テレ朝『報道ステーション』のウェブCM、「女性蔑視」と炎上! 性差別的な広告の“問題点”を専門家が解説

 3月22日に公開された『報道ステーション』(テレビ朝日系)のウェブCMが、ネット上で「女性蔑視」だと批判を浴びている。

 若い女性が仕事を終えて帰宅し、誰かと会話しているような形で進行する同CM。彼女は「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくて!」と笑顔で話したあと、「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ時代遅れって感じ」と一言。続けて、「すっごいいい」化粧水を購入するも消費税が高いと感じた、それなのに「国の借金は減ってない」などと語り、「あ、9時54分! ちょっとニュース見ていい?」と聞いた際に「こいつ報ステみてるな」とテロップが出る、という内容だった。

 ネット上で特に問題視されたのは、「ジェンダー平等」のスローガンを「時代遅れ」としていた部分。「産休後も女性が普通に働いているほど、ジェンダー平等が当たり前の時代に、政治家は今さらそんなスローガンを掲げるのか?」といった批判的なメッセージにも取れるが、「何が言いたいのかさっぱりわからない」「“ジェンダー不平等”な状況が続いているのに、平等な社会になったと勘違いさせる表現はよくない」などの意見が続出。また、「『若い女性はニュースなんて見ない』という偏見がにじみ出てるCM」との指摘も見受けられ、炎上状態に。結局、このウェブCMは同24日に削除され、『報ステ』公式Twitterは謝罪文を投稿した。

 女性蔑視や性差別的な表現が物議を醸し、CMや広告を取り下げる例は、近年特に多い。サイゾーウーマンでは、こうした炎上がなぜ起こってしまうのか、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する大妻女子大学教授・田中東子先生に話を聞いていた。『報ステ』のウェブCMについて議論起こっている今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)

男性差別CM”の炎上騒動はなぜ起こったのか? 「ALFACE」「保険のビュッフェ」の問題点

(初出:2018年1月2日)

 「女性蔑視である」という理由から、テレビCMや広告が炎上するケースが増えている。2016年10月、資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMが物議を醸した。多忙により、疲れた様子で仕事をする女性社員に、男性上司が「(頑張っている様子が)顔に出ているうちは、プロじゃない」と指摘するといった内容に、ネット上を中心に「疲れていても女は綺麗でいろということ?」「セクハラ・パワハラに当たる」などと抗議の声が上がったのだ。

 ほかにも、鹿児島県志布志市が16年9月に公開した、ふるさと納税PR動画「うな子」は、うなぎをスクール水着姿の美少女に擬人化し、プールで育てていくといった内容で、「なぜ性的な内容でふるさと納税PRを?」「女性を貶めている」などと批判が噴出。また17年5月、ユニ・チャーム「ムーニー」のCMに関しては、母親が初めての育児に孤軍奮闘する様子が描かれ、最後に「その時間が、いつか宝物になる」との字幕が入るのだが、「ワンオペ育児を賛美しないで」と悲痛な叫びが上がった。

 女性を描いたこうしたCMの炎上事例は枚挙に暇がない状況だが、一方で17年、「男性に差別的」という理由で問題視されたCMも散見されるようになったのだ。この現象を、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する、大妻女子大学准教授・田中東子先生に解説していただいた。

性差別CMにはパターンがある

――近年、“女性蔑視”CMの炎上が多発しています。急にそういったCMが増えたということなのでしょうか。

田中東子氏(以下、田中) 昔から、女性蔑視に当たるCMは放送されています。今、ビデオリサーチ社の方と過去20年くらいのCMをピックアップして分析をしています。まだ結果は出ていないのですが、これまでにも女性蔑視に当たるCMはいくつもありました。

 CMにおける女性蔑視の中には、「女性を性役割分業のステレオタイプで描写する」「女性を性的なアイコンとして使う」「女性に脅しかけ(『○○を使わなければ可愛くなれない』など)をする内容」の3パターンがあると思います。

――では、なぜ今炎上が増えているのでしょうか?

田中 この20年間で、女性のライフスタイルは大きく変わりました。共稼ぎ夫婦の増加、それに伴って家事や子育てを夫婦で分業するような都市型の若い世代の夫婦も増えましたし、そして何より、結婚しない人も少なくありません。そういった人にとっては、ステレオタイプの“理想の家庭像”をグイグイ押し付けてくるようなCMに、嫌な感じを覚えると思うんです。

 それともう1つが、メディア環境の変化。これまでは、リビングルームや自分の部屋などで、それぞれがテレビを見て、心の中だけで「何かこのCM嫌だなぁ」と思っていて、それを後日、人に話そうにもタイムラグが生じていました。しかし、現在では、今見ているCMについて、「嫌だ」と思ったことを、すぐにSNSで発信でき、実は同じものを嫌だと思っていた人がたくさんいることがわかるようになったんです。それが目に見える“かたまり”として、出てきやすくなったのではないでしょうか。

――17年は、男性蔑視だと物議を醸したCMも目立ちました。自由に使えるお金が少ないと嘆く主婦が、夫に向かって「安い電気に替えるか、稼ぎのいい夫に替えるか」と脅す「ENEOSでんき」、ブサイクな男性に好意を持たれた美人の女性が嫌悪感を示す「ALFACE」、花嫁が二股をかけていた男に「俺は君の何だったんだ?」と問い詰められ、冷たく「保険」と言い放つ「保険のビュッフェ」などが挙げられます。

田中 男性蔑視といわれるCMにもパターンがあり、「イケメンかブサメンかという外見差別(ルッキズム)の描写」「男性をATMやお財布扱いする内容」「男性は臭いといった偏見」が多いのではないでしょうか。

 今まで、男性は社会的地位や経済力を独占できていた性別なので、“容姿”はそこまで気にならないような状態だったんです。しかし現在、社会的地位も経済力も、男性の独占物ではなくなり、ロスジェネ以降は特に、社会でのポジショニング取りがうまくいかず、経済力も持てなかったという男性が増加しています。男性も、地位や経済力ではなく、外見で選別されるようになり、「地位やお金はないが容姿はいい男性」を、「地位とお金を持った女性」が消費することも珍しくなくなりました。そういった背景から、CMにおける男性の容姿の描かれ方に、疑問を抱く男性が増えたというのはあるのではないでしょうか。かつて、男性は「社会的地位や経済力」、女性は「容姿・見た目」で生き延びていく――といった面があったものの、現在はそれが逆転しつつあるようにも思えます。

――「ALFACE」のCMは、まさに男性に対するルッキズムが問題視されました。

田中 あまりメジャーな企業ではないので、話題性を狙いすぎて炎上をしてしまった印象もありますが……男女逆だったら、こんなものでは済まないような大炎上になったと思います。

――「ALFACE」のCMにはもう1パターンあり、美人な女の子とそうではない女の子の2人が登場し、イケメンが美人に好意を寄せる……といった内容でした。

田中 その2人の女性の容姿は、あからさまに優劣がついているわけではありませんでしたよね。そうすることで、炎上を避けようとしたのでしょう。だからといって、男性が容姿で差別されるCMを作っていいかというと、それは絶対にあり得ません。ただ、このCMに関して、一部では問題になったものの、意外と男性が騒がない印象もありました。その背景には、「男はそもそも顔じゃない。社会的地位や経済力だ」といった価値観があるのでしょう。なので、それらを差別された表現の方が、男性は嫌なのかもしれません。それが「ENEOSでんき」「保険のビュッフェ」のCMでしたね。

(後編につづく)

「ヨガ界では体が硬い」インストラクター考案の「逃げヨガ」3選! 超簡単ポーズで「心の安全地帯を見つける」方法

 新型コロナウイルスの感染拡大がやや落ち着きつつあるが、まだ大手を振って外に遊びに行けるような状況にはない今日この頃。家の中で長い時間を過ごす中、ふとこんなことをつぶやいている人はいないだろうか。

「なんか、めっちゃだるい……」

 なまった体をスッキリさせたくなり、家の中でできるエクササイズなどをネット検索してみるも、「ややこしい」「難しそう」と一気にやる気をそがれ、出口の見えない“だるい”ループに陥っているケースも珍しくない。

 そんな人にオススメしたいのが、ヨガインストラクター・Tadahiko氏の著書たった10秒で心をほどく 逃げヨガ(双葉社/取材・文=鳥居りんこ氏)だ。ヨガと聞くと、それこそ教室に通わなければいけない特殊なエクササイズと思ってしまうが、同書で紹介されているのは、「10秒でOK」という“お手軽ポーズ”のみ。ヨガマットも不要どころか、寝る前の布団の上でも試すことができるポーズが紹介されている。

 また、『逃げヨガ』はその名の通り、まずは心配や不安、つらいことから“逃げる”ためのもの、そして心と体を“立て直し”、新しい一歩を“踏み出す”ためのものと定義されており、これも同書の特色の1つ。ポーズの解説とともに、「自分に『ダメ出し』しそうになったら」「何もしないことをする」「好きなことを頑張る」といったエッセイが収録されており、体だけでなく心の疲弊を癒やす1冊にもなっている。

 今回は、『逃げヨガ』から「特にこれは試しやすい!」という簡単ポーズを3つTadahiko氏にご紹介いただいた。そのポーズに込められた心をほぐすヒントを読みながら、ぜひ実践してみてほしい。

――『逃げヨガ』はどれも超簡単なポーズですが、特にオススメのものを3つ教えてください。

その1
「もう、何もかも嫌!」と思ったら、「ただ息をするだけでよし」の時間をつくる……仰向けガッセキ(※)のポーズ
※合蹠(ガッセキ)=足裏を合わせること

Tadahiko氏(以下、Tadahiko) 私たちの脳は大忙しです。いつもいつも何かを考えている。その回数は1日に約6万回に及ぶという研究もあります。その中には“ネガティブなこと”も多分に含まれており、主に次の4つのことに分類されるそうです。

・過去の後悔
・未来の心配
・他人への批判
・自分へのダメ出し

 この4つが無意識下であってもグルグルと頭の中を回り続けているので、私たちが疲れるのも無理ないんです。でも、この思考から抜け出すのは意外と簡単なんですよ。それは、ただ「息をしていればよし」の時間をつくること。気楽な気分で「呼吸をしている今」を楽しみましょう。

<仰向けガッセキのポーズ>
1.まずは、仰向けになって、バンザイしてみましょう。
2.足の裏同士を合わせて、ゆっくりとひざを開きます。
3.呼吸をするごとに、硬くなったおなかがふーっと柔らかくなるのを楽しみましょう。好きなだけ続けてOK(3分もやれたら大成功です)!

 ウンザリした時にやってみると、自然と前向きになれるポーズです。

その2
「もう、私、ダメだ」ってなったら比較をやめる……子供のポーズ

Tadahiko 私たちは「人に迷惑をかけちゃいけない」と教えられて育っているので、時として世間の基準や他人のペースに合わせて無理をしがちです。それは大人としては、ある意味、正解なのかもしれませんが、そこに息苦しさを感じているならば、「自分のペース」を見失っている可能性も。もし今そのような状態ならば、一度子供に戻ることで、自分を取り戻してみませんか。誰かと自分を比較する癖をやめるだけでも、心は楽になっていきます。

<子供のポーズ>
1.正座をして、体をゆっくり前に倒しながら、腕を伸ばします。
2.おでこが床についたら、腕の力を抜いてダラリとさせて10秒。
3.遊び疲れた子供のように、ただお休みしてみましょう。

 グッタリした時に効くポーズで、心身の疲労回復と深いリラクゼーション効果が望めます。

その3
幸せになりたかったら、目指すのをやめてみる……龍のポーズ


Tadahiko
 幸せになりたいなら「幸せ」について悩むのをやめるのが早道です。ヨガの捉え方では、幸せは「湧いてくるもの」。もし、今、幸せを感じられないのであれば、「幸せはこういうもの」「こうじゃないとダメ」と自分を縛り付けているせいかもしれませんよ。幸せは「目指すもの」ではなくて「感じるもの」。あなたのそばにも、たくさんあります。

 試しに、周りの小さな幸せを数えてみてください。「幸せ探し」のプロになると、不思議と心は幸福感に満ちあふれていきます。騙されたと思って、ぜひ、やってみてください。まずは、その前にリラックス。やる気がゼロで凹み気味の時に効くポーズです。

<龍のポーズ>
1.横向きに寝そべり、ひじをついて頭を支えます。
2.両足を揃えて持ち上げたり、上の足だけ片手でつかんでアップさせたり、お好みでまずは10秒。

 リラックスしながら筋力をアップすることができるボディメイク効果も高いポーズです。

――ヨガは「運動が得意で、健康意識が高い人」が「ストイックに打ち込むもの」というイメージが強いのですが、『逃げヨガ』はそれとは一線を画する印象です。

Tadahiko 実は、ヨガは体の柔らかさを競うものでも、難しいポーズを目指すものでもありません。競わず、争わず、ただ自分を見つめ、向き合う。これこそがヨガなんです。

 ただ、現代人は忙しすぎて、自分を見失いがち。そんな時はいったん、「心の安全地帯」に避難です。それを見つける第一歩として、ヨガがある。呼吸を整えて、凝り固まった体をほぐすことで、自分を取り戻せるということを、この本でお伝えしたかったのです。

――どんな方に『逃げヨガ』をオススメしたいですか?

Tadahiko 今はストレスフルな世の中なので、「毎日がしんどい!」というような「生きづらさ」を感じている人にこそ、トライしてほしいです。ヨガ界では体が硬いといわれる僕が考案した『逃げヨガ』ですから、体が硬い、運動嫌いな人にこそ、オススメです。

 思い悩んでいる人は必ず、体がこわばっています。まずは10秒間、肩の力を抜いて、リラックスすることを繰り返してみましょう。これだけで、今まで見えなかった新たな視点に気が付くようになり、やがて生きづらさも消えていきます。

Tadahiko(ただひこ)
ヨガインストラクター。学童期から人間の心理に興味があり、多数の書物に触れる。ある時期に自分自身の基本的な考え方、捉え方と共通するものをヨガの中に見出す。著書に『たった10秒で心をほどく 逃げヨガ』(双葉社)がある。
公式サイト

小林麻耶、別居報道で「自分を取り戻して」の声――眞子さま、元ももクロ・有安とも共通する「恋愛と洗脳」の関係

 3月18日発売の「女性セブン」(小学館)が、フリーアナウンサー・小林麻耶と夫で整体師のあきら。こと國光吟氏の別居を報じた。同誌によれば、2人は3月上旬までに住んでいた高級マンションを出て、麻耶は実家へ、國光氏は新しく借りたマンションへ移ったとか。2018年7月に“交際ゼロ日”で電撃結婚し、仲睦まじい姿を見せていた夫婦だが、当初から不穏な話題も多かった。

 麻耶は結婚を機に、18年8月に芸能界から引退するも、19年5月にこれを撤回。同時に、夫婦そろって「生島企画室」に所属し、芸能活動を再開させた。また、結婚当初は「4歳年下の一般人」としか明かされていなかった國光氏について、18年9月に「セブン」が“宇宙ヨガインストラクター”という肩書を持つ人物だと報じ、世間の注目を集めることに。一方の麻耶も、生年月日などから運勢を占う「数秘術」の資格を取得して、20年6月に「小林麻耶の幸せ数秘」というサイトをオープン。ネット上では、「胡散臭い夫婦」「スピリチュアルに傾倒してるのでは?」といった、批判的な見方が強まっていった。

 そんな中、同11月12日早朝、麻耶は自身のYouTubeチャンネル「コバヤシテレビ局」で國光氏と共に生配信を行い、レギュラー出演していた情報番組『グッとラック!』(TBS系)のスタッフからイジメを受けたと告白。しかし、配信中に麻耶が突然笑い出すなど、精神的に不安定な様子が見られたこともあり、ネット上は騒然とし、「麻耶さん、精神的にヤバそう。旦那に洗脳されたの?」「結婚してからおかしくなってる。早く目を覚ましてほしい」など、國光氏の影響を指摘する人も少なくなかった。

 こうした経緯があるため、今回「セブン」が報じた2人の別居に対し、ネット上には「早く夫と別れて、麻耶さんには自分を取り戻してほしい」「これをきっかけに、旦那とは距離を置いたほうがいい」「麻耶さん、ようやく洗脳されてることに気がついたのかな? 別居は正解だと思う」といった声が多数寄せられている状況だ。

 麻耶に限らず、著名人に“洗脳疑惑”が浮上するのは珍しいことではなく、近年は特に、熱愛スキャンダル絡みでうわさされることが多い。最近でその疑惑が取り沙汰された人物といえば、元ももいろクローバーZ・有安杏果と、秋篠宮家の長女・眞子さまだろう。サイゾーウーマンでは、「洗脳と恋愛」の関係について精神科医・片田珠美氏にインタビューを行い、有安と眞子さまが「洗脳状態」にあることや、“脱洗脳”のために必要な条件について聞いていた。麻耶と國光氏の別居が取り沙汰される今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)


(初出:2019年3月2日)

眞子さま、元ももクロ・有安杏果は「洗脳状態」? 精神科医が「恋愛感情」との危険な関係を説く

 2月、ももいろクローバーZの元メンバー・有安杏果に、熱愛スキャンダルが勃発した。25歳年上の精神科医との交際、また、医師が有安の個人事務所代表を務めることが明るみとなったほか、ももクロ脱退や事務所退所にも医師が絡んでいたのではないかと、週刊誌が報じたのである。ももクロファンは、この事態に驚愕し、「有安は洗脳されているのではないか?」「早く目を覚ましてほしい」などと、ネット上で悲痛な声を漏らしている。

 今、世間で「洗脳疑惑」がささやかれているのは有安だけでない。秋篠宮家の長女・眞子さまもその一人だ。一昨年、当時、都内の弁護士事務所でパラリーガルとして勤務していた小室圭さんと婚約内定を発表。しかしその後、小室さんの母が元婚約者との間に借金トラブルを抱えていることが報じられ、昨年2月、「結婚延期」の運びに。8月には小室さんが3年間の米フォーダム大学への留学に旅立ち、結婚は暗礁に乗り上げている状況だ。世間では、実母がトラブルを抱え、さらには自身も将来の見通しが立っていない小室さんへの不信感が高まっている中、週刊誌報道によると、それでも眞子さまの結婚のご意思に変わりはない様子。「まるで現実が見えていない」「小室さんに洗脳されているみたいだ」といった指摘が国民から上がる事態となっている。

 有安と眞子さまの共通点――それは、両者とも恋人との関係が歪んでいるように見える点だ。今回、「洗脳と恋愛」という観点から、『被害者のふりをせずにはいられない人』(青春出版社)や『高学歴モンスター~一流大学卒の迷惑な人たち~』(小学館)などの著者である精神科医・片田珠美氏に話を聞いた。

洗脳が恋愛感情によってより強くなるワケ

 まず片田氏は、洗脳とはどのような状態かについて説明をしてくれた。

「相手に対する批判力を失い、相手を過大評価し、欠点が美点に見えてしまう状態のことを指します。別の言葉では、『相手を理想化してしまう』とも言えるでしょう」

 なお精神医学において「洗脳」という診断名は存在しないが、患者から相談を受ける中で、「洗脳状態」と指摘することはあるそうだ。

「例えば、夫からこれまでの自分の価値観を全否定され、鬱状態になっているのに、『夫はとても賢くて正しい。私はバカだから』と言う女性は結構います。そういう方に、『あなたは洗脳状態にあります。旦那さんの価値観が必ずしも全て正しいわけではないし、あなたの実家の価値観や、これまでやってきたことが全て間違ってるわけじゃないですよ』と申し上げると、目からウロコが落ちたような反応をされますね。自分が夫から“洗脳されて”鬱になっていることに気づいていないんです」

 このような洗脳状況下では、「DVをされても、これがDVであること自体わからなくなるケースもあります。しかもDVをする男というのは、暴力を振るった後、涙を流して土下座して謝ることも多く、被害者側がつい絆されてしまうんですね。ちなみに、もともと洗脳されているため、DVに気づけなくなる場合もあれば、DVによる恐怖で、『私が悪い』と思い込まされる場合もあります。相互作用によって洗脳が強まっていくのです」。

 ほかにも片田氏は、コミュニティ内で強い権力を握るママ友や近所の奥さんに洗脳されて、高額商品を買わされてしまった女性などの例を挙げるが、相手に対して「恋愛感情」を持っていると、より洗脳されやすい面があるという。

「恋愛している人の精神状態を『ほれこみ』と言うのですが、その場合、恋愛対象を過大評価して、批判力を失いやすい。先ほど説明した、洗脳と同じ状態なのですが、洗脳とほれこみはニアリーイコールで、『恋愛にのぼせ上がっているときは、洗脳も起こりやすい』と言えるでしょう。ただ、この『ほれこみ』は、恋愛につきものであり、そもそも相手にのぼせ上がるようでなければ、恋愛じゃないんですね。問題になるのは、『ほれこみ』が度を超し、他者から見て『おかしい』と思われるような洗脳状態になっているケースです」

 恋人に対して「好き」という感情が高まり、「あばたもえくぼ」となっている人は珍しくない。そういうときに起こりやすい洗脳は、“他人事ではない”と思わされる。

 では、有安のケースはどうだろう。精神科医に洗脳されているのではと、ファンから心配の声が飛び交っているが、そもそも有安が抱く恋愛感情自体、「典型的な『転移性恋愛』です」と、片田氏は厳しい目を向ける。転移性恋愛とは、精神分析の創始者、ジークムント・フロイトによれば「患者が転移の結果として、医師や精神分析家などに恋愛感情を抱くこと」を指すという。

「自分の悩みを親身に聞き、相談に乗ってくれる主治医のことを『頼りになる』と感じると、恋愛感情を抱きやすい。有安さんはももクロ時代から、この医師に相談をしていたそうですが、特に精神科ではよくあることなんです。フロイトは、治療中に起こる転移性恋愛を『非常に危険なこと』とみなし、患者さんと距離を置くなどして深みにはまらないように助言していました。実際には、主治医と患者さんが結婚することもあるのですが、同業者として今回のケースを考えるに、『若い女の子の弱みに付け込み、転移性恋愛を利用して男女の関係になったのではないか』といった批判はやむを得ないと感じています」

 転移性恋愛によって、有安は「ほれこみ」という精神状態になり、おのずと、洗脳も起こっているのではないかと考察することができる。

「ほれこみや洗脳が起こりやすいのは、本人が弱っているとき。ももクロでの活動に疑問を感じ、弱っているとき、医師と出会ってのめりこんでいったのではないでしょうか。精神科医といったって人格者ばかりではありませんから、有安さんを洗脳し、“支配しよう”と考えても不思議ではないと思います」

 一方、眞子さまに関しても、片田氏の目には「ほれこみによって洗脳状態になり、相手を過大評価している」状態に映るという。ほれこみや洗脳の要因となる、皇室のプリンセスが抱える“弱み”とは、一体何なのだろうか。

「皇室という閉鎖空間にいらっしゃる眞子さまには、“出会い”がありません。国際基督教大学(ICU)に通われていましたが、恐らくほかの学生は、畏れ多くて声をかけることも憚られたことでしょう。眞子さまは、恋愛結婚だったご両親の影響により、ご自身もお見合いではなく、恋愛結婚を強く望まれていたと聞きますが、しかし、出会いがないんです。そんな中、交際を申し込んだ身の程知らずが小室さんだったわけで、そうなると眞子さまも、視野狭窄に陥り、ますます小室さんにのめりこんでいったと考えられます。そもそも眞子さまは、皇族という身分ゆえに、男性との交際経験があまりないように見えます。こういう真面目な人ほど、洗脳されやすいという面もあるんです」

 さらに眞子さまには、「この相手といま結婚できなければ、一生結婚できないのではないか。結婚がかなり遅れるのではないか」といった不安もあるのではないかと片田氏。出会いがないという状況と、婚期を逃すことへの不安によって「洗脳が解けにくくなっているように見えます」という。

「一部週刊誌で、眞子さまがご友人に対して、『私のせいで、あんなに世間に晒されて、彼に申し訳ない…』と、小室さんへの思いを語っていたと報じられたそうですが、眞子さまが自分自身のことを加害者のように思わされているところも問題と言えるでしょう」

 有安も眞子さまも「洗脳状態」といえるとの考察が繰り広げられる中、ここで気になるのが、どうしたら洗脳が解けるのかという点だ。現在双方ともに、世間から疑問の目を向けられているが、片田氏いわく「周りから非難されれば非難されるほど、2人の結びつきは強くなる。『自分たちを迫害するものと、一緒に戦おう』となり、洗脳によって強固に結びついた関係が続いていきます」とのこと。

「洗脳から解き放たれるためには、本人が洗脳されていると気づき、『これではダメだ』と思わなければいけません。有安さんは3月にソロライブを行うそうですが、『ライブ会場がガラガラ』『CDを出しても全然売れない』という“どん底”に陥り、精神科医の男性と一緒にいても『どうにもならない』と気づいたら、洗脳が解けるのではないでしょうか。実際に危機的状況に直面する前の段階で、周りが何を言っても無駄。そもそも周囲の声が耳に入るなら、洗脳状態には陥りません。有安さんは、擬似恋愛の対象であるアイドルだった方なので、今回25歳年上の精神科医と交際していることを知り、ファンをやめた人も多いと思います。ある意味、洗脳が解けやすい状況になったと言えるのではないでしょうか」

 一方、眞子さまに関しても同様だという。いくら秋篠宮さまや紀子さま、宮内庁が結婚に反対しようと、週刊誌が小室さんに関するネガティブな報道をしようと、眞子さまには何も響かないばかりか、「火に油を注ぐようなもの。恋愛というのは、障害があればあるほど燃えますから」という。眞子さまが洗脳から解き放たれるのは、実際に結婚生活をスタートして苦労を強いられるなど、“どん底”を経験したときとも考えられるが、「ただし、そういった苦境に立たされたとき、逆に『また二人で力を合わせて頑張ろう』となる可能性もある」とのことだ。

 なお、洗脳する側の特徴として、「自己愛、承認欲求が強く、ゆえに相手を支配し、相手を変えたいという気持ちを持っている」点が挙げられるという。洗脳が解けた相手が逃げ出そうとすると、「『自己愛が傷つけられた』と怒り、ともするとストーカー化してしまう」だけに、洗脳問題は根深いことがわかる。

 最後に片田氏は、こうした洗脳を「珍しいことではない。一般的にもよく起こり得る」と警鐘を鳴らす。“洗脳疑惑”と聞くと、特別な状況下の人にだけに起こることととらえがちだが、より「身近なこと」として受け止め、自身を振り返るきっかけにしてみてもよいのかもしれない。

V6解散、26年の歴史に幕! SMAP、TOKIO、嵐……「ジャニーズグループの寿命」を専門家はどう見る?

 3月12日、ジャニーズ事務所から、今年11月1日をもってV6が解散すること、またメンバーの森田剛が退所することが発表され、ジャニーズファンの間に衝撃が走っている。

 1995年にデビューしてから、実に26年にわたり、誰一人メンバーが欠けずにグループを続けてきたV6。近年はメンバー個人の活動がメインである一方、コンサートで見せる6人のステージは抜群のクオリティを誇るといわれ、多くのファンを魅了してきた。そんなV6の解散に、ファンはネット上で「ものすごくショック」「6人揃ってのパフォーマンスが見られなくなるなんて」「私はこれから何を楽しみに生きていけばいいの」などと悲鳴を上げているが、森田の退所にあたり、メンバーが「この6人でなければV6ではない」という思いを貫き、解散という選択をしたことには、「V6らしい」といった納得の声も少なからず出ている。

 こうしてジャニーズ事務所は、KinKi Kids除く1990年代にデビューしたグループの全てが、新しい門出を迎えることに。SMAPとV6は解散、TOKIOはジャニーズの関連会社「株式会社TOKIO」を設立し、メンバーの長瀬智也がこの春退所、そして嵐は昨年末をもって無期限の活動休止に突入した。

 ジャニーズファンの間では、相次ぐグループの解散や活休が惜しまれているものの、企業の経営の面から考えると、それは致し方ないことなのかもしれない。サイゾーウーマンでは、2019年1月、嵐が20年末での活動休止を発表したことを受け、企業コンサルタントの大関暁夫氏にインタビュー。その中で、「商品には、それぞれの“ライフサイクル”というものがある」と大関氏は語り、ジャニーズ事務所の商品(=アイドルグループ)の寿命は「15年」と明言したのだった。

 V6が解散という道を選んだ今、この「ジャニーズグループ15年寿命説」を提言した大関氏のインタビュー記事を再掲する。

(編集部)


(初出:2019年2月16日)

嵐の活動休止発表……企業コンサルタントが、ジャニーズグループ「15年寿命」説を提言

 1月27日、国民的アイドル・嵐の活動休止が突如発表された。同日午後5時、ファンクラブ会員向けサイトで、メンバー5人によるメッセージ動画が公開され、活休の報告とその経緯を説明。リーダー・大野智が2017年6月、「2020年をもって、自分の嵐としての活動を終えたい」「一度、何事にも縛られず自由な生活をしたい」とメンバーに告げ、話し合いを重ねた結果、2020年末でグループ活動を休止するとの結論に至ったという。

 同日午後8時からは記者会見も行われ、メンバーは「解散ではない」ことをあらためて強調、また活休期間は明確に決められていないことも明かしていた。会見で見せた“誰も悪者にしない”という姿勢や仲睦まじい様子には、嵐ファンから「感動した」「やっぱり嵐は5人で嵐」「再始動までずっと待ってる」など、温かなコメントが寄せられていたものの、一方で「大野くんの気持ちもわかるけど、やっぱり悲しい」「このまま事実上の解散になりやしないか」「こんな大勢のファンがいるのに、なぜ……」と複雑な胸中を隠しきれない人も少なくない。

 そんな中、「嵐がいま活休を発表したのは正しい」と断言するのが、企業コンサルタントの大関暁夫氏だ。ビジネスの視点で、「ジャニーズの男性アイドルグループ」という商品のライフサイクルを考えたとき、嵐は英断を下したと評価できるという。今回、数々のジャニーズグループの例を挙げながら、「商品として」のアイドルグループの寿命を考察してもらった。

――嵐の活休発表を知った際、率直にどのように感想を抱きましたか。

大関暁夫氏(以下、大関) 真っ先に、ジャニーズ事務所は、根本的な商品(=アイドルグループ)戦略をちゃんと考えていないなと感じました。商品には、それぞれの“ライフサイクル”というものがあります。複数の事業を持つ企業が、どの事業にどれだけの投資を行うかという戦略を考える際、「PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」というフレームワークを用いることがあるのですが、それにジャニーズのアイドルグループ(商品事業)を当てはめて考えたとき、戦略の甘さを感じたのです。

――PPMとはどういったものなのでしょうか。

大関 PPM分析では、4つのポジションに事業を分類していきます。その4つは、事業のライフサイクルを示しており、「問題児(積極的に投資をしていく売り出し中の商品)」→「花形(投資を続けるべき利益を上げている商品)」→「金のなる木(投資をしなくても利益を生む商品)」→「負け犬(投資は不要で利益も少ない商品)」となります。

 ジャニーズのこれまでのアイドルグループをいくつか例にして解説していきますと、最初の商品である初代ジャニーズは、1964年にレコードデビューし、解散は67年だったので、実質3年間しか活動していませんでした。当時のアイドルの寿命は短く、また事務所も手探り状態だったためか、「花形」の段階で人気がピークアウトして解散したと見ています。次の商品である68年レコードデビューのフォーリーブスは、78年まで約10年活動。「花形」の状態になったとき、積極的にテレビで売っていくなどという新たな投資をして「金のなる木」にまで成長し、7年目くらいで人気がピークアウトして「負け犬」となり、解散に至ったという印象です。

――82年デビューのシブがき隊は88年に解隊と、6年しか活動しませんでした。しかし、85年デビューの少年隊は、ここ数年グループでの活動はないですが、現在も公式サイトにページがありますし、ファンは再始動を期待しています。

大関 少年隊が最後にCDシングルを発売したのが2006年で、これが前作から5年半ぶり。01年までは、定期的にCDを出していて、冠番組の放送が02年までだと考えると、舞台を除く少年隊の活動は、85~2000年初頭の約15年間がメインであったと言えるでしょう。デビュー10年頃に「金のなる木」に育ち、15年でピークアウトを向かえ、その後は各々が独自路線を切り開き、グループを自然消滅のような形に持っていったように見えます。恐らく、意図した流れではなかったでしょうが、もし事務所が、少年隊としての活動を引き伸ばそうとしていたら、何か良からぬ結末を迎えていたように思います。

――良からぬ結末とはなんでしょうか。

大関 「花形」の段階にいるときは、メンバーたち自身も、今目の前のことを一生懸命やろうというモードで、事務所も新しいことをどんどんやらせていこうと投資をします。その後、「金のなる木」に育ち、ピークアウトを迎えると、本人はそのことを敏感に察するものなのです。すると、「このままでいいのか」「もっとやるべきことがあるのではないか」といった気持ちが膨らみ、人によってはグループ活動に不平不満を抱いたり、集中力を欠いて問題を起こすケースが出てくる。少年隊はその前に上手にフェードアウトした“理想形”といえ、ジャニーズのアイドルグループのピークアウト、つまり寿命は「15年」と定義できるのではないかと思うのです。

 そう考えると、25年活動したSMAPがああいった解散の仕方をしたのは、致し方なかったのかもしれません。もちろんSMAPは並外れた人気を誇っていたので、ピークアウトが15年よりもっと後だったとも考えられますが、それでも「15年」からさらに10年もというのは、活動を引き伸ばしすぎたのでは。本人たちは15年を過ぎたあたりから、何らかの問題意識は持っていたように感じます。事務所は「まだまだ儲かる」と無理に活動を続けさせるのではなく、15年を過ぎたあたりで、速やかにメンバーを自由に……解散なり休止なり、グループとしての形を終え、メンバーが個々人として活動する“次のステップ”を用意してあげるべきだったのではないでしょうか。

――TOKIOも、デビュー25周年目を目前にした昨年、山口達也が強制わいせつ事件で書類送検となり、退所に至りました。

大関 それもやはり、ピークアウトを過ぎてもなおグループ活動を続けたことにより、「集中力を欠いて問題を起こす」メンバーが出てきたというふうに見ることができます。山口さんは以前からお酒に溺れるようなところがあったと聞きますし、16年には離婚を経ています。TOKIOが20年を迎えた頃から、山口さん自身もさまざまな問題を抱え、それが犯罪という最悪の形で出てしまったのかもしれません。あの事件は起きるべくして事件だったようにも感じます。

 一方でV6は、CDリリースは続いているものの、すでに個々の活動がメインとなっています。少年隊と同じような形で、うまくグループ活動をフェードアウトに持っていく、いい例だと思いますね。なお、2人組のKinKi Kidsに関しては、グループではなく“コンビ”なので、また話が違ってくるんです。2人だと相対で相談でき、意思の統一がしやすいものですが、3人以上のグループになるとそれがなかなか難しくなります。アイドルグループのピークアウトは「15年」という定義は、あくまで3人以上のグループに当てはまると考えています。

(後編につづく)

取材協力:大関暁夫(おおぜき・あけお)
All About「組織マネジメント」ガイド。東北大学卒。横浜銀行入行後、支店長として数多くの企業の組織活動のアドバイザリーを務めるとともに、本部勤務時代には経営企画部門、マーケティング部門を歴任し自社の組織運営にも腕をふるった。独立後は、企業コンサルタントの傍ら上場企業役員として企業運営に携わる。

森喜朗氏の地元・石川県で「自民党を除名された」女性議員に聞く、女性が“排除される”地方社会

 女性蔑視発言が問題となり、森喜朗元首相が東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長を辞任した。しかし、後任の橋本聖子氏が務めていた五輪担当相と男女共同参画担当相を兼務することになった丸川珠代氏が、選択的夫婦別姓に反対するよう地方議員などに呼びかける書状に名前を連ねていたことが明らかになり、さらなる波紋を呼んでいる。

 昨年12月に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」は、特に伝統主義的な自民党議員による強い反発を受け、「夫婦別姓」の文言が削除された。一方で「選択的夫婦別姓」に賛成する自民党議員もいて、夫婦別姓が賛意を示すことすら許されないほどタブー視されているようには思えない。

 そのような状況の中、森氏の地元である石川県では昨年6月、自民党野々市支部が、野々市市議会本会議に提出された夫婦別姓導入の請願に賛成した、梅野智恵子市議を除名処分とした。

 梅野市議は地元の北國新聞の取材に対して「党の考えに反するという認識はなかった」と答えているが、なぜ除名されるに至ったのか。その背景や経緯、そして女性差別や森氏についても話を聞いた。

ウグイス嬢の経験を経て、無所属で立候補

 梅野市議が賛成した「選択制夫婦別姓の導入など、一日も早い民法改正を求める国への意見採択についての請願」は、2020年の3月、市議会で共産党の岩見博市議が発議したもの。梅野市議は、「地方議会から声を届けるべきだと賛成したかった。なので(賛成を表すために)起立しました」と話す。

 自民党には所属していたが、一人会派「みのりの会」であるため、野々市市議会の自民党系会派で最大会派である「野々市フォーラム」の市議に相談することはなかったという。

 梅野市議の除名を報じた北國新聞の取材に対して、自民党野々市支部長の徳野光春県議は「遅刻、欠席等で党に迷惑をかける行為を続けたことも処分の理由」と述べている。さらに記事は「梅野市議は昨年(※2019年)12月に自民党系会派を離脱している」と締めくくられていた。梅野市議と「野々市フォーラム」との間に、何があったのだろうか? 

 それを探るために、梅野市議の出馬から当選、そして現在までの経緯を振り返る。

 梅野市議は19年4月の統一地方選挙に立候補した。

「20年以上ウグイス嬢をやっていて政治が身近だったこと、そして、自分の住む地域を見た時に女性が政治の場にほとんどいないことに危機感を覚えたことで立候補しました」

 地方議会の選挙では町内会や校区を地盤とし、地盤の推薦を得て立候補することが多い。長年、国会・県議会・市町村議会の自民党議員のウグイス嬢を経験していた梅野市議は、自民党野々市支部とも関わりがあったが、無所属・公認なしで出馬(野々市市では自民党系の議員は無所属・公認なしでの立候補は一般的)。

「野々市市には町会(町内会)代表の議員として出馬するという暗黙のルールがあります。でも、すでに2人現職がいたので、自分が住む町会からは推薦されませんでした」

 町会の推薦や組織団体、党からの応援も得られない中、梅野市議はいわゆる「ドブ板選挙」と呼ばれるような選挙運動を展開した。 

「私は当選するために垣根を越えて野々市市をフルで歩きました。地図を見て、一軒一軒回ってピンポン押して、『立候補させていただきます、梅野と申します』と挨拶しました」

 町会の推薦を得ていない場合でも、同じ自民党系の議員が立候補している町会を避け、空白地帯で選挙運動をするという不文律があるようだ。

「長くウグイス嬢をやっていたので、選挙のノウハウはある。街頭演説は自分でできる。だから、協力してくれた少数の仲間たちで選挙を戦うことができたんです。おかげさまで初当選させていただくことができました」

 梅野市議は定員15人中6位の当選。新人では最も高い得票数となった。無所属・公認なしでの出馬だったが、当選後は自民党系の会派に入った。

 当初は自民党系会派「野々市フォーラム」に所属していた梅野市議だが、会派にいた頃、新人議員をフォローし盛り立てていこうという温かな雰囲気は全く感じられなかったという。冷たく排除するような空気は、徳野県議の「遅刻、欠席等で党に迷惑をかける行為を続けた」という発言にも表れている。

「初めて遅刻したのが、当選してすぐの予算決算常任委員会だったのですが、当時は絶対行かなければならないことを知りませんでした。19年夏の参院選に向けての選挙事務所の当番が、その日のその時間に当たっていて、そちらに行っていました。当番は会派で決めているはずなのですが、議会の事務局からの電話で遅刻に気が付いたんです」

 ほかにも、支持者との電話が長引いて広報委員会に出席できなかったことなどが、「欠席」に含まれているのだろうと梅野市議は言う。怠惰でたびたび遅刻や欠席をしたわけではないとの主張だ。

 会派での「飲み会」も、梅野市議にとっては大きな負担だった。

「飲み会が多いんです。行ったら行ったで『子どもがいるクセに』と言われ、行かなかったら行かなかったで悪く言われます。酔って(地元で事業を営む)父を罵倒されることもあり、思わず泣いてしまったこともあります」

 「このままではつぶされる」と感じた梅野市議は、19年12月に「野々市フォーラム」を離脱。一人会派「みのりの会」を立ち上げるが、引き続き自民党野々市支部には所属して活動することにした。

 一人会派では野々市フォーラムの視察や勉強会に参加できず、会派室も異なるため、ほかの自民党系議員との情報共有もままならない。しかし、それでも梅野市議への排除がやむことはなかった。

「地元国会議員から直接声をかけていただき、東京で官僚の方に講習を受けるため視察に行ったのですが、野々市フォーラムの議員の方々が『一人会派なのに』と国会議員に直接抗議したそうです」

 野々市フォーラムを抜けた翌年の3月、梅野市議は選択的夫婦別姓に賛同。そして3カ月後に、除名の発議がされた自民党野々市支部の総務会が実施される。除名処分は突然のことだった。

「6月に開かれた総務会の最後に、いきなり発議されたのは『梅野議員の処分を求める』。議長がすぐに受理されました。根回しはできていたみたいです。私はいったん退席させられました。ほかの地区代表の自民党議員も女性部長も、党員も、議長以外全会一致の除名ということになったらしく、『処分が決まりましたので』ということで入室許可が下りて議場に入った途端、『以上』で終わりました」

 梅野市議は後になって、総務会を退席している間に、自分が起こしたことになっている真偽不明の問題行動についての資料が配られていたことを知った。資料は自民党県連にまで配布されており、自民党野々市支部のやりすぎを指摘する声もあったが、県連に支部の決定を覆す権限はないため、そのまま除名となった。

 除名後、梅野市議はそれまでの自分をすべて失ったように感じたという。

「一番つらかったのが、一緒に選挙で戦った仲間が離れていったこと。自民党でなくなったら私は何の価値もなくなるのかと思いました」

 また、自民党自体から除名されたことで、党の女性局の勉強会や、党関連のフォーラムにも参加できなくなってしまった。

「今後どう活動していけばいいのだろうとか、勉強会にも出られないとか、悲観的にしか考えられない時期がありました」

 しかし、現在は「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の事務局長、井田奈穂さんに声をかけられたのをきっかけに、選択的夫婦別姓の勉強会や、稲田朋美議員が設立した「女性議員飛躍の会」に参加。さらにTwitterを通じて、ほかの一人会派の女性議員と交流し、励まされることもあったという。

「いろんな人と自分から積極的につながれば、勉強はさまざまな形でさせていただけるんだなと、最近思うようになりました」

 ところで、除名処分を受ける原因になった選択的夫婦別姓について、梅野市議自身は別姓でもなく、別姓にしたいと思っているわけでもないという。

「私は、生まれ変わっても同姓を選びますよ。夫と一緒の姓になりたかったですし。でも、自分がそうだからって、ほかの人が同じわけではないですよね。育った環境も、みんな違う。苦しみや生きづらさに寄り添い、多様性を尊重することが大切。選択制であり、姓が違うから家族の絆が壊れるわけではありませんし、日本が壊れるわけでもないと思う。すでに親子別姓の家庭は再婚などのさまざまな事情で存在していて、『夫婦別姓だと子どもがかわいそう』との意見は親と姓が違う子どもに対する差別ではないかと危惧します。最近の保守は、少し偏っていると思います。私は、自由で寛容な保守主義が好きです」

 また、女性活躍を推進する議員の立場でも、選択的夫婦別姓の必要性を実感しているという。

「選択的夫婦別姓を望む女性はキャリア志向が強い人も多いですよね。その人たちが仕事や子育てをしやすい環境を整えることが、日本の飛躍につながると思います」

 現在、野々市市議会では議員15人中、女性は2人。少数派である。地方議員になる人は企業の社長や地権者(地主)の男性が多いそうだ。

「地方では地元の有力者と仲良くなって、飲み会などに出席するうちに、『お前出れや』と仲間内で盛り上がったり、『コイツ推そうぜ』と根回しをされたりして、みこしのように担がれて選挙に出ることが多いのです。“地盤で推す”という今の選挙の仕組みが、女性が飛び込める環境ではないということですね。私はウグイスの世界に長年いて、その空気をいつも感じていたから、抵抗なく政治の世界に入れたのだと思います」

 また、立候補することで、自分のプライバシーがさらされ、家族や子どもたちにとっても負担になってしまうのではという懸念が、特に子育て世代の女性の政治参加に高いハードルとなっているとも言う。

 梅野市議は女性目線での施策を増やすためにも、女性議員が増えることを望んでいる。

「私は、野々市に暮らしてまだ15年の“よそ者”なんです。結婚して、子どもを産んで育てている、普通のお母さんなのです。そういう人だって、この街をより良くしたいという思いがあれば、選挙に立候補できる仕組みが必要だと思います。議員にも多様性が必要なのではないでしょうか」

 梅野市議はウグイス嬢時代、森氏が地元石川県に選挙戦の「視察」に来た時の様子を次のように語った。

「私は、森喜朗前会長の選挙カーには乗ったことがないんです。ただ、ほかの候補者の国政選挙や地方議会選挙では視察に来られることもありました。選挙カーの後を、黒塗りの大きな車でついて見てらっしゃいました。ウグイス嬢のアナウンスにも『今しゃべっとったんは誰や』と、有権者の前でも厳しい指導が入ります。『自民党の議員に当選してほしい』という気持ちはウグイス嬢も同じで、声を枯らして走り回っているのに、みんなの前で怒鳴るのはどうかと、いつも疑問を感じていました」

 梅野市議は森氏の政治的功績に敬意を感じる一方で、言動に納得できないこともあったようだ。

 23年には、任期満了に伴う、野々市市議会議員選挙が実施される。2期目が勝負だと言う梅野市議。

 3月9日の定例会では、8日の国際女性デーにちなみ、「野々市市第3次男女共同参画プラン」「災害対策における男女共同参画の推進」「野々市市子どもの権利条例」について質問する予定だ。

梅野智恵子(うめの・ちえこ)
石川県野々市市議会議員。2019年当選。教育福祉常任委員会、予算決算常任委員会、議会改革・活性化特別委員会、広報委員会に所属。子育て・教育・防災などに力を入れる。所属会派は「みのりの会」(一人会派)。

(谷町邦子)

森喜朗氏の地元・石川県で「自民党を除名された」女性議員に聞く、女性が“排除される”地方社会

 女性蔑視発言が問題となり、森喜朗元首相が東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長を辞任した。しかし、後任の橋本聖子氏が務めていた五輪担当相と男女共同参画担当相を兼務することになった丸川珠代氏が、選択的夫婦別姓に反対するよう地方議員などに呼びかける書状に名前を連ねていたことが明らかになり、さらなる波紋を呼んでいる。

 昨年12月に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」は、特に伝統主義的な自民党議員による強い反発を受け、「夫婦別姓」の文言が削除された。一方で「選択的夫婦別姓」に賛成する自民党議員もいて、夫婦別姓が賛意を示すことすら許されないほどタブー視されているようには思えない。

 そのような状況の中、森氏の地元である石川県では昨年6月、自民党野々市支部が、野々市市議会本会議に提出された夫婦別姓導入の請願に賛成した、梅野智恵子市議を除名処分とした。

 梅野市議は地元の北國新聞の取材に対して「党の考えに反するという認識はなかった」と答えているが、なぜ除名されるに至ったのか。その背景や経緯、そして女性差別や森氏についても話を聞いた。

ウグイス嬢の経験を経て、無所属で立候補

 梅野市議が賛成した「選択制夫婦別姓の導入など、一日も早い民法改正を求める国への意見採択についての請願」は、2020年の3月、市議会で共産党の岩見博市議が発議したもの。梅野市議は、「地方議会から声を届けるべきだと賛成したかった。なので(賛成を表すために)起立しました」と話す。

 自民党には所属していたが、一人会派「みのりの会」であるため、野々市市議会の自民党系会派で最大会派である「野々市フォーラム」の市議に相談することはなかったという。

 梅野市議の除名を報じた北國新聞の取材に対して、自民党野々市支部長の徳野光春県議は「遅刻、欠席等で党に迷惑をかける行為を続けたことも処分の理由」と述べている。さらに記事は「梅野市議は昨年(※2019年)12月に自民党系会派を離脱している」と締めくくられていた。梅野市議と「野々市フォーラム」との間に、何があったのだろうか? 

 それを探るために、梅野市議の出馬から当選、そして現在までの経緯を振り返る。

 梅野市議は19年4月の統一地方選挙に立候補した。

「20年以上ウグイス嬢をやっていて政治が身近だったこと、そして、自分の住む地域を見た時に女性が政治の場にほとんどいないことに危機感を覚えたことで立候補しました」

 地方議会の選挙では町内会や校区を地盤とし、地盤の推薦を得て立候補することが多い。長年、国会・県議会・市町村議会の自民党議員のウグイス嬢を経験していた梅野市議は、自民党野々市支部とも関わりがあったが、無所属・公認なしで出馬(野々市市では自民党系の議員は無所属・公認なしでの立候補は一般的)。

「野々市市には町会(町内会)代表の議員として出馬するという暗黙のルールがあります。でも、すでに2人現職がいたので、自分が住む町会からは推薦されませんでした」

 町会の推薦や組織団体、党からの応援も得られない中、梅野市議はいわゆる「ドブ板選挙」と呼ばれるような選挙運動を展開した。 

「私は当選するために垣根を越えて野々市市をフルで歩きました。地図を見て、一軒一軒回ってピンポン押して、『立候補させていただきます、梅野と申します』と挨拶しました」

 町会の推薦を得ていない場合でも、同じ自民党系の議員が立候補している町会を避け、空白地帯で選挙運動をするという不文律があるようだ。

「長くウグイス嬢をやっていたので、選挙のノウハウはある。街頭演説は自分でできる。だから、協力してくれた少数の仲間たちで選挙を戦うことができたんです。おかげさまで初当選させていただくことができました」

 梅野市議は定員15人中6位の当選。新人では最も高い得票数となった。無所属・公認なしでの出馬だったが、当選後は自民党系の会派に入った。

 当初は自民党系会派「野々市フォーラム」に所属していた梅野市議だが、会派にいた頃、新人議員をフォローし盛り立てていこうという温かな雰囲気は全く感じられなかったという。冷たく排除するような空気は、徳野県議の「遅刻、欠席等で党に迷惑をかける行為を続けた」という発言にも表れている。

「初めて遅刻したのが、当選してすぐの予算決算常任委員会だったのですが、当時は絶対行かなければならないことを知りませんでした。19年夏の参院選に向けての選挙事務所の当番が、その日のその時間に当たっていて、そちらに行っていました。当番は会派で決めているはずなのですが、議会の事務局からの電話で遅刻に気が付いたんです」

 ほかにも、支持者との電話が長引いて広報委員会に出席できなかったことなどが、「欠席」に含まれているのだろうと梅野市議は言う。怠惰でたびたび遅刻や欠席をしたわけではないとの主張だ。

 会派での「飲み会」も、梅野市議にとっては大きな負担だった。

「飲み会が多いんです。行ったら行ったで『子どもがいるクセに』と言われ、行かなかったら行かなかったで悪く言われます。酔って(地元で事業を営む)父を罵倒されることもあり、思わず泣いてしまったこともあります」

 「このままではつぶされる」と感じた梅野市議は、19年12月に「野々市フォーラム」を離脱。一人会派「みのりの会」を立ち上げるが、引き続き自民党野々市支部には所属して活動することにした。

 一人会派では野々市フォーラムの視察や勉強会に参加できず、会派室も異なるため、ほかの自民党系議員との情報共有もままならない。しかし、それでも梅野市議への排除がやむことはなかった。

「地元国会議員から直接声をかけていただき、東京で官僚の方に講習を受けるため視察に行ったのですが、野々市フォーラムの議員の方々が『一人会派なのに』と国会議員に直接抗議したそうです」

 野々市フォーラムを抜けた翌年の3月、梅野市議は選択的夫婦別姓に賛同。そして3カ月後に、除名の発議がされた自民党野々市支部の総務会が実施される。除名処分は突然のことだった。

「6月に開かれた総務会の最後に、いきなり発議されたのは『梅野議員の処分を求める』。議長がすぐに受理されました。根回しはできていたみたいです。私はいったん退席させられました。ほかの地区代表の自民党議員も女性部長も、党員も、議長以外全会一致の除名ということになったらしく、『処分が決まりましたので』ということで入室許可が下りて議場に入った途端、『以上』で終わりました」

 梅野市議は後になって、総務会を退席している間に、自分が起こしたことになっている真偽不明の問題行動についての資料が配られていたことを知った。資料は自民党県連にまで配布されており、自民党野々市支部のやりすぎを指摘する声もあったが、県連に支部の決定を覆す権限はないため、そのまま除名となった。

 除名後、梅野市議はそれまでの自分をすべて失ったように感じたという。

「一番つらかったのが、一緒に選挙で戦った仲間が離れていったこと。自民党でなくなったら私は何の価値もなくなるのかと思いました」

 また、自民党自体から除名されたことで、党の女性局の勉強会や、党関連のフォーラムにも参加できなくなってしまった。

「今後どう活動していけばいいのだろうとか、勉強会にも出られないとか、悲観的にしか考えられない時期がありました」

 しかし、現在は「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の事務局長、井田奈穂さんに声をかけられたのをきっかけに、選択的夫婦別姓の勉強会や、稲田朋美議員が設立した「女性議員飛躍の会」に参加。さらにTwitterを通じて、ほかの一人会派の女性議員と交流し、励まされることもあったという。

「いろんな人と自分から積極的につながれば、勉強はさまざまな形でさせていただけるんだなと、最近思うようになりました」

 ところで、除名処分を受ける原因になった選択的夫婦別姓について、梅野市議自身は別姓でもなく、別姓にしたいと思っているわけでもないという。

「私は、生まれ変わっても同姓を選びますよ。夫と一緒の姓になりたかったですし。でも、自分がそうだからって、ほかの人が同じわけではないですよね。育った環境も、みんな違う。苦しみや生きづらさに寄り添い、多様性を尊重することが大切。選択制であり、姓が違うから家族の絆が壊れるわけではありませんし、日本が壊れるわけでもないと思う。すでに親子別姓の家庭は再婚などのさまざまな事情で存在していて、『夫婦別姓だと子どもがかわいそう』との意見は親と姓が違う子どもに対する差別ではないかと危惧します。最近の保守は、少し偏っていると思います。私は、自由で寛容な保守主義が好きです」

 また、女性活躍を推進する議員の立場でも、選択的夫婦別姓の必要性を実感しているという。

「選択的夫婦別姓を望む女性はキャリア志向が強い人も多いですよね。その人たちが仕事や子育てをしやすい環境を整えることが、日本の飛躍につながると思います」

 現在、野々市市議会では議員15人中、女性は2人。少数派である。地方議員になる人は企業の社長や地権者(地主)の男性が多いそうだ。

「地方では地元の有力者と仲良くなって、飲み会などに出席するうちに、『お前出れや』と仲間内で盛り上がったり、『コイツ推そうぜ』と根回しをされたりして、みこしのように担がれて選挙に出ることが多いのです。“地盤で推す”という今の選挙の仕組みが、女性が飛び込める環境ではないということですね。私はウグイスの世界に長年いて、その空気をいつも感じていたから、抵抗なく政治の世界に入れたのだと思います」

 また、立候補することで、自分のプライバシーがさらされ、家族や子どもたちにとっても負担になってしまうのではという懸念が、特に子育て世代の女性の政治参加に高いハードルとなっているとも言う。

 梅野市議は女性目線での施策を増やすためにも、女性議員が増えることを望んでいる。

「私は、野々市に暮らしてまだ15年の“よそ者”なんです。結婚して、子どもを産んで育てている、普通のお母さんなのです。そういう人だって、この街をより良くしたいという思いがあれば、選挙に立候補できる仕組みが必要だと思います。議員にも多様性が必要なのではないでしょうか」

 梅野市議はウグイス嬢時代、森氏が地元石川県に選挙戦の「視察」に来た時の様子を次のように語った。

「私は、森喜朗前会長の選挙カーには乗ったことがないんです。ただ、ほかの候補者の国政選挙や地方議会選挙では視察に来られることもありました。選挙カーの後を、黒塗りの大きな車でついて見てらっしゃいました。ウグイス嬢のアナウンスにも『今しゃべっとったんは誰や』と、有権者の前でも厳しい指導が入ります。『自民党の議員に当選してほしい』という気持ちはウグイス嬢も同じで、声を枯らして走り回っているのに、みんなの前で怒鳴るのはどうかと、いつも疑問を感じていました」

 梅野市議は森氏の政治的功績に敬意を感じる一方で、言動に納得できないこともあったようだ。

 23年には、任期満了に伴う、野々市市議会議員選挙が実施される。2期目が勝負だと言う梅野市議。

 3月9日の定例会では、8日の国際女性デーにちなみ、「野々市市第3次男女共同参画プラン」「災害対策における男女共同参画の推進」「野々市市子どもの権利条例」について質問する予定だ。

梅野智恵子(うめの・ちえこ)
石川県野々市市議会議員。2019年当選。教育福祉常任委員会、予算決算常任委員会、議会改革・活性化特別委員会、広報委員会に所属。子育て・教育・防災などに力を入れる。所属会派は「みのりの会」(一人会派)。

(谷町邦子)

「カルディにベビーカーで入れたら……」で論争勃発! 電車内利用も物議醸す“ベビーカー問題”とは?

 Twitter上で勃発した「カルディベビーカー論争」をご存じだろうか。「カルディコーヒーファーム」は、コーヒー豆や輸入食材、菓子、酒類などを販売する全国展開の人気ショップだが、品数の多さゆえか、通路が狭いつくりになっている店舗が少なくない。

 こうした状況について、とある子持ちのTwitterユーザーが、“ベビーカーでも入店しやすいように改装してくれたら……”といった投稿を行ったところ、賛同の声が上がる一方で、一部から「自分のことしか考えていない」「どこにでもベビーカーで子どもを連れてくるのがおかしい」などの否定的な意見が散見されるように。

 中には、ベビーカー利用者に嫌な思いをさせられた経験から、ベビーカー自体に悪印象を抱いている人も見受けられた。そして、こういった否定派への反論が飛び交い、“論争”の様相を呈している。

 今回はカルディが舞台となったが、ベビーカーといえば、電車内での利用について、これまで幾度となく論争が勃発してきた。ベビーカーで電車に乗ったところ、乗客から「邪魔だ」と文句を言われたという体験談に対して、「満員電車でのベビーカー利用は避けるべき」「ベビーカーは畳んで」といった指摘が返ってくることは、特にネットでは珍しくないだろう。

 サイゾーウーマンではこのようなベビーカー論争を受け、過去に「NPO法人せたがや子育てネット」代表理事、「NPO法人子育てひろば全国連絡協議会」理事である松田妙子氏に取材を行い、子育てをする人たちがストレスなく、公共交通機関を利用できる社会になるために「必要なこと」についてお聞きしていた。

 ベビーカー利用がことあるごとに物議を醸すのであれば、なんらかのルール制定も「あり」と見る向きもあるが、松田氏が「すべきではない」と述べる理由とは? 「カルディベビーカー論争」が勃発した今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)


(初出:2019年11月21日)

電車内でのベビーカー利用は「ルール化すべきでない」――ネット上の論争が見落としていること

 ベビーカーで公共交通機関を利用する際、肩身の狭い思いをする人が後を絶たない――ここ何年か、そんな話をよく耳にする。乗客から「邪魔だ」などと直接文句を言われたり、舌打ちされたといった親の体験談がネット上で散見され、親たちへの共感や同情の声が上がる一方、「混雑時にベビーカーで乗って来るのは避けるべき」「スペースを取るからベビーカーは畳んで」「ベビーカー利用者のマナーがなっていないのでは」といった意見も寄せられるなど、“論争”に発展することも珍しくない。

 そんな中、7月31日から、都営大江戸線で「子育て応援スペース」を設けた車両が試験導入されていることをご存じだろうか。これは、市民団体「子どもの安全な移動を考えるパートナーズ」が小池百合子東京都知事と面会し、電車や地下鉄における「子育て応援車両」設置を求める要望書を提出し、実現化されたものだが、実施の告知がされると、ネット上ではこれまた賛否両論が飛び交うことになった。

 大江戸線の「子育て応援スペース」導入開始から4カ月がたとうとする現在、果たして東京都交通局には、どのような反響が寄せられているのだろうか。また今回、「NPO法人せたがや子育てネット」代表理事、「NPO法人子育てひろば全国連絡協議会」理事の松田妙子氏に、子育てをする人たちがストレスなく、公共交通機関を利用できる社会になるために「必要なこと」は何か、話を聞いた。

大江戸線の「子育て応援スペース」に感謝の声

 現在、大江戸線の車両全58編成のうち3編成の3号車と6号車に導入されている「子育て応援スペース」。車内には、子どもに人気のキャラクター「きかんしゃトーマスとなかまたち」を使用した装飾が施されているが、東京都交通局の公式サイトによると、「小さなお子様連れのお客様だけでなく、お年寄りや車いすをご利用の方など、どなたでもご乗車いただけるスペースです」とのこと。スタートから4カ月弱、どのような「お客様の声」が寄せられているのだろうか。

「『子どもが騒ぐのではないか』といった声も一部ありましたが、『非常に素晴らしい取り組み』『子育て世代としては本当にありがたく感謝』『「子連れで電車に乗っても問題ないよ」と背中を押してもらったようで安心して電車に乗れた』など、多くは感謝や賛同といった好意的なご意見をいただいています」(東京都交通局)

 また、実際の利用者に関しては「誰でもご利用いただけるスペースとしてご案内しておりますので、小さなお子様連れのお客様だけでなく、お年寄りや車いすをご使用の方、通勤中のサラリーマンなど、さまざまなお客様にご利用いただいています」(同)という。

 なお、「子育て応援スペース」は、「来年3月までに7編成に拡大する方針で現在準備を進めているところです」(同)とのこと。大江戸線に限らず、首都圏のJRや地下鉄では、各車両に、車いすやベビーカーを置ける「フリースペース」が設置されるようになるなど、鉄道会社側の子育て環境への配慮は、じわじわと広がりをみせているようだ。

 そんな現状を、国土交通省の「子育てにやさしい移動に関する協議会」において、ベビーカー利用をしやすい環境づくりに取り組んできた松田妙子氏はどのように見ているのだろうか。

「電車でベビーカーを利用する親たちの多くは、『邪魔になっていないかな』と、肩身の狭い思いをしたり、『申し訳ない』と周囲に謝り倒したりしているものです。ほかの乗客の目が気になるので、『胸に「私が子どもを連れて外出する理由」を貼っておきたい』なんて言うお母さんもいましたね。そんな人たちにとって、大江戸線の『子育て応援スペース』設置のような試みは、もちろんウェルカムです」

 また、「子育て応援スペース」という名前がついているものの、「誰でも利用できる」点を、松田氏は「いいなと思っている」という。

「『子ども連れ専用車両をつくってほしい』という人もいますが、私は基本的に反対。『専用』だと、ほかの乗客にハレーションが起こりやすくなりますし、またベビーカー利用者が専用車両以外の車両に乗りにくくなることも考えられます。そうなったら本末転倒ですよね。なので、誰でも乗れる子育て応援スペースや、どこの車両にもあるフリースペースの方が望ましいと思っています」

 さらに、「みんなで子どもを育てていく社会」を理想とする松田氏にとって、専用車両で子どもを「隔離」することは、子育てへの理解を妨げる要因になってしまうのではないかと、考えているそうだ。

「『あーでもない、こーでもない』と言いながら子育てする人たちの姿を“見せる”ことが大事だと思っています。赤ちゃんはどうやって泣くのか、子ども連れの外出にはどんな困り事が出てくるのか……そういったことを、子育てをしていない人にも知ってもらいたいですし、それは、これから子どもを育てる世代の育成にもつながるのではないでしょうか。また、電車内であたふたしている子ども連れの人を目にした人が、手助けするといった状況が生まれることも期待できます。それに今後、超高齢社会となる日本では、子どもは『マイノリティ』になっていきます。街の中に、子どもの姿が当たり前のように“ある”という状況でないと、その存在が社会の一員として“勘定”に入れてもらえなくなり、子どもが暮らしにくい環境になっていくのでは。そうならないためにも、やはり『隔離』はよくないと思いますね」

 ネット上では、よく公共交通機関でのベビーカー利用をめぐって論争が起こる。メディアの中には、炎上が激化しているように伝えるところもあるが、一方で松田氏は理解が進んでいると認識しているようだ。

「もともと、鉄道でのベビーカーの安全利用に関する取り組みは、『子育て応援とうきょう会議』という会議体が、10年ほど前にスタートさせました。当初は反応が悪く、うち(せたがや子育てネット)のホームページにも、『親と子どもを甘やかしている』といった声が寄せられることも多かったのですが、最近では、表立ってそのようなことを言う人は減ってきたような印象です。確実に電車内でのベビーカーの利用は増えていると思います」

 2014年には、国交省が、公共交通機関やエレベーターなどで、ベビーカーを利用しやすくするためのマーク「ベビーカーマーク」を制定し、「車内でベビーカーを折り畳まなくてもよい」と呼びかけた。その影響もあってか、「今では『ベビーカーは畳まなくていい』という風潮になってきた」という。

 しかし、こと「混雑時のベビーカー利用」に関しては、ネット上で苦情を目にする機会は少なくない。

「子ども連れで移動する人にとって、『満員電車にベビーカーで入っていく』って、なかなかできないことだと思うんです。なので、そういう人を見かけたら、『何を考えているんだ』『非常識』と怒るのではなく、『そこまでしなければいけない理由って何なのだろう?』などと、気にかけてあげるような空気が生まれたらいいなと感じます。積極的に声をかけてあげるべき、というわけではなく、『大丈夫だよ』『みんなで一緒に子どもを育てていこう』という空気をつくりたいんです」

 ネット上には、「車内が混み合っているときに、ベビーカーに何度も足を踏まれた」「ほかの乗客のスペースを奪うように、ベビーカーをグイグイ押し込んできた」など、「マナー違反」を厳しく指摘する声も多数上がっているが、「そういうとき、『もしかしたら子育てにしんどさを抱えているのではないか?』などと、周りが心配してあげるような空気があるといいなと思います」という。

「現代の、特に東京では、『周りに知り合いがいない』中で子育てをしている『アウェイ育児』の人がたくさんいます。まったく知らない大勢の乗客をかき分けて、ベビーカーで電車移動をしなければいけない状況にいる人に、優しく寄り添うような空間になってほしいですね」

 例えば、満員電車でのベビーカー利用者に対して、そのほかの乗客が「乗車時間帯の変更」を提案するにしても、「迷惑だから時間をずらせ」と怒るのと、「時間をずらすと、もう少し居心地よく移動できるかもしれないよ」と語りかけるのとでは、受け取り手の抱く印象はまったく異なるだろう。松田氏は混雑時のベビーカー利用問題をめぐる「対立」を煽るような風潮、またその際、「お父さんもおじいちゃんもおばあちゃんも子ども連れで移動するのに、なぜか『お母さんの問題』のように捉えられている点」も疑問だという。

「それから、電車内でのベビーカー利用のルールを決めようという話でもないんです。ルール化してしまうと、例えば、車いすとベビーカーどちらを優先させるべきかといった話になる。この『優先』という言葉が出てきた瞬間、『順位付け』や『評価』が必要となり、それでは誰かが肩身の狭い思いをすることになってしまいます。子連れの人だけに優しくしてほしいというわけではなく、いろいろな事情を抱えた人たちが、同じ空間にいる際、お互いにちょっとずつ配慮し合えるようになるといいよね、ということなんです」

 さらに、ベビーカー問題を「電車内だけのマナー問題」ではなく、もっと広い視点で考えていきたいと松田氏。「子連れで遠出しなければいけない状況そのものをなくすことはできないか」という観点から、「誰もが家から徒歩で通える保育園に入園できる仕組みをつくれないか」「子育中は『在宅勤務可能』という企業を増やせないか」「子どもの検診を近場で受けられるようにできないか」など、「子育て環境をどう変えていくかの問題」として捉えているという。

 最後に松田氏は、公共交通機関でのベビーカー利用問題は、「今後のための練習問題」であるという側面を指摘してくれた。

「超高齢社会になる中、高齢者の方たちが、シルバーカーで乗車してくるという時代が来るかもしれません。また、直近では、来年の東京五輪開催期間に、多くの外国人の方が電車を利用すると思います。そういったさまざまな事情を抱える人や、文化の異なる人が同じ車内にいる際、どのように配慮し合えばいいか――ベビーカー問題はそのためのいい『練習問題』なのではないかと感じますね」

 現在、「世田谷区×WEラブ赤ちゃんプロジェクト」を推進しているという松田氏。これは、赤ちゃんの泣き声を「気にしないで、大丈夫だよ」と温かく見守るメッセージを表明することにより、子育てを応援していくという世田谷区のプロジェクトで、その一環として「泣いてもいいよ!」ステッカーを地域の人に配布しているという。ステッカーをスマートフォンなどに貼ることによって、自分の思いを伝え、子育てする人たちの気苦労を軽減させられれば……という目的があるそうだ。「みんなで子どもを育てていく社会」のために、こうした取り組みに参加してみるのもいいのかもしれない。

松田妙子(まつだ・たえこ)
「NPO法人せたがや子育てネット」代表理事。「NPO法人子育てひろば全国連絡協議会」理事。大学で社会福祉を学んだ後、国立総合児童センター「こどもの城」に勤務。2001年東京で子育て支援グループ「amigo」を立ち上げ、産前・産後中心の支援を地域で展開。現在、子育て支援者の養成や地域のネットワーク化に関わる子育て支援コーディネーターとして活躍。2男1女の母。
「NPO法人せたがや子育てネット」
「世田谷区×WEラブ赤ちゃんプロジェクト」

スマホ新料金「3つの地雷」とは? ドコモ・au・ソフトバンク、乗り換えで“大損”“不便”になる注意点

 携帯各社から登場した格安新プラン。すでにドコモの「ahamo」をはじめ、予約を開始しているものもあり、いち早く申し込みを済ませた人もいるだろう。

 しかし、プランの変更やキャリアの乗り換えに際して、見落としてはいけない“地雷”が潜んでいるようだ。なにも知らないままで申し込んだ場合、大損するだけではなく、日常生活に支障を来しかねないという。前編に続き、「スマホ乗り換え相談所オンライン」を運営するGreenEchoes Studio代表の河村亮介氏に、乗り換え時の注意ポイントについて教えていただいた。

 なお、携帯メーカーは大手キャリアのau・ソフトバンク・ドコモ・楽天モバイルによる「MNO」と、イオンモバイルやJCOMモバイルなどいわゆる格安スマホと呼ばれる「MVNO」の2つに大別されるが、今回は大手キャリアのMNOに限定している。

■前編:携帯料金新プラン、チェックすべき「3つのポイント」! 楽天モバイルの重大なデメリットとは?

乗り換え時の地雷1:違約金、手数料……1万7,050円かかる可能性も

――最適な乗り換えプランが決まったら、さっそく申し込みですが、ここでの注意点を教えてください。

河村亮介氏(以下、河村) まずは「違約金(契約解除料)」について。非常にややこしく、わかりにくい話なのですが、他社に乗り換えるケースで見ていきましょう。ここでの重要なポイントは、現在契約しているプランが2019年10月以前の「旧プラン」なのか、それ以降の「新プラン」なのか。

 旧プランだと違約金が1万450円(税込、以下同)で、新プランは1,100円または無料になります。1桁も金額が変わるので、現在旧プランの場合は新プランへ移行してから、乗り換えたほうがお得になるケースもあるんです。

 なお、ドコモの場合、旧プランでも新プランでもahamoへ移行する場合では違約金はかかりませんが、ahamoを「解約」する場合には「前のプランの違約金が留保=先延ばし」されているため、解約の際に違約金が発生する場合があります。

 なお、ドコモに関しては違約金問題が非常に複雑なため、詳しくはこちらを見てください。

――違約金のほかに、MNP転出料、MNP転入料というものも気になります。MNPとは、電話番号はそのままで携帯電話会社を乗り換えられるサービスですよね。

河村 MNP転出料は現在契約している通信事業者に払う手数料、MNP転入料は乗り換え先に払う手数料で、それぞれ3,300円程度となります。違約金も加えると、手数料だけで1万7,050円になる場合もあります。ただ、楽天モバイルは転入手数料は無料、ソフトバンクとワイモバイル、ドコモはWEBで手続きすれば転入料は無料、各社オンライン専用プランはMNP転入手数料は無料となります。

 自身の違約金がどれほどかかるのか、また違約金だけでなく、乗り換えにかかる手数料も含めて、 さまざまなパターンの組み合わせをシミュレーションしたものを作成しました。気になる方は、こちらの「スマホ乗り換え手数料シミュレーター」をチェックしてみてください。

――違約金、手数料を把握したら、次に注意すべきポイントは?

河村 ahamo、povo、LINEMOは非常に安価なプランですが、残念ながら「docomo.ne.jp」などのキャリアメールが使用できません。ソフトバンクからワイモバイル、auからUQモバイルに変わった場合でも同様に使えなくなるとアナウンスされています。

 しかし、2月26日に行われた「総務省スイッチング円滑化タスクフォース会議」でオンライン専用プランでキャリアメールが使えないことは不適切という結論が出たことから、これについては変更される可能性もあります。

 金融機関のサービスをキャリアメールで登録してる方もいると思いますが、受け取れなかった場合、面倒なことになりかねません。先々の乗り換えのことも考えると、キャリアメールではなく、乗り換え先でも使えるフリーメールへの切り替えをお勧めします。キャリアメールで登録しているサービスを洗い出して、Gmailなどのフリーメールに置き換えておきましょう。

 キャリアメールを置き換えたら、自身のキャリアの対応電波を確認して、SIMロックを解除するのですが、これらについては、こちらをご確認ください。SIMロック解除は、他社に乗り換える場合は必須の手順です。

――アドレスの置き換えは、どうやら骨が折れる作業のようですが、自分でやるしかないですね。次の注意点は?

河村 MNP手続きです。キャリアのプラン変更だけなら不要の作業ですが、他社に乗り換える人、自社のサブブランドに乗り換える場合は、必要になります。現在の契約先に自分でメールや電話、来店するなどして乗り換える旨と「MNP転出予約番号の発行」を依頼し、その予約番号を乗り換え先の通信事業者に通知します。

 面倒なのは「接続先設定」。詳しい説明は、このサイトの手順を参考にしてみてください。

――オンラインで申し込むだけで、全てが完了すると思ってましたが、こんなにも自分でやるべきことが多いんですね。

河村 ほかにも、今お使いのスマートフォンをそのまま使用しない場合は、写真のバックアップ、データ引き継ぎなど忘れないでください。バックアップの取り方や引き継ぎ方法は、iPhoneやAndroidで異なります。詳しくはこちらをチェックしてください。なお乗り換えで発生するこうした手続きは、オンライン専用プランでは各自がやるしかないのですが、各キャリアや、UQモバイルやワイモバイルなどは店舗でも対応しています。不安な人は、オンライン専用プランより店舗型を選ぶのも手です。

機種変更時のデータ引き継ぎ方法

 乗り換えの手順や違約金や手数料のポイントが複雑すぎて、全貌を理解するのは難しいですよね。「違約金シミュレーター」や「スマホ乗り換え相談所」を参照してもらえたらうれしいです。

河村亮介(かわむら・りょうすけ)
GreenEchoes Studio代表。「あなたにぴったりのサービスが見つかる」ことをコンセプトに自社運営サイト「GreenWaves(グリーンウェーブス)」を通してインターネット回線全般における比較や情報を発信。各教育機関や企業へのインターネット回線導入の相談にも応じている。スマホ新料金プランについて「スマホ乗り換え相談所」「違約金シミュレーター」などの無料診断サービスを展開。
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ahamo・povo・LINEMOほかスマホ新料金プラン、「3つのポイント」だけチェック! 楽天モバイルの重大なデメリットとは?

 携帯各社から格安新プランが登場し、プランの見直しや他社への乗り換えを検討している人も多いだろう。しかし、いざ調べてみると、洪水のごとくあふれる情報を前に、自分になにが合っているのか? そもそも、なにを取っ掛かりにプランを見直したらいいのかわからない、という状況に陥りがちだ。そこで今回は、料金プラン選びで「ここだけチェックすべし!」というポイントについて、「スマホ乗り換え相談所オンライン」を運営するGreenEchoes Studio代表の河村亮介氏に教えていただいた。

 なお、携帯メーカーには自社回線を持つ大手キャリアのau・ソフトバンク・ドコモ・楽天モバイルによる「MNO」と、自社回線を持たずMNOから回線を借りてサービスを提供しているイオンモバイルやJ:COMモバイルなどいわゆる格安スマホと呼ばれる「MVNO」の2つに大別されるが、今回は大手キャリアのMNOに限定している。最適なプランに乗り換えれば、月におよそ5,500円も安くなるというだけに、ぜひチェックいただきたい。

各キャリアとプラン、サブブランドとは?

——まずは、ドコモやauなどの大手各社がそれぞれ発表した格安プランについてから教えてください。

河村亮介氏(以下、河村) ドコモは「ahamo」というオンライン専用プランを用意し、auからは同じく「povo」が誕生。ソフトバンクからは「LINEMO」という新サブブランドが発表されました。「ahamo」「povo」に関しては「キャリアの料金プランの一部」となりますが、ソフトバンクが発表した「LINEMO」に関しては「サブブランド」となります。

 サブブランドというものは、運営会社がキャリアとなりますが、明確に「別ブランド」となります。auのサブブランドはUQモバイル、ソフトバンクのサブブランドはワイモバイルと今回発表された「LINEMO」。こうしたサブブランドとオンライン専用プラン「ahamo」「povo」、ソフトバンクの新サブブランド「LINEMO」の登場で料金が安価になりました。

——UQモバイルとワイモバイルはサブブランドという立ち位置なんですね。オンライン専門プランというのは、申し込みがオンラインになるのですか?

河村 申し込みからサポートまで、全てがオンラインのみです。問題や不明なことがあっても、店舗に行ったところで、現時点では対応してもらえないことがアナウンスされています。自身で専用サイトで調べるか、AIチャットなどで解決する形となる見込みです。なにか問題が起こったときに駆け込んで直してもらう……というサービスは期待できません。

——では、それぞれの料金プランを正しく選ぶには、どこに注目したらよいでしょうか?

河村 チェックポイントは3つ挙げられます。

河村 スマホ利用者の多くは大容量プランに加入しているのですが、実際には月に2GB未満しか使っていないことが、総務省の調査によりわかりました。携帯各社はこれまで使い放題や20GBなど大容量プランを用意して競い合っていたのですが、実際の需要とは噛み合ってなかった。

——確かに、長年大容量プランを使っていますが、使用量を確認したら2GBに届いていませんでした。

河村 ほとんどの方にとって必要な容量は2GB。需要が多いのは3GBまでといえるでしょう。そこで、各社が用意している小容量(1~3GB)プランはこちらです。

 注目ポイントは、楽天モバイルの1GBまで「無料」、通話も「無料」という点。ただ、楽天についてはデメリットも多いので後ほど取り上げます。ほかには、ワイモバイルとUQモバイルが格安ですが、ワイモバイルは2回線目から1,080円値引きされるのがポイント。現時点ではUQモバイルはそうした割引はないので、家族持ちならワイモバイル、単身世帯ならUQモバイルがおすすめです。

——続いて、3GB以上の中容量プランはいかがでしょうか?

河村 中容量プランは15~25GBになります。低容量プランにはなかったahamo、povo、LINEMOがここで出てきます。料金を見てわかるとおり、オンライン専用で問題なければ、各キャリアが最も廉価となります。ただ、注目点としてこれらオンライン専用プランは家族割がついていない。ワイモバイルは1,080円(税込1,188円)値引きなので、複数回線なら要検討です。

 ちなみに、1GBのチャージ料はだいたい1,100円(税込)。3GBのプランと中容量プランでは1,000円程度しか変わりません。1年を通して考えてみた時にパケットチャージが12回以上ある場合は、中容量で契約したほうがお得といえますね。

 とはいえ、ワイモバイルとUQモバイルの3GBプランに関しては、3GB以上通信すると通信速度が300kbpsに制限されるため、月間パケット容量をオーバーして速度制限がかかると、YouTubeなどの動画サービスを見ることは難しいでしょう。LINE通話であれば問題なくできます。

 ワイモバイルとUQモバイルに関しての速度制限は、Mプラン(月間15GB上限)、Lプラン(月間25GB上限)で容量超過後1Mbpsとなります。制限後1MbpsであればYoutubeの標準画質でカクつきも少なく視聴することができます。

——大量量プランについては、そもそも必要とする人は少ないとのことでしたが。

河村 そうですね。ノマドワーカーなどデザリングをよく使用する人で、月に30GB以上使うならドコモが最適。パケット無制限でテザリングも無制限です。ただし、速度を制限する場合について注釈がされており、上限値については公表されていない点は注意が必要です。なお、テザリングを使ってオンライン会議ツール「Zoom」で1時間に使用する容量がおおよそ800MB≒0.8GB程度が目安となるので、毎日1時間Zoomしても余るくらいです。

——自分に必要な容量がわかったら、次にチェックするポイントはなんでしょうか?

河村 通話時間をチェックしましょう。各社、オプションで無制限かけ放題通話プランと短時間かけ放題プランを用意しています。選ぶポイントは2つ。月に42分以上(※)通話する人は「無制限かけ放題」。月に17分以上(※)通話する人は「短時間かけ放題」が最適でしょう。

(※ドコモの場合。無制限かけ放題1,870円(税込)、5分までの通話かけ放題770円(税込)、22円(税込)/30秒で計算した場合)

——いまはLINEで通話するケースが増えていますよね。

河村 そうなんです。そもそも通話かけ放題は必要? という点から考えてみましょう。友人への電話ならLINEで済むので、美容院や病院の予約など、固定電話にかけるときだけ通話を使っている人もいるでしょう。でも実は、LINEの友達以外、固定電話にも無料で通話できる裏技があるんです。あまり知られていないのですが「LINE Out Free」という機能です。

 LINEOutを使えば、美容院の予約など外部との通話も無料です。ただ、通話先へ「非通知」表示される点は注意が必要。また、LINE Out Freeについては、固定電話にかける場合は1回3分、携帯電話にかける場合は1回2分まで、1日に5回までの回数制限があってかつ使用する前に動画広告を見る必要があります。ほかに、Skypeも固定電話にかけられる機能があるのですが、玄人向けなので、今回はおすすめしません。

 つまり、友人同士ならLINE電話、外部にはLINE Out Freeを使えば、月の通話時間が42分以上になることはそんなにないはず。月17分に達するケースが多いかどうか、チェックしてみてください。ちなみに、LINE音声通話はLINE公式サイトでは1GBで約55.5時間、LINEを使ったビデオ通話も1GBで3.25時間できるとしています。

 ただし、LINEでの通話の場合は、通常の電話とは異なり、発信者側と受信者側の双方にパケット通信量負担が発生するため注意が必要です。

——パケット容量、通話時間をチェックしたら、次はなにがポイントですか?

河村 先ほどお話したとおり、ドコモのahamo、auのpovo、ソフトバンクの新ブランドLINEMOは、オンライン専用プランのため、店舗でサポートをしていません。スタッフは対応しないので、ご自身のスマートフォンやパソコンなどを使って自力で解決しなければなりません。人件費がかからない分、料金が抑えられているんですね。

 いざというとき、駆け込みで対応してもらえるほうがいいのか、ネットだけのサポートで問題ないのか考えてみてください。

大人気の楽天モバイル、デメリットが多い

——先ほど、楽天モバイルはデメリットも多いとのことでした。

河村 1GBまで無料、通話も無料ということで、いま楽天は大人気です。乗り換えを検討する人も多いのですが、僕も実際に使ってみてデメリットの多さに気づきました。一番のネックは「つながりにくさ」です。

 楽天はプラチナバンドを持っていないので、遮蔽物があると電波が届きにくい場合があります。壁や床などに電波が遮られて減衰してしまい、エリア圏内なのに「圏外」になる可能性があります。遮蔽物の少ない場所で生活しているなら問題ないかもしれませんが、なかなかそんな条件の人はいませんよね。

 僕の住んでいるところも、サービス提供のエリア内なのに自宅にいると楽天モバイル自社回線の電波は入らず、楽天モバイル自社回線のカバー率が80%に達するまでに借りているauの電波での通信となるケースが多いです。また、カバーエリアそのものも現時点では大手3キャリアに比べるとまだまだ狭い印象です。

 なお、使えるスマートフォンの機種も限られています。こうした事情から、楽天モバイルのユーザーは2台持ちするケースやSIMカードを2枚使うことができるスマートフォン(DSDV対応スマートフォン)を使っていることが多い。私もその一人です。安さで非常に話題になってますが、楽天モバイルは玄人向けといえます。

——後編では、プラン乗り換え時に注意すべき3つの地雷について解説していただきます。

河村亮介(かわむら・りょうすけ)
GreenEchoes Studio代表。「あなたにぴったりのサービスが見つかる」ことをコンセプトに自社運営サイト「GreenWaves(グリーンウェーブス)」を通してインターネット回線全般における比較や情報を発信。各教育機関や企業へのインターネット回線導入の相談にも応じている。スマホ新料金プランについて「スマホ乗り換え相談所」「違約金シミュレーター」などの無料診断サービスを展開。
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「余命10日」宣告の母が死なない……壮絶な看取り介護を通して知った「尊厳死は苦しまない」のウソ

 両親を10年以上にわたり介護し、看取った経験を持つ、エッセイストの鳥居りんこ氏が、『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』(学研プラス)を上梓した。同書には、あまり知られていない“看取り”の実情が克明に描かれており、介護・看取り初心者にとっては参考書のような1冊となっている。

 そんな鳥居氏へのインタビュー前編では、“毒母”だったという母親の介護体験を振り返っていただいた。後編では、母親の延命治療は「しない」という選択を下した鳥居氏の葛藤について詳しくお聞きする。

前編はこちら:http://www.cyzowoman.com/2021/02/post_321494.html

◎延命治療しないと決めたのに……決意が揺らぐ看取りの現場

——鳥居さんは、お父さまとお母さま、どちらも看取られているそうですね。

鳥居りんこ氏(以下、鳥居) 父の看取りについては、「父の希望をある程度かなえられた」という点で納得感はありますね。というのも、父は「もっと生きたい」と、自ら望んだ最新の治療に挑戦し、「自宅で死にたい」という希望通りに息を引き取りました。終末期、子どもである私たちには「痛い」「触るな」「この苦しさはわからないだろう」なんて文句を言ってたんですが、私の夫や姉の夫には「いい人生だった」「孫のことをよろしく」と遺言のようなことを伝えていました。しかし母の場合は……最後まで「どう死にたいのか」という本音が、まるでわからなかったですね。

——自らの死について触れることを、拒否していたのでしょうか?

鳥居 いえ、老人ホーム入所時に、母は「ここで看取られたい」「延命治療はいらない」という契約書の項目にサインしていました。でも、どこまでが本心なのかわからない。「本当は生きたいけど、あなたに迷惑だから早く死にます」とか言うんですよ。私は、心の中で「本当にその通りだから、早く死んでください」と思っていたけど、“儀式”として「そんなこと言わないで、長生きしてよ」と返さなくちゃいけない。母はそれを聞いて、安心していたようでした。おそらく、本音の本音のところでは、「病気を克服し、健康になって、今後も女王様のように子どもたちを従えて長生きしたい」んだろうなとは、うっすら感じていましたが、死は避けられない状況だったんです。

——お母さまの看取りは、どのようなものだったのでしょうか?

鳥居 ある日、老人ホームの訪問医の方から、「あと10日で亡くなる」と宣告されました。延命治療をせず、そのまま死を待つことにはなったのですが……想定外に母が苦しそうにしているんです。私はてっきり、最期の10日間、母は痛みも感じない状態で、家族と穏やかにお別れをして、フーッと眠るように死んでいくと思っていたんですが、そんなことはなかった。目の前の母は水を欲しがっているのに、「誤嚥して肺炎の症状が出たら、さらに苦しめてしまう」と言われ、絶飲しなければならない。病院に搬送してもたらい回しにされるだけだから、延命治療をせずにここで看取ると決めたのに、「病院に行けば、母はちょっとでも楽になるのでは」とも葛藤しました。しかも、余命10日だったはずなのに、なかなか死なないんですよ。母の死についての責任を誰かに押し付けて、逃げ出したい——それが当時の心境でした。

◎母も私も苦しかった「尊厳死」という選択

——自分以外の死の決断を下す心理的負担は、想像を絶するものがあると思います。

鳥居 結局、縁の深い人の死に対し、満足するということはありません。だからやっぱり、人生の幕引きは、その人自身が決めるべきだと思うんです。しかし、いざ死について考えようにも、「人がどういうふうに死んでいくのか」を詳しく知っている人が、どれほどいるのでしょう。例えば、一口に延命治療といっても、人工呼吸器や気管切開、胃ろうなど、いろんな治療がある。また、延命の考え方だって、医者が「心臓さえ動いていればいい」と捉える一方、家族は「ある程度、意思疎通ができる状態」を想定するなど、すさまじい乖離がみられます。さらにいうと、「痛みだけ取ってくれれば、寿命が縮まってもいい」と希望する場合、じゃあその痛みってどのレベル? という話になるわけですよ。

 だから、ドクター側が、最新の延命治療に関する細かなチェックリストを作ってくれたら……と思いますよね。元気なうちに、そのリストを通して、自分はどうしたいのかをしっかりと示しておくんです。実際に病気になると、「生きたい」という気持ちが強くなるので、そのリストにも変更が出てくるでしょうが、けどみんな、苦しみたくはないわけで……。「どこで諦めるか?」は決めなければいけませんよね。

——最近では、延命治療を行うよりも、尊厳死を選んだほうがいいという風潮もあります。

鳥居 それもまた、人がどう死ぬのかを知らないがゆえに、「尊厳死は苦しくない」というイメージがあるからでしょうね。でも尊厳死を選んだ母は苦しんでいたし、私も苦しかった。母が亡くなった後、姑が私に「どんな死に方を辿ろうとも苦しいもの」「それを遺された者が思い煩う必要はない」と言ってくれたことで救われましたが、母の看取りが苦しかったのは、突き詰めると、やっぱり「人がどう死んでいくか知らなかったから」、そして「母の意思がわからなかったから」に尽きると思います。

 団塊より上の世代である母は、「幼い時は親に従い」「結婚したら夫に従い」「老いては子に従え」という“自分の意思をはっきり主張してはいけない”とされる時代の人だったんですこの傾向は、日本にまだまだ根付いてしまっているようにも思いますが。自分の意思を口に出して言えないと、それをかなえたいとき、周りにやらせようとしてしまう。エクスキューズをちりばめた婉曲的な表現で、人を駒のように扱い、自分の思いを実現させようとする……そういった“毒母”を生むのかもしれませんね。

——鳥居さんの最新刊『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』では、介護・看取りをする側へのアドバイスがつづられていますが、あらためて、ゆくゆく自分はどう死にたいのかを考えるきっかけにもなりますね。

鳥居 自分の死についての意思をはっきりさせておくことこそ、いい人生の幕引きにつながるのではないでしょうか。「死」を家族の中から遠ざけず、話を重ねて、意思疎通を図ること。その大切さが伝わればいいなと思います。

鳥居りんこ(とりい・りんこ)
エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー。『偏差値30からの中学受験』シリーズ(学研)など、中学受験の著書で広く知られる一方、近年は実体験を元に、介護問題へのアドバイスを行っている。『鳥居りんこの親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』『親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり』『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』(いずれも学研プラス)など著書多数。