フジテレビが視聴率のために大暴走! 月9ブランドを破壊し、好調な他局の企画をパクる?

 18年7月より、フジテレビは月9ドラマとして沢村一樹主演の『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』を放送すると発表した。ネット上では期待の声が上がる一方で「もうなんでもアリだな」と呆れる声も上がっている。

『絶対零度』シリーズは、2010年と11年に上戸彩主演で連続ドラマを放送。この時はどちらも火曜9時枠での放送だったが、今回のシリーズより月9に枠を変え、さらに主演の俳優まで変更した。

 沢村が演じる主人公・井沢範人は、ひょうひょうとしてつかみどころのない印象を周りに与える人物ながら、実は元公安だというエリート刑事。上戸演じる女性刑事・桜木泉も前作に引き続き出演となるが、ある捜査中に突如失踪して消息をたってしまうことになる。

「人気ドラマシリーズの続編にファンは歓喜していますが、月9で放送することに疑問を抱く人も。『すっかり月9は恋愛というコンセプトから外れたね』『視聴率が取れればなんでもいいのかな』『月9ではもう恋愛ドラマをやってくれないのか』といった声が上がっています。近年月9はすっかり恋愛ものというコンセプトから外れ、17年は『貴族探偵』『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』など、4本中3本が恋愛以外の作品。18年も『海月姫』こそ恋愛ものでしたが、現在放送中の『コンフィデンスマンJP』に恋愛要素はほとんどありません」(芸能ライター)

 今回フジテレビが無理やり『絶対零度』を月9に持ってきたのは、どうしても月9で高視聴率を取りたいという思惑があるからかもしれない。

「18年4月期のドラマで視聴率が良いのは、テレビ朝日が放送している刑事ドラマです。『未解決の女 警視庁文書捜査官』『警視庁・捜査一課長シーズン3』『特捜9』はどれも視聴率2ケタを余裕でキープ。そのため『テレ朝で刑事ものがウケてるからってそれに乗っかる戦法か』『わかりやすく二番煎じを狙うフジが哀れ』といった呆れ声も上がっています」(同)

 果たして『絶対零度』は高視聴率を打ち出し、月9の威厳を復活させることができるのだろうか。放送が楽しみだ。

『花のち晴れ』F4出演はプロデューサーの提案!? 人気ドラマを生み出した名プロデューサーたち!

 各局、中盤戦を迎えている2018年春ドラマの数々。前評判のわりに視聴率で伸び悩んでいるドラマが多い中、気を吐いているのが『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)や『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)だ。

 女好きだけどモテない33歳のおっさん(田中圭)が、同居している“イケメンでドSな後輩(林遣都)”とピュアな乙女心を持つ“おっさん上司”(吉田鋼太郎)から求愛される純愛ドラマの『おっさんずラブ』。週刊エンタテインメントビジネス誌「コンフィデンス」によるドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」によると、各作品の初回満足度にて100Pt満点中92Ptという高得点を取得。公式Instagram裏アカウントである「武蔵の部屋」のフォロワー数は現在34万7,000人以上。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)の38万人に継ぐ数字となっており、TBSの看板ドラマである『ブラックペアン』(11万8,000人フォロワー)を凌ぐ勢いを見せている。

 ドラマのヒットの裏には必ず名プロデューサーがいるものだが、この『おっさんずラブ』を担当するドラマプロデューサーは貴島彩理氏。実父はTBSにて『ずっとあなたが好きだった』『愛していると言ってくれ』といった名作ドラマを生み出した名プロデューサーの貴島誠一郎氏だ。貴島氏は2017年に三浦春馬がイケメン童貞役で話題を呼んだ『オトナ高校』(テレビ朝日系)なども手がけており、既成概念を壊す作品を次々と生み出す注目株といえるだろう。

 貴島氏はWEBサイト「ORICON NEWS」のインタビューにて、自身は月9ドラマ世代であり、王道の恋愛ドラマが好きでこの世界を目指したゆえに、「『自分も恋したいな』と思ってもらえたらうれしいです。きっと観終わったときには、『月9の恋愛ドラマだった』と思っていただけると思います」と熱く語っている。

 また視聴率、SNSのフォロワー共に右肩上がりを続けているのが『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』。こちらのプロデューサーはTBSの“視聴率男”といわれる瀬戸口克陽氏だ。1996年にTBSに入社し、その後は『花より男子』『GOOD LUCK!!』など数々のヒットドラマのプロデュースを担当。最近では『99.9-刑事専門弁護士-』『A LIFE〜愛しき人〜』などを手がけている人物。また、妻は国会議員の小渕優子というセレブな一面も。

『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』は、伝説の4人組「F4」卒業から10年後の英徳学園が舞台だが、伝説のOBとして道明寺司(松本潤)や花沢類(小栗旬)がゲスト出演するなど、旧来のファン号泣の仕掛けも盛りだくさん。これもすべて瀬戸口氏の仕掛けだと思うと、なんとも心憎い。

 最後に初回13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の後も12%台の高視聴率を維持する『ブラックペアン』(TBS系)だが、プロデューサーはTBSの看板枠・日曜劇場で『半沢直樹』『下町ロケット』『陸王』などを手掛けてきた伊與田英徳氏。原作である海堂尊の小説『新装版ブラックペアン1988』(講談社)では主人公は研修医の世良雅志だが、伊與田氏は主人公を万年ヒラ医局員の渡海征司郎に変更。

 その理由について、WEBサイト「ザ・テレビジョン」のインタビューにて「原作は、世良(竹内涼真)が主人公なんですが、僕としては、渡海(二宮和也)というダークなキャラクターにも非常に大きな魅力を感じて。ですからドラマでは、渡海を主人公に据えて、渡海を取り巻く人間模様を世良の目線で描く、という形を取っています」と語っており、その判断が結果的に功を奏しているといえるだろう。

 ドラマのヒットの陰に名プロデューサーあり。自分の好きなドラマのプロデューサーのことを調べてみると、ますますドラマを面白く感じることができるのではないだろうか。

『シグナル』主演・坂口健太郎の演技力が急成長するも、説明不足の雑な脚本のせいで台無しに……

“塩顔界のプリンス”こと坂口健太郎が、主役として覚醒し始めたドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第6話が15日に放送され、平均視聴率5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.0ポイントダウンとなってしまいました。

 その前回、三枝健人(坂口)刑事は、過去とつながる無線機を使い、1998年の世界に生きる大山剛志(北村一輝)刑事に対し、本来ならば未解決の連続窃盗事件について助言。これによって、工藤雅之(平田満)の誤認逮捕を招いてしまいました。

 そして、過去が変わってしまったため、現在の世界で出所したばかりの工藤が、矢部香織(野崎萌香)という女性を誘拐する事件が発生。98年に一体何が起こったのか、なぜ工藤は香織を誘拐したのか、という謎を残したまま、前回は終了となりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回は、大山が工藤の身辺を調査するところからスタート。大山は、健人から受けたアドバイスをもとに被害者宅の郵便受けを調べ、そこから工藤の指紋を検出。さらに、被害者宅の息子・白石智弘(白石隼也)の目撃証言によって工藤の逮捕を決断し、警察署へと護送します。

 署に到着した大山は、ロビー内のテレビに流れるニュース映像に注意を引きつけられます。そこに映るのは、交通事故で火事になり燃え盛るバス。よく見るとその車内には、工藤の娘・和美(吉川愛)の姿があるのです。

 そして、このバスに同車していたのが、香織とその父親の英介(小須田康人)だったのです。2人は助かったものの、和美は爆発に巻き込まれて焼死。その様子をニュース映像で見た工藤が、英介にも娘を失うつらさを味わわせてやりたい、という恨みを抱き、今回の誘拐事件を引き起こしたのでした。

 そのことに気づいた健人は、工藤が香織を殺すのは20年前の事故現場に違いないと直感。すぐにその場所へと向かいます。すると、橋の上に佇む工藤の姿を発見。すぐに逮捕するのですが、工藤の視線の先を追うと、駐車場に停車した冷凍トラックに駆け寄る英介の姿が。そしてそこへ、健人の上司・桜井美咲(吉瀬美智子)が到着し、英介を制止してトラックの荷台のドアを開けます。

 その様子を橋の上から眺めていた健人は、工藤が刑務所で電気技術を学んだことを思い出し、これは罠だと察知。美咲のもとへ駆け出すのですが、時すでに遅し。荷台の中の電気スイッチを押した瞬間に爆発が発生し、美咲は焼死してしまうのです。

 美咲の死に責任を感じた健人は、窃盗事件の真犯人を捕まえるべく、捜査資料を洗い直すことに。すると、被害者宅の息子たちがいずれも、同じヨットクラブに所属していたことが判明します。

 そして、無線機によってそのことを知らされた大山が、工藤の目撃証言をした白石に対して疑心を抱いたところで今回は終了となりました。

 さて感想。前回のレビューに、坂口健太郎の演技が徐々に覚醒してきたと書きましたが、今回はさらに成長ぶりが感じられました。特に、美咲の焼死後、署内にある机や私物品を処分するよう命じてきた上司の岩田一夫(甲本雅裕)に対して、「冷たすぎるでしょ!」と食ってかかった時の演技。岩田への怒りだけでなく、不甲斐ない自分自身への憤りも伝わってきました。

 そんな健人の抗議に対して涙目になり、必死に感情を抑える岩田の演技も良かった。岩田は美咲との付き合いが健人よりも長く、当然つらいわけなんですね。現場にいたのに助けられなかった健人への怒りもある。ただ、それをグッと飲み込む。ほんの数秒足らずでしたが、役者同士の火花が散った名シーンでした。

 ただ、演者たちのせっかくの好演も、脚本のせいで台無しになってしまった印象です。というのも、工藤が矢部親子に憎悪を抱いた理由がよくわからない。説明が不足しすぎている。今回の放送からそのまま読み取ると、バス爆発事故で自分の娘は死んだのに彼らは救出された。だから憎い、ということになるのですが、これが20年にもわたる服役期間中ずっと、恨みを持ち続ける動機になりますかね。

 これが例えば、矢部親子が和美を押しのけて助かったのならまだわかります。ただ、ニュース映像を見る限りでは、そんな様子もなかった。本当にただ偶然、同じバスに乗車していたにすぎなかったのです。矢部親子からすればとばっちり以外のなにものでもないですし、その結果、死んでしまった美咲こそ浮かばれません。

 しかし次回、その死を“白紙”にすべく、健人が窃盗事件の真犯人逮捕に全力を尽くすとのことで、果たして美咲の運命は変わるのか。過去を変えるとそれが現在に反映される、という特殊な設定を活かし、ドラマの面白みが増すかどうかのターニングポイントにもなると思うので、注目したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

テレビ朝日『特捜9』好調支える故・渡瀬恒彦さんが遺した“絆”とV6・井ノ原快彦の奮闘ぶり

 連続ドラマ『特捜9』(テレビ朝日系)が絶好調だ。作品は、昨年逝去した渡瀬恒彦さん主演の刑事ドラマ『警視庁捜査一課9係』をリニューアルした後継作で、寺尾聰演じる新班長の下で、V6の井ノ原快彦、羽田美智子、吹越満、田口浩正、津田寛治ら、おなじみの部下たちが新たな部署「特別捜査班」に所属して、難事件解決に挑んでいく。

 4月11日にスタートした同作品はこれまで、関東地区の平均視聴率初回は16.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、2回目以降も軒並み高い水準をたたき出しており、制作するテレビ関係者やCMを請け負う広告代理店関係者らは、歓喜に沸いている。

 そんな高視聴率のウラに、出演者、スタッフたちのある粋な計らいとチームワークがあったという。

「故人を偲んで、なんと撮影現場には渡瀬さんが愛用していた椅子やコップが用意されているんですよ。現場には渡瀬さんの写真も飾られており、出演者、スタッフは『渡瀬さんが見ているのに、下手な作品は作れないな』と一致団結して、ドラマ作りに邁進しています」(芸能関係者)

 また渡瀬さんに代わって現場を束ね、雰囲気づくりのリーダーシップを発揮しているのが井ノ原だという。

「今回の新ドラマで主演級に抜擢されたことで、意気込んでいるようです。共演者、スタッフ同士のコミュニケーションにも気を配り、忙しい合間を縫って積極的に食事にも誘っています。渡瀬さんが好んで食べていた差し入れなんかも提供して共演者の絆も深まっていますよ」(同)

 これまで渡瀬主演でシリーズ12作、スペシャル3作をヒットさせてきた井ノ原ら共演者とスタッフ。その熱意と、亡き渡瀬がつなぐ抜群のチームワークが高視聴率を維持している一因なのかもしれない。

今田美桜の“性悪メンヘラ演技”が光る『花のち晴れ』、視聴率ダウンは『花男』のデジャヴ感? シリーズものの弊害か……

 King & Prince・平野紫耀くんのちょっと危ない滑舌とハスキーボイスがだいぶ耳に馴染んできた火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系/以下、花晴れ)。ドラマが始まって以来、視聴率はうなぎのぼりでしたが、第4話の視聴率は、9.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、ここにきて0.4ポイントダウン。

 前回(記事参照)、バイト先の紺野先輩(木南晴夏)&ミータン(浜野謙太)カップルとのWデートで音(杉咲花)と晴(平野紫耀)が“イイ感じ”になっているところに乱入してきた愛莉(今田美桜)。今話では、音、晴、愛莉の三角関係に決着が……! 早速あらすじから振り返ります。

*前回までのレビューはこちらから

 愛莉といえば、晴をとられたくない一心で音を英徳学園から追放しようと、隠れ庶民であることを全校生徒にバラし、庶民狩りをさせた張本人。しかし、態度が急変。音に謝り、さらには友達になってほしいと音に頭を下げます。普通なら「何か下心があるんじゃ……!?」と勘ぐってしまうところですが、お人よしな音は、嘘をついて英徳に通っていたことは事実だと、愛莉を受け入れることに。

 翌日、学食でランチを共にする2人。大きなおめめに綺麗な肌、ツインテールがよく似合う、まるでお人形さんのようにかわいらしい愛莉ですが、昔は肥満児でいじめられていたとか。小学校の登山遠足で歩けなくなったとき、晴がおんぶして頂上まで連れて行ってくれたことがキッカケで、晴のために痩せて綺麗になり、C5に入ったそうです。

 一方、音が庶民狩りに遭って以来、愛莉ちゃんに超絶塩対応の晴は、C5メンバーの海斗(濱田龍臣)とともに、愛莉のあまりの態度の変わりようを怪しみます。音を気遣って、「(愛莉が何かしてきたら)殴っていいぞ。愛莉は妹みたいなもんだから」と言う晴の言葉に、一瞬顔を曇らせる愛莉。好きな人にそんなこと言われたらそりゃあ傷つくよね……。「妹みたい」って、好きな人に言われたくない言葉ベスト3に入ると思います。

 

■『花男』に欠かせない宇多田ヒカルの“泣きソング”

 

 そんな愛莉に誘われショッピングにやってきた音は、愛莉が選んだワンピースに着替えて晴を交えて3人でレストランでランチをすることに。しかし、愛莉の罠によって音は業務用冷蔵庫に閉じ込められてしまいます。携帯も圏外で助けを呼べない中、あたりを見回すと、なんとそこには婚約者である天馬(中川大志)の姿が。愛莉から連絡を受け、音を心配してやってきたところ、まんまと閉じ込められてしまったそうです。しかし、寒~い冷蔵庫に閉じ込められるというピンチに陥っても慌てることなく、音に自分のジャケットを着せて、「くっついてたらあったかい」「音と一緒に居られることがうれしい」と、紳士的かつどこかマイペースな天馬くん。

「天馬くんは私の初恋の人。この気持ちはずっと変わることはない。そう思ってた。あの日が来るまでは」「もう私は(お嬢様だった)昔の私じゃない。何もかもつりあわない。天馬くんに踏み込むのが怖いし、何もしてあげられないのがつらい」

 そんな音を、天馬くんはギュッと抱きしめて言うのです。

「何もしてないなんて言わないでよ。音だけだった。僕のそばにいてくれたのは。母さんが死んだ日から今までずっと。ずっと心に音がいて、助けられてるんだ。だから、音のことは僕が守る。絶対にだ」

 天馬くん、王子様すぎて一周回って胡散臭く感じるのは私だけでしょうか。そして純粋すぎるくらいに綺麗な心を持ったこの2人、誰がどう見てもお似合いだと思います。愛莉が仕込んだ隠しカメラの映像で2人の姿をただただ見守ることしかできない晴の心情を考えると、とても切ないしいたたまれません。そして絶妙なタイミングで流れる、宇多田ヒカルの「初恋」がこれまた、エモい。

 かつて、“ありがとう、と~君に~言われ~ると なんだ~かせ~つない♪”な「Flavor Of Life」で『花男2』を盛り上げた宇多田様。『花男』ファンであれば、どこか「Flavor Of Life」と似ているメロディーと、温かくも切ない歌声で当時のつくし(井上真央)と道明寺(松本潤)を思い出すのではないでしょうか? そして、登場人物たちの心情とリンクした歌詞が、涙腺崩壊のトリガーとなるはず(たぶん)。

■今田愛莉が目力で魅せる

 

 音と天馬を見ていられず、「愛莉!」と声を荒らげる晴に、「そうやって怒って愛莉の名前を呼べばいいんだよ。無視されるよりずっとマシ。愛理を恨んで。もっともっと愛莉で頭いっぱいにしてよ!!」と、メンへラ度数高めの愛莉ちゃんは叫びます。でも、彼女の悲痛な想いは晴には届くことなく、「お前クソだな。吐き気がするぜ。二度と俺の前に現れるな」と吐き捨て、晴は音を探しに立ち去ってしまいます。大きなおめめをひん剥いて晴につめ寄る愛莉ちゃんの姿は、鬼気迫るものがありました。晴が去った後、一人高笑いをする姿もとても痛々しく、そして晴への切ない恋心がよく表れていたように思います。

 そうして晴が冷蔵庫までかけつけると、スプリンクラーの誤作動でびしょ濡れになった音と天馬が。二度も音を危ない目に遭わされた天馬くんは「覚えておけよ」と激おこ状態。そんな彼に家まで送ってもらいながらも、音は愛莉や晴のことを気遣うのでした。

 そんな音に、「ごめんはもう禁止」「もう絶対不安になんてさせない」「僕がそばにいてほしいのは世界にただ一人、音だけだから」と、王子様発言を連発する天馬くん。流れで音の家に上がり、お嬢様育ちで世間離れしている音の母・由紀恵(菊池桃子)の料理の練習に付き合ってくれるという優しさまで見せるパーフェクトぶり。それでも音は天馬くんに告白の返事をしないので、よほど晴に惹かれているのでしょう。本人はまだ自覚していませんが。

 

■音←晴←愛莉、三角関係の結末

 

 その翌日、海斗から愛莉が行方不明になったと聞かされた音は、昔、愛莉と2人で家出したという工場の場所を晴に尋ねますが、「知らねえ」「馳天馬に素直な気持ちを伝えられて、愛莉に感謝してるのか?」と、すっかりいじけモードの晴。音は「アンタって、ほんとしょーもない」と言い残し、愛莉を探すため雨の中、街中を探し回ります。

 晴との思い出の工場にいた愛莉は、ひどく憔悴していました。そんな彼女を音は優しく抱きしめ、かつて晴がそうしたように小さい背中におぶってフラつきながらも歩き出します。そこにようやくやってきた晴。なんだかんだ言いながらも、愛莉との思い出の場所はきちんと覚えていたようです。「気持ちに応えられなくてごめん」という晴に、「大好きだったよ」と答える愛莉。大好きな人の腕の中で、愛莉の恋が終わりました。

 翌日、微熱でバイトを休んだ音の元を尋ねてきた愛莉。憎まれ口をたたきながらも、内心音のことを心配していたようです(たぶん)。サプリメントが昼食替わりだった愛莉は文句を言いながらも音が作った昼食をモリモリ食べて元気いっぱい。晴のことは吹っ切れたようです。そして、音と晴を応援すると宣言! こうして音と愛莉2人は本当の意味で友達になることができたようです。正直、あんなに酷いことをされたのに許せちゃう音の気持ちも、コロッと“音&晴派”に寝返った愛莉の気持ちも全く理解できませんが、筆者の心が汚れているせいだと思っておきます。ひとまずめでたし、めでたし。

 

■読めすぎる展開が退屈

 

 さて、主人公の恋敵となるライバルが登場して……という恋愛モノの王道展開は、前作の『花より男子』(以下、花男)でも描かれました。『花男』では、かつて「ブス」といじめられていた桜子(佐藤めぐみ)が美容整形をして綺麗になった姿で道明寺に復讐するために、つくしを利用。その後、改心した桜子はつくしの英徳での初めての友達となりました。つまり、『花のち晴れ』の愛莉=『花男』の桜子というわけです。

『花男』ファンにとっては、今回のストーリーはどこか見覚えのあるストーリーであったことは間違いないため、先の読めた展開をつまらなく感じてしまった視聴者もいたかと思いますし、視聴率の低下は、そこにも原因があったのではないかと予想します。

 これから先、視聴者を飽きさせないよう、『花男』の“デジャヴ感”をどう払拭できるかが、視聴率回復の鍵となりそうです。

 しかし、マイナス面だけではなく、今話では愛莉役の今田美桜ちゃんの振り切った演技が光っていたのも特筆しておきたい点です。ぶりっこ演技からメンヘラ演技まで、「愛莉」というキャラクターの魅力がよく伝わってきた回でした。そんな彼女は、「福岡で一番かわいい女の子」というキャッチコピーがついた現在21歳の女優さん。昨年秋クールの『民衆の敵~世の中おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)で月9デビューを果たし、高橋一生さんとセクシーシーンを演じて話題になりました。愛莉役も「本当にお人形さんみたい」「美少女」「再現率高い」と、ネットでの評判も上々で、なかなかのハマリ役のようです。愛莉としてはもちろん、これからの彼女自身の活躍にも注目です。

 さて、今夜放送の第5話では、音の新たなライバルとなる人気モデルの西留めぐみ(飯豊まりえ)が登場! 一難去ってまた一難、四角関係の修羅場を楽しみたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

今田美桜の“性悪メンヘラ演技”が光る『花のち晴れ』、視聴率ダウンは『花男』のデジャヴ感? シリーズものの弊害か……

 King & Prince・平野紫耀くんのちょっと危ない滑舌とハスキーボイスがだいぶ耳に馴染んできた火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系/以下、花晴れ)。ドラマが始まって以来、視聴率はうなぎのぼりでしたが、第4話の視聴率は、9.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、ここにきて0.4ポイントダウン。

 前回(記事参照)、バイト先の紺野先輩(木南晴夏)&ミータン(浜野謙太)カップルとのWデートで音(杉咲花)と晴(平野紫耀)が“イイ感じ”になっているところに乱入してきた愛莉(今田美桜)。今話では、音、晴、愛莉の三角関係に決着が……! 早速あらすじから振り返ります。

*前回までのレビューはこちらから

 愛莉といえば、晴をとられたくない一心で音を英徳学園から追放しようと、隠れ庶民であることを全校生徒にバラし、庶民狩りをさせた張本人。しかし、態度が急変。音に謝り、さらには友達になってほしいと音に頭を下げます。普通なら「何か下心があるんじゃ……!?」と勘ぐってしまうところですが、お人よしな音は、嘘をついて英徳に通っていたことは事実だと、愛莉を受け入れることに。

 翌日、学食でランチを共にする2人。大きなおめめに綺麗な肌、ツインテールがよく似合う、まるでお人形さんのようにかわいらしい愛莉ですが、昔は肥満児でいじめられていたとか。小学校の登山遠足で歩けなくなったとき、晴がおんぶして頂上まで連れて行ってくれたことがキッカケで、晴のために痩せて綺麗になり、C5に入ったそうです。

 一方、音が庶民狩りに遭って以来、愛莉ちゃんに超絶塩対応の晴は、C5メンバーの海斗(濱田龍臣)とともに、愛莉のあまりの態度の変わりようを怪しみます。音を気遣って、「(愛莉が何かしてきたら)殴っていいぞ。愛莉は妹みたいなもんだから」と言う晴の言葉に、一瞬顔を曇らせる愛莉。好きな人にそんなこと言われたらそりゃあ傷つくよね……。「妹みたい」って、好きな人に言われたくない言葉ベスト3に入ると思います。

 

■『花男』に欠かせない宇多田ヒカルの“泣きソング”

 

 そんな愛莉に誘われショッピングにやってきた音は、愛莉が選んだワンピースに着替えて晴を交えて3人でレストランでランチをすることに。しかし、愛莉の罠によって音は業務用冷蔵庫に閉じ込められてしまいます。携帯も圏外で助けを呼べない中、あたりを見回すと、なんとそこには婚約者である天馬(中川大志)の姿が。愛莉から連絡を受け、音を心配してやってきたところ、まんまと閉じ込められてしまったそうです。しかし、寒~い冷蔵庫に閉じ込められるというピンチに陥っても慌てることなく、音に自分のジャケットを着せて、「くっついてたらあったかい」「音と一緒に居られることがうれしい」と、紳士的かつどこかマイペースな天馬くん。

「天馬くんは私の初恋の人。この気持ちはずっと変わることはない。そう思ってた。あの日が来るまでは」「もう私は(お嬢様だった)昔の私じゃない。何もかもつりあわない。天馬くんに踏み込むのが怖いし、何もしてあげられないのがつらい」

 そんな音を、天馬くんはギュッと抱きしめて言うのです。

「何もしてないなんて言わないでよ。音だけだった。僕のそばにいてくれたのは。母さんが死んだ日から今までずっと。ずっと心に音がいて、助けられてるんだ。だから、音のことは僕が守る。絶対にだ」

 天馬くん、王子様すぎて一周回って胡散臭く感じるのは私だけでしょうか。そして純粋すぎるくらいに綺麗な心を持ったこの2人、誰がどう見てもお似合いだと思います。愛莉が仕込んだ隠しカメラの映像で2人の姿をただただ見守ることしかできない晴の心情を考えると、とても切ないしいたたまれません。そして絶妙なタイミングで流れる、宇多田ヒカルの「初恋」がこれまた、エモい。

 かつて、“ありがとう、と~君に~言われ~ると なんだ~かせ~つない♪”な「Flavor Of Life」で『花男2』を盛り上げた宇多田様。『花男』ファンであれば、どこか「Flavor Of Life」と似ているメロディーと、温かくも切ない歌声で当時のつくし(井上真央)と道明寺(松本潤)を思い出すのではないでしょうか? そして、登場人物たちの心情とリンクした歌詞が、涙腺崩壊のトリガーとなるはず(たぶん)。

■今田愛莉が目力で魅せる

 

 音と天馬を見ていられず、「愛莉!」と声を荒らげる晴に、「そうやって怒って愛莉の名前を呼べばいいんだよ。無視されるよりずっとマシ。愛理を恨んで。もっともっと愛莉で頭いっぱいにしてよ!!」と、メンへラ度数高めの愛莉ちゃんは叫びます。でも、彼女の悲痛な想いは晴には届くことなく、「お前クソだな。吐き気がするぜ。二度と俺の前に現れるな」と吐き捨て、晴は音を探しに立ち去ってしまいます。大きなおめめをひん剥いて晴につめ寄る愛莉ちゃんの姿は、鬼気迫るものがありました。晴が去った後、一人高笑いをする姿もとても痛々しく、そして晴への切ない恋心がよく表れていたように思います。

 そうして晴が冷蔵庫までかけつけると、スプリンクラーの誤作動でびしょ濡れになった音と天馬が。二度も音を危ない目に遭わされた天馬くんは「覚えておけよ」と激おこ状態。そんな彼に家まで送ってもらいながらも、音は愛莉や晴のことを気遣うのでした。

 そんな音に、「ごめんはもう禁止」「もう絶対不安になんてさせない」「僕がそばにいてほしいのは世界にただ一人、音だけだから」と、王子様発言を連発する天馬くん。流れで音の家に上がり、お嬢様育ちで世間離れしている音の母・由紀恵(菊池桃子)の料理の練習に付き合ってくれるという優しさまで見せるパーフェクトぶり。それでも音は天馬くんに告白の返事をしないので、よほど晴に惹かれているのでしょう。本人はまだ自覚していませんが。

 

■音←晴←愛莉、三角関係の結末

 

 その翌日、海斗から愛莉が行方不明になったと聞かされた音は、昔、愛莉と2人で家出したという工場の場所を晴に尋ねますが、「知らねえ」「馳天馬に素直な気持ちを伝えられて、愛莉に感謝してるのか?」と、すっかりいじけモードの晴。音は「アンタって、ほんとしょーもない」と言い残し、愛莉を探すため雨の中、街中を探し回ります。

 晴との思い出の工場にいた愛莉は、ひどく憔悴していました。そんな彼女を音は優しく抱きしめ、かつて晴がそうしたように小さい背中におぶってフラつきながらも歩き出します。そこにようやくやってきた晴。なんだかんだ言いながらも、愛莉との思い出の場所はきちんと覚えていたようです。「気持ちに応えられなくてごめん」という晴に、「大好きだったよ」と答える愛莉。大好きな人の腕の中で、愛莉の恋が終わりました。

 翌日、微熱でバイトを休んだ音の元を尋ねてきた愛莉。憎まれ口をたたきながらも、内心音のことを心配していたようです(たぶん)。サプリメントが昼食替わりだった愛莉は文句を言いながらも音が作った昼食をモリモリ食べて元気いっぱい。晴のことは吹っ切れたようです。そして、音と晴を応援すると宣言! こうして音と愛莉2人は本当の意味で友達になることができたようです。正直、あんなに酷いことをされたのに許せちゃう音の気持ちも、コロッと“音&晴派”に寝返った愛莉の気持ちも全く理解できませんが、筆者の心が汚れているせいだと思っておきます。ひとまずめでたし、めでたし。

 

■読めすぎる展開が退屈

 

 さて、主人公の恋敵となるライバルが登場して……という恋愛モノの王道展開は、前作の『花より男子』(以下、花男)でも描かれました。『花男』では、かつて「ブス」といじめられていた桜子(佐藤めぐみ)が美容整形をして綺麗になった姿で道明寺に復讐するために、つくしを利用。その後、改心した桜子はつくしの英徳での初めての友達となりました。つまり、『花のち晴れ』の愛莉=『花男』の桜子というわけです。

『花男』ファンにとっては、今回のストーリーはどこか見覚えのあるストーリーであったことは間違いないため、先の読めた展開をつまらなく感じてしまった視聴者もいたかと思いますし、視聴率の低下は、そこにも原因があったのではないかと予想します。

 これから先、視聴者を飽きさせないよう、『花男』の“デジャヴ感”をどう払拭できるかが、視聴率回復の鍵となりそうです。

 しかし、マイナス面だけではなく、今話では愛莉役の今田美桜ちゃんの振り切った演技が光っていたのも特筆しておきたい点です。ぶりっこ演技からメンヘラ演技まで、「愛莉」というキャラクターの魅力がよく伝わってきた回でした。そんな彼女は、「福岡で一番かわいい女の子」というキャッチコピーがついた現在21歳の女優さん。昨年秋クールの『民衆の敵~世の中おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)で月9デビューを果たし、高橋一生さんとセクシーシーンを演じて話題になりました。愛莉役も「本当にお人形さんみたい」「美少女」「再現率高い」と、ネットでの評判も上々で、なかなかのハマリ役のようです。愛莉としてはもちろん、これからの彼女自身の活躍にも注目です。

 さて、今夜放送の第5話では、音の新たなライバルとなる人気モデルの西留めぐみ(飯豊まりえ)が登場! 一難去ってまた一難、四角関係の修羅場を楽しみたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

『コンフィデンスマンJP』もう”パクリばかり”と言わせない! 脱“嫌われフジ”の鍵を握るパロディ演出

 5月7日放送の『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)、第5話「スーパードクター編」。

 リチャード(小日向文世)は盲腸のオペを有名外科医・野々宮新琉(永井大)に頼もうとするも、執刀したのはパッとしない田淵安晴(正名僕蔵)だった。実は田淵は腕利きの外科医であり手術は無事成功。新琉が有名になれたのも、田淵が影武者として代理執刀していたおかげだった。それにもかかわらず、野々宮総合病院理事長の野々宮ナンシー(かたせ梨乃)は田淵を解雇。ダー子(長澤まさみ)とボクちゃん(東出昌大)は、田淵の後釜の影武者として病院に潜り込む。そして、ナンシー自身を大動脈瘤と嘘の診断をし、手術代として約3億円を騙し取ろうとしていた。

 以上が第5話のおさらい。ただのぶっ飛んだコメディ回にも見えるが、フジテレビのドラマ作りのターニングポイントとも言える要素が含まれた。何が転換点なのかを、第5話の魅力を交えて、この記事では紹介していく。

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■かたせ梨乃の生脚が5話の魅力の象徴?

 第5話の見どころと言えば、ゲストの魅力を引き出した脚本と演出だ。

 Twitterなどでは山田孝之の登場に歓喜の声が上がった。わずか1分程度のカメオ出演であったが、「あんたは仕事を選んだ方がいい!」というボクちゃんのツッコミが、山田孝之自身にも向けられたセリフでクスッと笑えた。

 気は優しいがプレッシャーに弱い新琉役の永井も、実はゲスな田淵役の正名もハマり役だったと言える。新琉の成長や田淵が病院に戻るのを期待しつつ見るストーリーの構造だったが、新琉はオペから逃げ出すし、田淵は恨む患者に捨てセリフを吐いて執刀を拒む始末。葛藤と成長を見せるのがドラマの基本構造であるが、葛藤を抱えたまま煮え切らないのが人生のリアル。役者の演技も相まって納得することができた。

 特に野々宮ナンシー役のかたせが素晴らしい。ダー子たちに騙されたとわかっても一笑に付し、その失敗で病院を手放すキッカケに変えてしまう強さがあった。試合に負けて勝負に勝つタイプの悪役は今回が初めてかもしれない。

 また、ミニスカのゴルフウェア姿のかたせの生脚は、鼻血が出るほど美しかった。普通の感覚なら、60すぎの女優の生足を晒す発想は出てこない。それだけ、役者の長所を演出家が理解していたのだろう。役者の強みを前に出し弱点を薄める匙加減に優れた田中亮氏の演出だったからこそ、5話のゲストたちは輝いたと言える。

■フジ、格好つけたパクリから体当たりのパロディへの路線変更?

 2017年度のフジテレビのドラマの手法は、ヒット作品の手法と似通ることが多かった。例えば『コード・ブルー』。第3シーズンから取り入れた、冒頭と終盤で登場人物が心情を吐露するナレーション。これは、海外の医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』でも丸っきり同じ手法が使われていた。また、地方政治を描いた『民衆の敵』でも、政治の世界を描いた『ハウス・オブ・カード』と同じ、カメラ目線で視聴者に語り掛ける手法が使われていた。

 たまたま似通っただけなのか、パクリなのかは断言できない。しかし、後者だとすれば、同ジャンルのドラマの手法を流用してしまう図々しさに絶句してしまう。

 しかし、ギャグとしてのパロディなら好感が持てる。本作の第5話では、新琉が名ドクターであることを『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)のパロディで紹介。医者が並び歩く場面を『ドクターX』(テレビ朝日系)と同じカメラワークとBGMで演出した。堂々とパクってしまえば、笑えてしまう。

『コード・ブルー』と『民衆の敵』が、ホリエモンなどの起業家の言葉をさも自分の発言のように語る意識高い系のイタい就活生だとすれば、『コンフィデンスマンJP』は忘年会でサンシャイン池崎などに扮して職場を明るくする企業戦士。

 どちらが好きかは人それぞれだが、昨年のフジテレビより今年のフジテレビの方が、プライドを捨てた体当たりなドラマ作りをしていて、好感が持てる。

■『コンフィデンスマンJP』は、“フジテレビ好感度上昇”の鍵となるか?

 前述した、パクリとパロディの違いは、サービス精神の有無にあると思う。

 前者は、「どうせ多くの視聴者は海外ドラマなど見ていない」という開き直りから起きる。

 たとえ、海外ドラマをリスペクトしたオマージュであっても、我が物顔でオリジナルかのように流用すれば、本家のファンは良い気分はしない。結局、視聴者への誠意が足りない。

 一方、他局のヒット作品のパロディは、本家のファンからも愛されるように作られていた。

『モテキ』(テレビ東京系)であれば、岩井俊二監督の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のロケ地をデートする回で、同映画の名シーンを再現。『打ち上げ花火~』のアニメ映画でのリメイクの際は、モテキの監督・大根仁が脚本家として起用されたほどだ。

『逃げるは恥だが役に立つ』も、『情熱大陸』や『ザ・ベストテン』(いずれもTBS系)など誰もが知る番組を、一目でパロディだとわかるように堂々と演出されていた。

『モテキ』も『逃げ恥』もネタ元への敬意と視聴者を楽しませる誠意を感じる。そのサービス精神があるから、放送枠と局のブランド価値まで高める作品となったのだろう。

『コンフィデンスマンJP』もまた、視聴者を楽しませようとする姿勢が感じ取れる。それは、若者の流行や憧れを物語に投影させて人気を博した90年代前半のトレンディドラマに通じるものだ。恰好をつけず、楽しませることに全力投球な制作姿勢。古き良きフジテレビの精神が受け継がれている。

 5話の平均視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、前回から0.1ポイント増だった。3週連続で上昇しているのは、本作がフジテレビに求められる役割を全うしているからなのかもしれない。

『コンフィデンスマンJP』を皮切りに、フジテレビは愛されるテレビ局に生まれ変われるのか? 第6話「古代遺跡編」も、楽しみにしたい。

(文=許婚亭ちん宝)

嵐・二宮和也『ブラックペアン』13.1%と2ケタキープ……「面白くない話を面白く作る」日曜劇場の功罪

 日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)も第4話。視聴率は13.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタをキープしているものの、伸び悩んでいるようです。ここまで見てきた印象としては、なんだか「面白くない話を面白く作るのが上手いなぁ」という感じ。では、振り返りましょう。

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■第4話にして、早くもマンネリ感しかない

 

 その「面白くない話を面白く」の顕著な例だったのが、前回の第3話でした。ストーリーはほとんど語らず、手術シーンだけで、ひたすら孤高の天才外科医・渡海(二宮和也)の天才ぶりを見せる。医療ドラマはおのずと命のやり取りになるのでテンションも上がりますし、福澤克雄監督率いる福澤組の日曜劇場は、こうしたバトルアクションに熱を込めるのがすごく上手い。前作『陸王』のレースシーンもそうでした。

 しかし、『陸王』はまだしも今回の『ブラックペアン』は、いくら「面白く」しても面白くない話なので、バトルシーン以外では著しくテンションが下がります。孤高の天才・渡海は今回も元気に悪態をついていましたが、毎回やってることは同じなので「ハイハイ、今回も結局助けるんでしょ?」という感じ。案の定、周囲のヘッポコ医者では手も足も出ない難しい手術をパパッとこなして一件落着。4回も同じ展開を見せられるとマンネリ感しかありませんし、渡海の「一旦『やらない』と言ってからやる」パターンも、繰り返すたびにキャラクターから深みを奪っていきます。最初は「何か深い理由があって固辞しているのであろう」と感じていましたが、今回あたりでは「またニノが駄々こねてる~」としか思えない。

 渡海と対立する構図にある高階講師(小泉孝太郎)もまた、同じ場所をぐるぐると回り続けています。「スナイプ」なるニューマシンによる「誰にでもできる手術」を標榜し、「医師に技術が必要ない時代が来る」というメッセージとともに登場したものの、第1話で早くも渡海の技術に助けられてそのメッセージの強度を失うと、こちらも毎回「私が執刀します→できないよ渡海さん助けて」の無限ループ。そのたびに渡海や、医局のボスである“神の手”佐伯教授(内野聖陽)に「ね、医者には腕も必要でしょ?」的な指摘を浴びせられて「ぐぬぬ」となるばかり。この高階の設定は「スナイプを導入する人」という以外は、ほとんど原作から離れたオリジナルなんですが、いまいち地に足がついていないので捉えどころがありません。

 また、完全にドラマオリジナルとして導入された理事長選の行方とインパクトファクター云々のくだりも、それを争う佐伯教授と西崎教授(市川猿之助)が理事長になって何がしたいのか、金や権力が欲しいだけなのか、何か医療の理想みたいなものがあるのか、そこらへんがハッキリしないので共感できません。

 先ほど「『陸王』はまだしも」と書きましたが、『陸王』や『下町ロケット』(同、2015年)は、彼らが何に対して本気なのかがすごくわかりやすく描かれていました。しかし『ブラックペアン』は誰も彼もが「何に本気なのか」がよくわからない。渡海も高階も佐伯も「患者を救うこと」にすら不誠実な場面が出てくるので、どこに軸を置いて見たらいいのか、よくわからないのです。

 唯一、何がしたいのか理解しやすいのが治験コーディネーター・香織(加藤綾子)で、この人は利益を生む有能な医者の間を行ったり来たりしながら金儲けをすることに本気であることが伝わってくるし、ちょうどいい美貌と、真意を読みにくい棒読みセリフも役によく合っているように見えるんですが、あんまり評判よくないみたいね。

■ニノの可愛げにも、あざとさが……

 

 初回から、このドラマの最大の長所は“悪たれ外科医”渡海を演じるニノの可愛げだと再三申し上げてきましたが、今回は可愛げアピールにあざとさが見え始めました。新人ナース・美和(葵わかな)に茶碗いっぱいの白飯を差し出して「食う?」とか言って、2人で卵かけごはんを食するくだりなど、げんなりしてしまいます。

 あくまで「人ならざる残酷な極悪人(だけど絶対的なヒーロー)」を猫背童顔短躯のニノが演じるからこそカワイイのであり、「愛嬌抜群だけどチョイ悪」くらいだとギャップが出ず、急激に安っぽくなってしまいます。前半にキメ台詞っぽい感じで出てきた「使えないんだったらくださいよ、ブラックペアン」という一言も、変にカッコイイだけで意味がわからないし。

 結局のところ、この『ブラックペアン』というドラマの画面から伝わってくるのは、大仰な演出とBGMで視聴者を誤魔化してやろう、どうだ感動しているような気がするだろう、最新の医療とか適当に言っとけば見てる奴はわからんだろう、という制作側の傲慢ともいえる態度です。でも、それでもいいんです。もっとちゃんと誤魔化してほしい、もっとすっきり感動しているような気にさせてほしい。そのためには、もうちょいシナリオしっかりしてくださいよ、ということです。

 次回はでっかい手術ロボットと『陸王』で血涙を搾った音尾琢真くんが出るそうですので、第3話のようにテンション高めでお願いいたします。もう「ブラックペアンをめぐる因縁」とかには、あんまし興味なくなっちゃった。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

『ブラックペアン』への抗議で“カトパン”加藤綾子が出番激減危機!

“女優”加藤綾子に、思わぬ火の粉が降りかかってしまった。

 現在放送中の嵐・二宮和也主演ドラマ『ブラックペアン』(TBS系)で、治験コーディネーター役を務め、本格女優デビューを飾ったカトパンだが、日本臨床薬理学会からTBS宛てに「現在、貴局で放送中のブラックペアンにおいて登場する治験コーディネーターとは、まったく非なるものであります」との抗議が寄せられたのだ。

「日本臨床薬理学会は、ドラマで担当医師を接待したり、患者に負担軽減費として300万円の小切手を手渡すという演出によって、実際のコーディネーターの人たちの仕事が誤解されると指摘。カトパンが実際とは違ってスーツ姿で仕事をしていたことにまで苦言を呈し、現実と乖離した描写を避けるよう要請しています」(テレビ誌ライター)

 こうした抗議に対して、ネット上では「職業ドラマは、この手の抗議を受けたら、フィクションとして何も描けなくなってしまう」「フィクションだとしてもこの描かれ方は遺憾だ」など賛否の声が上がっているが、実際、過去には大ごとに発展したケースも。

「児童養護施設を舞台に芦田愛菜が主演した『明日、ママがいない』(14年、日本テレビ系)は、国内唯一の赤ちゃんポスト『こうのとりのゆりかご』を運営する熊本市の慈恵病院が、『養護施設の子供や職員への誤解や偏見を与え、人権侵害だ』と、放送中止を要請。スポンサー全社がCMを自粛し、日テレは謝罪、内容変更に追い込まれました。その後、予定されていたDVDボックスの発売も中止になっています」(同)

 思わぬ“口撃”を受け、気の毒なのはカトパンだ。

「期待値が低かったせいか、演技力については“ドラマの世界観を破綻させるほどではない”と、視聴者からは一応の合格点を得ているようです。しかし、カトパンの役は原作にはないオリジナルで、今のところ、あっちでもこっちでもいい顔しているだけで、はっきり言って、いてもいなくても構わない。局側が日本臨床薬理学会に忖度すれば、出番が大幅にカットされてしまう可能性もありえます」(テレビ関係者)

 DVDが発売されたとき、カトパンだけが消えている……なんてことがなければいいが。

『コンフィデンスマンJP』長澤まさみの“セクシーコスプレ”を共演者絶賛!「いいよ~、すごくいいよ~」

 女優の長澤まさみが11年ぶりに「月9」主演を張っているドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)に、じわじわと注目が集まっている。

 広告代理店関係者が10%を目標に掲げていた視聴率は、初回9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話7.7%、第3話9.1%、第4話9.2%、第5話9.3%と、あと一歩届いていないものの、録画視聴率も高く、昨今5~7%前後だった「月9」では異例の人気を誇っている。また芸能界を中心に長澤の演技に称賛の声が上がっているという。

 作品は、欲望と金が渦巻く世界を舞台に、長澤まさみ演じる信用詐欺師のダー子や、東出昌大演じるボクちゃんらが、欲にまみれた悪党たちから大金をだまし取っていくコメディードラマ。見どころのひとつとなっているのが、長澤がさまざまなキャラクターにコスプレ変装するシーンで、くノ一や仲居、セクシーチャイナドレスを着た中国人女優など、20以上のパターンに挑戦している。

 芸能関係者は「長澤さんの大人の色気が味わえるだけでなく、コミカルでキュートな部分もあって、撮影現場でも共演者はメロメロですよ。リチャード役の小日向文世さんは『まさみちゃん、いいよ~、いいね~、すごくいいよ~』と褒めまくったりしていて雰囲気も明るかったですよ」と明かす。

 また撮影現場でウワサになっていたのが、長澤の豊満なボディーだという。昨年1月には出演したミュージカル『キャバレー』でむっちりとした美脚や胸元を大胆に披露するセクシーな衣装が話題となっていたが、それがさらにパワーアップしたというのだ。

 前出の芸能関係者は「長澤さんは、共演者を誘って食事に行くことも多かったようですが、とにかくよく食べるんです。姉御肌で豪快。その食こそが、むっちりとしたセクシーさにつながっているんじゃないか──なんてささやかれていますよ」と明かす。

 色気が増し、活躍の場が広がる長澤。ドラマ同様、ますます目が離せなくなりそうだ。