ジブリが映画化しなければ、静かに役目を終えていた『コクリコ坂から』

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『コクリコ坂から』(佐山哲郎・原作、
高橋千鶴・著、角川書店)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてけぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史にさんぜんと輝く「迷」作を、ひもといていきます。

 自分が何か失敗をしたときとか、「あ、今大事なこと言ってるのに噛んじゃった」というときに、「今、噛んだでしょ?」とか突っ込んでくれる人がいると助かる場合がある。「場が和んだよ、笑ってくれてよかったな」みたいな。逆に、失敗についてわざわざ話を戻したりして突っ込んできて、「放っておいてくれたらよかったのに」という場合もある。「過ぎたことにしてくれれば、あらためて恥をかかずに済んだのに」である。

 マンガ『コクリコ坂から』(角川書店)は後者の代表例だ。なぜ、この作品が特別に、あの、世界のジブリで映画化されてしまったのか。放っておいてくれたなら、今さら話題を集めて、「これが原作?」みたいなおかしな注目を集めずに済んだのに。

 まあひと言で言えば、『コクリコ坂から』は、70年代に量産されたような、どこにでも掃いて捨てるほどあるような、そんな少女マンガのうちのひとつなのだ。少女マンガの主人公って、花背負って無意味に乙女なポーズとってアップになったりするんだね、というのを久しぶりに思い出させてもらった貴重な作品である。

56巻でも未完! 『王家の紋章』の乙女ゲー的世界はいつまで続くのか?

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『王家の紋章』56巻(細川智栄子あ
んど芙~みん、秋田書店)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてけきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史にさんぜんと輝く「迷」作を、ひもといていきます。

ラブコメの名手が描く、男女のズレと人間賛歌! 「うどんの女」の妙味

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『うどんの女』(祥伝社)

――幼いころに夢中になって読んでいた少女まんが。一時期離れてしまったがゆえに、今さら読むべき作品すら分からないまんが難民たちに、女子まんが研究家・小田真琴が"正しき女子まんが道"を指南します!

<今回紹介する女子まんが>
えすとえむ
『うどんの女(ひと)』全1巻
祥伝社 定価680円

輪廻転生という萌え要素を回収できなかった、メイ作『天よりも星よりも』

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『天よりも星よりも』1巻(赤石
路代、小学館)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 たぶん現実では叶えられないけど、実現したらいいなという夢ってなんだろう。それは「超能力者になる」じゃないだろうか。恐らく誰でも1度は、「なれたらいいな」と考えたことがあるはずだ。しかしどんなに金を積んでも叶えられないのがこの願い。バブル期、金さえ出せばたいていのものは手に入ると思われていたこの時代に、少女マンガでめっぽう多かったのが超能力者の話だ。

二極化する演劇ビジネス、起爆剤となるのは「城田優」的なイケメン俳優!

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NAKED BOYZのプロデューサーを務め
るカニリカ氏

(前編はこちら)

 ドラマや雑誌の勢いが横ばいや縮小傾向にあるイケメンビジネスの中で、熱狂的な固定客を摑んでいるように見えるのが『ミュージカル テニスの王子様 (以下テニミュ)』などの舞台だ。放送作家であり、"日本最大の"イケメン俳優集団・NAKED BOYZを企画・演出・プロデュースするカニリカ氏に話を聞いた。

視聴率の不振、共倒れする雑誌……飽和状態のイケメンビジネスはどこへ?

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赤西仁、KAT-TUN中丸雄一に囲まれる、幼き日のHey!
Say! JUMP薮宏太。層の厚みがジャニーズ帝国を支える

 7月に入り、夏の新ドラマがスタートした。今期は『花ざかりの君たちへ ~イケメン☆パラダイス~2011』(フジテレビ系、以下イケパラ)、『美男(イケメン)ですね』(TBS系)、『桜蘭高校ホスト部』(TBS系)など、若手イケメン俳優を大量投入した作品がそろっているのが特徴だ。しかし『イケパラ』は初回視聴率10.1%(2話目は6.0%)、『美男ですね』は10.9%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と芳しくない。

萌え要素はそろっていても、使い方を間違えたメイ作『パロスの剣』

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『パロスの剣』(中公文庫)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 世の中には、「惜しい!」ということが結構ある。素材はいいのにどうにも太りすぎとか、高学歴高収入なのに気が利かなくて結婚相手としてはダメだとか。あ、全部外見の話になっちゃいましたが。要は「いいもの持ってるのに、活かしきれてない」のである。

 今回ご紹介する『パロスの剣』は、まさにものすごくいい素材をいっぱい持ってるのに、なんだかおかしな方向に突き進んじゃって、「メイ作」の称号を受けることになったメイ誉ある作品である。

憎悪、孤独、絡みあう感情から生み出る『昭和元禄落語心中』の中毒性

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『昭和元禄落語心中』(講談社)

――幼いころに夢中になって読んでいた少女まんが。一時期離れてしまったがゆえに、今さら読むべき作品すら分からないまんが難民たちに、女子まんが研究家・小田真琴が"正しき女子まんが道"を指南します!

<今回紹介する女子まんが>
雲田はるこ
『昭和元禄落語心中』1巻
講談社 590円

洋服から人と人の関係性を描く『繕い裁つ人』の優しく強靭な意思

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『繕い裁つ人』(講談社)

――幼いころに夢中になって読んでいた少女まんが。一時期離れてしまったがゆえに、今さら読むべき作品すら分からないまんが難民たちに、女子まんが研究家・小田真琴が"正しき女子まんが道"を指南します!

<今回紹介する女子まんが>
池辺葵『繕い裁つ人』1巻
講談社/620円

「耽美」から「ボーイズラブ」へ! 「JUNE」系とは何だったのか

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「JUNE」カルチャー第一線のお二人です

 男性同士の恋愛が描かれたファンタジーを"ボーイズラブ(BL)"と呼ぶのは、もはや周知の事実。そのBL文化が根づく過程で、美しい男性同士の関係が描かれた創作物を"耽美"と呼んだ時代があった。その"耽美"が、一ジャンルとして定着する上で大きな影響力を発揮した雑誌「JUNE(ジュネ)」をご存じだろうか? 1978年にサン出版より「COMIC JUN」として創刊された「JUNE」は(3号から改名)、小説やマンガ、イラストだけでなく、映画、音楽......など、当時のあらゆるカルチャーの"耽美"な部分をクローズアップし、「JUNE」文化を広げてきた。そんな「JUNE」イズムとは、何であったのか。6月26日に米沢嘉博記念図書館で開催された、耽美系文学の確立に貢献した翻訳家・柿沼瑛子氏と、元「JUNE」編集長・佐川俊彦氏によるトークイベント「永遠の6月(JUNE)」の模様をお届けしよう。