――あらゆる世界で激動続きだったこの1年を、個性豊かな著名人の方々に振り返っていただくコーナー「あの人が2019年を振り返る」。
毎週のように新製品が生まれる、変化の激しいコスメ業界。アイテム数が多すぎて、何を使えば良いのか迷う人も多いのでは。そこで今回は、テレビ番組やCMといった映像制作の現場を中心に、モデル・芸人・スポーツ選手まで幅広くヘアメイクを担当する篠原奈緒子氏に、19年に発売されたコスメ商品の中から、ファンデーション・マスカラ・口紅の「ベスト3」と、アイテムを絞らない「総合ワースト3」をそれぞれお聞きした。
2019年発売の「ファンデーション」ベスト3
【1位】インテグレート「プロフィニッシュリキッド」/1,760円(税込)
パッケージに「PRO FINISHI」と大きく書いてあるのを見て、「すっごく強気だなー!」と感じたのが第一印象。実際使ってみると、確かにPRO FINISH! ヘアメイクの仕事をしている私たちがベースメイクで出したい質感、ツヤ、透け感はまさにコレ。 厚塗り感のなさ、毛穴のカバー力も優秀で、プチプラでこの仕上がりはコスパ良すぎです! さらに、美容成分の効果で崩れにくく乾燥しにくい。買ってよかった商品です。
また、伸びがいいので、手でバーっと伸ばすだけで美肌に。時短になってありがたいです。今、私自身の顔にもちょうどこのファンデを使っています。「肌きれいですね!」って、タレントさんたちからほめてもらえることも多いです。
【2位】コスメデコルテ「AQスキンフォルミングリキッドファンデーション」/13,200 円(税込)
伸びがよく、仕上がりのツヤ感が上品なので、大人の女性におすすめです。ファンデをクレンジングで落としたあとの、しっとり感にも感動! 一日中美容液を肌にのせていたんじゃないかと思うような、スキンケア効果の高いファンデーションだと思います。さすが、お値段がお高いだけあります(笑)。
下地も同じブランドのものを購入し、ライン使いしたほうがよりモチがいいです。でも、そちらもお高いです(笑)。今っぽいツヤ感かつ薄付き感が気に入っていますが、カバー力重視の方には少し物足りないかもしれません。コンシーラーとの併用で気になるところをカバーするのがおすすめ。「もとから素肌がきれいです」感を出せるファンデで、冬場の乾燥時期にもしっとり潤うので、安心して使えます。
【3位】NARS「ナチュラルラディアントロングウェア クッションファンデーション」/レフィル:5,500円 (税込)
クッションファンデは大好きで、プライベートでも使用しているのですが、カバー力はほぼ皆無なものばかり。そこは諦めていたのですが、NARSのクッションはカバー力がしっかりあって、なのに厚塗り・ケバケバ感なし! みずみずしいしっとりした肌に仕上がる、すごいクッションファンデです。
化粧崩れも全然せず、クッションファンデにありがちな「数時間たつとテッカテカ」という現象も起きません。19年発売のクッションファンデの中で、ダントツ一番です。使うときはスポンジでしっかり叩くようにすると◎。叩き込めば気になる毛穴も、すっかり消えてしまいますよ。
【1位】キャンメイク「クイックラッシュカーラー ブラウン」/748円(税込)
もともと、キャンメイクのクイックラッシュカーラーの大ファンで、何本もリピート買い&仕事でも超スタメンなのですが、新作のブラウンも文句なしに良かったです。相変わらずのカールキープ力で、ビューラーをしてからこのマスカラを使えば、絶対にカールが落ちてこない。コームタイプで根元からまつげをグイッと立ち上げることも、1本1本をパラパラとらせん状に仕上げることも簡単です。
ブラウンだと、優しくナチュラルな印象の目元に仕上がるのも良いですね。絶対パンダ目にならないし、期待を裏切らないコスパが良すぎるマスカラです。
【2位】SUQQU「アイラッシュ マスカラウォータープルーフ」/4,730円(税込)
ウォータープルーフのマスカラは、液が重たくまつげに付きすぎてしまう商品が多い中、SUQQUの新作は繊細なセパレートまつげがつくれて、カールも落ちてこない。“ひじき感”は皆無で、ナチュラルかつ目力バッチリに仕上げることができます。
ブラシの形状も、まつげの根元や短い毛にもしっかり付くような形で、アイラインをしっかり入れなくても、十分な目力に! まつげにツヤが出て、オシャレな感じになるのも気に入ってます。
【3位】デジャヴュ「ラッシュアップ ブラック」/1,320円(税込)
総合的なバランスが最高で、自分の中で「殿堂入り」しているデジャヴュのマスカラの新作。形状の細いブラシが大好きなので、「待ってました!」という感じでした。ブラシが細いので短い毛にも塗りやすく、まぶたや目頭など、液が肌についてしまう悩みもなくなります。一重や奥二重の方も塗りやすいと思いますよ。
そして相変わらず、ナチュラルかつロングなまつげを表現できるし、にじまない。ただ、カールキープ力がもう少しあると最高なんだけどな〜と思います。とはいえ、お湯で落ちるタイプは、落とすのも楽でいいですよね。下まつげが少なくて悩んでる方は特に、このマスカラを使えば産毛が際立って、本物の下まつげに見えるはず。
【1位】RMK「リップスティックコンフォート マットフィット 07」/3,850円(税込)
タレントさんからオレンジのリップをリクエストされることが多くなった19年、一番活躍した商品です。オレンジリップって、特にマットなタイプは絵の具を塗ったような印象になってしまい、自然に見せるのが難しいと感じていたのですが、これは少しベージュを感じるカラーで、大人でも安心して使えるカラー。マットなのに乾燥しないところも◎。肌が明るく、ヘルシーに見えますよ!
【2位】イヴ・サンローラン「ヴォリュプテプランプインカラー 08」/4,730円(税込)
「口紅とプランパーが1本になっているって、めちゃめちゃ新しい!」と、発売したときに感じました。パープル系のリップでは、これが一番お気に入りです。スースー感が気持ちよく、ぷっくり感のある女性らしい唇に仕上がるので、とっても気に入っています。ツヤ感がかわいくて、縦シワをカバーしてくれるのも高ポイント。黒のハートがリップ配されたデザインもかわいくて、テンションが上がるコスメです!
1度塗りでもしっかり発色しますが、重ね塗りすると唇が強調されて、リップを主役にしたメイクが楽しめます。細かいパールが入っていて、パープルにありがちな“オバケ感”が出ない。使用感はリップクリームみたいな軽さです。
【3位】メークソリューション「リッププランパー ミント」/1,320円(税込)
プチプラのリッププランパーの中でも唇ぷっくり効果が高く、つけてからずっと潤うところが気に入っています。唇が薄いピンクに発色してぷるぷるになるので、“若見え”の効果もあると思います。口紅の上に塗るとほのかなブルー味がのって、今っぽい印象にもなりますよ。個人的には、メイク前にこれを塗っておいて、仕上げに口紅をのせるという使い方もよくしています。
ティント効果もあるので、なかなか口紅を塗り直せない環境でも活躍してくれます。口紅が取れてしまっても、ティントの色が残るので、途端に顔色が悪くなる……といった悲しいことも起きません。また、細菌の繁殖が特に気になるアイテムであるリップは、この商品のようにヘラで塗るようなタイプだと、使用後に液をきれいに拭き取ることができて、清潔な状態で使用できるのも高評価です。
【1位】ラブ・ライナー「ペンシル 限定ディズニーデザイン」/1,320円(税込)
ディズニーアニメ『アラジン』とのコラボパッケージがかわいかったのと、同ブランドのリキッドアイライナーが好きなので、ペンシルタイプを購入。店頭でテスターを試した際、描きやすくとても気に入ったのですが、実際使用してみると、とにかく落ちてしまう……。目の下が真っ黒のパンダ目になり、とても残念でした。
ペンシルタイプで描きやすい、かつ落ちにくいアイライナーを探していますが、19年もなかなかしっくりくるコスメに出会えなかった気がします。私がわがまますぎるのかなあ〜(泣)。
【2位】エクセル「リアルクローズシャドウ CS06」(限定色)/1,650円(税込)
お店のテスターで試したときはかわいいと思ったのですが、実際に使ってみると、どうも顔が疲れたような印象になってしまうアイシャドーパレットでした。おそらく、ブルー味やグレー味のせいでそう見えるのだと思います。ちょっとゾンビっぽい顔になってしまいました。
この商品はピンク系の色味が中心ですが、やっぱり、ピンクを付ける時はヘルシーで若々しい印象になりたいもの。右上のシルバーも、光り方が一昔前な印象で、“バブリー感”が出てしまいました。ピンク系をお求めなら、新色のCS07がおすすめですよ。
【3位】UZU「モテマスカラ クリアー」/1,980円(税込)
モテマスカラシリーズは大好きで、ずっと愛用させてもらっています。19年にブランドがリニューアルし、クリアタイプも新たに出て、使うのを楽しみにしていました。
ほかのブランドのクリアマスカラは、クリアと言いつつ少し白っぽさがあって微妙なのですが、これは本当にクリア。でも、期待して使用したところ、繊維が重たくてカールがキープできない……。クリアマスカラには一番「キープ力」を求めている私にとって、がっかりなコスメになってしまいました。ブラックのマスカラは、相変わらず良かったのですが。
2020年、注目のメイクグッズやブームの予感がするスタイルは?
“高機能”を備えたコスメがもっともっと出てくると思います。例えば、「塗るだけでリフトアップ」「カバーと同時にシミ自体もケア」など。また、ナチュラル系コスメの品質の進化が止まらないので、デパコスとの境目がなくなりそうですね。高発色で肌にやさしい成分のナチュラルコスメは、もっと定番になっていきそうです。
また、“肌づくり”にこだわる方が増えてくると思います。アイメイクやリップメイクを一生懸命やっても、肌の見え方がイマイチだと、どうしても決まらない。そこに気づく方が増えているので、“肌づくりブーム”が来るかもしれませんね。スポンジやブラシなどのベースメイク用道具も、プロユースだったものを一般の方がこだわって使うようになる気がします。
スタイルでいうと、近年は「モテ系メイク」がずっと主流でしたが、もう少し「かっこいいメイク」がはやってくると思います。海外では、今まさに人気になっているメイクで、東京オリンピックと一緒に日本にもやってきそう! また、男性がメイクをすることも普通になるのでは。男性用のBBクリームやスキンケアが、今どんどん売り上げを伸ばしているんです。男性がメイクすることへの拒否反応も、次第に薄れていくと思います。