離婚後すぐ、結婚相談所で再婚を決めた47歳女性の理由「息子に連鎖させたくなかった」と語るワケ

 人生、何度でも、いくつになっても、やり直しができる。間違えても大丈夫、もう一度、立ち上がって生きていこう!――そんなメッセージを込めてお送りする連載「2回目だからこそのしあわせ〜わたしたちの再婚物語」では、失敗を糧にして「結婚」に再チャレンジし、幸せを手にしつつある人たちの物語を紹介していく。

離婚後すぐに結婚相談所に入会

 第1回は、47歳で離婚後、すぐに結婚相談所に入会し、3カ月で成婚退会(婚約)し、お見合いから6カ月後に再婚した千原良枝さん(50歳)に話を聞いた。

 待ち合わせ場所のカフェに現れた良枝さんは、柔らかなロングヘアで楚々としたたたずまいの女性だ。少女っぽいかわいらしさがあり、21歳の息子がいるようには見えない。

 離婚は、かなりのエネルギーを消耗する。20年ほども連れ添った仲なら、なおさらだ。「もう結婚なんてこりごり」となってもおかしくない状況で、しかも、当時18歳の息子がいた。それなのに、離婚後すぐに婚活を始めたのはなぜ?

「息子には、幸せな家庭から巣立ってほしいと思ったんです」

 最初の結婚が壊れた理由は、元夫が転職でストレスを抱えるようになり、家庭の状態が悪くなってしまったことだ。

 次第に息子が精神的に不安定に、良枝さんもストレスから重度の喘息になってしまい、精神的にも身体的にもつらい状況が長く続いた。そのような状況で、良枝さんの人生を変えたのは息子のこの一言だった。

 「ママの病気は僕のせい?」。息子に二度とそんなことを言わせてはいけないと思い、まずは心因性だとわかっていた喘息を克服するために独学で心理学を学び始めた。

 さまざまな本を読んだりカウンセリングを受けたり、講座に参加したりしながら、心理学について学びを深めていく中で、なぜ夫婦関係がうまくいかないのかを解き明かしていった。そして、離婚に至った原因のひとつに、自分の育った家庭環境からくる男性への不信感や自己肯定感の低さが大きく影響していること。また、夫婦関係の良くない環境で育った子どもは両親からパートナーシップを学ぶことができないと気づいた。それを息子に連鎖させたくなかった。

「息子には私が苦労する姿を見せてしまっていたので、このままでは、母親を守ることが自分の役目と感じて自分の人生を送れなくなってしまうかもしれないと思いました。それで、私がパートナーをつくって幸せになることで、息子も心配せず、自分の好きなことをやって自由に巣立ってほしいと思ったんです」

 「再婚という明確な目的をもっているなら、パーティや合コンなどでなく、きちんとした相談所に入会したほうがいいよ。安くはない入会金を払っているぶん、遊び目的の人は混ざっていないはずだから」――そう知人に勧められ、素直な良枝さんは「なるほど」と納得。すぐに、とある結婚相談所の門を叩いた。

「私って、悩む前に直感で動くタイプなんですよ」

 女らしい雰囲気の良枝さんは、第一印象ではおとなしく見られがちだが、実は活発な行動派なのである。

 相談所は、写真やプロフィールなど個人のデータが登録されたファイルを見て、気に入ったり気に入られたりした相手とのお見合いをセッティングしてもらうシステム。良枝さんは、まずはお見合いを申し込んできてくれた人の中から、何人かと会ってみることにした。

「自分の感覚で選んでしまうと、今までの男性選びの癖が出て、また同じ失敗の繰り返しになってしまうから、できるだけカウンセラーさんの経験値から私に合いそうな人を選んでもらいました」

話し合いができなかった元夫

 良枝さんがキュンとくるのは、「俺についてこい」タイプの男性。でも、そういう人は、見た目と違って実は芯の強い良枝さんとは、実はあまり相性がよくない。元夫が、そうだった。

 若い頃、バイト先の先輩として知り合ったとき、リーダーシップのある彼に惹かれた。実際に生活を共にしてみると、その長所は良枝さんにとっての障害となった。また、そのリーダーシップは本来の自分の弱さを隠すためのものだったということにも気がついた。

「夫婦で解決すべき課題があっても、話し合いができず、一方的に力で押さえつけようとするところがありました。でも、心理学を学び、心のケアを続けるうちに、自分のなかに生まれ育った家庭で刷り込まれた固定概念やネガティブな思考の癖が元夫を傷つけていたことにも気づきました。自分は被害者でもあり加害者でもあったこと。そして、お互いに子どもの頃に親から傷つけられた被害者でもあったことにも気がつきました。自分が犯してしまった罪も認めたうえで、でも、話し合いのできない元夫との未来に自分の幸せはないと思ったのです」

 カウンセラーのアドバイスを受けながら、10人ほどとお見合いをしてみた。いろんな人がいた。年齢も5歳下から10歳上まで。初婚だったり再婚だったり、プロフィールもいろいろ。結婚相談所だからこそ、ふだんの生活の中では出会わないタイプの人にも短期間でたくさん出会える。

 今の夫は5歳年上で、バツイチ。最初の結婚では、生まれて数カ月の子どもを連れて元妻が実家に帰ってしまい、そのまま離婚したという経緯がある。元妻は外国人だったので、日本で子育てをする自信がないとのことだった。3カ月に1度は会いに行っていたが、元妻が再婚してからは子どもの幸せを考えて会っていない。

 良枝さんも初めてのお見合いでは、「誠実な人だな」「精神的に自立している人だな」と思ったが、それほどピンとこなかった。いわゆる男らしさを前面に出してくるのではなく、料理が趣味だというこまやかさがある人。良枝さんが一目ぼれをするタイプではなかった。それが、2回、3回とデートを重ねるうちに、だんだんお互いのことが見えてきた。

「私が再婚相手に求めるものは、とにかく『話し合い』のできる人。そして、夫は息子も含めて『家族』になることを希望してくれた。『自分が今までもらってきたバトンを次の世代につなげたい』そんな思いも話してくれて、未来に可能性を感じました」

 良枝さんは「後からトラブルになるのはいやだから」と、交際を始めて1カ月もたたないうちに、新生活を見据えた話し合いを持ちかけた。前の結婚のこと。家族のこと。お金のこと。互いに全部さらけ出し、気になることはクリアにしてから、一緒になることを考えようという提案に、夫は誠実に応えてくれた。

「ああ、話し合いのできる人だな、と」

 面倒なこと、楽しくない話題にも、きちんと向き合ってくれたことがうれしかった。この人となら、人生を共に歩いて行ける。気持ちを確かめ合い、結婚相談所はお見合いからほんの1カ月半で成婚退会、出会いからほんの6カ月で婚姻届を提出した。

コロナ禍のおかげで、家族らしくなった

 それでも、結婚したての頃は、大変だった。互いに決して若くない年齢だから、それぞれ生活のペースややり方が出来上がってしまっている。折り合いをつけるのが難しく、小さなけんかは絶えなかった。カウンセラーやセラピストを目指しながら10年かけて心のケアをしてきたはずなのに、まだ自分のなかにあるやり残しにも気がついた。

「ときには感情的になってしまうこともありました。最初の1年目は、何度か離婚を考えたことも(笑)」

 一緒に暮らし始めた息子は、入ったばかりの大学生活に夢中で、友達の家に泊まることも多く、あまり家にいなかった。それでもお互いに気を使いながらも歩み寄る努力をしてくれていたが、コロナ禍で大きく関係性が変わった。リモートで家にいることが増え、3人が常に顔を合わせる生活になったのだ。

「夫は料理が得意なので、食事の支度は夫に負担がかかることが多くなって、家庭のなかの雰囲気が悪くなっていきました。それを察知した私は、3人での家族会議を持ちかけたんです」

 この話し合いにも、夫は素直に応じてくれた。結果、お昼はそれぞれが自分の分を用意することに。息子は、良い機会だから料理の勉強をしたいけど、親の分まで作るのはプレッシャーだから自分の分だけ作りたい、と。

「家族みんなが本音で自分の気持ちを出し合い、話し合いができたことが本当にうれしかった。コロナ禍のおかげで、息子を含めた私たち3人、家族らしくなりましたね」

 先日、3回目の結婚記念日を迎えた。3年の間に少しずつ信頼関係が積み重なって、最近ではあまりけんかもない。休日には、サイクリングをしたり、高額ではないけれど、一流のお料理やサービスを提供してくれるお店を夫が探してくれて飲みに行ったり。これには一流のものに触れることで、それを良枝さんが自分の仕事にも生かせるようにという夫の思いも込められている。良枝さんがかつて望んでやまなかった、互いを思いやり、小さな楽しみを共有する、幸せな結婚生活が実現している。

 再婚当初、良枝さんは販売職に就いていたが、いずれ家族や夫婦問題を扱うカウンセラーになりたいという夢を持っていた。それが、さまざまな人の話を聞くうちに、「心と体はつながっている。ボディケアも自分のカウンセリングの引き出しのひとつにしたい」という思いが生まれ、昨年からリラクゼーションセラピストとして働き始めた。

 体をほぐし、心をほぐすことで、ねじれて固まった家族や人間関係をほぐしたい。さらには自ら結婚相談所も開設。離婚を経験した人が本当の幸せを手に入れるお手伝いをしていきたいと思っている。

「私がやりたいことを夫も理解し、応援してくれています。支えてくれている夫がいるから、私も冒険できるんです」

 話し合いができる人は、相手を尊重できる人だ。“話し合いができる”というその一点を重視して決めた再婚は、良枝さんにとって大正解だった。

(上條まゆみ)

離婚後すぐ、結婚相談所で再婚を決めた47歳女性の理由「息子に連鎖させたくなかった」と語るワケ

 人生、何度でも、いくつになっても、やり直しができる。間違えても大丈夫、もう一度、立ち上がって生きていこう!――そんなメッセージを込めてお送りする連載「2回目だからこそのしあわせ〜わたしたちの再婚物語」では、失敗を糧にして「結婚」に再チャレンジし、幸せを手にしつつある人たちの物語を紹介していく。

離婚後すぐに結婚相談所に入会

 第1回は、47歳で離婚後、すぐに結婚相談所に入会し、3カ月で成婚退会(婚約)し、お見合いから6カ月後に再婚した千原良枝さん(50歳)に話を聞いた。

 待ち合わせ場所のカフェに現れた良枝さんは、柔らかなロングヘアで楚々としたたたずまいの女性だ。少女っぽいかわいらしさがあり、21歳の息子がいるようには見えない。

 離婚は、かなりのエネルギーを消耗する。20年ほども連れ添った仲なら、なおさらだ。「もう結婚なんてこりごり」となってもおかしくない状況で、しかも、当時18歳の息子がいた。それなのに、離婚後すぐに婚活を始めたのはなぜ?

「息子には、幸せな家庭から巣立ってほしいと思ったんです」

 最初の結婚が壊れた理由は、元夫が転職でストレスを抱えるようになり、家庭の状態が悪くなってしまったことだ。

 次第に息子が精神的に不安定に、良枝さんもストレスから重度の喘息になってしまい、精神的にも身体的にもつらい状況が長く続いた。そのような状況で、良枝さんの人生を変えたのは息子のこの一言だった。

 「ママの病気は僕のせい?」。息子に二度とそんなことを言わせてはいけないと思い、まずは心因性だとわかっていた喘息を克服するために独学で心理学を学び始めた。

 さまざまな本を読んだりカウンセリングを受けたり、講座に参加したりしながら、心理学について学びを深めていく中で、なぜ夫婦関係がうまくいかないのかを解き明かしていった。そして、離婚に至った原因のひとつに、自分の育った家庭環境からくる男性への不信感や自己肯定感の低さが大きく影響していること。また、夫婦関係の良くない環境で育った子どもは両親からパートナーシップを学ぶことができないと気づいた。それを息子に連鎖させたくなかった。

「息子には私が苦労する姿を見せてしまっていたので、このままでは、母親を守ることが自分の役目と感じて自分の人生を送れなくなってしまうかもしれないと思いました。それで、私がパートナーをつくって幸せになることで、息子も心配せず、自分の好きなことをやって自由に巣立ってほしいと思ったんです」

 「再婚という明確な目的をもっているなら、パーティや合コンなどでなく、きちんとした相談所に入会したほうがいいよ。安くはない入会金を払っているぶん、遊び目的の人は混ざっていないはずだから」――そう知人に勧められ、素直な良枝さんは「なるほど」と納得。すぐに、とある結婚相談所の門を叩いた。

「私って、悩む前に直感で動くタイプなんですよ」

 女らしい雰囲気の良枝さんは、第一印象ではおとなしく見られがちだが、実は活発な行動派なのである。

 相談所は、写真やプロフィールなど個人のデータが登録されたファイルを見て、気に入ったり気に入られたりした相手とのお見合いをセッティングしてもらうシステム。良枝さんは、まずはお見合いを申し込んできてくれた人の中から、何人かと会ってみることにした。

「自分の感覚で選んでしまうと、今までの男性選びの癖が出て、また同じ失敗の繰り返しになってしまうから、できるだけカウンセラーさんの経験値から私に合いそうな人を選んでもらいました」

話し合いができなかった元夫

 良枝さんがキュンとくるのは、「俺についてこい」タイプの男性。でも、そういう人は、見た目と違って実は芯の強い良枝さんとは、実はあまり相性がよくない。元夫が、そうだった。

 若い頃、バイト先の先輩として知り合ったとき、リーダーシップのある彼に惹かれた。実際に生活を共にしてみると、その長所は良枝さんにとっての障害となった。また、そのリーダーシップは本来の自分の弱さを隠すためのものだったということにも気がついた。

「夫婦で解決すべき課題があっても、話し合いができず、一方的に力で押さえつけようとするところがありました。でも、心理学を学び、心のケアを続けるうちに、自分のなかに生まれ育った家庭で刷り込まれた固定概念やネガティブな思考の癖が元夫を傷つけていたことにも気づきました。自分は被害者でもあり加害者でもあったこと。そして、お互いに子どもの頃に親から傷つけられた被害者でもあったことにも気がつきました。自分が犯してしまった罪も認めたうえで、でも、話し合いのできない元夫との未来に自分の幸せはないと思ったのです」

 カウンセラーのアドバイスを受けながら、10人ほどとお見合いをしてみた。いろんな人がいた。年齢も5歳下から10歳上まで。初婚だったり再婚だったり、プロフィールもいろいろ。結婚相談所だからこそ、ふだんの生活の中では出会わないタイプの人にも短期間でたくさん出会える。

 今の夫は5歳年上で、バツイチ。最初の結婚では、生まれて数カ月の子どもを連れて元妻が実家に帰ってしまい、そのまま離婚したという経緯がある。元妻は外国人だったので、日本で子育てをする自信がないとのことだった。3カ月に1度は会いに行っていたが、元妻が再婚してからは子どもの幸せを考えて会っていない。

 良枝さんも初めてのお見合いでは、「誠実な人だな」「精神的に自立している人だな」と思ったが、それほどピンとこなかった。いわゆる男らしさを前面に出してくるのではなく、料理が趣味だというこまやかさがある人。良枝さんが一目ぼれをするタイプではなかった。それが、2回、3回とデートを重ねるうちに、だんだんお互いのことが見えてきた。

「私が再婚相手に求めるものは、とにかく『話し合い』のできる人。そして、夫は息子も含めて『家族』になることを希望してくれた。『自分が今までもらってきたバトンを次の世代につなげたい』そんな思いも話してくれて、未来に可能性を感じました」

 良枝さんは「後からトラブルになるのはいやだから」と、交際を始めて1カ月もたたないうちに、新生活を見据えた話し合いを持ちかけた。前の結婚のこと。家族のこと。お金のこと。互いに全部さらけ出し、気になることはクリアにしてから、一緒になることを考えようという提案に、夫は誠実に応えてくれた。

「ああ、話し合いのできる人だな、と」

 面倒なこと、楽しくない話題にも、きちんと向き合ってくれたことがうれしかった。この人となら、人生を共に歩いて行ける。気持ちを確かめ合い、結婚相談所はお見合いからほんの1カ月半で成婚退会、出会いからほんの6カ月で婚姻届を提出した。

コロナ禍のおかげで、家族らしくなった

 それでも、結婚したての頃は、大変だった。互いに決して若くない年齢だから、それぞれ生活のペースややり方が出来上がってしまっている。折り合いをつけるのが難しく、小さなけんかは絶えなかった。カウンセラーやセラピストを目指しながら10年かけて心のケアをしてきたはずなのに、まだ自分のなかにあるやり残しにも気がついた。

「ときには感情的になってしまうこともありました。最初の1年目は、何度か離婚を考えたことも(笑)」

 一緒に暮らし始めた息子は、入ったばかりの大学生活に夢中で、友達の家に泊まることも多く、あまり家にいなかった。それでもお互いに気を使いながらも歩み寄る努力をしてくれていたが、コロナ禍で大きく関係性が変わった。リモートで家にいることが増え、3人が常に顔を合わせる生活になったのだ。

「夫は料理が得意なので、食事の支度は夫に負担がかかることが多くなって、家庭のなかの雰囲気が悪くなっていきました。それを察知した私は、3人での家族会議を持ちかけたんです」

 この話し合いにも、夫は素直に応じてくれた。結果、お昼はそれぞれが自分の分を用意することに。息子は、良い機会だから料理の勉強をしたいけど、親の分まで作るのはプレッシャーだから自分の分だけ作りたい、と。

「家族みんなが本音で自分の気持ちを出し合い、話し合いができたことが本当にうれしかった。コロナ禍のおかげで、息子を含めた私たち3人、家族らしくなりましたね」

 先日、3回目の結婚記念日を迎えた。3年の間に少しずつ信頼関係が積み重なって、最近ではあまりけんかもない。休日には、サイクリングをしたり、高額ではないけれど、一流のお料理やサービスを提供してくれるお店を夫が探してくれて飲みに行ったり。これには一流のものに触れることで、それを良枝さんが自分の仕事にも生かせるようにという夫の思いも込められている。良枝さんがかつて望んでやまなかった、互いを思いやり、小さな楽しみを共有する、幸せな結婚生活が実現している。

 再婚当初、良枝さんは販売職に就いていたが、いずれ家族や夫婦問題を扱うカウンセラーになりたいという夢を持っていた。それが、さまざまな人の話を聞くうちに、「心と体はつながっている。ボディケアも自分のカウンセリングの引き出しのひとつにしたい」という思いが生まれ、昨年からリラクゼーションセラピストとして働き始めた。

 体をほぐし、心をほぐすことで、ねじれて固まった家族や人間関係をほぐしたい。さらには自ら結婚相談所も開設。離婚を経験した人が本当の幸せを手に入れるお手伝いをしていきたいと思っている。

「私がやりたいことを夫も理解し、応援してくれています。支えてくれている夫がいるから、私も冒険できるんです」

 話し合いができる人は、相手を尊重できる人だ。“話し合いができる”というその一点を重視して決めた再婚は、良枝さんにとって大正解だった。

(上條まゆみ)

Kōki,、“帯踏みCM”で責任問われる工藤静香……かつての「ヤンキーファッション」を重鎮たちがジャッジ!

この投稿をInstagramで見る

Kudo_shizuka(@kudo_shizuka)がシェアした投稿

 木村拓哉と工藤静香の次女でモデルのKōki,が、イタリア高級ブランド「ヴァレンティノ」のウェブCMに出演。しかし、地面に敷かれた着物の帯らしき布の上をヒール靴を履いたまま歩いたり、帯の上に腰掛けたりする演出がネット上で「日本人を侮辱している」などと批判を浴び、炎上状態となった。

 この事態を受け、ヴァレンティノは3月29日までに当該CMをすべて削除。同30日には、公式Twitterにて声明を発表し、「日本の文化に敬意を込めて作成されたもので、日本の文化を冒涜するような意図は全くなく、このシーンで使われた布も、着物の帯ではありません」と釈明したものの、ブランド側や出演者であるKōki,、さらに、彼女の撮影現場に帯同するなど、実質的なプロデュースを担うといわれる工藤にも、「責任を取るべき」「もう、高級ブランドに関わるのやめたら?」「工藤が注意すれば防げたことだと思う」といった意見が上がっている状況だ。

 そんな工藤、かつて「ヤンキー丸出し」なファッションがネット上で注目されたことも。サイゾーウーマンでは過去に、“ヤンキー界の有名人”3人に工藤のファッションチェックを依頼し、「ヤンキー度」を評価してもらっていた。娘2人、そして工藤にも“高級ブランド”のイメージがついた今、「工藤らしさあふれるファッションとは何か?」その魅力を今一度考えてみたい。

ヤンキー度30%:伝説のレディース四代目総長
「ファッションにポリシーが感じられない」

 埼玉のレディース「紫優嬢」の四代目総長(1991年当時)となり、伝説のヤンキー雑誌「ティーンズロード」(ミリオン出版)の表紙を飾ったこともある作家・中村すえこ氏は、辛口の評価を下している。一方、ヤンキー側の視点から「静香のインスタグラムを見て思うこと」を語ってもらい、「ヤンキーは人に認められたい気持ちが強いのかも」と共感する場面もあった。

ヤンキー度30~80%:ヤンキーアパレル社長
「昭和から平成初期のバブルヤンキー」

 ヤンキーファッションを標榜するアパレル会社「BIRTHJAPAN」の社長・石川智之氏いわく、工藤のヤンキー度は「服だけで見れば30%、顔と髪形も加味すれば80%ってとこだな!」とのこと。“グッとくる”工藤のファッションや、足を見せるスタイルへのアドバイスなど、工藤への熱い思いが詰まったインタビューだ。

ヤンキー度55%:ヤンキー界の重鎮
「ヤンキーファッションは、見栄っぱり度か目立ち度が肝」

 自身も不良少年として青春時代を過ごし、ヤンキー漫画『ドルフィン』(秋田書店)の原作者、青少年不良文化評論家などの肩書を持つ、ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎氏。長年さまざまなヤンキーを見てきただけあって、「日本文化とヤンキー」「ヤンキーと善悪」といった深い話にまで発展していた。

Kōki,、“帯踏みCM”で責任問われる工藤静香……かつての「ヤンキーファッション」を重鎮たちがジャッジ!

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 木村拓哉と工藤静香の次女でモデルのKōki,が、イタリア高級ブランド「ヴァレンティノ」のウェブCMに出演。しかし、地面に敷かれた着物の帯らしき布の上をヒール靴を履いたまま歩いたり、帯の上に腰掛けたりする演出がネット上で「日本人を侮辱している」などと批判を浴び、炎上状態となった。

 この事態を受け、ヴァレンティノは3月29日までに当該CMをすべて削除。同30日には、公式Twitterにて声明を発表し、「日本の文化に敬意を込めて作成されたもので、日本の文化を冒涜するような意図は全くなく、このシーンで使われた布も、着物の帯ではありません」と釈明したものの、ブランド側や出演者であるKōki,、さらに、彼女の撮影現場に帯同するなど、実質的なプロデュースを担うといわれる工藤にも、「責任を取るべき」「もう、高級ブランドに関わるのやめたら?」「工藤が注意すれば防げたことだと思う」といった意見が上がっている状況だ。

 そんな工藤、かつて「ヤンキー丸出し」なファッションがネット上で注目されたことも。サイゾーウーマンでは過去に、“ヤンキー界の有名人”3人に工藤のファッションチェックを依頼し、「ヤンキー度」を評価してもらっていた。娘2人、そして工藤にも“高級ブランド”のイメージがついた今、「工藤らしさあふれるファッションとは何か?」その魅力を今一度考えてみたい。

ヤンキー度30%:伝説のレディース四代目総長
「ファッションにポリシーが感じられない」

 埼玉のレディース「紫優嬢」の四代目総長(1991年当時)となり、伝説のヤンキー雑誌「ティーンズロード」(ミリオン出版)の表紙を飾ったこともある作家・中村すえこ氏は、辛口の評価を下している。一方、ヤンキー側の視点から「静香のインスタグラムを見て思うこと」を語ってもらい、「ヤンキーは人に認められたい気持ちが強いのかも」と共感する場面もあった。

ヤンキー度30~80%:ヤンキーアパレル社長
「昭和から平成初期のバブルヤンキー」

 ヤンキーファッションを標榜するアパレル会社「BIRTHJAPAN」の社長・石川智之氏いわく、工藤のヤンキー度は「服だけで見れば30%、顔と髪形も加味すれば80%ってとこだな!」とのこと。“グッとくる”工藤のファッションや、足を見せるスタイルへのアドバイスなど、工藤への熱い思いが詰まったインタビューだ。

ヤンキー度55%:ヤンキー界の重鎮
「ヤンキーファッションは、見栄っぱり度か目立ち度が肝」

 自身も不良少年として青春時代を過ごし、ヤンキー漫画『ドルフィン』(秋田書店)の原作者、青少年不良文化評論家などの肩書を持つ、ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎氏。長年さまざまなヤンキーを見てきただけあって、「日本文化とヤンキー」「ヤンキーと善悪」といった深い話にまで発展していた。

「ポイ活」賢者は、ウエル活のTポイント稼ぎに活用! 初心者のための「ポイントサイト」基本のキ

 ここ最近、さまざまなメディアで「ポイ活」という言葉をよく耳にするようになった。ポイ活とは、ポイント活動の略で、ズバリ「ポイントを貯めること」を指す。このポイントは、買い物や外食に利用したり、電子マネーにチャージしたり、マイルに交換したりすることもでき、ポイ活は、いわば現代の代表的な“節約術”といえるだろう。

 楽天ポイントやdポイント、Pontaポイント、Tポイントなど、有名どころのポイントは、すでに我々の日常生活に浸透しており、これらのポイントを日々の買い物の中で貯めているという人、また「より多く貯めるため、ポイント倍づけの日に購入するようにしている」といったマメな人も、すでに大勢いるだろう。

 そんな中、「もう一歩踏み込んだポイ活をしたい!」という人が目をつけるのが、ポイントサイトだ。サイトを経由して買い物をしたり、サービスを利用したりすると、ポイントをゲットできるという、なんともお得なシステムだが、ネットで「ポイントサイト」と検索すると、ありとあらゆるサイトがヒットするだけでなく、「怪しい」「危険」というワードもサジェストされる状態だ。

 ポイントサイトでのポイ活って、ぶっちゃけどうなの!? 今回、KADOKAWAの「ポイ活BOOK」シリーズの執筆に携わる経済ジャーナリスト・酒井富士子氏に話をお聞きした。

ポイントサイトの仕組みとは?

 酒井氏は現在、「ポイ活」スタート研究会の一員として、音声メディア「Voicy」で「ポイ活チャンネル」を展開。ポイ活を極めた「ポイ活賢者」への取材経験も豊富で、そのノウハウを日々発信している。酒井氏は、まず「ポイントサイトの仕組み」を教えてくれた。

「ポイントサイトは、さまざまな企業から広告を出してもらい、『ポイントがゲットできる』という名目でユーザーを集めます。例えばユーザーは、ポイントサイトを経由してお買い物をすると、ショップとサイト、それぞれからポイントを獲得できます。また、企業からの『クレジットカードを作る』『車の査定を頼む』といった案件をこなすことで、高額ポイントを得ることも可能です」

 こうして貯めたポイントは、あくまで「サイト上のもの」なので、「PeX」や「ドットマネー」といったポイント交換サイトに持っていき、自分が貯めているポイントやマイル、現金に換えるのだという。

 しかし、仕組みは理解できたとしても、ありとあらゆるポイントサイトがあるだけに、「何から始めればいいんだろう」と悩んでしまうもの。そんな中、酒井氏は、ポイ活賢者の間では「ポイントサイトは、Tポイントを貯めるために使う」のが主流と語る。なんでも、ポイ活の基本である4大共通ポイント「楽天ポイント」「dポイント」「Pontaポイント」「Tポイント」の中で、最も貯まりにくいのがTポイントだという。

「この中で、最も貯めやすいのは楽天ポイントでしょう。毎月『5』と『0』のつく日は楽天カード利用でポイントが5倍ついたり、また楽天市場の各ショップを買い回ることで、ポイントが最大44倍になるという『お買い物マラソン』が年に約12回も開催されています。意識してちょっと頑張れば、1万ポイントくらいは簡単に貯まるんです」

 また、楽天はポイントを「使いやすい」という面もあるとのこと。例えば、「週末に家族でマクドナルドに行って、楽天ポイントで食事をするケースは多いですね。また楽天ポイントを楽天ペイにチャージして、コンビニの支払いで使ったりもできる」そうだ。

 一方、Pontaポイントとdポイントは、誰でもポイントカードを作ることができるが、それぞれau利用料金、docomo利用料金に応じてポイントがザクザク貯まる仕組みだけに、「au/docomoユーザーは意識すべきポイント」だという。楽天ポイントのセカンドとして貯めている人も多いそうだ。

 そんな中、TポイントはSoftBankと提携しているが、「貯めにくい」と酒井氏。楽天とdポイントは原則100円で1ポイント、Pontaは100〜200円で1ポイント付与されるが、Tポイントは200円で1ポイント。また「Yahoo!ショッピング」でTポイントを貯めることもできるが、今は「PayPay」を使うと、決済額の1%が「PayPayボーナス(PayPay残高)」として付与されるので、そちらのほうが貯まるそうだ。それでも、ポイ活賢者には「どうしてもTポイントを貯めたい事情」があるのだという。

「なぜならTポイントはウエル活に使えるからです。ウエル活とは、『ウエルシア薬局』が毎月20日に、200ポイント以上の利用で、Tポイントを1.5倍換算するお客様感謝デーを狙ってお買い物すること。つまり、持っているTポイント1.5倍分の値段だけお買い物ができます」

 つまりポイ活賢者は、「ウエル活したい」を出発点に、どれくらいTポイントを貯めたいか、どこのポイント交換サイトを利用すべきかなどを考えていくわけだ。こうした“軸”を持つことは、充実したポイ活に必要不可欠なのかもしれない。

 では、そんな酒井氏は、どのようにポイントサイトを活用しているのか。よく使うのは「ハピタス」で、その理由の一つは、サイト経由によってポイントが付与される楽天市場へのアクセスがよいからだという。

「なによりハピタスで得たポイントを、Visaプリペイドカード『Pollet』にチャージできるからです。『Pollet』は基本的にVisa加盟店で使用可能。私は2,000〜3,000円ほどチャージしておいて、ECサイトでちょっとしたものを購入したり、外食したりしています」

 また「ECナビ」は、ポイ活賢者が狙うTポイントの交換が強いそう。同じ会社が運営するポイント交換サイト「PeX」を使うと、ECナビポイントがもらえるキャンペーンを実施しているのだ。

ポイ活の鉄則「ポイントは貯めるものではなく使うもの!」

 魅力いっぱいのポイントサイトだが、ネット上では、「怪しい」「危険」といった口コミも目立つ。これはどういったことなのか?

「ポイントサイトには、8,000ポイント付与など、高額な案件も存在します。例えば、不動産投資やセミナーへの参加、仮想通貨の口座開設、保険の見直しなどですが、やる気もないのにポイントのためだけに申し込むと、あとあと勧誘の電話がどんどんかかってくるなど、大変な目に遭う可能性もあります。こうした事案が『怪しい』『危険』などといわれるゆえんかと思いますが、ただ、そこはあくまで自己責任。案件の内容を精査して申し込むべきでしょう」

 また、ポイントサイト自体が安全かどうかは、会社概要のページを開き、運営会社を確認するようにするといいそうだ。

 これまで、ポイントサイトの活用法について話を聞いてきたが、酒井氏は、ポイントサイトで、ガツガツポイントを貯めることが、ポイ活の目的になってしまうことを危惧しているという。

「ポイントは貯金ではありません。使わない限りは企業のものなので、『明日からポイントやめにします』といわれても、我々は文句が言えないんですね。ポイ活には、目的を持つことが大事。例えば『お昼ご飯代にしたい』『スーパーでちょい買いしたい』『シーズンごとに、新しい服を1枚買いたい』とか。使わなければ意味がないものととらえてほしいです」

 ポイ活賢者の中には、1カ月で数十万ポイント貯めるという猛者もいる。しかし、その数字に目を奪われ、貯めることだけに邁進すると、ポイ活疲れを起こしてしまうかもしれない。「私はなんのためにポイ活するのか?」ポイントサイトを利用する前に、しっかり押さえておきたい。

酒井富士子(さかい・ふじこ)
経済ジャーナリスト/金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役。「日経ウーマン」「日経マネー」(日経BP社)副編集長歴任。「あるじゃん」「赤すぐ」(リクルート)副編集長を経て、2003年から現職。
Voicy「ポイ活チャンネル
オフィシャルブログ

コロナ禍で生活に困窮する人に、私たちは何ができるのか? 支援者が「『見ない』という選択肢もある」と話すワケ

 コロナ禍で増加している、生活に困窮する人々。茨城県つくば市では、居住支援法人「LANS(ライフ・アシスト・ネットワーク・サービス)」が、コロナ禍により仕事がなくなるなどして、住まいを失った人や失いそうな人からの相談を受けて、LANSが用意したシェアハウスなど住まいを確保するとともに、仕事探しの支援もしている。

 前編ではLANSの代表、浅井和幸さんに、生活に困窮する人たちの実態やその支援事例についてお話を聞いた。後編では、私たちに何ができるかを、浅井さんのお話とともに考えてみたい。

何が幸せで不幸か、人それぞれ

 前編で述べたように、生活困窮者にも問題がないわけではないのですが、行政にも問題があると感じます。市民からバッシングを受けないようにとしか考えていないような担当者がいるのも事実です。たとえば生活保護の相談を受けたときに、家賃補助という手段はあるのに、その提案をすることなく「生活保護はできません」としか答えない、ということもあります。

 さらに生活に困窮している当事者と行政、双方のコミュニケーション不足が問題をより深刻にしていることも。互いにできることを出し合うことが大切だと思います。

 そのためにも、困ったときはLANSに連絡してほしい。そうすれば、私たちは当事者と行政、双方ができない部分を支援します。すぐに生活保護を受ける、すぐにハローワークに行くなどができなくても、今食べ物に困っているのなら、私たちが米を届けることはできる。「米が届きました」という連絡をもらえば、その人が生きていることが確認できて、次の一歩を考えることができます。私たちは当事者と行政が「できること」と「できないこと」の間を見て支援しています。

 何が幸せで、何が不幸かは人によってさまざまです。「親子や夫婦は仲良くしないといけない」という考えに縛られて苦しんでいる人には、仲良くなくても幸せに生きる方法はあるんじゃないか、と気づいてほしい。離婚しても幸せな人はいるし、結婚していても不幸な人もいる。どっちの道に進んでも、良いことも悪いこともあるのです。

 そこに気づいてくれると、私の言葉に共感して受け入れてくれるようになります。私の言っていることを「本当かも」と思ってくれるような関係になるまでには時間がかかります。それまでの間に、食べるものがないなら食料を持って行くし、医療や介護サービスにつなげることもしています。

 周囲に苦しんでいる人がいて、自分も少しでもその人の力になりたいと考えている人もいると思います。苦しんでいる人がいたら、まず声をかけてみてください。それで何もできることがないようなら、市区町村に困窮者の相談窓口があるので、そこに相談することを勧めましょう。

 困窮している人と深く関わろうとするには、覚悟も必要です。ボランティアだからと軽い気持ちで関わっておいて、それ以上の成果を求める人も少なくありません。「私がこんなに一生懸命にやっているのに」と相手を責めてしまうと、互いにイヤな気持ちになります。

 ちょっと関わっただけで、困窮した人が豊かになるわけではありません。泣いた人が笑うわけでもないのです。相手に過重に期待することなく、「できる範囲で、できるところまでやる」と決めれば、それによって感じる喜びも変わってきます。

 相手にも、善意の全てを受け入れたくても受け入れるキャパシティがあるのです。善意を受け入れてもらえないと思ってしまうと、相手を追いつめてしまうことになります。すると、相手は自分を責めるのです。

誰かを責めると誰かを苦しめる

 こちらが何かやろうとしても、どうにもならないこともある、というのも現実です。私たちには、それを「見ない」という選択肢もあります。世の中に、不幸なことは数えきれないくらい起こっています。だから、自分が抱えきれない苦しみは抱えないことです。自分の力でどうにかできるというのは、自分を過信しているということ。神ではないのだから、それはできないのです。

 つらく、悲しい報道はあふれているので、それに怒り、誰かを叩くこともできます。しかしそうすると、今度はそれが誰かを苦しめることにもなる。世の中のせい、親のせい……誰かのせいにするのは簡単です。人を責めないということには、大きな覚悟が必要なのです。

 誰かの苦しさを増やすくらいなら、褒めたり、ささいな支援をしたりすることを増やしましょう。そうすれば、トータルとして小さな幸せが増えていくはずです。

 そして、最後に、誤解を恐れずに言わせてもらえば、人間には不幸になる権利もあると思うのです。人の失敗を奪えば、成長するチャンスも奪うことになる。だから、私たちにできることがあるとすれば、相手にメリットとデメリットを伝えること。どちらを選ぶかは本人なのです。本人がどちらを選ぼうと、私たちはそれを手伝えばよいのですから。

浅井和幸(あさい・かずゆき)
LANS代表理事。精神保健福祉士。 2018年に茨城県で初となる住宅要配慮者の居住支援を目的とした一般社団法人LANSを設立 。浅井心理相談室主宰。NPO若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長。自立援助ホームの副理事、障害者グループホームの理事も務める。

住居支援法人「LANS」

全国の自立相談支援機関・相談窓口

ジャニーズ自宅前の道が消滅、赤坂に“宇宙人”を発見!? “Googleマップの妄想旅行案内人”に聞く、ミステリースポット6選

 “Googleマップの妄想旅行案内人”として、『マツコの知らない世界』や『王様のブランチ』(ともにTBS系)などに出演した経歴を持つ吉田喜彦さんに、自宅で旅行気分が味わえる「Googleマップのおすすめスポット」を聞いた前編。後編では、不思議な物体が映り込んでいる場所や、マップ上のバグ、不自然に“削除”されている道など、「Googleマップのミステリースポット」を教えてもらいました!

有名心霊スポットに未確認飛行物体……背筋が凍る3カ所

◎真っ暗すぎる心霊スポットに潜入(静岡県・旧天城トンネル)

 川端康成の短編小説『伊豆の踊子』の舞台にもなっている、旧天城トンネル。オカルト好きの人にも有名な場所ですが、ここもGoogleマップで探検できます。しかし、見ればわかる通り、トンネルの中はずっと真っ暗……。実際に“何か”が写っているわけではないですが、なんだか背筋の凍る、不気味なスポットの一つです。

◎謎の飛行物体を発見!?(東京・赤坂)

 都内の空を見上げると、宇宙人を発見!? ……よ~く見ると、鳥が羽を広げた瞬間のようなのですが、たまたま未確認飛行物体のように写っているんです。Googleマップで空を見上げることはないかもしれませんが、こんな“偶然の産物”が見つかるかもしれませんよ。

◎画面が虹色に!? とんでもない“バグ”発生中(アメリカ・フロリダ州)

 どこまで進んでも虹色の画面が続く、この地点。これがまさに、Googleマップの“バグ”です。おそらく、カメラの故障に気付かないまま撮影し、そのまま掲載してしまったのでしょう。2021年3月現在も正しいデータが上書きされていない、貴重な場所です。ちなみに、これは2007年のデータなので、「タイムマシン機能」を使えば正しいデータが見られます。

◎大物ジャニーズの自宅前!? 道ごと消えた不審な場所(東京・目黒)

 通行人の顔や有名人の自宅など、プライバシーに関わるものは、Googleマップで“ボカシ処理”されています。しかしこの場所は、道ごとマップから削除されているんです。前に進むと“ワープ”してしまい、地図として明らかに不自然(笑)。Googleマップマニアの間では、ここは“某大物ジャニーズ”の自宅前だとウワサされています。近くの渋谷区にあるユニクロ・柳井正社長の自宅前でさえ、このような処理はされていないので、かなり珍しい場所です。

芸人がGoogleマップに出現

<千鳥:長崎県長崎市池島町>

<アンタッチャブル・山崎弘也&宮川大輔:京都府舞鶴市>

 上のマップにはお笑いコンビ・千鳥のお2人、下のマップには宮川大輔さんとアンタッチャブル・山崎弘也さんが写り込んでいますが、これはどちらもテレビ番組の“仕込み”。個人で写真を撮影し、Googleマップに投稿できることを利用して、番組企画でストリートビューの制作が行われたようです。田舎町だとストリートビューの写真が充実していないこともあるので、テレビの撮影もできて、この街に住む人のためにもなるという、一石二鳥の企画だったのではないでしょうか。

 しかし、個人で写真が投稿できるため、以前は悪ふざけのような写真も結構投稿されていました。2010年頃、Googleマップ自体が目新しかった時代は、さりげなく自分が写ったiPadを写り込ませるなど、目立つことだけを目的とするような投稿もチラホラ。今そんなことをやったら、ネットで炎上するでしょうけどね……。

吉田喜彦(よしだ・よしひこ)
Googleマップトラベラー。大学講師やIT系専門学校教員を経て独立。ネットマーケティングの仕事に携わる傍ら、Googleマップの魅力にハマっていく。現在は、ゲーム制作におけるマップ作りにGoogleマップを役立てるなど、さらに独自の使い方を模索中。ゲーム実況YouTuber/ティックトッカーとしても活動中。
・Twitter:@kagua_biz
・YouTube:カグア!KAGUABIZ

ジャニーズ自宅前の道が消滅、赤坂に“宇宙人”を発見!? “Googleマップの妄想旅行案内人”に聞く、ミステリースポット6選

 “Googleマップの妄想旅行案内人”として、『マツコの知らない世界』や『王様のブランチ』(ともにTBS系)などに出演した経歴を持つ吉田喜彦さんに、自宅で旅行気分が味わえる「Googleマップのおすすめスポット」を聞いた前編。後編では、不思議な物体が映り込んでいる場所や、マップ上のバグ、不自然に“削除”されている道など、「Googleマップのミステリースポット」を教えてもらいました!

有名心霊スポットに未確認飛行物体……背筋が凍る3カ所

◎真っ暗すぎる心霊スポットに潜入(静岡県・旧天城トンネル)

 川端康成の短編小説『伊豆の踊子』の舞台にもなっている、旧天城トンネル。オカルト好きの人にも有名な場所ですが、ここもGoogleマップで探検できます。しかし、見ればわかる通り、トンネルの中はずっと真っ暗……。実際に“何か”が写っているわけではないですが、なんだか背筋の凍る、不気味なスポットの一つです。

◎謎の飛行物体を発見!?(東京・赤坂)

 都内の空を見上げると、宇宙人を発見!? ……よ~く見ると、鳥が羽を広げた瞬間のようなのですが、たまたま未確認飛行物体のように写っているんです。Googleマップで空を見上げることはないかもしれませんが、こんな“偶然の産物”が見つかるかもしれませんよ。

◎画面が虹色に!? とんでもない“バグ”発生中(アメリカ・フロリダ州)

 どこまで進んでも虹色の画面が続く、この地点。これがまさに、Googleマップの“バグ”です。おそらく、カメラの故障に気付かないまま撮影し、そのまま掲載してしまったのでしょう。2021年3月現在も正しいデータが上書きされていない、貴重な場所です。ちなみに、これは2007年のデータなので、「タイムマシン機能」を使えば正しいデータが見られます。

◎大物ジャニーズの自宅前!? 道ごと消えた不審な場所(東京・目黒)

 通行人の顔や有名人の自宅など、プライバシーに関わるものは、Googleマップで“ボカシ処理”されています。しかしこの場所は、道ごとマップから削除されているんです。前に進むと“ワープ”してしまい、地図として明らかに不自然(笑)。Googleマップマニアの間では、ここは“某大物ジャニーズ”の自宅前だとウワサされています。近くの渋谷区にあるユニクロ・柳井正社長の自宅前でさえ、このような処理はされていないので、かなり珍しい場所です。

芸人がGoogleマップに出現

<千鳥:長崎県長崎市池島町>

<アンタッチャブル・山崎弘也&宮川大輔:京都府舞鶴市>

 上のマップにはお笑いコンビ・千鳥のお2人、下のマップには宮川大輔さんとアンタッチャブル・山崎弘也さんが写り込んでいますが、これはどちらもテレビ番組の“仕込み”。個人で写真を撮影し、Googleマップに投稿できることを利用して、番組企画でストリートビューの制作が行われたようです。田舎町だとストリートビューの写真が充実していないこともあるので、テレビの撮影もできて、この街に住む人のためにもなるという、一石二鳥の企画だったのではないでしょうか。

 しかし、個人で写真が投稿できるため、以前は悪ふざけのような写真も結構投稿されていました。2010年頃、Googleマップ自体が目新しかった時代は、さりげなく自分が写ったiPadを写り込ませるなど、目立つことだけを目的とするような投稿もチラホラ。今そんなことをやったら、ネットで炎上するでしょうけどね……。

吉田喜彦(よしだ・よしひこ)
Googleマップトラベラー。大学講師やIT系専門学校教員を経て独立。ネットマーケティングの仕事に携わる傍ら、Googleマップの魅力にハマっていく。現在は、ゲーム制作におけるマップ作りにGoogleマップを役立てるなど、さらに独自の使い方を模索中。ゲーム実況YouTuber/ティックトッカーとしても活動中。
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『マツコの知らない世界』で大反響! “Googleマップの妄想旅行案内人”おすすめ、国内外の観光スポット8選

 新型コロナウイルスが蔓延してから、はや1年。感染拡大防止のための外出自粛や、渡航制限などが設けられ、なかなか旅行できない日々が続いていますよね。しかし、「そろそろ我慢の限界!」という人も多いのでは?

 そこで、“Googleマップの妄想旅行案内人”として、『マツコの知らない世界』や『王様のブランチ』(ともにTBS系)などに出演した吉田喜彦さんに、自宅で旅行気分が味わえる「Googleマップのおすすめスポット」をインタビュー。Googleマップだからこそ見られる景色や、知ってて損はない豆知識も教えてもらいました!

――「妄想旅行」を楽しむうえで、知っておいたほうがいいGoogleマップの基礎知識を教えてください。

吉田喜彦さん(以下、吉田) Googleマップというのは、Googleにとっては“技術力のアピール”みたいなもの。ですので、例えばマップの更新頻度は、その優先度があるのか、実はまちまちなんです。例えば、渋谷駅はほぼ毎年のペースで風景が変わりますが、10年以上一切更新されていない場所もあります。

 また、山道をたどっていくと、よくわからないところで急にUターンすることも。これはおそらく、撮影者がGoogleから具体的な指示をもらっていないか、理由があって削除されたかのどちらかでしょう。実はそのぐらい、人間の手で作られた“不完全なマップ”なので、そういう前提でGoogleマップを見てみると、おかしなバグを発見しても楽しめるはずです。

――Googleマップと一口に言っても、パソコン版、スマートフォンなどのアプリ版がありますが、「妄想旅行」をするためには何が一番使いやすいですか?

吉田 やはり、機能が充実しているのはパソコンブラウザ版のGoogleマップですね。スマートフォンでGoogleの地図アプリを使う場合、「Googleマップ」「Googleストリートビュー」「Googleアース」と3つに分かれていますが、中でも「Googleストリートビュー」アプリはいまだにバグがあり、挙動が不安定。ですので、“快適な旅”のためには、パソコン版のGoogleマップがおすすめです。

Googleマップ旅行の面白さが凝縮された3カ所

――それでは、吉田さんがおすすめする「Googleマップ旅スポット」を教えてください。

◎岐阜県:白川郷

 世界遺産でもある白川郷は、結構隅々まで見られるようになっています。おそらく、現地の方が撮影に協力的なんでしょうね。しかも、「タイムマシン機能」を使うと、“雪の白川郷”と“新緑の白川郷”が見られるんです。

 これはパソコン版だけの機能なのですが、画面左上の「時計マーク」をクリックすると、夏と冬の景色を切り替えることが可能。しかし、全ての場所で使えるわけではありません。こうしたよくわからない仕様の“ゆるさ”や、アクシデントを楽しむことが、Googleマップ妄想旅行の醍醐味です(笑)。

 ちなみにこの「タイムマシン機能」は、東日本大震災を機に、日本がアイデアを出して世界的に実装されたという逸話があります。景色を“資料”として残しておく、といった意味合いもあるんです。

◎東京都:東京タワー

 景色を切り替えて楽しめる場所といえば、東京タワーも欠かせません。これは「タイムマシン機能」とはまた別なのですが、展望フロアのみ、朝と夜の風景がどちらも見られます。この仕様は、世界的にも珍しいものです。

 ちなみに、現時点で東京スカイツリーの展望フロアは、Googleマップの公式撮影はされていません。東京タワーはこうしてマップを充実させることで露出を増やし、より多くの人の目に触れる戦略が重要だと考えているのでしょうね。

◎アラブ首長国連邦:ブルジュ・ハリファ

 タワーといえば、ドバイにある“世界一高いビル”のブルジュ・ハリファも面白いですよ。ここも、東京タワーと同じく中に入ることができるのですが、なぜか“窓ふき作業員の視点”から景色を眺められます。こんなところから景色を見るなんて、Googleマップじゃないと絶対に無理でしょう(笑)。なお、本当に高さを感じるので、高所恐怖症の方は注意してくださいね!

◎アメリカ:ホワイトハウス

 ホワイトハウスの中は、“観光コース”と思われるルートが全て見られるようになっています。ここで注目してほしいのは、壁に飾られている絵画。グレーの丸をクリックすると詳細が表示され、「高画質で表示」を押すと、非常に細かいシワまで観察することができます。

 これは「Googleアーツ&カルチャー」というプロジェクトの一環で、美術館や博物館にも同じ仕様が見られます。実際にその場に行っても、ここまで至近で作品を見ることは難しいでしょうから、Googleマップならではの利点だといえるでしょう。

◎エジプト:ピラミッド

 Googleマップ上では、ピラミッドに大接近することもできます。しかし、こうして近くで見ると、意外とボロボロなのがわかるので、印象が変わるかもしれません(笑)。とはいえ、現地の人もたくさん写っているので、より旅の雰囲気が味わえるスポットではないでしょうか。

 ちなみに、道路にはラクダや馬も歩いていますが、これは日本でいう“浅草の人力車”みたいなもの。周辺を歩くとかなり距離があるので、現地ではラクダに乗ってピラミッド観光を楽しむ人もいるようです。

◎南極大陸

 ペンギンが、まるでハトのようにいます! 動物に癒やされたい方は、ぜひじっくり見てほしいですね。それと、南極は意外と雪が積もっていないという発見も。温暖化の影響かもしれませんが、この景色を見ると、イメージが変わるのではないでしょうか。

 また、少し離れたところには小屋がありますが、これは「イギリスの南極観測基地」だといわれています。まるで、普通に人が暮らしているような状態にしてあって、ちょっとホラーな雰囲気ですよね。

◎オーストラリア:グレート・バリア・リーフ

 動物絡みですと、ここには大きなカメがいます。実際には、こんなに近くで見ることは難しいでしょうから、非常に貴重な写真だといえるでしょう。Googleマップでは、海中の写真がたくさん見られますので、ぜひ海の生物を探してみてほしいですね。なお、水中の撮影は、オーストラリアの非営利団体「Underwat er Earth」と、Googleの共同プロジェクトで行われています。

◎和歌山県:アドベンチャーワールド

 さらにもう一つ、Googleマップで動物を見る時におすすめしたいのが、和歌山県のアドベンチャーワールド。園内をぐるっと見て周ることができ、同園で有名なパンダも至近距離で観察できます。現地に行けば、大人は入場料4,800円(税込)かかりますから、無料でこれだけ見られるのは超おトク。とはいえ、南紀白浜空港から近くて交通の便もいいので、ぜひ実際に遊びに行くことをおすすめします(笑)。

 また、この機会にぜひ世界中の動物園もGoogleマップで見てみてください。日本との違いに驚かれるかと思います。海外の動物園は、野原に動物が自然に近い状態で放し飼いにされているところが多いですが、日本は室内や檻で管理されている動物園がほとんど。どちらが良いということではなく、文化や考え方の違いが、このような形で反映されているのでしょう。

 このように、一瞬で世界中の同じような場所を比較できるのも、Googleマップの魅力です。観光ガイドの本やサイトなどでは、キレイな写真ばかりが載っているかもしれませんが、Googleマップは“リアル”が伝わってきます。それもまた、Googleマップ妄想旅行の楽しさの一つだと思います。

――後編は、「Googleマップのミステリースポット」を紹介!

吉田喜彦(よしだ・よしひこ)
Googleマップトラベラー。大学講師やIT系専門学校教員を経て独立。ネットマーケティングの仕事に携わる傍ら、Googleマップの魅力にハマっていく。現在は、ゲーム制作におけるマップ作りにGoogleマップを役立てるなど、さらに独自の使い方を模索中。ゲーム実況YouTuber/ティックトッカーとしても活動中。
・Twitter:@kagua_biz
・YouTube:カグア!KAGUABIZ

テレ朝『報道ステーション』のウェブCM、「女性蔑視」と炎上! 性差別的な広告の“問題点”を専門家が解説

 3月22日に公開された『報道ステーション』(テレビ朝日系)のウェブCMが、ネット上で「女性蔑視」だと批判を浴びている。

 若い女性が仕事を終えて帰宅し、誰かと会話しているような形で進行する同CM。彼女は「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくて!」と笑顔で話したあと、「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ時代遅れって感じ」と一言。続けて、「すっごいいい」化粧水を購入するも消費税が高いと感じた、それなのに「国の借金は減ってない」などと語り、「あ、9時54分! ちょっとニュース見ていい?」と聞いた際に「こいつ報ステみてるな」とテロップが出る、という内容だった。

 ネット上で特に問題視されたのは、「ジェンダー平等」のスローガンを「時代遅れ」としていた部分。「産休後も女性が普通に働いているほど、ジェンダー平等が当たり前の時代に、政治家は今さらそんなスローガンを掲げるのか?」といった批判的なメッセージにも取れるが、「何が言いたいのかさっぱりわからない」「“ジェンダー不平等”な状況が続いているのに、平等な社会になったと勘違いさせる表現はよくない」などの意見が続出。また、「『若い女性はニュースなんて見ない』という偏見がにじみ出てるCM」との指摘も見受けられ、炎上状態に。結局、このウェブCMは同24日に削除され、『報ステ』公式Twitterは謝罪文を投稿した。

 女性蔑視や性差別的な表現が物議を醸し、CMや広告を取り下げる例は、近年特に多い。サイゾーウーマンでは、こうした炎上がなぜ起こってしまうのか、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する大妻女子大学教授・田中東子先生に話を聞いていた。『報ステ』のウェブCMについて議論起こっている今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)

男性差別CM”の炎上騒動はなぜ起こったのか? 「ALFACE」「保険のビュッフェ」の問題点

(初出:2018年1月2日)

 「女性蔑視である」という理由から、テレビCMや広告が炎上するケースが増えている。2016年10月、資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMが物議を醸した。多忙により、疲れた様子で仕事をする女性社員に、男性上司が「(頑張っている様子が)顔に出ているうちは、プロじゃない」と指摘するといった内容に、ネット上を中心に「疲れていても女は綺麗でいろということ?」「セクハラ・パワハラに当たる」などと抗議の声が上がったのだ。

 ほかにも、鹿児島県志布志市が16年9月に公開した、ふるさと納税PR動画「うな子」は、うなぎをスクール水着姿の美少女に擬人化し、プールで育てていくといった内容で、「なぜ性的な内容でふるさと納税PRを?」「女性を貶めている」などと批判が噴出。また17年5月、ユニ・チャーム「ムーニー」のCMに関しては、母親が初めての育児に孤軍奮闘する様子が描かれ、最後に「その時間が、いつか宝物になる」との字幕が入るのだが、「ワンオペ育児を賛美しないで」と悲痛な叫びが上がった。

 女性を描いたこうしたCMの炎上事例は枚挙に暇がない状況だが、一方で17年、「男性に差別的」という理由で問題視されたCMも散見されるようになったのだ。この現象を、「メディア文化論」「ジェンダー論」を研究する、大妻女子大学准教授・田中東子先生に解説していただいた。

性差別CMにはパターンがある

――近年、“女性蔑視”CMの炎上が多発しています。急にそういったCMが増えたということなのでしょうか。

田中東子氏(以下、田中) 昔から、女性蔑視に当たるCMは放送されています。今、ビデオリサーチ社の方と過去20年くらいのCMをピックアップして分析をしています。まだ結果は出ていないのですが、これまでにも女性蔑視に当たるCMはいくつもありました。

 CMにおける女性蔑視の中には、「女性を性役割分業のステレオタイプで描写する」「女性を性的なアイコンとして使う」「女性に脅しかけ(『○○を使わなければ可愛くなれない』など)をする内容」の3パターンがあると思います。

――では、なぜ今炎上が増えているのでしょうか?

田中 この20年間で、女性のライフスタイルは大きく変わりました。共稼ぎ夫婦の増加、それに伴って家事や子育てを夫婦で分業するような都市型の若い世代の夫婦も増えましたし、そして何より、結婚しない人も少なくありません。そういった人にとっては、ステレオタイプの“理想の家庭像”をグイグイ押し付けてくるようなCMに、嫌な感じを覚えると思うんです。

 それともう1つが、メディア環境の変化。これまでは、リビングルームや自分の部屋などで、それぞれがテレビを見て、心の中だけで「何かこのCM嫌だなぁ」と思っていて、それを後日、人に話そうにもタイムラグが生じていました。しかし、現在では、今見ているCMについて、「嫌だ」と思ったことを、すぐにSNSで発信でき、実は同じものを嫌だと思っていた人がたくさんいることがわかるようになったんです。それが目に見える“かたまり”として、出てきやすくなったのではないでしょうか。

――17年は、男性蔑視だと物議を醸したCMも目立ちました。自由に使えるお金が少ないと嘆く主婦が、夫に向かって「安い電気に替えるか、稼ぎのいい夫に替えるか」と脅す「ENEOSでんき」、ブサイクな男性に好意を持たれた美人の女性が嫌悪感を示す「ALFACE」、花嫁が二股をかけていた男に「俺は君の何だったんだ?」と問い詰められ、冷たく「保険」と言い放つ「保険のビュッフェ」などが挙げられます。

田中 男性蔑視といわれるCMにもパターンがあり、「イケメンかブサメンかという外見差別(ルッキズム)の描写」「男性をATMやお財布扱いする内容」「男性は臭いといった偏見」が多いのではないでしょうか。

 今まで、男性は社会的地位や経済力を独占できていた性別なので、“容姿”はそこまで気にならないような状態だったんです。しかし現在、社会的地位も経済力も、男性の独占物ではなくなり、ロスジェネ以降は特に、社会でのポジショニング取りがうまくいかず、経済力も持てなかったという男性が増加しています。男性も、地位や経済力ではなく、外見で選別されるようになり、「地位やお金はないが容姿はいい男性」を、「地位とお金を持った女性」が消費することも珍しくなくなりました。そういった背景から、CMにおける男性の容姿の描かれ方に、疑問を抱く男性が増えたというのはあるのではないでしょうか。かつて、男性は「社会的地位や経済力」、女性は「容姿・見た目」で生き延びていく――といった面があったものの、現在はそれが逆転しつつあるようにも思えます。

――「ALFACE」のCMは、まさに男性に対するルッキズムが問題視されました。

田中 あまりメジャーな企業ではないので、話題性を狙いすぎて炎上をしてしまった印象もありますが……男女逆だったら、こんなものでは済まないような大炎上になったと思います。

――「ALFACE」のCMにはもう1パターンあり、美人な女の子とそうではない女の子の2人が登場し、イケメンが美人に好意を寄せる……といった内容でした。

田中 その2人の女性の容姿は、あからさまに優劣がついているわけではありませんでしたよね。そうすることで、炎上を避けようとしたのでしょう。だからといって、男性が容姿で差別されるCMを作っていいかというと、それは絶対にあり得ません。ただ、このCMに関して、一部では問題になったものの、意外と男性が騒がない印象もありました。その背景には、「男はそもそも顔じゃない。社会的地位や経済力だ」といった価値観があるのでしょう。なので、それらを差別された表現の方が、男性は嫌なのかもしれません。それが「ENEOSでんき」「保険のビュッフェ」のCMでしたね。

(後編につづく)