アリーナ・ザギトワ選手への恥ずかしい接待「日本のどこが好き?」「好きな男子は?」「高いお寿司だよ」

 平昌五輪メダリストが多く登場するアイスショー『木下グループpresents スターズ・オン・アイス2018』が3月31日~4月8日にかけて大阪と横浜で開催され、大盛況のフィナーレを迎えた。その模様は地上波系列でもTBS系で4月14日午後3時半から放送予定となっている。日本でのフィギュア熱は非常に高く、メダリストの羽生結弦選手や宇野昌磨選手だけでなく多くの海外スターも人気。特に平昌五輪女子金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手、銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ選手らロシア勢は、親日家ということで各メディアに引っ張りだこだ。

 しかし4月5日の『ビビット』(TBS系)にザギトワ選手が生出演した際、日本の出演者から失言があった。番組レギュラーである堀尾正明アナウンサーが彼女に「好きな男性のタイプ」を質問し、「あまりいい質問ではないですね」と返される一幕があったのだった。それ以外にも、番組では彼女の親日家ぶりや私生活にばかりクローズアップし、フィギュアスケートに関する話はほとんど振られなかった。

 もちろん番組主旨は「ザギトワの素顔を徹底解明します」だったのだから、仕方がないのかもしれない。スタジオに登場したザギトワ選手は、試合で着用するスケートシューズを持ってきており、スケートの話をすると思いきや、「たっぷりと素顔に迫る」。司会の国分太一の「オリンピックは普通の大会と違う?」という質問に、ザギトワ選手が「自分自身の意識は変わらないが会場の雰囲気が違う」と答えると、「15歳なのにすごい!」とスタジオは沸く。「12歳で親元を離れて寂しくない?」と聞かれたザギトワ選手は、「それを話すと長いんですけど、やっぱり最初の頃は寂しくて毎日泣いてました。その後で、私が何のためにフィギュアスケートをやっているかを理解して、フィギュアを滑ることで家族をサポートしていけたらと思うようになりました」と答え、これもまた感嘆を誘っていた。

 続いて「羽生結弦選手のことをどう思うか」と司会の真矢ミキが質問した流れで、堀尾正明が「とても動物がお好きなようですけど、どんなタイプの男性をボーイフレンドにしたいと思いますか?」と質問した。テリー伊藤がうれしそうに「いい質問だねえ」とかぶせるが、ザギトワ選手は「正直言って男性のことあまり考えたことないんですよ。だからあまりいいいい質問じゃない」とすげない。にもかかわらず、テリー伊藤は「でも週刊誌的にはいい質問でしたよねえ」と重ねていた。ちなみに真矢ミキら女性出演者は「まだ15歳ですよ?」と、テリーおよび堀尾を諌めていた。

 その後、スタジオに秋田犬が連れて来られると、ザギトワ選手は床に膝をつけて秋田犬と触れ合う。「(譲り受ける予定の)秋田犬の名前はどうする?」「(マサルという返答を受けて)なぜマサルなんですか?」「日本のどこが好き?」といった質問が繰り出された。日本でペットショップを訪れたザギトワ選手だが、ロシアでは犬はペットショップよりブリーダーから直接買った方がいいという習慣のためペットショップの仔犬は珍しいのだと話した。

 さらに真矢みきが「日本の若者のファッションをどう思う?」等の質問をし、“親日家・ザギトワの好きなもの”としてコリラックマグッズと銀座久兵衛のお寿司がスタジオに届けられた。大量のコリラックマグッズをプレゼントされたザギトワ選手が「(持ち帰るために)スーツケースをもうひとつ買います」と言うと、国分太一は「さっき失礼な質問あったから、スーツケース堀尾さん買ってあげて」と堀尾に振ったのだが、堀尾はここで「失礼じゃないよ!」と返していた。本当に失礼ではなかったと思っているのであろう。

 また、寿司以外に好きなジャパニーズフードを訊ねられたザギトワ選手は「中華サラダも好き」と答えたのだが、天ぷらや蕎麦などの和食を想定していたであろう番組側はずっこけ、国分が「それも日本が創作して作ったものですからね」と補足する。とにかく彼女に「日本は素晴らしい、大好き」と言ってほしいのだろうが、強引な誘導をされては視聴者も興醒めしてしまう。なにより「日本を好きと言わせたい」が先行して、金メダリスト選手への敬意に欠けていたのではないだろうか。

 高級な銀座久兵衛のお寿司を目の前で食べるよう要求され、好きなネタ(サーモン)はないが、カメラの前でどれか一貫を食べざるを得ない状況だったザギトワ選手。テリー伊藤は「久兵衛だよ、高いんだよぉ、なかなか食べられるもんじゃないよ」とザギトワ選手をまるで一般少女のように扱うのだが、金メダリストなら高級寿司も食べられるだろうし、そもそも高級かどうかにかかわらずサーモンを提供する寿司屋に行くだろう。高級寿司の提供が“敬意”なのだろうか。ただの接待にしか見えない。しかも、あまり喜ばれていない。

 スケートへの向き合い方などをザギトワ選手が語ると、番組出演者は「これが15歳の言葉ですか!」と大げさに驚いて見せるため、話がそれ以上広がらない。結果的に、「親日家」で「犬好き」だという側面以外の“素顔”は見えて来ない。フィギュアスケートについて語れるゲストを誰か一人でも出演させていれば、こうはならなかったかもしれないが。

 同じくTBSの『新・情報7daysニュースキャスター』では、安住紳一郎アナウンサーが男子金メダリストの羽生結弦選手へインタビューを敢行しているが、安住アナは堀尾やテリーの「いい質問」をばっさり割愛していた。事前に番組スタッフが用意した「町の皆さんの質問」をまとめたフリップには、「お嫁さんはどうするんですか?」という質問もあったが、安住アナは「現役のアスリートに聞く質問じゃない質問も入っていますので、答えなくていいものは答えなくていいと思います」とスルーを促した。

 トップアスリートの“素顔”やプライベートが垣間見える映像を撮りたい、意外性を引き出したい、という番組制作側の意図もわからなくはないが、それならば少なくともある程度の信頼関係が必要だろう。情報番組に慌しくチラッと出演するだけで、素顔大放出なんてサービスを求められても、アスリートは困惑するはず。また、「素顔は等身大の女の子」といった変換も、スポーツ選手としての評価から逸脱したゴシップ色の強い見方でしかなく、視聴者が選手を応援するうえで必要な情報だとは思えない。

 平昌五輪では女子カーリングも注目を集めたが、代表チームメンバーの美貌や「そだねー」という相槌、ハーフタイムの「おやつ(もぐもぐタイム)」など脇道に逸れるメディア報道も多かった。純粋に競技を楽しんでほしい、競技の認知度を向上させたい、という選手の思いはなかなか届かない。私たちは偉大な成績をおさめたアスリートの「等身大の素顔」に親しみを覚える前に、まずオリンピアンである彼ら彼女らへ敬意を払うことを大前提としなければならないだろう。

藤原紀香もネット中傷に反撃!! 梨花、浜崎あゆみと続く「我慢の限界」

 女優の藤原紀香(46)が4月3日放送の『かんさい情報ネットten.』(読売テレビ)に出演し、主にオンライン上でおこなわれる匿名での誹謗中傷に言及した。2014年9月にアメーバで公式ブログ「気愛と喜愛でノリノリノリカ」を開設し、ファンに向けた発信を継続してきた藤原紀香だが、自身の投稿に批判の目が向けられることもしばしば。中谷しのぶアナウンサーが「情報発信すればするほど、批判とかあるのでは」と水を向けると、藤原は「あるある! 全然ありますよ、そんなん」と明るく笑い飛ばした。

 藤原紀香のブログ記事そのものに、匿名で書き込まれる批判的なコメントは決して多くない。そうではなく、彼女が「全然ある」と口にしたのは、オンライン上に数え切れないほど多くある、匿名コメントを「まとめた」記事コンテンツをさしているだろう。番組では“批判”としていたが、その中には誹謗中傷の域に達するコメントも多い。

 藤原紀香はそうしたオンラインのコメント群を「昔は見てた見てた見てた。たぶんみんなに好かれたいと思ってたからだと思う」と明かした。おそらくショックを受けることも多かっただろう。しかし現在は「そんなんいちいち見なくなった」そうで、「(自分が)人のために動いたことによって、色んなことを言われたりした時に、『あ、面白い、人ってこう受け取るんや、心歪んでんな』って」「匿名やからって人の悪口言ったり書いたりすると、絶対自分(書いた人間)に返ってくる」と考えて受け流しているという。

 「人のために動いたこと」といえば、彼女が水素水を広めていたことや、熊本地震災害に際して「火の国の神様、どうかどうか もうやめてください」とブログに綴り軽率さを非難されたことが連想される。どちらも良かれと思っての言動なのだろうが、彼女に反省の余地はあり批判ももっともだ。ただ、「批判」ではなく単純な誹謗中傷・暴言と化したコメント、つまり彼女の言うところの「人の悪口」が無数にある以上、それらを受け流していると明言したことは大きな意味がある。芸能人に対してはどのような暴言を書き込んでも許される、直接投げつけているわけではないしきっと彼らには届かない……そう軽んじて匿名の書き込みをするネットユーザーに対して、反撃をしたことになるからだ。

 藤原紀香だけではない。先日、浜崎あゆみ(39)も、ファンクラブ会員向けのブログに長文を投稿し、ルックスについて「太った」「劣化」「写真加工しすぎ」といった誹謗中傷がオンラインに飛び交うことに言及。昨年は梨花(44)が『徳井と後藤と芳しの指原が今夜くらべてみました』(日本テレビ系)へ出演した際に、劣化だなんだとネットで揶揄されることについて、加齢で容姿が変化するのは当然だと反論を述べた。同じく昨年、渡辺満里奈(47)も『旅ずきんちゃん』(TBS系)で「子供が生まれてからすごい痩せちゃったの! これをね『劣化』とか言われるわけ!」「お前ほんと年取ってみろ」と、強く反論した。

 そのほか、「整形疑惑」をオンラインの掲示板で散々書きたてられていることに、鈴木亜美(36)や木下優樹菜(30)がSNSで反論を綴るなど、すでに芸能人は「ネットの悪口を見てるぞ。いい加減にしろ!」と声を上げ始めている。ネットユーザーは匿名で書き込んでいるつもりで、一般の閲覧者にも匿名情報しか伝わらないようになっているとしても、実際には「どこの誰がいつ何を書きこんだか」特定することは可能であり、完全な匿名ではない。実名でも書けるコメントかどうか、対象者が読むこと前提でも書きたい内容かどうか、ユーザー側はその文章を世界中に発信する前によくよく考えるべきだ。

藤原紀香もネット中傷に反撃!! 梨花、浜崎あゆみと続く「我慢の限界」

 女優の藤原紀香(46)が4月3日放送の『かんさい情報ネットten.』(読売テレビ)に出演し、主にオンライン上でおこなわれる匿名での誹謗中傷に言及した。2014年9月にアメーバで公式ブログ「気愛と喜愛でノリノリノリカ」を開設し、ファンに向けた発信を継続してきた藤原紀香だが、自身の投稿に批判の目が向けられることもしばしば。中谷しのぶアナウンサーが「情報発信すればするほど、批判とかあるのでは」と水を向けると、藤原は「あるある! 全然ありますよ、そんなん」と明るく笑い飛ばした。

 藤原紀香のブログ記事そのものに、匿名で書き込まれる批判的なコメントは決して多くない。そうではなく、彼女が「全然ある」と口にしたのは、オンライン上に数え切れないほど多くある、匿名コメントを「まとめた」記事コンテンツをさしているだろう。番組では“批判”としていたが、その中には誹謗中傷の域に達するコメントも多い。

 藤原紀香はそうしたオンラインのコメント群を「昔は見てた見てた見てた。たぶんみんなに好かれたいと思ってたからだと思う」と明かした。おそらくショックを受けることも多かっただろう。しかし現在は「そんなんいちいち見なくなった」そうで、「(自分が)人のために動いたことによって、色んなことを言われたりした時に、『あ、面白い、人ってこう受け取るんや、心歪んでんな』って」「匿名やからって人の悪口言ったり書いたりすると、絶対自分(書いた人間)に返ってくる」と考えて受け流しているという。

 「人のために動いたこと」といえば、彼女が水素水を広めていたことや、熊本地震災害に際して「火の国の神様、どうかどうか もうやめてください」とブログに綴り軽率さを非難されたことが連想される。どちらも良かれと思っての言動なのだろうが、彼女に反省の余地はあり批判ももっともだ。ただ、「批判」ではなく単純な誹謗中傷・暴言と化したコメント、つまり彼女の言うところの「人の悪口」が無数にある以上、それらを受け流していると明言したことは大きな意味がある。芸能人に対してはどのような暴言を書き込んでも許される、直接投げつけているわけではないしきっと彼らには届かない……そう軽んじて匿名の書き込みをするネットユーザーに対して、反撃をしたことになるからだ。

 藤原紀香だけではない。先日、浜崎あゆみ(39)も、ファンクラブ会員向けのブログに長文を投稿し、ルックスについて「太った」「劣化」「写真加工しすぎ」といった誹謗中傷がオンラインに飛び交うことに言及。昨年は梨花(44)が『徳井と後藤と芳しの指原が今夜くらべてみました』(日本テレビ系)へ出演した際に、劣化だなんだとネットで揶揄されることについて、加齢で容姿が変化するのは当然だと反論を述べた。同じく昨年、渡辺満里奈(47)も『旅ずきんちゃん』(TBS系)で「子供が生まれてからすごい痩せちゃったの! これをね『劣化』とか言われるわけ!」「お前ほんと年取ってみろ」と、強く反論した。

 そのほか、「整形疑惑」をオンラインの掲示板で散々書きたてられていることに、鈴木亜美(36)や木下優樹菜(30)がSNSで反論を綴るなど、すでに芸能人は「ネットの悪口を見てるぞ。いい加減にしろ!」と声を上げ始めている。ネットユーザーは匿名で書き込んでいるつもりで、一般の閲覧者にも匿名情報しか伝わらないようになっているとしても、実際には「どこの誰がいつ何を書きこんだか」特定することは可能であり、完全な匿名ではない。実名でも書けるコメントかどうか、対象者が読むこと前提でも書きたい内容かどうか、ユーザー側はその文章を世界中に発信する前によくよく考えるべきだ。

『たまゆら』の聖地に見た“向上心を忘れた観光地”竹原市の行く末──観光協会と地元民の不協和音も

 もはや、どこにでも当たり前のように存在するようになったアニメの「聖地」。

 今回、たまたま訪れた広島県竹原市で見たのは、「聖地巡礼」ブームが去った後に、どうやってその“観光資源”を生かしていくかという問題であった。

 写真好きの女子高校生である沢渡楓を中心に女子高生たちの青春を描く『たまゆら』がOVAとしてリリースされたのは、2010年。翌11年からはテレビアニメが2期にわたって放送。その後、OVAで16年に完結した。

 それから2年あまり。竹原市は「訪れてみたい日本のアニメ聖地」にもセレクトされている。でも、普段の竹原の市街地には、賑わいは見られない。駅を一歩出ると広がるのは、営業している店のほうが少ない商店街。そんな駅前のロータリーにある観光協会の建物に掲げられた『たまゆら』のイラストも、すでに輝きを失っている……。

 正直「大丈夫か?」と感じながら、観光協会で街の観光スポットを尋ねてみた。

 中にいた観光協会の職員が勧めたのは、駅から少し歩いたところにある「町並み保存地区」。古くから製塩などで栄えた竹原は「安芸の小京都」と呼ばれる土地だったという。そんな歴史を聞いた後に『たまゆら』の話題をふると、職員は『たまゆら』の舞台をガイドマップでまとめたパンフレットを渡してくれた。

 すでに作品の完結から、少し時間がたってしまったが、まだアニメファンは訪れるのだろうか。そのことを尋ねると……。

「イベントの時なんかは、まだたくさん来てくれますよ」

 この竹原はNHKの連続テレビ小説『マッサン』の舞台にもなった土地。でも、観光協会でしきりに推されたのは『マッサン』よりも『たまゆら』のほうだった。

 実際、アニメの聖地となったことのインパクトは大きかったのだろう。シャッターばかりが続く商店街には、あらゆるところに『たまゆら』のポスターやPOPなどが掲げられているのだ。その商店街を抜けた先にある道の駅には『たまゆら』の特設コーナーまで設けられている。

 でも、作品の舞台となったロケーションが数多くある町並み保存地区に入ると、風景はガラリと変わる。そこまでは、あちこちにあった『たまゆら』の絵も文字も、まったく目にすることがなくなるのだ。

 そのあたりで地元の人に話を聞くと、さまざまな問題が見えてきた。それは、メインの観光地である町並み保存地区の人々の、『たまゆら』なり『マッサン』を推す観光協会への不信感。

「土日は、そこそこ観光客が来るけど……ぜんぜん、お金を落とさない」

 ある商店の人は、吐き捨てるようにいう。

 しかし、どうだろう。この、町並み保存地区というところ、確かに町並みは保存されている。でも、観光客がお金を落としそうなところが極端に少ない。数件の飲食店を除けば、資料館くらいだろうか。

 正直、街の経済が沈滞しているからこそなのか、町並みの保存状態はよい。でも、このような町並みは、全国のあちこちに存在する。ほかに観光客が押し寄せる要素はどこにもない。『たまゆら』は、そうした沈滞ムードを打破する要素と成り得たのに、それは果たせなかった。

 歩けば寂しさばかりがつのる観光地の行く末が、気になった。
(文=昼間たかし)

『たまゆら』の聖地に見た“向上心を忘れた観光地”竹原市の行く末──観光協会と地元民の不協和音も

 もはや、どこにでも当たり前のように存在するようになったアニメの「聖地」。

 今回、たまたま訪れた広島県竹原市で見たのは、「聖地巡礼」ブームが去った後に、どうやってその“観光資源”を生かしていくかという問題であった。

 写真好きの女子高校生である沢渡楓を中心に女子高生たちの青春を描く『たまゆら』がOVAとしてリリースされたのは、2010年。翌11年からはテレビアニメが2期にわたって放送。その後、OVAで16年に完結した。

 それから2年あまり。竹原市は「訪れてみたい日本のアニメ聖地」にもセレクトされている。でも、普段の竹原の市街地には、賑わいは見られない。駅を一歩出ると広がるのは、営業している店のほうが少ない商店街。そんな駅前のロータリーにある観光協会の建物に掲げられた『たまゆら』のイラストも、すでに輝きを失っている……。

 正直「大丈夫か?」と感じながら、観光協会で街の観光スポットを尋ねてみた。

 中にいた観光協会の職員が勧めたのは、駅から少し歩いたところにある「町並み保存地区」。古くから製塩などで栄えた竹原は「安芸の小京都」と呼ばれる土地だったという。そんな歴史を聞いた後に『たまゆら』の話題をふると、職員は『たまゆら』の舞台をガイドマップでまとめたパンフレットを渡してくれた。

 すでに作品の完結から、少し時間がたってしまったが、まだアニメファンは訪れるのだろうか。そのことを尋ねると……。

「イベントの時なんかは、まだたくさん来てくれますよ」

 この竹原はNHKの連続テレビ小説『マッサン』の舞台にもなった土地。でも、観光協会でしきりに推されたのは『マッサン』よりも『たまゆら』のほうだった。

 実際、アニメの聖地となったことのインパクトは大きかったのだろう。シャッターばかりが続く商店街には、あらゆるところに『たまゆら』のポスターやPOPなどが掲げられているのだ。その商店街を抜けた先にある道の駅には『たまゆら』の特設コーナーまで設けられている。

 でも、作品の舞台となったロケーションが数多くある町並み保存地区に入ると、風景はガラリと変わる。そこまでは、あちこちにあった『たまゆら』の絵も文字も、まったく目にすることがなくなるのだ。

 そのあたりで地元の人に話を聞くと、さまざまな問題が見えてきた。それは、メインの観光地である町並み保存地区の人々の、『たまゆら』なり『マッサン』を推す観光協会への不信感。

「土日は、そこそこ観光客が来るけど……ぜんぜん、お金を落とさない」

 ある商店の人は、吐き捨てるようにいう。

 しかし、どうだろう。この、町並み保存地区というところ、確かに町並みは保存されている。でも、観光客がお金を落としそうなところが極端に少ない。数件の飲食店を除けば、資料館くらいだろうか。

 正直、街の経済が沈滞しているからこそなのか、町並みの保存状態はよい。でも、このような町並みは、全国のあちこちに存在する。ほかに観光客が押し寄せる要素はどこにもない。『たまゆら』は、そうした沈滞ムードを打破する要素と成り得たのに、それは果たせなかった。

 歩けば寂しさばかりがつのる観光地の行く末が、気になった。
(文=昼間たかし)

ショボイ? いや、見どころは多いぞ? 一点豪華主義で攻める鉄道のまち「津山」を歩く

 一点豪華主義の観光ポイントを目当てにやってくる人は、数限りない。

 それが、いま「鉄道のまち」として大いに売り出している岡山県は津山市の姿である。

 正直、この津山という街にたどり着くのは、けっこう面倒くさい。かつては、山陽と山陰をつなぐメインルートだったJR津山線。今では、その役割は智頭急行線に変わった。よって、急行列車もなくなり、わずかな快速のほかは、各駅停車だけ。それも、1時間に1本程度。

 何しろ、津山の人々も、岡山に出かけるくらいなら高速バスで大阪へ行ったほうがよいと思っているくらい。同じ県内なのに、つながりは希薄になっている。

 そんな津山が、これまで売りにしてきたのは、B’zの稲葉浩志の出身地であること。B’zファンによる聖地巡礼は、長らく続いている。

 そんな津山の街が、今、B’z以上に力を入れているのが鉄道なのである。目玉となっているのは2016年に開館した「津山まなびの鉄道館」だ。これは、津山駅構内にある旧津山扇形機関車庫をメインにした施設。この扇形機関車庫は、1936年に建設されたもので、京都鉄道博物館(梅小路運転区)に次いで全国第2位の大きさを持つ近代化産業遺産である。

 そんなに、訪れる人はいないのではないか? そう思って訪問したら、驚いた。まだ午前9時の開館直後だというのに、老若男女を問わず、続々と人がやってくるではないか。訪問した日は、ちょうど転車台の実演も実施される日で既に、車両もセットされている。それらの周りで、誰もが興味深そうに写真を撮っているのだ。

 実際に展示されている車両に乗ったり、車庫の中に入ることはできない。それでも、転車台と扇形車庫の組み合わせだけで、とてつもない迫力を放っているのだ。

 その迫力が呼び水になっているのか、開館から1年あまりが過ぎた17年6月には、早くも来場者が10万人を突破している。津山市は自ら「鉄道のまち」をキャッチフレーズとして掲げているが、確かな手応えはあるようだ。

 

■車庫はスゴいが展示はショボい

 

 ただ、この施設。博物館としては、まだ発展途上。というのも、展示施設が、まだ整備されていないからだ。車庫の近くにある展示施設はプレハブづくり。

 その中で展示されているのは、かつて使われていた駅名標や、タブレットくらい。確かに、触って体験できる要素もあるのだけれど、これだけでは、心許ない気も……。

 それに、周辺の整備も追いついていない。これから工事が行われる予定とはなっているが、現在、駅から鉄道館までのルートが駅外周を遠回りしなくてはいけないルートになっている。そのルートに店なんてものは、皆無。つまり、観光客がお金を落とすためのシステムが、まったく準備されていないのだ。

 これが、これからの津山の観光施策でネックになるところだろう。

 もともと、津山の繁華街というのは、駅を降りてから川を渡って、徒歩10分のところに広がっている。そちらのほうにも観光ポイントはたくさんあるのだが、鉄道を目当てに来た客が、そちらまで出向くかといえば疑問。

 大和ミュージアムあたりは芋洗いなのに、商店街は閑散としている呉の街と同じような現象を危惧するところだ。

 とはいえ、この街は歩くだけの価値がある。

 かつての繁栄をしのばせつつも、時が止まったような商店街。そして、無数の剥製が並び「珍スポット」として知られる「つやま自然のふしぎ館」など見どころは満載だ。

 1台しか製造されなかったDE50形ディーゼル機関車を目当てに、遠くは北海道からも観光客がやってくる「鉄道のまち」として知名度を上げつつある津山。一周終わった感じの面白さをウリにすれば、もっと観光客がやってきそうな雰囲気である。
(文=昼間たかし)

ショボイ? いや、見どころは多いぞ? 一点豪華主義で攻める鉄道のまち「津山」を歩く

 一点豪華主義の観光ポイントを目当てにやってくる人は、数限りない。

 それが、いま「鉄道のまち」として大いに売り出している岡山県は津山市の姿である。

 正直、この津山という街にたどり着くのは、けっこう面倒くさい。かつては、山陽と山陰をつなぐメインルートだったJR津山線。今では、その役割は智頭急行線に変わった。よって、急行列車もなくなり、わずかな快速のほかは、各駅停車だけ。それも、1時間に1本程度。

 何しろ、津山の人々も、岡山に出かけるくらいなら高速バスで大阪へ行ったほうがよいと思っているくらい。同じ県内なのに、つながりは希薄になっている。

 そんな津山が、これまで売りにしてきたのは、B’zの稲葉浩志の出身地であること。B’zファンによる聖地巡礼は、長らく続いている。

 そんな津山の街が、今、B’z以上に力を入れているのが鉄道なのである。目玉となっているのは2016年に開館した「津山まなびの鉄道館」だ。これは、津山駅構内にある旧津山扇形機関車庫をメインにした施設。この扇形機関車庫は、1936年に建設されたもので、京都鉄道博物館(梅小路運転区)に次いで全国第2位の大きさを持つ近代化産業遺産である。

 そんなに、訪れる人はいないのではないか? そう思って訪問したら、驚いた。まだ午前9時の開館直後だというのに、老若男女を問わず、続々と人がやってくるではないか。訪問した日は、ちょうど転車台の実演も実施される日で既に、車両もセットされている。それらの周りで、誰もが興味深そうに写真を撮っているのだ。

 実際に展示されている車両に乗ったり、車庫の中に入ることはできない。それでも、転車台と扇形車庫の組み合わせだけで、とてつもない迫力を放っているのだ。

 その迫力が呼び水になっているのか、開館から1年あまりが過ぎた17年6月には、早くも来場者が10万人を突破している。津山市は自ら「鉄道のまち」をキャッチフレーズとして掲げているが、確かな手応えはあるようだ。

 

■車庫はスゴいが展示はショボい

 

 ただ、この施設。博物館としては、まだ発展途上。というのも、展示施設が、まだ整備されていないからだ。車庫の近くにある展示施設はプレハブづくり。

 その中で展示されているのは、かつて使われていた駅名標や、タブレットくらい。確かに、触って体験できる要素もあるのだけれど、これだけでは、心許ない気も……。

 それに、周辺の整備も追いついていない。これから工事が行われる予定とはなっているが、現在、駅から鉄道館までのルートが駅外周を遠回りしなくてはいけないルートになっている。そのルートに店なんてものは、皆無。つまり、観光客がお金を落とすためのシステムが、まったく準備されていないのだ。

 これが、これからの津山の観光施策でネックになるところだろう。

 もともと、津山の繁華街というのは、駅を降りてから川を渡って、徒歩10分のところに広がっている。そちらのほうにも観光ポイントはたくさんあるのだが、鉄道を目当てに来た客が、そちらまで出向くかといえば疑問。

 大和ミュージアムあたりは芋洗いなのに、商店街は閑散としている呉の街と同じような現象を危惧するところだ。

 とはいえ、この街は歩くだけの価値がある。

 かつての繁栄をしのばせつつも、時が止まったような商店街。そして、無数の剥製が並び「珍スポット」として知られる「つやま自然のふしぎ館」など見どころは満載だ。

 1台しか製造されなかったDE50形ディーゼル機関車を目当てに、遠くは北海道からも観光客がやってくる「鉄道のまち」として知名度を上げつつある津山。一周終わった感じの面白さをウリにすれば、もっと観光客がやってきそうな雰囲気である。
(文=昼間たかし)

浜崎あゆみが「太った」「写真加工しすぎ」のネット意見へついに反論!! 「全部本当のわたしだよ」

 浜崎あゆみ(39)が、ついに口火を切った。3月31日にInstagramとLINEのLIVE機能を使った動画の生配信をした浜崎あゆみだが、翌日にファンクラブ会員用のブログを更新し、動画視聴の感謝を綴るとともに「自分で画面見てソッコー思ったけどさ、水風船みたいに膨らみまくり浮腫みまくりだったね笑」からはじまる長文を投稿したのだ。

 浜崎あゆみは4月7日のさいたまスーパーアリーナを皮切りに全国を回るアリーナツアー「ayumi hamasaki ARENA TOUR 2018 ~POWER of MUSIC 20th A(ロゴ)nniversary~」を開催する。リハーサルなど準備に追われ慌しい中での生配信企画ということで、睡眠不足かつ美容にフルパワーの気を遣えていない状態で動画撮影に臨んでいた、と浜崎は説明。「確かに昨日のLINEライブの私はほんとに浮腫んでるわ頭の回転も遅いわで司会進行だなんて名乗れるもんじゃなかったね。それはただひとえに私が悪い。翌日に生放送があるのがわかっていたんだから、きちんと睡眠もとって休息もとってスッキリした浜崎あゆみでみんなに会うべきだった。ごめんなさい」と綴った。

 さらにこのブログを投稿した理由として、自身のスタッフがネット上の書き込みを見て「悔しい」と漏らしていたことを上げている。31日の生配信後、ネット上には「痩せた方がいい」「写真加工しすぎ」などの感想が多く投稿されていたそうで、スタッフはそれを見て悔しがったのだという。浜崎も「確かにLINEライブの浜崎あゆみを見た数時間後にインスタライブを見たりツイッターの写真の浜崎あゆみを見たらおい(P_-)ってなるよね。私もおいって思うよ、マジで。だって実際違うもん」と前日の自分が体調・美容面で十分良い状態ではなかったと認めながら、「でもさ、そりゃ残念ながらなんでこんな日に限ってって時に大切な日がぶつかっちゃうこと、みんなもないかな?」と同意を求める。そして「だけど、4時にLINEライブやったわたしも、9時半にインスタライブやったわたしも、11時半に帰宅して自撮りしたわたしも、全部本当のわたしだよ」とファンへのメッセージを送ったのだった。

 浜崎あゆみは、インスタに投稿してきた写真にエフェクトをかけて「痩せて見えるよう加工しているか」についても、太った痩せた等の正確な事実についても言及はしていない。わざわざ答える必要はないということなのだろう。確かに答える必要はない。たとえば体重が増えたら「いま何kgです」と報告するべきか? まったくそんな報告は要らないだろう。彼女がしたのは、あくまでも「3月31日の動画生配信の際は、忙しくて浮腫みまくりだった」という説明だ。また、アプリを駆使して加工した画像をオンライン投稿すれば、実際よりも美しい姿を装えてしまう「この時代」への違和感を覚えているそうで、彼女自身は写真加工については否定的なのだろう。とはいえスマートフォンやアプリが普及する以前から、マスメディア、特に広告や音楽の宣伝に使用する写真は、人物の肌などをレタッチして修整することはごくごく当然の仕事として存在しており、浜崎あゆみ自身もそれを受け入れてきたはずではあるが。

 浜崎あゆみに対する「太った」「劣化」という類の誹謗中傷はネットで人気のコンテンツと化している。たとえばGoogleで「浜崎あゆみ インスタ」と検索すると、本人のインスタアカウントへつながるページがトップへ表示されるものの、続くのは『浜崎あゆみインスタで画像修正しまくりwww』『浜崎あゆみ インスタ最新画像は可愛いのにテレビ番組では劣化』というコンテンツのページだ。まずスタッフがこうしたコンテンツが定番化していることを知らないわけがなく、浜崎あゆみ自身ももう認識していることは間違いない。

 つい先月には、AAAリーダーの浦田直也が、Twitterの公式アカウントで浜崎あゆみへの愛の言葉と同時に「文句あるなら、彼女の前と俺の前に美貌を持って文句言って来てね!アユ姉をぶすと言った人たちどんかひがびっても横に並んだらayuの可愛さにひかれるよ!」「ayu姉超えたら俺が、なんかしたるわ!まじないかな。勝てると思うなら来い」と、浜崎を貶める言葉をネット上に書き込むユーザーを想定していると見られるツイートを投稿。酩酊しアカウントを誤って投稿してしまったもののようで、当該ツイートはすでに削除されているが、上記ツイートは浦田のように表舞台に立つアーティスト側の人間も、オンライン上に散乱する誹謗中傷を多く目にしているということの証明ではある。

 浜崎あゆみの今回の「反論」はあくまでもファンクラブ会員という一部の熱心なファンに向けてのものであり、直接“アンチ”に向けたものではないが、映像で太っているように見える自分も、インスタ投稿写真で痩せているように見える自分も、「全部本当のわたし」と明言したことは斬新である。これまで著名人はどのような誹謗中傷をオンライン上で見かけてもスルーを決め込むのが正しいやり方だと信じられてきたところがあり、匿名で書き込まれるデマを含む中傷コメントは「ネットならば当たり前に存在するもの」と見られてもいるが、違うなら「違う」と著名人側が反論していいし、双方向のやりとりがあってもいいのだ。

一人フーターズへの挑戦……フーターズがワークスペースに使えると聞いて、行ってみた

 あの、フーターズがワークスペースとして使える新手のサービスが話題だ。

 これは、会議室シェアリングサービス「スペイシー」がフーターズ銀座店とコラボして始めたもの。

 最近、都心ではあちこちに時間単位の低料金でパソコンを開いて仕事ができるワークスペースが増えている。どこも、ソファでリラックスして仕事ができるとか、さまざまな趣好を凝らして、しのぎを削っているが、ここまでインパクトのあるものは聞いたことがないような……。

 このサービス、簡単にいえばワークスペース利用のスタイルで午後1時~5時まで30分ごとに50円。さらに、ドリンクも一律200円になるというもの。

 そもそも論として、フーターズといえば美女たちがタンクトップとホットパンツのセクシーな姿で接客してくれる、興奮しまくりのレストラン。そんなところでノートパソコンなりを開いて仕事をすれば、仕事になるのかならないのか……。普段から、月1ペースでフーターズを利用する筆者は、実態を確かめるべく現地に潜入した。

 利用方法は、いつものフーターズと変わらず。違うことは、認証用にタブレットPCを持ってきてくれることくらい。通常の店舗の一部座席を利用する形態のため、電源はないけどWi-Fiはある。何より、昼間のフーターズは比較的空いているので、あれこれと考えながらパソコンで仕事するには、かなり快適に感じた。

 ただ、じっくり集中している時ならともかく、問題は集中力が途切れた時。

 ふと周囲を見ると、視界に飛び込んでくるのは、あのフーターズのセクシーなガールたち。気を取り直して、ドリンクのおかわりを注文したりすると、またセクシーな胸元が視界に。

 うむ、いまだに大東亜戦争の敗北に忸怩たるものを感じる筆者だが、フーターズと「PLAYBOY」にだけは、我が国は完敗していることを認めざるを得ない。

 そんなセクシーさを「目の保養」と楽しめる心の余裕がある人ならともかく、筆者のような若輩者は、どうしても再び仕事に集中することができなくなってしまう。

 でも……でも……、仕事も捗って、セクシー成分を補給できるのは最高だ。

 ひとりフーターズは、ある意味ひとり焼肉よりもハードルが高い挑戦。でも「仕事だ」と、思えば挑戦できる人も増えるんじゃないかな、と思った。
(文=昼間たかし)

いったいどこで問題が?「ふともも展」「百合展」中止で見えた“論争の惨状”

 ホントに、これが大きな社会問題なのだろうか。

 大型ショッピング施設・丸井(マルイ)が池袋店で開催予定だった「ふともも写真の世界展」「百合展2018」が、相次いで中止になり大きな論争となった。どこで論争になったかといえば、主にTwitterで、である。

 ひとまずは、経緯を整理しよう。

 最初に中止になったのは3月9日から開催予定だった「ふともも写真の世界展 2018」。これが中止に至った理由は「大型商業施設に相応しくないイベント」だとして電話やメールで苦情が寄せられたため。

 このイベントの会場として予定されていたのは、池袋マルイ7F特設会場店内の「ヴィレッジヴァンガード」。そんないろんな人が出入りするフロアで開催すべきでないという苦情に対し、丸井は検討を重ねた上で中止を決めた。

 これで煽りを受けたのが「百合展2018」だ。

 この展示会は、いわずと知れた、妙なものばかりを並べている雑貨と本の店「ヴィレッジヴァンガード」主催で今回が3回目となるものだったが、その出展者の中に「ふともも写真の世界展 2018」の写真家が含まれていた。そこで、丸井は整合性がつかないのではないかとヴィレッジヴァンガードと協議。ヴィレッジヴァンガードが全員が参加できないならという意向を示したため、中止が決定。のち、ヴィレッジヴァンガードは別会場での開催を決めた。

 一連の騒動は一部のメディアで報じられたが、もっともにぎわったのはTwitterであった。そこでは、中止を批判する声や中止に安堵する声。そして、罵倒の嵐が幾重にも重なっていた。

 しかし、それらはなんら具体的なものではなかった。関係者によれば、今回の中止に至った理由は、会場である丸井や主催者の意向が大きく働いたという。

「主催が企業という形のため、出展者は出店料の出費を抑えることができる。出展者に優しいイベントだったはずです。それってすなわち主催者の意向次第でイベントの生殺与奪が握られているということだったんですね……」(事情を知る関係者)

 実際、直接電話やメールで苦情があったのが事実。それに簡単に応じた丸井にも責任の一端はあるだろう。けれども、一連の流れでどうしても解せないのは中止に憤る人々だ。「フェミが~」などの定番の言葉で、Twitterに批判の文字は羅列されるけれど「ならば、出展者のために会場を探そう」といった動きもなかった。何より、出展者よりも無関係の人がTwitterの中だけで憤っている様子はただただ不気味であった。

 この件だけに限らない。とりわけ誰もが当事者のフリをしやすい“性にまつわる問題”では、なにかとTwitterで論争したり、批判の言葉を連ねて「やった気になっている」事例が、どんどん常態化している。

 別に、そうしたい人はすればよいと思うが、筆者はそうは思わない。だから、最近は、Twitterは、人を褒めるかエロい絵をRTするためだけに使うと決めている。
(文=昼間たかし)