ホイットニーの“息子”、ODで死去――「口から黒い液体が出ている」と911通報音声も

 2012年2月に浴槽内で溺死した歌手ホイットニー・ヒューストンと、15年1月に同様に浴槽内で意識不明の状態で発見され、昏睡状態のまま半年後に息を引き取った一人娘ボビー・クリスティーナ・ブラウン(以下、クリスティーナ)。さらには、彼女たちの絶大な信頼を得て、常に2人のそばにいたニック・ゴードンが今月1日、30歳の若さで死去した。

 過去に彼が出演したテレビ番組での説明によると、ニックは中学生のころ、反りが合わなかった継父に反発し、自分をゴッドチャイルド(キリスト教の代子)としてかわいがってくれていたホイットニーに引き取られたそう。当時、ホイットニーは元夫ボビー・ブラウンと別れたばかりで、クリスティーナ共々「傷つき、心細がっていた」そうで、彼女たちに家族として招かれ、次第に頼りにされるようになったのだと語った。

 ホイットニーにとって養子のような存在で、クリスティーナにとっては兄であり最愛の恋人でもあったニック。英ニュースサイト「デイリー・メール」が情報筋から得た話によると、ニックは1日、友人と共にドラッグをやっている最中に意識を失い、病院に運ばれた。すぐにICUで救命治療を受けたが、同日息を引き取ったとのこと。

 一方、米ニュースサイト「TMZ」は、通報を受けた911オペレーターが「口から黒い液体を出している」と救急隊員に申し送りをしている音声を入手しており、ネット上では、同様の症状が見られるオピオイドの過剰摂取(OD)ではないかという臆測も飛び交っている。

 ニックの弟だというジュニア・ウォーカーはFacebookで「なぜ元日に兄を失わなくちゃならないんだ」「泣くことしかできない」と悲痛な思いを吐露。昨年8月に、ボビーの姉がSNSで「ボビーが交通事故に遭い、両足に重傷を負って入院した」という誤報を流したため、今回の報道直後は「ニックは本当に死んだのか?」「ガセでは?」と疑う人もいたが、大手メディアがこぞって報じ始めたことから「ホイットニー、クリスティーナ、ニック、3人ともドラッグで命を落としただなんて……」と、ネット上は騒然としている。

 12年2月11日にホイットニーが、コカイン摂取と動脈硬化性心臓発作により浴槽内で溺死した後、ニックはクリスティーナのケアに専念。2人は“母の死を悲しむ兄妹”から“恋人”へと関係を深め、世間から「実の兄妹じゃなくても、近親相姦と同じじゃないか」と白い目で見られるようになった。リアリティ番組『The Houstons:On Our Own』(12~13)にもニックはクリスティーナの恋人として登場。一族があからさまに顔をしかめたが、周囲に反対されればされるほど2人の恋は燃え上がり、13年7月に婚約を発表。14年1月には、クリスティーナが結婚したと示唆するツイートをした。

 幸せの絶頂にいたクリスティーナは、疎遠になっていたボビーとも和解。父娘は交流するようになり、すべてが順調に見えた15年1月31日、クリスティーナは自宅の浴槽内で、意識不明の状態で発見された。病院へ緊急搬送されたが昏睡状態が続き、目を覚ますことなく半年後に22歳の若さでこの世を去った。

 「クリスティーナに暴力を振るわれたような痕があった」「2人は直前に口論していた」「ニックが彼女に薬物混合カクテルを飲ませてバスタブで溺れさせた」など、まるでニックがクリスティーナを殺したといわんばかりの情報が流れたが、ニックは刑事裁判では起訴されず。

 しかし、怒り狂ったボビーは娘の法定遺産管理人らと共に、ニックを相手取り、民事裁判の不法死亡訴訟(特定の人物の過失などから生じた死亡事故に対し、被害者の家族らが責任を求める訴訟)を起こした。この裁判でボビーたちは「当日、ニックはクリスティーナを殴り、薬物混合カクテルを飲ませて意識不明にし、浴槽に沈めた」と主張。ニックは真っ向から否定したが、有罪の判定が下り、損害賠償として3,600万ドル(約39億円)の支払いを命じられた。

 その後のニックは新しい恋人ができたものの、昨年は彼女へのDV容疑で逮捕されるなど、亡くなる直前まで壮絶な人生だった。

 ホイットニーと親しかった人の相次ぐ死に、ネットでは「呪いのようだ」とおののく人も。実は浴槽に沈んでいるクリスティーナをニックと一緒に発見したマックス・ロマスという男性も、18年に薬物を摂取した後に浴槽に沈んで死亡しているのだ。本人は否定していたが、マックスは薬物の売人だと伝えられており、クリスティーナが事故当時摂取していたドラッグも彼から買ったものとみられている。ちなみに彼もまたニック同様、家庭内のトラブルからホイットニーに引き取られた。

 ネット上では、「ホイットニー関係者の悲劇は、ニックの死で終わってほしい」「彼女の死を乗り越えられない人がまだたくさんいるのに、彼女の周りの人たちが次々と亡くなるなんて悲しみが深まるばかりだ」と嘆く声が多く上がっている。

【2019年セレブのB級ニュース】グウィネス「40代のおっぱいはイケてる」、オアシス再結成を意識するギャラガー兄弟

 人気ラッパーの射殺事件に若いセレブの急死。セレブ子女の大学不正入学スキャンダルなど、衝撃的なニュースが多かった2019年の海外ショービズ界。マイリー・サイラスとリアム・ヘムズワース、アデルとサイモン・コネッキーの電撃離婚など、別れの多い年でもあった。今回は、19年に起こったにもかかわらず、特ダネの中で埋もれがちだったB級ニュース紹介しよう。

1月:リアーナ、実の父を「私の名前で便乗ビジネスするな!」と告訴

 自身の名字「Fenty」を使った、コスメブランド「Fenty Beauty」、ランジェリーブランド「Savage X Fenty」、ファッションブランド「Fenty」の商品を軒並みヒットさせている、R&B歌手のリアーナ。彼女が1月、実父ロナルド・フェンティに対して、「Fenty」という名前を使用したビジネスの差し止めを求めるべく提訴した。

 裁判所に提出された書類によると、ロナルドは2017年に「Fenty エンターテインメント」を立ち上げ、ビジネスパートナーと共に「自分たちがリアーナのマネジメントをしている」と触れ回り、「リアーナは17年12月にラテン・アメリカツアーをスタートさせ、15公演を行う」といった架空の計画で1,500万ドル(約16億円)の契約金を手に入れようとしたとのこと。リアーナは早い段階から「Fenty」を商標登録しており、父親に対し、「『Fenty』の名を使ってビジネスをするな」という通告書を再三送っていた。しかし、父親はこれを無視。「Fenty」の名を使ったリゾートホテルの商標登録を試みるなどの便乗ビジネスをもくろんだため、とうとうリアーナの堪忍袋の緒が切れたのだ。

 この父親だが、かつては薬物依存症で、リアーナや彼女の母親にDVを働いていた。リアーナが14歳の時に妻と離婚してからは、音信不通に。数年前にやっと和解をし、リアーナはインスタグラムに父親との写真を投稿。ファンを驚かせたのだが、父親の性格は直っていなかったようだ。父親は「娘がオレのことを訴えてるの? なんで? オレの名字なのに!」「戦ってやる!」と息巻いたが、どのメディアも「父親に勝算はなし」と冷ややかに伝えていた。

2月:クリス・ブラウンとオフセット、小学生のようなビーフを展開

 「アメリカに不法滞在している」として突然逮捕された、イギリス国籍を持つラッパー、21サヴェージ。インスタグラムで彼をネタにした歌手クリス・ブラウンに対し、サヴェージの友人でヒップホップトリオ「ミーゴス」のオフセットが、「全然、笑えないんだけど。ダサ」とコメント。クリスが「フ●ック・ユー、自分のことでも心配してろ!」「インスタグラムにこんなこと書いてるほうがダサいだろ。言いたいことあるなら直接電話しろよ!」とまくし立てた上で、「オレのちんこでもしゃぶってろ!」と返した。

 怒りが収まらないクリスは、インスタ・ストーリーで、オフセットに対して「コメント欄から消えろ」とFワードを使ってイキりまくり。オフセットも自分のインスタ・ストーリーに「オレとおまえの前科を比べりゃ明確だよな。おまえは女相手にしかイキれないし」「安いコカイン中毒野郎なんて相手にしてらんねぇ」と盛大にディス。

 その後、クリスはインスタにオフセットとのダイレクトメールでのやりとりのスクリーンショット画像を投稿。「4時には自宅にいるから。ググって住所を調べて来い!」と挑発するクリスに、オフセットが「警察を呼ぶよ」と返しているもので、クリスは「こいつ、ビビってやんの!」とバカにしたような言葉をメッセージ欄に書き込んでいた。

 2人は、17年にも「BETアワード」のアフターパーティで、互いの取り巻きが小競り合いになった。その際、オフセットもミーゴスの仲間と共に応戦したが、クリスはそそくさと自分の車に乗り込み、知らん顔。今回は、レベルの低い罵り合いだけで済んだが、2人の仲は悪化しているため、来年授賞式などで顔を合わせたら取っ組み合いになりそうだと注目されている。

 3月23日にエリカ・コイケという日系人女性と結婚した、俳優のニコラス・ケイジ。しかし、4日後にはニコラスが婚姻関係の無効を求める申し立てを行い、世間を驚かせた。

 ニコラスいわく、かなり泥酔した状態で、手続きが簡単なラスベガスでの結婚をしたそう。「酔いがさめ、正気に戻り、とんでもないことをしたと後悔した」と明かした。メイクアップ・アーティストだというエリカには、飲酒運転のほか、元夫や口論になった近隣女性への暴行で逮捕歴があり、またニコラスと他の男性の二股をかけていたそうで、ニコラスは婚姻関係の無効を申請したのだった。

 一方のエリカは、ニコラスと交際中に無職になり、ブランクが空いたので再就職が難しくなったこと、逮捕歴や二股が世間に公表されて評判が下がり、ますます職探しが困難になったことを理由に、ニコラスに対して配偶者扶助を求める訴訟を起こした。4月に、ニコラスがカラオケバーでプリンスの「パープル・レイン」をヤケクソ気味に熱唱する動画が流出し、相当のストレスを抱えているんだろうと世間の同情が集まった。婚姻取り消しのほうは、5月31日に無事に認められた。

4月:グウィネス・パルトロー、21歳に「最近の40代のおっぱいってイケてるのよ」

 女優グウィネス・パルトローが、とあるTwitterユーザーの「“常におっぱい見せてなきゃ気が済まないの?”って質問されたんだけど」「私は21歳。今がおっぱい全盛期なの。40歳になって垂れてきたら店じまいするから、ほっといてくれる?」という投稿に反応。「最近の40代のおっぱいってイケてるのよ。最高にかっこいいんだって、忘れないで」とコメントしたことが大きな話題になった。

 グウィネスだが、この「イケてる」という表現を、若者がよく使う「pack of chips」という言葉で表現。このコメントはたちまち話題になり、女優のチェルシー・リンが「アタシのおっぱいは最悪に垂れてるけど、大好評だわよ」と書き込むなど、熟女のおっぱいもイケてるという話題で大盛り上がりした。

 なお、ネット上では「グウィネスのおっぱいは小ぶりだから、さほど垂れないのでは」という指摘も多数上がっていた。

5月:モービー、ナタリー・ポートマンに交際を否定される

 今年、自叙伝『Then It Fell Apart』を発売した、ミュージシャンのモービー。その中で、女優ナタリー・ポートマンとの交際を明かし、出会いについて「彼女は控え室に来て、オレに色目を使った」とつづり、世間に衝撃を与えた。

 しかし、これにナタリーが大激怒。「当時、私は18歳。ファンだったから彼のコンサートに行き、公演後にバックステージで会ったら『友達になろう』と言われた。彼はツアー、私は映画撮影の最中だったから数回しか会わなかったけど、彼が私に対して不適切な感情を抱いていることに気づいたから、会うのをやめたわ」と、交際を全否定。英誌「ハーパース・バザー」に、「彼だけじゃない。出版社も私に事実確認せずに、あの自叙伝を出版したのよ。売るために、故意にそうしたとしか思えない」と憤りをあらわにした。

 モービーは、ナタリーとの2ショットをインスタグラムに投稿し、「混乱してるよ。1999年、短期間だけど僕らは付き合ってたし、その後もずっと友達」「ナタリーは、僕とのデートを後悔してるのかも。そうだとしても別にいいよ」と反論。だが、ネット上では、「ナタリーが16歳年上のモービーに色目なんて使うかね?」「キモい。妄想というか幻覚だったんじゃない?」「そもそも許可なしにナタリーのことを書くのが問題」と、モービーへの批判が相次いだ。

 しばらくして、モービーはインスタグラムに謝罪文を投稿。「時間を置いて、よく考えてみた。そして、ナタリーについて書いたことに対する批判が、妥当なものだと理解できた。配慮に欠けていた。迷惑をかけ、反省している」と、しおらしくつづった。

 6月、ジャスティン・ビーバーの突拍子もないツイートが、世間をあぜんとさせた。「トム・クルーズとオクタゴン(総合格闘技UFCの8角形の試合場)で勝負したいな。トムは、この挑戦を受けないと「臆病者」になり、一生後悔することになるよ。試合を実現させてくれる人、いる?」という文章を、UFC代表者のアカウントに呼びかける形で投稿したのだ。

 Twitterは「トムの映画でも見たの?」「スタントマンを使わずに、アクションシーンも全部自分で行うトムのことをなめてる」「最初の3分でジャスティンがノックアウトされるでしょ」と、ジャスティンをバカにする意見で埋め尽くされた。そんな中、UFC史上初の二階級同時制覇を成し遂げたコナー・マクレガーが、「もしトム・クルーズが男を見せ、挑戦を受けるというのなら、マクレガー・スポーツ&エンターテインメントが試合を企画する。映画のように戦えるのか、見ものだな。みなさん、お楽しみに」とツイート。

 リアルな提案にファンの期待が膨らんだが、米ニュース「TMZ」の突撃取材を受けたジャスティンは、「え? あれはジョークだよ。僕、たまにこういうことするんだよね」とヘラヘラ笑い、「戦ったらやっつけられちゃうよ。僕、今ガリガリだし。トムとは階級からして違うんじゃない?」と、戦う気などこれっぽっちもないと断言。「彼にはさ、父親の強さもあるし」と言った後、間を置いて「彼、子どもがいたよね?」とパパラッチに逆質問。トムに子どもがいることも知らなかったのかと、世間を脱力させたのだった。

7月:アリアナ・グランデ、大ヒット曲「thank u, next」の記憶がない

 昨年末に発売されたアリアナ・グランデの「thank u, next」が、全米シングル・チャート初登場ナンバーワンを獲得。ミュージック・ビデオはYouTubeにおける「24時間で最も視聴された動画」の新記録を樹立するなど、爆発的大ヒットとなった。今年2月にはこの曲が収録された同名アルバムを発売し、これまた全米アルバム・チャート初登場ナンバーワンとなり、プラチナディスク認定を受けるまでに。さぞかし力を入れて制作したのかと思いきや、アリアナは7月に発売された米誌「VOGUE」のインタビューで、アルバム制作中の記憶がほとんどないことを明かしたのだ。

 アリアナは昨年5月に、2年間付き合っていたラッパーのマック・ミラーと破局。翌月にコメディアンのピート・ダヴィッドソンと交際を始めたのだが、9月にマックが薬物の過剰摂取により急死。すぐさまピートと婚約したアリアナのせいだといった非難がネット上にあふれ返り、精神的に追い詰められたのか、10月にはピートとも破局してしまった。

 アリアナは「VOGUE」の中で、アルバムはマックが亡くなった直後に大量の酒を飲みながら制作したため、「ほとんど記憶にない」と告白。「めちゃくちゃ酔っ払ってて。めちゃくちゃ悲しくて。どうやって制作を始めたのか、どうやって完成したのか。記憶にないの」「新曲が10曲突然現れたような感じで、どうやって出来上がったのかも、全然覚えていないのよ」と赤裸々に語った。

 そして、ピートと破局後、現在まで誰とも付き合っていないこともあり、世間は「アリアナはマックの死に深く傷ついていたんだ」「今も彼のことが頭にあるからシングルなのかも」と一気に同情が寄せられるようになった。

8月:リンジー・ローハン、トップレスで奇妙なポージング

 アルコール・薬物依存で、交通事故などの警察沙汰まで起こし、居場所がなくなったハリウッドからイギリスへ移住。そこでも、婚約したロシア人男性と大ゲンカして警察に通報されるなど、お騒がせセレブっぷりを発揮しているリンジー・ローハン。

 そんな彼女が、リアリティ番組撮影のために滞在していたオーストラリアで、有名俳優に狙いを付けた。その俳優とは、8月に歌手マイリー・サイラスと離婚表明したばかりのリアム ・ヘムズワース。マイリーと別れ、家族が住む故郷オーストラリアに戻っていたリアムに、「シドニーかボンダイ(ビーチ)で会わない?」とインスタグラムのコメント欄でアプローチをかけたのだ。

 その後、リンジーは自身のインスタに、ドレスの上がはだけたトップレス状態で、ベッドで四つんばいになっている写真を投稿。ファンは「この写真でリアムを誘惑しようとしているの?」「それにしては、セクシーさが全然感じられないけど……」「ポージングが意味不明」と戸惑っていた。

 SNSを駆使してモーションをかけていたリンジーだが、リアムはまったく誘いに乗らず。さすがのリンジーも腹が立ったのか、問題のトップレス写真は削除してしまった。

 2年前にファンと直接交流できるアプリをローンチした、俳優のジェレミー・レナ―。画期的なアプリだと注目されていたが、今年9月にジェレミーは突然アプリのサービス終了を発表した。

 その理由は、なりすまし投稿。ジェレミーの名前と写真を使って「コカインの売人はいない?」と呼びかけたり、娘殺しで逮捕された母親の写真と名前を使って「ジェレミー、親子共々大ファンです」と呼びかける趣味の悪い投稿が止まらなくなったからだという。

 ジェレミーはアプリのメッセージ機能を使って、「このアプリは地に落ちた。悪人たちが、自分やほかの人たちになりすまして投稿し続けているため、残念ながらサービスを中止することにした」「ファンのための交流の場だったのに、本当に申し訳ない」と謝罪。3カ月以内にアプリ内で課金したユーザーには、返金を約束した。

 実はジェレミー、元妻ソニー・パチェコと6歳の娘の親権をめぐって泥沼裁判を繰り広げており、自分の印象を悪くしないためにアプリ廃止に踏み切ったとみられている。

10月:ベン・アフレックが再度禁酒に失敗! 出会いを求めてデートアプリに登録

 アルコール依存症を公言し、昨年夏にリハビリ施設に入院して以来、断酒しているとみられてきた、俳優のベン・アフレック。しかし10月末に出席したハロウィーンパーティで、「うっかり」酒を飲んでしまい、ガイコツのお面をつけたまま、フラフラと道を歩く姿がパパラッチされた。ベンは、ギャンブル依存症だともいわれており、イカサマすれすれの手を使う彼を出入り禁止にしているカジノもあるほど。一部メディアは、禁酒に失敗した夜、ポーカーで大損したと報道。米ニュースサイト「In Touch」は「40分間に6万ドル(約650万円)すった」という目撃情報を伝えた。

 ベンが酒やギャンブルに再び手を出したのは、恋人と別れ、独り身のさみしさもあるのだろう。しかし、彼はセレブ専用出会い系アプリ「Raya」に登録したと報じられており、その悩みは近いうちに解消しそうである。

 昨年12月にこぢんまりとした結婚式を挙げた、歌手マイリー・サイラスと俳優のリアム ・ヘムズワース 。イベントに2人仲良く出席し、「新婚夫婦」として注目されていたが、8月に突然離婚を発表。世間を驚かせた。

 バイセクシャルを公言しているマイリーは、破局報道直後からモデルのケイトリン・カーターとイチャイチャし、その後は歌手コーディ・シンプソンと交際を開始。離婚を引きずらず、人生を謳歌している。

 しかし、11月になって米ニュースサイト「Radar Online」が、マイリーがリアムとSNS上でも縁が切れたことに傷ついていると報道。「マイリーは、リアムとはどんなことがあっても、最後には元に戻ると信じていた。それなのに、自分より先にリアムがインスタグラムのフォローを解除したことを知り、マイリーは『あぁ、これで終わりなんだ』と激しく傷ついたんだ」という情報筋の話を紹介した。

 ちなみにコーディもリアムと同じオーストラリア人で、「マイリーはよほどオーストラリア人が好きなんだな」と揶揄する声も上がっていた。

12月:ノエル&リアム・ギャラガー、「オアシス再結成」を頻繁に口に

 共に作り上げたロックバンド「オアシス」が2009年に解散してからというもの、ツイッターやインタビューで互いに盛大にディスり合っている、ノエルとリアムのギャラガー兄弟。仲の悪さでも有名な2人だが、オアシス再結成を意識したような発言が相次いでいる。

 12月に入り、ノエルは英誌「Big Issue」のインタビューで、「(リアムは)オレに『やろうぜ!』って言ってもらいたくてたまらないのに、なんでオレのことをディスるんだろう」「あいつは、何がなんでもオアシスを再結成させたくてたまらないのに。オレへの侮辱ツイートをするたびに、再結成というアイデアの入った棺桶に釘を打ってるんだとわかんないのか?」とコメント。リアムはオアシスを再結成したがっているが、自分に対するディスが続く限りないと断言。

 その後、リアムのファンがツイッターで、「オアシスは再結成しない。あなたがノエルのこと嫌いなんだから」とリアムに向けてツイートしたところ、リアムは「ノエルがオレに会いたがってるらしい。なんなんだろうな。もしかしたらオレに謝罪して、オアシスを再結成させてくれって懇願したいのかもな」と返信。「再結成の可能性アリ?」と、ファンのテンションが一気に上がった。

 その後、リアムがツイッターでノエルのことを「いじめを繰り返す奴」と非難したが、英紙「サンデー・タイムズ」では、ノエルが「和解はいいことだと思う」と発言。2人の確執に心を痛める母親を安心させるためのリップサービスと見る向きもあるが、再結成への期待が高まっている。

 しかし、ネット上では「結局、再結成しないまま終わるでしょ」「再結成しても、最初のライブで兄弟ゲンカして終わりそう」と、冷ややかな声が大多数。2020年も、この兄弟から目が離せそうにない。

写真で振り返る「2019年1月~6月に亡くなったセレブ」――カール・ラガーフェルド、ルーク・ペリーら

 セレブの突然の訃報が多かった2019年。まだ若いセレブ、壮絶な闘病生活を送ったセレブ、大スターだったのに晩年はあまり幸せではなかったセレブ、自殺に他殺。今回は、そんな2019年上半期に亡くなったセレブたちをご紹介しよう。

※この記事には、自殺に関する記述が多く含まれています。もし自殺が頭をよぎったら、またはあなたの周りに自殺を考えている人がいたら、下記のリンクに全国の相談窓口がまとまっていますので、利用してください。

自殺総合対策推進センター

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【米エンタメ2019年】ヒップホップ界における「男らしさ」、ディズニー進歩路線を阻む中国……ショービズ界の社会正義はどうなる?【渡辺志保×辰巳JUNK対談(下)】

 渡辺志保さんと辰巳JUNKさんによる、2019年米ショービズ界を振り返る対談は、これが最終回。ヒップホップ界における「男性らしさ」の変化、アーティストの融和路線、そして多様な人種をキャスティングして挑戦的な作品を作ってきたといわれるディズニーの進歩路線と中国資本の影響など、ショービズ界における「社会正義」について語ってもらいました。

【米エンタメ2019年総決算】カニエ「宗教に傾倒」、カーダシアン家「コントロール不能」、ビヨンセは「優等生すぎ」!?【渡辺志保×辰巳JUNK(上)】

【米エンタメ2019年総決算】2019年はボディポジティブで稼いだセレブ、来年は環境系ビジネスに注目!?【渡辺志保×辰巳JUNK対談(中)】

――近年は「#MeToo」ムーブメントからさらに進んで、アメリカでは「有害な男らしさ(トキシック・マスキュリニティ)」という概念が広がってきたように思います。カミソリメーカー「ジレット」が1月に啓蒙的なCMを作って大きな話題となりましたし、ブラッド・ピット主演の『アド・アストラ』(2019)も作品の根底には男らしさへの懐疑といったテーマがあったように見受けられます。お二人は、それを象徴するようなニュース、出来事で印象に残っているものはありますか?

渡辺志保さん(以下、渡辺) 私はヒップホップ界隈を中心に見がちなんですが、ここ1~2年、どんどん「マスキュリニティ」自体をどう表現していくか、その意味合いも含めて変化してきていると感じました。

――長年ヒップホップ界隈は男性社会で、成功の証しとして「家・車・オンナ」を歌ってきたし、ミソジニー(女性蔑視・女性嫌悪)やホモフォビア(同性愛嫌悪)が強い業界といわれてきましたが……。

辰巳JUNKさん(以下、辰巳) ヒップホップ界隈だと、ジェイ・Zの動きは早かったと思います。2017年に発売したアルバム『4:44』に収録された「Smile」という曲では母親が同性愛者だと告白しているし、ライブでは客席にいる女の子に向かって「いまのアメリカは人種差別主義より、性差別のほうがキツい。でもきみは何にでもなれるんだよ。きみが信じれば大統領にだってなれる」と語りかけたニュースもインパクトが大きかった。彼はヒップホップ界のスーパースターじゃないですか。そういう人が性差別を認めたのは大きい。ケンドリック・ラマーも賛否はあれど「フォトショップ修正していない、ストレッチ・マークがついたリアルな体のほうがいい」とラップして話題になったり、その次はドレイクが女性スターを集めて称賛した……。

渡辺 「Nice for What」のMVですね。

辰巳 ドレイクゆえに商業的というか、なんかあざとい(笑)。でも「あざとい」と言われようと、スーパースターがそういう動きを見せたのは、やっぱり大きな変化ですし。今年は何より女性ラッパーの活躍が目に見えて大きいから、確実に時代は変わってきてますよ。

渡辺 辰巳さんのおっしゃる通りだと思います。そして、ここに至るまではカニエ・ウェストの動きも大きかったのでは、と。彼はファッションデザイナーとして活動していることもあって、ルイ・ヴィトンやバルマン、クリスチャン・ディオールの人たちと付き合い始めたんですよ。メゾン界は同性愛者の男性も少なくないと思うのですが、そういう人たちと仕事することを全く厭わない。ヒップホップはマッチョなイメージ強いから、男性は常にダボダボのファッション、でかい服を着て体をでかく見せることがひとつのスタンダードだったんです。その中でカニエがタイトなファッションに身を包んで、同性愛者のデザイナーと行動を共にするのは、大きなブレイクポイントだったと思うんです。

 その後にオッド・フューチャーというクルーが台頭してきて。オッド・フューチャーには、レズビアンのシドがいたり、「初恋の相手は男性だった」とカミングアウトしたフランク・オーシャンがいたりと、ジェンダーやセクシャリティの観点から見ても非常に多様性に富んだクルーなんです。それが世界規模で人気を得た。同じ頃に人気を得たエイサップ・モブというクルーのエイサップ・ロッキーも、アレキサンダー・ワンやリック・オウエンスなどのファッションブランドとも仲良く付き合っていて、彼自身もフェミニスト。そういう下地がヒップホップのシーンにはあったんです。

 今年は、ミーガン・ジー・スタリオンやリゾ、去年大ブレイクしたカーディ・Bら、言いたいことをはっきり言って、自分がいいと思う姿のままで作品を作り続けるような女性アーティストが台頭してきた。なので、ヒップホップにおけるミソジニー、マスキュリニティはここ5年ぐらい、すごいスピードで変わってきていると感じます。

辰巳 タイラー・ザ・クリエイターが今年新作アルバム『IGOR』を出したんですが、その中に「A BOY IS A GUN」という曲があって。もともとフェミニストのスローガンの「A GIRL IS A GUN(女性を弱い存在と決めつけるな)」というフレーズを逆転させて「A BOY~」とすることで、「どんなジェンダーや性別でも、恋愛関係は銃のように危険だよな」という曲になっているらしくて。もともとタイラーは過激な歌詞を書いたことで、オーストラリアから入国拒否されたこともあって……。

渡辺 そうそう。彼はかつて蔑視用語である「Faggot」(男性同性愛者を侮辱する言葉)を多用して、人権団体から抗議されたこともあったんですよ。でも彼の周りにはフランク・オーシャンやシドがいて、もともとそういうコミュニティの中にいたからこその発言だったのかなとも思うんだけど。

辰巳 しかも本人も、男性に対するセクシャリティをほのめかしている。そういう経緯もあって、なおかつそんな彼がセクシャリティについて考えさせるような曲を作り、売れているという現象を含めて、多様になっているのがおもしろいですよね。

渡辺 アメリカで今年一番売れたのはリル・ナズ・Xの「Old Town Road」ですが、彼も自分がゲイだとカミングアウトしてます。あれは飛び道具的なヒット曲ではあるけど、「Billboard Hot 100」で19週連続1位という大記録を更新するほどのヒット曲を歌っているラップアーティストが同性愛者だというのは、興味深いトピックとして挙げられると思います。

――去年に続いてカーディ・Bの躍進がすさまじく、一方でラップ界の女王ニッキー・ミナージュは「アデルとコラボした」と軽はずみなリップサービスし、それを真に受けたファンからバッシングされたり、結婚・引退宣言をしたり(その後すぐ撤回)、なにか空回りしているような空気がありました。

渡辺 カーディはセールス的な面もすごいのですが、彼女は10代の頃からストリッパーとして働いていて、それを隠すことなく、SNSでのぶっちゃけキャラとしても人気を博した。ニッキーは、その反対なんですよ。彼女もメジャーデビュー前は露出度高い格好で売っていたんですが、メジャー契約した途端に「バービー」になった。ピンクのウイッグをつけて、ジャケ写でもありえないくらい脚を長くして、自分をお人形さんに仕立て上げて、ラッパーとしてのキャリアを築いていった。彼女はリル・ウェインやドレイクがいるヤングマネーというクルーに所属してるんですけど、その中の紅一点という形でデビューしたんですよ。カーディにそういうクルーはおらず、自分ひとりでのし上がった。今はもう「自分」をどんどん出していって、セルフメイドなアーティストじゃないと成功しないことを、カーディが証明したのかなと私は思っていて。今年リゾとかミーガン・ジー・スタリオン、キャッシュ・ドールといった女性ラッパーがブレイクして、いろんな女性ラッパーがいていいんだよという扉を開いたのが、カーディだったんじゃないかなと思います。

辰巳 今まで「ヒップホップのクイーンは1人しかいない」と神話的な感じでいわれてたらしいんですけど、カーディが2週連続1位を獲った後にリゾが1位を獲ったり、いろんな女性アーティストが出てきたということは、その神話が崩れて、もっとバラエティー豊かになるんじゃないのかな。あとポップシンガー含む、女性アーティストの融和路線が目立ってきているといわれていて、リゾやビリー・アイリッシュもそうですが、ほかのアーティストとケンカしない。これまでケイティ・ペリーとレディー・ガガがレーベルに楽曲のリリース日をぶつけられたことがあったけど、最近はそういうのもないですね。

渡辺 ティナーシェという黒人女性アーティストが、「男性ラッパーは何百といるのに、黒人女性アーティストといったら、ビヨンセかリアーナしか聞こえてこない」みたいなことをインタビューで言っていて。多分それはヒップホップ界の女性ラッパーにとっても同じで、ここ10年ぐらい席がひとつだけっていう時代だったんでしょうが、今年はラプソディやイギリスのリトル・シムズといった女性ラッパーたちも素晴らしいアルバムを出している。しかもそれがちゃんと評価されている。当たり前ですけど、ヒップホップだけを見ても、男性アーティストは誰かひとりだけに絞るなんてない。ジェイ・Zもカニエもケンドリックも同時代に売れてるし、ほかにもいろんな席がある。女性ラッパーもそういった状況になり始めてきているのかなと、去年~今年、非常に感じるところですね。

――融和路線でいえば、長年いがみ合っていたケイティ・ペリーとテイラー・スウィフトが今年電撃和解をしましたが、辰巳さんはどう見ていましたか?

辰巳 あれも融和路線ですよね。融和路線は多分、アリアナ・グランデの「thank u, next」という曲ぐらいからブームになってきていて。アリアナが曲で元カレたちをディスるのかと思ったら、彼らとの付き合いを肯定して前に進むような、ポジティブな感じのムードが生まれましたね。最近は明るいポップなムードの曲のはやりが戻ってきて。テイラーも、その流れについてきていますね。明るく友好的な愛を説いている。

渡辺 辰巳さんは、2020年はどういうムードになると思いますか?

辰巳 どうなんですかね。2019年は、キャンセルカルチャー(炎上や批判などによって商品やサービスを停止に追い込むだけではなく、特定個人のキャリアに終止符を打とうとする動き)や、行きすぎたウォークカルチャー(awake<目覚める>から派生したスラングで、不当な差別などに目覚めてアクションを起こすというもの)への批判が活発になったと聞きました。アリアナ・グランデ、チャーリー・XCXらも間接的にですが、「フェイクウォーカー」を批判したこともあったんです。この場合、「フェイク」とつくので、社会正義運動のように見せかけて精査せずにバッシングするユーザーやメディア媒体を批判するニュアンスで、キャンセルカルチャーと距離が近い。

渡辺 あらを探そうと思えば、絶対誰もが持っているじゃないですか。

辰巳 そうなんですよ。でも批判に対して、企業側も自粛しすぎたことがキャンセルカルチャーを勢いづけた部分もあると思う。バーバリーのショーに参加したモデルが、マリン・テーマのフーディーについて「ひもが、首つり自殺のひもに見える」との批判をインスタグラムに投稿したら、メディアがすぐに「バーバリーが自殺フーディーを発売」と報じて、バーバリー側もすぐ謝る。個人的に、このケースは、議論を深めていってもよかったと思うんですが……企業側はメディア対応も大変でしょうし、すぐに火消ししたほうが商売的には楽なんでしょうね。そういったキャンセルカルチャー的な動きは、反省や再構築が進みそうです。でもアメリカのポップカルチャーがすごいのは、カニエとか、映画『ジョーカー』(2019)のトッド・フィリップス監督ら、ウォークカルチャーなどの今までネガティブ意見を言いにくかった潮流を批判したクリエイターの作品が、興行的・数字的にもトップを取っていて。

渡辺 そこがすごいところですよね。みなさんが作品として享受するし、金になるし、作品は消えない。

辰巳 いろんな議論があって、その賛否両方が作品にすぐさま取り込まれるし、それを表現した作品も受け入れられる。議論としてどっちが良い悪いという話ではなくて、ダイナミズム自体、吸収力自体がすごいところだなと思います。

渡辺 確かに日本だとキャンセルカルチャーって、炎上してなくなって終わりになることのほうが多い。

辰巳 あと「社会正義」系列でいうと、近年はディズニー映画の進歩主義路線が賛否を呼んでいるわけですが、実はハリウッドの劇場大作は世界各地で売り上げを立てなきゃいけない。業界として一番重視しているのが中国市場なわけです。セクシャルマイノリティを感じさせるシーンを入れると、中国などで規制されるリスクがある。実写版『美女と野獣』(2017)やフォックスの『ボヘミアン・ラプソディ』(18)が複数の国で規制対象や騒動になってからは(※1)、ハリウッド・スタジオ全体が抑えめになってきていると報道されています。それはキャンセルカルチャーとかじゃなく、国家介入、表現規制の問題ですよね。

渡辺 しかも今ハリウッドって、中国資本が至る所に入ってるわけですから。

辰巳 ドルチェ&ガッバーナの事件(※2)のように、本当に市場から締め出される恐怖もある。NBA騒動(※3)もありましたし、2020年以降は他国市場のコンテンツ検閲リスクに関する議論が大きくなるのではと思っています。今は自由でクリエイティブといわれている「ネットフリックス」も、競争の中で国際展開重視になってきてるし、新しい実験的な作品を出すというスタイルは続けられないかもしれない。なので、2010年代はいろんな議論や反発があり、ウォークカルチャーのストレスもたまっているんですが、将来2010年代を振り返ったときに、「1970年代みたいに自由とか開放とか革命とかがあったよね」「中国とかインドの興行をあまり気にせずに作品を作れた時代だった」と言われる可能性もあると思います。国際情勢を考えたら、グローバル展開コンテンツがアメリカ的自由を世界中で貫くというのは難しいかもしれない。

――今まではアメリカの自由を流布できたけど、今後は中国とかインドで受け入れられるものに、どうしても近づかざるを得ない?

渡辺 インドは今、エンタメ的にボリウッド時代とは違う注目のされ方だと感じます。「Spotify」でも「デシラップ」という公式プレイリスト(現在はインドの国番号を用いた「+91」というタイトルに改名)が人気を集めています。「デシ」ってインド系、またはインドに近いバングラデシュなどの南アジア系の人々や文化を指す言葉とのことで、場合によっては差別的な意味合いを持つので、Spotifyのプレイリストも改名されたのではと思うのですが。今年、アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞を撮ったのが『ピリオド ―羽ばたく女性たち―』という作品なんです。これはインドの女の子たちの生理事情、ナプキンなどの生理用品が手に入らず、でもそれをどうにかしようという内容の、30分のショートドキュメンタリー。それがアカデミー賞を受賞して、かつネットフリックスで公開されている。インドは今、経済的にもすごい勢いで発展しているし、人材的にも優秀な人がそろっている国。今後アジアは、韓国・日本・中国ではなく、インドや東南アジアが注目されていく時代なのかもしれません。

辰巳 そうですね。ビジネス的にも、インドの時代といわれてます。

渡辺 だから、どうアジアが発展するかで、アメリカにおけるアジアの立ち位置や、カルチャーの流れも変わっていくと思います。

※1 『美女と野獣』はマレーシアで、『ボヘミアン・ラプソディ』は中国で、キャラクターが同性愛者だと感じさせるシーン、カミングアウトするシーンが削除・修正された

※2 もともとドルチェ&ガッバーナの中国向け広告動画において、「不自由そうに箸でピザを食べる」といった描写があり、人種差別的だと批判が相次いだ。その後、とあるインスタグラムユーザーが、同ブランドのデザイナー、ステファノ・ガッバーナとのやりとりの中で、彼が中国を侮辱するようなコメントをしたとスクリーンショット付きで拡散(ステファノはアカウントが乗っ取られたと主張)。予定したファッションショーが中止になったほか、中国最大のネットショッピングサイト「アリババ」や百貨店、免税店などが同ブランドの商品の取り扱いを中止するなど、事実上、中国市場から締め出された形となった

※3 米プロバスケットボール(NBA)のヒューストン・ロケッツのジェネラルマネジャー、ダリル・モーリー氏が、香港でのデモを支持する旨をTwitterに投稿。これに対し、NBAをスポンサードしていた中国企業が出資の取りやめ・一時停止を次々と発表し、中国におけるNBAの放映権を持つテンセントも一時放映を停止した。その後、ダリル氏は該当ツイートを削除したが、米メディアやファンは「NBAから表現の自由が失われる」と批判。後日、スポンサードの一時停止が解消され、試合の放映も再開されたが、米中共に禍根を残す形となった

 

「アンチの言い分もわかる」? 話題の女性ラッパー・リゾ、批判ツイートを一蹴するも……

 今年6月の『BETアワード』、8月の『MTV ビデオ・ミュージック・アワード』で圧巻のパフォーマンスを披露し、世界中から大絶賛されるようになった女性ラッパー/歌手のリゾ。身長178cm、体重140kgとビッグサイズな彼女だが、下積み時代に不幸が重なり、ホームレスになった苦労人。5月に人気ラジオ番組『The Breakfast Club』で、ホームレス時代は今より36kgもやせていたが、「それでも男は、“きみは顔はイケてるのに、体がなぁ。(ダイエットを)がんばらないとなぁ”って言ってたのよ!」と回想。「男は女性の体がどんなサイズでも文句を言うけど、私はどんなサイズでもイケてる女なのよ」「自分はイケてると思うと、最高に気分がいい。そうすると、ますます自分はイケてる女だと思うわけ」と断言。まさにボディポジティブ(外見や体形の多様性を受け入れる)時代の旗振り役となっている。

 アシュリー・グラハムらプラスサイズモデルの活躍が当たり前になったという土壌が、スターとしてのリゾを生み出したともいえる。しかし、そんなリゾの活躍を苦々しく思っている者もおり、ネットでは彼女を「醜い」とののしる書き込みも少なくない。12月8日にTバック丸見えのドレス姿で小さな子どもたちも観戦するNBAの試合会場に現れ、最前列でトゥワーク(腰ふり)してからは、「調子に乗りすぎ」「TPOをわきまえて」「バスケが見たいのに、あんなもの見せられたら気分が悪くなる」と、アンチの数が一気に増えた。

 今週、そんなアンチに対して、リゾが華麗に反論したことが大きな話題になっている。

 事の発端は経済学者で政治アナリスト、作家としても活動しているボイス・D・ワトキンスが21日にTwitterで、「リゾが人気なのは、アメリカで肥満がまん延しているからだ。健康になるためにはがんばるべき肥満の人たちに、そのままでいいとウソをついている(ことで人気を集めているのだ)」「不幸なことに、肥満の人々の多くが糖尿病や心臓病で命を落としているのにね」と、リゾがもてはやされるのはよくない傾向だと警鐘を鳴らしたこと。

 これに対してリゾは23日にTwitterで、「私が人気なのは、いい曲を書くから。才能があるから。そして、1時間半にわたる“愛に満ちあふれたショー”をパフォーマンスできるからなの」と真っ向から反論。「がんばらなくちゃいけないのは、あなたのほうよ」「私の名前を口にするのはやめてくれない? それと、鏡で自分の姿を見てから私に挑んで」とはねつけ、「はい、ご注文いただいていた“注目”を差し上げましたよ」と皮肉たっぷりに言い放った。

 このリゾの反撃には、「うまい反撃!」「やせすぎた女性だって不健康なのに、これまで人気がでるのはやせた女性ばかりだった。ありのままの姿のどこが悪いの?」と絶賛されている。

 ボイスはこれを受け、「数年前、インディア・アリーという歌手が力強い曲を歌って話題になったよね。そして今、リゾも力強い女性だと話題になっている。180kgだかの体重で、Tバックをはいて、重力をものともしないトゥワークを披露して」と前置きした上で、「みんなに質問したい。自分の娘が成長したら、インディア・アリーのようになってほしい? それとも、リゾのようになってほしい?」と、リゾにではなくTwitterユーザーたちに問いかけた。さらに、前述のNBA試合会場でのトゥワークについて「娘が幸せならいいんじゃない?」と意見したユーザーに対し、「娘にリゾと同じことをしてほしいの? その子育ては間違ってるよ」と返信。リゾの奔放さも許せないと言わんばかりだった。

 この質問には、多くのユーザーが反応し、「どう考えてもインディアでしょ」「リゾでもいいよ。あれだけ成功してるんだし」「肥満でもやせてても、公共の場にTバック丸見えで現れるのはちょっと」「肥満は本当に不健康だし寿命を縮める。わが子には健康で長生きしてもらいたいのが親心だろう」などと、賛否がぶつかり合っている。

 実はボイス自身、肥満だった過去を持つ。Twitterでは、彼がリゾにかみついている理由を「禁煙した人がたばこの煙を極端に嫌うように、減量した人もデブを嫌うようになるのよね」と分析する人もいるが、「ボイスの意見は常識的で正論」「リゾのアンチといえばアンチなんだろうけど、きちんとした理由があるから共感できる」と冷静に捉えている人も多い。

 健康リスクを考えた上で「自分はこの体形で満足している」というのがボディポジティブの根幹にあるはず。ただ、アメリカでは肥満が社会問題となっているだけに、ボイスの考え方に共感する人が少なくないのかもしれない。

「アンチの言い分もわかる」? 話題の女性ラッパー・リゾ、批判ツイートを一蹴するも……

 今年6月の『BETアワード』、8月の『MTV ビデオ・ミュージック・アワード』で圧巻のパフォーマンスを披露し、世界中から大絶賛されるようになった女性ラッパー/歌手のリゾ。身長178cm、体重140kgとビッグサイズな彼女だが、下積み時代に不幸が重なり、ホームレスになった苦労人。5月に人気ラジオ番組『The Breakfast Club』で、ホームレス時代は今より36kgもやせていたが、「それでも男は、“きみは顔はイケてるのに、体がなぁ。(ダイエットを)がんばらないとなぁ”って言ってたのよ!」と回想。「男は女性の体がどんなサイズでも文句を言うけど、私はどんなサイズでもイケてる女なのよ」「自分はイケてると思うと、最高に気分がいい。そうすると、ますます自分はイケてる女だと思うわけ」と断言。まさにボディポジティブ(外見や体形の多様性を受け入れる)時代の旗振り役となっている。

 アシュリー・グラハムらプラスサイズモデルの活躍が当たり前になったという土壌が、スターとしてのリゾを生み出したともいえる。しかし、そんなリゾの活躍を苦々しく思っている者もおり、ネットでは彼女を「醜い」とののしる書き込みも少なくない。12月8日にTバック丸見えのドレス姿で小さな子どもたちも観戦するNBAの試合会場に現れ、最前列でトゥワーク(腰ふり)してからは、「調子に乗りすぎ」「TPOをわきまえて」「バスケが見たいのに、あんなもの見せられたら気分が悪くなる」と、アンチの数が一気に増えた。

 今週、そんなアンチに対して、リゾが華麗に反論したことが大きな話題になっている。

 事の発端は経済学者で政治アナリスト、作家としても活動しているボイス・D・ワトキンスが21日にTwitterで、「リゾが人気なのは、アメリカで肥満がまん延しているからだ。健康になるためにはがんばるべき肥満の人たちに、そのままでいいとウソをついている(ことで人気を集めているのだ)」「不幸なことに、肥満の人々の多くが糖尿病や心臓病で命を落としているのにね」と、リゾがもてはやされるのはよくない傾向だと警鐘を鳴らしたこと。

 これに対してリゾは23日にTwitterで、「私が人気なのは、いい曲を書くから。才能があるから。そして、1時間半にわたる“愛に満ちあふれたショー”をパフォーマンスできるからなの」と真っ向から反論。「がんばらなくちゃいけないのは、あなたのほうよ」「私の名前を口にするのはやめてくれない? それと、鏡で自分の姿を見てから私に挑んで」とはねつけ、「はい、ご注文いただいていた“注目”を差し上げましたよ」と皮肉たっぷりに言い放った。

 このリゾの反撃には、「うまい反撃!」「やせすぎた女性だって不健康なのに、これまで人気がでるのはやせた女性ばかりだった。ありのままの姿のどこが悪いの?」と絶賛されている。

 ボイスはこれを受け、「数年前、インディア・アリーという歌手が力強い曲を歌って話題になったよね。そして今、リゾも力強い女性だと話題になっている。180kgだかの体重で、Tバックをはいて、重力をものともしないトゥワークを披露して」と前置きした上で、「みんなに質問したい。自分の娘が成長したら、インディア・アリーのようになってほしい? それとも、リゾのようになってほしい?」と、リゾにではなくTwitterユーザーたちに問いかけた。さらに、前述のNBA試合会場でのトゥワークについて「娘が幸せならいいんじゃない?」と意見したユーザーに対し、「娘にリゾと同じことをしてほしいの? その子育ては間違ってるよ」と返信。リゾの奔放さも許せないと言わんばかりだった。

 この質問には、多くのユーザーが反応し、「どう考えてもインディアでしょ」「リゾでもいいよ。あれだけ成功してるんだし」「肥満でもやせてても、公共の場にTバック丸見えで現れるのはちょっと」「肥満は本当に不健康だし寿命を縮める。わが子には健康で長生きしてもらいたいのが親心だろう」などと、賛否がぶつかり合っている。

 実はボイス自身、肥満だった過去を持つ。Twitterでは、彼がリゾにかみついている理由を「禁煙した人がたばこの煙を極端に嫌うように、減量した人もデブを嫌うようになるのよね」と分析する人もいるが、「ボイスの意見は常識的で正論」「リゾのアンチといえばアンチなんだろうけど、きちんとした理由があるから共感できる」と冷静に捉えている人も多い。

 健康リスクを考えた上で「自分はこの体形で満足している」というのがボディポジティブの根幹にあるはず。ただ、アメリカでは肥満が社会問題となっているだけに、ボイスの考え方に共感する人が少なくないのかもしれない。

【米エンタメ2019年総決算】2019年はボディポジティブで稼いだセレブ、来年は環境系ビジネスに注目!?【渡辺志保×辰巳JUNK対談(中)】

 第1回では、カニエ・ウェストやジャスティン・ビーバーの宗教への傾倒や、それを支えた米社会の素地、またお騒がせセレブから社会派へのソフトランディングを目指すキム・カーダシアンの動きを解説してもらった。第2回では、ビジネスマンとしてのセレブをテーマに対談してもらった。

【米エンタメ2019年総決算】カニエ「宗教に傾倒」、カーダシアン家「コントロール不能」、ビヨンセは「優等生すぎ」!?【渡辺志保×辰巳JUNK(上)】

――前回、リアーナがコスメブランド「FENTY BEAUTY BY RIHANNA」(以下、フェンティ)、ランジェリーブランド「SAVAGE X FENTY」(以下、サヴェージ)で成功したという話が出ましたけど、本業以外で稼ぐセレブの流れにはどういった背景があるのでしょうか?

渡辺志保さん(以下、渡辺) ビヨンセやジェニファー・ロペスもそうですけど、香水を出したり、コスメブランドとコラボしたりとか、ファッションビジネスに食い込むというのは昔からありますよね。リアーナがすごいのは、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)と組んで、基礎から自分のブランドを作ったこと。

辰巳JUNKさん(以下、辰巳) ソーシャルメディアが普及して広告費をかけなくてもいいし、実店舗がなくても通販で十分商売が成り立つんですよね。普通に広告を出すよりも、インスタグラムでポストしたほうがいい。でも香水の売り上げは下がっているんです。2000年代に「セレブがやるうざいことランキング」に絶対入っていたし。その理由が、信頼性というか、「あのセレブが感じられる」みたいものがないから。

渡辺 確かに。本人は関わってなくて、名前と写真だけ貸してる感じがね。

辰巳 アリアナ・グランデの香水の売り上げがいいのは、アリアナがちゃんと関わっているから。アリアナらしさが出ているし、ファンも好きそうなものに仕上がっている。今の時代、セレブの時間を借りて、それなりにディレクションしてもらわないと売れないらしいんです。レディー・ガガのコスメブランド「Haus Laboratories」はターゲティングがすごくはっきりしていて、主にクィア・カルチャーに近しい人たちの個性をパワフルに表現しますというような路線を打ち出している。その文化が好きな消費者に偏るかもしれないけど、セールス的には堅い。

渡辺 辰巳さんのおっしゃる通り、「なぜこれが売りたいか」という思想やバックグラウンドがはっきりしている商品に、より多くの人が共鳴する。それが購入に至るポイントだと思います。

辰巳 ボディポジティブや多様性をうたう下着というと、キム・カーダシアンの「SKIMS」のように淡い感じのデザインになりがちなんですが、リアーナの「サヴェージ」の場合はシンプルなものもあるし、リアーナっぽいエロいものもある。

渡辺 ムチとかSMプレイ用アイマスクとか、クロッチのところが輪っか状になっているパンツもあるんですよ。一方でシンプルなデザインの、いわゆるスポーツブラみたいなものもあるし、極端さがいいんですよね。やっぱりリアーナっぽい。

辰巳 リアーナっぽさもあるし、「サヴェージ」のコンセプトについては、「女性が一人ひとりのセクシーを感じてほしい」というようなことを言っていて。リアーナはビーフや男性関係を含めて好き勝手やってるイメージがついてるから、説得力もある。いわゆる「包括性」がブームになって久しいですけど、その中で過激でエロいのも選べるし、自分の好むセクシーさを楽しめるというコンセプト自体も新しいんじゃないかな。今までなかった包括的エンパワーメントですよね。

渡辺 「フェンティ」のほうも、アジア系を含む、いろんなモデルを使って。人種や肌の色に合わせてファンデーションを40色以上展開したけど、その後「メイベリン」などのコスメブランドも一気に色展開が増えたし、リアーナが作ったスタンダードの影響はすごく大きい。これまでのセレブ系のコスメは質にはあまりこだわらず、ただパッケージにセレブの名前が書いてあるだけという雰囲気が強かったように思うんですけど、リアーナの「フェンティ」や、あとカイリー・ジェンナーの「カイリー・コスメティクス」は、ものすごく質がいいと感じます。辰巳さんがおっしゃる通り、宣伝費をかけない分、商品にお金をかけられるのかもしれない。あとリアーナがすっぴんの状態から「フェンティ」の商品を使って10分でメイクするチュートリアル動画もYouTube上で2,600万回以上再生されていますし、“ソーシャルメディア越しの親近感”を、リアーナもカイリーもうまく使っているなと思いますね。

――カイリーも、あのリップキットで億万長者になりましたもんね。リアーナのコスメは売れてるんですか?

渡辺 売れてると思います。「フォーブス」誌によると、2018年には5億7,000万ドル(約620億円)ほどの売り上げ額だったとか。

辰巳 ちなみに、キム・カーダシアンもコスメを出していますが、そちらも好調で、妹のカイリーとはターゲットの年齢層が違うらしいですよ。だから食い合わないし、お互いコラボして宣伝できる。

渡辺 キムの「KKW BEAUTY」ではボディコンシーラーを多種類出し、対してカイリーはとにかくリップ押し。キムは乾癬(かんせん)で悩んでいて、撮影時にきれいに隠したいからという、自分の悩みから生まれた商品。そのボディコンシーラーを出したのとほぼ同時期に「SKIMS」を売り出したのは、単純に着飾るだけのコスメを売りたい、というわけではなく、さっき辰巳さんもおっしゃっていたように、もっと包括的な目線から自分のボディに自信を持たせたいという彼女のアティチュードの現れなのかなと思いました。

――今年は、テイラー・スウィフトが自曲の原盤権をめぐって、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデを手掛ける敏腕マネジャー、スクーター・ブラウン率いるレーベル側とのいざこざをSNSで暴露しました(※1)。アーティスト側が権利をどうコントロールするかというのも、今後音楽業界の構造を変えるような大きな変化だと思いますが。

辰巳 リル・ナズ・Xやリル・パンプらのように、レーベルとの契約前にもうサウンドクラウドとかで売れている人が出てきて、契約条件を交渉している人が多いらしいです。やっぱり人気のあるアーティストの権利は拡大傾向にあるのかな。

渡辺 そうですね、今後アーティストがいろんな権利を自分で所有して、ビジネスをどんどん切り拓いていく時代になるのは間違いないと思う。NLEチョッパという10代のラッパーがいるんですけど、彼も今年サウンドクラウドとかYouTubeで曲が大ヒットしたんです。メジャーからたくさんのオファーが来たんですが、何億ドルレベルの契約金を提示されても断って、エージェントを雇ってインディーズでやっていくと決断した。結局今はワーナーミュージックの傘下で自分のレーベルを作ったんですけど。

辰巳 すごい。何歳ですか?

渡辺 まだ17歳です。アメリカのヒップホップ界では、そういう動きも盛んなんです。メジャーレーベルと個人が直接契約を結ぶのではなく、自分が立ち上げたレーベルとサインをする。そのおかげで、原盤権や出版権の保有を可能にし、クリエイティブ・コントロールの主導権を握ることができる。これからは、あえてインディーでやるスタイルを貫くアーティストも増えていくだろうし、メジャー側はより柔軟な契約内容を提示できるようになってくんじゃないかな。

 最近だと、ストリーミング・サイトや他のデジタル販売サイトに自分の楽曲を登録する際に、手伝ってもらった人に対してギャラを支払う代わりに、自分で決めた売り上げのパーセンテージを自動的に分配してくれるシステムがあるんです。日本でも利用可能なものもあるんですが、煩雑な手続きとかもいらないし、面倒な送金作業もいらない。そうなるとレーベルに所属せずとも、DIYでいろんなことができちゃう。

――昔のように、シュグ・ナイトが契約をめぐって、アーティストを恫喝するといった事件はもう出てこないってことですね。

渡辺 そうですね。2017年に、レミー・マーという女性ラッパーが「ShETHER」というニッキー・ミナージュに向けたディス曲の中で「私はインディペンデント・ビッチだから、あんたと違って自分の曲の原盤を持ってるんだ」みたいな感じでディスったんですよ。「あんたの周りの男たちが、あんたの原盤権をコントロールして搾取してるんだよ」って。個人的にすごく面白いなと思って。今までは、メジャーに所属して莫大な広告費をかけてもらってアーティストとしてのし上がっていく、というのが成功パターンだったんですけど。これからは自分で権利をハンドリングして、多角的にビジネスを広げていくのが主流になっていくんじゃないかなと思いますね。でもこれは、音楽がCDじゃなくて、ストリーミング時代になったからこその流れですし。テイラーも、そのあたりの事情に敏感になってるのではと思います。

辰巳 彼女はいまユニバーサル傘下のリパブリック・レコード所属で、すごく厚遇された契約らしいんですけど。それでもまだ目指す完全形ではないのかな。

渡辺 自分のところに戻ってくるパーセンテージが全然違うと思います。あと、自分で原盤権を持っているのではなく、かつての古巣であるユニバーサル傘下のビッグ・マシーン社がそれを保有している――ということで、自分の楽曲に対して行使できる権利が全く違うのではないかな。ここ数年でストリーミングが主流になっていて、アーティストの立ち位置も変わってきてるってところなので。これからどんどん契約の仕方や内容そのものもく変わっていくと思います。

――ここまで現在のセレブが関わっているビジネスの話でしたが、今後注目されるのはどのあたりでしょうか?

辰巳 環境系。グレタ・トゥーンベリさんの演説が話題になって、アメリカでも環境問題がまた盛り上がってます。笑ったら失礼なんですけど、エコとか、質素な生活とは真逆なキム・カーダシアンが、グレタさん親子と会食したいそうです。

渡辺 今年7月に6年ぶりぐらいにロサンゼルスに行ったんですけど、現地の意識の高さにびっくりしました。一部のスターバックスではすでにストローを提供してくれないと聞いていたんですが、実際にスタバでドリンクをオーダーしたら、ストローは付いていなかった。あと、ホテルの中でのバーでノンアルコールのドリンクを頼んだら、ストローが差さっていたんですよ。で、隣に座っていた女の子が「今どきストロー出してサービスしてくれるんだね」って。「最近言わないとストローくれないから」と言っていて、やっぱり日本とは全然意識の進み具合が違うんだなと、ハッとさせられました。

辰巳 ということは、ビジネスチャンスも多分にあるでしょうね。ペットボトルを使わずにオシャレな水筒を持つとかね。あと、ビジネス目的ではないかもしれませんが、ジェイデン・スミスの「JUST WATER」とか。

渡辺 あのオシャレな天然水ですね。私の知り合いも「もう水はこれしか飲まない」とか言ってました。その写真をインスタにあげていて、意識高いなと。

――普通の水と何が違うんですか?

渡辺 環境配慮型の容器で、100%地球に還元できるそうです。私がLAで泊まったホテルでも、フリードリンクとして部屋に置いてあるのは、紙パックに入っている水でした。

――今後は環境問題に意識を持っていけるセレブのほうが、ビジネスを拡大できそうですね。

辰巳 キムあたりが、ちゃっかり環境にいいなんちゃらを出して、もうけるんじゃないかな。たとえば、エコな化粧品とか。

渡辺 十分あり得る話ですし、実際にキムの姉コートニーは、そっちの方向に傾いていますよね。彼女はグルテンフリーの生活をここ何年も続けていて、自身のウェブサイト「Poosh」には、小麦粉を使わないマフィンやブラウニーの作り方などの情報が多く載っています。彼女自身、子どものためにオーガニック・フードの成分を調べるようになったら、オーガニック認定されているものでも全然オーガニックじゃないものもあると気づいて、ワシントンDCまで行って会議に出席するといった動きを活発にしてるんですよ。「Poosh」では、グルテンフリーのほかにもエコとか育児情報をたくさん発信していて、彼女は新しい方向で新しいファンベースを作ろうとしているのかなと思います。だから、そうしたエコ系のビジネスを始める可能性はすごく高いと思います。

(第3回に続く)

※1 テイラーが2018年まで所属していたレコード会社「ビッグ・マシーン・レーベル・グループ」をスクーターが買収したことにより、同社が保有していたテイラーの楽曲の原盤権がスクーターの手に渡った。テイラーは、もともと因縁ある相手に自らも獲得のために動いていた原盤権が移ったことに衝撃を受け、SNSで洗いざらい暴露した

実写映画版『キャッツ』、「不浄なポルノ」と酷評の嵐! 男性出演者のアソコ修正も発覚

 愛猫家として知られる人気歌手のテイラー・スウィフトがキャスティングされたことで、撮影開始前から注目を集めていたブロードウェイ・ミュージカルの実写映画『キャッツ』。「テイラーなら猫のしぐさをリアルに再現できるし、きっと美猫になるはず」と期待が高まっていたが、7月に解禁された予告編への世間の反応は「不気味な生き物がとにかくクネクネしていて不気味」「トラウマになりそう」と冷ややかなもの。高評価12万に対し、低評価は32万という散々な結果だったが、再生回数はぐんぐん上昇。11月に公開された予告編第2弾に対する反応もイマイチだが、良くも悪くも世界中から多大な関心を集め続けた。

 そんな『キャッツ』のワールドプレミアが12月16日にニューヨークで行われたのだが、鑑賞した映画評論家たちは作品をこぞって酷評。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のカイル・ブキャナンは、「“不浄なポルノ”というジャンルに、思いがけず遭遇してしまったような感覚に陥った」「欲情をたぎらせた毛だらけのバケモノたちが、皿に顔を近づけ舌をぺちゃぺちゃさせながらミルクを飲み、あえぐようなうめき声を上げるたびに、“劇場にFBIが乗り込んでくるんじゃないか”と身構えた」とツイートし、本作には露悪的なエロスが漂っていると言わんばかり。

 米業界紙「ハリウッド・リポーター」は19日に掲載した記事で、『キャッツ』を「2019年のワースト映画10本」に選んだ。米紙「デトロイト・ニュース」に至っては、「今年最悪の映画どころではない。ここ10年、1000年というレベルの大惨事だ」と言い放ち、01年にゴールデンラズベリー賞の主要部門をほぼ独占した駄作中の駄作「『バトルフィールド・アース』に(猫の)ひげが生えただけの映画」と盛大にこき下ろした。

 “不浄なポルノ”呼ばわりまでされている『キャッツ』だが、出演俳優で歌手のジェイソン・デルーロ(セクシーな雄猫ラム・タム・タガー役)が現地時間16日、プロモーションのために出演したラジオ番組『Radio Andy』で、思いがけない告白をしていた。

 ラジオDJからの「タイツの衣装を着用していたわけでしょう。ということは……」という質問に対して、ジェイソンは「CGでペニスを消したかって? あぁ、修正されたよ」と即答。さらに「あなたのペニスが抹消されたと?」と確認されると、「125%、そうだと断言できる」と苦々しく言い放った。

 
 
 
 
 
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 実はジェイソン、11月21日にトランクス姿の写真をインスタグラムに投稿したところ「不適切」と削除され、怒りを炸裂させたばかり。彼のイチモツは超がつくほどの大きさ。写真ではトランクスがペニスに張り付き、シルエットがくっきりと浮き上がってしまったため、インスタグラム側が「勃起したペニスを見せつけている」と誤解したのか、「性的すぎる」と判定したのかは不明だが、規則違反として削除されてしまったのだ。ジェイソンは「撮影時は勃起していない。自分のペニスのサイズをどうすることもでないのに……」「女性の巨乳ビキニ姿はよくて、トランクスをはいた状態での巨チンはダメなんて納得できない」と憤りをあらわにしていた。

 ワールドプレミアを見た映画評論家の多くが作品を「ポルノ」呼ばわりしていたため、ジェイソンの“もっこり”を期待を膨らませたファンもいたようだが、残念ながら、あまりの大きさに修正せざるを得なかったようだ。

 ちなみに、アメリカの映画ファンに最も信頼されている映画批評サイト「ロッテン・トマト」では、『キャッツ』に対する評論家からの支持率はたったの18%、一般観客の支持率も58%と、悲しくなるような数字だ。本作の日本公開は1月24日。どれほどの駄作なのか、ぜひとも自分の目で見てみたいものだ。

実写映画版『キャッツ』、「不浄なポルノ」と酷評の嵐! 男性出演者のアソコ修正も発覚

 愛猫家として知られる人気歌手のテイラー・スウィフトがキャスティングされたことで、撮影開始前から注目を集めていたブロードウェイ・ミュージカルの実写映画『キャッツ』。「テイラーなら猫のしぐさをリアルに再現できるし、きっと美猫になるはず」と期待が高まっていたが、7月に解禁された予告編への世間の反応は「不気味な生き物がとにかくクネクネしていて不気味」「トラウマになりそう」と冷ややかなもの。高評価12万に対し、低評価は32万という散々な結果だったが、再生回数はぐんぐん上昇。11月に公開された予告編第2弾に対する反応もイマイチだが、良くも悪くも世界中から多大な関心を集め続けた。

 そんな『キャッツ』のワールドプレミアが12月16日にニューヨークで行われたのだが、鑑賞した映画評論家たちは作品をこぞって酷評。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のカイル・ブキャナンは、「“不浄なポルノ”というジャンルに、思いがけず遭遇してしまったような感覚に陥った」「欲情をたぎらせた毛だらけのバケモノたちが、皿に顔を近づけ舌をぺちゃぺちゃさせながらミルクを飲み、あえぐようなうめき声を上げるたびに、“劇場にFBIが乗り込んでくるんじゃないか”と身構えた」とツイートし、本作には露悪的なエロスが漂っていると言わんばかり。

 米業界紙「ハリウッド・リポーター」は19日に掲載した記事で、『キャッツ』を「2019年のワースト映画10本」に選んだ。米紙「デトロイト・ニュース」に至っては、「今年最悪の映画どころではない。ここ10年、1000年というレベルの大惨事だ」と言い放ち、01年にゴールデンラズベリー賞の主要部門をほぼ独占した駄作中の駄作「『バトルフィールド・アース』に(猫の)ひげが生えただけの映画」と盛大にこき下ろした。

 “不浄なポルノ”呼ばわりまでされている『キャッツ』だが、出演俳優で歌手のジェイソン・デルーロ(セクシーな雄猫ラム・タム・タガー役)が現地時間16日、プロモーションのために出演したラジオ番組『Radio Andy』で、思いがけない告白をしていた。

 ラジオDJからの「タイツの衣装を着用していたわけでしょう。ということは……」という質問に対して、ジェイソンは「CGでペニスを消したかって? あぁ、修正されたよ」と即答。さらに「あなたのペニスが抹消されたと?」と確認されると、「125%、そうだと断言できる」と苦々しく言い放った。

 
 
 
 
 
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 実はジェイソン、11月21日にトランクス姿の写真をインスタグラムに投稿したところ「不適切」と削除され、怒りを炸裂させたばかり。彼のイチモツは超がつくほどの大きさ。写真ではトランクスがペニスに張り付き、シルエットがくっきりと浮き上がってしまったため、インスタグラム側が「勃起したペニスを見せつけている」と誤解したのか、「性的すぎる」と判定したのかは不明だが、規則違反として削除されてしまったのだ。ジェイソンは「撮影時は勃起していない。自分のペニスのサイズをどうすることもでないのに……」「女性の巨乳ビキニ姿はよくて、トランクスをはいた状態での巨チンはダメなんて納得できない」と憤りをあらわにしていた。

 ワールドプレミアを見た映画評論家の多くが作品を「ポルノ」呼ばわりしていたため、ジェイソンの“もっこり”を期待を膨らませたファンもいたようだが、残念ながら、あまりの大きさに修正せざるを得なかったようだ。

 ちなみに、アメリカの映画ファンに最も信頼されている映画批評サイト「ロッテン・トマト」では、『キャッツ』に対する評論家からの支持率はたったの18%、一般観客の支持率も58%と、悲しくなるような数字だ。本作の日本公開は1月24日。どれほどの駄作なのか、ぜひとも自分の目で見てみたいものだ。