現在、世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎。日本でも感染者の数は日を追うごとに増しており、テレビのニュースは、連日コロナ関連の話題で持ちきりだ。さらに、毎年冬に流行するインフルエンザウイルス感染症に加え、早くも国内では花粉シーズンが到来。東京都の発表によると、青梅市と八王子市で2月3日よりスギ花粉の飛散開始を確認。過去10年の平均より14日早く、昨年よりも8日早いという。
免疫アレルギー性疾患のエキスパートであり、花粉症治療の第一人者である日本医科大学の大久保公裕教授は、「北海道と東北の北日本では昨夏、平年より晴れの日が続き気温も高く、花粉を生産する雄花の生育がよかったため、今年は花粉の飛散量が多い」と語る。一方で、東日本や西日本では天候不順が続いたために飛散量は少なく、関東では過去10年の5割ほどだとか。
とはいえ花粉症患者にとっては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、のどの違和感といった症状に悩まされるつらい時期。マスクや防護眼鏡の着用は最も手軽で有効的な花粉対策ともされているが、コロナウイルスの影響もあり、マスクは日本各地で品薄状態に。ネット上では「コロナも怖いけど、花粉症だからマスクがないと困る」「マスクがないから外に出たらくしゃみ鼻水が止まらない」という悲鳴も上がっている。
ならば、室内での花粉対策だけでも万全にしたいところ。花粉除去に有効な対策法について、大久保教授に解説いただいた。
花粉の侵入を防ぐ、3つの室内対策
「花粉をはじめ、コロナやインフルエンザなどのウイルス、黄砂やPM2.5といった大気汚染物質は、基本的には鼻の粘膜から人体に侵入してくる」という。続けて大久保教授は、一般家庭でできる花粉対策を3つ挙げてくれた。
(1)花粉を持ち込まない……室内に入る前に花粉を落とす
(2)排除する……空気清浄機は、玄関・部屋の入り口に置く
(3)まき散らさない……部屋の空気をしっかりと循環させる。加湿器も効果的。床に落ちた花粉は、掃除機で吸い取る
室内に入る際には、外でコートを脱ぎ、花粉を払い落とすことは必須。また、髪や顔にも花粉が付着しているため、帰宅後はなるべくすぐにお風呂に入り、まずは全身を洗い流してから頭や顔の汚れを落とすことが重要だそう。目の中の汚れを落とすために洗眼液を使用する人もいるだろうが、どうしても目の周りに花粉が残ってしまうため、大久保教授はシャワーを浴びて一気に汚れを洗い落とすことを薦めている。また、女性には、「外に出ると化粧の上に花粉が乗った状態になります。ですから、化粧直しを途中でするのなら、一度、化粧を落としてしまうくらいがいいと思います」とアドバイスをしてくれた。
花粉症対策で空気清浄機を使うなら「入り口」に
室内での花粉対策として、空気中に浮遊するウイルスや有害物質、ハウスダストなどの汚れを除去してくれる「空気清浄機」の使用は一般的だが、大久保教授は「空気の循環を意識して置く場所を決めることが重要」だと語る。
空気清浄機の性能を最大限に発揮させたければ、部屋の隅に設置するのはNG。「出入りの多い玄関や、人が集まるリビングであれば、なるべく入り口のほうに置く」ことがベストだそうだ。
「寒い季節なので鍋をする機会も多いと思いますが、そんな時、みなさん換気扇をつけますよね。換気扇をつけるということは、室内の空気を外に出すために、空気を引っ張る状態になります。また、窓を開けると今度は外気が入ってくる。このように、家の中の空気の流れがどうなっているかを考えながら、効率よく空気清浄機を使用することがおすすめです」
花粉症の症状緩和には就寝時の「加湿」がマスト
花粉症を防ぐためには、花粉が粘膜から体内に侵入してくるのをシャットアウトすることが先決。花粉から粘膜を守る上で大切なことは、「粘膜を乾燥させないこと」。花粉は軽いためよく飛ぶが、加湿をすることで空気中に浮遊していた花粉は下に落ち、二度と空中を舞うことはないという。
「なぜ冬の時期にウイルスが流行するかというと、空気が乾燥しているため、空気中に浮遊したウイルスがたくさん飛散するからなんです。反対に、ジメジメとした夏はあまりウイルスがはやりませんよね」と大久保教授は解説する。
特に重要なのが、就寝時の加湿だ。一日の中で同じ部屋にとどまっている時間が一番長いのは、ほとんどの人が職場と寝室や寝床だろう。「空気がほとんど動かない寝室には加湿器を、ほかの部屋では空気の流れをみながら空気清浄機を使うと考えていただければいいと思います」と、部屋ごとに使い分けることがポイントだ。もちろん、床に落ちた花粉の掃除も忘れてはいけない。
なお、大久保教授は「花粉は目に見えませんので、イメージをすることが大事」とも語る。
「これからの時期、暖かくなったからといってランチを屋外で食べるとすると、食事には花粉が入ってしまいますし、髪にも花粉が付着してしまいます。花粉の飛散がピークとなる2~3月は、ちょっと天気が良くても、一番花粉が多く飛ぶ昼時はなるべく室内で食事をとってください」
今までは無縁だったのに、急に花粉症の症状を発症したという人は決して珍しくないという。「私は大丈夫」と思わず、早めの対策を心がけ、花粉症予防に努めてみてはいかがだろう。
(解説・大久保公裕 取材/文・サイゾーウーマン編集部)

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