
(C)安彦麻理絵
43歳になった。42歳までは「30代の延長」という感じだった。しかし、43歳になったら「……あら……?? あそこに蜃気楼のように見えるあの扉は、あれはもしかして『50代の扉』??」というふうに、今まで見えなかったものが、見えるようになってしまった。きっと、45歳になったら、ふいにポンと肩をたたかれ、振り返ると「50歳の私」が、薄ら笑いを浮かべてるような気がする。
トシをとって、良かった事、悲しい事、それは両方ある。「悲しい事」に関して言えば、それはやはり周囲で「病気」だの「死」だの、そんな楽しくない出来事が、今までよりもドッと増えた事。私の両親も、もう若くない。何やら色々病院通いしているみたいだ。親戚のおじさんも最近、死んでしまった。元気だと思っていた知り合いのオバさんも、手がリウマチで動かしづらくなっていた。みんな、どこかしらにガタがきている。そうして、順番にお迎えがきて、みんなポロポロと死んでいくのか。そんな場面に、これからどんどん直面していかなければならないのだ、と思ったら、本当に悲しくて泣きたくなった。もっと若かった時には、こんな事、考えた事もなかった。







