【薬剤師監修】春はストレスで「睡眠の質」が低下!? 3つの原因に合わせた対策方法を解説!

 最近、寝付きが悪かったり、夜中に起きてしまったり、「睡眠」についてお悩みではありませんか? 実は、春になると「睡眠の質」が低下しやすいのだとか。そこで今回は、睡眠の質が下がってしまう原因と、その解決方法を薬剤師・竹田由子氏が解説します。

1.ストレスの多い春……「睡眠の質」が下がる原因とは?

 寒い冬からだんだんと気温が上昇し春を迎えますが、この「気候の変化」が睡眠の質を下げる原因になります。さらに、春は新生活のスタートや、それに伴う生活リズムの変動など、「社会的・心理的な変化」を経験する人が多い季節です。

 こうしたさまざまな変化を、心と体が一度に受けるとストレスとなり、心身の不調が起こりやすくなります。これが入眠障害や中途覚醒、熟眠障害のような「睡眠の質の低下」につながる人も少なくありません。

 では、春に受けやすいストレスとは、具体的にどのようなものなのでしょうか? 春に睡眠の質が下がる主な原因を3つ挙げていきます。

1-1.「寒暖差」に体が追いつかない

 朝晩や日によって寒暖差が大きくなる春は、風邪や頭痛、皮膚トラブルなど体の不調を起こしやすくなり、なかなか眠れなくなることも。また、どんなに寝ても疲れが十分に取れないという不調も起こりやすいです。

1-2.「環境の変化」で生活のペースが乱れる

 春は部署異動や進級、進学、転勤など、環境や人間関係が変化する季節。体が新しい生活のペースをつかめないと、質のよい睡眠が取れません。また、慣れない環境での緊張や不安、気疲れで、就寝時に布団に入ってからもスムーズに寝つけないことが考えられます。

1-3.「気持ちの高ぶり」で体と心が興奮状態に

 春は気候や生活がめまぐるしく変化するため、なかなか心が落ち着かず、気持ちが高ぶっている状態が続きやすいです。体にも興奮状態が伝わるので、疲れているのに眠れなくなったり、熟睡できなくなったりしてしまいます。

 では、睡眠の質を上げるには、どのような対策をすればいいのでしょうか? 原因別に見ていきましょう。

2-1.「寒暖差」には外気から体を守る

・衣類で調整する
 春のファッションは薄着になりがちですが、ストールや腹巻など、首元やおなかを温めるだけでも、春の冷えや風から体を守ることができます。

2-2.「環境の変化」には心と体を整える

・旬の野菜と、適度な甘味を取り入れる
 旬の野菜(春菊、菜の花など)はエネルギーに、適度な甘味は疲れた心と体の回復の助けとなります。逆に、不安や緊張の強い方は、収れん作用のある酸味の摂取は控えめにするとよいでしょう。

2-3.「気持ちの高ぶり」には心と体を休める

・アロマの香りで気分転換する
 ネロリやローズの香りには、心を穏やかにする効果があります。精油をたらしたお湯に布を浸して絞り、おなかを温める温湿布法は、気分転換におすすめ。緊張を緩め、安心感をもたらしてくれますよ。

 このような方法でも睡眠の質が改善しない方には、不眠症や睡眠専門の外来などで使われている、自然由来の漢方薬もおすすめです。

 漢方薬は、ストレスや疲れなどが原因となる「寝つきが悪い」「眠りが浅い」などのトラブルを根本から改善することによって、熟睡できる体をつくっていきます。睡眠導入剤のように眠気を誘うのではなく、眠りの妨げである原因を解決していくのです。

 それでは、それぞれの原因にどのような漢方薬が使われるのか見てみましょう。

3-1.「寒暖差」から体を守るには?

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):元気がなく、疲れやすい方に

・香蘇散(こうそさん):体力が虚弱で気分がすぐれない方、風邪の初期症状がある方に

3-2.「環境の変化」にも負けない心と体に!

・酸棗仁湯(さんそうにんとう):体力中程度以下で、心身の疲れや不安がある方に

・加味帰脾湯(かみきひとう):体力中程度以下で、心身が疲れ、血色が悪い方に

3-3.「気持ちの高ぶり」をおさえて、落ち着いた心と体を手に入れる

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):体力中程度以上で、動悸や便秘などを伴う方に

・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):体力中等度を目安として、イライラしやすい方に

 このように、漢方薬は症状の原因や体質に合わせたものを選びます。ご自身に合ったものでないと効果が十分に感じられないばかりでなく、副作用が生じることも。たくさんの漢方薬の中からどれが一番合っているか見極めるには、プロの力を借りるのがおすすめです。

 最近は、オンラインで相談するだけで専門家が最適な漢方薬を選んでくれるサービスがあります。リーズナブルで、かつ自宅に郵送もしてくれるので、まずは気軽に相談してみるのもいいですね。

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4.春は質のよい睡眠で、気持ちのよいスタートを!

 春に経験するさまざまな変化はストレスとなり、睡眠の質の低下をもたらします。不眠の原因がわかったら、今回ご紹介した方法や、プロの選んだ漢方薬で、睡眠の質アップを目指しましょう。朝までぐっすりと眠り、万全の心と体で春から気持ちのよいスタートを切ってください!

薬剤師・竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

「ヤクルト1000」だけじゃない! 睡眠の質向上の商品4選を、管理栄養士が紹介【ネルノダ、GABAフォースリープほか】

 昨今、「飲むと睡眠の質が向上する」とネット上で話題になっている、乳酸菌飲料「ヤクルト1000」。4月4日放送のバラエティ番組『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演したマツコ・デラックスが、「『ヤクルト1000』を飲んだら、すごい眠りがよくなった」とベタ褒めしたことで人気に火がつき、現在、スーパーなどでは品切れが相次ぎ、ネット上では高額転売も見受けられるほどだ。

 しかし、ふと別の売り場を見てみると、“ヤクルト1000的”な商品が多くはないだろうか? 乳酸菌飲料のほか、睡眠の質を向上させることが目的の商品は、飲み物以外も売られている。であれば、ヤクルト1000の入荷を待たずとも、別の商品で代用できるのでは?

 ということで、管理栄養士の猪坂みなみ先生に、ヤクルト1000が「睡眠の質を上げる」と言われている理由や、ほかにおすすめできる商品を教えてもらった。

「ヤクルト1000」を飲むとよく眠れる? 管理栄養士に効果を聞いてみた

――「ヤクルト1000」を飲むことで、体にどのような変化が起こると考えられますか?

猪坂みなみ先生(以下、猪坂) ヤクルト1000は、一時的な精神ストレスがかかる状況で、「睡眠の質(眠りの深さやすっきりとした目覚め)」を高めるのに役立つとされています。

 ヤクルト1000の公式サイトでは、試験前でストレスが高い状態にある医学部生を対象にした、実証データを公開しています。これによると、ヤクルト1000を継続的に飲んでもらったところ、熟眠時間と熟眠度、さらに起きた時の眠気を示すスコアが改善したそうです。

 また、人がストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンが体内で増えるのですが、ヤクルト1000を飲んでいたグループでは、そのコルチゾールの分泌量や、体感的なストレスが抑制されていたとか。

 こうした効果をもたらしたと考えられるのは、ヤクルト1000の中に1,000億個も含まれている「乳酸菌シロタ株」。これは、ヤクルトの創始者である代田稔(しろた・みのる)氏によって発見された乳酸菌の一種で、「生きたまま腸に到達する」「腸内環境を改善する」などの効果が確認されています。

――ということは、「乳酸菌シロタ株」が含まれる商品を飲めば、「ヤクルト1000」ではなくても、よく眠れるようになるのでしょうか?

猪坂 理論上は、ヤクルト1000に含まれるのと同じ量を摂取すれば、同等の効果が期待できるかもしれません。ただ、現状はヤクルト1000以外に乳酸菌シロタ株を1,000億個含む商品は発売されていないようですね。

 なんとか代用できそうな商品としては、「ヤクルト400W」という商品があります。この商品にもヤクルト1000と同じ乳酸菌シロタ株が含まれているので、睡眠の質の向上に役立つでしょう。

 2つの商品の違いは、乳酸菌シロタ株の量。ヤクルト1000には1,000億個含まれているのに対して、ヤクルト400Wに含まれている量は400億個なので、後者は半分以下です。そのため、ヤクルト1000と同じ量の乳酸菌シロタ株を摂取しようとすると、単純に考えて、ヤクルト400Wを2.5本飲む必要があります。

――2.5本も一気に飲んで、大丈夫なのでしょうか?

猪坂 ヤクルト400Wは、おなかの調子を整える「ガラクトオリゴ糖」を含んでいるので、過剰に摂取すると、下痢気味になってしまう可能性があります。1日2.5本分程度であれば、そこまで問題ないというデータもありますが、下痢の起こりやすさは体質によって異なるため、おなかが弱い方や、脱水症状を引き起こしやすいときなどは、大量に飲まないほうがいいです。

 「どうしても乳酸菌シロタ株を摂りたいけれど、ヤクルト1000が品切れで入手できない」「普段からおなかを下しにくく、下痢になりにくい」という方向けの、裏ワザのようなものだと思ってください。ただ、3本近く飲むと糖分の摂りすぎにもつながりやすいので、個人的にはおすすめしない方法です。

――では、「ヤクルト」以外にも、睡眠の質が上げられそうな商品はありますか?

アサヒ飲料「届く強さの乳酸菌W」

猪坂 乳酸菌を含む商品だと、アサヒ飲料の「届く強さの乳酸菌W」もおすすめ。この商品にも、心理的なストレスを和らげ、睡眠の質(眠りの深さ)を高めるのに役立つ効果が期待されています。

ハウスウェルネスフーズ「ネルノダ」

猪坂 乳酸菌以外では、アミノ酸の一種である「GABA(ギャバ)」などにも、睡眠の質を改善する効果が期待できます。眠りの深さを促し、すっきりとした目覚めを手助けする成分ですが、ドリンクタイプの商品なら「ネルノダ」に配合されています。100mlのドリンクタイプを1本飲んでも、15kcalと低カロリーなのもうれしいポイントです。

江崎グリコ「メンタルバランスチョコレートGABAフォースリープ」

猪坂 チョコレート好きの方におすすめなのは、江崎グリコの「メンタルバランスチョコレートGABAフォースリープ」。「ネルノダ」と同様、GABAを含んでいます。

 なお、「ネルノダ」と「GABAフォースリープ」は、睡眠の質を上げることが目的なら、寝る30分〜1時間前の摂取が勧められています。飲む・食べるタイミングも意識してみてください。

――乳酸菌飲料やチョコレートなどの甘いものが苦手な方にも、おすすめの商品はありますか?

伊藤園「健康GABAトマト」

猪坂 伊藤園から通販限定で販売されている「健康GABAトマト」という、トマトジュースはどうでしょうか? 原材料はトマトだけで、砂糖や食塩などは添加されていませんが、商品名にもある通り、こちらもGABAが含まれています。

 また、トマト由来のカリウムやビタミンE、ビタミンK、リコピンなど、ほかにもさまざまな栄養素を一緒に摂れるのもうれしい。こちらの商品は、普段の食事の中で、自然に機能性成分を取り入れたい方にもちょうどよさそうです。

 今回は成分を見ておすすめ商品を紹介しましたが、人によって何が効果的に働くのかは異なります。「ヤクルト1000」が手に入りにくい今だからこそ、類似商品をいくつか試してみて、効果が実感できるものを続けてみてください。

猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
HP「Diet Solution Lab

【薬剤師解説】春の「肌バリア機能」低下の対策法とは? 薏苡仁(よくいにん)など漢方活用法も解説

 寒い冬が終わり、春の暖かさが感じられる季節になりました。おしゃれもメイクも楽しめる時期ですが、肌は思った以上に冬のダメージを受けています。冬の乾燥に耐えた肌は、バリア機能や保湿機能が低下していることが多いため、季節の変わり目は、特にスキンケアを慎重に見直す必要があるのです。

 そこで今回は、肌のバリア機能を紹介するとともに、この時期だからこそ意識したい、正しいスキンケア方法を薬剤師の相田彩氏が解説します。

1.「肌バリア機能」って一体何?

 「肌バリア機能」という言葉を聞いたことはありませんか?  これは、紫外線やほこり、雑菌、刺激などからバリアのように肌を守る、皮膚の働きのこと。バリア機能によって必要な水分が閉じ込められて、肌の潤いが保たれます。肌バリアが正常に機能しているおかげで、私たちの肌はみずみずしく健康に維持されるのです。

 肌のバリア機能は、皮膚の一番外側にある角質層の「天然保湿因子」「皮脂膜」「細胞間脂質(セラミド)」から成り立っています。これらがバランスよく整っていると、肌から水分が必要以上に蒸発することを防ぎ、外部の刺激に対応して、肌に水分が保たれた健康な状態を作ることができます。

 肌は、季節の変わり目に敏感になりますが、気温や湿度、エアコンや花粉などの刺激物質と関係しています。そのため、冬の乾燥やエアコンを頻繁に使う時期を過ごしてきた肌は、春になってバリア機能や保湿機能などが低下している場合があるのです。

 また、春は気温の上昇につれて体の新陳代謝も上がり、汗や皮脂の分泌量が増え、赤みや痒みなどの肌トラブルが起こりやすい季節。肌バリア機能の低下を防ぐためにも、春は正しいスキンケアを心がけることが重要だといえます。

 肌のバリア機能が低下すると、潤いに必要な水分が蒸発し、乾燥肌になってしまいます。また、外部からの刺激にも弱くなるので、すぐに肌トラブルを起こしてしまうのです。ここでは、バリア機能を正常に維持するために必要な対策をご紹介します。

2-1.しっかり保湿をする

 肌の水分が不足すると、乾燥して敏感肌になってしまいます。水分は老化や新陳代謝のバランスも影響しますが、乾燥は特に大敵。乾燥によってバリア機能が低下した肌は、水分を保つ力も弱くなってしまうのです。

 肌の角質層の中でも、細胞間脂質(セラミド)は、バリア機能を正常に維持するために欠かせません。そのため、化粧品や保湿剤は、セラミドが配合されているものを選びましょう。なお、より浸透しやすい「ナノ化」されているものの使用をおすすめします。

2-2.肌に刺激を与えない

 洗顔で汚れや脂を落とそうと、肌をゴシゴシ強くこするのはNG。過度なケアは、かえってバリア機能を傷つけてしまいます。また、肌に合わない化粧水や化粧品を我慢して使うのも避けましょう。刺激を感じたり、肌に合わなかったりする商品は使用せず、自分の肌が心地よく感じるものを選んでください。

2-3.バランスのいい食事を心がける

 食事では、バランスよく栄養素をとり入れることが大切。肌のバリア機能で重要なセラミドは、栄養不足でも減少してしまいます。肌のもとになるタンパク質やアミノ酸を、肉や魚、卵などから上手にとり入れましょう。

 また、肌は毎日ターンオーバーを繰り返しています。ターンオーバーを正常に維持するために、ビタミン類を摂取することもポイント。ビタミンAやビタミンCのほか、亜鉛などの栄養素も、野菜やフルーツなどから偏りなくとるように心がけてみてください。

 肌トラブルの予防や対策として、体の内側からアプローチすることもできます。肌トラブルは血液の巡りが悪くなることによって、全身に栄養が行き渡らないことが原因と考えられるからです。自然の生薬からなる漢方薬で血の巡りを改善し、肌トラブルを起こす体質や症状を改善することもできます。

 漢方薬は、一般的に副作用が少ないといわれており、安心して使用しやすいです。自分に合った漢方を使用することで、体質の改善も期待でき、根本から症状を治すことにつながります。

肌にお悩みの方におすすめの漢方薬

薏苡仁(よくいにん)

 ハトムギの皮を除いた種子からできており、肌のターンオーバー活性化にも効果が期待できます。また、体内の余分な水分や老廃物を排出する助けもしてくれるので、イボや肌のキメを整えるのにも有効です。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

 体力が中等度以上の方に向いています。のぼせ気味の方や顔が赤い方などに適し、体に溜まった余分な熱を取り除くことで、肌にも作用する漢方薬です。また、体の中に熱がこもることで起こる、痒みや湿疹などにも用いられますが、熱を冷まし、体を冷やす生薬で構成されているため、冷え性の人には向きません。

 以上が肌に悩みを持つ方におすすめの漢方薬ですが、肌の状態やニキビ、アトピー、皮膚炎などの症状によって、適しているものは異なります。漢方薬は、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあるのです。

 しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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4.美しい肌のため「自分自身のケア」を大切に

 肌のケアというと、洗顔や化粧水、乳液などの外用品を思い浮かべますが、体質や食生活、睡眠やストレスなど、日常生活の基盤が深く関係しています。忙しい生活の中でも、バランスのよい食生活やストレスの軽減など、自分自身のケアを大切にしてみましょう。健康な生活が維持できてこそ、潤いのある美しい肌が映えるのです。

薬剤師・相田彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

【薬剤師解説】「むくみ」改善の生活習慣&3つのおすすめ食品! 五苓散(ごれいさん)ほか漢方活用法も

 日常生活でよく起こる「むくみ」。夕方になると脚がパンパンになったり、お酒を飲んだ翌日は顔がむくんだりした経験はありませんか? むくみは自然に解消されることが多いため、どうしても見過ごされがち。しかし、そのメカニズムや水分との関係、予防法や対策を知っておくと、早めに解決できる場合もあります。今回は、むくみの原因や解消法を、薬剤師・相田彩氏が解説します。

1.むくみは「血流の悪化」が原因! 疾患が隠れている可能性も? 

 むくみの主な原因は、血流の悪化。通常は、毛細血管が全身を巡り、血液が滞りなく流れることで老廃物や余分な水分を処理しています。しかし、血流が停滞するとそのバランスが崩れ、組織間液と細胞の間に余分な水分が溜まって、むくみが起こってしまうのです。

 血行が悪くなる原因には、冷えがあります。冷え性だと、滞った水分がさらに体を冷やす悪循環を招いたり、溜まった水分が血管やリンパ管を圧迫して、症状を悪化させることも。また、運動不足や睡眠不足、ストレスなども血流を悪化させる原因です。女性ホルモンが水分の排泄に関わっているため、月経周期や更年期によってむくみが起こりやすくなることもあります。

 さらに、むくみには内分泌疾患や内臓疾患が隠れている可能性も。甲状腺の異常や心臓、肝臓、腎臓などの機能が低下してむくみが生じる場合もあるため、しばらく続いたり、指で押すと跡がついたりする場合は、医療機関を受診してください。

2.むくみを改善する生活習慣、2つのポイント

 むくみは、皮膚の下に余分な水分が溜まった状態なので、末梢血管の血流をよくすると、改善につながります。また、脚などの筋肉が少なくなると、血流が悪くなることも。日頃から、ふくらはぎや、ももの筋力が低下しないように気を付けて過ごしましょう。そこで、日頃からできるむくみ改善のポイントを2つ紹介します。

2-1.湯船につかるなどして体を温める

 シャワーだけで済ませるのではなく、湯船にゆっくりつかって、しっかり体を温めましょう。そうすると血行がよくなり、むくみも解消されやすくなります。また、入浴時の水圧も停滞している血流を促す効果があるので、湯船にお湯をためる時間がない場合は、足湯をするだけでも効果が期待できますよ。

2-2.適度な運動やマッサージをする

 筋力が弱くなると、血液を心臓に押し戻す力も低下して、血流が悪くなります。そのため、心臓から遠くにある脚の筋力の低下は、むくみの原因になってしまうのです。少しの時間でも散歩をするなど、脚の筋力をつける意識をしましょう。

 また、長時間のデスクワークや同じ姿勢でいることは避け、ストレッチやマッサージなどをして、血液を循環させることも大切です。

 むくみを解消するには、ナトリウム(塩分)の排泄を促すカリウムが多く含まれる食品の摂取が効果的。また、利尿作用のある食品、血行をよくする食品などもバランスよくとり入れましょう。

3-1.カリウムが含まれる食べ物:野菜、果物、海藻など

 カリウムは、腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制するほか、ナトリウムの尿中への排泄を促進します。ほうれん草やバナナといった野菜や果物のほか、海藻類、イモ類、豆類などに含まれており、なかでも、春先に旬を迎えるたけのこは、炊き込みご飯や煮物など、用途が広く食べやすい食材です。ただし、腎臓の悪い方は不整脈を起こす可能性があるため、カリウムをとりすぎないように注意しましょう。

3-2.利尿作用のある食べ物:きゅうり、小豆、スイカなど

 食べ物で利尿作用を促進できれば、余分な水分が排出されてむくみの改善につながります。利尿作用のある食べ物にはカリウムも多く含まれているので、積極的にとりたいですね。きゅうりや春菊、セロリなど緑系の野菜、料理の付け合わせとしてのパセリは、手軽に摂取できる食材。また、小豆や大豆、納豆、スイカ、メロン、冬瓜などもおすすめです。

3-3.血行をよくする食べ物:たまねぎ、ショウガ、香辛料など

 たまねぎやにんじん、ショウガのほか、唐辛子やターメリック、コリアンダーなどの香辛料も、体を温めて血行をよくするといわれています。料理でも、塩分を控えてこれらの香辛料を加えるなどひと工夫すると、食習慣も楽しく改善できるでしょう。

 生活習慣などで血行促進の工夫をしてもむくみが解消されない場合は、漢方薬などで東洋医学をとり入れる選択肢もあります。

 漢方医学でのむくみは、血液の不足や巡りが悪いことに加えて、水分の代謝が悪くなり、水分や老廃物が体の中に溜まってしまうことが原因と考えられているのです。漢方薬は、自然由来の生薬の力で血液や水の巡りをよくすることで、むくみや冷え、倦怠感などの症状を同時に改善させます。

 ここでは、水分の代謝を改善したり、滞った水の流れを整えたりする漢方薬をご紹介します。

<むくみで悩む方におすすめの漢方薬>

・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
 体に溜まった余分な水分を取り除き、体の水分バランスを整えることで、むくみや水太りなどの症状を緩和。疲れやすく、肥満や汗かきの人に向いています。

・五苓散(ごれいさん)
 体内の水の偏りを改善し、水分代謝を整えることで、むくみなどの症状にも効果が期待できます。体力にかかわらず使用できる漢方薬で、体の中に溜まった余分な水分を排出する利水効果があり、特に口が渇く人におすすめです。

 漢方薬などの東洋医学では、体の不調を根本から改善してくれます。特に、冷えなどの悩みは、時間はかかっても体質の改善が大切。漢方薬は、自然由来の生薬から構成されているため副作用の心配も少なく、始めやすいといえます。しかし、むくみに効果がある漢方薬でも、体質や状態がそれぞれ異なるため、自分の体調や体質に合ったものを選ぶことが重要。

 自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬から、自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。

 そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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5.むくみの悩みを解消するため、生活を見直そう

 むくみの原因と予防法をしっかり把握できれば、必要以上に悩まされることは減っていくはず。日頃から、血液やリンパの流れをよくする生活習慣を心がけましょう。また、冷え性がある方は、まず冷え対策を心がけることが大切です。

 特に脚は、心臓から離れているためむくみやすい場所。食生活を見直すほか、定期的にストレッチや運動などもとり入れて、むくみの悩みを解消しましょう。

薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

【薬剤師監修】春の肩こりや頭痛は「気象病」が原因かも? 五苓散(ごれいさん)ほか漢方活用法

 季節の変わり目や天候の変化によって、肩こりや頭痛に悩まされることはありませんか? 気のせいではなく、その不調は「気象病」が原因かもしれません。気象病は気候や天気、季節によって起こり、症状も人によって異なります。今回は、気象病の症状や原因を知り、春をより快適に過ごすための予防法を、薬剤師・相田彩氏が解説します。

1.頭痛、めまい、肩こり……もしかして「気象病」かも?

 気象病とは、天気や気温、湿度などの変化によって起こる症状の総称。気管支喘息や脳卒中、心筋梗塞の悪化など、明らかな病気を起こす場合もありますが、ほとんどはめまいや頭痛、肩こり、イライラなどの一時的な不調です。「いつものこと」だとやり過ごさずに、一度立ち止まって、症状をチェックしてみてください。

1‐1.気象病の主な症状

 気候や天気の影響を受けて体調が優れないと感じても、それが気象病かどうか判断するのは難しいですよね。まずは、下記の項目に当てはまるかどうか、セルフチェックをしてみましょう。

・天候が悪いときに、調子が悪くなる
・雨が降る前に頭痛やめまいがする
・雨が降る前にだるさがある
・天気予報で雨だと知ると憂うつになる
・季節の変わり目や寒い日に体調がすぐれない
・雨の日や梅雨時期にイライラする
・台風の時期に調子が悪い
・頭痛、めまい、吐き気、イライラなどの症状が天気によって左右される

 いくつか当てはまる項目があれば、気象病、もしくは気象病の予備軍かもしれません。自分が気象病かどうかを知っておくだけで、対策がとれたり、体調の変化に備えたりできるようになります。

1‐2.気象病の主な原因

 気象病の主な原因は「気圧」「気温」「湿度」の3つ。これらがいつも一定に保たれていれば、体に大きな負担はかかりません。しかし、台風などの急激な低気圧が来ると、気圧の変化に対応するために、体の圧力のバランスが乱れやすくなるのです。

 また、急激な気温差も体に影響を及ぼします。暑いときや寒いときは、その環境に適応するために、自律神経が働いて血管を拡張させたり、収縮させたりして調節してくれていますが、急な気温の変化が起こると、そうしたバランスが崩れてしまうことも。

 特に女性は自律神経への影響を受けやすいため、気象病は男性よりも女性に多く見られます。また、筋肉量の少ない女性は、気温の変化により冷え性にもなりやすく、気象病を起こしてしまいがちです。

 「気象病かもしれない」と思ったとき、予防の方法はいくつかあります。日頃から予防策を意識的にやっておくことで、症状を回避もしくは緩和できるかもしれません。

2‐1.耳周りのリンパマッサージ

 気圧の変化によって起こる気象病には、耳が深く関係している場合があります。特に「内耳」と呼ばれる部分は、気圧の変化を感じやすい。そのため、内耳が大きな気圧の変化を感じると、耳がキーンとなったり、内耳センサーのバランスが崩れることがあります。

 それを緩和するには、耳周りのリンパマッサージがおすすめ。耳の周りの血流が悪くなると、リンパの流れも滞ってしまいます。それを防ぐために、耳を軽く引っ張りながら、くるくると回すようにマッサージをしましょう。

2‐2.正しい入浴方法を行う

 気象病の対策としては、自律神経を整えることが重要。お風呂に入ってゆっくりリラックスするのもひとつの方法です。

 ポイントは、長風呂を避けることと、ぬるめのお湯に浸かること。40℃以下のぬるめのお風呂に入ると、交感神経の興奮を抑えるだけでなく、副交感神経の活性化にもつながり、リラックス効果が期待できます。全身浴をすると血行促進や疲労回復につながりますが、長風呂は逆に体が疲れてしまうので避けましょう。

2‐3.体調の記録をつける

 自分の体調不良のパターンを知るために、体調の記録をつけることも大切。普段から日記などに書いておけば、天気や気温の変化と自分の体調との関連性がわかりやすくなり、対策もできるようになります。日記や記録をつけるのが苦手な人は、体調管理のアプリなどを上手に活用してみてください。

 気象病で起こる頭痛などの症状を和らげようとして、市販の痛み止めを飲むことはおすすめできません。痛み止めは、そのときの痛みを緩和する働きはありますが、原因を取り除けるわけではないからです。

 漢方医学で気象病は、天気や気圧の変化で体の水分バランスが悪くなることが原因と考えられています。水分バランスを整えることで、頭痛、倦怠感、めまい、むくみなどが改善され、天気や気圧に負けない体質を根本から目指していくのが漢方薬です。

<頭痛などの気象病に悩む方におすすめの漢方薬>

・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
 水(すい)の巡りをよくする作用があり、特に、頭痛やめまい、立ちくらみなど、上半身や頭に水が滞った症状を改善してくれます。

 体にたまった余分な水分を尿として排出してくれるので、衝き上がった気を鎮め、滞った水分バランスを整えることにより、めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状を緩和してくれます。

・五苓散(ごれいさん)
 体の各場所に停滞した水分のバランスを整える作用があります。五苓散に含まれる猪苓(ちょれい)や沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)にはむくみを改善する働き、桂皮(けいひ)には血行を促進する役割があります。

 全身の水分の偏りの緩和に効果があるので、吐き気や頭痛、むくみなどを改善。水が頭部を圧迫することで起こる症状や、気や血(けつ)の滞りも改善するため、気象病により起こる頭痛やめまい、肩こりなどにも効果が期待できます。

・半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
 胃腸などの消化器系の水の巡りを整える作用があり、効き目が穏やかなので、胃腸が弱い人に向いています。

 半夏(はんげ)には嘔吐を抑える作用、天麻(てんま)にはめまいやふらつきを抑える働きがあります。また、白朮(びゃくじゅつ)や茯苓などの生薬には、消化機能を改善させて気を補ったり、余分な水を排出させる作用も。下肢の冷え、頭痛、めまいなどに効果があります。

 頭痛や肩こり、めまいなどは、「水」だけでなく「気」や「血」も関わっているため、それらも考慮しながら漢方薬を選ぶ必要があります。また、めまいがひどい場合には、大きな病気が隠れている可能性もあるので、症状に応じて耳鼻科の受診も考慮しなければなりません。

 とはいえ、たくさんの漢方薬から、ご自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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4.気象病を予防&改善して、穏やかな春を過ごそう!

 気象病はの改善には、気圧や気温などで乱れた自律神経を整えることが大切。ストレスをためないこと、適度に運動すること、ゆっくりお風呂に入ることなど、できることから取り入れてみてはいかがでしょうか。どうしてもつらいときには考えこまず、誰かに相談することも大切ですよ。

薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

【薬剤師監修】寒い日は「頭痛」になりやすい!? 原因に合わせた“2つの予防法&3つの対処法”を解説

 寒い日に「頭痛」が起こることはありませんか? 天気や気温の変化を受けて、頭痛などの体調不良を起こす人は少なくないとか。寒さで血流が悪くなることや、逆に気温が上がって血流が良くなりすぎることで、頭痛が起こることも。

 このように、頭痛にもさまざまなタイプがあるので、正しい対策や対処法を知ることが大事。そこで今回は、頭痛に悩まされない快適ライフを送るための方法を、薬剤師が解説します。

1.その頭痛は「寒さ」が原因かも?

 意外な頭痛の原因として、「寒さ」があります。体が冷えると、なぜ頭痛が起こるのでしょうか? 以下に、寒さ由来の頭痛の症状や原因をまとめました。

1‐1.寒さからくる頭痛は2種類ある

 寒さからくる頭痛には、血流が悪くなることで肩こりが起こり、さらに、脳や首の神経が緊張するために生じる「緊張性頭痛」があります。これは、寒さによって生じる血管の収縮が血行不良につながり、首や頭の筋肉が緊張して発生する頭痛。ひどくなると、吐き気も感じることもあります。

 また、寒さによって「片頭痛」が起こる場合も。ズキズキとした痛みが片側、もしくは両側に起こり、数分間から数時間続くもので、光や音に敏感になるのも片頭痛の特徴です。

1‐2.なぜ、寒いと頭痛が起こるの?

 寒くなると、体の血流が悪くなるため、もともと冷え性の人や体を動かす習慣のない人は、頭痛が起こりやすくなります。また、寒さによるストレスや疲労などで頭痛が起こることもあるのです。

 それ以外にも、寒い外から急に暖房の効いた暖かい部屋に移る際に、血管が拡張しすぎてしまい、神経を刺激して片頭痛が起こる場合もあります。

2‐1.適度に体を動かす

 デスクワークやパソコン作業など、同じ姿勢で長時間過ごしていると、肩こりが起こります。これを防ぐために、長時間同じ姿勢で過ごすことは避けて、数十分に一度は立ち上がるなど、体を適度に動かしましょう。

 特に肩や肩甲骨、首を回すように動かしたり、ストレッチや屈伸をしたりするのもおすすめです。

2‐2.体をしっかり温める

 首元や肩などは特に冷やさないよう心がけ、マフラーやストールなどを使って温めましょう。また、ゆっくりと入浴する時間を設けて、全身をしっかり温め、血行を良くすることも大切です。

 食事でも、ショウガや根菜類など、体を温める食材をとるようにしてみましょう。

3.寒さ由来の頭痛への対処法

 前述のように、頭痛にはさまざまなタイプがあります。自分がどのタイプの頭痛なのか見極めて、正しい対処法を知りましょう。

3-1.血管の収縮で起こる頭痛は、首まわりや肩などを温める

 寒さにより、血管が収縮して起こる頭痛の場合は、首まわりや肩などの筋肉が緊張している状態。このようなときには、蒸しタオルなどで首や肩をゆっくり温めると、緊張がほぐれて痛みが改善しやすくなります。寒さで頭痛が起こっているときには、急激な温度変化はかえって逆効果になるため、「ゆっくり」温めることがポイントです。

 また、足元が冷えることも良くありません。冷えると体の血行が悪くなり、体内の水分循環が悪くなります。水分の巡りが悪くなると、水分が体に溜まり、頭痛の原因となることも。おしゃれを楽しむ際にも、足元は冷やさないように気をつけましょう。

3-2.片頭痛のズキズキした痛みは、頭を冷やす

 片頭痛の原因は不明なことも多いのですが、寒い場所から急に暖房の効いた暖かい場所へ移動することで血管が一気に広がり、血流が良くなりすぎることでも起こります。この場合は、少し涼しい場所に移動し、安静にして痛む場所を冷やしましょう。

3-3.繰り返す頭痛には、漢方もおすすめ

 頭痛に悩んでいるなら、日頃から規則正しい生活をして、バランスの良い食事をとり、お風呂でゆっくりと全身を温めるなどの対策が大切。しかし、それでも頭痛を繰り返す場合は、漢方薬という選択肢もあります。

 漢方医学では、ストレスなどで気の巡りが悪くなったり、血管が収縮して血(けつ)の巡りが悪くなったり、さらに水分代謝が悪いことで不要物が排出されなかったりすることなどが、頭痛の原因と考えられています。漢方薬は、そのようなさまざまな原因にアプローチすることで、根本からの改善を目指します。

・五苓散(ごれいさん)
 乱れた水分のバランスを整える働きがあり、体の中に溜まっている余分な水分を排泄したり、停滞している水分の偏りを改善してくれます。

 代謝がうまくいかず、体のあちこちに水分が滞ったり、偏っていたりする状態を取り除くことで、頭の血管のむくみにも働きかけるため、「水(すい)」がうまく体を巡るようになり、症状の緩和が期待できるのです。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
 血流の滞りを改善する働きがあり、肩こりや頭痛などの血の滞りで起こる症状を軽減する効果が期待できます。

 桂枝茯苓丸に含まれる芍薬には痛みをとる作用、牡丹皮(ぼたんぴ)や桃仁(とうにん)には血液の循環を良くする作用があります。また、茯苓は気分を落ち着ける作用や余分な水分を取り除く働きもあり、これらが一緒に作用することで、血行の障害による痛みなどの症状を和らげるのです。

・呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
 生姜や人参といった体を温める生薬が含まれています。また、呉茱萸と大棗(たいそう)は鎮痛作用を有し、これらを含む呉茱萸湯には保温・鎮痛作用があるため、片頭痛などの頭痛に働きかけるのです。ただし、呉茱萸には子宮収縮作用があるため、妊娠している方には使用できません。

 漢方薬は、いくつもの生薬が組み合わされて作られているため、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては重大な副作用が生じることも。とはいえ、たくさんの漢方薬から、ご自分に合った漢方薬を見つけるのはとても大変ですよね。

 そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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4.頭痛の原因を知り、快適な日々を送ろう!

 寒さによる頭痛には、血流が悪くなり起こる緊張性頭痛や、疲労やストレスによって起こる片頭痛があります。しかし、頭痛の原因はさまざま。いつもと違う頭痛や、激しい痛みやしびれ、嘔吐などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

 冬は、寒さで血管が収縮するなどの身体的な影響だけでなく、寒さや日照時間の少なさなどの要因がストレスになってしまうこともあります。日頃から、十分な睡眠と適度な運動、バランスのとれた食生活などを心がけ、快適な日々を送りましょう。

薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

ヨガインストラクターが教える「肩こり解消ストレッチ」2選! 自律神経を整える効果も期待!?

 「慢性的な肩こりに悩んでいる」「肩がガチガチで体が重い……」このようなお悩みを持つ方は、多いのではないでしょうか? 現代病の代表ともいわれる肩こりは、放置すると症状が悪化するだけでなく、ほかの不調を招くことも。

 そこで今回は、スキマ時間にできて肩こり解消に役立つ「肩甲骨ストレッチ」2選と、肩こりを悪化させないための生活習慣を、ヨガインストラクターの古城美季氏が紹介。早めのメンテナンスでつらい肩こりを改善し、快適な毎日を取り戻すために大切なことを教えてもらいました。

1.肩こりがひどくなる4つの要因とは?

 肩こりの症状が悪化すると、頭痛や疲労感、めまいなど、ほかの不調を引き起こすこともあります。また、冷えやむくみ、自律神経の乱れといった症状にもつながり、美容面やメンタル面においても影響を及ぼすのです。

 肩こりの主な原因として、肩周辺の筋肉の疲労と血行不良が考えられます。症状がひどくなる前に、まずは肩こりを引き起こす要因を知り、早めのケアを心掛けましょう。まずは、肩こりがひどくなる4つの要因を説明します。

1‐1. 長時間、同じ姿勢を続ける

 肩こりを引き起こす要因の一つは、同じ姿勢が長時間続くこと。姿勢を支えるために筋肉が緊張して疲労し、血流が悪くなります。

 特に、デスクワークやスマートフォンの操作は、首や肩が体の前側に入った前かがみの姿勢になりやすいので要注意。重たい頭を支えるため、首や背中の筋肉に負担がかかって肩こりを招きます。このような悪い姿勢が続くと、体のゆがみも生じやすくなり、肩こりを加速させてしまうのです。

1‐2. 眼精疲労

 眼精疲労も肩こりがひどくなる要因です。目のかすみや渇き、痛み、まぶたのけいれんなどの症状を伴う眼精疲労は、目だけでなく、首や肩周りの血行不良を招くとされています。

 パソコンやスマホの長時間使用のほか、車の運転や細かい作業も長い時間続けていると、目を酷使する原因に。メガネやコンタクトが合っていない場合や、ドライアイで涙の出が悪い場合も眼精疲労が起こりやすく、肩こりが悪化する要因です。

1‐3. 筋力の低下

 運動不足や加齢による全身の筋力低下も、肩こりを引き起こします。人の頭と両腕の重さは体重のおよそ20%にもなるといわれますが、そんな重たい頭や腕を支えるため、首や肩には常に負担がかかっているのです。

 筋力が低下すると、これらを支える力が弱くなるので、両肩にかかる負担が増加。また、全身の筋肉量が減ると、血液を体の隅々まで届ける役割を担うポンプ機能も低下するため、血行不良が起こりやすくなり、肩こりを招くとされています。

1-4.ストレス

 ストレスを感じると自律神経が乱れやすくなり、肩こりを引き起こします。自律神経のうち交感神経が刺激されると、血管が収縮するので、血流が悪くなって肩こりが起こりやすくなるのです。

 また、ストレスがかかると知らず知らずのうちに体に力が入ったり、呼吸が浅くなったりすることも。これにより、肩周辺の筋肉疲労や血行不良を招くので、ストレスの蓄積は肩こりが慢性化することにつながります。

 つらい肩こりの解消には、肩甲骨へのアプローチが有効です。肩関節と肩甲骨は密接な関係にあり、肩甲骨まわりの凝り固まった筋肉がほぐれると、肩の動きがスムーズになって肩周辺の筋肉がゆるみやすくなります。肩甲骨を動かすと背骨にもアプローチできるので、自律神経を整える効果も期待できるでしょう。また、背中の大きな筋肉を刺激することで血流が促されて、肩こりを解消してくれるのです。

 ここでは、デスクワークや家事の合間など、スキマ時間にできる肩甲骨ストレッチを2つご紹介します。

2‐1. 肩甲骨を引き寄せて胸を開くストレッチ

 左右の肩甲骨を引き寄せるストレッチによって、胸を開いて深い呼吸を促し、血流をよくして肩こりの解消を目指します。立った状態でも座った状態でもできるので、気軽に取り入れてみましょう。

1)両手を体のうしろで組みます。握手をするように、左右の手はしっかりと握ってください。
2)背筋を伸ばし、息を吐きながら、ひじを伸ばして両手をぐっと下に下げます。このとき、左右の肩甲骨を引き寄せる意識を持ちましょう。
3)息を吸いながら、組んだ両手を体から離すイメージで、ゆっくりと無理のない範囲で引き上げます。
4)この姿勢のまま、5回呼吸するまでキープ。腰が反らないようにおなかを引き締め、息を吸うときに胸を開き、息を吐くときに左右の肩甲骨を引き寄せる意識を持って呼吸しましょう。

2‐2. 肩甲骨をほぐす8の字ストレッチ

 左右の肩甲骨を広げて、組んだ両手で8の字を描くことで肩甲骨まわりをほぐすストレッチ。背中から肩甲骨を離すイメージで、なるべく大きく動かしましょう。

1)楽な姿勢で座り、両手の指を組んだ状態で体の前側に肘を伸ばし、両腕を肩の高さにセット。
2)組んだ両手の手のひらは体のほうに向けたまま、息を吐きながら、組んだ両手を前方に押し出して背骨を丸め、左右の肩甲骨を広げます。
3)この姿勢のまま、ゆっくりと組んだ両手で8の字を描きながら、肩甲骨を動かします。この動きを30秒を目安にくり返し、呼吸に合わせてゆっくりと動かしましょう。

 肩こりを悪化させないためには、日頃の意識や習慣も大切です。ここでは、肩こりの慢性化を防ぐ生活習慣のコツをご紹介します。

3-1.こまめに動く

 肩こりの悪化を予防するには、体が凝り固まらないようにこまめに動くことが大切。これは、長時間の同じ姿勢を防ぐほか、筋力アップや血流の改善にも役立ちます。

 定期的に運動をするのが理想ですが、難しい場合は日常に運動の要素を取り入れてみてはいかがでしょうか。通勤がてら、腕を振りながらひと駅歩いたり、デスクワークの合間に軽いストレッチをしたり、普段から体を動かす習慣をつけましょう。

3-2.早めにストレスケアを

 肩こりを悪化させないためには、体だけでなく心のケアも必要。ストレスをケアすることは、体の過緊張や自律神経の乱れの予防につながります。

 仕事も家事も、頑張りすぎるとストレスから体の不調が生じ、パフォーマンスも低下してしまいます。ゆっくりお風呂に入ったり、好きな趣味に没頭したり、自分なりのストレス解消法を見つけて早めのケアを心掛けてください。

3-3.肩こりには漢方薬もおすすめ

 慢性的な肩こりには、整形外科でも使われている自然由来の漢方薬を取り入れた「飲むメンテナンス法」もおすすめ。漢方医学は、体のバランスを整えて自然治癒力を高めることで、体の内側から健康な心身を目指すのが特徴で、さまざまな症状に効果が認められています。漢方薬は、肩こりなどの不調を一時的に改善するのではなく、不調を引き起こす要因や体質の根本からの改善を目指す医薬品です。

 漢方医学では、肩こりは肩の筋肉や組織の血の巡りが悪くなることで栄養物質が行き渡らない、ストレスで自律神経が乱れるなどの理由で起こると考えられています。血液の巡りや自律神経を改善することは、漢方薬が得意としています。

 また、漢方薬は自然の生薬からできていて、一般的に副作用が少ないとされている点もおすすめできるポイント。頑固な肩こりにお悩みの方は、肩甲骨ストレッチや生活習慣のコツと同じく、日々のヘルスケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

・大柴胡湯(だいさいことう)
体の熱や炎症をとり、痛みをやわらげる作用があります。高血圧にともなう肩こりのほかにも、肥満症、便秘などの諸症状に用いられている漢方です。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血行をよくして熱のバランスを整える漢方薬。肩こりのほかにもめまい、冷え、のぼせなどの諸症状に用いられています。

 漢方薬は、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。

 そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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4.肩甲骨ストレッチ&生活習慣で、肩こりとさよなら!

 今回は、頑固な肩こりの解消に役立つ肩甲骨ストレッチと、肩こりを悪化させないための生活習慣をご紹介しました。つらい肩こりは、早めのケアと日常の意識が慢性化を防ぐポイントです。肩こりが悪化してほかの不調を招く前に、正しい方法でメンテナンスしてみてください。

 ご紹介した肩甲骨ストレッチは、自宅で簡単にできるものです。仕事や家事の合間に、就寝前のケアとして、リフレッシュとしてなど、生活のリズムに合わせて気軽に取り入れるのがおすすめ。肩甲骨ストレッチと生活習慣で肩こりを改善し、快適に毎日を過ごしましょう。

ヨガインストラクター・ライター 古城美季(こじょう・みき)
2015年、RYT200(全米ヨガアライアンス認定)を修了。グループレッスンやパーソナルレッスンなど、年間700本のクラスを担当する傍ら、新人インストラクターのトレーナーとしても経験を積む。20年に独立、スタジオとオンラインで年間500本のレッスンを行なう。また、ヨガの知識を活かしてライフスタイルメディアで記事を執筆するなど、兼業ライターとしても活動している。初心者から中上級者まで、一人ひとりのカラダに合わせたアライメント重視の指導が得意。ヨガを通して「心身の健康」や「心豊かな暮らし」のサポートができるように心掛けている。

【薬剤師監修】冬は布団から出られない……もしかして「冬季うつ」かも!? 自宅でできる手軽な解消法3つ

 寒い季節になると、朝、布団から出るのがつらいものです。なんだか心が重く感じることも少なくないのでは? 寝過ぎてしまう、やる気が出ない、疲れが取れないなどの症状が長く続く場合は、「冬季うつ」かもしれません。

 「冬季うつ」は季節性のもので、日照時間と関係しているといわれています。今回は、そんな「冬季うつ」とはどのようなものなのか、また、対処法についても薬剤師がご紹介します。

1.寒い季節の「過眠」は、冬季うつが原因かも?

 「冬季うつ」とは、季節性うつ病、もしくは季節性感情障害という病気からくる症状で、太陽の光や日照時間と関係しているともいわれています。日照時間が短くなる秋から冬にかけて症状がみられることが多く、10~11月頃に症状が出始め、3月頃に回復するケースがほとんど。毎年、このサイクルを繰り返す傾向にあります。

 冬季うつは、特に女性がなりやすく、「過眠」「気力低下」「疲れが取れない」といった症状が特徴です。

1-1.一般的な「うつ」との違い

 季節性うつは、「夏」と「冬」が代表的。「夏季うつ」は食欲が低下し、不眠に悩まされることが多い一方、「冬季うつ」は食欲が増進し、過眠傾向になる特徴があります。どちらも「うつ」の一種ですので、気分の落ち込みやイライラ、集中力の低下などが起こることもありますが、普通のうつ病と違うのは、周期的に症状が出ることや、過食や過眠の症状があることです。

 この時期はもともと気温が低いため、朝になっても体温が上がらず、起きるのが遅くなったり、睡眠時間が長くなったりしがち。多少の睡眠時間の変動は問題ありませんが、過度に寝過ぎてしまったり、日中の眠気がひどく、日常生活に支障が出るような場合は、冬季うつの可能性があります。

 冬は太陽が出ている時間が短くなるため、日光を浴びると分泌される「セロトニン」というホルモンの量が減ります。セロトニンが不足すると、気持ちの落ち込みや、気分の不安定さが生じると考えられているのです。

 また、「メラトニン」というホルモンの分泌も日光と深く関わっています。メラトニンは日光を浴びてもすぐには分泌されず、約14~16時間後に分泌され、睡眠のリズムを整える作用があるのです。そのため、日中に浴びる日光の量が少ないと、メラトニンがうまく分泌されず、睡眠のリズムが乱れてしまいがち。

 これらのことから、冬季うつは、日光を浴びることが一番の解消法なのです。そこで、日光浴のポイントを以下に3つご紹介します。

2-1.朝はできるだけ日光を浴びる

 日中に太陽の光を浴びると、セロトニンの分泌を促進する効果アリ。また、セロトニンは、睡眠リズムに関係しているメラトニンの原料にもなります。これらのホルモンを分泌させるために、朝起きたらすぐにカーテンを開け、できるだけ日光を浴びましょう。そうすることで、体内リズムも整ってきますよ。

2-2.部屋の照明を明るくする

 日常生活でも、薄暗い照明などは避けましょう。室内の照明も、間接照明など弱い光のものではなく明るいものを選び、電球を光の強い蛍光灯に変えるのもおすすめです。さらに、波長の短い、青色の光も効果的だといわれています。

2-3.くもりでも日光浴が大切! 室内でもOK

 日光を浴びるタイミングは、前述の通り、朝起きたときがおすすめ。たとえくもり空でも、日光を浴びることが大切です。くもっていても、一般的な照明よりはるかに強い光を浴びることができますし、無理に外に出なくても、室内の窓際でひなたぼっこをするだけで効果がありますよ。

 冬季うつの改善には、日光浴以外にも、栄養バランスのよい食事や適度な運動が効果的。冬季うつを改善するための生活のポイントを3つご紹介します。

3-1.栄養バランスのよい食事をする

 普段から、バランスの良い食事は大切。しかし、冬季うつの場合、過食傾向になることがあるため、炭水化物を過剰摂取してしまう場合も多く、栄養のバランスが崩れがち。冬季うつのときには、栄養バランスをより意識した食生活を心がけましょう。

 また、セロトニンの生成に関わる「トリプトファン」というアミノ酸を意識して摂るのもおすすめ。トリプトファンを効率よく摂取できる食材は、肉や魚です。そして、そのトリプトファンを効率的に吸収し、利用するためには、緑黄色野菜やフルーツに含まれるビタミンやミネラルが欠かせません。

 これらの食材をうまく摂取できるよう、日頃から食事内容に気を配り、メニューを工夫することが大切です。

3-2.適度な運動をする

 ウォーキングやジョギングなどの軽い運動をするのもおすすめ。冬は気力の低下などから、運動不足になりがちですが、爽快感を感じられる程度の軽い運動をすることは、心と体のリフレッシュにもなります。

 また、屋外で少しでも日光を浴びることができれば、セロトニン不足の解消にもつながります。さらに、適度な運動は過食による肥満の予防効果も期待できるでしょう。

3-3.漢方薬で内側からケア

 冬季うつには、漢方薬を服用するのもおすすめです。ストレスによる気持ちの乱れや気力不足を改善する漢方薬に加え、冷えや胃腸機能の改善などに対しても、二次的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

・加味逍遥散(かみしょうようさん)
 冬季うつの症状の中でも、「下半身は冷えるけれど上半身はのぼせる」「イライラする」という方には、加味逍遥散がおすすめ。乱れた気のバランスや血(けつ)の巡りを良くして、体にこもった過剰な熱を抑え、精神の興奮を和らげます。

・八味地黄丸(はちみじおうがん)
 腰の痛みや下半身の冷え、頻尿がある場合におすすめです。体を温めて腎を補うことで、腎の衰えや冷えを改善することが期待できます。

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
 元気がなく、過眠傾向の方におすすめ。胃腸の働きを整えて気を補い、体の抵抗力を高めて疲れを改善します。

 漢方薬は、症状に合わせて選ぶだけでなく、その人の体質も考慮する必要があります。即効性は低いかもしれませんが、適したものを使用すると、体質改善にもつながるのです。しかし、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることも。とはいえ、たくさんの漢方薬の中から、ご自分に合ったものを見つけるのは大変ですよね。

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4.日常生活の改善で、冬季うつを予防しよう!

 冬季うつには、日照時間が大きく関係しています。そのため、できる限り日光浴をするように心がけましょう。時間に余裕があれば、晴れている日には、30分程度の散歩やウォーキングをするのもおすすめ。適度な運動をすることで爽快感が得られ、ストレスの解消にもなります。

 また、冬季うつを発症しやすい時期は、年末年始とも重なり、お付き合いや行事が多くなる忙しい時期でもあるため、体が疲れすぎないように配慮することも大切です。

薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業後、総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務。様々な経験をするなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

【薬剤師監修】「正月太り」を解消する3つの方法! 増えた体重を元に戻すダイエットのコツとは?

 普段から厳しい体重管理をしていても、お正月を迎えるたびに、その努力が水の泡になってしまう……。毎年このような失敗を繰り返していませんか? そこで今回は、正月太りで増えた体重を短期間で元に戻すためのダイエット法を薬剤師が解説。どれも簡単にできる方法なので、ぜひ試してみてください。

1.正月太りの特徴と原因は?

 正月太りの特徴を一言でいうと「短期間での体重増加」。年末から続くイベントや行事で生活や食習慣が乱れ、そのままのペースでお正月を過ごしてしまうと、短期間で一気に体重が増えてしまいます。まずは、正月太りの主な原因を考えてみましょう。

1-1.食べすぎ

 仕事の休みに入った解放感もあり、お正月には、おせちやごちそうをつい食べすぎてしまうことも多いはず。また、久しぶりの友人や親戚との再会で会食の機会が続くと、食事のペースも乱れがちになります。

1-2.アルコールのとりすぎ

 いつもはお酒を飲まない人も、お正月の特別感からアルコールを摂取する機会が多くなるかもしれません。連日の休みに気が緩み、お酒の量がついつい増えてしまうことも……。アルコールをとりすぎると、むくみから体重増加につながるだけでなく、食事量に歯止めがきかなくなることもあります。

1-3.運動をしない

 寒くなるとどうしても、暖かい部屋に閉じこもりがちに。電車の時間に間に合わせようと早歩きしたり、スーパーの買い物で重い荷物を運んだり、忙しない日常を送るだけでも、無意識にカロリーを消費しています。しかし、時間がたっぷりあるお正月は、ゆったり過ごすことが多くなるので、日常生活の運動量も減ってしまうのです。

 正月太りを素早く簡単に解消するには、ちょっとしたコツがあります。意外に思われるかもしれませんが、冬はダイエットに最適な季節。気温が低いと体温を保とうとして基礎代謝が上がるからです。寒いこの季節と正月太りの特徴をうまく利用し、増えてしまった体重を元に戻しましょう。

2-1.甘辛い料理はなるべく避ける

 正月の楽しい雰囲気の中で食べる豪華なおせちは、ヘルシーなイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし、保存を効かせるために糖分や塩分が多く含まれており、濃いめに味付けされているものが多いですよね。糖分の多い食品を食べると血糖値が上がり、体は中性脂肪をため込みやすくなります。さらに、塩分の多いものをとると、体は塩分濃度を一定にしようと水分をため込んでしまうのです。

 そのため、糖分や塩分は短期間での体重増加の原因となってしまいます。おせちだけでなく、すき焼き、煮物、照り焼きなどの甘辛い味付けの料理も注意。三が日が明けたら、こうした味付けの料理はなるべく控えましょう。

2-2.ウォーキングをする

 暴飲暴食によりカロリーを余分に摂取すると、貯蔵に回されます。この貯蔵されたエネルギーは体脂肪へと変わり、肥満につながるのです。

 貯蔵されたエネルギーを燃焼する方法としておすすめなのが、有酸素運動であるウォーキング。寒さを感じながら運動すれば基礎代謝がアップするので、冬は特に効率よく消費カロリーを増やすことができます。

2-3.筋肉量を増やす

 筋肉量が増えれば、お正月の間に蓄えられてしまった体脂肪を減らしやすくなります。筋肉量を増やすために、次の2点をおさえましょう。

<筋トレをする>
 特に「腹筋」や「太ももの筋肉」といった、大きな筋肉が集まっている部位を意識して鍛えると、効率よく代謝をアップできます。

<筋肉になりやすい食事をとる>
 脂肪の少ない赤身肉、魚、大豆製品は筋肉の元となるたんぱく質を多く含むので、積極的にとりたい食材。また、体を内側から温め、代謝をアップする効果があるショウガやニンニク、根菜類もおすすめです。

 また、「もっと効率的に早く体重を落としたい!」という人には漢方薬もおすすめ。これまでご紹介した運動や食事改善をベースに、漢方薬をプラスすれば、より大きな効果が期待できます。漢方薬は、デトックス、胃腸の疲れ、脂肪燃焼などのお悩みや、体形別に異なるアプローチを行うのが特徴です。

 漢方薬の中には、脂肪の分解や燃焼、脂質の吸収の抑制、脂質を便と一緒に排出する作用があるものなど、体質を根本から改善することを目的としているため、太りにくく痩せやすい体質が目指せます。さらに、漢方薬は一般的に自然の生薬からできていて副作用が少ないとされているのです。

<正月太り改善におすすめな漢方薬>

・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):下半身が太りやすく、むくみやすい、いわゆる「水太り」の方に。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):欲旺盛で腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方に。
・大柴胡湯(だいさいことう):便秘がちでストレスによる過食をしやすい方に。

 漢方薬はご自身の状態や体質を考えて選ぶので、うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

 しかし、たくさんの漢方薬から自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

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4.正月太りを解消して、スッキリした体に!

 今回お伝えした方法を知っているだけで、お正月にうっかり食べすぎたり、飲みすぎたりしても安心。お正月を思いっきり楽しんだあとは、スッキリした体で1年をスタートさせましょう!

薬剤師・竹田由子
薬剤師。元漢方・生薬認定薬剤師で薬膳漢方マイスター。大学院では臨床薬学を専攻、病院に10年間勤務。結婚後は調剤薬局へ勤務するのと並行して、ライターとしての活動も始める。腎機能低下を機に、月経痛への鎮痛剤使用量を漢方で減量成功した経験があり、「日常の不調はまず漢方」をモットーに生活を送る。病院時代の長いDI経験を生かし、薬の面から分かり易くサポートしたいと考えている。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

【薬剤師監修】突然足がつる「こむら返り」の予防法4つ! 就寝&運動時の応急処置法も解説

 就寝時や運動時、突然起こるふくらはぎへの激痛……これを「こむら返り」と呼びます。「急に足がつって歩けなくなる」「こむら返りが原因で寝不足になった」といった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?

 しかし、原因がわからないと対策のしようがありませんよね。そこで今回は、薬剤師の篠原明宏氏が「こむら返り」の具体的な症状と原因、さらに対策についても詳しく解説していきます。

1.「こむら返り」の症状と原因をチェック

 こむら返りの原因として挙げられるのは、マグネシウムやカルシウム、カリウムなどのミネラルバランスの乱れによる筋肉の異常な収縮です。通常、筋肉は神経の命令によって収縮します。しかし、運動のしすぎやストレスにより筋肉が疲労した場合、ミネラルバランスの乱れが生じてしまい、突然筋肉が収縮してしまうのです。

 特に、神経や筋肉の伝達に関与するマグネシウムが不足することにより、こむら返りが起こりやすくなるといわれています。また、妊娠中の方はミネラル不足になりやすい傾向があり、こむら返りが起こりやすいため注意してください。

2.こむら返りの対処法

 こむら返りは、就寝中や運動中に起こりやすいとされています。いざ起こってしまったとき、どのように対処したらいいのでしょうか?

 すぐにできる応急処置は、患部を伸ばすこと。足の指を持ち、アキレス腱をグッと伸ばしましょう。また、痙攣しているふくらはぎは、くれぐれも優しく扱うことが重要です。このときに無理やり行うと、肉離れを起こしてしまう可能性もあります。自宅にいるときであれば、ふくらはぎをほぐすようにマッサージを行う、蒸しタオルやお湯で温めるなども有効です。

 次に、こむら返りを繰り返さないための予防法を4つご紹介します。

3-1.ミネラルや水分をしっかり補給する

 こむら返りの一番の原因は、マグネシウムやカリウムなど、体のバランスを整えるミネラル不足や水分不足。そのため、ミネラルや水分を日頃からしっかり補給することが大切です。特に、マグネシウムを含む食品を意識的に摂ることで、こむら返りの予防に役立ちます。

<マグネシウムを含む食品>
アーモンドなどの種実類、魚介類、藻類、野菜類、豆類など

3-2.体を冷やさない

 体が冷えると筋肉が収縮し硬くなるため、こむら返りが起こりやすくなります。そのため、普段の生活から意識して、体を温めることが重要。朝起きたら1杯の白湯を飲む、レッグウォーマーを身につけるなど、簡単なことから始めるのも有効です。また、お風呂もシャワーで済ませず、しっかりと湯船につかるようにしましょう。

3-3.ストレッチの習慣を取り入れる

 足がつらないようにするには、体をよくほぐすことも大切です。ストレッチなどでふくらはぎの筋肉をほぐしてあげると、筋肉が柔らかくなり、こむら返りが起こりにくくなります。寝る前に下半身を軽く伸ばすだけでもかまいません。毎日の継続が大切なので、簡単なものから取り入れてみてはいかがでしょうか?

3-4.こむら返りには漢方薬も有効

 こむら返りの予防には、整形外科の治療でも使われている漢方薬もおすすめ。漢方では、こむら返りが起こるときは、一時的に「血(けつ)」が不足している状態になっていると考えます。これは血液のことを指し、全身に栄養分を届ける役割を持つため、不足すると栄養バランスが低下し、こむら返りが起こりやすくなるのです。

 漢方薬は、痙攣そのものや痙攣で起こる痛みを抑えるなどのアプローチによって、こむら返りを改善します。こむら返りに悩む方におすすめしたい漢方薬は「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」です。これは血を補う漢方薬で、筋肉の急な痙攣を鎮めるもの。運動前に服用しておくなど一時的な予防に使われることが多い漢方薬で、急性期の症状に対しても非常に即効性があります。

 また、冷えが原因となってこむら返りを起こしやすくなっている方には、「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や、「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」などの漢方薬もおすすめです。下肢の冷えや腰痛がある方に対し、予防効果が認められています。

・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):こむら返りがよく起こる方に
・八味地黄丸(はちみじおうがん):体力がなく寒がりの方のこむら返り予防に
・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):腰から下の冷えがある方のこむら返り予防に

 ただし、漢方薬はご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。そのため、ご使用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師などに相談すると安心です。

 しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。

あんしん漢方

4.こむら返りを解消し、すっきりした毎日を送ろう!

 こむら返りの症状や原因、改善方法についてご紹介しました。こむら返りを繰り返さないためには、普段の生活スタイルを改善することも重要です。体を冷やさないようにする、ストレッチを取り入れるなど、簡単なところから始めてみましょう。

 また、バランスのいい食事と適度な水分補給も大切。漢方薬もおすすめなので、気になる方はぜひ漢方に詳しい専門家に相談してみてくださいね。

薬剤師・篠原明宏
薬剤師。東京薬科大学卒業。大学院にて子宮内膜症の研究に携わり修士課程を取得。その後、中国の上海中医薬大学に留学し本場の中医学を肌で学ぶ。帰国後は保険調剤薬局にて管理職、役員を経験。最新医療の知識と伝統的な東洋医学の多方面から患者様の現状にあった健康サポート提案を得意とする。