2020年12月31日をもって活動休止に入った国民的グループ・嵐。20年は新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、春に予定していた中国・北京公演を断念したものの、11月には配信ライブ『アラフェス 2020 at 国立競技場』を開催するなど、さまざまな形で“ファンへの恩返し”をしていた。しかし一方で、ファンの間に波紋を呼ぶ出来事も少なくなかった。
大野智へのドッキリ動画に「いじめ」の指摘
嵐は19年、11月3日のデビュー記念日に、5つの公式SNS(TikTok、Twitter、Facebook、Weibo、インスタグラム)を開設。それぞれに運用を続けている中、20年8月、動画投稿アプリ・TikTokに大野智をドッキリにかける動画を投稿したところ、「いじめに見える」と物議を醸した。動画の内容は、床に横たわった大野が、天井から吊り下げられたバランスボールを避けるように腹筋をしている場面からスタート。途中で、相葉雅紀と松本潤が粉の入ったお皿を大野の頭部分にひっそりセットし、それに気づかずお皿に頭を突っ込んだ大野は、粉を被って全身真っ白になってしまう展開だった。その後、「ウソでしょ!?」とわざとらしく驚く相葉らに対し、大野は「満足か?」とボソリ。大野の一言で現場は笑いに包まれたが、熱心な大野ファンたちは不快感をあらわに。
ネット上では「メンバーが大野さんをいじめている構図に引いた」「これを見て笑えって? いい歳した大人が何やってるの!?」「嵐って怖い。あんな露骨ないじめは久しぶりに見た」「こんな悪趣味な動画、誰が考えたの?」「今回のTikTokは最悪な動画。“遊びだから”では済まない」と、辛口な意見が続出。一方で、TikTokに同じようなドッキリ動画が存在していたため、「元ネタがあるから、彼らが考案したわけではない」と嵐を擁護する声もあった。
その後、9月20日の投稿で、相葉と二宮和也がペアになり、でんぐり返しを連続で行う動画を載せると、「この動画に見られる行動は危険であり、重篤な怪我につながるおそれがあります」との警告文が出現。10月15日更新の動画も同様の注意喚起がついており、「TikTokの動画で警告出てるの初めて見た」「運営に警告受ける嵐。かわいすぎ(笑)」と面白がるファンのほか、「嵐がしょうもないことするから、TikTokに警告出てる……」「警告出されるって、それだけ危険な行為ってことだよね。恥ずかしいから削除してほしい」と、呆れた反応も散見された。ちなみに、いずれの投稿も20年12月末時点で視聴可能となってる。
『紅白』とCM、“ファン参加”企画が大不評
12月31日、2009年の初出場から12年連続で『NHK紅白歌合戦』に出場し、「カイト」を含めた楽曲を歌唱した嵐。事前に同曲のサビ部分について、「みんなで集まることは難しいけれど、私たちは歌で繋がることができる」として、ファンの歌唱動画を公募した。ところが、「嵐だけで歌えばいいじゃん」「最後は“5人の嵐”を目に焼き付けたいから、余計な企画はやらないで」「一般人の歌う『カイト』なんて誰が喜ぶの?」などと、大ブーイングが巻き起こることに。
こうした“ファン参加型”企画をめぐっては、ソフトバンク株式会社のCMでも賛否両論に。同年7月、メンバーとファンが嵐の人気楽曲「Love so sweet」(07年)を一緒に歌う「バーチャル大合唱」なる企画が始動。「嵐とCMで共演できるなんて夢みたい」と喜ぶツイートも見受けられたが、「嵐は好きだけど、ファンと合唱とかどこに需要があるの?」「CMは5人だけがいい」「嵐5人の歌が聞きたいのに……」といった、コンセプトへのダメ出しが相次いだ。結局、ファンが撮影した歌唱動画と嵐の映像を融合したテレビCMは、8月上旬より放映されている。
11月3日に「Johnny’s netオンライン」で配信された嵐の無観客ライブ『アラフェス 2020 at 国立競技場』。収録自体は、10月24日に東京・国立競技場で行われたが、「風船及び花火による演出の煙」によって、隣接する神宮球場で試合中だった「ヤクルト対中日戦」が2度ほど中断となる事態を引き起こした。同日夜、ジャニーズ事務所は「神宮球場、両球団選手及び関係者、視聴者の皆さまには、ご迷惑をお掛け致しました事を、深くお詫び申し上げます」と、即座に謝罪。しかし、一部の野球ファンなどからは「試合のない日にやればいいのに、配慮が足りなさすぎる」「球場にいたけど、本当に最悪だった。活動休止だかなんだか知らんが、ほかのイベントに迷惑かけるな」と、手厳しい指摘が寄せられてしまった。
そして、今度は『アラフェス』で飛来した風船と、環境面への悪影響を関連付ける声も。東京湾で漁師を営んでいる千葉県・木更津市議会議員・斉藤高根(斉藤たかね)氏が、ブログ「斉藤たかねのチャレンジ日誌」(10月26日付)に「嵐のフェスの風船」の写真を掲載。「息子が 沢山拾って来ました。海苔網の防御ネットに いっぱい 絡んでいると」と報告し、海苔漁師の間で、以前より「風船飛ばし」が問題になっているとつづったのだ。
これが本当に国立競技場から漂着した風船なのかどうかはわからないが、斉藤氏の“告発”を受けて、ネット上には「漁師もいい迷惑だろ」「動物が誤って口にしても安全なのかな」など否定的な意見が上がることに。『アラフェス』の風船は“自然に分解されるエコ風船”を使用しているとの説を主張する一部ファンも存在したが、ネット上では「環境に配慮した風船を選んだとしても、漁の網に引っかかって困ってる方がいるのは無視できない」「エコ風船だからってゴミ撒き散らしていいの?」といった議論に発展。
また、同28日付の東京中日スポーツのWEB記事では、事前にジャニーズサイドが両球団に「風向きによっては、迷惑をかけてしまうかもしれない」と伝えていたと報道。「翌日にジャニーズ事務所関係者が神宮球場を訪れ、ヤクルトと中日それぞれに嵐メンバーからの謝罪が書かれた文面と直筆サイン色紙、大量の洋菓子を届けた」というが、これについても、ネット上には「サインで許されると思ってるの? 何様のつもりだよ?」「事務所の対応に違和感がある」「完全に上から目線で、球団側を舐めきっているとしか思えない」などと非難コメントが書き込まれていた。
韓国発信のドラマや音楽が話題になるなど、「第4次韓流ブーム」ともいわれた1年だったが、嵐とK-POP絡みの“炎上”騒動も勃発した。アメリカの芸能メディア「Variety」(11月2日付)に掲載された嵐のインタビュー内で、松本がジャニー喜多川前社長の功績に言及。「文春オンライン」(11月20日)の記事によれば、松本は「日本以外のグループも、ジャニーさんが1960年代からやってきた仕事が、彼らの活動のルーツとなっていることが見出せます」と語ったほか、「K-POPは世界で爆発的な人気を博しているが、松本は悪い感情を抱いていないという。『一部の人が想像するような同族主義の感覚はありませんが、ジャニーさんが数十年前に基礎を築いてきたものが国境を越え始めているということに誇りを感じます。ジャニーさん亡き後も、そのレガシーは受け継がれ、生き続けています』」などの記述があったのだ。
これらが韓国で波紋を呼んだといい、同3日付の日刊紙「国民日報」が「『K-POPのルーツは日本のアイドル』 嵐の発言に火がついた議論」との記事を公開。電子版「中央日報」(5日付)でも、「松本潤『K-POPのルーツはジャニーズ』発言が韓国で大炎上」と題した記事を配信しており、「松本潤は2日(現地時間)公開された米バラエティー番組とのインタビューで『K-POPがうらやましくないか』という質問に『私は人々が考える嫉妬や警戒を全く感じない』として『むしろジャニー喜多川さんが数十年前に作ったモノが国境を越え始めたことに自負心を感じる』とした」などと報じた。松本のコメントは、韓国のユーザーから怒りを買ったというが、日本のネットメディアでは誤訳の可能性を伝える媒体もあり、そもそも松本にK-POPを蔑ろにするような意図はなかったとみられている。
一方、12月には、嵐の「ARASHI - Face Down : Reborn [Official Lyric Video]」がK-POPのミュージックビデオに酷似していると騒ぎになった。問題の動画は6月25日に嵐の公式YouTubeチャンネルにアップされたもので、比較対象となったのは、韓国のボーイズグループ・DAY6の動画「DAY6 "Zombie (English Ver.)" Lyric Video」。後者は嵐より約1カ月前の5月21日に公開されているが、背景の色や黒い文字、イラストなどはそっくりで、類似シーンの画像を並べて検証するサイトも存在する。
ネット上で注目を集めると、「DAY6のMVの盗作疑惑が心配……嵐メンバーに非はないけど、めちゃくちゃ似てる」「活動休止前に、こんな悪い話題はイヤだな」「嵐とDAY6のMVを見てみたけど、あのアニメーションはパクリだと言われても仕方ない」「嵐が韓国のグループの動画をパクるってヤバいね。活動休止前に何やってるの?」といった反応が続出。実際、DAY6の映像を意識して制作したものなのか、偶然なのかは不明ながら、活動休止前のラストイヤーに残念なニュースが報じられてしまった。
