駅のロッカーに無記名の同人誌封筒を入れるだけ! 進化する同人誌自家通販

 同人誌はコミックマーケットなどのイベントで頒布されるのがメジャーだが、通販を行うサークルも多い。「とらのあな」など各種通販販社もあるが、自宅から発送する「自家通販」派もいる。近年は住所や氏名などを先方に明かさずに通販する方法もあるのだ。さらに今は駅のロッカーから同人誌を送ることすらできる。進化を続ける最先端の配送方法を実践してみた。

 

個人情報を出さずに同人誌を送付できる「あんしんBOOTHパック」

 私はオフ同人活動を4年前から行っており、当初はイベントで頒布した残部を通販会社に委託して販売してもらっていたが、今は自家通販を行っている。

 イラストコミュニケーションサービスPixivでは、BOOTHと呼ばれる通販プラットフォームも提供している。その中には自分の住所や氏名などの個人情報を明かさずに同人誌のやりとりができる「あんしんBOOTHパック」なるものもある。

 あんしんBOOTHパックの概要や、梱包グッズのそろえ方など詳しくはこちらに書いている(参照記事:住所や本名を知らせずに同人誌を自家通販できる! あんしんBOOTHパックを試してみた)。

 私は二次創作の小説を書いており、今まで7冊の同人誌を出したが、それぞれ発行部数は30~100冊だ。100冊は調子こいて刷りすぎてしまったケースであり、在庫が押し入れで隠しきれない存在感を放っている。30~50冊が、しみじみと火傷しないちょうどいい部数だ。

 私はイベントには年1回か2回しか参加しないし、飽き性なので二次創作の対象ジャンルがころころ変わる。出した7冊の同人誌のジャンルは4つになり、ジャンルによっては1冊しか同人誌を出さなかったケースもある。

 ジャンルが変わると、旧ジャンルの同人誌はほぼイベントでは手に取られなくなってしまう。これは、イベントはジャンルごとに配置場所が異なるというのがとても大きい。よって旧ジャンルほど通販は生命線になる。晴れてこの間、旧ジャンルの同人誌のひとつが完売になったが、通販なしで完売はあり得なかっただろう。

 

従来のあんしんBOOTHパックの弱点「コンビニだと微妙に面倒」

 BOOTHが提供する匿名で自家通販できる「あんしんBOOTHパック」は、コンビニからでも同人誌が送れるのが魅力だが、コンビニで送ろうとすると微妙に手間だった。

【コンビニであんしんBOOTHパックを送る流れ】

(1)コンビニの端末(チケットを発券するあの機械)にBOOTHからのQRコードをかざす

(2)レシートが出てくるのでそれをもってレジへ行く

(3)レジで店員がレシートから「宛先(匿名配送なのでそれ見ても送付先の住所はわからない)」を発券するのを見守る

(4)発券された宛先と、「宛先を入れるシール状の袋」を店員から渡されるので、同人誌が入った封筒にシール状の袋を貼り、その中に宛先を入れる。店員はその工程を見守る

(5)店員に封筒を託す

 どんなに早くやろうと思ってもトータルで2分はかかる。(3)(4)で店員さんと私が互いに見守り合う工程があるのと「宛先」をわざわざシール状の袋に入れる形式にしたのかがしみじみと謎だ。

 最初から「宛先をシール1枚にする」にするか、いっそ端末が出したレシートを封筒に貼るだけにすれば一連の工程は大幅に短縮できただろう。ヤマト運輸の偉い人の都合でこう決まったのだろうが、いざコンビニでそれをやる側としては、往年のアニメの名台詞「偉い人にはそれがわからんのですよ」とぼやく絶好の機会の到来だ。

 このやり方は手間であることを公式も承知の上なのか、あんしんBOOTHパックの案内には“なるべく空いている時間にコンビニを利用してね”という旨が書いてあるが、コンビニは昼時などを外してもそれなりに人がいる。R-18のボーイズラブ同人誌が入った封筒にシール状の袋を貼っている間に、後ろに人があれよあれよと並んでしまうと焦ってしまうし、特に送るものが複数ある場合、焦りはミスにもつながりかねない。

 もう少し心穏やかに同人誌を送りたいと思っていたが、21世紀は便利すぎる。その手法もすでに開発されていた。

 それが当記事画像の宅配ロッカー「PUDOステーションだ」。駅や商業施設、駐車場などに設置されており、さまざまな宅配業者の荷物をそこで受け取ることができる。マツコ・デラックスもヤマト運輸のTVCMで不在届を手に宅配便のお兄さんに詫びていたが、不在届は心苦しいものだ。小さなものであれば通勤や通学で使う最寄り駅の宅配ロッカーで受け取れれば互いに楽だろう。

 さらにPUDOステーションはあんしんBOOTHパックと提携しており、「発送する」こともできるのだ(※PUDOステーションを利用した「発送」は提携事業者のみ対応。BOOTHのほか、メルカリなども対応している)。

 PUDOステーションを利用したあんしんBOOTHパックの利用方法は以下の通りになる。

(1)PUDOステーションの端末にBOOTHで発行されたQRコードをかざす

(2)荷物の大きさなどを端末で操作

(3)ロッカーが開くのでその中に同人誌の入った封筒を入れる。封筒には何も貼る必要なし。

 同人誌の入った封筒をロッカーに入れるだけであり、コンビニで発送するときの半分以下の時間で済む。何より目の前に店員さんもいなければ後ろに人が並ばれることもまずないため、プレッシャーなくのびのびと作業ができるのがいい。

 特にいいのが「送る同人誌が複数あるとき」だ。あの人には同人誌AとBを、この人には同人誌Cを送る、というときは決して間違えられない。BOOTHでは同人誌の注文ごとにQRコードと、数字のコードが発行される。そのため私は同人誌を入れた封筒に数字のコードを書いた付箋を張り付けておいて、発送の際、QRコードをかざすたびにコードを読み上げて、付箋とあっているか指さし確認をしている。無人のため、心配性の人も気の済むまで確認し放題なのもいい。

 

令和のこれから、オフ同人は最高にやりやすい

「昨今、オフ同人をやりにくくなった」という意見をTwitterなどで見るが、この手の人たちはSNSでの他人の動向や自身の反響をかなり気にしているケースが多い。そういう人にとってこの高度情報化時代におけるオフ同人は、売れっ子もしくは交流厨でなければ相当シビアなものに見えるだろう。

 しかしそれ以外の要素に目を向ければ、印刷料金はかつてよりは安くなったし小口でも印刷できるし、配送の封筒なども100円ショップですべて揃うし、フリーの画像ソフトも充実しているし、こうして自宅から完全匿名で発送もできるようになっている。私は10年前ならオフの同人活動は面倒すぎてやろうと思わなかっただろう。気にしなければ今は、有史以来最高にオフ同人をやりやすい時代ともいえる。

(文/石徹白未亜 [https://itoshiromia.com/]

 

イエベ、ブルベは半数が間違っている? 指原莉乃も行った女子界を揺るがすイエベブルベ論争とは

 今年の流行語ノミネート入りもしかねない「イエベ」「ブルベ」。女子界を揺るがすホットワードであり、HKT48・指原莉乃も自身のTwitterで「黄味肌ブルーベースウィンターマン爆誕」と自身を評している。イエベブルベとは、要はその人が何色が似合うかというカラー診断の指標のひとつで、ざっくり言えば金が似合うのがイエベ、銀が似合うのがブルベだ。しかし「このイエベブルベ判断は正直半数以上が間違っている」と、あるカラーリストは警鐘を鳴らす。詳しく話を聞いた。

似合う色を着るだけで顔は若返るし、似合わない色を着れば老け込む

 ここで「あるカラーリストの登場」なのだが、手前味噌だが引き続き出てくるのはこの原稿を書いているライター石徹白になる。しかし安心してほしい。私はライター以外に個人向けスタイリングの仕事をしており、カラー診断も仕事にしている。

 写真1がカラー診断のときに使う色の布の一部になる。さまざまな色の布をその人の胸元にあてると、顔色が明るくなりしわやくすみが目立たなくなる色もある一方、逆にほうれい線やクマやしわが目立ったり、白目が黄ばむ色もある。似合う色を顔回りにもってくるだけで「ライトちょっと飛ばしまくりの安藤優子アナ効果」が、ライトなしで得られるのだ。

 ここまで読んで「女子向けの話なんでしょ」と思う男性は損をしている。男性のスーツはほぼ紺、黒、グレーだが、ネクタイやそして私服はかなりの色幅があるはずだ。

 なお、ファッションの色に対するよくある誤解に「年を取ったら派手な色は厳しい」というのがあるがこれは違う。日本ボクシング連盟元会長、山根明氏はかなり派手なショッキングピンクのシャツを着こなしていた。一方、くすんだベージュのシャツを着ていたときは「おじいさん」という印象だった。派手色が似合う人は年をとっても似合うし、一方渋めの色を着こなす幼児もいる。似合う色は年齢に左右されず、その人に左右される。

【参考】山根明元会長に学ぶ、ミス時のダメージを最小限に抑えるための「普段のファッション」

 似合う色を知ればファッションもメイクも楽しくなる。そのためTwitterの美容アカウントを見ると、名前のあとにブルベやらイエベやらを聞いてもいないのに自己申告している人も多い。

 これは「これだから女はww」と女の自意識過剰を指摘しマウントを取ることが三度の飯より大好きな小姑系男子に向けた耳より情報ともいえるが、「聞かれてもいないのに自己申告」はジャンルが変われば男でも当然多いし、そもそもマウント野郎も含めSNS等で特定の相手ではないネット空間に聞かれてもいないのに何かを発信する人間は全員、お口にチャックができない出しゃばりクソ野郎なのだ。クソ同志、手に手を取り合い仲良くすべきだろう。

 当然自身を「黄味肌ブルーベースウィンターマン爆誕」と申告した指原も出しゃばりだが、出しゃばりじゃない指原など、体調が悪いのかと思ってしまう。そのあふれるエネルギーやガッツこそ、彼女を好きな人が「さすが指原! そこにシビれる! あこがれるゥ! 」となるポイントなのだろう。「らしさ」を発揮できているとき人は輝く。

 

イエベブルベの弊害①2分類では拾えない人が多い

 さて、自分がどの色が似合うかは「プロのところでカラー診断を受ける」という方法もあるが、昨今ではネットやアプリなどで自己診断できるツールも増えた。

 カネボウ化粧品の数多のブランドにおいて「ちょっといい方」くらいに位置し、それゆえオタクアカウントなどで「新色買った~」と写真付きで投稿しようものなら、投稿者の心の中では半月くらいドヤれそうなブランド「コフレドール」でも、イエベブルベ診断のページがある。

 ただしこういった自己診断イエベブルベツールは2つの意味でお勧めできない。まず一点目が「イエベ/ブルベ」というたったの2分類でやってしまう強引さだ。 

 カラー診断はいくつかの流派があり、有名なのは4分類。指原莉乃が受けたところは、発言から「肌色を黄み肌、青み肌に分けたうえでそれぞれに4分類がある」と推測され、おそらく8分類だろう。私も行っている10分類も行っている人は多い(もっと多いのもある)。

 何もカラーに限らず、分類数が少なければ少ないほど「強引にどっちかにくくる」ケースが増えてしまう。イエベブルべの2分割の場合「黄みがかった色が似合う(イエベ)か、青みがかった色が似合う(ブルベ)」というひとつの尺度しかない。

 ただ、色の尺度は「イエベかブルベか」だけではない。私の行う10分類の場合、それ以外に「鮮やかな色が似合うか、くすんだ色が似合うか」「薄い色が似合うか、濃い色が似合うか」という尺度もある。これらの尺度に該当する人は「イエベかブルベか」は関係ないのだ。これらの人が「イエベ/ブルベ」だけの尺度で診断すると、間違える。

 

イエベブルベの弊害②自己診断は「理想の自分」で診断してしまう~ブルベ女子はメンヘラか?

 続いて、昨今多いネットやアプリでの自己診断の欠点を挙げたい。

 これは何もカラーに限らず、心理系などさまざまな診断に言えるが、自己診断において完璧な客観性など期待できない。どうがんばっても大なり小なり「本来の自分」でなく「こうであってほしい自分」で測定してしまうだろうし、逆に自分を過小評価しすぎる人もいるだろう。こうであってほしい自分も、過小評価も本来の姿ではない。

 本来こういうのは自分でやるより、ある程度センスが信頼できる知人に診断してもらった方が間違いにくいと思う。

 そして女子の場合、えてして「イエベ」よりも「ブルベ」の方が格上っぽく見られがちという謎の不文律が存在する。これはおそらく「ブルベの方が色白が多そう」という印象によるものであり、ブルベマウントは21世紀版「色の白いは七難隠す」ともいえる。

 診断する側からすれば、イエベでも色白な人はいるし、ブルベでも色黒な人はいる。大体色白か色黒よりも、似合う色を適切に着ることの方がカラー診断においてよっぽどプライオリティは高いのであり「ブルベマウント」は悪しき風習だ。

 しかし一方で、自分が政権第一党にいるときに、あえて下位政党の苦しみに寄り添い、皆にとってよりよい未来を作っていくのかといえば、これは聖人君子でない限りなかなか厳しいだろう。

 例えば私はオタクであり、女子オタクにおいては確実に政権第一党である与党「腐女子」だ。同人イベントのカタログやPixivの検索結果を見ると議席の過半数以上を軽く超える心強さに「数こそ力、これこそが民主主義」とウットリ万歳三唱してだるまの目を埋めている。よってブルベ女子のイキりとて、急には止まれないのはわかる。

 ということで、2分類はダメ、自己診断もダメ、としてきたが、それでは自分に似合う色を知るにはどうすればいいのか。以下を勧めたい。

・10分類のところで受ける(「カラー診断 10分類」でググればいっぱい出てくる)
・中堅どころをいくつか受けて、多数決を取る

 なお、自己診断でなくプロにやってもらえば間違いないんでしょ? と思うかもしれないが、残念ながらそうとも言えない。私自身も診断の技術を覚える前に、ホームページ上で納得行く事例写真も豊富に出している有名なサロンでカラー診断を受けた。しかしそこでの結果にどうも違和感があり、別なところで受けたところ全く違う診断をされ、それでようやく腑に落ちたことがある。

 実際私のホームページで「パーソナルカラー診断を受けたのに、どうもピンとこない人に見て欲しいポイント」というコーナーがあるが、そこはアクセス数が安定して高い。安くもない金額を払い、誤診で首をかしげる人も多いのだと思うとつらいし、この人たちを診断した人たちは猛省したほうがいいだろう。

 これは少々乱暴な意見だが、結構高いところで一回診断する予算があるなら、それで中堅どころ3箇所を受けてみて多数決にするという手もあると思う。「事例をたくさん出しているところだから信頼できる」とも、残念ながら私自身の前述の経験からそうとは限らない。

 ただ一方で、こういったカラーの診断は一か月もすれば髪が伸びる美容室と違い、一度やればそれで終わりなので、高くなるサロン側の都合も提供する側としてはわかるのだが。

 あと、こういった世界でサロンを運営する人たちは仕事である以上「魅せ方」の超絶プロフェッショナルであり、たたずまいや言動に教祖的なカリスマ性を宿す人も多く、熱心な信者がついていて底上げ効果も凄まじいケースも多い。

 だからこそ、利用する側はウットリしそうなところを財布の紐を引き締めていってほしい。カリスマ性にウットリして財布がガバガバになるのはホストクラブならイケてる金の使い方だが、カラー診断なら重要なのは自身が納得いく診断結果を得ることだ。特に「血中信者濃度が高い」人は事前に冷水を3杯頭からかぶるくらいの冷静さが欲しい。

 ただ、誤診などの問題をクリアし、正しく「自分に似合う色」を知ればそれは一生の財産になる。年をとっても似合う色は変わらないからだ。若ければある程度なんでも着こなせるが、30歳前後から「似合う/似合わない」の差は本当に、露骨に、残酷なまでに出てくる。そのとき、色の持つ力は大きな助けになるはずだ。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

◆石徹白未亜の過去記事はこちらから◆

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「非常識」非難集中の石野卓球をブッキング、フジロックと電気グルーヴの関係性

 4月5日、毎年恒例の野外ロックフェスFUJI ROCK FESTIVAL’19(以下、フジロック。今年は7月26日から28日にかけて開催)の第3弾出演者ラインナップが発表された。そのなかに石野卓球の名前が含まれており、電気グルーヴのファンからは喜びの声が上がっている。彼は28日に出演する予定だ。

 電気グルーヴはもともと今年のフジロックの出演者に名を連ねていたが、ピエール瀧の逮捕を受けて出演がキャンセルになっていた。

 4月4日、ピエール瀧は保釈されたが、現在はピエール瀧のみならず、石野卓球までも“世間”からバッシングの標的になっている。この状況で、なぜフジロックは石野卓球に出演を打診したのだろうか。そこには、電気グルーヴとフジロックの歴史がある。

ワイドショーは「石野卓球も謝れ!」と理不尽な報道
 ピエール瀧は4月2日に麻薬取締法違反の罪で起訴された。同日、所属事務所のソニー・ミュージックアーティスツはピエール瀧とのマネジメント契約解除を発表している。

 4月4日に保釈されると、ワイドショーはまたピエール瀧の報道一色となった。そんななか、石野卓球までもがバッシングされる流れとなってきている。

 石野卓球が謝罪のコメントを出さないままツイッターの投稿を続け、しかもその内容がふざけていて不謹慎である──それがワイドショーのコメンテーターたちの主張だ。

 たとえば、3月25日放送『バイキング』(フジテレビ系)MCの坂上忍は、<これはなに? よくわかんないんだけど、ブラックジョークみたいなもんなの? なんなの?><二十歳そこそこの(人)だったらさ、『バカじゃないのか? お前』って言って済むんだけど、同い年なんだよね、俺。やっぱり、ねぇ>などと発言。

 ピエール瀧保釈後の4月5日放送回でも、坂上忍は<俺が思うには、本人(ピエール瀧)があのスーツを着て七三で出てきているときに、これ(石野卓球のツイート)ってプラスになるのか?>と疑問を呈し、しつこく石野卓球の謝罪を要求し続けている。

20年以上におよぶ電気グルーヴとフジロックの関係
 端的に言って、石野卓球がどんな内容をSNSに投稿しようとそんなことは勝手だ。それを糾弾するのは、「悪いことをした仲間なんだからお前も謝れ」という「同調圧力」以外のなにものでもない。

 しかし、閉塞感の増す現在の日本では、テレビメディアでいまだに石野卓球の謝罪を要求する声が続いている。

 

 この状況において石野卓球のソロをブッキングしたフジロック。フジロックと電気グルーヴの関係は長く、深い。

 電気グルーヴは、台風の影響で2日目が中止になってしまった第1回目のフジロック(1997年)にも出演しているが、その後もたびたびフジロックのステージに立っている。

 電気グルーヴは2015年に自身の歩みを振り返るドキュメンタリー映画『DENKI GROOVE THE MOVIE? ~石野卓球とピエール瀧~』を公開。同作でフジロック出演シーンは電気グルーヴのキャリアにおける重要な場面として描かれ、1997年、2006年、2014年に出演した際の映像が登場する。

 フジロック側にとっても電気グルーヴは特別な存在であり、フジロック20周年となる2016年には最終日のクロージングアクトという大事な役割を電気グルーヴに任せている。

 ホームページ「富士祭電子瓦版」(2016年6月6日付)に掲載された電気グルーヴへのインタビューのなかで、石野卓球は「俺たちの活動の中でも<フジロック>っていちばんでかいフェスだから、そこに呼ばれている俺たちってちょっとかっこいい(笑)。いやいや、自分たちがかっこいいってことじゃなくて、いや、自分たちもかっこいいけど(笑)、<フジロック>って自分たちの中でもでかい存在だからさ、そこがホームみたいに感じられるのってすごい嬉しいことじゃない」と、フジロックへの思いを語っている。

 ネット上では今年のフジロックのステージでピエール瀧の逮捕もネタにするのではないかというファンからの期待もある。電気グルーヴのファンであろうとなかろうと、フジロックのオーディエンスで「石野卓球も謝れ!」などという輩はいないだろう。

電気がなくても聴けるのに……AMラジオ放送は、近い将来消滅する?

 もう自宅にラジオを持っている人なんて、少数派ではなかろうか。日本民間放送連盟(民放連)がAM(中波)ラジオの放送を取りやめ、ワイドFM(FM補完放送)に転換できるよう総務省に制度改正を求めることを決め、にわかにラジオが話題になっている。かつては、情報収集や娯楽の手段として使われていたラジオも、もはやリスナーは多くはない。

「2017年にはTBSラジオがプロ野球中継から撤退することを決めたことが話題になりました。バラエティ番組に切り替えることでリスナーの若返りを狙ったわけですが、目に見えて成功しているとはいえません」(ラジオ局社員)

 総務省が16年にまとめた資料によれば、ラジオ局の広告収入は1998年以降一貫して右肩下がりとなっている。設備の更新にも巨額な費用がかかるAM放送を維持することは経営的にも困難となり、比較的簡易な設備で放送できるFM放送への転換が求められているというわけだ。

 けれども、この転換は決して簡単なことではない。

「ゲルマニウムラジオのように、AM放送は最悪、電源がなくても受信・聴取することが可能です。それにFMは電波が届く範囲が狭いですから、中継局の整備が必要になります。また災害時には、ラジオはいまだに重要な情報伝達の手段として活用されていますから、そう簡単に廃止するわけにはいかないでしょう。また、AMは電波の届く範囲が広いので国家間で周波数の調整が行われてるという事情があります。いったんやめてから、うまくいかないから元に戻すなんてことは、それこそ困難ですから、総務省も難色を示すんじゃないでしょうか」(BCLファン)

 海外の事例を見ると、既にドイツではAM放送が消滅。フランスでも風前の灯火。アメリカでは放送を継続するなど対応は分かれている。

 リスナーの多くも番組をラジオではなくラジコなどのアプリで聴いているという現在、AM受信ラジオも過去のものになってしまうのか。いっそ、すべて短波放送にするとか無理なのか。
(文=昼間たかし)

Twitter、FB、インスタを一切やらない理由を調査! 「不幸アピールうざい」「会社に監視されてた」

 TwitterやFacebook、インスタグラムなど、さまざまな手段で誰もが情報を発信できるSNS。スマートフォンユーザーの70%以上が何らかのSNSを利用しているといわれ、世界的ブームにまでなったアプリもあるが、最近は“SNS離れ”も増えているという。そこで、現在SNSをやっていないという男女100人に、「SNSを一切やらない(やめた)理由」を聞いてみた。

時間がもったいない

 費やした時間の割に得るものが少ないと気づき、SNSを離れたとの声も多い。

・SNSをダラダラ見てしまって、寝不足になったり、やるべきことができなかったりしたことがあったのでやめた(30代/女性/正社員)
・やったところで自分になんのメリットもなく、時間の無駄だと思っているからです(30代/女性/無職)
・時間がもったいないから。SNSをやる時間があったらほかのことをしたい。またSNSは自分が満たされることよりも、イライラすることの方が多いから(20代/女性/無職)
・一度やると、いつの間にかはまってしまい、時間を失いそうだからです(40代/男性/正社員)

面倒くさい

 アップするのも、他人の投稿に反応するのも、結構煩わしいもの。面倒に感じてやめた人も少なくない様子。

・1日に何回もアップして、反応を窺う奴らの承認欲求に付き合うのが面倒くさくなりました(30代/男性/個人事業主)
・「いいね!」をされたら返す、コメントされたら返すなど、びっくりするほど面倒くさいから(20代/女性/パート・アルバイト)
・返信や通知が煩わしくなったのが大きな理由。たくさんの人とつながることができる一方で、それが面倒だと思うこともしばしばあったから(20代/女性/正社員)
・始めたばかりの頃は楽しかったけれど、だんだんと人に見られている、人をずっと見ているように感じ、面倒に思うようになったため(20代/女性/パート・アルバイト)
・知らない人や、それほど親しくない人からも連絡がくるのが煩わしい(30代/女性/専業主婦)

・メールだけでも面倒に思う性格です。しばらくSNSをやりましたが、すぐに反応しないことを周囲から責められ、うざったくなってやめてしまいました(30代/女性/正社員)

 面倒に感じるだけでなく、精神衛生上、良くないこともしばしば。いわゆる“SNS疲れ”が理由との声も多数。

・始めた頃は知り合いの近況がわかるので、閲覧を中心に利用していました。今では更新や発信をする人がいつも同じで、リア充感のあるコメントに疲れてきたこともあり、閲覧すらしなくなりました(30代/男性/正社員)
・友人たちが競い合うように充実した生活の写真をアップしている記事を見ることに疲れたからです(20代/女性/専業主婦)
・いただいたコメントに返信するとき、「こう書いたら相手が不快に思うかもしれない」というように考えてしまって返信に時間がかかり、楽しめなくなったからです。それと周囲の声がうるさくなったことも理由です(40代/男性/無職)
・友人たちのSNSを見て、リア充アピールがうっとうしく感じられたからです。あと、誕生日のメッセージなども義務感がありました(40代/女性/正社員)
・自分より幸せそうな生活を送っている人を見るのが疎ましくなったからです(40代/女性/個人事業主)
・複数の友人の不幸アピールがうっとうしくて、何気ない自分の生活さえケチがつくような気がして遠ざかりました(30代/女性/個人事業主)

振り回されてイヤになった

 SNSが生活の中心になったり、周囲の反応に一喜一憂したりと、何かと振り回されて嫌気が差したという人も。

・フォローの数に翻弄される自分が嫌になり、気にしないために辞めました(30代/女性/正社員)
・「いいね!」の数を気にするようになり、「いいね!」が多くつかないと落ち込んでしまったためです(50代/男性/正社員)
・SNSが気になって事あるごとにチェックしてしまい、ほかのことに集中できなくなったから(30代/女性/専業主婦)
・SNSを見てマイナス面なことがわかったりするとショックだからです(20代/女性/正社員)

プライベートを知られたくない

思わぬところでつながってしまうのがSNS。むやみに現状を知られないためには、やらないのが一番なのかも。

・昔の知り合いとあまり連絡を取りたくなく、近況も知られたくないので、やめました(30代/女性/個人事業主)
・社会人になった時、会社に監視されていることを知り、やめました。職業柄かもしれないが、全部のSNSが監視されていると知り、怖くなりました(20代/女性/正社員)
・あまりプライベートを知られたくない人に知られてしまい、面倒になってやめてしまいました。友達になりたくない人も、電話番号やLINEでつながってしまうので利用したくないです(20代/女性/正社員) 

 見る必要性がなければ、必然的にSNSにアクセスしなくなるのも納得。

・他人が何を食べ、どこへ行ったかなんて、一切興味がない。だから、自分もそんな情報は発信しない。SNS上の人間関係の煩わしさに耐えられる気がしない。常にスマホを見ない(30代/女性/専業主婦)
・個人の価値観や考え方、プライベートに興味がない。不快な気持ちになるのを避けるため(30代/女性/正社員)
・自分は投稿や更新をあまりしない。他人の日々の生活に興味がない。嫌いな人とつながるのが嫌だから(20代/女性/パート・アルバイト) 

個人情報の漏洩が怖い

 ネット社会の危険性はSNSでも同じ。実害に遭ったとの声もチラホラ。

・Facebookで、まったく身に覚えのないダイエット成功の報告を自分の名前で発信されてしまったことがあり(パスワードをイニシャルだけにしていたので利用されたようでした)、それ以来怖くなって、全て辞めました(50代/女性/個人事業主)
・ネットストーカーにつけ回され、ほかのSNSに移ってもついてきたから(40代/女性/正社員)
・個人情報の漏洩や炎上などの問題があるので、やりたいとは思わない(30代/男性/個人事業主)
・ネット上の記録はずっと残るし、安易に発言してしまって、消したいと思っても消せないのは怖いので。個人情報流出も怖いです(40代/女性/パート・アルバイト)

発信することがない

 発信したくなるほどの出来事は、そう毎日のように起こるものではないのかもしれない。

・友達に誘われて始めたけれど、自分から発信したいことなどないので続かなかった(40代/女性/パート・アルバイト)
・SNSに載せられるような大した出来事が、日常的にはないからです。それと、友人たちのキラキラと充実した日常を毎日見るのが苦痛なときもあったからです(30代/女性/正社員)
・アップするのが面倒くさいし、ネタ切れになった。ネタ探しにも疲れる(30代/女性/専業主婦)
・世の中に発信するほどの事柄が日常にはほとんどない、つまらない人生だからです(40代/男性/無職)  

楽しさがわからない

 楽しさを感じなければ、やりたくないのはある意味当然。

・Twitterをやってみましたが、使い方や利点がさっぱりわかりません。目の前にいる人との交流を大切にします(50代/男性/正社員)
・日常生活をつぶやいたり写真で公開したりする理由がないと思っているので(30代/女性/正社員)
・投稿して、不特定多数に発表する意味がわかりません。日記やアルバムは自己満足で十分です(30代/女性/パート・アルバイト)
・他人の発信を見ること、自身の情報を発信することに快感が得られないからです(20代/女性/正社員)
・自分から何かを不特定多数の人たちに発信したいと思わないから。そもそも写真を撮るのがあまり好きではない(40代/女性/専業主婦)

友達がいない

 つながりありきの世界だけに、リアルな交友関係がネックになって二の足を踏んでいるとの声も。 

・友達がいないから。という寂しい理由でやっていません。はやり始めたのが30代になってからでしたし、無理に周りに合わせてする必要もなかったので、いまさら始める理由もないし(友達がいないので)このままやらなくていいと思っています(30代/女性/無職)
・やりたいとは思うのですが、友達自体がいないのでできません(30代/男性/無職)

絶滅寸前の夜行列車がJR西日本で、まさかの復活! 「銀河」だけど東京~大阪じゃないよ

 2008年に運行を終了した夜行列車・銀河がまさかの復活……と思ったら、ちょっと違った。JR西日本が新たに運行を計画している長距離列車の名前が「WEST EXPRESS 銀河(ウエストエクスプレスぎんが)」に決定したのである。

 つい10年ほど前まで、夜行列車の数は減っていたとはいえ現在よりもずっと多かった。淘汰されたとはいえ個室寝台を基本とした列車は人気を博していたし、ムーンライトえちごのように座席で我慢するスタイルの夜行列車もあった。だが、ここ10年の間にその数は激減した。理由は、利用者が減ったことである。

 交通網が発達するにつれ「夜行列車は便利だ」と考える人は減っていた。いや、実際のところ夜行列車は便利だと思う。寝ている間に移動ができて、到着したらすぐに活動を開始できるのだから。

 だが、21世紀に入りその優位性はどんどん失われていった。とりわけLCCのインパクトは大きかった。かつては高価なイメージのあった飛行機が、新幹線よりも安く、かつ早く現地へと到達できるのである。例えば、東京~大阪間の移動でも、東京駅から新幹線に乗るよりも飛行機のほうが早かったりする。発着が成田~関西空港というアクセス面のマイナス点があるものの、1万円を切る値段で移動できるのだから、もはや早さも安さも飛行機にかなうものはない。こうした新たな交通手段が登場した現代にあって、夜行列車が激減するのは仕方のないことだ。

 だが、それでもやはり夜行列車はよい。確かに新幹線も飛行機も早い。でも、早朝に家を出て駅や空港に向かうのはしんどい。ゆったりと前乗りするのと同等の安心感がある夜行列車の魅力は捨てがたいものだ。

 そんな中で登場した「WEST EXPRESS 銀河」は、あくまで観光目的のリゾート列車。移動距離もJR西日本管内に限られる予定なので、極めて短い。だが、それでも夜行列車を体験する人が増えれば、その利便性が知れ渡り復活の兆しになるのではないか。そんな淡い期待をしている人も多いだろう。
(文=昼間たかし)

GLAY25周年イヤーが波乱の展開 HISASHI不倫騒動やTERUのネット炎上にファンからも不安の声

 今年25周年という節目の年を迎える人気ロックバンドのGLAYだが、この3カ月、波乱の展開をみせている。

 今月26日発売の「女性自身」(光文社)は、ギタリスト・HISASHIの不倫疑惑を写真つきで報じた。お相手は、エンタメ集団・あやまんJAPANの元メンバー・めんそ~れ愛菜で、現在はタレントのマネジメントなどを行う株式会社ぶるーおーしゃんを設立し、アイドルグループ・病ンドルのプロデューサーを務めている。

 HISASHIは1999年に一般女性と入籍しているが、「女性自身」によると、アーティスト同士の飲み会で出会ったHISASHIとめんそ~れ愛菜は意気投合し、もう1年半ほど不倫関係が続いているという。

 昨年冬に行われた二人の合同誕生日会後には、めんそ~れ愛菜の自宅に二人で入っていったといい、また昨年末に行われた名古屋でのGLAYのライブ後も密会しており、二人はスタッフとの食事会後、HISASHIの泊まっているホテルの部屋で会っていたようだ。

 しかし二人の関係についてGLAYの所属事務所は交際を否定。あくまでも友人のひとりであり、HISASHIのホテルの部屋へめんそ~れ愛菜が入ったのは、ギター・TAKUROやプロデューサーを含めたスタッフと打ち合わせをするためだと釈明した。また、めんそ~れ愛菜の所属事務所も「兄のような存在」と交際を否定している。“二人で自宅に”という部分も誤解なのだろうか。

 25周年という祝いの年でありながら、不倫騒動が勃発したHISASHIだが、ボーカル・TERUも今年に入ってからSNSでの“炎上”が続いている。

TERUの空港への苦情ツイートで「ネットリテラシーが低すぎる」の声
 今年1月、TERUは自身のツイッターに、大雪が影響し新千歳空港で3時間足止めされたことを報告。空港内は混乱しており正確なアナウンスがされなかったことなどに対して、「誠意を持って対応して欲しいと強く願います」とツイートした。

 このツイートはたちまちネットニュースになり、「自然現象なのだから仕方がない」「ただのクレーマー」など、否定的な意見が続出。その後、「ニュースになってましたねw」「アナウンスをもっと早くとお伝えしたのも搭乗時間に並んで下さいと言われ並んだら出発時間過ぎてから遅延のアナウンス。 それが2回続いたので<誠意ある対応を>と言いました」と釈明したが、一部の人からは「言い訳」と捉えられ、再びバッシングを受けた。

 また、TERUは先月18日にインスタグラムで生配信を行った際も物議を醸した。

 TERUは夜景の見える窓が付いたお風呂から動画を配信。一緒に浴槽につかっている彼の友人と思しき男性にカメラを向けたのだが、その際、男性の股間がはっきりとカメラに写ってしまった。しかしTERUは気付かなかったのかそのままの状態で1分間ほど配信を続け、これもネットニュースとなり「ネットリテラシーが低すぎる」「SNSに向いていない」などの意見が飛び交った。翌日もTERUはインスタグラムを更新したがこの件に関して謝罪することはなく、ファンからも彼のSNSの使い方を不安視する声が漏れていた。

 来月にはゴールデンボンバーとの対バン、5月からは全国ツアーが始まり、初の韓国公演も控えるGLAY。不倫疑惑やネット炎上に収拾をつけ、25周年イヤーを盛大に祝うことはできるのだろうか。

『闇金ウシジマくん』の完結とともに消える!? ヤミ金業界の裏事情

2004年に連載が始まり、長期にわたり人気を集めていた裏社会漫画『闇金ウシジマくん』(小学館)が3月4日発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」(同)で最終回を迎え、およそ15年の歴史に幕を下ろした。

 『闇金ウシジマくん』は、違法な高金利で金を貸し付けて利息を搾り取り続ける“闇”の金融会社「カウカウファイナンス」の社長・丑嶋馨(ウシジマカオル)が主人公。ウシジマや従業員たちが、債務者を執拗に追い込む姿を通じて、カネに翻弄される多重債務者やアウトローたちの人間模様、現代社会の闇を描いてきた。

 近年稀に見るヘビーでリアルな内容から、マンガ好きの間での評価は高く、熱心なファンを獲得。コミックスは最新刊の45巻(2019年2月28日発売)までで1700万部を超える累計発行部数を記録している。また、ウシジマ役に山田孝之をキャスティングして3度の実写ドラマ化、4作の映画が公開されており、広いファン層を獲得した稀代の“化け物コンテンツ”である。

 『闇金ウシジマくん』の連載がスタートした2000年代初頭はヤミ金業者が幅を利かせており、読者にも身近な話題だった。もちろんヤミ金業者はそれ以前から存在していたものの、90年代の終わりから00年代にかけて飛躍的に増加して社会問題化したという経緯があるのだ。こうした時代背景も、『闇金ウシジマくん』がヒットし愛された理由のひとつだろう。

 しかしここ最近では、ヤミ金問題や事件がニュースで取り上げられることが、以前より減ってきているという印象もある。平成が終わろうとする今、ヤミ金業者はどこでどのように存続しているのだろうか。2019年現在の闇金事情について、弁護士の猪野亨氏に解説してもらった。

貸付金の回収が立ち行かなくなったヤミ金業者、現在は振り込め詐欺へ
 まずは、現在でもヤミ金と呼ばれる業者は残っているのか、単刀直入に伺ってみた。

「一時、ヤミ金は下火になっていましたが、最近はまた暗躍し始めているという印象です。前と同じ債権者(金を貸す人)や同じグループが、手を変え品を変えて活動を続けているようです。

 昔のヤミ金は、新聞に広告を出すなどして堂々と存在していたものです。ですが今は、そういった広告を目にすることはほぼないですよね。近頃の利用者は、インターネットでヤミ金業者を見つけるパターンが多いようですが、『いったいどうやってこんな怪しい業者を見つけたのか』と不思議に思うようなところからお金を借りる人も少なくありません。ですから、どれほどの被害が出ているかは定かではないのですが、勢いを増しているというほどではないものの、存在していることは確かでしょう」(猪野氏)

 

 では、『闇金ウシジマくん』が連載を開始した2004年から現在に至るまでの約15年間で、ヤミ金業はどのような変化を遂げてきたのだろうか。

「ヤミ金が世間にはびこり始めた当初は、たとえば東京であれば正式に東京都へ貸金業として登録したうえで、違法な高金利で貸し付けを行う業者が問題になりました。しかし、これはすぐに廃れています。はじめに所在などをすべて登録する必要があるので、違法行為をするとすぐに足が付いてしまうからです。

 そこで、貸金業登録をしないヤミ金に主流が移っていくわけですが、暴利の返済に困った債務者の相談を受けた弁護は、金を借りたとはいえ違法なヤミ金業者に返済する義務はないとして対応することが一般的になっていきます。つまり、弁護士が間に入ることで、ヤミ金側が金を踏み倒されるようになったわけです。

 また、そもそもヤミ金から金を借りるのは、何らかの理由で普通の消費者金融からは借りられない人たちです。つまり、闇金がターゲットにしている層というのは、もともと貸し倒れのリスクが高い“訳アリ”の人。ヤミ金側としても、貸付金の回収が立ち行かなくなっていきました。

 そこでヤミ金業者が、次にどうシフトしていったかというと、元手のいらない“振り込め詐欺”でした。これなら踏み倒される心配もないため、ヤミ金から詐欺に鞍替えした業者は多かったはずです」(猪野氏)

そもそも、ヤミ金の被害は大きな問題ではない
 ヤミ金は、元手がないと利益が生まれない仕組みとなっている。踏み倒されるという大きなリスクを抱えているわけだ。しかしなぜ、再びヤミ金業者の動きが活発になり始めているのだろうか。

「そのことについては私も不思議に感じており、真相まではわかりません。ただ、あくまで予想ではありますが、振り込め詐欺が社会問題化したことで、以前ほど儲けられなくなってきたため裏の業者が多角化していき、振り込め詐欺からヤミ金に舞い戻った手合いも多いのではないかと考えています。

  世間には、とにかく金を借りたいという需要は少なからずあるため、そういった人々にまたつけ込もうとしているのではないか、という印象を受けますね。ですが、現状の取り締まりの厳しさなどを考えれば、全盛期の頃より金を回収することは難しいはずで、本当に儲かっているのかについては疑問もありますね」(猪野氏)

 では、この15年ほどで、ヤミ金の被害者を救済する体制は整ってきたのだろうか。

「救済とは言っても、じつはヤミ金の被害は、はなから大きな問題ではないんですよ。弁護士が間に入れば、違法なヤミ金業者からの督促はすぐに止まりますから。

ですから、もし『ヤミ金から借りてしまった、どうしよう』という方は、すぐに弁護士に相談することをおすすめしますね。自分でなんとか返済しようとして、複数のヤミ金から次から次へと借りてしまう人もいます。金を借りるときの条件として、職場や親、友達の連絡先を握られて、脅しに利用されてしまうというリスクもあります。当然、ヤミ金は違法行為ですので、弁護士や公の機関に相談することで、すぐに終わる問題であることを知っておいてほしいです」(猪野氏)

 

 弁護士に相談しただけでヤミ金業者が逃げ出してしまうのには、ある“裏”の理由もあるようだ。

「ヤミ金業者にとって、携帯電話の番号や銀行口座は、潰されたら困る大事な“ツール”なのです。現在は、警察の手が入ったり、弁護士が銀行に通知したりすると、即座に銀行口座が凍結されるように対策が進んでいます。そのため、返済先の口座を指定しても、債務者が弁護士に相談するなどすればすぐに潰されてしまう可能性が高いのです。口座の名義貸しもれっきとした犯罪ですから、ヤミ金業者からすると、次から次へと新しい口座を用意するのも至難の業。私の経験でも、ヤミ金業者と交渉中に『もう督促しないから口座は潰すな』と懇願されたことが何度かありました。

 このように、取り締まりは年々厳しくなっているので、現状のシステムのままヤミ金が存続していくことはないだろうと思います。結局、お金を貸しても踏み倒され、利息どころか元金も回収できていないのであれば、ヤミ金業者にしてみればとんだ“商売あがったり”でしょう。ヤミ金の仕組みには、早晩限界がくるだろうと私は見ています」(猪野氏)

 一時期は跳梁跋扈していたヤミ金だが、近年その勢いが衰えてきたという印象は、たしかに当たっていたようだ。そして猪野氏によれば、いずれ行き詰って衰退していく運命だろうとのこと。平成の間にピークを迎えたヤミ金は、平成とともに終わっていく運命にあるのかもしれない。

 

猪野 亨(いの・とおる)/弁護士
1968年生まれ。1992年、北海道大学法学部卒業。1998年に弁護士登録し、2000年に「いの法律事務所」を開設。現在はブログ等を通じて、司法改革や政治経済、世界情勢に至るまで、幅広い意見の発信もしている。
ブログ http://inotoru.blog.fc2.com/

 

(文・取材=後藤拓也[A4studio])

『ヒプノシスマイク』コミカライズに傷心のオタクはどう立ち直ればいいのか?~心理学の名著を読み解く~

 今世の中の空気は「好きなものがある人が勝ち組」ムードがあり、日陰の身だったはずのオタクに追い風が吹いている。しかしそんな時代に乗ってイキれるはずのオタク趣味とて案外盤石ではない。推しが結婚、交際発覚、解散、活動休止、ヘビーなものではAV出演疑惑すらあったのも記憶に新しい。そして二次元だと「推しが死ぬ」すらジャンルによってはわりと頻繁だ。では、そのような事態で心に傷を負ったオタクは心をどう慰めればいいのだろうか。著者もラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』(以下、ヒプマイ)のコミカライズの内容にひどく落ち込んでいるので、心理学権威の歴史的名著に救いを求めてみることにした。

 

イケてない脚本を書くのはバイトテロの5000億倍重罪だ

 ヒプマイで何があったか知らないという人は、前回の記事(コミカライズが物議の『ヒプノシスマイク』、同人イベントはお通夜か、はたまた大盛況だったのか?)に概要を書いているのでそちらを参考にしていただきたい。一言でいえば「一年以上絞った供給でファンを悶えさせてきた中で、いざ出てきた百瀬祐一郎氏によるコミカライズがかなりヤバい(ダメな方で)」だ。ちなみにこちらは、初稿提出時に担当編集氏より「殺意が強い」という理由で修正の要請があり一部をマイルドにリライトした経緯がある。サイゾーらしからぬ、ちょっといい話だ。

 前回原稿から1カ月強、今はTwitterで「ヒプマイ」と検索すると「降りる」と検索候補に出てくる始末だ。そこでは降りる人の断末魔、そして降りるやつはガタガタ言わず黙って降りろ、そしてさらに黙って降りろっていうやつは何様のつもりだ、と飛び交う世紀末世界の様相を示している。悲しいのは、これらの人たちも少なくとも半年くらい前までは皆、ヒプマイをただ楽しんでいただけだったのだ。

 降りる人のつぶやきを見ると、コミカライズだけでなく運営の体制など複合要因で心が折れた人もいるようだが、私の場合は揺るぎなく原因は100%コミカライズにあり、コミカライズ以外は今も好きだ。キャラクターデザインも声優も曲もいい。だからこそやるせなく、腹をえぐられ丹田に力の入らない日々が続いている。

 脚本がアレなとき、悲しみにくれたオタクはその脚本家がベテランであれば「老害」、女性であれば「寝て取った仕事だ」と傷ついた心を慰める。単なる誹謗中傷でありひどい話なのだが、クソ脚本で視聴者を傷つけた罪は重い。

 しかしおそらく百瀬氏は、ググるかぎり「そんな年でもない(おそらく若い)男性」と思われる。Amazonを見るとヒプマイ以前に百瀬氏は1シリーズの小説を2冊出しているのみで、キャリアが長いわけでもないように見える。よって「老害」ではないし「枕」も考えにくい。しかし傷つけられたオタクは決してあきらめない。今「コネなんじゃないか」という百瀬プリンス疑惑もネット上でささやかれているのだ。

 言うまでもないが確たる証拠もない臆測であり、ひどい話だ。しかし「期待された仕事をしないどころか、本人が一番ウケているのであろう笑えない冗談をかます」という点において、百瀬氏はバイトテロキッズ達を束にしても成し遂げられないインパクトをコミカライズの一発目ですでに成し遂げたのであり、このあたりの力量はさすがそのへんの民草には出せないプリンスの貫禄と言える。問題のコミカライズがCDとなぜかバーター販売されるのも「コミックスを単体で販売すると、売り上げが低迷してしまい若様が意気消沈なされるのではないか」という運営のじいやたちの忖度なのだろうかとゲスパーは尽きない(※臆測です)。

 

悲しみから立ち直るための名著『対象喪失 悲しむということ』

 以上、百瀬氏の悪口を述べてきたが、なにも百瀬氏に限らず、他人や他人が作ったものを愛し崇めるオタク活動は失望と隣り合わせという宿命を背負っている。それでは愛した対象に失望し、傷ついてしまったときにオタクは一体どうすればいいのか。ここで手に取ったのが、小此木(おこのぎ)啓吾氏による書籍『対象喪失 悲しむということ』(中公新書)だ。

 小此木氏は精神科医であり、また椎名林檎によって広く浸透した「モラトリアム」という言葉の産みの親でもある。1979年の本だが指摘される心の問題にまったく古さはない。本書ではさまざまな喪失の臨床例が出てくるが、何も死別だけでなく、離婚や失恋、仕事上の失敗、志望校に入学できなかったり、一方で進学校に入学できたが目標を失ったり、年老いて若さと活動力と健康を失ったり、などさまざまな人々の喪失が紹介されている。最後には自分自身をも失う一生は喪失の連続なのだ。

 本書では、喪失体験の対処として、そこから目をそらすことでもなく、日常生活で紛らわすのでもなく、効いてないぜ? と茶化すのでもなく、怒りに任せ誰かに八つ当たりするのでもなく、過去を必要以上に良くも悪くも脚色することでもなく、喪失に無自覚なまま無気力に日々を過ごすのでもなく、喪失体験をした自分と向き合い続け、消化し、落とし込むことが喪失体験を乗り越えるために必要だとある。その「悲しむ」という行為を怖い、重い、辛い、面倒くさいとないがしろにし続けた人たちが数年後、数十年後、心身に不調をきたすケースがいくつも紹介されている。

 よって、ヒプマイの百瀬氏の脚本にガックリした私がするべきことは、この喪失をちゃんと弔うことなのだ。

 以下が私のした弔いの試行錯誤と、あとから考えてみての考察になる。

【方法(1)】「昔の男」に慰めてもらう

【考察】問題の本丸からは逃げているわけで『対象喪失』の推奨ルートから外れているのだが、今回のヒプマイのように「(百瀬氏の脚本に)嫌になって」ではなく「嫌になったわけじゃなく、流行っている他ジャンルに目移りしただけ」という状態で別れた「昔の(ジャンルの)男たち」には今回大きく慰められた。また、過去にどっぷりはまった萌えを見ることで、今ヒプマイで消沈している気持ちもいつかは平気になるんだろうと、と冷静になれる点もある。

 なお、現在のジャンルに失望し「あのジャンルはやっぱりクソだった、あ~、やっぱりここは落ち着く、ファンの民度も高いしww」と現ジャンルに砂をかけて旧ジャンルに出戻る人は嫌われるし、何よりこれでは過去の脚色になる。今はクソなのかもしれないが、過去に愛したのも事実なのだ。過去をありのままに的確にとらえる姿勢が弔いにおいて重要なポイントになる。

【方法(2)】ネットで愚痴サイトを見て心を慰める

【考察】「ヒプマイ 降りる」と検索すれば、心から血を流し苦しむ同胞を簡単に見つけられる。ただ、「降りるって言ってるやつデベソ」的荒ぶった発言も多く、ただでさえすさんで傷ついた捨て猫のような心がさらに傷つくこともあるため、むやみには推奨できないルートだ。

 しかし、匿名掲示板で「好きになったことを後悔している」という発言を見たときは心を打たれた。同じ気持ちで苦しむ人の端的な表現を見ると目が覚めるような気持ちになれる。

【方法(3)】オタ友に愚痴り心を慰める

【考察】愚痴ろうと思っても自分の中でこんがらがったものが強大すぎて、結局「とても つらい」と横山光輝による漫画『三国志』の霊帝みたいなことしか言えなかったのだが、それを黙って聞いてくれた友人には感謝している。方法(2)と比べるとやはり方法(3)は強い。仮想世界に半日いるより、目の前の生身の人間に一言話す方が、成仏されていくものの質量を大きく感じる。このあたりはネット民大敗北であり、ネットが不得手なところだろう。

 ただし当然、人選は重要だ。目の前の人間に鼻で笑われようものなら、ネットで同じことをされるよりも五億倍のダメージを食ってしまうだろう。

【方法(4)】Twitterで「同担」は極力カットする

【考察】思えばヒプマイにはまったきっかけもTwitterだった。前のジャンルにはまっていたころ、前のジャンルの神絵師たちがヒプマイの二次創作を投稿しだして、当初は「推してるジャンル以外の、特に新興ジャンルの絵を見ると、なんだかそっちに神絵師が行っちゃうみたいでイヤ」と否定的だったのだが、私の意志などクリムゾン氏の漫画に出てくる女剣士以上に弱く、2週間後にはあっさり私も釣られていた。

 新しいジャンルにはまりたての時期に、この人は絵がかわいい、この人は漫画が最高、この人は考察が冴えてる、とあれこれフォローして自分のデッキを作っていくときは、脳内からシャブと同じ成分の汁が出ているといわれても納得するくらい「ガンギマリ」状態だ。そうやってフォローした人の中には今回のコミカライズについて「これもこれでアリだよねww」みたいな強がり発言をしている人もいて胸が痛んだ。

 なまじヒプマイ同人において成功した人ほど「弔い」は余計きついのではないだろうか。これは99%「金が惜しいんだろ?」という意味ではない。同人で金儲けができる人など1%もいない。金ではなく、ヒプマイが供給を絞った長い間、あれこれ考えた考察や漫画などが評価された二次創作作家の場合、コンテンツから降りようとすれば「愛したコンテンツを失う」に加え「そのコンテンツで得た自分の名誉やつながりまでも失う」ことになるのだ。「●●さんの漫画で号泣しました……」「**(キャラクター名など)といったら●●さんですよね!」みたいなことを言ってくれるフォロワーを失うのだ。これはさらにハードな喪失体験だろう。

 ただ、しかしこれは百瀬氏にしてみたら「知らんがな」というのもよくわかる。二次創作がどうなろうが公式になんら責はない。「ヒプマイといったら百瀬さん」なのであり「ズレ」は二次創作の宿命だ。しかし供給を絞り続けオタクの集団をほったらかしにしておけば、つぶやきが次のつぶやきを呼んでアメーバ的に増殖し、AI並みの働きを見せてしまうのは公式とて想像できたはずだ。

 なぜそこまで発酵させた末に、満を持してあのコミカライズを供給してしまったのだろう。「極力何もしない」で長年成功をキープしている『刀剣乱舞』という事例もすでにあったというのに、なぜ死に急いだのかが不思議でならない。やはりヒプマイはファンに向けてではなくプリンスに向けたやたら金のかかった接待なのかもしれない(※臆測です)。

 話を戻すと、Twitterを見ている限り私は未練をひきずりそうなので「あまりつぶやかず、フォローを外すには漫画が神過ぎる」二次創作作家を3人残し、あとはフォローを外した。「あまりつぶやかず」がポイントであり、そういう人しかフォローしていなければおのずとTwitterに常駐しなくなっていく。なのでツイ廃気味な人をフォローしている場合、いくらオキニの絵師であっても、弔いを最優先する場合は切った方がいいだろう。

【方法(5)今後のオタクとしての在り方を考える】

【考察】方法(4)と絡むが、Twitterの依存が進むと、どうしても今流行っているジャンルにはまってしまう傾向が私にはある。新しいものは未知ゆえに魅力が底上げされるし、流行っているジャンルにはまっているときの、厳選フォローが日々ほっといても織りなす自分のタイムラインを眺めるときの多幸感といったら合法ドラッグといってよく、コカインいらずで全然飛べる。

 しかしこの楽しさにうつつを抜かしていたら公式がとんでもない爆弾を持ってきたのが今回の「ヒプマイ事変」だ。「百瀬祐一郎氏って過去にどんな話を書いていたの? 信用して大丈夫なの?」という視点が抜けていたのだ。

 現在進行形で続くライブ感は楽しいが、ライブである以上、裏切られる可能性もある。そしてそれはとてもつらく、また似たようなことを繰り返したら学習しない自分自身にもうんざりしてしまうだろう。がっかりするのはもう今回で十分だ。

 ライブ感がなく寂しくはあるのだが「もう作品は終わっていて、一定数以上評価も得ているものにはまるようにする」安全策も今後は取り入れていきたい。ヒプマイはそもそも、始まってすらいない段階ではまりすぎてしまったのだ。今後は何かにはまるときは必ずシナリオ担当者を確認し、前作の評判などを確認、ルーキーや経験の浅い人の場合はいきなりどっぷりはまらないよう、慎重にいこうと思う。また、Twitterはどうしても流行っているものが物量で押してきてよく見えてしまうので、Twitterはオタク活動には極力使わないようにしていきたい。

 * * *

 以上、(1)~(5)までいろいろ試してみたが、どの方法もいい点はあった。弔いの際に少しでも役に立てば、コミカライズが出て年末年始と2年がかりで落ち込んでしまった私も浮かばれる。最後に百瀬氏はぜひ改名などせず活動を続けてほしい。「この人がかかわっていたら絶対手を出さないリスト」に加えられないからだ。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

◆石徹白未亜の過去記事はこちらから◆

『ヒプノシスマイク』コミカライズに傷心のオタクはどう立ち直ればいいのか?~心理学の名著を読み解く~の画像3★好評発売中!!
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JR東海の運行情報が新公式サイトでわかりやすく! ついでにトイレ問題も解決して

JR東海の運行情報が新公式サイトでわかりやすく! ついでにトイレ問題も解決しての画像1

 これで長い静岡通過時間も、多少は気分が楽になるのか。3月16日のダイヤ改正と共にJR東海の公式サイトが大幅にリニューアルされた。

 このリニューアルの目玉は運行情報の画面をわかりやすくしたこと。JR東海内の新幹線や在来線の運行情報がわかりやすく表示されるようになり、列車の現在地や遅延状況も表示されるようになったのである。さらに路線ごとのTwitterアカウントもつくられ、フォローしておけば、遅延の時も一目瞭然となる。

 これまでも鉄道会社各社ではサイトやアプリなどで運行情報を表示できるサービスを実施。JR東日本のアプリでは、列車の現在地のほか混雑具合までもがリアルタイムで確認できるようになっている。東急線アプリでは、これらに加えて一部駅の改札の混雑具合までもが表示されるようになっている。各社とも、こうしたシステムを提供することで列車が遅延した時などの混雑緩和を目指しているのだ。

 すでに各社ともに導入しているシステムだが、JR東海がサイト上で列車位置を表示することの意義は、とてつもなく大きい。それは、静岡県という東西に長い県の存在だ。

「在来線でも新幹線でも、静岡県を走る時間はとにかく長い。一眠りして起きても、まだ静岡県。18きっぷの時期に在来線で移動しようとすれば、何度も乗り換えて、まだ静岡県という状況が続きます。リアルタイムで移動状況が確認できれば多少は気分も楽になるんじゃないでしょうか」(鉄道ファン)

 果たして効果のほどは不明だが、鉄道会社が乗客によりよく利用してもらおうと改善しているのは事実だろう。この乗客を思う姿勢で東海道線の一部列車にトイレがない問題も解決してほしいところだが。
(文=大居候)