偏った持論を主張する芸能人たちの勇気に拍手! 新番組『俺の持論』は、炎上を厭わぬ“個々”からの「現代へのアンチテーゼ」だ

 インターネットは各々が主張し、多様な意見が飛び交う場になると思われていた。結果、そうなっただろうか?

 いや。大勢の支持を集めるマジョリティな論が強い力を持ち、その他の小さな意見は大きい声に収束されてしまっている……というのが、個人的な印象である。もしくは、異なる意見を持つ者の前だと、遠慮して沈黙してしまったり。

 同調圧力と言うべきか、それとも排除の論理と言うべきか? 兎にも角にも、現代を“主張しやすい時代”とは、必ずしも呼べない状況があると思うのだ。

 10月15日よりレギュラー放送が始まった『俺の持論』(テレビ朝日系)は、そんな時流と対をなす新番組。『俺の持論』ホームページには、以下のような文言が踊っている。

「人は誰しも自分だけの意見・主義・主張……つまり『持論』を持っている! 時としてその『持論』は常識を覆し新たな価値観を生み出す可能性が!」

 芸能人が今までの常識を覆す“目から鱗の持論”を展開する。これが、この番組のコンセプトである。

 

■藤本美貴による「女はちょっとブスが1番得する論」とは?

 

 レギュラー放送開始前、10月7日放送のパイロット版に登場したのは藤本美貴。彼女がぶち上げた持論は、極めて偏りまくっている。

「女はちょっとブスが1番得する論」

 タイトルからして、キナ臭い。もしもSNSでこんな持論を掲げようものなら、瞬く間に火が点いてしまいそうだ。

 いや、タイトルだけで判断を下すのは早計。彼女が言いたいのは、以下のようなことであった。

・企業の営業で、イケメンや美人がいい成績を収めても「色目使ってるのか?」と思われがちだが、“ちょっとブス”が多くの仕事を取ってきたら「マジ、神!」と思われる。

・恋愛において、美人だと「彼氏がいるんじゃないか?」「高嶺の花すぎる」と思われがち。男性もランクを落とした女性を狙いにいく。だから、地味な子ほど遊んでいる。

・日本人は1番よりも2番が好き。「あと1歩!」という状況を、みんなは応援してくれる。手の届かないところよりも、手の届きそうな存在のほうが応援しやすい。

 なるほど、すごくわかりやすい。必ずしも、とびきりの美人が得をするわけではないという説にも納得だ。

 しかし、一つだけ気になる。そもそも“ちょっとブス”とは、どういう女性を指しているのだろう?

「誰もが認める美人ではない」

「“ちょっとブス”も、美人といえば美人。でも、みんなが『すごい可愛い!』という人ではない」(藤本)

 ということは、読者モデルあたりこそが“ちょっとブス”に当てはまる?

「最近は、読モが世の中に死ぬほどいるんですよ。石を投げれば読モに当たるくらい。美人だったらタレントさんになってるわけじゃないですか。その瀬戸際で、みんながんばってるわけです」(藤本)

 聞いてるこっちがハラハラしてしまうが、言ってることはいちいち腑に落ちる。ギスギスしたこんな時代の中、主張する彼女の勇気に拍手だ。

 

■「自分をブスだと仮定しよう!」 相席スタート・山崎ケイの過激なススメ

 

 10月15日、すなわちレギュラー放送の初回に登場したのは、お笑いコンビ「相席スタート」の山崎ケイであった。

 彼女が発表した持論も、かなりの向こう見ずだ。タイトルは「仮定ブス幸福論」。

 まず、彼女は「世の多くの女性は『自分は美人ではないけどブスではない』と思っているが、みんな自分が思っているよりちゃんとブス」だと断言する。

 これには根拠があるらしい。「鏡に映っている時は、自分が一番綺麗だと思う顔を無意識にしている。電車の窓にふと映った姿こそ真の姿」と論理的に話を進め、周囲を納得させていく山崎。

 もちろん、世の女性のテンションを落としたいわけではない。彼女の目的は「少なくとも自分が思っているより自分はブスだと受け入れてほしい」ということ。

 そして「自分を『ブス』だと仮定してみましょう!」と、山崎は推奨する。そうすると「ブスだから、せめて○○しなきゃ」という思考回路になるから。あとは、自ずと「性格は暗いより明るい方がいい」という発想になるし、「料理ができないよりできた方がいい」という考え方にもなる。

 その他、具体例として山崎からは以下のようなケースが発表された。

・美人で頭が悪い人は「天然」と言われるが、ブスのバカは「バカ」と言われる。

・性格の悪い美人は「小悪魔」と言われるが、性格の悪いブスは「性格の悪いブス」と言われる。

 美人は短所すら長所になるが、ブスは事実としてしか見てもらえない。だから、美人がしたがらないことをしなければならない。

 ここで振り返ろう。今まで、彼女が主張してきたのは「暗いより明るい方がいい」「バカより賢い方がいい」「性格は良い方がいい」ということであった。

「当たり前のことだと思うんですよ。こういうことが全部できれば、当たり前のことを当たり前にできる“素敵な女性”になるわけです。『ブスだと仮定することで、より魅力的な女性になれるんじゃないですか?』と、私は言いたいんです!」(山崎)

 彼女が言いたいのは、端的に「自分をブスだと思い、自分を磨こう!」ということだ。よりわかりやすく言うと、「自分のMAXを叩き出そう!」である。

 いかがだろうか? パッと見はネガティブに思えるタイトルから危険な気配を察してしまうが、実のところは最高にポジティブな持論たち。フェイス・トゥ・フェイスだからこそ、わかり合えたと言えなくもない。

 加えて、偏った持論の発信を億劫に思うテンションに異を唱えているようにも感じる。『俺の持論』は、息が詰まりがちな現代社会のあらゆる要素にアンチテーゼを唱えているのか!?
(文=寺西ジャジューカ)

「経験無し」って悪いこと? ドラマ『オトナ高校』に見る日本の貞操観

 2006年に放送されたドラマ『14才の母』(日本テレビ系)は衝撃的だった。志田未来演じる14才の少女が妊娠、出産をするというストーリーで、当時、性体験の低年齢化などが問題になっていたこともあり、大きな話題となった。そのドラマで、志田未来の相手役、つまり「15才の父」を演じていたのが三浦春馬だ。

 そんな三浦が今度は「30才の童貞」を演じているのが、現在放送中のドラマ『オトナ高校』(テレビ朝日系)である。

 エリート銀行員の荒川英人(三浦)は、ある日内閣府特別政務官の嘉数喜一郎(杉本哲太)という男性に声をかけられる。彼いわく、国の少子化対策の一環として、30才以上で性体験の無い男女を集め、本当のオトナになる、つまり性体験をさせるための学校「オトナ高校」が設立され、その第一期生に英人が選ばれたらしい。

 狼狽し、なんとか入学の日までに経験をしようと試みるが、もくろみは不発に終わり、結局入学することになる英人。入学式には、会社の上司であり、55才の権田(高橋克実)や、美人でキャリアウーマンの園部(黒木メイサ)など個性的な面々が集まっており、「未経験者」ならではの主張を繰り広げていた。さらには、英人が密かに思いを寄せていた姫谷さくら(松井愛莉)が、「経験豊富な副担任」として英人らの指導にあたることになったのだ。

 ドラマは基本的にコメディタッチである。事あるごとに英人の心の声がカットインされるし、「処女」「童貞」のこだわりや葛藤が面白おかしく描かれている。「15才の父」から「30才の童貞」までを演じきる三浦の幅の広さもたいしたものだ。

 しかし、気になるのは、このドラマが、どの立ち位置からの視点で描かれているかということ。

 性経験の豊富なスタッフにより、「未経験者のおかしさを描いた作品を」という視点で作られていたとしたら、素直に笑うことはできない。そこには多分に「いじめ」的な要素が絡んでくるからだ。

 誰もができていることができない人のことを笑う。みんなと違っている点がある人のことを笑う――。

「その人」たちから見れば面白いかもしれないが、まだ未経験の人、かつて未経験であることで苦しい思いをしたことのある人は決して手放しで笑うことはできないだろう。

 そもそも本来、「貞淑」な女性、「一途」な男性は褒められるべき存在であった。昨年大ヒットした新垣結衣主演ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で星野源が演じた津崎は、恋愛経験ゼロの堅物だったし、アイドルグループのメンバーが「恋愛禁止」を謳うのだって、「貞淑」を尊ぶファン心理があってのことだろう。

 それがいつの頃からか、「数多く経験したほうが偉い」というようなヒエラルキーができてしまう(私の記憶では、高校生ぐらいの時期から)。もし、ドラマにあるように「少子化対策」を目的とするならば、数をこなすことより、一人の相手と結婚し、じっくりと愛し合うことを教えるのが正しい道ではないだろうか。

 もちろん、経済面や環境面で子どもが持ちにくい社会であることも理解はしている。しかし「草食系男子」といった言葉に代表されるように、性交渉自体にガツガツしない若者が増えているのもまた、事実なのだ。

 要因は一概には言えないだろう。ただ、一時期爆発的に増えた日本の人口に対し、何らかの「抑制」が働いて、少子化を進行させてしまったのではないかとも考えられる。少子化対策も確かに大事だが、無理に人口を増やすより、できるだけ推移を見守り、自然に任せたほうが幸せな気がする。それでもし、日本人が一人もいなくなるようなことがあったとしても、それはおそらく民族としての寿命なのだ。

 第3話までの放送を見た限りでは、先生と生徒、両方の思いをうまく交差させながら物語が進行しているように感じる。「もっとうまく立ち回り、自分をさらけ出して相手にぶつかっていけ」という主張も「みっともないかもしれないが、自分はこうとしか生きられない」という思いも、両方に「うんうん、わかる」とうなずかされてしまう。

 おそらく、この問題に正解はない。ドラマはどちらかの正当性を主張するのではなく、見る人にこの問題について考えさせるきっかけを与えれば成功なのだ。

 そもそも「多くの人との経験をしたほうがいい」「無理に経験するものではなく未経験でもかまわない」この二つの思想は、どうあっても噛み合うものではない。どちらが正しいか、どちらが幸せなのかは、それぞれが判断すればいいことだ。ただ一つ言えるのは、どちらの考えも強制したり、排除したりするものではなく、それを選択する自由が与えられるべきだということだ。

 毎回、合コン、不倫、恋人代行サービスなど、ホットな話題を取り入れながら進んでいくこのドラマ、もともとの設定がなかなかにトリッキーであるので、最終回にどんな結末を見せてくれるのかは興味深い。

 何より、こうしてドラマについて論じている時点で、私自身、すでにこの作品の術中にハマっているともいえるのだ。
(文=プレヤード)

ガングロおやじサーファー風の陣内孝則が邪魔するも、安定の高視聴率マーク! 『ドクターX ~外科医・大門未知子』第3話

 米倉涼子が一匹オオカミの天才外科医を演じるドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)第5期の第3話が26日に放送され、平均視聴率19.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイント下がったものの依然として高い数値をキープしています。

 今回は大門未知子(米倉涼子)ら東帝大学病院の外科チームが、大学の付属幼稚園に健診に訪れたところからスタート。子供嫌いの未知子は生意気な園児たちに手を焼くのですが、そんな中で園長の三鴨寿(平田満)が倒れ、すぐさま病院へと搬送します。

 実は三鴨は肺がんを患い、外科副部長・猪又孝(陣内孝則)の指示で半年前から化学療法を受けているのです。しかし、腫瘍は一向に小さくなる気配がないため、セカンドオピニオン(別の医者に診察してもらうこと)を希望。プライドが高くメンツを気にする猪又はこれを了承するものの、他の病院に三鴨の検診をしないよう根回しをします。

 困り果てた三鴨は、未知子が所属する神原名医紹介所の所長・神原晶(岸部一徳)に相談。神原は病院長・蛭間重勝(西田敏行)のもとへ出向き、園児たちに人気の三鴨を救えばマスコミに取り上げられて絶好のPRになると進言します。そして、持ち込み患者扱いということで未知子にオペをさせる約束を取り付けるのです。

 しかし、もともと三鴨の主治医であった猪又がこれに猛反発。困った蛭間は、猪又を執刀医、未知子を第一助手にしてオペを行うよう提案するのですが、今度は未知子が納得いかないと拒否したため話が進まなくなってしまうのです。

 猪又をステーキ屋に呼び寄せた蛭間は、オペが失敗した時に責任をなすりつけるための保険として未知子を助手に置いておくべきだと主張。さらに、次期・外科部長の座をチラつかせて未知子と一緒にオペをするよう丸め込みます。

 その一方、三鴨の声がかすれていることに気づいた未知子は、原発巣(がんの元)は甲状腺にあり、肺の腫瘍はそこから転移したものだと見抜きます。だからいくら化学療法を続けても腫瘍は小さくならなかったのです。そのことに気づいた未知子は、早急に処置をしなくてはまずいと思い、助手としてオペに立ち会うことを了承するのです。

 そうとは知らない猪又は、オペ中に血管を損傷してしまい大量出血を引き起こすなど醜態をさらします。未知子は強引に猪又を押しのけ、甲状腺にある腫瘍の摘出を開始。見事にオペを成功させ、三鴨の命を救ったところで今回は終了となりました。

 初回のレビューにも書いたように同ドラマは、これまでのシーズンも含めて病院内で孤立する未知子が教授の誰かと対立し、オペ中に教授がミスを犯して未知子がその尻拭いをして終了というのがお決まりのパターンになっています。今回で5期目ということで、定番化した展開は旧来のファンにとって『水戸黄門』(TBS系)のような長寿ドラマに似た安心感をもたらしているかもしれません。ただ、今シーズンはあまりにも露骨に脚本が定型化されてしまっているようにも思えます。今回、猪又がオペ中に血管を損傷して大量出血を引き起こしてしまう展開は、前回の伊東亮治(野村周平)が執刀した時とまるで同じでした。

 ストーリーに変動がないのは、未知子のキャラクターの生みの親であり第1~4シーズンまでメインで脚本を担当していた中園ミホが、今回初めてチームから外れてしまっていることが少なからず影響しているのかもしれません。これまでのシーズンやスペシャル版を通じて平均視聴率20%前後を常に叩き出してきただけに、中園なしにして展開をガラリと変えてしまうのは困難なのでしょう。

 第3シーズンのラスト、神原が未知子の高額なギャラをネコババして資金を貯め、未知子のための外科病院建設プラジェクトを画策していることが明らかになり、そろそろその計画が実行に移されてもいいのではないかとも思っていたのですが、今シーズンでは望めそうにありませんね。主演を務める米倉の魅力が損なわれない限りは安定した視聴率を獲得できると思いますが、少し物足りない気もします。

 また、脚本をいじれない代わりにキャラづくりで目新しさを出そうとしたのかもしれませんが、白髪にガングロのおやじサーファーみたいな陣内孝則のルックスはいかがなものでしょうか。今回の役柄に限らず陣内の演技には強引に笑いを取ろうというあざとさが見える気がするのですが、オペ中にもふざけた演技をしたのはドラマの緩急をつける意味でも邪魔だったと思います。

 脇役たちの新鮮さで勝負という意味では、次回ゲスト出演する仲里依紗は同枠の前クールに放送された『黒革の手帖』で、地味な女から夜の蝶へと変身する過程を見事に演じ絶賛されただけに期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

アニメファンにも大受け!? テレビ朝日の早朝時代劇『暴れん坊将軍』大躍進のワケとは

 昨年7月から今年6月まで放送の日本のドラマ番組を表彰する「東京ドラマアウォード2017」で、NHK大河ドラマ『真田丸』が優秀賞を受賞。主演の堺雅人が主演男優賞を、共演の草刈正雄が助演男優賞を受賞し個人部門で2冠に輝いた。

 先月26日の授賞式では、制作統括の屋敷陽太郎氏が「時代劇は日本を代表する文化」と話したが、出席者の間で話題になっていたのが、早朝に放送されている時代劇の高視聴率だ。

 テレビ朝日が平日の早朝4時から放送している『おはよう!時代劇』の視聴率が好調で、日によってバラつきはあるが、たとえば10月25日の視聴率は2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、主要6局中1位。大半の局が情報番組を流している中で、この数字は驚異的。2位の日本テレビ系『Oha!4 NEWS LIVE』1.6%、3位のTBS系『はやドキ!』1.1%を大きく引き離しており、そのほかの局は、いずれも0.2~0.4%なのだ。

「早朝の情報番組は前夜までのニュースだけでなく、スタッフが徹夜で当日の速報を先取りして集めて伝えるので、仕事はハード。数字が上がりにくい時間帯なので、その労力が報われない時間帯ともいえるんですが、そんな中で素材を流すだけの再放送ドラマがトップなんです」

 こう話した他局の早朝番組制作スタッフは「ウチでも時代劇をやった方がいい」と、大真面目に提案をしたばかりだという。

『おはよう!時代劇』は、2015年3月の改変からスタートしたもので、局側は早起きのシニア層をターゲットに、そのあとの朝の情報番組『グッド!モーニング』に取り込む狙いで思いきった方法をとったところ、大当たりした。しかし面白いことに、いまや逆転現象が見られる。25日の放送では後の『グッド!モーニング』の視聴率が2.0%と出ており、時代劇より落ちているのだ。これは『おはよう!時代劇』で放送されている『暴れん坊将軍』が異様な大ヒットを見せているからで、ネット上を見るとシニア層ではなく、意外に若い人々が「暴れん坊将軍を見てから寝る」「最近は深夜アニメより時代劇が目当てで起きてる」などといった話をしている。

『暴れん坊将軍』は、江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が、町民に姿を変え市井にはびこる悪を斬る勧善懲悪もので、悪の親玉の前でその身分を明かすも、相手が「上様がこのような場所におられるわけがない」などと抵抗して斬られていくのがパターン。

「実はこれが、アニメファンの嗜好に合致する要素がある」とアニメ制作に携わるクリエイター。

「典型的な悪者を主人公が圧倒的な力で倒す、というのはアニメでもよくある設定で、それがわかりやすくパターン化され1話完結するというスタイルは受けやすいんです。アニメファンでも、劇場版3部作よりテレビ版50話の方が好きって人は多いですからね。実はアニメ仕事している人たちの間でも、暴れん坊将軍をアニメ化してみたいという人は結構いますよ」(同)

 高視聴率の理由はシニア層以外にも受けたからなのか。徹夜明けで眠い目をこすっていた前出の他局スタッフは「情報番組の開始時間を30分遅らせて、ウチも時代劇やった方がいい」と言っていたが、局のメンツでもある報道番組が移動することはなかなかないことで、この状況はしばらく続きそうだ。
(文=李銀珠)

アニメファンにも大受け!? テレビ朝日の早朝時代劇『暴れん坊将軍』大躍進のワケとは

 昨年7月から今年6月まで放送の日本のドラマ番組を表彰する「東京ドラマアウォード2017」で、NHK大河ドラマ『真田丸』が優秀賞を受賞。主演の堺雅人が主演男優賞を、共演の草刈正雄が助演男優賞を受賞し個人部門で2冠に輝いた。

 先月26日の授賞式では、制作統括の屋敷陽太郎氏が「時代劇は日本を代表する文化」と話したが、出席者の間で話題になっていたのが、早朝に放送されている時代劇の高視聴率だ。

 テレビ朝日が平日の早朝4時から放送している『おはよう!時代劇』の視聴率が好調で、日によってバラつきはあるが、たとえば10月25日の視聴率は2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、主要6局中1位。大半の局が情報番組を流している中で、この数字は驚異的。2位の日本テレビ系『Oha!4 NEWS LIVE』1.6%、3位のTBS系『はやドキ!』1.1%を大きく引き離しており、そのほかの局は、いずれも0.2~0.4%なのだ。

「早朝の情報番組は前夜までのニュースだけでなく、スタッフが徹夜で当日の速報を先取りして集めて伝えるので、仕事はハード。数字が上がりにくい時間帯なので、その労力が報われない時間帯ともいえるんですが、そんな中で素材を流すだけの再放送ドラマがトップなんです」

 こう話した他局の早朝番組制作スタッフは「ウチでも時代劇をやった方がいい」と、大真面目に提案をしたばかりだという。

『おはよう!時代劇』は、2015年3月の改変からスタートしたもので、局側は早起きのシニア層をターゲットに、そのあとの朝の情報番組『グッド!モーニング』に取り込む狙いで思いきった方法をとったところ、大当たりした。しかし面白いことに、いまや逆転現象が見られる。25日の放送では後の『グッド!モーニング』の視聴率が2.0%と出ており、時代劇より落ちているのだ。これは『おはよう!時代劇』で放送されている『暴れん坊将軍』が異様な大ヒットを見せているからで、ネット上を見るとシニア層ではなく、意外に若い人々が「暴れん坊将軍を見てから寝る」「最近は深夜アニメより時代劇が目当てで起きてる」などといった話をしている。

『暴れん坊将軍』は、江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が、町民に姿を変え市井にはびこる悪を斬る勧善懲悪もので、悪の親玉の前でその身分を明かすも、相手が「上様がこのような場所におられるわけがない」などと抵抗して斬られていくのがパターン。

「実はこれが、アニメファンの嗜好に合致する要素がある」とアニメ制作に携わるクリエイター。

「典型的な悪者を主人公が圧倒的な力で倒す、というのはアニメでもよくある設定で、それがわかりやすくパターン化され1話完結するというスタイルは受けやすいんです。アニメファンでも、劇場版3部作よりテレビ版50話の方が好きって人は多いですからね。実はアニメ仕事している人たちの間でも、暴れん坊将軍をアニメ化してみたいという人は結構いますよ」(同)

 高視聴率の理由はシニア層以外にも受けたからなのか。徹夜明けで眠い目をこすっていた前出の他局スタッフは「情報番組の開始時間を30分遅らせて、ウチも時代劇やった方がいい」と言っていたが、局のメンツでもある報道番組が移動することはなかなかないことで、この状況はしばらく続きそうだ。
(文=李銀珠)

『陸王』に惨敗を喫した小栗旬主演『BORDER』 続編放送に暗雲立ち込めた!

 小栗旬と金城一紀氏(原案・脚本)のコンビによるドラマスペシャル『BORDER2 贖罪』(テレビ朝日系)が10月29日午後9時より、2時間枠で放送されたが、視聴率は7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)どまり。裏のTBS日曜劇場『陸王』(役所広司主演)第2話の14.0%に惨敗を喫した。

 それに先駆けて、同6日と13日には、波瑠を主演にしたスピンオフドラマ『BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ~』をオンエアしたが、いずれも低視聴率で、スペシャルに弾みをつけることはできなかった。

『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』は、2014年4月期に同局で放送され、第7話で16.7%をマークするなど、平均12.2%の高視聴率をマーク。同作は小栗の代表的な作品となり、続編も待望視されていた。

 今スペシャルでは、小栗をはじめ、青木崇高、遠藤憲一、波瑠、古田新太、野間口徹、浜野謙太、滝藤賢一、大森南朋ら、かつてのメンバーが集結。新たに、國村隼、満島真之介、中村ゆりからが加わった豪華な布陣で臨んだが、結果的には『陸王』の前に完敗するハメになってしまった。

 小栗と金城のコンビといえば、他局であるが、フジテレビ系で4月期に放送された『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』で3年ぶりに復活。視聴率は平均10.6%で、低迷するフジのドラマとしては、好成績を収めていただけに、テレ朝も今スペシャルへの期待は高かったはずだ。

「スペシャルを放送したからには、その先に描いていたのは『BORDER』続編の実現です。ここで、高視聴率を挙げられれば、一気に続編に向け動き出したはず。ところが、裏に『陸王』という強力なライバル番組があったにせよ、7%台は目算外れもいいとこ。2ケタを期待していたテレ朝内では、ショックを隠せない様子です。これで、白紙とは言いませんが、いったん続編プランはストップして、再考されることになりそうです。やるかやらないかの判断材料として、数カ月後に曜日を替えて、再びスペシャルをオンエアするかもしれませんね」(スポーツ紙記者)

 根強い人気を誇っていた小栗と金城氏のコンビ作とはいえ、今クール最大の話題作といえる『陸王』には歯が立たなかったといえそうだが、『BORDER』続編を望むファンが多いのも事実。連ドラ第2シリーズを放送するか否か、テレ朝は難しい決断を強いられることになりそうだ。
(文=田中七男)

キムタク大丈夫!? テレ朝『BG』キャストに江口洋介(185cm)、斎藤工(184cm)、菜々緒(172cm)……

 元SMAP・木村拓哉がボディーガード役に初挑戦するテレビ朝日系主演ドラマ『BG~身辺警護人~(仮)』(来年1月スタート)のメインキャストが発表され、“アノ問題”が注目されている。

 同ドラマは、脚本を木村主演の『GOOD LUCK!!』(TBS系)や『エンジン』(フジテレビ系)でもお馴染みの井上由美子氏が手掛ける完全オリジナル作品。木村演じる民間警備会社のボディーガードが、極限の緊迫感の中で任務を遂行する姿が描かれる社会派人間ドラマだという。

 31日に発表されたキャストは、主人公と対立する警視庁SP役に江口洋介、主人公の仲間のボディーガード役に斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗、そんなボディガードたちをまとめる身辺警護課の課長役に上川隆也、警護対象者となる厚生労働大臣役に石田ゆり子と、主役級の役者ばかり。加えて、米倉涼子主演『ドクターX ~外科医・大門未知子~』の後番組という点から、ヒットの条件は揃ったとも言えそうだ。

 だが、ネット上では「このメンツで、なんでキムタクが主役なの?」「江口主演のほうが面白そう」「この中で、キムタクが一番いらないよね」と辛らつな声が相次いでいる。

「予想通り、豪華俳優陣で固めてきた『BG』ですが、要は木村を失敗させないために集められた役者たち。しかし、以前であれば、木村の主演は“当たり前”という空気が漂っていたものの、SMAP解散後はCMが次々と終了し、存在感は薄れるばかり。ドラマ開始後、『誰が主役かわからない』と揶揄されなければいいですが……」(テレビ誌記者)

 また、ジャニーズタレントにありがちな例の問題も……。

「共演者の身長を過剰に気にすることで知られるジャニーズ事務所ですが、『BG』の共演者は江口が185cm、斎藤が184cm、間宮が178cm、菜々緒が172cm……。対して、木村は公称176cmながら、実際は170cm前後と言われています」(同)

 過去には、『エンジン』の制作発表で身長170センチの小雪に「俺の横に立つな」とキレていたと一部で報じられたこともある木村。さらに、“シークレットブーツ説”もささやかれて久しい。

「1月期の主演ドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)では、身長179センチの浅野忠信とほぼ同じ身長だったことから、視聴者の度肝を抜いた木村ですが、『BG』もカメラワークには苦戦しそう。少なくとも、菜々緒と横並びになるシーンはないのでは?」(同)

 昨年放送のドラマ『世界一難しい恋』(日本テレビ系)で、身長の低さを主人公のキャラとして活かした嵐・大野智のようなジャニタレもいる中、頑なにハイスペックであることにこだわり続ける木村。そんな“完璧なキムタク”のイメージを打破しない限り、広くに役者として認めさせることは難しいと言えるかもしれない。

鬼嫁を前にりゅうちぇるが意外な芯の強さを見せる! 『夫はつらいよ』は現代を生きる男性のための番組か

「妻が強い方が家庭はうまくいく」と言われている。確かに、そうだ。「うちの嫁さん、怖くてよぉ~」とこぼすものの、実は幸せそうな夫の顔を見ることは多い。

 しかし、そればかりでもいけない。「強権をふるう妻と、肩身が狭い夫」という関係性が問題視されることは、実はあまりなかったりする。逆パターンと比較すると歴然だ。

 そんな境遇の夫に救いの手を伸ばす番組が、2週連続で放送された。10月9日と16日に放送されたのは、その名も『夫はつらいよ ~鬼嫁直談判バラエティ 願い事を一つだけ聞いてください!~』(テレビ朝日系)。鬼嫁に歯向かえない気弱な夫が、タレント応援団の後押しを受け、勇気を振り絞り、願い事を妻に直談判するバラエティである。

「タレント応援団」として出演したのは、この2人。新婚間もないりゅうちぇる、そして恐妻家としても有名なずんの飯尾和樹である。

「ウチは玄関開けたらイギリスだから。女王様!」(飯尾)

 

■グランドピアノを優雅に弾く鬼嫁と、ノートパソコンしか所有してない弱腰夫

 

 9日放送の第1回に登場したのは、名付けて“ルールブック妻”。交際当時は正真正銘のオタクであった夫を改造するため、交際する条件として自作のルールブックを夫に手渡している妻のことだ。

 ルールブックの内容だが、身に着けるとオタクに見えるNGファッションの数々(ネルシャツや迷彩柄、白靴下)が掲載されており、それらのファッションアイテムは実際に妻にすべて廃棄されてしまっている。

 それだけじゃない。結婚時には新たなルールブックが作成され、そこには「妻が起きる前に洗い物をしてゴミを捨てる」「毎朝料理を作る」といった条項が記されていたという。

 まだ、ある。35年ローンで建てた2,700万円の新築マイホームに訪れると、夫の私物はノートパソコン1台しかなかったのだ。妻の方は100万円のグランドピアノ、計110着の洋服を所有しているのに……。

 加えて「人をダメにする」という理由で、宝物であったゲーム機と4,000冊集めたマンガを全て処分されてしまう始末。先ほども述べたが、この夫は元オタクである。

「だって、マンガっていらないですよね」(鬼嫁)

 さすがに見かねた飯尾とりゅうちぇるが「毎朝5時にお弁当を作るのは大変では?」と訴えると、鬼嫁は「何かあるんだったら言えって言ってるじゃん!」という態度。言えないから、飯尾とりゅうちぇるが来ているのだが……。

■頑なな鬼嫁に熱意をぶつける、りゅうちぇるの芯の強さ

 

 16日放送の第2回目は、もっとキツい。花火大好きな鬼嫁に従い、年間70カ所の花火大会に連れていかれる弱腰夫。ちなみに、この夫は花火に全く興味がないという。

 しかも、見るだけではない。5台のカメラを使って撮影し、編集作業まで課せられている。その上、夫は仕事と花火が両立できなくなってしまい、嫁から仕事を辞めさせられてしまったというのだ。

飯尾「(夫が)仕事を続けたいと言ったら?」

鬼嫁「そしたら、まあ、離婚届持っておいでよって」

 現在、この夫の生活は「平日=編集作業、土日=花火大会」という生活を送っている。

 夫の願い事はただ一つ、「花火をやめたい」である。しかし、この家庭を見ると、そこまで主張するのは難しそうだ。そこで、夫とタレント応援団の3人は「1回、花火のない週末を送りたい」と譲歩して鬼嫁へ直談判することにした。

 この折衝の場で、りゅうちぇるが予想外の熱さを見せる。

「離婚はしたくないんですって。でも、花火と結婚はしてないから。離婚と花火が並ぶこと自体が、他の人からしたら『えっ!?』って思う」(りゅうちぇる)

 この説得に鬼嫁が折れた。この弱腰夫は、なんとか2日分の休みをゲットすることに成功している。

 世の鬼嫁の押しの強さには驚愕だが、同時に弱腰夫の頼りなさを再確認することとなった『夫はつらいよ』。

 妻を持つ男は、どう生きていくべきだろう? “恐妻家”飯尾和樹のスタイルか、しっかりと己を主張するりゅうちぇるのような態度なのか。両極端な2サンプルが揃った、現代の男子からすると参考になる番組であった。
(文=寺西ジャジューカ)

鬼嫁を前にりゅうちぇるが意外な芯の強さを見せる! 『夫はつらいよ』は現代を生きる男性のための番組か

「妻が強い方が家庭はうまくいく」と言われている。確かに、そうだ。「うちの嫁さん、怖くてよぉ~」とこぼすものの、実は幸せそうな夫の顔を見ることは多い。

 しかし、そればかりでもいけない。「強権をふるう妻と、肩身が狭い夫」という関係性が問題視されることは、実はあまりなかったりする。逆パターンと比較すると歴然だ。

 そんな境遇の夫に救いの手を伸ばす番組が、2週連続で放送された。10月9日と16日に放送されたのは、その名も『夫はつらいよ ~鬼嫁直談判バラエティ 願い事を一つだけ聞いてください!~』(テレビ朝日系)。鬼嫁に歯向かえない気弱な夫が、タレント応援団の後押しを受け、勇気を振り絞り、願い事を妻に直談判するバラエティである。

「タレント応援団」として出演したのは、この2人。新婚間もないりゅうちぇる、そして恐妻家としても有名なずんの飯尾和樹である。

「ウチは玄関開けたらイギリスだから。女王様!」(飯尾)

 

■グランドピアノを優雅に弾く鬼嫁と、ノートパソコンしか所有してない弱腰夫

 

 9日放送の第1回に登場したのは、名付けて“ルールブック妻”。交際当時は正真正銘のオタクであった夫を改造するため、交際する条件として自作のルールブックを夫に手渡している妻のことだ。

 ルールブックの内容だが、身に着けるとオタクに見えるNGファッションの数々(ネルシャツや迷彩柄、白靴下)が掲載されており、それらのファッションアイテムは実際に妻にすべて廃棄されてしまっている。

 それだけじゃない。結婚時には新たなルールブックが作成され、そこには「妻が起きる前に洗い物をしてゴミを捨てる」「毎朝料理を作る」といった条項が記されていたという。

 まだ、ある。35年ローンで建てた2,700万円の新築マイホームに訪れると、夫の私物はノートパソコン1台しかなかったのだ。妻の方は100万円のグランドピアノ、計110着の洋服を所有しているのに……。

 加えて「人をダメにする」という理由で、宝物であったゲーム機と4,000冊集めたマンガを全て処分されてしまう始末。先ほども述べたが、この夫は元オタクである。

「だって、マンガっていらないですよね」(鬼嫁)

 さすがに見かねた飯尾とりゅうちぇるが「毎朝5時にお弁当を作るのは大変では?」と訴えると、鬼嫁は「何かあるんだったら言えって言ってるじゃん!」という態度。言えないから、飯尾とりゅうちぇるが来ているのだが……。

■頑なな鬼嫁に熱意をぶつける、りゅうちぇるの芯の強さ

 

 16日放送の第2回目は、もっとキツい。花火大好きな鬼嫁に従い、年間70カ所の花火大会に連れていかれる弱腰夫。ちなみに、この夫は花火に全く興味がないという。

 しかも、見るだけではない。5台のカメラを使って撮影し、編集作業まで課せられている。その上、夫は仕事と花火が両立できなくなってしまい、嫁から仕事を辞めさせられてしまったというのだ。

飯尾「(夫が)仕事を続けたいと言ったら?」

鬼嫁「そしたら、まあ、離婚届持っておいでよって」

 現在、この夫の生活は「平日=編集作業、土日=花火大会」という生活を送っている。

 夫の願い事はただ一つ、「花火をやめたい」である。しかし、この家庭を見ると、そこまで主張するのは難しそうだ。そこで、夫とタレント応援団の3人は「1回、花火のない週末を送りたい」と譲歩して鬼嫁へ直談判することにした。

 この折衝の場で、りゅうちぇるが予想外の熱さを見せる。

「離婚はしたくないんですって。でも、花火と結婚はしてないから。離婚と花火が並ぶこと自体が、他の人からしたら『えっ!?』って思う」(りゅうちぇる)

 この説得に鬼嫁が折れた。この弱腰夫は、なんとか2日分の休みをゲットすることに成功している。

 世の鬼嫁の押しの強さには驚愕だが、同時に弱腰夫の頼りなさを再確認することとなった『夫はつらいよ』。

 妻を持つ男は、どう生きていくべきだろう? “恐妻家”飯尾和樹のスタイルか、しっかりと己を主張するりゅうちぇるのような態度なのか。両極端な2サンプルが揃った、現代の男子からすると参考になる番組であった。
(文=寺西ジャジューカ)

『ラストアイドル』『スマートフォンデュ』も……秋元康の“フジテレビ離れ”と、とんねるずの終焉

 秋元康プロデュースによる、 女子大生をフィーチャーした深夜番組『スマートフォンデュ』( テレビ朝日系)が10月26日にスタートした。毎月1回、 2時間の生放送であり、 1980年代に女子大生ブームを巻き起こした『 オールナイトフジ』(フジテレビ系)を彷彿とさせる。

 テレビ朝日では、8月から秋元が原案を手がけた『 ラストアイドル』が放送されており、同局と秋元が関係を深めている。そこで気になるのが“古巣” フジテレビとの関係だろう。

「これまで、秋元康とフジテレビは密接な関係にありました。80年代のおニャン子クラブに始まり、90年代のチェキッ娘など、一貫して同局でアイドルプロデュースに携わってきました。さらに、AKB48の『じゃんけん大会』の中継局でもありましたね。これまで秋元がフジテレビで行ってきた企画が、そのままテレビ朝日へスライドしているかのようです」(業界関係者)

 これは、視聴率の下降と、低レベルな不祥事を連発する番組制作体制の劣化など、フジテレビの泥舟具合を秋元が見限ったからなのだろうか? そこでもうひとつ気になるものが、とんねるずの去就だろう。

「秋元はとんねるずと組んで『仮面ノリダー』をはじめとするパロディ企画を次々とヒットさせ、高い人気を獲得してきました。現在も『 とんねるずのみなさんのおかげでした』の構成作家クレジットに名前は載っていますが、積極的に関わっている様子は見られません。同番組の打ち切りは常々ささやかれていますが、秋元の“ テレ朝シフト”で、その可能性がより高まるのではないでしょうか」(同)

 テレビ朝日は、若いスタッフを積極的に起用したバラエティ中心の自由な番組作りによって、業界2位のポジションに躍進した。図らずも、これは80年代末から90年代初めのフジテレビ黄金期にあった「楽しくなければテレビじゃない」のノリの再来といえる。凋落の止まらないフジより、 将来性のあるテレ朝を秋元が選ぶのは必然なのかもしれない。
(文=平田宏利)