ドレイク、ビリー・アイリッシュ18歳の誕生日に「待ってたよ」と“意味深”コメントに「キモすぎ」と批判

 今年大ブレ―クした女性歌手のビリー・アイリッシュ。彼女は12月18日に18歳の誕生日を迎えたのだが、ラッパーのドレイクが「この日を待っていたよ」とTwitterに投稿。炎上する騒ぎとなっている。

 ビリーは、先月に受けた米誌「ヴァニティ・フェア」のインタビューで、33歳のドレイクを「ホーミー(仲間として強いつながりがある人)」と表現。直接会ったことはないが、頻繁にメッセージのやりとりをしていると明かした。「ドレイクは今まで話した男子の中で最高」「メッセージのやりとりしかしてないけど、すごく優しいんだよね。別に優しくしてくれないくてもいいのにさ。だって、雲の上の人じゃん? みんなに優しくしなくてもいいような人じゃん? それなのに優しくしてくれるんだよ」とうれしそうに語り、ネット上では「優しくするのは下心があるからなのに!」「ドレイクは未成年女子を狙うことで有名なの」などと心配されていた。

 そんなことから、18歳になった瞬間、すぐさま「この日を待ってたよ」という言葉と、クラッカーの絵文字、そして「待ちくたびれた」と言わんばかりの“顔を真っ赤にして汗をかきながら舌を出す”という絵文字を添えたドレイクに対して、「“これでオレたち、堂々とセックスできるね”と誘ってるのか!」「あからさますぎて吐きそう」「キモすぎる!」などバッシングが巻き起こったのである。

 ビリーはドレイクの「Hotline Bling」をカバーしていることもあり、ドレイクとしては“かわいい後輩”と思っているのかもしれない。しかし、18歳=アメリカやカナダで性的行為をしても性犯罪に問われない年齢のため、ドレイクは性的な意味を含めて「『この日を待っていた』と言った」と受け止めている人がほとんどのようだ。

 実はドレイク、まだ15歳のミリー・ボビー・ブラウンとも仲がいいことで知られている。ミリーはNetflixのメガヒットドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス』で大ブレイクした子役。ドレイクも、祖国カナダのテレビドラマへの出演から芸能活動をスタートさせたため、当初は「デビューした頃の自分に重ね合わせ、気にかけているのではないか」と見る人もいた。しかし昨年9月にミリーが受けた米エンタメサイト「Access Hollywood」のインタビュー動画を見て、多くの人がドレイクのロリコン気質を感じ取り、ドン引き。

 そのミリーの告白とは、「ドレイクのことが大好き。オーストラリアで会ったんだけど、彼は最高。素晴らしい友達で、ロールモデルでもある。メッセージのやりとりしてるんだけど、この前ね、『会えなくてすごくさみしいよ』ってメッセージくれて。『私のほうがさみしいよ!』って返したんだけど」というもの。もしドレイクがミリーと同じ年の少年ならばほほ笑ましいやりとりだが、ドレイクは33歳の大人であるため彼の倫理観が問題視されたのだ。

 加えて、この事実が判明した同時期、ドレイクは高校を卒業したばかりの18歳のモデル、ベラ・ハリスとの交際が報じられていた。このベラとも「出会った2年前から付き合っていたようだ」とウワサされており、「犯罪では?」「ドレイクはロリコンだったのか」と疑惑の目を向けられるように。そんなこともあって、ミリーの告白を聞いた人たちから大バッシングされたのである。

 ドレイクは2016年の『MTV ビデオ・ミュージック・アワード』でのスピーチで、「リアーナと初めて会った05年から、ずっと彼女を愛している」と告白していたが、05年当時リアーナは17歳だった。

 女優タラジ・P・ヘンソン(49)、モデルのタイラ・バンクス(46)、ジェニファー・ロペス(50)ら熟女とも浮名を流したり、元ポルノ女優のソフィー・ブルッソー(30)との間に子どもを作ったりしているため、ドレイクは大人の恋愛を楽しんでいると思われがちだ。しかし、ベラとの交際や、ビリーやミリーへの好意から、ネット上では「14〜18歳がドレイクのストライクゾーン」と推測されており、「(未成年者への性的虐待で告発された)第二のR・ケリーか?」と警戒する人も。

 ファンの多くは、「社会的な地位を確立した30代の男性が、人気が出始めたばかりの10代の少女に定期的にメッセージを送るのは不快」と感じているようだが、ビリーやミリーはドレイクに一人前のアーティストとして認められたと喜んでいるのだろう。彼女たちがその危険性を感じていない場合、周囲の人々が警告してくれるよう祈るばかりだ。

【米エンタメ2019年総決算】カニエ「宗教に傾倒」、カーダシアン家「コントロール不能」、ビヨンセは「優等生すぎ」!?【渡辺志保×辰巳JUNK(上)】

 1月3日に米ケーブル局「Lifetime」がR&B歌手R・ケリーの性的虐待告発ドキュメンタリー『Surviving R.Kelly(R・ケリーからの生還)』を放送するという衝撃的な出来事から始まった、2019年の米ショービス界。#Me Too以降は性暴力根絶、有害な男らしさへの警鐘といった機運が高まっており、さらには多様性ある社会を目指すためのポリティカル・コレクトネスが作品はもちろんアーティスト自身にも求められるなど、業界そのものの価値観が大きく変わろうとしている。

 そこで、ブラックミュージックやヒップホップに詳しいライターの渡辺志保さんと、ゴシップとカルチャーの両視点からショービズ界に斬り込むライター辰巳JUNKさんに、19年に起こったトピックを振り返りつつ、来年以降の動向を占ってもらった。

――今年も本当にいろんなことが起こりましたが、気になる出来事はありましたか?

渡辺志保さん(以下、渡辺) 例年に続き、個人的には今年もカニエ・ウェスト、キム・カーダシアン夫妻が気になっていました。1月にはカニエがサンデーサービス(※1)をスタートしたんですよ。最初はキムのインスタグラム・ストーリーでちょっと見られるぐらいだったのですが、徐々に参加していたミュージシャンもインスタに上げ始めて、「なんだこれ?」と広まっていったんです。4月に行われたアメリカ最大の音楽フェス「コーチェラフェスティバル」でも、出張版サンデーサービスを催して。もともとカニエは、今年のコーチェラにヘッドライナーとして出演する予定だったんですけど、ステージじゃなくてドームを作りたいと言いだしたんです。主催者側が「立地的に無理」と言ったら、「じゃあもう出ません」ということで、いったんは出演がキャンセルになった。結局メイン会場から離れた原っぱみたいなところを使い、かなりイレギュラーな形でサンデーサービスを持っていった。その際に、サンデーサービスが初めて世界中に生中継されて、その全容が明らかになったんです。そのぐらい、今年は宗教色の濃い活動が盛んでしたね。

 10月25日にアルバム『JESUS IS KING』を発売したんですが、制作期間中はスタッフに婚前交渉を禁止するとか、自分のアルバムでは下品な言葉は絶対使わないとか、そこまで徹底していたみたいで、もともと作っていた別のアルバムはお蔵入りになった。個人的に、いちファンとしてはカニエと周波数を合わせるのがちょっと大変な1年でした。

辰巳JUNKさん(以下、辰巳) だって1年ぐらい前は「妻の姉妹全員とヤリたい」みたいな下品な曲(「XTCY」)を作ってましたよね。

渡辺 そう。去年9月には米最大級のポルノサイト「Pornhub」の「Pornhub Awards」に、カニエのクロージングライン「イージー」からポルノ女優用の衣装を提供していたんですよ。しかも、ちゃんと特別に誂えた素敵な衣装で、おっぱいバーンって出てるみたいな。それ用に「I Love It」という曲を作ったり、そのリリックも「おまえは本当になんてヤリマンなんだ」といった歌詞で身もふたもない感じだったんですけど……。

――そこまで方向転換して、ファンはついていけてるんですか?

辰巳 あんまりついてきてない。

渡辺 でも『JESUS IS KING』はビルボードで1位になっていて、同時にクリスチャン・ミュージック部門でも1位を獲っているんです。賛否両論ある感じで、アルバムに対するレヴューも真っ二つに分かれているという印象です。

辰巳 サンデーサービスは、ブラッド・ピットらハリウッドセレブも参加してますよね。その流れのもとにありそうな存在が、ジャスティン・ビーバーやセレーナ・ゴメスらが通っていた「ヒルソング教会」。サンデーサービスと同じように音楽をメインとした礼拝なんですけれど。ニック・ジョナスも通っているし、キムエ夫妻(キム・カーダシアンとカニエ)の結婚式もヒルソングと近しい牧師に来てもらってました。カーダシアン姉妹の中では、コートニーが一番熱心に通っていました。一時期、ジャスティンがコートニーとウワサされたのは、同じ教会に通う信者だからかも。当時のジャスティンはセレーナ、いま妻となったヘイリー、コートニーら、信者仲間とばっかりウワサが出ている。Twitterを見ていておもしろいなと思ったのは、「『JESUS IS KING』を聞いて、ヒルソングからカニエ教会に移るセレブは多そう」という内容のツイートです。

※1 一般的な日曜礼拝とは異なり、牧師による説法ではなく、ゴスペルなどのパフォーマンスがメイン。もともとは一部の人しか参加できないクローズドな形だったが、回を重ねるごとに規模が大きくなり、最近では多くのセレブも参加している

――今年、こんなにもカニエの活動に宗教色が強くなった原因というのは?

渡辺 カニエは16年の8月から『ザ・セイント・パブロ・ツアー』と題したツアーで全米を回ってたんですが、12月に途中で切り上げて、精神疾患が原因で入院した。それも本人の意思にそぐわない形で入院し、治療の際にオピオイド(※2)が使われたそうで。それでカニエは「病院側にオピオイド中毒にされちまった」と歌の中でも言うようになった。加えて、昨年リリースされたアルバム『ye』ではかねてから患っていた双極性障害のことや自殺願望があったとくみ取れるようなことも歌うように。さらに10年以上前になりますが、07年には最愛の母親であるドンダを亡くし、かつ彼女の死に目にも会えなかった。なので、常に喪失感や虚無感、焦燥感といったものに襲われてたのかなと。そこで自分が信頼できる牧師に出会い、大きく宗教的なほうに傾いていったのではないかというのが、私の個人的な推察です。でも今、アメリカの若いアーティストはメンタルヘルスについてラップしたり、自殺問題を扱うドラマ作品が増えたりという状況下ですから、もしかすると宗教は次のトレンドになるんですかね?

辰巳 「ニューヨーク・タイムズ」によると、北米の若者は信仰心が薄くなってるらしいです。それなのに、一般的に保守的とされる福音派寄りのヒルソング教会がリベラル都市の若者に受けたから驚かれている。実際に教会に行った人に聞くと、すごく楽しいらしいんですよ。サンデーサービスと一緒で、厳粛な雰囲気というより、コンサート、フェスみたいな。だからカニエが新しい形のヤング受け教会っぽいものを始めたというのは確かにそうなんですけど、その前にはヒルソング・ブームがある。もともとあそこの牧師はロックスターみたいな感じで、サンローランの30万円のジャケットとか着てる。諸説ありますが、「金を稼いでもいい」的なビジネスマンを祝福する教えのようなので、セレブと相性がいいですよ。

渡辺 カニエって、お金を稼ぐことに対してはやっぱり貪欲なんですよね。ちゃんと金も稼ぎつつ、自分の教えや自分の愛をみんなに広めたいという姿勢がカニエなので、ヒルソングと共鳴することがあるのかも。

――今年の前半、ジャスティンも宗教的な言動が多かったですが、カニエほどの影響力はなかったように思います。その差はなんだと思いますか?

辰巳  いや、でも影響力ありますよ。だってヒルソングで飛び込みライブとかするんですもん。本気で追いかけるようなファンじゃなくても、Twitterを見ていて歩いて5分ぐらいの教会にジャスティンが来てると知ったら、とりあえず行く人は絶対いるじゃないですか。

渡辺 カニエはやり方が派手だし、賛否の「否」も多いから目立ってしまうんじゃないですかね。あと、もともと最近のカニエは「黒人性が薄い」というふうに皮肉っぽく言われることもあって、サンデーサービスも最初、ロサンゼルスのカラバサスだけで開催していたんです。カラバサスって、日本でいうと田園調布の奥の奥みたいな、一般市民が入れないくらいの高級住宅地なんですよ。だから、貧困や自分たちの置かれた環境の苦しさから、心の拠り所として宗教を信仰しているような、本来カニエが自分のコミュニティとしていてもおかしくないような一般的なアフリカン・アメリカンの人々が育ったコミュニティと全く真逆のところで、自分の宗教的イベントをスタートさせてるのはすごく皮肉だと思ったし、今のカニエっぽいなと同時に思いましたね。たぶん、ジャスティンは逆で、元の彼のイメージと信仰のイメージが乖離していないのかなとも思う。何不自由ない家庭で育てられた、みたいな。

辰巳 でもジャスティンのお母さんは、もともと福音派の信者なんですよ。シングルマザーで、そんなに裕福でもない。ジャスティンを妊娠したときはドラッグ中毒にも苦しんでいて、中絶も考えたけど、やっぱり産もうと。それで今は中絶禁止運動をしています。

渡辺 そうなんですね。今年は中絶禁止法がジョージア州やアラバマ州などで次々可決されたじゃないですか(※3)。福音派は、基本的には中絶禁止ですよね。アラバマで中絶禁止法が可決されたときに、若い男性ラッパーたちがSNSで反対の姿勢を示したんです。ジョージア州のときも、ミーゴスのオフセットが「これは現代の奴隷法と一緒」とツイートしていました。今後どんどんカニエが福音派に寄っていくことがあれば、そこでまた思想の対立が浮き彫りになってくるのかなと。と言いつつ、カニエは本当に言うことがコロコロ変わるので。そこが前提としてあるので、彼の今後を占うのは、非常に難しいんですが。

※2 麻薬性鎮痛薬。アメリカでは多くの依存症患者を生み出したことで社会問題になっており、2018年は1日に100人を超える人がオピオイドの過剰摂取で亡くなったとも報じられている
※3 今年に入って、アラバマ州やミズーリ州など9つの州で、中絶を禁止したり、制限をかけたりするような法案が次々と成立。性暴力による妊娠も例外としないなど厳しい規定を掲げる州もあり、多くの市民から反発が相次いだ。背景には、福音派を中心とする宗教保守の存在と、彼らの票を取り込みたいトランプ大統領の思惑の一致があるともいわれている

――一方、カニエの妻であるキム・カーダシアンは実業家としてはもちろん、近年、罪状に対して量刑の重い囚人の減刑を訴える活動家としても動いています。また今年は、司法試験受験資格の取得を公言しました。この動きはどう見ていますか?

渡辺 いつまでたってもお騒がせセレブ路線は厳しいというのはあるんじゃないですか。

辰巳 話題になった補正下着ブランド「SKIMS」は今までの商品と違って、多様性路線の広告を出しています。やっぱり世論的にも、ヴィクトリアズ・シークレット(※4)は「時代遅れなんじゃ?」といった感じなので、彼女は既存路線が社会的にシビアになってきたという時流を読んでいると思います。

渡辺 カーダシアン家のリアリティショー『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』を見ていても、台本通りにいかない現実がどんどん浮き彫りになっているように感じます。例えば、長女コートニーは、スコット・ディシックという恋人と、彼との間に生まれた子ども3人を抱えているのが番組の“テンプレ”だったんですが、この2人が別れちゃって。その後、スコットが義妹ケンダル・ジェンナーと仲の良いモデルと付き合いだしたり。今年でいえば、妹カイリーの親友ジョーディン・ウッズと、クロエの内縁の夫で娘のパパであるトリスタン・トンプソンの浮気疑惑というすごいゴシップもありました。しかもクロエが妊娠9カ月のときもトリスタンは浮気をしていて、子どもを産めば夫婦関係が落ち着くと思いきや、すぐジョーディンとの浮気が浮上。

 こうして、番組を仕切っている母クリスの想像を超える、ネガティブなリアルの部分が明るみになってきた。これまでテレビ的においしいと思ったら妊娠中の娘たちを常にカメラに追わせてきたんですが、昨年、カイリーが妊娠・出産したときは例外で、産むまで全く公表しなかった。この3~4年、みんなが面白がるようなお騒がせセレブリティ一家という枠には収まりきらなくなってしまっていると思います。姉妹5人がそれぞれにアイデンティティや、本当にやりたいことを考え始めているのかも。

辰巳 もともと剛腕なクリスお母さんの指揮のもと始まったリアリティショーで、娘たちは若かったこともあって、結構やらされてた仕事もあったんじゃないかと思います。特にジェンナー姉妹は、幼いころから自宅でカメラが回っているわけじゃないですか。クリスは常に生き生きしてるけど、カーダシアン姉妹はパリス・ヒルトンほど「カメラのフラッシュが大好き」ではなさそうだし。あと、キムはパリの強盗事件(※5)の影響が結構大きかったと思います。犯人は、キムのSNSの投稿を見て、居場所を特定したと言ってるので。それ以降は、きらびやかでゴージャスな私生活というのは前面に出していないし。

渡辺 私はキムの弁護士を目指すという動きは、非常にすばらしいなと思っています。40手前で、子どもを4人抱えて。キムが弁護士になったら、カニエがかねてから公言している2024年の大統領選出馬にも大きな支えになるのかな。

※4 アメリカ最大手のランジェリーブランド。世界的スーパーモデルがランウェイを練り歩く毎年恒例のファッションショーは、女性たちの羨望を集めていた。しかし、昨年同社の幹部がプラスサイズモデルやトランスジェンダーモデルは起用しないと明言。時代に逆行するような発言と同社の世界観は、性差別・多様性の欠如と非難されるようになり、徐々に売り上げにも影響が表れた。今年はショーを中止することが発表されている
※5 2016年10月、ファッションウィークのためにパリの高級プレジデンスに滞在していたキム・カーダシアンのもとに、警察官を装った5人組が押し入り、総額10億円ともいわれる宝石が盗まれた。キムは被害に遭う前に、SNSで巨大ダイヤがあしらわれた指輪やパリでの様子を投稿しており、犯人たちはこれを見て犯行を計画したという

――キムエ夫妻とは、夫同士は師弟関係にありながら、妻たちは性格も価値観もまったく合わなそうなジェイ・Z&ビヨンセ夫妻の今年はいかがでしょうか?

渡辺 昨年は2人でアルバムもリリースしていたけど、今年はあんまり夫妻としての印象がないかも。ビヨンセは映画『ライオン・キング』の声優を務め、同作に絡めたアルバムを作ってそこにジェイが1曲参加していましたけど。

――ビヨンセが双子を生んでから体形をコントロールできずに、なかなか表に出てこないという見方もあります。

辰巳 基本、あんまり出てこないじゃないですか。インタビューも媒体を絞っているし、例えば米「VOGUE」に出ても、自分で編集している。だけど『ライオン・キング』関連ではめちゃくちゃインタビューを受けていて、ディズニーパワーは半端ねぇなって思いました。

渡辺 本当、ディズニーパワー半端ないですよね。ビヨンセが声優を務めて、なおかつ彼女は、レーベル面ではソニー所属なのですが、ディズニーとソニーが組んでビヨンセのアルバム『ライオン・キング:ザ・ギフト』を発表した。一方で、『ライオン・キング』本編のサウンドトラックをまとめているのが、ファレル・ウィリアムズなんですね。なので、ビヨンセ、ジェイ・Z、そしてファレルのヒップホップ優等生三つ巴感が半端ないなと思って。こういう人たちが業界を牛耳っていくんだなと思いました。

 大企業と組んで自分の作品をすごくまっとうな形で出すというのもカニエとは正反対だし、ビヨンセには絶対ジェイが関わっているから、ジェイの抜け目なさもすごく感じた。『ザ・ギフト』は、本当にバランスがいいんですよね。今のアフリカで活躍しているアーティストたちを多くフィーチャーして、アルバムをまとめ上げた。そこに加えてジェイもいるし、ケンドリック・ラマーもいるし、同じく声優を務めたチャイルディッシュ・ガンビーノもいるし、百点満点! 今年もすごい優等生チックな動きだったかなと。

辰巳 今の時代に優等生といわれるのは、安心感というかレア感もありますよね。

渡辺 そうそう。今、一世代後の若いアーティストって――例えばリゾやビリー・アイリッシュもそうですが――既存のスタンダードじゃなくて、「どこかいびつでも、私はこうよ」って常識を打ち破っていくことが求められていると思うんですよ。ビヨンセは圧倒的な牽引力があるんだけど、優等生的な完璧主義者でもある。なので、どのようにして彼女が次世代にバトンを渡す時が来るのか、ちょっと気になります。 

 今年ネットフリックスで配信されて大きな話題となった『HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品』(※6)も本当に素晴らしい作品で、ここでひとつ、彼女は自分のルーツのことも描いて、アーティストとして表現しきったっていうのはあると思う。だから次のビヨンセがどういう手を打ってくるのか、めちゃめちゃ気になっています。そうこうしている間に、例えばリアーナはビューティーやメゾンブランドを始めて大成功している。ビヨンセも10年くらい前にファッションブランドを立ち上げたけど、すぐ畳んだんですよ。だから、彼女たちが今の後輩たちをどう見ているのかも、すごく気になる。ただアイコンとしては不動の地位を築いているアーティストなので、ここから人気がガタ落ちするとか、変なアルバムを作って叩かれるとか、そういったことは絶対ない。どういう動きをするのか、そこに興味が集まっています。

(第2回に続く)

※6 2018年のコーチェラのヘッドライナーを務めるまでの彼女と、実際のステージを映し出したドキュメンタリー映画。前年の双子の妊娠・出産、産後の体形変化、黒人であることについて話す貴重な映像となっている

【米エンタメ2019年総決算】カニエ「宗教に傾倒」、カーダシアン家「コントロール不能」、ビヨンセは「優等生すぎ」!?【渡辺志保×辰巳JUNK(上)】

 1月3日に米ケーブル局「Lifetime」がR&B歌手R・ケリーの性的虐待告発ドキュメンタリー『Surviving R.Kelly(R・ケリーからの生還)』を放送するという衝撃的な出来事から始まった、2019年の米ショービス界。#Me Too以降は性暴力根絶、有害な男らしさへの警鐘といった機運が高まっており、さらには多様性ある社会を目指すためのポリティカル・コレクトネスが作品はもちろんアーティスト自身にも求められるなど、業界そのものの価値観が大きく変わろうとしている。

 そこで、ブラックミュージックやヒップホップに詳しいライターの渡辺志保さんと、ゴシップとカルチャーの両視点からショービズ界に斬り込むライター辰巳JUNKさんに、19年に起こったトピックを振り返りつつ、来年以降の動向を占ってもらった。

――今年も本当にいろんなことが起こりましたが、気になる出来事はありましたか?

渡辺志保さん(以下、渡辺) 例年に続き、個人的には今年もカニエ・ウェスト、キム・カーダシアン夫妻が気になっていました。1月にはカニエがサンデーサービス(※1)をスタートしたんですよ。最初はキムのインスタグラム・ストーリーでちょっと見られるぐらいだったのですが、徐々に参加していたミュージシャンもインスタに上げ始めて、「なんだこれ?」と広まっていったんです。4月に行われたアメリカ最大の音楽フェス「コーチェラフェスティバル」でも、出張版サンデーサービスを催して。もともとカニエは、今年のコーチェラにヘッドライナーとして出演する予定だったんですけど、ステージじゃなくてドームを作りたいと言いだしたんです。主催者側が「立地的に無理」と言ったら、「じゃあもう出ません」ということで、いったんは出演がキャンセルになった。結局メイン会場から離れた原っぱみたいなところを使い、かなりイレギュラーな形でサンデーサービスを持っていった。その際に、サンデーサービスが初めて世界中に生中継されて、その全容が明らかになったんです。そのぐらい、今年は宗教色の濃い活動が盛んでしたね。

 10月25日にアルバム『JESUS IS KING』を発売したんですが、制作期間中はスタッフに婚前交渉を禁止するとか、自分のアルバムでは下品な言葉は絶対使わないとか、そこまで徹底していたみたいで、もともと作っていた別のアルバムはお蔵入りになった。個人的に、いちファンとしてはカニエと周波数を合わせるのがちょっと大変な1年でした。

辰巳JUNKさん(以下、辰巳) だって1年ぐらい前は「妻の姉妹全員とヤリたい」みたいな下品な曲(「XTCY」)を作ってましたよね。

渡辺 そう。去年9月には米最大級のポルノサイト「Pornhub」の「Pornhub Awards」に、カニエのクロージングライン「イージー」からポルノ女優用の衣装を提供していたんですよ。しかも、ちゃんと特別に誂えた素敵な衣装で、おっぱいバーンって出てるみたいな。それ用に「I Love It」という曲を作ったり、そのリリックも「おまえは本当になんてヤリマンなんだ」といった歌詞で身もふたもない感じだったんですけど……。

――そこまで方向転換して、ファンはついていけてるんですか?

辰巳 あんまりついてきてない。

渡辺 でも『JESUS IS KING』はビルボードで1位になっていて、同時にクリスチャン・ミュージック部門でも1位を獲っているんです。賛否両論ある感じで、アルバムに対するレヴューも真っ二つに分かれているという印象です。

辰巳 サンデーサービスは、ブラッド・ピットらハリウッドセレブも参加してますよね。その流れのもとにありそうな存在が、ジャスティン・ビーバーやセレーナ・ゴメスらが通っていた「ヒルソング教会」。サンデーサービスと同じように音楽をメインとした礼拝なんですけれど。ニック・ジョナスも通っているし、キムエ夫妻(キム・カーダシアンとカニエ)の結婚式もヒルソングと近しい牧師に来てもらってました。カーダシアン姉妹の中では、コートニーが一番熱心に通っていました。一時期、ジャスティンがコートニーとウワサされたのは、同じ教会に通う信者だからかも。当時のジャスティンはセレーナ、いま妻となったヘイリー、コートニーら、信者仲間とばっかりウワサが出ている。Twitterを見ていておもしろいなと思ったのは、「『JESUS IS KING』を聞いて、ヒルソングからカニエ教会に移るセレブは多そう」という内容のツイートです。

※1 一般的な日曜礼拝とは異なり、牧師による説法ではなく、ゴスペルなどのパフォーマンスがメイン。もともとは一部の人しか参加できないクローズドな形だったが、回を重ねるごとに規模が大きくなり、最近では多くのセレブも参加している

――今年、こんなにもカニエの活動に宗教色が強くなった原因というのは?

渡辺 カニエは16年の8月から『ザ・セイント・パブロ・ツアー』と題したツアーで全米を回ってたんですが、12月に途中で切り上げて、精神疾患が原因で入院した。それも本人の意思にそぐわない形で入院し、治療の際にオピオイド(※2)が使われたそうで。それでカニエは「病院側にオピオイド中毒にされちまった」と歌の中でも言うようになった。加えて、昨年リリースされたアルバム『ye』ではかねてから患っていた双極性障害のことや自殺願望があったとくみ取れるようなことも歌うように。さらに10年以上前になりますが、07年には最愛の母親であるドンダを亡くし、かつ彼女の死に目にも会えなかった。なので、常に喪失感や虚無感、焦燥感といったものに襲われてたのかなと。そこで自分が信頼できる牧師に出会い、大きく宗教的なほうに傾いていったのではないかというのが、私の個人的な推察です。でも今、アメリカの若いアーティストはメンタルヘルスについてラップしたり、自殺問題を扱うドラマ作品が増えたりという状況下ですから、もしかすると宗教は次のトレンドになるんですかね?

辰巳 「ニューヨーク・タイムズ」によると、北米の若者は信仰心が薄くなってるらしいです。それなのに、一般的に保守的とされる福音派寄りのヒルソング教会がリベラル都市の若者に受けたから驚かれている。実際に教会に行った人に聞くと、すごく楽しいらしいんですよ。サンデーサービスと一緒で、厳粛な雰囲気というより、コンサート、フェスみたいな。だからカニエが新しい形のヤング受け教会っぽいものを始めたというのは確かにそうなんですけど、その前にはヒルソング・ブームがある。もともとあそこの牧師はロックスターみたいな感じで、サンローランの30万円のジャケットとか着てる。諸説ありますが、「金を稼いでもいい」的なビジネスマンを祝福する教えのようなので、セレブと相性がいいですよ。

渡辺 カニエって、お金を稼ぐことに対してはやっぱり貪欲なんですよね。ちゃんと金も稼ぎつつ、自分の教えや自分の愛をみんなに広めたいという姿勢がカニエなので、ヒルソングと共鳴することがあるのかも。

――今年の前半、ジャスティンも宗教的な言動が多かったですが、カニエほどの影響力はなかったように思います。その差はなんだと思いますか?

辰巳  いや、でも影響力ありますよ。だってヒルソングで飛び込みライブとかするんですもん。本気で追いかけるようなファンじゃなくても、Twitterを見ていて歩いて5分ぐらいの教会にジャスティンが来てると知ったら、とりあえず行く人は絶対いるじゃないですか。

渡辺 カニエはやり方が派手だし、賛否の「否」も多いから目立ってしまうんじゃないですかね。あと、もともと最近のカニエは「黒人性が薄い」というふうに皮肉っぽく言われることもあって、サンデーサービスも最初、ロサンゼルスのカラバサスだけで開催していたんです。カラバサスって、日本でいうと田園調布の奥の奥みたいな、一般市民が入れないくらいの高級住宅地なんですよ。だから、貧困や自分たちの置かれた環境の苦しさから、心の拠り所として宗教を信仰しているような、本来カニエが自分のコミュニティとしていてもおかしくないような一般的なアフリカン・アメリカンの人々が育ったコミュニティと全く真逆のところで、自分の宗教的イベントをスタートさせてるのはすごく皮肉だと思ったし、今のカニエっぽいなと同時に思いましたね。たぶん、ジャスティンは逆で、元の彼のイメージと信仰のイメージが乖離していないのかなとも思う。何不自由ない家庭で育てられた、みたいな。

辰巳 でもジャスティンのお母さんは、もともと福音派の信者なんですよ。シングルマザーで、そんなに裕福でもない。ジャスティンを妊娠したときはドラッグ中毒にも苦しんでいて、中絶も考えたけど、やっぱり産もうと。それで今は中絶禁止運動をしています。

渡辺 そうなんですね。今年は中絶禁止法がジョージア州やアラバマ州などで次々可決されたじゃないですか(※3)。福音派は、基本的には中絶禁止ですよね。アラバマで中絶禁止法が可決されたときに、若い男性ラッパーたちがSNSで反対の姿勢を示したんです。ジョージア州のときも、ミーゴスのオフセットが「これは現代の奴隷法と一緒」とツイートしていました。今後どんどんカニエが福音派に寄っていくことがあれば、そこでまた思想の対立が浮き彫りになってくるのかなと。と言いつつ、カニエは本当に言うことがコロコロ変わるので。そこが前提としてあるので、彼の今後を占うのは、非常に難しいんですが。

※2 麻薬性鎮痛薬。アメリカでは多くの依存症患者を生み出したことで社会問題になっており、2018年は1日に100人を超える人がオピオイドの過剰摂取で亡くなったとも報じられている
※3 今年に入って、アラバマ州やミズーリ州など9つの州で、中絶を禁止したり、制限をかけたりするような法案が次々と成立。性暴力による妊娠も例外としないなど厳しい規定を掲げる州もあり、多くの市民から反発が相次いだ。背景には、福音派を中心とする宗教保守の存在と、彼らの票を取り込みたいトランプ大統領の思惑の一致があるともいわれている

――一方、カニエの妻であるキム・カーダシアンは実業家としてはもちろん、近年、罪状に対して量刑の重い囚人の減刑を訴える活動家としても動いています。また今年は、司法試験受験資格の取得を公言しました。この動きはどう見ていますか?

渡辺 いつまでたってもお騒がせセレブ路線は厳しいというのはあるんじゃないですか。

辰巳 話題になった補正下着ブランド「SKIMS」は今までの商品と違って、多様性路線の広告を出しています。やっぱり世論的にも、ヴィクトリアズ・シークレット(※4)は「時代遅れなんじゃ?」といった感じなので、彼女は既存路線が社会的にシビアになってきたという時流を読んでいると思います。

渡辺 カーダシアン家のリアリティショー『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』を見ていても、台本通りにいかない現実がどんどん浮き彫りになっているように感じます。例えば、長女コートニーは、スコット・ディシックという恋人と、彼との間に生まれた子ども3人を抱えているのが番組の“テンプレ”だったんですが、この2人が別れちゃって。その後、スコットが義妹ケンダル・ジェンナーと仲の良いモデルと付き合いだしたり。今年でいえば、妹カイリーの親友ジョーディン・ウッズと、クロエの内縁の夫で娘のパパであるトリスタン・トンプソンの浮気疑惑というすごいゴシップもありました。しかもクロエが妊娠9カ月のときもトリスタンは浮気をしていて、子どもを産めば夫婦関係が落ち着くと思いきや、すぐジョーディンとの浮気が浮上。

 こうして、番組を仕切っている母クリスの想像を超える、ネガティブなリアルの部分が明るみになってきた。これまでテレビ的においしいと思ったら妊娠中の娘たちを常にカメラに追わせてきたんですが、昨年、カイリーが妊娠・出産したときは例外で、産むまで全く公表しなかった。この3~4年、みんなが面白がるようなお騒がせセレブリティ一家という枠には収まりきらなくなってしまっていると思います。姉妹5人がそれぞれにアイデンティティや、本当にやりたいことを考え始めているのかも。

辰巳 もともと剛腕なクリスお母さんの指揮のもと始まったリアリティショーで、娘たちは若かったこともあって、結構やらされてた仕事もあったんじゃないかと思います。特にジェンナー姉妹は、幼いころから自宅でカメラが回っているわけじゃないですか。クリスは常に生き生きしてるけど、カーダシアン姉妹はパリス・ヒルトンほど「カメラのフラッシュが大好き」ではなさそうだし。あと、キムはパリの強盗事件(※5)の影響が結構大きかったと思います。犯人は、キムのSNSの投稿を見て、居場所を特定したと言ってるので。それ以降は、きらびやかでゴージャスな私生活というのは前面に出していないし。

渡辺 私はキムの弁護士を目指すという動きは、非常にすばらしいなと思っています。40手前で、子どもを4人抱えて。キムが弁護士になったら、カニエがかねてから公言している2024年の大統領選出馬にも大きな支えになるのかな。

※4 アメリカ最大手のランジェリーブランド。世界的スーパーモデルがランウェイを練り歩く毎年恒例のファッションショーは、女性たちの羨望を集めていた。しかし、昨年同社の幹部がプラスサイズモデルやトランスジェンダーモデルは起用しないと明言。時代に逆行するような発言と同社の世界観は、性差別・多様性の欠如と非難されるようになり、徐々に売り上げにも影響が表れた。今年はショーを中止することが発表されている
※5 2016年10月、ファッションウィークのためにパリの高級プレジデンスに滞在していたキム・カーダシアンのもとに、警察官を装った5人組が押し入り、総額10億円ともいわれる宝石が盗まれた。キムは被害に遭う前に、SNSで巨大ダイヤがあしらわれた指輪やパリでの様子を投稿しており、犯人たちはこれを見て犯行を計画したという

――キムエ夫妻とは、夫同士は師弟関係にありながら、妻たちは性格も価値観もまったく合わなそうなジェイ・Z&ビヨンセ夫妻の今年はいかがでしょうか?

渡辺 昨年は2人でアルバムもリリースしていたけど、今年はあんまり夫妻としての印象がないかも。ビヨンセは映画『ライオン・キング』の声優を務め、同作に絡めたアルバムを作ってそこにジェイが1曲参加していましたけど。

――ビヨンセが双子を生んでから体形をコントロールできずに、なかなか表に出てこないという見方もあります。

辰巳 基本、あんまり出てこないじゃないですか。インタビューも媒体を絞っているし、例えば米「VOGUE」に出ても、自分で編集している。だけど『ライオン・キング』関連ではめちゃくちゃインタビューを受けていて、ディズニーパワーは半端ねぇなって思いました。

渡辺 本当、ディズニーパワー半端ないですよね。ビヨンセが声優を務めて、なおかつ彼女は、レーベル面ではソニー所属なのですが、ディズニーとソニーが組んでビヨンセのアルバム『ライオン・キング:ザ・ギフト』を発表した。一方で、『ライオン・キング』本編のサウンドトラックをまとめているのが、ファレル・ウィリアムズなんですね。なので、ビヨンセ、ジェイ・Z、そしてファレルのヒップホップ優等生三つ巴感が半端ないなと思って。こういう人たちが業界を牛耳っていくんだなと思いました。

 大企業と組んで自分の作品をすごくまっとうな形で出すというのもカニエとは正反対だし、ビヨンセには絶対ジェイが関わっているから、ジェイの抜け目なさもすごく感じた。『ザ・ギフト』は、本当にバランスがいいんですよね。今のアフリカで活躍しているアーティストたちを多くフィーチャーして、アルバムをまとめ上げた。そこに加えてジェイもいるし、ケンドリック・ラマーもいるし、同じく声優を務めたチャイルディッシュ・ガンビーノもいるし、百点満点! 今年もすごい優等生チックな動きだったかなと。

辰巳 今の時代に優等生といわれるのは、安心感というかレア感もありますよね。

渡辺 そうそう。今、一世代後の若いアーティストって――例えばリゾやビリー・アイリッシュもそうですが――既存のスタンダードじゃなくて、「どこかいびつでも、私はこうよ」って常識を打ち破っていくことが求められていると思うんですよ。ビヨンセは圧倒的な牽引力があるんだけど、優等生的な完璧主義者でもある。なので、どのようにして彼女が次世代にバトンを渡す時が来るのか、ちょっと気になります。 

 今年ネットフリックスで配信されて大きな話題となった『HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品』(※6)も本当に素晴らしい作品で、ここでひとつ、彼女は自分のルーツのことも描いて、アーティストとして表現しきったっていうのはあると思う。だから次のビヨンセがどういう手を打ってくるのか、めちゃめちゃ気になっています。そうこうしている間に、例えばリアーナはビューティーやメゾンブランドを始めて大成功している。ビヨンセも10年くらい前にファッションブランドを立ち上げたけど、すぐ畳んだんですよ。だから、彼女たちが今の後輩たちをどう見ているのかも、すごく気になる。ただアイコンとしては不動の地位を築いているアーティストなので、ここから人気がガタ落ちするとか、変なアルバムを作って叩かれるとか、そういったことは絶対ない。どういう動きをするのか、そこに興味が集まっています。

(第2回に続く)

※6 2018年のコーチェラのヘッドライナーを務めるまでの彼女と、実際のステージを映し出したドキュメンタリー映画。前年の双子の妊娠・出産、産後の体形変化、黒人であることについて話す貴重な映像となっている

シャーリーズ・セロン、「あまりに壮絶」と同情集まる――「アルコール依存症&DVの父を母が殺害」の過去

 連続殺人鬼を熱演した『モンスター』(2003)や、世界初のセクハラ訴訟を起こした女性を情熱的に演じた『スタンドアップ』(05)など、華やかなハリウッド女優が敬遠するようなアクの強い役を引き受け、巧みに表現するシャーリーズ・セロン。

 米FOXニュースで実際に起きたセクハラ騒動を描いた新作映画『スキャンダル』(本日12月20日から全米公開、日本公開は2月21日)では、同局の売れっ子キャスターだったメーガン・ケリーを演じた。メーガンは、昨年移籍先の米NBCニュースで人接差別を擁護するような発言をしたとして批判を浴び、番組が打ち切りとなるなど、論議を呼ぶ人物であることから、「一筋縄ではいかぬメーガン役を引き受けたのは、やっぱりシャーリーズだったか」「徹底的に役作りのできるシャーリーズが、どこまでメーガンに近づけるのか楽しみ」と注目が集まっている。

 そんなシャーリーズが『スキャンダル』のプロモーションのために受けた米ラジオ局「NPR」のインタビューで、彼女を語る上では欠かせない「15歳の時に、家庭内暴力を振るっていた父親を母親が正当防衛で殺害した」事件を回想。ネット上では「何度聞いても、鳥肌が立つ」「あまりに壮絶な体験」と同情を集めている。

 シャーリーズは今回のインタビューで、映画の題材であるセクハラについてや、アパルトヘイト政策が残る南アフリカ共和国で生まれ育ったことについて話した。その流れで家族について話が及んだのだが、初めに「父はとても病的な人だった。私は、アルコール依存症だった父しか知らない。生まれた時からずっと依存症だったから……本当に絶望的な状況で、私たち家族はその絶望から抜け出せずにいたの」と、酒におぼれた父親が母親に日常的に暴力を振るう家庭で育ったのだと説明。

「依存症の人との予測不可能な日常を送っていると、これが普通なんだと耐性ができてしまう。そのトラウマは体の中に深く入り込み、死ぬまでずっと持ち続けることになる。(母が父を殺害した)一夜の、一度だけの出来事がトラウマの原因じゃない」「私の家族は信じられないくらい不健康だった。(略)問題の根本にきちんと向き合わないと、不幸なことが起きてしまうのよね」と述べ、父だけでなく共依存だった家族にも問題があったことを示唆した。

 続いて当日のことを回想。「銃を手に持って帰宅した父は、歩くこともままならないほど泥酔していた。寝室にいた母と私は、父が寝室に入ってこられないようにと、必死でドアに背中を押しつけた。父はドアを押し開けようとしていたのだけど、ふと一歩、後ずさりする音がして。直後、私たちが押さえていたドアに向かって銃を3発撃ったの。母と私に1発も命中しなかったのは奇跡としか言いようがないわ。でも、母はその時に、この脅威を終わらせたの。正当防衛でね」と淡々と語った。

 日常的に暴力を受けていた母親は、このままだとシャーリーズも殺されると思い、自分のバッグの中に入れていた拳銃を取り出して父親を銃殺。地元警察は、父親がアルコール依存症でDVしていたことを知っていたため、母親は正当防衛が認められ、殺人罪などで起訴はされなかった。

 シャーリーズは、「DVについて、私はたくさんの人と経験を共有するようにしている。別に恥じていないし、話せば話すほど、『こんなひどい目に遭っているのは自分だけじゃないんだ』と気づいてくれる人が増えるから」とも述べていた。

 しかし、17年に別のラジオ番組に出演した際は、母親が正当防衛で父親を殺害してからしばらくは「何も起きなかったふりをした。誰にも話さなかったし、話したくなかったし。聞かれたら『パパは交通事故で死んだ』と答えていた」と告白。「誰もこんな話はしたくない。それに、聞かされた人だって反応に困るでしょう? 被害者扱いされるのも嫌だったし。本当に何年も苦しんで、最終的にセラピーを受けるようになったの。20代後半~30代初め頃だったかな」と、セラピーにより気持ちが楽になったことを明かした。

 また、「実は、父の死はトラウマになってないのよ。トラウマになっているのは、依存症の人がいる家の中で目を覚まし、『今日は何が起きるんだろう』『今日はお酒を飲むのかな』とおびえていた子ども時代の経験。このトラウマは、大人になった今も自分に影響を与えてるわ」とも激白していた。

 そんな彼女を命がけで守ってくれた母親とは固い絆で結ばれているよう。11年にトーク番組に出演した際、2歳の頃、彼女がプールで溺れるた際に母親が服を着たまま飛び込んで助けてくれたエピソードについて話が及ぶと、「母親として本当に素晴らしい人なの。『夫を正当防衛で殺害した人』という目でしか見られないけど、何度も私の命を助けてくれたのよ。自身は毒母に育てられたのに、私には愛を注いでくれた、母親として最高の女性」と、心からの賛美を送っていた。

 アルコール依存症の父から暴力的支配を受け、逃げ場のない家庭で15年も暮らした経験があるからこそ、シャーリーは人間の奥底に潜む闇や、矛盾した感情などを表現できるのかもしれない。

「あなたはバイセクシャル?」と聞かれたハリー・スタイルズの対応が素晴らしいと話題に

 昨年のワールドツアーでパフォーマンスした「Medicine」という未発売曲が、「彼といちゃつく僕」「こういうこと好きなんだって気づく僕」という歌詞だったため、「バイセクシュアルだとカミングアウトした!」と大騒ぎされたボーイズバンド「ワン・ダイレクション」(以下、1D)のハリー・スタイルズ。

 このツアーの最終公演で、観客が掲げていた「僕はゲイ」というボードを読み上げたところ、ファンはまるでハリーがカミングアウトしたかのように喜び、大絶叫。ハリーはその反応を楽しむかのように笑いながら「まぁ、みんな誰でもちょっとはゲイっぽいものを持ってるしね」と発言し、ネット上でも大きな話題になった。

 そして、今年5月に開催されたファッションの祭典METガラ」のレッドカーペットには、乳首スケスケで、フリルのついた黒のトップを着用し颯爽と登場。きらびやかなジェンダーレスファッションはハリーにとてもよく似合い、「ここまで堂々とバイセクシュアルだとアピールするなんて!」と感極まるファンが続出した。

 このように、本人はカミングアウトしていないのに「バイセクシュアル」と半ば事実のように決めつけられているハリー。そんな彼が、最新インタビューで「バイセクシュアルか?」とストレートに質問をぶつけられた。

 問題のインタビューは、現地時間14日に英大手タブロイド紙「ガーディアン」電子版に掲載されたもの。

 このインタビューの後半、フェミニンでジェンダーレスなファッションを好む傾向について話を振られたハリーは、「僕にとっては、着る服がレディースかメンズかってことは問題じゃないんだ。いいなと思うシャツを見つけて、『これ女性用ですよ』と言われても、『え~! じゃあ、着るのやめようかな』とはならないんだよね」と発言。「自分らしくいられるようになったら、本当に楽になると思うんだよ」「服だけじゃなくて、音楽もそう。音楽も、ジャンルの境界線があいまいになっているだろう?」と楽しそうに語った。

 この言葉にインタビュアーは、「セクシュアリティもあいまいに……ということでしょうか」と質問。「うん」と即答したハリーに、間髪入れず「一般的な認識としてですが…… あなたは自分のことをストレートと定義していない。歌詞や、あなたが好むファッションや、新作アルバムのジャケット写真もそうだけれど、あなたがバイセクシュアルだと示唆するようなものがたくさんある。この件に関して、今まで質問されたことはありますか?」と聞いた。

 これに対して、ハリーは「ん~? そういうことをこれまでに質問された? かな? そんな気はするけど。よくわかんないや。なんで?」と逆に質問。何がなんでもバイセクシュアルなんだとカミングアウトさせたいのか、インタビュアーは「なんで逆質問されるのですか?」と、しつこく食らいつく。

 ハリーは嫌なそぶりを見せることなく、「いや、本当に『なんで?』って思っているから。(自分のセクシュアリティを)隠したいとか、語るのをためらっているとかじゃないんだ。『答えたくない!』っていうわけでもない。『これは自分のことだから。あなたは関係ないでしょ』と突き放しているわけでもないんだけど」「ただ純粋に『そんなこと、どうだっていいじゃん』って思うんだ」と返した。

 なんともつかみどころがない回答だが、インタビュアーはめげずに「どうでもいいのなら、なぜヒントを出し続けているのですか? (新アルバム)『Fine Line』のジャケット写真は、ピンクとブルーを背景にして、マゼンタ色のシャツでアクセントをつけていて、まるでトランスとバイセクシュアルを象徴する旗のようですよね。素晴らしいことだと思いますよ。でも、世間の関心を引くために、ストレートの男性がLGBTQっぽさをちりばめているってことなら、話は別です。どうなのでしょう?」と畳み掛けるように質問。

 ハリーは、「関心を引くために、セクシャリティをあいまいにしているかってこと? それは違うよ」と断言。「自分が何を着たいかとか、どんなジャケット写真にしようかといったことは、コラボしたいと思う相手の観点で決める場合が多いんだ。明確な考えのもと、こういうふうに見せようと思ってやっているんだよ」と述べ、「個人的にセクシュアリティって楽しいものだって思うんだよね。正直なところさ、セクシュアリティについて、それ以上に考えたことなんてない」と素直な気持ちを明かした。

 執拗なまでにセクシュアリティについて聞かれたハリーだが、感情的にならず、自分の意見をしっかりと述べたことに、ネット上からは「さすが、トップアーティストは違う」と評価されている。

 ちなみにハリーがこれまで浮名を流したのは、キャロライン・フラック、テイラー・スウィフト、ペイジュ・ライフラー、ケンダル・ジェンナー、ネイディーン・レオポルド、カミラ・ロウら美女ばかり。ほとんどがモデルだが、人気ラジオDJのキャロラインは15歳年上だったことから「守備範囲が広い」「直感で恋愛を楽しむタイプなのでは」といわれている。

 前述の「Medicine」だが、ゲイとカミングアウトしているフィギュアスケーターのアダム・リッポンがこの曲について、「(セクシュアル・)ジャーニーの途中で、いろいろな経験をしてるって感じ」と分析。「若い子たちに『自分探しをしよう』というポジティブなメッセージを送っている」とたたえている。

 年齢を重ねるごとに中性的な魅力が増していくハリー。歌手だけでなく俳優としても活動している彼が、今後どのようなアーティストへと成長していくのか。実に楽しみである。

不仲姉妹!? ケンダル・ジェンナー、妹カイリーのモノマネ“メイク動画”が「バカにしてる」と話題に

 カーダシアン家の一員で、モデルとしても活躍しているケンダル・ジェンナーが、いまやコスメ界の女王となっている妹カイリーのモノマネをしている映像が大きな話題を集めている。「カイリーがリップライナーやグロスを使いながら、チャームポイントである“ぽってり唇”の作り方を紹介している」というモノマネなのだが、まるで“唇おばけ”のような仕上がりで、カイリーのことを盛大にディスっているからだ。

 問題の映像はアメリカ現地時間12月15日に、人気リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ(原題:Keeping Up with the Kardashians/以下、KUWTK)』シーズン17ファイナルエピソードの予告として公開されたもの。カイリーを思わせるプラチナブロンドからパステルピンクへのグラデーションヘアーのケンダルが、YouTubeの公式チャンネルでメイク法を伝授するカイリーのモノマネをしているという内容だ。

 カイリーが手掛けるコスメブランド「KYLIE CONSMETICS」の商品を持ったケンダルが、カイリーの話し方をマネて「アタシ、唇の輪郭にラインを引くのが大好きなの。すべてはここから始まったのよ」「文字通り、“唇をオーバーラインにしただけ”なのに、みんなが“何を使ってるんだろう”って大騒ぎし始めちゃって」と、唇の輪郭を派手にはみ出しながらヌードカラーのリップライナーをグリグリと塗ったくる。

 次に真っ赤なリップグロスを手にし、またもや唇の輪郭をはみ出しながら塗り、「色はねぇミックスできるの」「アタシ、ミックスするの大好き」とニヤニヤし、「オー・マイ・ゴッド~ 肌への感じがたまんないわぁ」と前歯にもグロスを塗り塗り。バカにしたように大笑いし、「このつけ心地、フ〇ッキングに最高!」と言い放つのだ。

 その後、シーンは変わって、髪形だけカイリーヘアにしたケンダルが、カイリーにテレビ電話をかける。「私、カイリーよ」と言うケンダルに対し、カイリーはその髪形を褒める、というところで予告映像は終了。よく見ると2人の母クリスもブロンドの長髪ウィッグをつけており、カイリーをからかうためにこのようなことをしているようだと推測できる。

 この予告編にカイリーのファンは、「カイリーが自分の薄い唇を気にしていることは、ケンダルも知っているはずなのに」「カイリーが見たら傷つきそう」と批判。しかし、大半のネットユーザーは「めちゃくちゃウケる」「歯にグロスを塗り始めた時、思わず噴き出した」「さすがカーダシアン家の中で、唯一まともなケンダル」と大爆笑。「番組も見たくなった」という意見も続出し、予告編としての効果は絶大だったようだ。

 同じ父母を持つケンダルとカイリーだが、仲はあまりよくない。ケンダルはこれまでにも『KUWTK』でカイリーのことをディスっており、カイリーがラッパーのタイガとの恋愛に夢中だった2015年には、「カイリーは何を優先すべきか正しく判断できていない」と批判していた。

 一方、カイリーも17年に放送された自身のリアリティ番組『Life Of Kylie』で、「(ケンダルとは)物の見方や考え方が違う。何をやるにしても全然やり方が違うし。超ウケる」と言い、真顔で「姉妹じゃなかったら、友達にもなってないわ」と断言。また、ケンダルからの電話を話の途中で切り、再びかけてきたケンダルの電話を無視したこともある。

 米メディアも度々2人の不仲を報じており、米ニュースサイト「Radaronline」は、ケンダルは、カイリーが米誌「VOGUE」2016年1月号にモデルを務めたことに激怒したと報道。モデルとして登場したかった同誌の新年号に、よりによってカイリーが自分と仲のよいべラ・ハディッドと一緒に撮影を行ったことで、「友人まで盗るつもりか」と立腹しており、姉妹の間の亀裂が深まったと伝えた。

 「Radar Online」は昨年12月にも、「ケンダルとカイリーは、互いの存在をうっとおしいと思っている。何一つ共通点もないし」という情報筋の話を紹介。「ケンダルがモデルを始めた時に、2人の関係は悪くなり始めた。カイリーはケンダルの美貌を不快に思い、自分もできるとコスメブランドを立ち上げた」「このコスメブランドが大当たりしてカイリーは億万長者になり、形勢は逆転。もう2人の仲は修復不可能なほどギスギスしている」と伝えた。

 ケンダルは昨年「世界で最も稼ぐモデル」となったが、今年、カイリーが経済誌「フォーブス」から「史上最年少で自力で億万長者になった人物」に認定されたことが、メディアに大きく取り上げられた。ケンダルとカイリーは一緒にファッションブランドを運営しているものの、ケンダルは実業家やデザイナーとしては認知されていない。一方、カイリーは、コスメ界の女王、やり手ビジネスウーマンとして一目置かれており、ケンダルとしては不満に思うところがあるのかもしれない。

 体形も顔も性格もあまり似ていないジェンナー姉妹。このまま関係が悪化していけば、近い将来、異父姉のキム&コートニー・カーダシアンのように、『KUWTK』で派手な姉妹ゲンカを繰り広げてしまう可能性も高い。

ケンダル・ジェンナー、カーダシアン家の“いい親ランキング”明かし「やっぱり!」とネット大興奮

 カーダシアン家の一員で、人気モデルのケンダル・ジェンナー。彼女が現地時間12月10日、ボーイズバンド「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズがゲスト司会者を務めた米人気深夜トーク番組『レイト×2ショー』に出演した。

 番組には「本音を明かしたくなければ、ゲテモノ料理を食べろ!」という人気コーナーがあり、2人は目の前に置かれた「たらの白子」「1000年もののエッグノッグ(牛乳をベースにした飲み物)」「サーモンのスムージー」「牛のペニス」など、アメリカ人にとってのゲテモノ料理を眺めながら苦笑。ケンダルへの最初のトークテーマは、「子育てしているきょうだい、コートニー、キム、クロエ、カイリー、ロブを、いい親だと思う順に述べよ」というもの。もし答えたくなければ「1000年もののエッグノッグ」を飲むことになった。

 質問を読み上げるハリーに、ケンダルは笑いながら「ノー!」と叫び、答えずにエッグノッグを飲もうとするが、「待って、答えられるような気がする」と気を取り直す。そして「ナンバーワンはロブね。娘にとって最高のパパだわ」と回答。「ほかのみんなも素晴らしいのだけど」とごまかそうとするものの、ハリーに「飲めよ」と冷たく促され、「クロエ、キム……カイリー、コー……」と口ごもりながら明かした。

 このケンダルによるランキングに、ネット上では「やっぱりコートニーは問題あるママ」「子どもがいるのに彼氏と海外バケーションに行ったり、首にキスマークつけて帰ってきたりするし」「ろくにしつけしないモンスターペアレント」と、コートニーが最下位だったことで大盛り上がりしている。

 きょうだいの中で一番早く母親になったコートニーには、事実婚関係にあったスコット・ディシックとの間に9歳の長男メイソン(今月14日で10歳)、7歳の長女ペネロペ、4歳の息子レイン(今月14日で5歳)の3人の子がいる。自身と子どもたちの健康を考える彼女は「グルテンフリー」「乳製品フリー」「オーガニック食」を徹底。「キヌア・クラスターのシリアル」「自家製アーモンドミルク」「玄米スナック」「ココナツミルク・ヨーグルト」などを子どもたちに与えているのだが、植物由来のものに偏った食生活のため「成長期の子どもたちは、もっとバランスよく食べないといけないのでは?」「大人が自ら実践するのはともかく、強制される子どもたちがかわいそう」と批判されてきた。

 今年9月に放送された一家のリアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』では、家族に「今、うちにはナニーがいないの。『車にペネロペを乗せようとしたら顔を引っかかれた』と感情的になっちゃって。辞めると言って、出てっちゃったの」と告白。「ペネロペは機嫌が悪かったみたいなんだけど、それを上手になだめるのがナニーの仕事なのに」とナニーを非難し、その場にいた家族をドン引きさせた。

 キムは「(ナニーに)連絡して謝罪した方がいいわよ」、母クリスは「ペネロペのことは、あなたが考えているよりも深刻な問題だと思うわ。私は6人の子どもを育ててきたけど、そんな問題は起きたことがない。手遅れになる前に、早めに手を打った方がいいわよ」とアドバイス。クリスの恋人コーリー・ギャンブルは、「もし意味もなく顔を引っかかれたら、おしりを叩く」と発言し、これにはスコットが「6歳(撮影時の年齢)の女児に暴力を振るうのか!」と逆切れし、キムが「そういう意味じゃないってば」とあきれる、一族らしいハチャメチャなシーンが流れた。

 この放送直後、Twitterでは「コートニーは親として本当にクソ」「ナニーまかせじゃなくて、自分でしつけなよ」「アレルギーでもないのにグルテンフリーだの乳製品フリーだのやってるから、栄養不足で子どもがイライラするんじゃない?」と炎上。コートニーは「子どもがかんしゃくを起こしている時に体罰しても意味がないと思うの。だって子どもなのよ。心が傷ついてそういう行動に出るのに、体まで傷つけても何も改善しないわ」と持論を展開し、「子育ては簡単じゃないの」と説明したが、ネット上は「アンタのナニーに対する対応がクソすぎる」「ペネロペが友達の顔を引っかいたら、どうするの?」と、ますます炎上してしまった。

 このようにネット上では「コートニーは親として最悪」といった認識を持つ者が多く、そのため今回ケンダルがいい親ランキングで彼女を最下位にしたことに「やっぱり!」と納得する人が続出したのだとみられる。

 なお、ケンダルのファンは「いい親ランキング=仲のいい順」と見ている。ただ、ケンダルとコートニーは不仲というわけではなく、16歳差があるため、そこまで価値観を共有できないということなのだろう。

 ちなみにネット上の多くの人が、ケンダルのランキングにコートニーが激怒し、一波乱起こりそうだと予測。その様子は次シーズンの『カーダシアン家~』で見られそう、と早くも期待が寄せられている。

急死のラッパー、ジュース・ワールドの死因が怪しい!? 「証拠隠滅」で薬物一気のみ疑惑

 スティングの「Shape Of My Heart」をサンプリングした「Lucid Dreams」で、一躍その名を知られるようになった若手ラッパーのジュース・ワールド。12月8日早朝、彼がシカゴ・ミッドウェー国際空港でけいれん発作を起こし、救急搬送先の病院で亡くなった。まだ21歳だった。

 米ニュースサイト「TMZ」は速報で、「空港内を歩いている時に突然けいれんを起こして倒れ、救急隊員が駆けつけた時には口から血を流していた。病院に搬送される間は意識があったが、その後、病院で死亡が確認された」と伝えた。同じく米ニュースサイトの「Hollywoodlife.com」は、医師の「脳腫瘍や脳卒中、薬物が引き金となり、年齢関係なくけいれん発作は起きるもの」「発作中に舌を噛んで大量出血したり、吐瀉物が気管に入って窒息死したりすることもある」という医師のコメントを紹介。ネット上では「脳卒中か」「心臓発作かも」とさまざまな臆測が流れ、ドレイクやリル・ナズX、カミラ・カベロらセレブたちも、早すぎるジュースの死を悼んだ。

 が、ここにきて、彼の死因は薬物の過剰摂取(オーバードーズ、OD)ではないかとの見方が急浮上してきた。

 9日に「TMZ」が報じた内容によると、ジュースの取り巻きが銃を機内に持ち込み、米航空法違反の悪行を知ったプライベートジェットのパイロットが、着陸前に地上に通報。飛行機の到着直後、待ち構えていたFBI(連邦捜査局)とFAA(連邦航空局)の立ち入り検査が行われた。その際、ジュースがパーコセットという依存性の高いオピオイド系鎮痛薬を何錠ものみ込んでいる姿が目撃されたという。

 ジュースの検視は9日に行われたが、死因の特定には追加検査を行う必要があるとのこと。発表されるまでにはまだ時間がかかりそうだが、ネット上ではすでに「またODか……」と肩を落とす人が多い。

 ちなみに、立ち入り検査の結果、スーツケースの中から30kgを超えるマリファナが発見され、拳銃を所持していたジュースの取り巻き2人が逮捕された。

 彼は昨年10月、フューチャーとのコラボアルバム『Wrld on Drugs』を発売。収録された16曲すべてが薬物をテーマにしたもので、「ドラッグ大好きなヤク中の曲」「このアルバムを聴いて、ドラッグに手を出す若者がどれだけいるのかを考えただけでぞっとする」などと物議を醸した。

 一昔前は「人生のつらいことから逃れるためにドラッグへ走る」「生活のために薬物を売買する」といった傾向がみられたが、最近は「最高な気分になれるから」と“ドラッグ万歳”な若手ラッパーが急増している。ジュースだけでなく、まだ10代の人気若手ラッパーのリル・パンプもドラッグを賛美しており、このままだと「薬物=いいもの」と誤解する若者が増えるのでは、と警鐘を鳴らすメディアや一部のアーティストも出てきた。

 パーコーセットは、故プリンスの死因のひとつと疑われた強い鎮痛薬で、医師の処方箋がないと手に入らない薬。そんな薬を一度に何錠も飲んだのなら、ジュースは薬物を相当甘く見ていたといえるだろう。

 オール・ダーティー・バスタードやエイサップ・ヤムズら伝説的ラッパー、まだこれからという若きラッパーのリル・ピープやマック・ミラーもODで死んでいる。もうこれ以上、ドラッグで命を落とすアーティストが出ないよう祈る声は、日増しに強くなっている。

ビリー・アイリッシュの過激MVが、「低年齢層ファンへの悪影響」と批判される

 「2019年を代表する若手歌手」と称され、世界中から大注目されているビリー・アイリッシュ。まだ17歳と非常に若い彼女だが、3月に発売した兄フィネアスとの共作デビューアルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』からシングルカットされた「bury a friend」「when the party’s over」が大ヒット。一年を通して高い人気を誇り、最終的に2019年度ビルボード・トップ・ニューアーティストを制し、トップアーティスト部門でも3位にランクイン。来年1月に開催されるグラミー賞にも最優秀アルバム賞など6部門でノミネートされており、複数の賞に輝くと予想されている。

 そんなビリーが初監督を務めた「xanny」のミュージックビデオ(以下、MV)が5日にリリースされたのだが、「顔に根性焼きされる」というショッキングな内容で、ネット上では厳しい批判が巻き起こっている。

 このMVは、ベンチに座って歌うビリーの顔に、複数の手が伸びてきて火のついたタバコを押し付け、グリグリするというもの。顔中に根性焼きのやけど痕をつけたビリーは、痛みと煙に顔をしかめ、不快な表情を浮かべるが、耐えながら最後まで熱唱する。

 米「MTV」のインタビューで、ビリーはこの曲について「吐き出した空気を吸い込むような、不快なサウンドにしたかった」「悲惨な状態だと思い浮かべられるような曲にしたかったの」と説明。MVに関しては「ビジュアルは私にとってとても重要なもの。独創的なビジョンを自由自在に表現できることを誇りに思う」というコメントを出している。

 しかし、ネット上では「思いついたアイデアをそのまま表現するのが、必ずしもいいとは限らない」といった批判が噴出。「自傷の引き金になりそう」「このMVを見て、タバコの火を顔に押し付ける子がたくさんいるだろうね」「YouTubeにアップするということは、小さい子どもたちも見るということ。その点を、きちんと考えてほしい」と、彼女に憧れる低年齢層ファンへの影響を懸念する意見が続出。「ビリーがダークな子というイメージで売ってるのは知ってるけど。誰か、この子に『有名人がどれだけの影響力を持っているのか』を教えてあげるべき」との辛烈な意見も飛び交っている。

 ティーン独特の気だるげな雰囲気を持つビリーだが、歌詞はメッセージ性の強いディープなものばかり。自殺をテーマとする作品も多く、MVもショッキングな描写で話題を集めてきた。「bury a friend」では背中に大量の注射器が刺さり、「when the party’s over」では黒い液体を飲み干して両目から黒い涙をダラダラ流すなどのギョッとさせられるシーンがある。

 ビリーは今年3月、米ニュースサイト「NPR」のインタビューで「リアルであることが大事」と述べ、「CGはあまり好きじゃない」「黒い涙も本物」と発言。「bury a friend」の注射器の描写については「みんなが最も恐れているものを美化するのが好きなの」と説明していた。この頃から「ビリー本人に似てファンも繊細な感性の持ち主が多いのに、ダウナーなMVを見て精神的なダメージを受けていそう」との意見は常にあったが、今回のMVはファンを自傷に走らせる可能性が高いと懸念する声があまりにも多く、「来年で18歳になるのだから、自分が若い子たちに与える影響力についてしっかり考えてほしい」といった苦言のオンパレードとなっている。

 実はビリー、先日YouTubeで公開された米誌「Variety」のインタビュー中、兄から「あの生肉ドレスってアカデミー賞だったっけ?」と話を振られて、「オエ〜ッ!」とゲロを吐くまねをした。これは、2020年の「MTV ビデオ・ミュージック・アワーズ」の授賞式でガガが着用した生肉ドレスのことを指しており、ガガのファンは大激怒。「ガガを侮辱すんな!」「あの生肉ドレスには深い意味があるんだよ!」「コイツ何様だと思ってるの? 調子乗りすぎ!」などと怒り狂った彼らが、SNS上で「#BillieEilishisoverparty(ビリー・アイリッシュ終了のお知らせ)」というハッシュタグをつけたバッシング運動を展開。ハッシュタグがTwitterのトレンド入りする騒ぎへと発展しているのだ。

 ビリーはヴィーガンであるため、生肉ドレスに嫌悪感を示した可能性は高い。が、大先輩であるガガをディスったと思われても仕方ない言動であったため、ガガのファンは「絶対に許さない」と怒りがやまないよう。「モラルとマナーを持った上で、自分の意見を自由に述べなきゃね」とビリーを諭す人も多く、人気歌手としての成長が望まれている。

エイサップ・ロッキー、かつて長期拘束されていた拘置所でのパフォーマンスを断られる!

 今年6月末、音楽フェスティバルに出演するため滞在していたスウェーデンの首都ストックホルムで、執拗につきまとってきた男性を暴行した罪で逮捕され、1カ月余りの拘置所生活を送る羽目になった黒人ラッパーのエイサップ・ロッキー。

 2018年5月に、米白人ラッパーのG・イージーが同じくストックホルムで暴行と薬物所持の疑いで逮捕された時はすぐに釈放・裁判が行われたのに、エイサップはいつまでたっても釈放のめどが立たず。劣悪な環境の独房で拘束されていると報じられ、「黒人差別だ」と国際問題になった。数多くのセレブがエイサップの早期釈放を呼びかけ、ネット上では署名活動も行われ、トランプ米大統領が動くほどの大ごとへと発展。しかし、スウェーデン側は自分たちのペースで事を進め、7月30日に初公判を開始、8月2日の審理の結果、エイサップはようやく釈放された。

 彼はすぐさま、サポートしてくれた世界中のファンに感謝する言葉をインスタグラムに投稿し、プライベートジェットで帰国。2日後にはラッパーのカニエ・ウェストが主催するサンデー・サービス(歌をメインにした日曜礼拝)に出席し、神に祈りを捧げた。そして、その1週間後に開催されたフェスで釈放後初のパフォーマンスを行い、次第に日常へと戻っていった。

 ストックホルム地方裁判所は、8月14日に有罪との判決を下し、執行猶予2年、被害者への賠償金1万2,500スウェーデンクローナ(約14万円)の支払いを言い渡した。それに対し、エイサップはインスタで「(無罪じゃなくて)がっかり」と不満げ。しかし、釈放時に「二度度とスウェーデンには来たくない」と話していたことが報じられ、また執行猶予の身であるため、今後は同国と関わることなく活動していくものだとみられていた。

 ところが11月上旬、エイサップは「拘置されている間、テレビに映ったスウェーデンのファンたちの多大なるサポートや愛に励まされた。そのお返しをしたい」と、同国でパフォーマンスすることを発表。12月11日に、1万6,000人を収容できるストックホルム・グローブ・アリーナで公演を行い、収益の一部は同国の移民支援団体に寄付するというのだ。

 彼が信頼を寄せるカニエが刑務所でサンデー・サービスを行ったことに影響されたのか、同月下旬には米ニュースサイト「TMZ」の突撃取材班に対して「無理だろうけど、できることなら(自分がいた)拘置所でもパフォーマンスしたい」との希望を口にするように。拘置所側も「TMZ」の取材に対し、「正式な申し込みがあったら検討する」と伝え、実現するか注目が集まった。

 エイサップは拘置所の中で他の収容者と交流したそうで、裁判を受けるまで10カ月~2年もの長期勾留されている移民収容者たちを励ましたいと切望(拘置所側は「裁判を受けるまで4カ月以上待つ収容者は、全体の15%」と主張)。今回のスウェーデン公演で得た「収益の大半は、(移民)収容者の待遇改善や拘置所の改良に使ってもらう」と具体的に明かし、収容者のために新しいユニフォームをデザインしたと発表した。

 しかし、残念ながら拘置所でのパフォーマンスは「安全上の理由」などを盾に断られてしまった。「TMZ」は12月4日、エイサップの申請書に記載されていた「DJ、11人のパフォーマー、テクニカル・クルーたち、4~5人のカメラ撮影者を同行する」という記述が引っかかったのではないかと指摘。拘置所側としては「収容者であふれ返っているところに、そんな大人数でぞろぞろ来られたら迷惑」というのが本音なのではないかと推測した。

 拘置所でのパフォーマンスは実現しないが、スウェーデンに行くことは確定している。帽子が彼のブームだった際に帽子に触った女性ファンにビンタを食らわせたり、公演中、観客に帽子を盗られたと激怒して途中で帰ってしまったりと、かなり短気なエイサップ。そのため、ファンは「公演では何事も起らず、無事にスウェーデンから出国できますように」と祈っているようだ。