南キャン山里やハライチ岩井が女子の言動に物申すも、拭えない“既視感”その理由は「売れっ子」だから……?

 世の男たちは、女心がわかってない。わかろうとしても、わからないのだ。一方、女性陣も男心をわかってはいない。もしかしたら、わかろうとさえしていないのかもしれない。

 そんな“交わらない線路”に男側からフォーカスしたのは、3月6日に放送された『山里亮太のナナ目線』(テレビ朝日系)だ。

「女子特有の行動や発言についてわからない部分を指摘しながら考えていく」がコンセプトの、この番組。司会を務めるのは南海キャンディーズの山里亮太で、ゲストとしてハライチの岩井勇気とダブルブッキングの川元文太が出演している。要するに、「女子に一言物申したい!」と腹に一物ある男芸人が一方的に愚痴るのが真の内容だ。

 

■このご時世に、堂々と女子をバカ呼ばわりするハライチ岩井

 

 まず、3人の男芸人が攻撃するのは女子会である。食事メニューが運ばれてくるや、食べる前に撮る女子たち。俗に言う“インスタ映え”か。その間にみるみる味が落ちていくのは当然で、男からすると、いたたまれなく感じてしまう。

「撮ってる時のシャッター音、あれでシェフの顔をぶん殴ってるってことですからね」(山里)

 3人の指摘は、味のみにとどまらなかった。特に、岩井と川元は暴言を吐く。

「撮って喜んでますけど、あれ、後の自分のうんこですからね」(川元)

 そんなに文句があるなら、本人に直接言ってみてはどうか? この日、番組は今風の女子2人(モデルとグラビアアイドル)を招いている。彼女たちの言い分は「どうせ、お金をかけてご飯に行くんなら、思い出として写真を残したい。自分の記憶より写真の方が鮮明」であった。

「バカなんだね。もう、覚えてないっていう」(岩井)

 続けて彼らは、“流行っていると何にでも乗っかる”女子特有の行動にも物申した。

「あいつら、流行ってるって言われれば犬のうんこでも食べますからね」(川元)

「『犬のうんこ美容法』みたいなのがあったら絶対やるでしょうね」(岩井)

「ハートに見える形のうんこだったら絶対撮るだろうね」(山里)

 

■山里は“男友達多い女子”と“自称サバサバ女子”を攻撃

 

『ゴッドタン』(テレビ東京系)で、「腐り芸人」として不思議な脚光の浴び方をしている岩井。特に、彼は“自称サバサバ女”に言いたいことがあるらしい。

「最近は、こっちのタイプが増えてますから。女子力の高い女子を俯瞰で見て『私、男側に立てますよ』ってことを装ってる女。それ、“偽サバサバ女”ですからね!」(岩井)

 具体的な事例として、“男友達多いアピールする女”が槍玉に上がった。

「女子の言う男友達って、男友達じゃないですからね。男は全然エロい目で見てるし。例えば、『何も起きないから』って男友達の家に泊まりに行くじゃないですか。で、男友達が迫った時に『いや、そういうんじゃないから』って。……ヤラせないんかい!」(岩井)

 このタイプの女子には、山里も憤りがあるらしい。

「男友達が多いってアピールを誇らしげにされてる方。君は『あわよくばヤリたいけども付き合ってまでヤリたいってレベルじゃない』、そういう思いの男が周りにいるって話なんです。ウイニングランのつもりかもしれないけど、ゴールもしてないのになんで側道を走ってるの?」(山里)

 山里は止まらない。遠慮なく毒のある発言をして「思ったことをすぐ言っちゃう」と自認する女子も斬り始めた。

「自分のことを“サバサバ”ってポジティブに言ってるけど、シンプルに思いやりがないのよ。『これを言うと相手はこう思っちゃう』って。あと、この派生語にあるのが『ごめんね。私、毒舌だから』。いや、“毒舌”までエンターテイメント性が昇華されてねえぞ。君のは性格が悪いだけ」(山里)

 

■ハイリスクな割に、ネタにエッジが効いてない

 

 この番組は、いったい誰が得するのだろう? 性差をネタに男→女という矢印で攻撃が行われる場合、炎上に発展するケースが多い昨今。だからこそ、今回のスタンスは珍しいと言えなくもない。

 コンセプトは明快だ。進行を務める山本雪乃アナウンサーも、“生贄”として出演したモデルとグラビアアイドルも、男性陣の言い分に、なぜか反論しない。攻撃させるだけさせといて、苦笑いでその場をしのいでいる。

 奇しくも、攻撃の過程で山里は口にした。

「この番組がどういうジャンルかと言うと、道徳の番組です。Eテレでやってほしいくらい!」(山里)

 男が自分本位なことを言い、それを半笑いで学ぶ女子。……というポジショニングが、番組内では密かに設定されている。

 しかしだ。それにしては、男性陣の言い分が深くないのが気になる。“食べる前に撮る女子”も、“流行に乗る女子”も、“会話がキャッチボールにならない女子”も、“偽サバサバ女子”も、“自称毒舌女子”も、いつかどこかで言及されてきた気がする。こすられ済みの案件ばかりだ。番組タイトルの『ナナ目線』とは名ばかりで、全然ナナメじゃない。

 これは、山里が売れっ子であることと関係しているのかもしれない。テレビを観ていれば、彼の持ちネタを見聞きする機会はどうしても多くなる。即ち、今回の番組で“幹”となる山里のネタを、我々はすでに承知してしまっている。

 残念としか言いようがない。リスクを冒してまで番組化した企画なのに、ネタ自体の鮮度がなかった。手垢にまみれた指摘ばかりなので、女子に刺さっているのかも疑問だ。

 番組中、自分の観られ方を気にした山里に対し、岩井は口にした。

「どうせ、いいんすよ。これ観て『あいつら、わかってない』って女子会で話すんですから」

 確かに、刺さらなければその程度の反応で終わってしまうだろう。山里、岩井、川元という期待値十分な面子が揃ったのに。尖りに尖った切り口で、男女間にある“交わらない線路”をクッキリと浮き彫りにしてほしいのに。

 実験的に始まったこの番組は、計2回が予定されている。残りの1回は、3月12日深夜放送だ。
(文=寺西ジャジューカ)

『帰れまサンデー』ゴールデン進出はもったいない? 即“打ち切り”の可能性も……

 日曜日の夕方に放送されている『帰れまサンデー 見っけ隊』(テレビ朝日系)が、4月からゴールデンに移動することが決定したが、業界内では「もったいない」との声が上がっている。

『帰れまサンデー 見っけ隊』は、「与えられた課題をクリアするまで帰れない」という番組。「秘境路線バスに乗って飲食店を探す」「○○を××種類見つける」など、シンプルで過酷なお題に、タカアンドトシやサンドウィッチマンなどが挑んでいる。これまでは日曜日の16時30分から放送されていたが、4月から月曜19時台に進出することになった。日曜夕方からゴールデンに移動といえば、完全に“栄転”だが、TV関係者はこう語る。

「日曜夕方といえば、特に視聴率が期待される時間帯ではありませんが、ここ最近はテレビ朝日が非常に好調です。徳光和夫と田中律子が出演するバス旅番組(『路線バスで寄り道の旅』)は、視聴率が2ケタに達することはザラで、昨年には15%前後取った日もありました。そして、その流れで続く『帰れまサンデー』も好調で、こちらも手堅く2ケタ前後は取り、高い占有率を誇っています。タレントとしては、日曜夕方よりゴールデンの方がうれしいに決まっていますが、テレ朝的には、せっかく日曜夕方にチャンネルを変えない流れができたのに、それを崩してしまうのはもったいないように思われます。ゴールデンでは、数字が悪ければ即打ち切りですしね」

 月曜19時台は、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)、『ネプリーグ』(フジテレビ系)、『名医のTHE太鼓判!』(TBS系)などが8~10%で横並びしており、強力なライバルはいないが、ゴールデンでもあのユルさが受け入れられるのだろうか?

『帰れまサンデー』ゴールデン進出はもったいない? 即“打ち切り”の可能性も……

 日曜日の夕方に放送されている『帰れまサンデー 見っけ隊』(テレビ朝日系)が、4月からゴールデンに移動することが決定したが、業界内では「もったいない」との声が上がっている。

『帰れまサンデー 見っけ隊』は、「与えられた課題をクリアするまで帰れない」という番組。「秘境路線バスに乗って飲食店を探す」「○○を××種類見つける」など、シンプルで過酷なお題に、タカアンドトシやサンドウィッチマンなどが挑んでいる。これまでは日曜日の16時30分から放送されていたが、4月から月曜19時台に進出することになった。日曜夕方からゴールデンに移動といえば、完全に“栄転”だが、TV関係者はこう語る。

「日曜夕方といえば、特に視聴率が期待される時間帯ではありませんが、ここ最近はテレビ朝日が非常に好調です。徳光和夫と田中律子が出演するバス旅番組(『路線バスで寄り道の旅』)は、視聴率が2ケタに達することはザラで、昨年には15%前後取った日もありました。そして、その流れで続く『帰れまサンデー』も好調で、こちらも手堅く2ケタ前後は取り、高い占有率を誇っています。タレントとしては、日曜夕方よりゴールデンの方がうれしいに決まっていますが、テレ朝的には、せっかく日曜夕方にチャンネルを変えない流れができたのに、それを崩してしまうのはもったいないように思われます。ゴールデンでは、数字が悪ければ即打ち切りですしね」

 月曜19時台は、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)、『ネプリーグ』(フジテレビ系)、『名医のTHE太鼓判!』(TBS系)などが8~10%で横並びしており、強力なライバルはいないが、ゴールデンでもあのユルさが受け入れられるのだろうか?

シリーズ初のW戦隊『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』銭形警部に松田優作にキャッツアイと小ネタ満載

 日曜朝9時のヒーロー番組枠「ニチアサ」。子どものみならず、一部の大人からも人気の枠で、今期は『仮面ライダービルド』と、スーパー戦隊シリーズとして42作目を数える『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の2本立て。

 戦隊モノとしての元祖となる石ノ森章太郎原作の『秘密戦隊ゴレンジャー』と『ジャッカー電撃隊』を『スーパー戦隊シリーズ』としては含めないという説(『バトルフィーバーJ』からという説)もあったが、今は正式に含めて語られているようだ。そして、今作で気になるのは「VS」? 対立してるの? という部分。

 

■「VS」シリーズはお馴染みだったが

 

 今までも、正式なレギュラー戦隊以外に「追加戦士」として物語中盤などで投入され、起爆剤的に活躍するキャラクターはいた。古くは『ジャッカー電撃隊』のビッグワンから始まり、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場したドラゴンレンジャーは人気のあまり正式メンバーにも加入、続く『五星戦隊ダイレンジャー』のキバレンジャーなどもこの流れに続いた。

『爆竜戦隊アバレンジャー』のアバレキラーは、ずっと敵側だったが終盤共闘の後、壮絶な死。人気を博した。

 そして、これまでも『スーパー戦隊祭り』と呼ばれる豪華版などで「VS」として、主に誤解を原因として新旧2つの戦隊が対立(VSといいながらさほど対立していないのもある)する見せ方は何度もあった。主にその時期放送している戦隊と次年度の戦隊で構成されたが、『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』(2012)は、それぞれスーパー戦隊35周年、メタルヒーロー30周年を記念した「異種対決」で、往年のアクションスター・大葉健二(バトルケニア・デンジブルー・ギャバン)の衰えぬ活躍にかつてのファンも目頭を熱くした。

 しかし、これらはいわゆる特別篇である。今回画期的なのは「シリーズ初のW戦隊」と銘打ち、初めから2つの戦隊が対立しつつ通常放送をする点だ。

 

■W戦隊と敵のそれぞれの関係性

 

 まず、どちらの敵でもある絶対的な悪である「ギャングラー」といういわゆる悪の組織が存在し、それに対しルパンレンジャーは、おのおの大切な人をギャングラーに消されたメンバーばかり。「消えた人も取り戻せる」というアルセーヌ・ルパンの子孫を主とし仕える執事コグレ(温水洋一)の言葉を信じ、主にギャングラーの所有する「ルパンコレクション」なるお宝を収集する。そして、このギャングラーとルパンレンジャー、どちらも取り締まろうとするのが絶対的な正義として存在するパトレンジャーで、ここまで(第3話まで)戦闘時は3つ巴の戦いになることも多い。

「失ったものを取り戻すために戦う怪盗、世界の平和を守るために戦う警察、君はどっちを応援する!?」と子どもに選ばせるスタンスをとっているが、当然というべきか、ガミガミうるさいパトレンジャーよりも、子どもには、おしゃれで自由そうなルパンレンジャーの人気が高いようで(いかりやが嫌われ志村が人気だったように)、しかしながら、しがらみを抱えつつ、職務をまっとうせんとするパトレンジャー(主に朝加)の姿は、どちらかというと大人目線で楽しむものかもしれない。

 ルパン側のレッドも、パトレン側のレッド(1号)のまっすぐな正義感を悪く思っていないようで、第2話では「しゃあない」と一時的に手を貸しているし、パトレン1号もルパン側が敵を倒し逃げ去った際「ギャングラーが1体いなくなったんだ、今回はよしとしよう」と認めるようなそぶりをみせるなど、徐々に共闘っぽい流れになってきている。

 それぞれのキャラクター設定も凝っている。

■ルパン三世はもちろんキャッツ・アイまで

 

 夜野魁利(ルパンレッド)は普段軽いノリで、宵町透真(ルパンブルー)はクール。それはどこかルパン三世と次元大介のようだし、これに早見初美花(ルパンイエロー)を加えた3人で普段飲食店を切り盛りしているところなどは、3姉妹で喫茶店を営んでいた怪盗漫画『キャッツ・アイ』を思わせる(警察であるパトレンジャーが普段その店を何も知らずプライベートで利用している点も『キャッツ・アイ』の内海俊夫と同じ)。

 名字にはそれぞれ夜を思わせる単語が入り、下の名前を一文字ずつとると「かい・と・う」と細かい。

 普段は私服だが、怪盗として活動時はシルクハットにアイマスクにスーツとやや変態のような格好で、レンジャー変身後は顔面にシルクハットを模した仮面とマント、全体に暗めの出で立ちでシック。変身後、名乗り口上をする際は、どこにいようが背景が夜のレンガとなりスポットライトで照らされ、BGMもジャジーな雰囲気で全体にスタイリッシュ。

 それでいて「例え誰かが倒れても、最後に夢が叶えばそれでいい」とピンチになってもお互いを無駄に助けないという厳しい約束もかわしているなど、昔に比べ全体に情報量が多い。

 

■銭形警部っぽいパトレン1号

 

 対するパトレンジャーはといえば、朝加圭一郎(パトレン1号)は、いわゆる堅物として描かれ、犯罪ゼロを目指すまっすぐな熱血漢。若そうなのに私服はトレンチコートで「おのれ、怪盗~」とか「貴様ら逃げるつもりか~」と腕を振り上げて追いかける三枚目ぶりなどは思いっきり銭形警部。

 イメージカラーも赤なので不遇のスター赤木圭一郎を連想する名だが、ここまでくると子どもはもちろん50歳以下の多くもピンとはこないだろう。

 パトレン2号、3号となる陽川咲成や明神つかさと共に明るい系の名字に、同じく下の名から一文字ずつ取ると「けい・さ・つ」。

 彼らを指揮する管理官の名前はヒルトップ(=昼トップ・お笑いグループ超新塾のアイク)で、本部にいるロボットはジム・カーター(事務方)ととことんダジャレ。

 変身後は警官の帽子をイメージしたマスクに警察っぽいエンブレム、胸元はネクタイをモチーフとしたストライプデザイン。戦闘前に「国際警察の権限において、実力を行使する!」と口上を述べたり、戦闘中にメガホンを使い敵に大声で指示したり、そのメガホンから三段式のスライド警棒が出てきたりと、警官らしき仕様満載。「パトレンU号」として3人が初合体した際には「なんじゃこりゃあ!?」、もちろん『太陽にほえろ!』のジーパン刑事(松田優作)の殉職時の名セリフだ。

 

■「デカレンジャー」と共演は?

 

 警察をモチーフとした戦隊モノとしては、04年に放送された『特捜戦隊デカレンジャー』があるが、こちらも小ネタが多く、ボス(デカマスター)がヘリから狙撃したりと完全に『西部警察』の大門警部(渡哲也)だった。この脚本は、本作『~パトレンジャー』の脚本家・香村純子(生粋の戦隊モノファン)の先輩(同郷の中学でも先輩)にあたる荒川稔久(なるひさ)が担当しており、香村も意識しているという。

 パトレンジャーが国際警察所属の警察官、デカレンジャーは宇宙警察の地球署に所属する刑事で、デカレンジャーは10年後の世界を描く『特捜戦隊デカレンジャー10YEARS AFTER』も作られていたり、『スペース・スクワッド 宇宙刑事ギャバンVS特捜戦隊デカレンジャー』で「刑事」共演もしているので、本作でもどこかで共演を期待したい。

 銃のような武器を交え戦う至近距離での肉弾戦はまるでジョン・ウーの映画のようだし、タイムレンジャー以降増えたCGシーンも今作はてんこ盛りで賛否はあるが、近年見ていない方々も、これを機にぜひ一度ご覧いただきたい。
(文=柿田太郎)

シリーズ初のW戦隊『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』銭形警部に松田優作にキャッツアイと小ネタ満載

 日曜朝9時のヒーロー番組枠「ニチアサ」。子どものみならず、一部の大人からも人気の枠で、今期は『仮面ライダービルド』と、スーパー戦隊シリーズとして42作目を数える『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の2本立て。

 戦隊モノとしての元祖となる石ノ森章太郎原作の『秘密戦隊ゴレンジャー』と『ジャッカー電撃隊』を『スーパー戦隊シリーズ』としては含めないという説(『バトルフィーバーJ』からという説)もあったが、今は正式に含めて語られているようだ。そして、今作で気になるのは「VS」? 対立してるの? という部分。

 

■「VS」シリーズはお馴染みだったが

 

 今までも、正式なレギュラー戦隊以外に「追加戦士」として物語中盤などで投入され、起爆剤的に活躍するキャラクターはいた。古くは『ジャッカー電撃隊』のビッグワンから始まり、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場したドラゴンレンジャーは人気のあまり正式メンバーにも加入、続く『五星戦隊ダイレンジャー』のキバレンジャーなどもこの流れに続いた。

『爆竜戦隊アバレンジャー』のアバレキラーは、ずっと敵側だったが終盤共闘の後、壮絶な死。人気を博した。

 そして、これまでも『スーパー戦隊祭り』と呼ばれる豪華版などで「VS」として、主に誤解を原因として新旧2つの戦隊が対立(VSといいながらさほど対立していないのもある)する見せ方は何度もあった。主にその時期放送している戦隊と次年度の戦隊で構成されたが、『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』(2012)は、それぞれスーパー戦隊35周年、メタルヒーロー30周年を記念した「異種対決」で、往年のアクションスター・大葉健二(バトルケニア・デンジブルー・ギャバン)の衰えぬ活躍にかつてのファンも目頭を熱くした。

 しかし、これらはいわゆる特別篇である。今回画期的なのは「シリーズ初のW戦隊」と銘打ち、初めから2つの戦隊が対立しつつ通常放送をする点だ。

 

■W戦隊と敵のそれぞれの関係性

 

 まず、どちらの敵でもある絶対的な悪である「ギャングラー」といういわゆる悪の組織が存在し、それに対しルパンレンジャーは、おのおの大切な人をギャングラーに消されたメンバーばかり。「消えた人も取り戻せる」というアルセーヌ・ルパンの子孫を主とし仕える執事コグレ(温水洋一)の言葉を信じ、主にギャングラーの所有する「ルパンコレクション」なるお宝を収集する。そして、このギャングラーとルパンレンジャー、どちらも取り締まろうとするのが絶対的な正義として存在するパトレンジャーで、ここまで(第3話まで)戦闘時は3つ巴の戦いになることも多い。

「失ったものを取り戻すために戦う怪盗、世界の平和を守るために戦う警察、君はどっちを応援する!?」と子どもに選ばせるスタンスをとっているが、当然というべきか、ガミガミうるさいパトレンジャーよりも、子どもには、おしゃれで自由そうなルパンレンジャーの人気が高いようで(いかりやが嫌われ志村が人気だったように)、しかしながら、しがらみを抱えつつ、職務をまっとうせんとするパトレンジャー(主に朝加)の姿は、どちらかというと大人目線で楽しむものかもしれない。

 ルパン側のレッドも、パトレン側のレッド(1号)のまっすぐな正義感を悪く思っていないようで、第2話では「しゃあない」と一時的に手を貸しているし、パトレン1号もルパン側が敵を倒し逃げ去った際「ギャングラーが1体いなくなったんだ、今回はよしとしよう」と認めるようなそぶりをみせるなど、徐々に共闘っぽい流れになってきている。

 それぞれのキャラクター設定も凝っている。

■ルパン三世はもちろんキャッツ・アイまで

 

 夜野魁利(ルパンレッド)は普段軽いノリで、宵町透真(ルパンブルー)はクール。それはどこかルパン三世と次元大介のようだし、これに早見初美花(ルパンイエロー)を加えた3人で普段飲食店を切り盛りしているところなどは、3姉妹で喫茶店を営んでいた怪盗漫画『キャッツ・アイ』を思わせる(警察であるパトレンジャーが普段その店を何も知らずプライベートで利用している点も『キャッツ・アイ』の内海俊夫と同じ)。

 名字にはそれぞれ夜を思わせる単語が入り、下の名前を一文字ずつとると「かい・と・う」と細かい。

 普段は私服だが、怪盗として活動時はシルクハットにアイマスクにスーツとやや変態のような格好で、レンジャー変身後は顔面にシルクハットを模した仮面とマント、全体に暗めの出で立ちでシック。変身後、名乗り口上をする際は、どこにいようが背景が夜のレンガとなりスポットライトで照らされ、BGMもジャジーな雰囲気で全体にスタイリッシュ。

 それでいて「例え誰かが倒れても、最後に夢が叶えばそれでいい」とピンチになってもお互いを無駄に助けないという厳しい約束もかわしているなど、昔に比べ全体に情報量が多い。

 

■銭形警部っぽいパトレン1号

 

 対するパトレンジャーはといえば、朝加圭一郎(パトレン1号)は、いわゆる堅物として描かれ、犯罪ゼロを目指すまっすぐな熱血漢。若そうなのに私服はトレンチコートで「おのれ、怪盗~」とか「貴様ら逃げるつもりか~」と腕を振り上げて追いかける三枚目ぶりなどは思いっきり銭形警部。

 イメージカラーも赤なので不遇のスター赤木圭一郎を連想する名だが、ここまでくると子どもはもちろん50歳以下の多くもピンとはこないだろう。

 パトレン2号、3号となる陽川咲成や明神つかさと共に明るい系の名字に、同じく下の名から一文字ずつ取ると「けい・さ・つ」。

 彼らを指揮する管理官の名前はヒルトップ(=昼トップ・お笑いグループ超新塾のアイク)で、本部にいるロボットはジム・カーター(事務方)ととことんダジャレ。

 変身後は警官の帽子をイメージしたマスクに警察っぽいエンブレム、胸元はネクタイをモチーフとしたストライプデザイン。戦闘前に「国際警察の権限において、実力を行使する!」と口上を述べたり、戦闘中にメガホンを使い敵に大声で指示したり、そのメガホンから三段式のスライド警棒が出てきたりと、警官らしき仕様満載。「パトレンU号」として3人が初合体した際には「なんじゃこりゃあ!?」、もちろん『太陽にほえろ!』のジーパン刑事(松田優作)の殉職時の名セリフだ。

 

■「デカレンジャー」と共演は?

 

 警察をモチーフとした戦隊モノとしては、04年に放送された『特捜戦隊デカレンジャー』があるが、こちらも小ネタが多く、ボス(デカマスター)がヘリから狙撃したりと完全に『西部警察』の大門警部(渡哲也)だった。この脚本は、本作『~パトレンジャー』の脚本家・香村純子(生粋の戦隊モノファン)の先輩(同郷の中学でも先輩)にあたる荒川稔久(なるひさ)が担当しており、香村も意識しているという。

 パトレンジャーが国際警察所属の警察官、デカレンジャーは宇宙警察の地球署に所属する刑事で、デカレンジャーは10年後の世界を描く『特捜戦隊デカレンジャー10YEARS AFTER』も作られていたり、『スペース・スクワッド 宇宙刑事ギャバンVS特捜戦隊デカレンジャー』で「刑事」共演もしているので、本作でもどこかで共演を期待したい。

 銃のような武器を交え戦う至近距離での肉弾戦はまるでジョン・ウーの映画のようだし、タイムレンジャー以降増えたCGシーンも今作はてんこ盛りで賛否はあるが、近年見ていない方々も、これを機にぜひ一度ご覧いただきたい。
(文=柿田太郎)

他局『ロンバケ』の財産を食い潰す、テレビ朝日『BG』の“臆面のなさ”がスゴすぎる!

 木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)も、佳境の第7話。視聴率は15.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、過去最高を記録しました。ここまで毎回、うだるような酷評を書き連ねてきたわけですが、第3話以降、数字は完全に右肩上がり。なので、何か魅力があるのでしょう。考えてみます。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■物語を楽しむだけがドラマじゃない

 

 前回、「キムタクにすら見せ場がなかった」と書きましたが、今回を見て、その意図がわかりました。前回の見せ場は、ラストのキムタクと山口智子の再会だったのです。主人公である島崎章という人物の人生とはまったく関係なく、それを演じるキムタクが、かつて共演した山口智子と再会するシーンを見せる、というところに重点が置かれていたわけです。

 フジテレビの月9で『ロングバケーション』が放送されていたのは1996年。もう22年も前になりますが、主題歌の「LA・LA・LA LOVE SONG」も、隅田川にかかる新大橋のほとりにあったアンティーク風のマンションも、スーパーボールを窓から落としてポヨ~ンというシーンも、もちろん瀬名と南のことも、よく覚えています。鮮烈なイメージを持ったドラマだったし、キムタクも山口智子も輝いてた。

 結局のところ、ストーリーはあんまり覚えてなくて、記憶に残っているのはプロットに関係のないシーン単体やロケーションだったり、キャラクターの口調だったりするわけで、それはそのまま役者さんの財産でもあります。

 その財産を、丸のまんま、なんの加工もなく食い潰しにきたのが、今回の『BG』でした。

 キムタクが銃口を向けられたまま、山口智子と痴話ゲンカを繰り広げるシーンがあります。もはや物語的にはなんの意味も持たない数分間でしたが、『ロンバケ』の空気感だけがビンビンに伝わってくる。そこには、島崎章と元嫁・仁美はいません。22年後の瀬名と南がいるのです。テレ朝なのに、数分間だけフジテレビなのです。

 そうした臆面のなさは、ドラマとしての無策、創作に携わる者としての無恥を天下に晒す行為であるとともに、『BG』が徹底的に視聴者目線で作られているという証左でもあります。いわゆる“キムタクドラマ”を見ているファンに対して、見たいものを見せる。面白い筋立てやキャラクターの整合性を横に置いてまで、それを見せる。それが『BG』のやり方だし、実際、このシーンは懐かしかったし、楽しかったんです。

 もうひとつ、臆面がないなぁ(視聴者目線だなぁ)と感じたシークエンスがあります。元嫁からの警護依頼に対して「やりにくい」と言って同僚に仕事を振ったキムタクに、斎藤工が説教をする場面です。

 斎藤が唐突に「女は守らなきゃいけない」「女を守るのが男」と、これまた脈絡のないセリフを吐きます。これも、自衛隊上がりのクールなボディガード・高梨雅也という人物が言ったとするなら不自然でしかありませんが、今をときめく稀代のセクシー俳優・斎藤工が言ったなら意味があるんです。「言われたい!」「守られたい!」という女性ファンのリアクションを織り込んで作られているわけです。

 ドラマという媒体でありながら、役の人物ではなく演じる俳優に寄せて脚本を作っている。こんなのは劇作家にとって自殺行為だと思うんですが、逆にいえば命がけで数字を獲りにきているともいえるわけで、もう感心するしかありません。

■キムタク以外に見せ場がきたと思ったら、死んだ

 

 基本的にキムタクだけに見せ場を振ってきた『BG』でしたが、第7話にして、ようやく脇役にも見せ場がきました。キムタクの上司である元SP・村田五郎(上川隆也)が、キムタクをかばって太ももを撃たれたのです。

 太ももですし、本人も「心臓じゃなくてよかった」とか笑ってましたが、救急車で運ばれている途中に、どうやら死んだようです。次回、蘇生するかもしれませんが、このドラマ始まって以来の犠牲者ということになります。

 初回から繰り返し唱えてきた、民間警備員は「武器を持っていないから守れる」「武器を持っていないほうが強い」というお題目は完全に反故にされてしまいましたが、これも「次回以降、キムタクに見せ場を作るため」の臆面のなさだと、今なら理解できます。

 あいかわらず江口洋介率いるSP軍団は無能ですし、石田ゆり子がキムタクに色目を使い続けているのも意味不明ですが、泣いても笑ってもあと数話ですからね。穏やかな気持ちで見届けたいと思います。はい。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

『マグロに賭けた男たち』で判明した“素人密着モノ”の強みとリスク

 2月18日にテレビ朝日系で放送されたマグロ漁師密着ドキュメント『マグロに賭けた男たち2018~あの悲運の漁師は?極寒の死闘SP~』が、並み居る強豪を前に11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の視聴率を獲得。“素人密着モノ”の強さを見せつけたが、現場では素人ならではの苦労もあるようだ。

『マグロに賭けた男たち』は、マグロの一大ブランドである「大間のマグロ」の漁師に密着したドキュメント番組。同シリーズはすでに15年近くの歴史を持つ長寿人気シリーズだが、18日放送は苦戦が予想されていた。テレビ情報誌記者が語る。

「“悲運の漁師”と呼ばれる山本さんを中心とする『マグロに賭けた男たち』ですが、今回は、『イッテQ!』(日本テレビ系)、『平昌五輪 スピードスケート女子500m決勝』(TBS系)、『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)と、裏番組が超強力だったので、数字は伸び悩むものと思われました。ところがフタを開けてみれば、11.5%とキッチリ2ケタを取ったのは立派です。視聴者にとっては、似たようなタレントが似たような内容のことをやるバラエティよりも、計算ができない素人の方が面白いのでしょう。素人密着モノの強さを見せつけられました」

 ジャンルは異なるが、かつての『痛快!ビッグダディ』シリーズ(テレビ朝日系)や、日テレがおよそ20年にわたって密着した“石田家“(『7男2女11人の大家族石田さんチ!』)といった大家族モノは、低迷するテレビ局にとって救世主的な高視聴率番組。ビッグダディなどは、一時はタレントとして引っ張りだこだったが、時には素人ならではのトラブルもあるようだ。番組制作スタッフが語る。

「マグロドキュメントは、複数の局がやっています。漁師には当然ギャラを払っていますが、慣れてくるとギャラ交渉をするようになるんですよね。芸能人と違ってテレビ局になんのしがらみもないので、『じゃあもう出ないよ』みたいな(笑)。大食い番組では、あるチャンピオンが別の局の大食い番組の引き抜きにあってあっさり他局に移り、“永久出禁”になりました。大家族モノでは、かつて、家族の1人が警察沙汰を起こして、撮りためたテープが全部お蔵入りになったものがあります。また、子どもの1人が事件を起こして更生施設に入った別のケースでは、『全寮制の学校に入った』と説明して乗り切ったそうです」

 つまらない芸能人にバカ高いギャラを払うぐらいなら、アクの強い素人の方がよっぽど面白いが、“ハイリスク・ハイリターン”なのは間違いないようだ。

テレビ朝日『BG』木村拓哉が「スターじゃないのにスター・システム」の弊害がモロに……

 木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)も第6話。視聴率は14.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、あいかわらず安定しています。この程度の数字でテレ朝的にオッケーなのかどうかは微妙なんでしょうけど……。

 それにしても、このドラマはもうほとんど物語の体をなしていません。キムタクひとりを際だたせるために周囲に記号的な人物を配置し、毎回用意されたキムタクの見せ場にたどり着くことだけを目的に脚本が作られていることは再三申し上げてきましたが、今回はキムタクに見せ場らしい見せ場もないし、事件らしい事件も起こってないし、何がやりたかったのかすら、よく見えない回でした。でも、頑張って振り返りましょうね。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■スター不在のスター・システムが生む弊害

 

 さて、「スター・システム」という言葉があります。Wikipediaには、「高い人気を持つ人物を起用し、その花形的人物がいることを大前提として作品制作やチーム編成、宣伝計画、さらには集客プランの立案などを総合的に行っていく方式の呼称。」との説明がありました。『BG』が、キムタクというアイコンを中心としたスター・システムによって制作されていることは、もはや疑いようもないでしょう。

 今のキムタクが本来の意味でスターかどうかはさておくとして、ここまでの全話平均が14.5%くらいと“完全崩壊”に至らない程度には需要があることは確かです。物語的にヤバいくらい面白くないのに数字が残っているわけですから、この14.5%は純粋にキムタク人気とみていいのだと思います。企画として失敗しているわけではないのです。

 問題なのは、そのスター・システムの中心となるべき主人公が、作品世界の中でスターではないことです。キムタクが演じる島崎章という人物は、サッカートップ選手のボディガードだったという華やかな経歴こそあるものの、ミスって失職した後は、女房に逃げられ、ひとり息子にはナメられ、なんか冴えない、パッとしない、頼りにならなそうなキャラクターが与えられています。そうした冴えない中年が時おり見せる冴えた頭脳や冴えたアクション、冴えたセリフを発することでギャップの魅力を生み出そうという意図で構築されているわけです。

 このキャラ付け自体は、45歳になってアイドルグループを解散したばかりのキムタクにとって、特に不自然なものではありません。俳優としての新たな価値を模索しなければならない現状で、いろいろな役に挑んでみるのは必要なことだと思うし、キムタクの芝居そのものだって、そうしたオーダーに応えていると思います。

 ただ、このキャラとドラマのシステムが、絶望的に食い合わせが悪いのです。

 キムタクに見せ場を集中させなければいけない、キムタク以外を目立たせてはいけないので、あらゆるシーンやセリフはキムタクを引き立てるために用意されています。これが、見せ場の場面ではそれなりに機能するんですが、見せ場じゃない場面、いわゆる平場でキムタクが「冴えないよ」ということを表現するシークエンスになると、途端に機能不全に陥るんです。

 普通に考えて、冴えないキムタクを表現しようと思ったら、ほかの人を冴えさせればいいわけです。SPの江口洋介でもいいし、同じ民間BGチームの斎藤工や菜々緒でもいい、誰かキムタク以外の人物に見せ場を与えて、キムタク以上の活躍をさせればいい。キムタクをいったん蚊帳の外に置いて、ほかの人が活躍して、最終的にキムタクがそれを上回る活躍をすればいい。

『BG』というドラマは、それすら許さないのです。1時間なら1時間、常に周囲はキムタクを引き立て続けなければならない。なぜか、そういう縛りの中で脚本が作られている。

 そのため周囲は、キムタクが冴えない場面では「冴えないキムタク」の「冴えなさ」を引き立てなければなりません。おのずと、例えばSPの江口洋介、例えば毎回ゲストで登場するクライアント、そういう人たちが「民間なんか」「ボディガードなんか」とキムタクたちを見下す発言をすることになる。物語の流れと関係なく、無理やりそういうセリフを吐かせるので、江口や、今回でいえば子役の女の子が、単に頭と性格が悪いだけのキャラクターになってしまう。

 システムとしてヨイショしまくってるのに、設定として見下されている。この矛盾が『BG』を、すごく気持ちの悪いドラマにしてしまっている原因だと思います。

■思えば『A LIFE~愛しき人~』はよかったね

 

 前回キムタクが主演した『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)では、「アメリカ帰りの孤高の天才外科医」という、今回の『BG』以上のスターキャラクターが与えられました。設定として、超キムタク接待ドラマです。

 しかし、1話まるまる松山ケンイチと木村文乃のエピソードに使った回があったり、最終回でも浅野忠信がキムタク以上に魅力的に描かれたりと、周囲に見せ場を振り分けたことで、最終的にはキムタク演じる外科医も魅力的なキャラクターに見えていました。脚本がキムタクに必要以上の配慮をしなかったことで作品世界が明確に立ち上がり、そこに生きる人物としての外科医に実存が宿ったのです(『A LIFE』最終話レビュー)。

『BG』の脚本を担当するのは井上由美子さん、『A LIFE』は橋部敦子さん。共に実績十分の大家です。井上さんが橋部さんに劣っているなんて全然思わないけど、橋部さんは『A LIFE』で物語を書いて、井上さんは『BG』で、キムタクだけのために、物語に似た何かを書いている。そういう状態が回を追うごとにどんどん顕著に目の前に現れてきて、なんだか、なんだろうね、悲しくなるんですよ。早く終わってほしいと思ってしまう。

 そんな『BG』第6話のレビューともいえないレビューでしたが、次回以降もよろしくお願いいたします。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

『アッコにおまかせ!』『TVタックル』も危ない!? 『ウチくる!?』打ち切りで“日曜昼”に大激震!

 激しい視聴率戦争が繰り広げられるテレビ界において、長く無風地帯といわれてきたのが日曜日の昼。しかしフジテレビが『ウチくる!?』の打ち切りを決めたことが、他局にも影響を及ぼしそうだ。

『ウチくる!?』の終了は、2月11日放送分で発表された。同番組は「うちくる?」「いくいく~」というキャッチフレーズで知られ、毎回迎えるゲストの思い出の地を巡りながら出演者たちがトークを繰り広げるバラエティ番組。司会が中山秀征、歴代アシスタントは飯島愛、久保純子、中川翔子というラインナップで、1999年から続いてきたが、今年3月でその歴史に幕を閉じることになった。

 日曜昼の番組の視聴率が取り沙汰されることはめったにないが、他局も“休日のお昼”の番組作りには頭を悩ませている。テレビ情報誌記者が語る。

「コンマいくつの数字にこだわるテレビ業界ですが、日曜の昼だけは、なぜか聖域のような時間帯になっています。『NHKのど自慢』や、TBSの『アッコにおまかせ!』、テレ朝の『ビートたけしのTVタックル』、フジの『ウチくる!?』と、いずれも“超”の付く長寿番組ばかり。家族でチャンネルを合わせる時間帯だけに、それほど挑戦が求められないのは事実ですが、マンネリと言われても仕方のないラインナップです」

 終了が決まった『ウチくる!?』は19年目、『TVタックル』は、月曜夜の放送開始から数えて29年目、『アッコにおまかせ!』に至っては、今年33年目。しかし、とりわけ数字がひどかったわけでもない『ウチくる!?』の終了が決まったことで、他局にも動きが出てきそうだ。テレビ関係者が語る。

「『TVタックル』はここ数年、迷走が続いています。もともとはゴールデン(月曜21時)でしたが、一旦深夜(月曜23時台)に下がり、2016年4月に日曜のお昼になりました。テレ朝としては、『サンデージャポン』(TBS系)や『ワイドナショー』(フジテレビ系)と同じ系統の番組で勝負したかったのでしょうが、『TVタックル』は長年、月曜の夜に仕事が終えた人が見ていた番組。その印象が強すぎるので、再放送だと思って見ている人もいます。『アッコにおまかせ!』も視聴率は7~8%程度で、肩叩き候補ですが、『TVタックル』は『アッコ』にも負けており、枠移動は大失敗。両番組とも、そろそろ……じゃないですか?」

 今年3月の『めちゃイケ』『みなおか』の打ち切りは大きな話題となったが、たけしやアッコといった重鎮たちも、肩叩きの例外ではなさそうだ。

キムタクと22年ぶり共演も話題にならず……仕事よりも夫を選んでキャリアを棒に振った山口智子

 女優の山口智子が、木村拓哉主演のドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)に出演することが発表された。山口にとってキムタクとの共演は、1996年に大ヒットした月9ドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)以来、22年ぶりとなる。

「山口が演じるのは、キムタク演じる主人公の妻役。とはいえ、若い視聴者は2人が共演していたことすら知らないのでは? 特に山口の全盛期は、ある程度の年齢の人じゃないと知りません。2人の共演で視聴率がアップするとは思えないのですが……」(テレビ誌記者)

 実家はすでに廃業してしまった栃木の老舗旅館という山口だが、短大卒業後の86年、「東レ水着キャンペーンガール」に選ばれて芸能界デビュー。88年度の下半期放送NHK連続テレビ小説『純ちゃんの応援歌』でヒロインを務めると、『もう誰も愛さない』『29歳のクリスマス』(ともにフジテレビ系)、『ダブル・キッチン』『スウィート・ホーム』(ともにTBS系)など話題のドラマに続々と出演。同世代の女性たちから支持を集め、いずれも高視聴率が取れたため、「連ドラクイーン」「高視聴率の女王」とも呼ばれていた中、『ロンバケ』を迎えたが、前年、俳優の唐沢寿明との結婚が人生を変えてしまったというのだ。

「唐沢とは『純ちゃんの~』の共演がきっかけで交際に発展。92年には、ガムテープと手錠とカメラを持った2人組の男が宅配業者を装って山口の自宅マンションに侵入した襲撃未遂事件に遭ったが、この時、唐沢が部屋にいたことで事なきを得たこともあり、山口は『結婚したら彼を支えたい』と決意したようだ。そのため、『ロンバケ』終了後は仕事をCMに絞って露出減。よって、“売り時”を逃してしまった。とはいえ、山口の献身もあって、いまだに2人はラブラブ」(テレビ局関係者)

 2016年には突如、批判覚悟で一部メディアにて子どもを産まなかった意図を告白した山口。キャリアを棒に振っても、唐沢に尽くしたかったようだ。