう(ハート)大好き(ハート)永野芽郁卒業します」と銘打って、3年間STモデル務めた永野の新しい門出を14ページにわたり祝福しています。ST出身のモデルといえば、現在放送中のNHK朝ドラ『なつぞら』で主演を務める広瀬すずや、その姉の広瀬アリス、演技が酷評されるものの“抜群のかわいさ”で乗り切る本田翼、ほかにもDAIGOを使いこなす北川景子、木村カエラに鈴木えみ、榮倉奈々など、そうそうたるメンバーがいます。朝ドラ『半分、青い。』で主演を張るなど、すでに女優として知名度が高い永野がOGの仲間入りするわけですから、STモデルの層の厚さを感じざるを得ません。

 冒頭の4ページでは、永野が読者からの質問に回答。しかし、その内容は、日課やハマっていることなど、オーソドックスなものばかりで、「卒業」という企画の割に、薄~い内容です。そんな中、「心の支えは?」という読者からの問いに、「自分」と答える永野。その理由は「心を成立させているのは自分で、その『自分』を支えてくれるのがまわりの人」とのこと。さすが朝ドラ女優! 強い! と“一瞬”思いましたが、結局のところ「心の支え」=「まわりの人」と解釈できるのでは?

 また、「買い物に行く場所は?」という質問に「伊勢丹新宿と六本木エストネーション」と答えています。先日、ウェブサイト「FRIDAYデジタル」でも、エストネーションで買い物する姿をスクープされていましたが、読者層である女子高生たちを完全に無視して、「ニュー・ラグジュアリーストア」と呼ばれる同所を回答するとは、さすが“売れっ子女優”といったところでしょうか。紹介される永野の私服は、Maison Margielaのデニムに、Acne Studiosのトップス、Theoryのベストなど、10代に手が届きそうにない高価な商品ばかり……。国民的女優が私服に何を着ようとかまいませんが、もう少しST読者も参考にできるコーディネートを選べばいいのに……と思ってしまいました。高級なお召し物ばかりをアピールされたら、GUなどの低価格帯でおしゃれな着まわし企画を組んでいる編集部が泣いちゃいますよ!

 先ほどの永野の高額な私服とは打って変わって「全身\4,999以下で願望実現着まわし14DAYS」という良心的な企画を見ていきましょう。日向坂46・小坂菜緒が、男子ウケを狙ったコーディネートを披露します。小坂は「女友達はいるけど、彼氏がいつまでたってもできない……モテたいよーっ」とファッションで男子ウケを目指すのですが、坂道グループでセンターを務める小坂が言っても説得力がなさすぎます……。 

 そんなアイドル界でもトップの人気を誇る小坂が、「かわいいけど男っぽいのが残念」と、陰で男子に言われるところからストーリーは始まります。その言葉にショックを受けた小坂は、コーディネートにパステルカラーを取り入れ、美容室では「男子にモテそうな感じで!」とヘアオーダー。最終的に「かわいくなった小坂から目が離せなくて」と告白されるのですが、ファッションとヘアスタイルを変えるだけで、恋愛がうまくという非現実な展開に、ただただ彼女のポテンシャルの高さを見せつけられる企画でした。

インスタで「におわせ系」の投稿を推奨

「恋のきっかけにも追い込みにも使える(ハート)インスタストーリーのモテクがヤバい!!」では、インスタグラムの機能「ストーリー」を使ったモテを指南します。「ストーリー」とは投稿した写真や動画は、通常の投稿とは異なり24時間後に自動的に削除されるシステムなのですが、このページで披露されるストーリーの“モテク”は、あらゆる“あざとさ”を凝縮したテクニックばかりで、少々恐ろしくなります。

 まず紹介されるテクニックは「におわせ系でモテ!」というもので、「彼におごってもらったモノをUP」することを推奨しています。写真の例として、男性の手をあえて映りこませた2杯のタピオカの写真を掲載していますが、このような投稿は、「女子ウケは微妙」としながら、「こんなに喜んでくれるんだ!」と、おごった側の男性を喜ばせる効果があるとのこと。高校生で、この“モテク”をマスターするなんて、今後の女性の化け具合が末恐ろしいです……。数年後にはタピオカから高級レストランにレベルアップ! なんて日もそう遠くはないかもしれません。ほかにも「彼に寄せてく系でモテ!」というテクニックでは、「彼の地元のお店」の写真を位置情報付きで投稿するという、一歩間違えたらストーカーのような行動を取り、彼からの連絡を待つというものでした。先月号までは、女友達に嫌われることを極端に恐れ、「におわせ系」を完全NG行動としていた「ST」ですが、一体どんな心変わりがあったのでしょうか。結局のところ、男子ウケと女子ウケの両立は難しいと、匙を投げつけられたような気持ちに。

 「ST」は、読者のファッションや学校生活の悩みに優しくより沿ってくれる雑誌だと思っていましたが、高校生の1カ月のアルバイト代が一瞬で吹っ飛ぶ価格の洋服を紹介したり、日本を代表するアイドルグループが「非モテ」キャラを演じ、「男ウケ」の行動を指南するなど、浮世離れした世界が広がっていました。先月までは“全人類モテ”という目標を掲げ、友達に気を使いまくっていた優等生ST読者が、6月号に掲載されているような「男目線」を意識した行動に切り替えられるか心配です。
(藤本なつき)

橋本環奈の顔面になれる!? 「努力次第で何とかなる」思想を植えつける「ar」の非情さ

 今月の「ar」(主婦と生活社)は「その努力、必ず実ります 顔面偏差値アップ作戦」と銘打った「BEAUTY特集号」です。顔面偏差値とは、読んで字のごとく顔の良し悪しを偏差値でたとえた俗語。主にネット掲示板等で他人の容姿を無責任に採点、批評するときに使われるため、良いイメージではない単語だと思っていたのですが、「ar」は堂々と表紙に打ち出してきました。さらに、ネット上では単に顔の造作のみを採点する非情なものとして使われている「顔面偏差値」を、「ar」では努力次第でどうにかなるものとして捉えている様子です。

 同誌は2月号でも、一般的にはマイナスイメージである「匂わせ」という俗語を、「匂わせ女子=勝ち組!」とポジティブに捉えた特集を組んでいました。この感じ、「私たちって“明るい世界の住人”だけど、オタクさんっぽいネットスラングも使えちゃうよ! 意味はよくわからないけど! キャピキャピキャピ」というリア充の雰囲気がうまく出ています。読んでいるだけでリア充になれる気がする中身、早速見ていきましょう。

<トピックス>
◎「橋本環奈 隅から隅まで(ハート) 環奈顔まとめ」 
◎「その明るさが世界を救う おフェロGAL、爆誕。」
◎「だまされたくなる可愛さ 愛しのたぬきFACE」&「キャッとする!? arは全力で猫推しデス」

橋本環奈の正論は役には立たない

 表紙と巻頭特集「隅から隅まで(ハート) 環奈顔まとめ」に登場するのは、“千年に一度の美少女”こと橋本環奈です。顔面偏差値アップ作戦という特集で彼女を持って来るとは、ハードルが高すぎやしないか? と思いましたが、天然ポジティブ誌「ar」は、そんなことお構いなし。「パーツ別に自己分析して見えてきたキラキラスパークリングな女子になる秘密。今すぐマネちゃお(ハート)」と、マネしちゃえば橋本環奈になれる的な希望を、無邪気に植え付けてきます。

 そうして提示されている“橋本環奈の条件”は、「ぱっつんな前髪」「色素薄めな瞳」「すっとした鼻筋」「ピンク色チーク」「ぷるぷるなリップ」。なるほど! 前髪はカット、瞳はカラコン、チークとリップはメイクで変えられるから、どうしても変えられないのは鼻筋だけ! これで私も鼻筋以外は橋本環奈ね!! ……と思える女子がいるとは、まさか「ar」も思っていないのでしょう。内面を磨けば外見も磨かれるということを伝えたいようで、彼女のマインドを紹介するインタビューにも力を入れています。

「自分にチャンスがこないと思っている人は、チャンスを見失っちゃうんだと思う」
「何事も楽しめる人はいい方向に行く。どれだけきつくても、楽しめば結果、達成感という何事にも代えがたい幸福感というのがある」
「過程では弱音は吐かないって決めてる。『ださい』って思うんで」
「笑顔は自分も周りも幸せにしてくれるから、どんな時も忘れないように(ハート)」
「人の好き嫌いはあまりなくて、人見知りもしないです。人間好きなんだと思います」

 自己啓発本か! とツッコミたくなる正論のオンパレード。言っていることは確かに正しいんだと思います。でも、内容にまったく奥行きや温度を感じないのは筆者だけでしょうか!?

 同誌のカルチャーページには、歌手・あいみょんのインタビューも。あいみょんは、ラベルライター「テプラ」にハマっているそうで、「今はジッタリン・ジンさんのアルバムタイトル『ハッピーカムカム』という文字を打って、携帯に貼っています」とのこと。こっちをマネした方が幸せになれそう、と個人的には感じました。

 流行を牽引する「ar」、今回は「おフェロGAL」という新スタイルを推してきました。その企画タイトルが「その明るさが世界を救う おフェロGAL、爆誕。」。

 おフェロGALの条件とは「友達をRespect」「ホメ合う天才」「感情に素直」の3つだそうで、リード文では、「GALは自分の人生を明るく楽しく生きる才能にあふれた女の子たち。そんなGALマインドをar流に解釈したら、こんなおフェロでおしゃすぎるネオ人種が生まれちゃいました。名づけて“おフェロGAL”、増殖の予感ッ!」とアツく訴えています。

 そんなおフェロGALファッションとして紹介されているのは、競輪選手が履くような膝上スパッツ(白)にチェックシャツを合わせていたり、顔と同じくらいの大きさのフープピアスをぶら下げていたり、塩沢ときさんのような派手な白ぶちメガネをかけたりと、かなりの覚悟が必要なもの多数。確かに「友達をRespect」している「ホメ合う天才」であれば、このような格好で待ち合わせに現れても、「おしゃれだね!」と褒めてくれそうです。

 今号だけでは全貌が掴みきれないおフェロGALのこれからの展開が楽しみです。

人間界逃避策としてのメイク5種

 なにかと動物になりたがることの多い同誌のメイク企画。今号では、それぞれ別の企画で猫とタヌキ、2つの動物メイクが登場しました。

 さらに、猫メイクの「arは全力で猫推しデス」では短毛種と長毛種の2種類に分類され、猫ほど推されてはおらずちょっと可哀そうなタヌキメイク「愛しのたぬきFACE」でも、「あまあまたぬき」「やんちゃたぬき」「ゆーわくたぬき」の3種類に分類されているので、今月号だけで5種の動物メイクを学ぶことができる計算です。

 顔面偏差値って結局、努力では変えられないんじゃないかと気付いちゃった人、橋本環奈の正論や、おフェロGALのネアカっぷりに当てられ、なんか疲れちゃった……と思った人は、バリエーション豊富な猫orタヌキメイクで人間界からの疑似逃避をしてみるのも良いかもしれません。
(島本有紀子)

JKの「ブラックバイト・部活」に注意喚起! 優等生を良しとする「Seventeen」に募る不安

 「Seventeen」(集英社)5月号は、「進学KAWAII元年(ハート)楽しすぎ! かわいすぎ! なJKキングダム開幕―!!」というテーマのもと、「Seventeen17人の新学期制服こーなります宣言っ!!」「キングダムJK制服着まわしSTORY」「新学期JK初遊び正解コーデ」など、新学期に胸を躍らせる企画が並んでいます。パラパラとページをめくっていくと、次々にカラフルな写真や文字が目に飛び込んできます。若さがダダ漏れする誌面に滅入りながら、読み進めていくと「ブラック部活」「ブラックバイト」というキラキラJKのバイブル「Seventeen」らしからぬ重いワードが登場。なんだか雲行きがおかしくなってきましたが、早速中身を見ていきましょう~!

<トピックス>
◎新学期JK初遊び正解コーデ
◎新友育成ケイカク☆ はじめましてのJKマナー
◎ブラック部活・ブラックバイトの見分けかた

■おしゃれさよりも、まずは「浮かない」!

 初めにチェックしていくのは「初めて学校の外で会う時に、“絶対”におしゃれと思われたいから! 新学期JK初遊び正解コーデ」です。新しくできた友達と遊びに行くファッションを、シチュエーション別かつ、「センスよく」「ノリよく」「女の子らしく」「大人っぽく」の4種類のテイストに分け、コーディネートを紹介しています。この企画には、「Seventeen」(以下ST)読者の意見も取り入れられているのですが、“絶対”おしゃれと思われたいと意気込む彼女たちのファッション必須条件は「自分らしくキャラ立ち」しつつも「まわりから浮かない」ことだそう。

 そんな難しい注文を投げてくる保守的なST読者に、どんなアドバイスをしているかというと、例えば、買い物に行く際には「トレンド意識で今っぽく」がポイントとのこと。ただ、いきなりのやりすぎはNGで、“さりげなさ”が重要だそうです。「まわりから浮かない」ように学校生活を送っているST読者にとって、私服を選ぶ時でも“なじむ”ことは大前提なのでしょう。なお、具体的なコーディネートについてですが、ノリがいいと思われたい時は、ネオンカラーのパーカーを着ることを勧めています。「明るくハキハキしているように見え、待ち合わせで見つけてもらえそう!」というものの、「まわりから浮かない」どころか目印になっているじゃなかい……とツッコまずにはいられません。トレンドを意識している割には、小学生が遠足で着る服と結果はあまり変わらなさそうです。

 次に、ファミレスに行くときは、「会話盛り上がる つっこまれ服」が正解とのこと。「なにそれー」「どこのー?」と盛り上がるシーンを想像して、コーディネートするのがST流ファミレスファッション。“浮く”可能性があるのにもかかわらず、ツッコまれネタを自ら用意するST読者の勇気に拍手です。ST読者的“つっこまれ服”として紹介されているのは「中国中国中国……」と、小さな文字で埋め尽くされた総柄ブラウスと、林家ペー&パー子を彷彿とさせるショッキングピンク色の布地に、恐竜が刺繍されたスウェット。言われてみれば、ペーパーが、長年芸能界で生き残っている要因の一つは「ピンク色」のインパクトような気もするし、個性的な刺繍は話題に欠けることがないかもしれませんが、“浮くこと”を恐れるST読者にしては大胆なファッションで、いまいち許容範囲がつかめませんでした。

 彼女たちにとってのファッションは「自己表現」というよりも、「コミュニケーションツール」の一つのようです。しかし、気になったのは、私服コーディネート企画かつ、それぞれのシチュエーションに沿って4テイストものコーディネートが紹介されているのに、どれもアイドルの衣装のような統一感があること。せっかく校則から開放される休日なのに、友人とおそろいテイストでまとめるのは、もったいないと思いました。反対に、自分はこういうファッションが好き! と、新学期の早い段階で発信して、自分を貫くのもアリなのでは? いや、でも、「友達からの厳しいファッションチェックが入るぐらいなら、いっそのことガチガチのドレスコードを決めてくれた方がラクかも……」とも思ってしまったのも事実です。

 続いて見ていくのは「新友育成ケイカク☆ はじめましてのJKマナー」です。「最初がカンジン!」ということで、新しくできた友達と初めて買い物やカフェに行くときなど、さまざまな“初めて”のマナーを手取り足取り教えてくれます。

 例えば、カフェに行く時は、事前に友達の好き嫌いやアレルギーを確認し、1,000円以下の店を3つほど調べていくのがマナーとされています。最初のうちは、食べ物のシェアや「ひとくち、ちょうだい」もNG。ここまでスマートな振る舞いをしたら、次も幹事にされてしまうのではないかと心配になりますが、友達からの評価が気になるST読者であれば、喜んで引き受ける姿が想像できました。

 この企画に登場するマナーを完璧にマスターしたら、まず嫌われることはないでしょう。ただ、空気を読めなかったとしても、「天然」「毒舌」といったキャラを、若さと勢いで押し通すことも一つの対処法なのでは? それを受け入れてくれる友達とは意外といます。“マナー”を頑張りすぎて、家に着いたらゲッソリ……なんてことにならないように願うばかりです。

■ヘビーすぎるブラック部活・バイトがJKの時間とやる気を搾取!?

 最後に見ていくのは「“読者の地獄体験談をチェック”ブラック部活・ブラックバイトの見分けかた」です。読者が経験した過酷なバイトや部活での出来事が約30個掲載されています。

まずブラックバイトのページには、休憩時間もなくサービス残業を強要されるといった体験談が寄せられていました。ほかには、店長から「かわいいね」と言われ、体を触られるなどのセクハラを受けたという告白まで。どれもこれもJKのファッション誌に収まる話ではなく、日本の社会問題が並んでいます。労働時間は普通に法律違反ですし、セクハラ問題も訴訟レベルです。

 次にブラック部活については、先生の好みで選ばれた「(顧問の名前)係」というのが存在し、ジュースを買うなどの雑用を押し付けられるという恐るべき体験談が。また、先輩の衣装を“伝統”とかこつけ徹夜で作らされた挙げ句、またしても“伝統”という理由で怒鳴られたというブラック部活の実情もつづられていました。明らかに理不尽な仕打ちを受けるようであれば、退部するのも一つの手段だと思います。上司や先生、先輩に物申すことは勇気が必要ですが、誰かが動かないと悪しき伝統はなくならないんですよね……。欅坂46の「サイレントマジョティー」を熱唱したくなりました! そんな冗談はさておき、相談機関の連絡先や対処方がどこにも掲載されておらず。体験談をネタにするだけではなく、ST読者に向けたアドバイスがほしいところでした。

 友達付き合いも真面目で、ファッションにも気を配るST読者。優等生な彼女たちの大切な時間とやる気が、ブラック部活・バイトに、搾取されないことを祈るばかりです。精神や体力を蝕まれてしまっては、元も子もありません! 先に挙げた、ファッション企画やマナー企画もそうですが、何事も頑張りすぎず、ハートや音符が飛び交う「Seventeen」誌面のテンションで毎日を送ってほしいです。
(藤本なつき)

量産型JK育成計画!? 男には“性的アピール”、友達にはとにかく“共感”と説く「Seventeen」

 「Seventeen」4月号(集英社)は、「新学期準備は、Seventeenにおまかせ(ハート)」題し、新学期デビューに向けて、ファッションから言動、SNSの使い方までを指南しています。JKにとって新学期というものは、いろいろと気を配る必要があるようです。一方、表紙には、「天使すぎるJK」や「全人類モテ! 最強JK育成ケイカク」など大袈裟なワードが、ポップな字体とともに舞い踊っています。JK時代の春休みは、はるか遠い記憶……。新学期の不安と期待が入り混じった、懐かしい気持ちを思い出しつつ、中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎イケメンに叱られる! モテ服(ハート)
◎新クラで即好かれる(ハート)新学期の“ツカミ”
◎決定版・全人類からモテるアカウント

男を興奮させたい! 叱ってほしい! JKのドM妄想劇

 最初に見ていくのは、「Seventeen」 モデル(以下STモ)が、シチュエーション別に男心をくすぐるモテ服を披露する企画「イケメンに叱られる! モテ服(ハート)」。ちまたで流行中のバラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』(NHK)ブームに、強引に乗っかったような「叱られ」企画と言えます。「叱られ」といっても、どうせ「俺の心をこんなに虜にしやがって、バカ」といったニュアンスだろうと、こちらも無理やり解釈しました。

 さて肝心の「叱られ」ですが、やはり予想通り。例えば、肩あきワンピースを着て、気になる先輩と外出するシチュエーションでは、「そんなスキ作って……好きになっちゃうだろ!! っていうか……好きだよ」と、“叱られる”妄想を繰り広げます。露出した肩よりも、相手の寒いダジャレで体が凍えそうになりました。

 また、パールつきニットを着用し、カフェでお茶をする設定では、イケメン店員から「お客様待ってください!! 僕の視線を奪っておいてそのまま帰る気ですか!!」と手首を捕まれているのですが、誌面のカットは、どこからどう見ても万引犯と店員。テレビ番組でよく見る、万引きGメンの1シーンに、まったくキュン(ハート)しません。

 まだまだ、STモの妄想は止まらず……。“ゆる”シルエットのシャツを着て、年上彼氏とデートに行く妄想では、「からだのラインかくすから妄想しちゃうじゃねぇか」とのこと。あえてダイレクトな露出を避け、“からだのライン”を計算し尽くした、あざといJKは、一体どのような女性に成長するのでしょうか……。末恐ろしいですね!

 男性を刺激する服を着用し、お花畑にどっぷりつかったSTモ。世の中、褒めてくれたり、叱ってくれる優しい男性ばかりではありません。どうか、変な男に引っかからないでくれ! と願うばかりです。そして、男ウケばかり狙って、女友達に嫌われてしまったら、「Seventeen」の掲げる“全人類モテ”計画が頓挫するのではと、心配になりました。

 次に「新クラで即好かれる(ハート)新学期の“ツカミ”」を見ていきましょう。「ツカミ=芸人やタレントが観客の心をつかむネタ」を学び、クラスの人気物を目指す企画なのですが、ざっと見ただけで「捨て身の覚悟が必要」と身震いが……。

 同企画には、“ツカミの達人”として、ゆりやんレトリィバァ、乃木坂46・秋元真夏、みちょぱこと池田美優の3人が講師として登場し、それぞれのキャラに応じたツカミを教えてくれます。

 例えば、新学期の自己紹介。ゆりやん流は「よろしくおねがいします!」言いながら、エビ反りの動作で笑いを取りにいくそうですが、筆者は「NSCのネタ見せ?」と思ってしまいました。これを新学期の独特の空気間に包まれた教室で再現するのは、黒歴史を作る可能性が高すぎます。

 また、先輩との付き合い方について、ゆりやんは大袈裟なジェスチャー付きで、「ほらみんな! 先輩の話を聞いて!」と、とにかく先輩を持ち上げることを推奨していましたが、「吉本仕込みの太鼓もち」としか思えません。一方の秋元は「教えてください!」とおねだりポーズで、部活などへの“熱心さ”をアピールすると提案していたものの、「さすが乃木坂46随一の“あざとキャラ”と呼ばれるだけはある」という感想しか抱かずじまいでした。

 そんな中、みちょぱは「さっきはありがとうございました!」と、すぐにお礼LINEを入れ、「先輩の前では礼儀第一。信用されるコを目指す」という回答。みちょぱのアドバイスは、企画にかこつけた“自分アピール”をすることなく、的確かつハードルも低く、世代問わず参考になります。

 お笑い風の痛々しい“ツカミ”で黒歴史を作るよりも、みちょぱ流の「礼儀、信用される人間」を目指すのが無難なのかもしれません。

全人類からモテるより、鍵をかけよう!

 “新友とのファーストコンタクト=SNSの時代”という現代っ子ならではの企画「ヤバイものは新学期前に抹消! 好感度MAXなSNSアカに生まれ変わる 決定版・全人類からモテるアカウント」には、SNSのアイコンや投稿内容に加え、コメントに関してまで、“全人類”からモテるような指南がびっしり書かれています。

 SNSのアイコン選びにも、縛りがあるST読者……。NGアイコンは、「プリクラのトリミング」らしく、「自分大好きかよ。絶対自己中」という理由で嫌われるとのこと。たかがアイコン一つでこの言われよう。辛辣すぎる言葉に、新学期早々不登校になりそうです……。反対に、モテアイコンは「おしゃれなモデル」で、「有名すぎない海外のブロガーやインスタグラマーなど、ツウな人選の方がポイント高め」らしいですが、後者の方がよっぽど鼻につくと思います。センスをアピールしてくる人は、何かと面倒ですよ!

 続いて、インスタグラムへのNG投稿は、「におわせ写真」とのこと。「かまってちゃん」っぽさが嫌われる原因だそうです。嵐・二宮和也との交際をほのめかす匂わせ写真をブログに投稿し続け、嵐ファンだけにとどまらず、世間からも嫌われている、元フリーアナウンサー・伊藤綾子に届いてほしいです! ニノの洋服を映りこませた写真の投稿は、「かまってちゃん」の極みだけに、周りの目を気にしすぎるST読者の謙虚さを見習ってください!

 この世代にとってのSNSは、友達との仲良しツールを超えて、自分をブランディングする材料の一つのようです。しかし、SNSの特集にもかかわらず、ネットリテラシーなどの基本事項は教えておらず、基本マナーとして挙げられているのは「友達の投稿にはすべていいね!」とのこと。いやいや、「悪口を書かない」「個人情報は非公開」これが基本マナーだと声を大にして言いたいです! 「全人類からモテるアカウント」よりも、炎上や犯罪に巻き込まれないことの方がよっぽど重要でしょう。

 周囲から浮かないように、キャラ作りに励み、SNSでも空気を読んでコメントや投稿するJKたち。KYという言葉は死語になりましたが、より空気を読む風潮が強くなっているのではないでしょうか。「Seventeen」の言う「全人類モテ! 最強JK育成ケイカク」は、「他人の評価を気にして、『個性』『自分らしさ』を潰すケイカク」のように読み取れました。新学期に猫をかぶったって、1カ月もすれば、化けの皮が剥がれます。周囲の目ばかり気にして“量産型”とディスられる前に、己をさらけ出した方が、楽しいJKライフを送れるはずです!
(藤本なつき)

「ar」初登場で乃木坂46を蹴散らす! 安達祐実(37歳)が突きつけてくる“素材”という現実

 「ar」4月号(主婦と生活社)は、「大好きな服で可愛くなろ!」と題したファッション特集号。「この春、イチ抜ける(ハート) 可愛い服を着てる自分が好き!」「平成最後の春、とびきりラブい私になる」「甘党女子のナウ服はこうでなくっちゃ」など、テンションの高いタイトルが並び、「ar」名物の“絶対にマネできないコーデ”が今号も豊作! 早速、中身を見ていきましょう。 

<トピックス>
◎カレ好みのモノトーンLOOK
◎おしゃH顔だ~いすき(ハート)
◎安達祐実の夢みたいなLOVE顔

大阪のオバちゃんも驚く雌ヒョウ爆誕

 パステルカラーがちまたに溢れ出す春に、あえてモノトーンの服で攻めようという特集「カレ好みのモノトーンLOOK」。タイトルだけ見て「これなら私にも真似できるコーデがあるかも?」と思った自分が甘かった。

 最初のページでドーンとヤンキー座りを披露しているのは、白いキャミソールの上に白いオーバーオールを着ただけのモデル、森絵梨佳。手には買い物カゴにも見える白いメッシュのビニールバッグを提げています。このような格好で出かけられる場所が、思い浮かびません。そして寒そう。

 「ar」によれば、「注目のホワイトコーデ。美人しか似合わない? いえいえ、コツさえ掴めば無問題(ハート)。えり抜きシャツや肌見せで抜け感をつくって」とのこと。抜け感って何だろう、と考えさせられます。

 ブラックコーデの方も、頭頂部の上で結んだツインテールの森絵梨佳が、黒いキャミソールの上にフワッフワでスッケスケの黒レースカーディガンを羽織り、下半身は黒ショーパン。悪魔のコスプレでしょうか。ハロウィンでは使えそうです。

 また別の企画「一点盛り至上主義」でも、オールスパンコールのタンクトップにピンクのタイトスカートというステージ衣装のようなコーデ、上下黄色に緑のウエストポーチを提げて遠目から見ればタンポポのようなコーデなど、街で見かけたら二度見、三度見してしまうコーデが盛りだくさん。中でも最も気に入ったのは、ハイネックで超ミニなAラインのヒョウ柄ワンピを一枚で着こなしたコーデ。大阪のオバちゃんもビックリな、全面的ヒョウ感! 添えられたキャプションがこちらです。「私をつかまえて! 上品テイストの雌ヒョウ、ここに爆誕」。ヒョウをつかまえられる獣っているのでしょうか。

 「ar」に掲載されているのはリアルクローズではない、パリコレと同じ感覚で見るべし、ということを再認識しました。

 人気ヘアメイク、イガリシノブ氏のメイク企画。今号では新たに「おしゃH顔」を提案しています。タイトルは「おしゃH顔だ~いすき(ハート)」。「ハズキルーペ、だ~いすき」と同じ抑揚で読むと良さそうです。

 おしゃH顔とは、おしゃれでエッチな顔のことのよう。「#スイッチON #男子の本能 一発ムーディ顔」メイクは、ラデュレのピンク色リップを「ぐちゅぐちゅ~っ」と塗るのがポイントとか。「唇は思いきりじゅわじゅわに(ハート)」「ぐちゅぐちゅ塗りで唇だけにHっぽさを潜ませながら、メスモードを完全にON!」とのことです。男子、一発、ぐちゅぐちゅ、じゅわじゅわ、唇、H、メス……。どこかの成人雑誌のような単語のチョイスにしびれます。

 ほかに、名前だけではどんなメイクか想像もつかない「#思わせぶり #ドキドキさせる おフェロエッジ!!! Yes!」メイク、「#禁欲セクシー #眼差し攻撃 囲み目LOVER!!!」メイク、「#ピンクが味方 #目標は子猫 ワントーンBABY!!!」メイクなども。ビックリマークの多用からもテンションの高さがうかがえます。気になった方はぜひ、見てみてください。

 またイガリシノブ氏、自身が手掛ける化粧品「フーミー」の商品を、この企画内で4点も使用して紹介しています。感性の人かと思いきや、意外と商人(あきんど)。奥が深いイガリシノブ氏です。

乃木坂を公開処刑する安達祐実

 最後は、「ar」初登場の安達祐実。奇跡の童顔37歳が、6ページに渡って愛用コスメやメイク方法を紹介しています。主演ドラマ『家なき子』(日本テレビ系)や、井戸田潤との結婚・離婚などをリアルタイムで知らないであろう、20~25歳という「ar」の読者層には、ただただ美しい37歳のビューティーアイコンとして映っているのでしょうか。

 確かにどのページの安達祐実も、めちゃくちゃ美しく、ヘタしたら「ar」が大量にモデルとして投入している乃木坂46のメンバーよりも、透明感があるように見えます。素材が奇跡ということは重々承知で、それでも30代、40代の希望! そのメイク方法を読んでみると……。「なるべく薄づきで清潔感があるメイクを心掛けていて、整える感覚に近いかもしれないですね」「ファンデーションを薄く塗って、ツヤの出るパウダーをのせる。まぶたのベースにも光沢感をプラスして、赤茶系のリップを塗るのが定番」。ちなみに愛用ファンデはRMK。フッ……フツー!

 やはり素材の力か……と現実を突き付けられる結果となりましたが、大量の乃木坂に混じって37歳を起用する「ar」の挑戦心には敬意を表したいです。
(島本有紀子)

「ar」初登場で乃木坂46を蹴散らす! 安達祐実(37歳)が突きつけてくる“素材”という現実

 「ar」4月号(主婦と生活社)は、「大好きな服で可愛くなろ!」と題したファッション特集号。「この春、イチ抜ける(ハート) 可愛い服を着てる自分が好き!」「平成最後の春、とびきりラブい私になる」「甘党女子のナウ服はこうでなくっちゃ」など、テンションの高いタイトルが並び、「ar」名物の“絶対にマネできないコーデ”が今号も豊作! 早速、中身を見ていきましょう。 

<トピックス>
◎カレ好みのモノトーンLOOK
◎おしゃH顔だ~いすき(ハート)
◎安達祐実の夢みたいなLOVE顔

大阪のオバちゃんも驚く雌ヒョウ爆誕

 パステルカラーがちまたに溢れ出す春に、あえてモノトーンの服で攻めようという特集「カレ好みのモノトーンLOOK」。タイトルだけ見て「これなら私にも真似できるコーデがあるかも?」と思った自分が甘かった。

 最初のページでドーンとヤンキー座りを披露しているのは、白いキャミソールの上に白いオーバーオールを着ただけのモデル、森絵梨佳。手には買い物カゴにも見える白いメッシュのビニールバッグを提げています。このような格好で出かけられる場所が、思い浮かびません。そして寒そう。

 「ar」によれば、「注目のホワイトコーデ。美人しか似合わない? いえいえ、コツさえ掴めば無問題(ハート)。えり抜きシャツや肌見せで抜け感をつくって」とのこと。抜け感って何だろう、と考えさせられます。

 ブラックコーデの方も、頭頂部の上で結んだツインテールの森絵梨佳が、黒いキャミソールの上にフワッフワでスッケスケの黒レースカーディガンを羽織り、下半身は黒ショーパン。悪魔のコスプレでしょうか。ハロウィンでは使えそうです。

 また別の企画「一点盛り至上主義」でも、オールスパンコールのタンクトップにピンクのタイトスカートというステージ衣装のようなコーデ、上下黄色に緑のウエストポーチを提げて遠目から見ればタンポポのようなコーデなど、街で見かけたら二度見、三度見してしまうコーデが盛りだくさん。中でも最も気に入ったのは、ハイネックで超ミニなAラインのヒョウ柄ワンピを一枚で着こなしたコーデ。大阪のオバちゃんもビックリな、全面的ヒョウ感! 添えられたキャプションがこちらです。「私をつかまえて! 上品テイストの雌ヒョウ、ここに爆誕」。ヒョウをつかまえられる獣っているのでしょうか。

 「ar」に掲載されているのはリアルクローズではない、パリコレと同じ感覚で見るべし、ということを再認識しました。

 人気ヘアメイク、イガリシノブ氏のメイク企画。今号では新たに「おしゃH顔」を提案しています。タイトルは「おしゃH顔だ~いすき(ハート)」。「ハズキルーペ、だ~いすき」と同じ抑揚で読むと良さそうです。

 おしゃH顔とは、おしゃれでエッチな顔のことのよう。「#スイッチON #男子の本能 一発ムーディ顔」メイクは、ラデュレのピンク色リップを「ぐちゅぐちゅ~っ」と塗るのがポイントとか。「唇は思いきりじゅわじゅわに(ハート)」「ぐちゅぐちゅ塗りで唇だけにHっぽさを潜ませながら、メスモードを完全にON!」とのことです。男子、一発、ぐちゅぐちゅ、じゅわじゅわ、唇、H、メス……。どこかの成人雑誌のような単語のチョイスにしびれます。

 ほかに、名前だけではどんなメイクか想像もつかない「#思わせぶり #ドキドキさせる おフェロエッジ!!! Yes!」メイク、「#禁欲セクシー #眼差し攻撃 囲み目LOVER!!!」メイク、「#ピンクが味方 #目標は子猫 ワントーンBABY!!!」メイクなども。ビックリマークの多用からもテンションの高さがうかがえます。気になった方はぜひ、見てみてください。

 またイガリシノブ氏、自身が手掛ける化粧品「フーミー」の商品を、この企画内で4点も使用して紹介しています。感性の人かと思いきや、意外と商人(あきんど)。奥が深いイガリシノブ氏です。

乃木坂を公開処刑する安達祐実

 最後は、「ar」初登場の安達祐実。奇跡の童顔37歳が、6ページに渡って愛用コスメやメイク方法を紹介しています。主演ドラマ『家なき子』(日本テレビ系)や、井戸田潤との結婚・離婚などをリアルタイムで知らないであろう、20~25歳という「ar」の読者層には、ただただ美しい37歳のビューティーアイコンとして映っているのでしょうか。

 確かにどのページの安達祐実も、めちゃくちゃ美しく、ヘタしたら「ar」が大量にモデルとして投入している乃木坂46のメンバーよりも、透明感があるように見えます。素材が奇跡ということは重々承知で、それでも30代、40代の希望! そのメイク方法を読んでみると……。「なるべく薄づきで清潔感があるメイクを心掛けていて、整える感覚に近いかもしれないですね」「ファンデーションを薄く塗って、ツヤの出るパウダーをのせる。まぶたのベースにも光沢感をプラスして、赤茶系のリップを塗るのが定番」。ちなみに愛用ファンデはRMK。フッ……フツー!

 やはり素材の力か……と現実を突き付けられる結果となりましたが、大量の乃木坂に混じって37歳を起用する「ar」の挑戦心には敬意を表したいです。
(島本有紀子)

「Domani」港区ママエピソードは偏見まみれ!? 「工作用の箱はエルメス」などネタの宝庫

 「Domani」(小学館)は前号から隔月刊になるにあたり、ワーキングママ向けファッション誌に大リニューアルしました。少し前まで婚活企画もあった同誌ですが、バリキャリ独身、DINKS読者のことは、すっぱり切り捨ててしまったようです。

 新キャッチコピーは「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」。ですが、その中身はワーキングマザーを本当に応援したいのか、それとも笑いものにしたいのか、測りかねるものになっています。世間のワーママ像をゆるがしかねない新「Domani」、4・5月号の中身を早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎“かっこいいオカン”になろう!
◎イケ★ママ的かっこいい白って!?
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「港区の女」

表紙に「おかあさんずっといきてね」

 新「Domani」の最も気になるところ、それは表紙。リニューアル第1号だった前号では、特集名「ママと呼ばないで」を大々的にアピールし、その背後には「えっ!?お子さんいらっしゃるんですか?」「今さらモテても迷惑なだけ」「“ママに見えない”が最高のほめ言葉」「“〇〇ちゃんのママ”、本日休業中」……等々の言葉がつらつらと並んでいました。「子持ちに見えること=良くないこと」というイメージを刷り込みされているようで、ぞわぞわしてきます。

 表紙モデルも、上品なイメージだった小泉里子から新人の望月芹名に交代。ご丁寧に、表紙で「私、こう見えてママで編集者で表紙モデルです」と自己紹介されていました。「これくらい肩書掛け持ちでなくちゃ、『Domani』を読む資格ないのよ!」と言われているようで、これにも怖気づいてしまいました。

 そして、今号の特集は「かっこいいオカンになろう!」。前号ではママと呼ばれたくないと言っていた割に、オカンは良い様子。表紙には、子どもの手書きふう文字で「おかあさんずっといきてね」「ママのおしごとかこいい」「ままのかっこいいところはびーるのんでるとこです」などの賛辞が並びます。本来、微笑ましい内容なのですが、表紙モデルの挑戦的な眼差しと合わさると、どこかホラーに見えるから不思議です。

 中身にも、子どもに聞いた「ママのかっこいいと思うところはどこですか?」というアンケートの結果がずらり。「あまぐりのかわをママがガンっとわったこと」「こえがおおきい」「(プラレールの)せんろをつくってくれるところ」など、かわいらしい答えが続きますが、驚いたのは編集部による以下のまとめです。

「なるほど、結果、わかったこと、それは、子どもたちにとって、仕事に、家事に、毎日忙しいママたちのかっこいいと思うところ=カンペキじゃなくたって、ときに凹んだり、泣いたり、怒ったりしながらも、頑張っている…そんなママが大好きって、ことなんですね」

 読点の多すぎるポエム文で、ママ側の願望がたっぷり入った解釈をしています。

 前号と今号を並べて読むと「ワーママは他人から子持ち扱いされたくないのに、他人には“私は子どもに愛されてるママ”アピールしたい」「ママである自分を受け入れられないけど子どもには愛されたい」という厄介な存在であるように見えてきます。ワーママのイメージを「Domani」が下げているようにしか見えないのですが、これでいいんでしょうか!?

 次はファッションの企画「イケ★ママ的かっこいい白って!?」。ここで、前号の企画タイトルを見て見ましょう。「2019年、イケ★ママは”黒”しか着ない!?」。イケ★ママ的には、もう2019年は終わってしまったようです。

 前号では黒について「プライス分の価値がある一生お付き合いしていきたいお高め名品は、やっぱり黒で買うことがワーママにはベストアンサー」「汚れが目立たないからママには嬉しい」と言っていたのに、今号では「汚れたら洗えばよし。なんなら漂白できてラッキー」「抱っこする機会が減ってきた4歳児以上ママは白トップス解禁!」「ベビーカーに乗せることが多い3歳児以下ママは白ボトムOK」など、白を薦めています。

 働いているお母さんが大勢いる今、わざわざ「ワーママだから〇〇」「ワーママでも○○」と括ることこそが時代遅れでダサいのだということに気付いてほしいものです。

薄すぎる慶應幼稚舎の希望理由

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。前号の千代田区ママ編に続き、今度は港区ママ編です。

 港区在住のママに取材したと注釈がありますが、その中身は「港区ワーママの落ち着く場所はニューオータニかホテルオークラ」「子どもの送迎車はベンツのゲレンデ、アルファード、レクサス、ポルシェのカイエン、マセラティが多い」など、港区への先入観と偏見と妄想で書かれたものにも見えてきます。

 港区ママには、子どもを私立幼稚園に入れるか、それともインターナショナルスクールに入れるかが大きな問題だそうで、慶應の幼稚舎を希望するママは「幼稚舎友達との絆は、年を取っても強くて素敵です。それが一番の宝物ではないかしら?」と回答。それだけですか? どこの幼稚園・保育園に入っても子ども同士は絆を築くだろうよ。

 また「下駄箱には小さなUGGのブーツ、コートかけには子ども用モンクレールのダウンがずらりと並ぶ」「幼少クラスになると、お昼寝用のエルメスの毛布がずらり」「工作に使う箱を持って来るようにと言ったら、見事にオレンジの箱(エルメス)ばっかり」と、笑えない芸人のネタのような“港区幼稚園あるある”も。

 さらに、子どもの誕生日会は「一大プロジェクト」だそうで、会場は会員制社交クラブ「東京アメリカンクラブ」か、マンション住人専用ゲストルーム、もしくはハワイのコンドミニアムが多いとのこと。どこまで本当なのだろうか……。

 いつか板橋区、足立区などを取り上げてくれることを楽しみに待ちたいですが、果たしてそれまで新「Domani」は存続できるのか心配です。
(島本有紀子)

「Domani」港区ママエピソードは偏見まみれ!? 「工作用の箱はエルメス」などネタの宝庫

 「Domani」(小学館)は前号から隔月刊になるにあたり、ワーキングママ向けファッション誌に大リニューアルしました。少し前まで婚活企画もあった同誌ですが、バリキャリ独身、DINKS読者のことは、すっぱり切り捨ててしまったようです。

 新キャッチコピーは「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」。ですが、その中身はワーキングマザーを本当に応援したいのか、それとも笑いものにしたいのか、測りかねるものになっています。世間のワーママ像をゆるがしかねない新「Domani」、4・5月号の中身を早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎“かっこいいオカン”になろう!
◎イケ★ママ的かっこいい白って!?
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル「港区の女」

表紙に「おかあさんずっといきてね」

 新「Domani」の最も気になるところ、それは表紙。リニューアル第1号だった前号では、特集名「ママと呼ばないで」を大々的にアピールし、その背後には「えっ!?お子さんいらっしゃるんですか?」「今さらモテても迷惑なだけ」「“ママに見えない”が最高のほめ言葉」「“〇〇ちゃんのママ”、本日休業中」……等々の言葉がつらつらと並んでいました。「子持ちに見えること=良くないこと」というイメージを刷り込みされているようで、ぞわぞわしてきます。

 表紙モデルも、上品なイメージだった小泉里子から新人の望月芹名に交代。ご丁寧に、表紙で「私、こう見えてママで編集者で表紙モデルです」と自己紹介されていました。「これくらい肩書掛け持ちでなくちゃ、『Domani』を読む資格ないのよ!」と言われているようで、これにも怖気づいてしまいました。

 そして、今号の特集は「かっこいいオカンになろう!」。前号ではママと呼ばれたくないと言っていた割に、オカンは良い様子。表紙には、子どもの手書きふう文字で「おかあさんずっといきてね」「ママのおしごとかこいい」「ままのかっこいいところはびーるのんでるとこです」などの賛辞が並びます。本来、微笑ましい内容なのですが、表紙モデルの挑戦的な眼差しと合わさると、どこかホラーに見えるから不思議です。

 中身にも、子どもに聞いた「ママのかっこいいと思うところはどこですか?」というアンケートの結果がずらり。「あまぐりのかわをママがガンっとわったこと」「こえがおおきい」「(プラレールの)せんろをつくってくれるところ」など、かわいらしい答えが続きますが、驚いたのは編集部による以下のまとめです。

「なるほど、結果、わかったこと、それは、子どもたちにとって、仕事に、家事に、毎日忙しいママたちのかっこいいと思うところ=カンペキじゃなくたって、ときに凹んだり、泣いたり、怒ったりしながらも、頑張っている…そんなママが大好きって、ことなんですね」

 読点の多すぎるポエム文で、ママ側の願望がたっぷり入った解釈をしています。

 前号と今号を並べて読むと「ワーママは他人から子持ち扱いされたくないのに、他人には“私は子どもに愛されてるママ”アピールしたい」「ママである自分を受け入れられないけど子どもには愛されたい」という厄介な存在であるように見えてきます。ワーママのイメージを「Domani」が下げているようにしか見えないのですが、これでいいんでしょうか!?

 次はファッションの企画「イケ★ママ的かっこいい白って!?」。ここで、前号の企画タイトルを見て見ましょう。「2019年、イケ★ママは”黒”しか着ない!?」。イケ★ママ的には、もう2019年は終わってしまったようです。

 前号では黒について「プライス分の価値がある一生お付き合いしていきたいお高め名品は、やっぱり黒で買うことがワーママにはベストアンサー」「汚れが目立たないからママには嬉しい」と言っていたのに、今号では「汚れたら洗えばよし。なんなら漂白できてラッキー」「抱っこする機会が減ってきた4歳児以上ママは白トップス解禁!」「ベビーカーに乗せることが多い3歳児以下ママは白ボトムOK」など、白を薦めています。

 働いているお母さんが大勢いる今、わざわざ「ワーママだから〇〇」「ワーママでも○○」と括ることこそが時代遅れでダサいのだということに気付いてほしいものです。

薄すぎる慶應幼稚舎の希望理由

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。前号の千代田区ママ編に続き、今度は港区ママ編です。

 港区在住のママに取材したと注釈がありますが、その中身は「港区ワーママの落ち着く場所はニューオータニかホテルオークラ」「子どもの送迎車はベンツのゲレンデ、アルファード、レクサス、ポルシェのカイエン、マセラティが多い」など、港区への先入観と偏見と妄想で書かれたものにも見えてきます。

 港区ママには、子どもを私立幼稚園に入れるか、それともインターナショナルスクールに入れるかが大きな問題だそうで、慶應の幼稚舎を希望するママは「幼稚舎友達との絆は、年を取っても強くて素敵です。それが一番の宝物ではないかしら?」と回答。それだけですか? どこの幼稚園・保育園に入っても子ども同士は絆を築くだろうよ。

 また「下駄箱には小さなUGGのブーツ、コートかけには子ども用モンクレールのダウンがずらりと並ぶ」「幼少クラスになると、お昼寝用のエルメスの毛布がずらり」「工作に使う箱を持って来るようにと言ったら、見事にオレンジの箱(エルメス)ばっかり」と、笑えない芸人のネタのような“港区幼稚園あるある”も。

 さらに、子どもの誕生日会は「一大プロジェクト」だそうで、会場は会員制社交クラブ「東京アメリカンクラブ」か、マンション住人専用ゲストルーム、もしくはハワイのコンドミニアムが多いとのこと。どこまで本当なのだろうか……。

 いつか板橋区、足立区などを取り上げてくれることを楽しみに待ちたいですが、果たしてそれまで新「Domani」は存続できるのか心配です。
(島本有紀子)

「女は大学行くより整形したほうが幸せ」化粧と整形に猛進する「S Cawaii!」のトンデモ価値観

 「S Cawaii!」(主婦の友社)SPRING号は、「とにかくかわいい目になりたい(ハート)まるごと一冊アイメイクspecial!!」と、とにかくアイメイク押しの1冊です。表紙には、「1,000円台でどこまでカワイイ目になれるか」「最新コスメ&王道テク&反則ワザまで! 目がかわいくなれば、すべてが解決(ハート)」という文字が並んでいます。反則ワザってなんだよ……とツッコミを入れつつも、とにかくアイメイクの重要性がひしひしと伝わってきます。中身を早速見ていきましょう!

<トピックス>
◎私たちのアイメイクに欠かせないこの3つカラコン・まつ毛・涙袋を極める!!
◎日本で買える韓国最新ベストコスメ!
◎コンプレックスを殺したら人は幸せになれるのか?新・整形白書Ⅱ

裸眼はスッピンよりも恥ずかしい! らしい

 エスカワ読者の「目」へのこだわりはすさまじく、「私たちのアイメイクに欠かせないこの3つ カラコン・まつ毛・涙袋を極める!!」として、3工程を特集しています。

「たとえスッピンをさらしてもコレだけは手放せない!私たちの最後の砦=カラコン」という言葉と共に掲載されている、89枚(!)のカラコンを見ていたら、自分の目って何個あったっけ……と、思わず確認してしまいそうになりました。韓国モデルがお手本のエスカワ読者はカラコンも同様に韓国のトレンドを追いかけます。「韓国トレンドはハデ→ナチュラルちゅるん系にシフトの模様!?」とのこと。スッピンよりも裸眼が恥ずかしいエスカワ読者ですから、“ちゅるん系”とは一日中つけっぱなしでも問題が起きにくく、水分量を多く含むカラコンだと解釈しました。オシャレと平行して、目の健康について考えていると勝手に安心しましたが、それも束の間。読み進めていくと、「清楚っぽなメイクには、色素薄い系のちゅるん系が相性◎」との文章が。“ちゅるん”という言葉にはコンタクトの品質は含まれておらず、“色素薄い系”を意味しているようですが、どこの辞書に記載されているのでしょうか。

 集合体恐怖症になりかけながらも、編集部の総括コメントまでたどり着くと、「『ちゅるん系』というワードが大量発生!とにかくウルウルなナチュラルな瞳がトレンドです!」と書かれています。うん!? 「ちゅるん系=色素薄い系」という意味でもないらしく、一瞬で図式が崩れました。結局のところ、“ちゅるん系”という言葉はカラコン用語における、オールマイティーに使える便利な言葉のようです。花粉のシーズンも到来することですし、目の健康を意識してほしいと老婆心ながら心配が……。

 カラコンページに圧倒される中、ページを読み進めるとまつ毛のページが登場します。「今っぽまつ毛は3大派閥でつくられる!」と、まつエク・パーマ・つけまつ毛について、詳しく紹介されており、まつエクにおいては、太さ3種類・長さ5種類・本数5種類・カール4種類に一言ずつ説明があります。1ミリの差で「自まつより少しのびたくらい」から「自まつより長いけど自然」と印象に差を生むとのことです。“自まつ毛”の毛の1文字ぐらい省略しなくても……とツッコミ欲求を抑え、計300通りもある中から、自分好みのまつ毛を見つけ出す向上心に感服しました。

 カラコンとまつ毛が終わり、やっと3工程目の涙袋メイクに突入します。「これがないとマジでカワイくないから。涙袋で目を盛るのはもはや定説」と、ここで初耳の定説が。「つくってます感は卒業!ナチュラル影涙袋」「とことんぷっくり(ハート)が理想。韓国系キラキラ涙袋」と、編集部が自腹購入したコスメで丁寧に解説しています。たとえ、カラコンやまつ毛を頑張ったとしても、涙袋がなければ、「S Cawaii!」の提案するカワイイには近づけないようです。カラコン・まつ毛・涙袋に対する、涙ぐましいエスカワ読者の努力や情熱に、少しだけ感動を覚えつつ、次のページを開くと衝撃の見出しが……。「メイクで毎回つくるの、面倒じゃない!? 涙袋ってやっぱ整形が手っとり早い!?」参考書のように涙袋メイクページを読みこんだ読者、89枚のカラコンを集めた編集部の努力っていったい……。と、壮大なオチが待っていました。

 
 次の企画は韓国コスメを自腹で購入し、ガチ検証した「日本で買える韓国最新ベストコスメ!」です。ほかの企画と同様に、アイシャドウ・アイブロウ・アイライナー・マスカラと、アイメイクのフルコースが続きますが、ここではアイメイク以外のチークとリップの使用方法も登場します。「アイメイクが薄くなったらココを盛るのが正解(ハート)」ということらしいですが、写真を見る限り、カラコン・まつ毛・涙袋いずれも鬼盛りのアイメイクで、筆者の目には“薄い”からは程遠いのが実情。エスカワ読者には薄いのかもしれませんが、 同誌の“薄い”の基準を信じて、リップやチークを盛るのは危険ですよ! と注意喚起させていただきたいところです。

■炎上しかねない“名言(迷言)”のオンパレード

 最後に紹介するのは「コンプレックスを殺したら人は幸せになれるのか?新・整形白書Ⅱ」。そうとうなパンチ力がありました……。整形手術により、人生が変わった9名の女性の経験や費用、写真と共に、数々の“名言(迷言)”が並んでいるのですが、この“名言(迷言)”が大問題なのです。

「可愛くなって、男にフラれても次があるって初めて思えるようになった」とあるのですが、忘れかけていたブルゾンちえみのギャグ「地球上に男は何人いると思っているの?35億!」を早急に思い出してくれ! とツッコまずにはいられませんでした。35億人もの男性がいれば、美容整形をしなくても次が現れそうな気がします。

 次に出てきた“名言(迷言)”は「おなかが痛いなら内科、目が悪いなら整形外科」というもの。そこは眼科でしょ……と冷静にツッコミを入れている自分の方がバカバカしくなってきますが、まだまだ大喜利のようにパワーワードが並びます。

「360度、全パノラマ可愛くないとSNS時代は生き抜けられない」という“名言(迷言)”は、小顔&脚長加工を酷使した写真をSNSに投稿し続けた結果、記者会見写真とのスタイルの違いに総ツッコミを受ける工藤静香&koki,親子に対するディスりでしょうか?

 極めつけは「女は大学行くより整形したほうが幸せになれると思うんです」と、今にもネットで大炎上しそうな“名言(迷言)”が飛び出します。入試の際、女子学生に対して一律減点した医大が猛批判を受けた一件を知らないのでしょうか……。平成も終わろうとしている中、「女は学力より容姿」なんて、まるで戦後のような言葉にびっくりです。

「S Cawaii!」が提案する“カワイイ”に近づくためには、メイク研究など絶え間ない日々の努力が必要だとわかりました。さらに、その先の美容整形も視野に入れるとなると……。「カワイイ」への道は果てしないです。しかし、美容整形やメイクで完成されたハリボテのカワイイだけで、「すべてが解決(ハート)」すると本気で信じているのだとしたら……。「女は大学行くより整形したほうが幸せになれる」「男にフラれても次があるって初めて思える」といった言葉は、“男に評価されないと幸せになれない”と同義であるだけに、男目線のカワイイに縛られていては、永遠の地獄なのではないでしょうか。学力や内面もバランスよく磨いていく方が幸せになれる思います!
(藤本なつき)