「今までで一番良かったナンパは?」人気掲示板の“逆ナン”体験談、見逃せない13選

gyakunan

 人生の中で大勢の異性に出会いますよね。時には恋に落ちたり付き合ったり。それだけではなく、最悪の思い出だけを残した男や、すごいことをした相手、人生そのものをめちゃめちゃにされた相手だったり……。では、そんな彼らとの出会いは? 職場ですか? 学校ですか? もしくは友達の友達? 合コン? 出会い系? 良し悪し関係なく、出会い方は人それぞれですが、そんな数ある出会いの中でも、今回のテーマは「ナンパ」について。

 しかし、「ナンパ」と聞くと、健全なイメージを抱けないのは、きっと私だけではないはず。つい先日、埼玉県にて、ナンパを断られムラムラした20代前半の小学校男性教師が、女子大生へ強制わいせつ行為を働いたとして逮捕される事件がありました。またほかにも、40代女性が、小学生男児とすれ違いざまに「友達にならない?」とナンパしたという騒動も報じられています。その後、ナンパされた少年は気味が悪くなり、急いで帰宅し警察へ通報。見知らぬ中年女性に「友達になろう」とナンパされて、少年はさぞかしぞっとしたでしょう。まったく知らない異性に声をかけられるというのは、性別問わず恐怖がつきまとうものです。

 とはいえ、私は過去に数回ナンパに付いていったこともありますし、したこともあります。お酒の場で声をかけられ、そのままお相手の連れも一緒になって、みんなで飲んだり。それが“尻軽な”のかという話はいったん置いて、なぜ、そのナンパに付いていったのかというと、相手の外見や雰囲気も然りですが、何よりもそのナンパ自体がすごくうまかった。こちらが思わず、「まぁいいかな」と思ってしまうものがあったんです。

 今回みなさんにご紹介したいのは、欧米のナンパ・出会い事情。それも、「逆ナン」事情について。日本でも、逆ナン経験のある女性は少なくないと思いますが、欧米の女性は、その数も技も本当にすごい!

 では、英語圏最大級の掲示板サイト「Reddit」に投稿された、逆ナンにまつわる男性の体験談の一部を抜粋し、抄訳して紹介します。

「今までされて一番良かったナンパは?」

(コメント1)
 自分と同じほどの身長の女性に「どちらの方が背が高いと思う?」と声をかけられ、背を比べてみるために正面に向き合ったら、突然女性にキスをされた。

(コメント2)
 ミュンヘンで行われたオクトーバーフェストに行ったら、オーストリア人の女の子がこっちに歩いてきた。「今友達と、外国人男性を口説けるかっていう勝負でビールを賭けてるんだけど」と話かけてきて「私のこと、勝たせてくれない?」と言われた。

(コメント3)
 女の子が、僕の新しいiPhoneを見せてほしいと言ってきた。「連絡先」へのアクセス方法を聞かれ教えると、彼女の番号を登録された。

(コメント4)
 自分が銀行のドライブスルー用の窓口係だった頃、1人の女性がチューブを通して1枚のメモを送ってきた。「あなたの番号を引き出したい」って。そんな僕らは結婚8年目。もうすぐ9年目を迎えます。

(コメント5)
 夜中、女の子と2人草むらの上に寝転がりながら星空を見ていた。宇宙の話とかいろんな話をしてた。宇宙の話とかは難しくて、僕が最終的に「なんか意味わかんないね」と言うと、彼女は突然横向きになり、「ほかに“意味わかんないこと”がなんだかわかる?」「なんでキスしてきてくれないの?」。

(コメント6)
 女の子がこちらに歩いてきて、彼女の友達を指さしながら「あそこにいる女の子が見える? あの子の友達、あんたのこと、すっごいかわいいと思ってるんだけど」。もちろん僕はすぐに聞いたよ。「その友達は今どこに?」。

(コメント7)
 女の子がそっとメモを渡してきた。それには「Tacos(タコス)…on me…?」と書かれていた……。手紙を読んだ後、その場で意味をネットで調べてたら、彼女はニタニタしながらこちらを見るんだ。彼女がタコスをただご馳走したかっただけなのか、それともタコスで女体盛りして、それを食べてという意味だったんだろうか? いまだに曖昧でわからん……。

(コメント8)
 パーティに女の子が入ってきて、部屋をざっと見渡した後、俺を指さして「あの人だ」と友達に宣言してきてから、こっちに歩いてきて、「今夜私のものになりたいか」と言ってきた。俺自身、いつもはまぁまぁ自信持っているタイプだけど、さすがにあの時は絶句した。

(コメント9)
 パーティに参加した時、1人の女の子と話していたんだ。彼女が風邪の引き始めについて話していたので、僕は「風邪を引かないためにヒゲをのばしてるんだよ」とジョークを言った。すると、彼女も、冬の間は風邪をひかないように、たまに体の毛を処理しないことがあると言って、ビールを一口飲み、少し黙った後に、「あなたのそのヒゲを、私のあそこを見る最初のヒゲにしてあげるのはどう?」と言ってきた。

(コメント10)
 バーテンダーで働いていた頃。1人の女性客にすれ違った時、「ねぇ坊や、あなたの名前は?」と聞かれた。彼女に名前を教えると、彼女はゆっくりと自分のお酒を取りに戻り、「OKありがとう。ただこの後に、どんな男の名前で喘ぐことになるか確認したかっただけ」と言って去っていった。こんなにも驚いたことがあったのは、人生で一度きりだ。

(コメント11)
 アムステルダムでドイツ人の女の子に会った。彼女はブラジリアン柔術をやっているそうで(僕もやっていて、彼女の方が上級)、彼女に「私はセクシーな男性に締め技をされるのがすっごく好きなの。試してみる?」と言われた。

(コメント12)
 1年ほど前、その当時出会って間もない女の子(同じマンションに住んでる子)が僕の部屋に遊びにきた。友達も含め、お酒を飲んだりテレビゲームをしたりしてたけど、僕が外に出ると、すぐに彼女からメールがきた。「なんで私たち、まだイチャイチャしてないの?」。僕は今まで彼女がそう思ってくれてるなんて思いもしなかったから、ストレートにそう言ってくれてすごくうれしかった。それ以降、彼女とずっと付き合ってるよ。

(コメント13)
 外を歩いていた時、反対の通りから1人の女の子が歩いてきた。目が合い、ニコっとほほ笑み軽く会釈した。結構かわいい子だった。数秒後、彼女が道路を横切り急いだ様子でこちらに向かって走ってきた。「私はレイチェル。今すごく急いでるんだけど、これ、私の名刺。よかったら電話して。ディナーでも行きましょう」と言って、さっと軽くハグをして足早に去っていった。すごくかわいかった。最高! と思ったんだけど、僕のすぐ後ろには電話中の僕の彼女が歩いてたんだ。彼女が「電話してあげなさいよ」と言うからすごく驚いたんだけど、「電話して飯なんか食わねぇに決まってんだろって伝えろ」って。それこそ本当にかわいかった。

 いかがでしたでしょうか。私からすると、全部作り話なのでは? と本気で思ってしまうエピソードですが、こうして自分の意志を主張できる・しようとする女性の存在はかっこいいですね。日本もアジア圏内の中では生活様式が欧米化しいてる方とはいえ、恋愛面ではまだまだ文化的ギャップを感じてしまいます。

 文化の違いが生む、日本人からしたら理解し難いとんでもないネタはまだまだあるので、今後も紹介していきますね。
(抄訳・構成/藤子留美加)

少女マンガ家の世界はドロドロ!? 「美人かブスかで大揉め」「枕営業のウワサ」が勃発する裏側

 思春期の男女の甘酸っぱい恋愛ストーリーや、女子同士の友情物語、夢に向かってひた走る少女の姿を描いた作品など、多くの女の子たちに夢を与え続けている少女マンガ家たち。“女の園”であるこの業界は、一見華やかだが、実態は「ドロドロしている」という声も少なくない。有名マンガ誌に作品が掲載されても、人気が出なければ切り捨てられていく過酷な世界だけに、熾烈な競争が繰り広げられるのは当然だろうが、「女の集団という点で、いろいろと厄介な揉め事が多いんですよ」と、とある出版関係者Aさんはため息を吐く。今回は、少女マンガ家界をよく知る人たちに、知られざる業界ウラ話を聞いた。

■あのマンガ家は「美人かブスか」で大盛り上がり

 まず、話を聞かせてくれたのが、少女マンガ家を目指しているとある20代女性Bさん。数年にわたって有名誌にマンガを投稿し続け、現在はデビューに向けて、編集者に作品を見てもらっている段階だという。そんなBさんは、少女マンガ家界の“美醜問題”の根深さに興味しんしんのようだ。

「少女マンガ家って、ほかの作家の容姿の良し悪しをすごくチェックしているんです。私がよく見ている少女マンガ家に関するネット掲示板は、編集部の内部事情が語られるなど、恐らく関係者が集まっているんですが、やれあの作家が美人だブスだと大盛り上がりしていますよ。例えば、TwitterなどのSNSで、美容に関するツイートをしている少女マンガ家が監視の対象になっていて、『美人作家気取りだけど大したことない』『○○の顔を見たくてイベントに行ってきた。全然美人じゃなかった』などといったやり取りがされていたり、ある作家について『あの子は顔の可愛さで人気を得てるだけ』なんて恨み節のような書き込みもありますね。みんな本性をむき出しにしているから、面白いんですよ。男性のマンガ家さんにはあまりないことなのではないでしょうか」

 作品の面白さと、作家自身の美醜は別問題にもかかわらず、なぜ関係者の間で取り沙汰されてしまうのか。その理由について、前出の出版関係者Aさんは、「少女マンガ誌の男性編集者」の存在を指摘する。

「少女マンガ誌の編集部は、ほとんどが女性なのですが、男性もいることにはいます。作家の間では、どうやら『男性編集に推されると、作品を雑誌のいい位置に載せてもらえる』といわれているらしく、『とにかく男性編集に気に入ってもらわなければ』といった意識が芽生えるようなんです。そこで、作品の良し悪しではなく、“ルックス”が着目されてしまうというわけです」

 Aさんの弁について、Bさんも「そういった話はよく聞きます」と同意する。

「男性編集さんって、女性編集さんより、多くのマンガ家やそのたまごを抱えているイメージがあります。敵が多いからこそ、気に入られるために必死になるんです。デビュー前の子たちの間でよく話題に上がるのが、『○○さんが、編集の●●さんに飲みにつれて行ってもらったらしいよ』という話。自らTwitterで自慢する子もいて、そういうのを目にすると、やっぱりイライラしますね。そこで、『あの子は可愛いから、飲みに誘われたんじゃない?』『作品は面白くないみたいだよ』『もしかして、枕営業してるかもね』なんて話が出てきてしまうんです」(Bさん)

 男性編集をめぐって、少女マンガ家たちがにらみ合っている――マンガ家のCさんは、この事態をさらに複雑化させる要因がある、と指摘する。

「少女マンガを描いてきた女性は、現実の恋愛に疎く、男性慣れしていないタイプが多い。そのため、男性編集にアドバイスなどをもらううちに、“ガチ恋”してしまうんです。それで実際に恋愛に発展したカップルもいるというウワサも聞きますが、作家として編集者に作品を評価されたいという気持ちと、女として好かれたいという気持ちがごっちゃになって、ほかの作家に異様なまでの嫉妬心をたぎらせてしまうケースも。これはウワサで聞いた話ですが、とある少女マンガ家が担当の男性編集にネームを提出したところ、そのキャラクターがそっくりそのままその男性編集自身で、エピソードも実際にあった話だったらしく、編集部で物議を醸したことがあったとか。現実と作品の境目があいまいになってしまうなんて、もはやホラーですよね(笑)」

 こうした実情は、出版社サイドにとっても悩みの種になっているという。

「自分の経験したことをベースに作品を作るのは、何も悪いことではありません。しかしその半面、男性編集との関係性で、作家同士がいがみ合ったり、彼女たちの才能が潰れてしまうのは悲しいものです。編集サイドもその点には気をつけていかなければならないと思っています」(Aさん)

 一筋縄ではいかない少女マンガ家の世界だが、「一般社会とは一線を画す面白さもある」(Bさん)との声も。そんな中から、次代の名作が生まれることに期待したいものだ。

少女マンガ家の世界はドロドロ!? 「美人かブスかで大揉め」「枕営業のウワサ」が勃発する裏側

 思春期の男女の甘酸っぱい恋愛ストーリーや、女子同士の友情物語、夢に向かってひた走る少女の姿を描いた作品など、多くの女の子たちに夢を与え続けている少女マンガ家たち。“女の園”であるこの業界は、一見華やかだが、実態は「ドロドロしている」という声も少なくない。有名マンガ誌に作品が掲載されても、人気が出なければ切り捨てられていく過酷な世界だけに、熾烈な競争が繰り広げられるのは当然だろうが、「女の集団という点で、いろいろと厄介な揉め事が多いんですよ」と、とある出版関係者Aさんはため息を吐く。今回は、少女マンガ家界をよく知る人たちに、知られざる業界ウラ話を聞いた。

■あのマンガ家は「美人かブスか」で大盛り上がり

 まず、話を聞かせてくれたのが、少女マンガ家を目指しているとある20代女性Bさん。数年にわたって有名誌にマンガを投稿し続け、現在はデビューに向けて、編集者に作品を見てもらっている段階だという。そんなBさんは、少女マンガ家界の“美醜問題”の根深さに興味しんしんのようだ。

「少女マンガ家って、ほかの作家の容姿の良し悪しをすごくチェックしているんです。私がよく見ている少女マンガ家に関するネット掲示板は、編集部の内部事情が語られるなど、恐らく関係者が集まっているんですが、やれあの作家が美人だブスだと大盛り上がりしていますよ。例えば、TwitterなどのSNSで、美容に関するツイートをしている少女マンガ家が監視の対象になっていて、『美人作家気取りだけど大したことない』『○○の顔を見たくてイベントに行ってきた。全然美人じゃなかった』などといったやり取りがされていたり、ある作家について『あの子は顔の可愛さで人気を得てるだけ』なんて恨み節のような書き込みもありますね。みんな本性をむき出しにしているから、面白いんですよ。男性のマンガ家さんにはあまりないことなのではないでしょうか」

 作品の面白さと、作家自身の美醜は別問題にもかかわらず、なぜ関係者の間で取り沙汰されてしまうのか。その理由について、前出の出版関係者Aさんは、「少女マンガ誌の男性編集者」の存在を指摘する。

「少女マンガ誌の編集部は、ほとんどが女性なのですが、男性もいることにはいます。作家の間では、どうやら『男性編集に推されると、作品を雑誌のいい位置に載せてもらえる』といわれているらしく、『とにかく男性編集に気に入ってもらわなければ』といった意識が芽生えるようなんです。そこで、作品の良し悪しではなく、“ルックス”が着目されてしまうというわけです」

 Aさんの弁について、Bさんも「そういった話はよく聞きます」と同意する。

「男性編集さんって、女性編集さんより、多くのマンガ家やそのたまごを抱えているイメージがあります。敵が多いからこそ、気に入られるために必死になるんです。デビュー前の子たちの間でよく話題に上がるのが、『○○さんが、編集の●●さんに飲みにつれて行ってもらったらしいよ』という話。自らTwitterで自慢する子もいて、そういうのを目にすると、やっぱりイライラしますね。そこで、『あの子は可愛いから、飲みに誘われたんじゃない?』『作品は面白くないみたいだよ』『もしかして、枕営業してるかもね』なんて話が出てきてしまうんです」(Bさん)

 男性編集をめぐって、少女マンガ家たちがにらみ合っている――マンガ家のCさんは、この事態をさらに複雑化させる要因がある、と指摘する。

「少女マンガを描いてきた女性は、現実の恋愛に疎く、男性慣れしていないタイプが多い。そのため、男性編集にアドバイスなどをもらううちに、“ガチ恋”してしまうんです。それで実際に恋愛に発展したカップルもいるというウワサも聞きますが、作家として編集者に作品を評価されたいという気持ちと、女として好かれたいという気持ちがごっちゃになって、ほかの作家に異様なまでの嫉妬心をたぎらせてしまうケースも。これはウワサで聞いた話ですが、とある少女マンガ家が担当の男性編集にネームを提出したところ、そのキャラクターがそっくりそのままその男性編集自身で、エピソードも実際にあった話だったらしく、編集部で物議を醸したことがあったとか。現実と作品の境目があいまいになってしまうなんて、もはやホラーですよね(笑)」

 こうした実情は、出版社サイドにとっても悩みの種になっているという。

「自分の経験したことをベースに作品を作るのは、何も悪いことではありません。しかしその半面、男性編集との関係性で、作家同士がいがみ合ったり、彼女たちの才能が潰れてしまうのは悲しいものです。編集サイドもその点には気をつけていかなければならないと思っています」(Aさん)

 一筋縄ではいかない少女マンガ家の世界だが、「一般社会とは一線を画す面白さもある」(Bさん)との声も。そんな中から、次代の名作が生まれることに期待したいものだ。

帝劇のファッションマナー論争……実は「ツアーTシャツ、痛バ」も問題なし!?

 東京・有楽町・日比谷エリアにある帝国劇場、通称・帝劇。明治44年、日本最初の近代的洋式劇場として創設された帝劇は、現在、日本を代表する劇場の1つとして広く知られている。1年を通してさまざまなミュージカルが上演され、「帝劇=日本ミュージカルの聖地」と見る者も少なくない。

 そんな帝劇に関して、ネットを中心に議論されているのが、“観劇時のファッションマナー”。帝劇に、“格式ある劇場”というイメージを抱いている人は少なくないだけに、ジャージやTシャツなどのラフな格好、また露出度の高い派手すぎる格好で来場する人たちに対し、「ふさわしくないのでは?」といった議論が巻き起こっているのである。

 さらに、特定のファンの間では、さらにこの議論が活発化している。帝劇では、堂本光一主演の『Endless SHOCK』、KAT‐TUN・亀梨和也やKis-My-Ft2・玉森裕太らが主演を務めてきた『DREAM BOYS』、またジャニーズJr.が一挙に介する『JOHNNYS’YOU&ME IsLAND(ジャニーズYOU&ME アイランド)』など、ジャニーズ事務所所属タレントがメインの舞台が頻繁に上演されている。また、昨年夏の『王家の紋章』に宮野真守、今年夏の『ビューティフル』に水樹奈々など、人気声優が帝劇のステージに立つこともある。

 そんな中、帝劇に訪れたファンの中に、彼らのツアーTシャツを着用していた者がいたと、ネット上で波紋を呼んだのだ。「帝劇はコンサート会場ではない」「ほかの出演者の方に失礼」「マナー違反」といった声が飛び交う一方、「Tシャツを着ていること自体は誰の迷惑にもなっていないと思う」「ファンが勝手にルールを作るのは息苦しい」などの反論も。さらに、帝劇に出演する声優が演じるアニメキャラクターの“痛バッグ”(推しキャラの缶バッチやぬいぐるみなどをあしらった「痛々しいバッグ」の意味)を持っていたファンに批判の声が渦巻くなどの炎上が起こったこともある。

 では、実際に、帝劇側は観劇のファッションマナーに関してどのような考えを持っているのだろうか。帝劇を運営する東宝演劇部宣伝室に問い合わせをしたところ、帝劇オフィシャルサイトの「よくあるご質問」にある「ドレスコードはありますか?」で記載している通りだといい、「それ以上のコメントは特にございません」との回答を得た。

 実際にサイトを確認してみると、「ドレスコードはございません。お客様のくつろげる装いでお気軽にお越しくださいませ。しかしながら、他にご観劇をされるお客様も多くいらっしゃいますので、他のお客様のご観劇の妨げにならないような装いを意識していただけますと幸いでございます。例:後方のお客様にご迷惑になるような髪型・髪飾り 背もたれに背中がつかず、前のめり姿勢になる恐れのある厚めの帯の着物など」とある。

 来場者の良識が問われる内容だけに、判断に悩む部分もあるが、これまで3000回以上劇場に通い、観劇マナーに関する番組にも出演する演劇ライターの上村由紀子氏は、この問題にどのような考えを持っているのだろうか。

 まず、上村氏は、観劇時のファッションに関する議論が起こる背景について、「普段あまり舞台の仕事をしないキャストが出演すると、観劇に慣れていないファンの方が劇場に訪れることが増えます。すると、既存の舞台ファンとの間に温度差が生じて、マナー問題で揉めやすいという面があると思います」と語る。

 確かに、帝劇という場所に思い入れがある人ほど、軽装や露出度の高いファッションに「ふさわしくない」という思いを抱きやすいかもしれない。しかし上村氏は、「周囲の観客に迷惑でなければ問題はない」と考えているといい、ただし、「個人的には、ジャージや肌を露出した服だと、劇場内で目立ちますし、浮いてしまいますから、『それでも構わないという強い心を持っているなら思いを通すのもアリ』という感じです。それに、劇場内は空調が効いているので、肌を出していると寒くてツラいですよ」(上村氏、以下同)。

 また、出演者のツアーTシャツを着てくる行為に関しては、「『ほかの出演者の方に失礼』という意見もあるようですが、そこまでの心遣いができるのは素晴らしいこと。『マナー完璧!』と感動します。ただ一方で、ツアーTシャツ自体が迷惑をかけるわけではないので、それを着ることで、その人自身の気持ちがアガるというのなら、特に問題はないと思います」とのこと。

 さらに、ネット上で猛批判を浴びていた“痛バッグ”に関しても、「缶バッチの音がうるさくなければ」といった点に気をつければ、帝劇に持っていくのも問題はないと語る。

「『王家の紋章』に声優の宮野さんが出演された際、“痛バッグ”を持ったファンの方がいて、ネット上で物議を醸していました。そういったファンのせいで『宮野さんが恥ずかしい思いをする』といわれていたようですが、宮野さんご自身はおおらかでファンを大切にする方ですので、むしろファン同士がいざこざを起こす方が心を痛める気も。それに“痛バッグ”以上に、出待ちの際に撮影禁止の俳優さんに対して勝手に写真や動画を撮る、洋服等を触るといった行為の方が問題視されるべきではないでしょうか」

 帝劇でのファッションマナーに関しては、「ロイヤルホストで晩ごはんを食べられる格好」を意識していれば問題ないとのこと。

「ファミレスの中ではちょっとグレードの高いロイヤルホストに行く服装をイメージしてもらえれば。なので、デニムやサンダルでももちろんOK。帝劇に行くのは就職試験に行くのとは違いますから。それに、ここ5年で観劇マナーはかなり向上している印象もありますし、演劇界に新しいファンを呼び込むためにも、そんなに締め付ける必要はないと思っています」

 上村氏は、「ちゃんとした服装をしていても、人に迷惑をかけるマナー違反をしている人がいて、そちらの方が問題」という。観劇時において「高さ(後ろの席の人が見えにくくなるようなお団子や盛り髪、帽子など)」「匂い(香水やハンドクリーム、また汗の匂いなど)」「光(スマホ画面、照明を反射するスパンコールの服など)」「音(スマホの着信&バイブ音、ダウンジャケットの“シャカシャカ”音、ビニール袋の“ガサガサ”音など)」の4つを出さないことを心がけるべきとし、また「大きな荷物や、かさばるダウンやコート類なども邪魔になるので、劇場内のクロークやロッカーに預けるといいと思います。劇場のサービスで利用できるものはどんどん利用しましょう」と語る。

 帝劇でのファッションマナー問題は、今後もネット上で議論を呼ぶだろうが、その際は「果たしてそれは、人に迷惑をかけているのか?」という視点を持つべきかもしれない。

帝劇のファッションマナー論争……実は「ツアーTシャツ、痛バ」も問題なし!?

 東京・有楽町・日比谷エリアにある帝国劇場、通称・帝劇。明治44年、日本最初の近代的洋式劇場として創設された帝劇は、現在、日本を代表する劇場の1つとして広く知られている。1年を通してさまざまなミュージカルが上演され、「帝劇=日本ミュージカルの聖地」と見る者も少なくない。

 そんな帝劇に関して、ネットを中心に議論されているのが、“観劇時のファッションマナー”。帝劇に、“格式ある劇場”というイメージを抱いている人は少なくないだけに、ジャージやTシャツなどのラフな格好、また露出度の高い派手すぎる格好で来場する人たちに対し、「ふさわしくないのでは?」といった議論が巻き起こっているのである。

 さらに、特定のファンの間では、さらにこの議論が活発化している。帝劇では、堂本光一主演の『Endless SHOCK』、KAT‐TUN・亀梨和也やKis-My-Ft2・玉森裕太らが主演を務めてきた『DREAM BOYS』、またジャニーズJr.が一挙に介する『JOHNNYS’YOU&ME IsLAND(ジャニーズYOU&ME アイランド)』など、ジャニーズ事務所所属タレントがメインの舞台が頻繁に上演されている。また、昨年夏の『王家の紋章』に宮野真守、今年夏の『ビューティフル』に水樹奈々など、人気声優が帝劇のステージに立つこともある。

 そんな中、帝劇に訪れたファンの中に、彼らのツアーTシャツを着用していた者がいたと、ネット上で波紋を呼んだのだ。「帝劇はコンサート会場ではない」「ほかの出演者の方に失礼」「マナー違反」といった声が飛び交う一方、「Tシャツを着ていること自体は誰の迷惑にもなっていないと思う」「ファンが勝手にルールを作るのは息苦しい」などの反論も。さらに、帝劇に出演する声優が演じるアニメキャラクターの“痛バッグ”(推しキャラの缶バッチやぬいぐるみなどをあしらった「痛々しいバッグ」の意味)を持っていたファンに批判の声が渦巻くなどの炎上が起こったこともある。

 では、実際に、帝劇側は観劇のファッションマナーに関してどのような考えを持っているのだろうか。帝劇を運営する東宝演劇部宣伝室に問い合わせをしたところ、帝劇オフィシャルサイトの「よくあるご質問」にある「ドレスコードはありますか?」で記載している通りだといい、「それ以上のコメントは特にございません」との回答を得た。

 実際にサイトを確認してみると、「ドレスコードはございません。お客様のくつろげる装いでお気軽にお越しくださいませ。しかしながら、他にご観劇をされるお客様も多くいらっしゃいますので、他のお客様のご観劇の妨げにならないような装いを意識していただけますと幸いでございます。例:後方のお客様にご迷惑になるような髪型・髪飾り 背もたれに背中がつかず、前のめり姿勢になる恐れのある厚めの帯の着物など」とある。

 来場者の良識が問われる内容だけに、判断に悩む部分もあるが、これまで3000回以上劇場に通い、観劇マナーに関する番組にも出演する演劇ライターの上村由紀子氏は、この問題にどのような考えを持っているのだろうか。

 まず、上村氏は、観劇時のファッションに関する議論が起こる背景について、「普段あまり舞台の仕事をしないキャストが出演すると、観劇に慣れていないファンの方が劇場に訪れることが増えます。すると、既存の舞台ファンとの間に温度差が生じて、マナー問題で揉めやすいという面があると思います」と語る。

 確かに、帝劇という場所に思い入れがある人ほど、軽装や露出度の高いファッションに「ふさわしくない」という思いを抱きやすいかもしれない。しかし上村氏は、「周囲の観客に迷惑でなければ問題はない」と考えているといい、ただし、「個人的には、ジャージや肌を露出した服だと、劇場内で目立ちますし、浮いてしまいますから、『それでも構わないという強い心を持っているなら思いを通すのもアリ』という感じです。それに、劇場内は空調が効いているので、肌を出していると寒くてツラいですよ」(上村氏、以下同)。

 また、出演者のツアーTシャツを着てくる行為に関しては、「『ほかの出演者の方に失礼』という意見もあるようですが、そこまでの心遣いができるのは素晴らしいこと。『マナー完璧!』と感動します。ただ一方で、ツアーTシャツ自体が迷惑をかけるわけではないので、それを着ることで、その人自身の気持ちがアガるというのなら、特に問題はないと思います」とのこと。

 さらに、ネット上で猛批判を浴びていた“痛バッグ”に関しても、「缶バッチの音がうるさくなければ」といった点に気をつければ、帝劇に持っていくのも問題はないと語る。

「『王家の紋章』に声優の宮野さんが出演された際、“痛バッグ”を持ったファンの方がいて、ネット上で物議を醸していました。そういったファンのせいで『宮野さんが恥ずかしい思いをする』といわれていたようですが、宮野さんご自身はおおらかでファンを大切にする方ですので、むしろファン同士がいざこざを起こす方が心を痛める気も。それに“痛バッグ”以上に、出待ちの際に撮影禁止の俳優さんに対して勝手に写真や動画を撮る、洋服等を触るといった行為の方が問題視されるべきではないでしょうか」

 帝劇でのファッションマナーに関しては、「ロイヤルホストで晩ごはんを食べられる格好」を意識していれば問題ないとのこと。

「ファミレスの中ではちょっとグレードの高いロイヤルホストに行く服装をイメージしてもらえれば。なので、デニムやサンダルでももちろんOK。帝劇に行くのは就職試験に行くのとは違いますから。それに、ここ5年で観劇マナーはかなり向上している印象もありますし、演劇界に新しいファンを呼び込むためにも、そんなに締め付ける必要はないと思っています」

 上村氏は、「ちゃんとした服装をしていても、人に迷惑をかけるマナー違反をしている人がいて、そちらの方が問題」という。観劇時において「高さ(後ろの席の人が見えにくくなるようなお団子や盛り髪、帽子など)」「匂い(香水やハンドクリーム、また汗の匂いなど)」「光(スマホ画面、照明を反射するスパンコールの服など)」「音(スマホの着信&バイブ音、ダウンジャケットの“シャカシャカ”音、ビニール袋の“ガサガサ”音など)」の4つを出さないことを心がけるべきとし、また「大きな荷物や、かさばるダウンやコート類なども邪魔になるので、劇場内のクロークやロッカーに預けるといいと思います。劇場のサービスで利用できるものはどんどん利用しましょう」と語る。

 帝劇でのファッションマナー問題は、今後もネット上で議論を呼ぶだろうが、その際は「果たしてそれは、人に迷惑をかけているのか?」という視点を持つべきかもしれない。

「話が通じない男」はなぜ生まれるのか? 男女の“コミュニケーション不全問題”を紐解く

 「将来や就職など真面目な話をしようとすると応じてくれない彼氏」「付き合いで飲みに付き合っただけなのに自分に気があると勘違いする職場の既婚上司」「グチを呟いただけなのに『オジサンも職場と家の板挟みで辛いんだから大目に見てよ』とTwitterで絡んでくるクソリプおじさん」……。

あなたもこんな「話を聴かない(=話の通じない)男」たちに遭遇したことはないだろうか? 心をモヤモヤさせられる彼らとは、できれば関わらずにいたいけれど、職場の上司や自分のパートナーが「話を聴かない男」だったらどうすればいいの? そんな疑問に始まり、これからの時代に求められる男女のコミュニケーションについて考えるトークイベント『早稲女同盟×桃山商事-<語る女>と<聴く男>の共闘に向けて-』が、浅草・田原町の本屋Readin’ Writin’ BOOK STOREで開催された。

 イベントの主催は、同人誌「いばら道」発刊している早稲女同盟。2015年にさまざまなバックグラウンドを持つワセジョ(早稲田大学に通う女子学生または卒業した女性)が集まって発足され、エッセイや詩、小説、漫画などを通して「自分と向き合い、自分の言葉で語る」表現活動を行っているという。今回は立ち上げメンバーである編集長・早乙女ぐりこ氏、橘まり子氏、伏見ふしぎ氏の3名が登壇。彼女たちのトーク相手は、9月に新刊『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)を刊行した桃山商事の清田代表と森田専務。“失恋ホスト”として1,000人以上の女性たちのお悩みに耳を傾けてきた彼らは、「聴く男」の代表としてブッキングされたそうだ。そんな「語る女」と「聴く男」たちによるトークのハイライトをレポートしたい。

◎「プレゼンテーションのことをコミュニケーションだと思っている」問題

 イベント前半では、早稲女同盟の3人が出会った「聴けない男」の具体例で盛り上がった。飲み会の席で「彼女がほしい」と相談されたのでアドバイスをしたら「それは嘘でしょ!」と、こちらの意見を全否定し、始終モテない自慢を繰り広げる男友達や、「最近は恋愛モードじゃない」「タイプじゃない」と断っているのに、「で、いつデートする?」と何度も誘い続けてくる男などのエピソードに、登壇者たちからは「もはやサイコパス」「腹が立つというより、むしろ可哀想」と辛らつな意見も飛び交った。

 「おそらくその男性はアドバイスがほしいんじゃなくて、“アテンション”がほしいだけだったのではないか。モテない自慢も、サービス精神からその場を盛り上げようと、つい話を盛ってしまっているのかもしれない。自分の興味がそこ(自分がモテないこと)にあるため、しゃべれる話題がそれしかない可能性も」と清田氏は解説する。

 また「男性は一方的なプレゼンテーションのことをコミュニケーションだと思っている」(清田氏)という説には、皆思い当たる節があるのか、会場内からも「あ~~~」と嘆声が漏れた。学生時代、塾講師のアルバイトをしていたという早乙女氏は、「中学1年生の男子でも、すでに話を聴けない子がいた。ほかの生徒に指導している最中に割り込んできて、一方的に自分の話をし始めたり。男性講師にはそんな態度じゃなかったので、家庭で母親が息子を甘やかしすぎているせいで、女の人は自分を無条件に受け入れてくれる存在だと思っているんじゃないか」と経験談を話し、問題の根深さが浮き彫りになった。

 イベント後半では、話題は「語る」という行為に及んだ。早稲女同盟発刊の「いばら道」は、「セックス」「仕事」「アイドル」など、1つのテーマについて各執筆者が自分の言葉で語っていく、という形式を採っているという。旧来的なジェンダー観に根づいている「男=語る側」「女=聴く側」という関係性を逆転させたところに同誌の面白さがあるのだろう、と清田氏は指摘する。

 しかし早乙女氏によれば、男性が、例えば『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)のようにオチのある話を好み、面白さを競い合うのとは違って、「順番に語るという同じ形式を取っていても、お互いを肯定し共感の和が広がっていくような癒やし効果を得ている」そうだ。「読者からも『これは私の話です!』という声が多く、どの作品に対しても満遍なく感想が届く。執筆者と読者の枠も外れて、読者だった子が書きたいと言って次号に寄稿してくれることもある」と橘氏。一方、男性読者からは誤字の指摘や作品を点数化して評価するような感想が届くそうで、「競い合いがない世界は男性にはないんですか? それに男の人って友達同士では仕事やプライベートの相談をあまりしない気がする。苦しくなるまで抱え込んで疎遠になった友人もいるし……語ることで楽になることもあるのになあ」と伏見氏は首をかしげる。

 この問いには「友人関係の捉え方の問題かもしれない」と森田氏。「上司や先輩など上下関係なら甘えてもいいが、友人同士はフラットな関係だから甘えられないと考えている。そもそも、男はそんなに自分の弱い部分を語らないものだという思い込みもあるかもしれない」と言う。中高の6年間を男子校で過ごした清田氏は、「ゴミ箱にゴミをシュートするとか、授業中にどれだけ面白い発言ができるかとか、いつでも全裸になれるとか(笑)、自分が勝てることは何かを考え、ひたすらパワーゲームを続けていた」と当時は自身も男性的なコミュニケーションに興じていた経験を明かしつつ、「でもそれは脳の構造の問題などではなく、単に男性は『語り合う』『会話を楽しむ』ということに慣れていないだけではないか』と分析。

 そしてバカリズム脚本のドラマ『架空OL日記』(日本テレビ系)を例に挙げ、ゴールや結論があるわけではなく「わかる~」という感覚を共有することで延々と盛り上がれるOLたちの会話を絶賛した。こうした「シスターフッド」とも呼べる関係は、昨年大ヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『カルテット』(ともにTBS系)などでも肯定的に描かれているといい、そうなると同時に巻き起こる男性不要論についても触れられた。

◎男女が「共闘」するためには開かれたパートナーシップが重要

momoyamas

 最後に「男性自身が変わるきっかけは、失恋、失業、病気などのアイデンティティークライシスを経験する“内圧”か、今のままでは自分の立場が不利になっていくという“外圧”のどちらか」と、かつては人の話がまったく「聴けない男」だった自身の経験と併せて語った清田氏。

 「例えばカフェで充実した楽しい2時間を過ごせる男性と、会話はつまらないけれど高い焼肉奢ってくれる男性ならどっちがいいかという話で、おそらく前者の方がいいという女性が多いのでは?」と投げかけると、会場の女性陣も大きく頷く。早稲女同盟の面々も、学生の頃は彼氏の言動にモヤッとしても自分が我慢すればいいと黙っていたこともあったが、そんな一方的な関係を解消し、今では話し合えるパートナーと結婚した人が多いという。

 ここで早乙女氏が「結婚生活に必要なのは『共感』と『共闘』だと思っていて」と今回のトークテーマ「共闘」について切り出す。「共闘」というからには戦う相手がいる。それは家事分担、親戚付き合い、出産、子育て、介護など、その都度発生する現実の問題を指すが、2人がお互いにずっと向き合い「わかる~」と共感し合っているだけでは解決に進まない。

 「夫婦の中だけで閉じない、ということが大事なんだと思う。そのためには、それぞれが精神的に自立して、外に向かって開いている必要がある」と森田氏。また例えば家電1つ買うにしても、「これで好きなの買っていいよ」と男性がお金を出してしまったら、「それはコミュニケーションじゃないし『共闘』とは呼ばないよね」と清田氏は語る。

 そうなりがちな背景には、結婚したら相手の人生を背負わなければという、男性側の根強い規範意識や、それに乗っかる女性の存在もあるだろう。しかし、男女の役割にこだわることなく、純粋に目の前にいる相手に興味を持って「語る」「聴く」というプロセスを積み重ねていくことが、確かなパートナーシップを築く唯一の方法なのかもしれないと思わされるトークイベントだった。

「刑務所に入ってたけど、なにか質問ある?」元女囚が立てた掲示板、話題はメイク事情?

syukannsi

 ネットの掲示板を読んだり投稿してますか? かくいう私はネット掲示板が大好きで、ハマると気付けば四六時中ずっと見てしまいます。何か面白いことがあれば掲示板。何か面白くないことがあっても、掲示板。面白いことないかな? と退屈しても掲示板。自分よりひどい目にあってる人がいないかな? と思っても掲示板。なぜなら、掲示板にはどんな話題も転がっていて、日常的なことから、それこそ思いもつかなかったようなこと、探せばなんでもあります。

 日本の掲示板でさえ数えきれないほどの情報があふれていますが、海外の掲示板も面白い。「Reddit(レディット)」という、2005年にアメリカで創設されたソーシャルニュース・掲示板サイトは、英語圏最大級の規模で、日本の掲示板とほぼ同じく、利用者が自由にトピック立て、コメントすることができるもの。なんでもありで、日本では聞けない刺激的な話題もてんこ盛りです。そんな面白い数あるトピックの中から、今日紹介したいのは、アメリカの元女性囚人による、リアルな刑務所生活にまつわるもの。

 日本のムショ話もさることながら、海外の刑務所もすごいんです。映画などでイメージしていた刑務所は、怖くて野蛮なイメージがありますが、実際の刑務所はどうなのでしょうか!?  トピックのコメントを抜粋し、抄訳して紹介します。

元ドラッグ中毒女性「刑務所に入ってたけど、なにか質問ある?」

【トピック主】
 私は21歳のときに刑務所に入った。刑務所に入るとまず最初に、何の中毒(中毒者)なのか聞かれる。酒か精神薬に依存してると言えば、抗不安薬を毎日投与されるんだ。捕まって最初の2週間、刑務所の薬物依存治療エリアにいた頃は穏やかだった。収監者の間で口ゲンカがちょっと起こったりしたけど、「私たちは中毒者なだけで犯罪者じゃない。みんなで一緒に中毒を克服していくんだ」みたいな、ちょっとした仲間意識があったから。

 この治療エリアには、共同シャワーエリアと、ベッドが4つ並んだ部屋が並ぶ就寝エリアがある。シャワールームが1人ずつ区切られてたから、そこで結構、女同士でいちゃいちゃしてる連中もいて、中にはすっごく変なこともあった。電動シェーバーを使い回ししてるんだよ。シェーバーは各寝台に1つあるのに、わざわざその古い電気シェーバーを求めて列ができることもある。それで足の毛や陰毛の処理をしているんだろうけど、中にはシェーバーを反対に持って刃のない方をエッチなことに使ってる人もいた。超絶きもい。シェーバーで、だなんて思いついたこともないわ。

 電子レンジとか給湯器もあったから、カップ麺もホットミルクもコーヒーも作れたりした。切手つきのはがきとペンももらうことができて、家族に手紙が書けたし、お願いすればトイレットペーパーやシャンプー、石けんや歯磨き粉ももらえた。監視カメラの回る間であれば庭の散歩もできて、ヨガクラスもあったし、フィットネス、ジムも、図書館もあった。

 でも2週間後、警備が最大に厳しい刑務所に移動に。一部屋につき寝台は1つで、ほとんどの時間は施錠されてて、ハイテクな建物だった。コミュニティルームに行けば数時間テレビを見ることはできたけど、お湯は使えなくなった。収監前に罰金を払わなかった人は、幼児殺人者と同じ部屋に閉じ込められて、その部屋の人たちはみんなから敬遠されてたよ。ある日、1人の幼児殺人者が、私が食べてないオートミールを頂戴と言ったことで、みんなにボコボコにされた。鉄のドアのフレームに顔を思いっきりぶつけてる女の子もいたり、喧嘩もいっぱい。ここは、本当にひどい環境だった。

 ちょっと長くなっちゃったから、もうやめるけど、質問があればなんでも答えるよ。

<コメント1>
 刑務所では冷静を保ったり、問題を起こしそうな人と距離を置くのは簡単じゃないと思う。囚人同士のケンカに巻き込まれないように、なにか心がけてた?

<トピック主>
 攻撃的な囚人にずーっと囲まれて過ごすのは、本当に最悪だったよ。刑務所に行って最初の食事中、私のテーブルで1人の女が別の女を攻撃しだしたのを覚えてる。本当にあっと言う間にケンカが起こって、私はまだ座ったままだったから、ほかの子が私を引っ張って引き離してくれたの。

 その後にわかったんだけど、ケンカとまったく関係ない子がターゲットになっちゃって、顔を殴られて目の周りの骨が折れたかなんかで、救助に運ばれるまで床に倒れこんで、のたうち回って泣き叫んでた。それ以降、ケンカした女たちのことはもう見てない。誰も私にケンカをふっかけたりしなかったよ。そんなふうにする理由もなかったし。

 私はずーっと独房にこもってて、独房の外に出ることが許される時間でも絵を描いたり、すっごく長い手紙を書いて過ごしてた。良くも悪くも、誰かのことを話したりしなかった。とにかくポジティブでいるように心がけて、話すよりも聞く方に徹してた。本当は、すっごく不安で憔悴してたのに、監獄では「スマイル」っていうあだ名をつけられたよ。

<コメント2>
 独房から出るのは、どんな時?

<トピック主>
 食事の時。でもその時間が、一番ケンカが起きやすいんだよね。

<コメント3>
 カミソリといえば、俺が刑務所で見た一番奇妙だった光景は、1人の男がカミソリで全身の毛を剃りながら、まつ毛まで剃ってたこと。なんでそんなことしてたんだろう。

<コメント4>
 化粧したりとか、ムダ毛の処理って、女の子にとっては大事だよね。私は精神科に入院してたことがあるけど、そこでは化粧とかムダ毛処理をしなきゃいけなかったもん。でも、毎日できてなかった人もいるけどね。

<コメント5>
 精神病で入院していたことがあるけど、逆の状況を見たよ。精神病に入院してた女の子は、みんな化粧することも、髪の毛を下ろしたりすることすら許されてなかった。自尊心を高めるみたいなことがその理由だったけど、女の子は全然幸せそうじゃなかった。

 でも黒人の子だけ美容院に行くことが許されてた。彼女たちは白人の子よりも髪の毛の手入れが必要だからね。黒人の子たちが美容院から戻ってきて前よりキレイになってるのを見ても、白人の子たちは文句ひとつ言うことも許されてなかった。精神病棟はめちゃくちゃだったよ。

<トピック主>
 私が精神科に入院したときは、看護婦さんは私に、出かけるときにメイクなんか必要ないとか言ってたよ。失礼だなって思った。そのときは絶望の真っただ中だったけど、メイクしたり、日常のそういう行為って、普通の感覚を思い出すのにすごく大事だし、日々がんばろうって思える力になったな。

<コメント6>
 どうして罰金をくらったの?

<トピック主>
 違うよ。罰金はくらってない。私が言ってるのは、罰金をちゃんと払ってない人は、精神病持ちの暴力的な囚人とか、殺人者、強姦犯と同じエリアに入れられるってこと。最初に、セキュリティが一番厳しいところに入れられるのは、喧嘩っ早いとか、そうゆうのを観察されるため。だから、その間は閉じ込められることもないけど、セラピーとかもない。ひどい環境だよ。刑務所を出て、すぐ再犯するのも全然驚かないな。だって、改善できることって、もっとあるのに、みんなそんなこと全然話さないし。

 いかがでしたでしょうか。精神科に入院していた人のコメントもいくつか出てきましたが、海外の精神科も興味深いですね。黒人女性は美容院が許されるとか、白人は許されないとか、メイクをするのはOKか否か。一番盛り上がっているのは、外見にまつわるテーマだったようです。欧米の精神科に限らず、日本でも同じように施設によって化粧の扱いは異なるのでしょうか? そんな疑問も、きっと掲示板を探れば解決しそうです!

 海外の掲示板は利用者数の多さもあってか、刺激的な内容がゴロゴロ。また面白いトピックができたら、紹介していきますね。
(抄訳・構成/藤子留美加)

渡辺直美、ブルゾンちえみ……安室奈美恵の“ギャルマインド”を継承する20代女性芸人たち

 

(前編はこちら)

■山口百恵の引退とは「似ていない」

――安室さんの私生活が及ぼした影響に関してもお聞きしたいです。安室さんは1997年にできちゃった結婚を発表し、翌98年に長男を出産しています。当時まだ20歳という若さでした。

浅見悦子氏(以下、浅見) 「いさぎがいい」という印象でした。ちょうどその頃、晩婚化が進みつつあった中、安室さんは“適齢期”というものに縛られず、「自分が今やりたいことをやる」と決断したように思いましたね。活動においても、結婚・出産後に、それまで売れていた曲とは路線変更して、ブラックカルチャー色が強めになっていったのも、彼女が「そうしたいからした」のではないかと感じるんです。

――今回の引退発表にも、通ずるものがあります。

浅見 引退すると聞いたとき、「そうきたか」と思って、ある意味驚かなかったです。「S Cawaii」で12年、デビュー20周年直前の安室さんにインタビューを行ったとき、「20年後も今のように歌っていたい?」と質問したところ、「マドンナのような方もいるので、それぐらいまでは頑張ってみます(笑)! みなさんにまだ見たいっていってもらえるのであればやるし、もう見たくないのであれば『じゃ!』って(笑)。未来はわからないですね」と答えていたんです。マドンナのように長く続ける先輩をかっこいいなぁと思いつつ、一方で、そこまでやらないかもしれないと感じている様子が伝わってきました。やっぱり「その時になったら考える」っていうスタンスなのかもしれませんね。安室さんの引退発表は、山口百恵さんの引退に似ているといわれていますが、私は違うなと感じていて、百恵さんは「結婚するから」という理由があった一方、安室にはそういった理由は特にないですよね。「今、引退したいと思ったから引退する」だったのではないかと思います。

――40歳になったという節目もあったような気がします。

浅見 40代はターニングポイントで、これからのことを考える時期というのは、とても共感しますね。20~30代、目の前のことをガムシャラにやってきて、やり切ったと思えた瞬間、考え方がガラッと変わったり、別のことがやりたくなることがあるんですよ。

 

――その一方で、今の若い世代には、安室さんの“適齢期”に縛られず、今やりたいことをやるといったスタンスは、あまり浸透していない気がします。

浅見 そうなんですよ。「S Cawaii」ってギャルの象徴たる雑誌で、読者もモテとかには興味がなく、結婚するにしても、できちゃった結婚が多かったんですが、最近では「婚活特集」が組まれているんです。今の20歳くらいの子は、「早く結婚して専業主婦になりたい」「ママになりたい」という願望があるみたいで、もしかしたら、彼女たちが身近にあこがれるのは“ママタレ”になったのかもしれません。ギャルとは、インディペンデントな存在で、モテからも、男からも、他人の目からも独立して、自分が好きなことをやる子だと思っていただけに、最近の「S Cawaii」読者は、ギャルではないのかなぁとも感じますね。

 安室さんの生き方は、ギャルに影響を与えたと思いますが、徐々にメディアに姿を出さなくなったことで、ギャルにとって「なれる存在」から「なれない存在」となってしまったのではないかとも思えますね。

――ギャルマインドは消えてしまったのでしょうか。

浅見 むしろ、20代の女性芸人さんに、ギャルマインドが引き継がれているような気がしますね。渡辺直美さん、ゆりやんレトリィバァさん、ブルゾンちえみさんは、自分のやりたいファッションをしていて、媚びていない感じがするし、女の子のかっこよさ、オシャレさを牽引し始めているのではないでしょうか。どんなタイプの女性から見ても、彼女たちは愛される要素を持っているし、それは安室さんもそうだったと思います。

 ただやっぱり、ギャルマインドを持った子は減っているので、この現状にさみしさを感じますが、80年に聖子さんがデビューして、90年代半ばから2000年頭にかけて、安室さんと浜崎さんが登場して……と考えると、ちょうど20年くらいの間隔で、女の子に大きな影響を与える“あこがれの女性”が現れているんです。だから、3年後の20年くらいに、また新しい女性が出て来るんじゃないかなぁと期待しています。

浅見悦子(あさみ・えつこ)
1972年生まれ。ウェブメディア「OTONA SALONE」編集長、元「S Cawaii!」編集長。「Ray」「ef」「健康」など、主婦の友社にて、幅広い世代向けの女性誌の編集に携わり、美容・健康編集者歴は20年以上となる。

安室奈美恵、「ファッション」「メイク」「マインド」が女の子たちに与えた価値観

 2017年9月20日、歌手の安室奈美恵が、来年9月の引退を発表した。日本を代表する歌姫の突然の引退表明は、世間に衝撃を走らせ、ネット上には、「信じられない!」「どうしてこんな突然?」「悲しすぎる」といった声が飛び交う一方、「立派な引き際に感動」「第2の人生を楽しんでほしい」といったエールも多く寄せられていた。

 安室は1995年、小室哲哉プロデュースのシングル「Body Feels EXIT」をリリースし、一躍時の人となった。10代のコギャルたちは、こぞって彼女のファッションや髪形、メイクをマネし、96年には“アムラー”が全盛に。リリースするシングルは軒並み大ヒットを飛ばしたものの、97年には、突然TRFのダンサー・SAMとのできちゃった結婚を発表する。その後、02年には離婚を経験するが、常にステージには立ち続け、近年ではその圧倒的なパフォーマンス力でファンを虜にしている。

 齢40を迎えてもなお、デビュー当時と変わらず“安室ちゃん”という愛称で親しまれる彼女は、一体ギャル、ひいては女の子にとって、どんな存在だったのだろう。「S Cawaii!」(主婦の友社)元編集長で、現在ウェブメディア「OTONA SALONE」編集長を務める浅見悦子氏に話をうかがった。

■激しく踊って歌う女性歌手を見たことがなかった

――浅見さんは、96年当時のアムラーブームをどのように見ていましたか。

浅見悦子氏(以下、浅見) 95年、コギャルブームの先駆けとなった「Cawaii!」(主婦の友社)が創刊されたんですが、当時は、コギャルたちの“お手本”となる女性が芸能界におらず、同誌には当初、読モばかりが出ていました。80年代頭だと、松田聖子さん、中森明菜さん、小泉今日子さん、80年代の終わりの方だと、南野陽子さん、斉藤由貴さん、菊池桃子さんといったアイドル歌手が女の子のあこがれだったものの、その後、アイドル氷河期が訪れ、女優のW浅野(浅野ゆう子、浅野温子)、鈴木保奈美さん、山口智子さんなんかが、人気になっていきました。アイドル歌手ではなく女優の時代になったのですが、若い女の子にとって、女優さんは遠すぎる存在なので、コギャルの“なりたい像”にはならなかったんですよね。そんな時、彗星のごとくコギャルたちの前に現れたのが、安室さんだったという印象です。

 私は安室さんの5歳年上なので、アムラーブームの頃は、もう20代で社会人2年目。普通女の人って、自分より少し上の女性にあこがれを持つものですが、初めて年下の女の子で「すごい!」「かっこいい!」と思ったのが、安室さんでした。

――安室さんのどのようなところが、かっこよかったんでしょう。

浅見 まず、93~94年頃に、いわゆる“小室サウンド”がブームになっていたという下地があったかと思います。「小室サウンドはかっこいい」という風潮の中、安室さんが登場し、しかも“踊りながら歌う”というのが、画期的でかっこよかった。それまで日本には、あんな激しく踊って歌う女性はいなかったのではないでしょうか。私たちの世代では、マドンナやジャネット・ジャクソンなど、欧米の女性でしか見たことがなかったんですよ。安室さんは、いうなれば、親近感を抱かせるアイドル性を持った“アーティスト”でした。

――確かに、楽曲も、可愛さよりかっこよさが際立ったものでした。

浅見 モテや媚びを意識していないようなところも、かっこよかったですね。若い女性で、あそこまで男性を意識しない歌手は、それまでいなかったような気もします。安室さんはスタイルが日本人離れしていて、ミニスカートがとてもよく似合いますが、それは男性に可愛く見せるためではなく、脚をきれいに見せるためのもの。ピンクふわふわなミニスカートとは真逆の、シャープ、ストレート、キラキラなミニスカートでした。そんなところが、コギャルの「あんなふうになりたい」という思いを揺さぶったのではないでしょうか。

――安室さんのヘアメイクも、コギャルに影響を及ぼしましたよね。

浅見 なんて言ったって、あの小顔ですよ(笑)! 当時、資生堂の「ロスタロット」という小顔コスメが飛ぶように売れ、雑誌の特集でも「小顔」がよく取り上げられるようになり、小顔ブームが到来しました。それは、やっぱり安室さんの影響が大きかったように思います。今では、ギャルではなくとも、女性がメイクでシェーディングすることは珍しくなくなりましたし、写真を撮るときにあごを引いたりもしますよね。「小顔になりたい」という願望を女性に植え付けたのが、安室さんでした。

――安室さんと同じく、浜崎あゆみさんも、「ギャルのカリスマ」といわれていますが、2人に違いはありますか。

浅見 安室さんは77年生まれ、浜崎さんは78年生まれと、年齢は1つしか変わらないのですが、90年代半ばのギャル第1世代のカリスマが安室さん、2000年代初頭のギャル第2世代のカリスマが浜崎さんかなと思います。安室さんは、スタイル込みの“全身”でギャルからあこがれられた一方、浜崎さんは、“顔”であこがれられた。特にあのクリッとした目のインパクトは大きかったですよ。浜崎さんの登場で、でか目ブームが起こり、各社がマスカラを次々に開発し始めましたし、今もなお「大きな目=美しい」という価値観は根付いています。二重を作るファイバーも、浜崎さんがいなかったら生まれなかったと思いますよ。

 私個人としては、安室さんはクイーン、浜崎さんはプリンセスのイメージ。クイーンは、孤高の存在で、決定権も自分にある。プリンセスは、王様なり王子様なりがいる。実際に浜崎さんは、周りから「姫」と呼ばれていますしね。

(後編に続く)

「りぼん」のアイドルだった種村有菜は、なぜ“炎上少女マンガ家”になったのか?

 『神風怪盗ジャンヌ』『満月をさがして』『紳士同盟』(集英社)など、数々の少女マンガを世に送り出した漫画家・種村有菜氏。1996年に、「りぼんオリジナル」(同)でデビューして以降、「りぼん」にて、主に華やかでファンタジックな世界観に生きる、可憐でたくましいヒロインを描き続け、11年からは「マーガレット」(同)や「メロディ」(白泉社)にて、イケメン男子が活躍する学園ストーリーや、アラサーの喪女が15歳の美少女に若返ってアイドルになる“逆・変身少女”作品も描いている。

 これらの作品で、多くの少女マンガファンのハートをつかみ、人気少女マンガ家となった種村氏だが、ネット上では、かねてから“炎上少女マンガ家”として名を馳せているというのだ。

■種村有菜が起こしてきた炎上の数々

「種村さんの炎上騒動は、枚挙に暇がありません。例えば、有名なところでいうと、2010年、元アシスタントとTwitter上で大喧嘩を繰り広げたことがありました。ある元アシが、突如種村さんからTwitterをブロックされたことをきっかけに、『仕事中、ヒステリーを起こして暴言を吐かれた』『怨念めいた長文メールを送ってきた』『給料が安すぎる』『給与外の掃除までやらされた』などと暴露。これに対して種村さんは、当初無言を貫いていたものの、一部の読者に向けて、『元アシの言っていることは事実無根であり、精神状態が普通ではない』といったDMを送ったことが発覚し、さらなる大炎上に発展してしまいました。種村さんのファンの中には、『まさかこんな人だったとは』と幻滅する人が少なくなかったようです」(少女マンガウォッチャー)

 ほかにも、『神風怪盗ジャンヌ』『満月をさがして』の性描写ありの18禁同人誌を発行したことで、「思い出を汚された」「ショック」「集英社は許してるの?」とファンを騒然とさせたり、『おそ松さん』の18禁同人誌を発行予定だったものの、種村氏が公式に同作とのコラボ企画を行っている立場であることから、ネット上で「同人誌を出すのはいかがなものか?」と批判され、販売中止になるなど、同人誌界隈でも数々の炎上を起こしている。

「昨年ファンを集って開催した種村さんの聖誕祭では、会費が7,000円となかなかのお値段だったにもかかわらず、ビュッフェの料理が少なすぎて、食べられない人が続出し、『ケチすぎる』と大炎上したことも。そして最新の騒動は、『アイナナ夢女子ブロック事件』といわれるもの。種村さんは、スマートフォンアプリ『アイドリッシュセブンシリーズ』のキャラクター原案とマンガ版の作画を担当しているんですが、同作ファンの“夢女子(キャラクターと自身の恋愛関係を妄想するファン)”をTwitterで次々にブロックしていることが発覚したんです。『自身のお気に入りキャラの夢女子が許せなかったんじゃないか』といった疑惑がネット上に浮上しています」(同)

 この“夢女子”たちが、もともと“アンチ種村”だった説があるため、ネット上では「ブロックされても当然」といった声があるものの、「キャラクター原案を担当している人物が、ファンを一方的にブロックするのはひどい」「おとなげない行為」などとする声も多数飛び交っている。

 なぜ、種村氏は、これほどまでにネット上で嫌われているのだろうか。前出の少女マンガウォッチャーは、種村氏が嫌われだしたきっかけについて、次のように語る。

「種村さんは、デビュー当時からとにかく絵の華やかさに定評があり、『りぼん』では珍しかった変身少女もので読者から絶大な人気を獲得しました。同誌にとって彼女の登場は、エポックメイキングだったと思います。彼女は、褒められて伸びるタイプなのか、作品が評価されれば評価されるほど、いい意味で調子に乗って、絵がさらにうまくなっていった印象もありますね。こうして、『りぼん』のアイドル的存在になっていったわけですが、ネット上で目を付けられだしたのは、彼女が“顔出し”をしたのがきっかけだったのでは。本人が描いた可愛らしい自画像とはイメージが違ったようで、読者やネットユーザーがザワついていたのを覚えています。悲しいかな、少女マンガ家というのは、ファンから作品のキャラクターとその人物自身が同一視されがちなんです」

 また、もう1つの理由に挙げられるのが、「単行本の柱コメント」(同)だという。アンチから届いた手紙への返信を単行本の柱に載せるなど、「イタいと思う読者も少なくなかったようです」(同)。

 こうした背景から、ネットユーザーに“監視”され出した種村氏。それに拍車をかけたのが、彼女の“自己評価の高さ”だったようだ。

「種村さんは売れっ子マンガ家ですから、当然、周囲から丁重に扱われますし、信者的なファンも多くついているので、自己評価が高くなるのは言ってしまえば普通のことだと思うんです。さらに彼女は、それを作品にも反映させている節があった。誰からも愛される屈託のないヒロイン像は、彼女の自己評価の高さから生まれたといった印象もありますね。ただ、そのお姫様気質が、アンチに鼻につくのでしょう」(同)

 事実、これまで勃発した炎上騒動についても、「種村さんじゃなかったら、これほどまでに批判されていたのかな? と思ったことは何度もあります」(同)という。

「ただ、そんな余計なことをしなくてもいいのでは……と思うことはあります。種村さんは12年、『桜姫華伝』を最後に、『りぼん』を卒業。ネット上では、同人活動が原因で、『りぼん』を追放されたのではないかといったウワサが広まりましたが、本人はこれを完全否定しています。その後、種村さんは、他誌でも連載を始めたものの、同人誌で、『りぼん編集部のことを描いたのではないか』と思われるオリジナル作品の同人誌を発表し、ネット上で物議を醸すことになりました」(同)

 同作は、審査を通過した美しいお嬢様たちが集められた、森の中の大きなお城が舞台。ここでお嬢様たちは、世間から隔離されて優雅な生活を送っているものの、人気投票で最下位になった者は、城を追放される。主人公は、この人気投票でトップをキープし続けるが、ある日そんな自分に疑問を感じて、自らの意志で城を飛び出す――といったストーリーだ。

「まるで、『りぼん』を辞めさせられたのではない、自分から辞めたんだと言いたげなストーリーですよね。ネットで卒業の経緯について臆測が飛び交っていたのが許せなかったのかもしれませんが、これをマンガにする必要はあったのか。実際に、ネット上では、『自分を美化している』などと散々叩かれていました。自ら炎上を起こしにいっているようなものですよ」(同)

 種村氏の「りぼん」卒業は、当時読者にも衝撃的な出来事で、「社内でも、“売れっ子作家の種村有菜のいない『りぼん』”を不安がっていた人はいたと思います。ただ、蓋を開けてみれば、発行部数が激減したということはなかった。島田紳助が引退した時、『芸能界が変わるのでは?』と騒がれたものの、特に何も起こらなかったのと、似ているかもしれませんね」(同)。

 こうして、炎上少女マンガ家としてのゆるぎない地位を築いた種村氏。それでも、これだけ長年ネットユーザーを魅了しているのは、ある意味才能かもしれない。次に、どんな騒動を起こしてくれるのか、楽しみに待ちたい。