「会社に勤めずに屋根と壁を手に入れている」“プロヒモ”ふみくんが説く、令和の「シン・ヒモ」論

  ふみくんは、これまで13年間で10人以上の女性宅に転がり込み、都合1000万円もの家賃を浮かせ、飯をおごられ物品を貢がれてきた。いわゆる「ヒモ」である。自ら称すところの「決してイケメン」ではないノーマル顔ながら女性にパラサイトし、会社に勤めるといった嫌なことから逃げまくる。「三十にして立つ」とはどこぞの偉い人の言葉だが、もちろん立っていない。

 だが、「誰も…

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「お笑い界のMISIA」ケンドーコバヤシさんの“不思議体験”を直撃! あの“格闘王”を街中で見かけるも「電話で誰かに怒鳴ってた」!?

 宇宙、オカルト、宗教、アートなどの情報を扱うウェブサイト「TOCANA」によるバラエティ番組『ほんトカナ!? ケンドーコバヤシの絶対に観ないほうがいいテレビ!』が、Amazon Prime Videoなどの動画配信サイトで公開されている。お笑い芸人・ケンドーコバヤシがメインMCを務め、グラビアアイドル・橋本梨菜、「TOCANA」編集長・角由紀子がアシスタントとして出演。人生に役立つかもしれない“何か”を学んでいく、超刺激的バラエティー番組だ。

 現在配信中のエピソードを見ても、「極度のマゾ気質の男性」「宇宙人と濃厚接触した女性」など、トンデモない世界の住人ばかり。そんな彼らと向き合ったケンドーコバヤシさんに、印象に残っている人物や、自身の“ほんトカナ!?”な思い出話を聞いた。

――番組出演のオファーが来た時、まずどう思われましたか?

ケンドーコバヤシ(以下、ケンコバ) 本当の話していいですか? 「こういう仕事ありますけど」とマネジャーに言われた時、たいして詳細を聞かずに「あ、了解です」って言うただけです。「いいよ、やるよ」って言うたあとに、マネジャーが企画書を読みながら、番組内容を説明してたと思うんですけど、その時にはもう、晩ご飯のことを考えていたような(笑)。そんなもんなんですよ僕は、いっつも。まあでも、やったことない仕事をやるほうが楽しいんで、今回も面白かったです。

――お笑い界の中でも“博学”として知られるケンコバさんですが、番組で扱うテーマで知らないことはありましたか?

ケンコバ 知らないこと、いっぱいありましたね。僕は世の中のすべてを知ってるわけじゃないんですけど、「知らないことのほうが少ない」とは言われてるんですよ(笑)。そんな僕の知らないところを、うまいこと持ってきてくれましたよ、この番組は。

――第3話の「宇宙人“濃厚接触者”大集合!『プロフェッショナル 宇宙人の流儀』」では、宇宙人とセックスしたという女性の話を聞いて、ケンコバさんは「ほかの現場にも持っていける話」と言っていましたね。その後、この“ウンチク”をどこかで披露されましたか?

ケンコバ そんなこと言うてました? 今の今まで忘れてました(笑)。まだどこでも言うてないから、これからですね。でもあの話、実際どうなんでしょうね? 宇宙人は人間と交尾をする必要がないじゃないですか? 妊娠や出産のシステムって、染色体の数が一緒じゃなかったら、無理って聞いたことがあるんです。だから、子孫を残すためでもないのに、なんで人間とセックスするんやろう……と疑問に思ってましたね。

――たしかに、動機が謎ですね。

ケンコバ そうなんですよ。しかも、お互い見た目が全然違うということは、美的感覚も大きく違うわけじゃないですか。まあでも、人間でもヤギとセックスする人おるし……。いろいろと考えさせられる回でした。

――結構カオスな状況でしたが、かなり冷静に考えごとをしていたんですね(笑)。

ケンコバ はい、収録の間、そんなことを考えてたような記憶があります。僕は基本的に、オカルトを真正面から全部信じるタイプではないんですが、小さい時の記憶で、猫が犬に犯されているのを見たことがあるんですよ、公園で。まあ、それは“性欲のはけ口”として犬が猫を使っただけだと思うんですけど、その後、数カ月後にその猫のおなかが大きくなっていたんですよね。

 これを人に話した時に、さっきの染色体の話を聞いたんですよ。「染色体の数が違うから、絶対に犬の子は産まれない」と、学がある方に言われて。あれは僕の不思議体験の一つというか……。今でもたまに、その時の猫の“あきらめた顔”がフラッシュバックするんですよ。完全にあきらめた顔してたんですよね、無抵抗で。あの猫、一体どうなったんやろ? ……って、この話は必要やったんかな(笑)?

――すでに全12話分の収録が終了しており、今年11月までに順次配信される予定です。これから番組を見る人のために、ケンコバさんの「おすすめ回ベスト3」を教えてください。

ケンコバ 第8話の「セックスで絶頂するのは時代遅れ!『オーガズムの果てまでイッてQ』」が一番面白かったかなあ。第1話の「超絶怒涛のM男たちの宴開幕!『M 〜マゾと呼ぶべき人たちがいて〜』」がその次ですかね。これはなかなか上級者向けだったんで……。

――第1話は、“性器ピアスマニア”のM男・クニオさんが、尿道に長い管を入れるという衝撃回ですね。

ケンコバ 管を入れるより、抜く時のほうがすごいなと思いましたね。女王様が“シャーッ!”って勢いよく管を抜いてたんで。あと、クニオさんのスキンヘッドに女王様が赤いロウソクを垂らして、最終的にそのロウソクを頭の上に立ててましたけど、あれは芸術的でした。あとは先ほども話しましたけど、第3話の「宇宙人“濃厚接触者”大集合!『プロフェッショナル 宇宙人の流儀』」も好きでしたね。

――その3つがベスト3なんですね。第5話の「格闘王・前田日明があの超有名事件の真相を暴露!!『格闘王・前田日明のヤバすぎ!都市伝説』」はケンコバさんが特にイキイキしているように見えましたが、ベスト3に入らないのは意外です。

ケンコバ 前田さんはね、昔から大ファンなので、あの回は「前田日明の歴史を紹介するお手伝いをさせてもらった」という感覚なんです。僕は昔から、新日本プロレスや前田さんに関する本を読んだりしてるので、結構知ってる情報が多くて。だから、お話を聞いて驚くというよりは、“事実確認”といった感じでした。今まで文章やほかの人の証言なんかで知っていた情報を、本人の口から聞けたのはうれしかったですね。あれは僕の単なる個人的な趣味回です。

――前田さんがオカルトやスピリチュアル方面に詳しい方だというのも、ご存じだったんですか?

ケンコバ 番組の中で、「幽体離脱中に乱交パーティをした」とかおっしゃってましたね(笑)。そう、オカルトやスピリチュアルとかにも明るい方だというのは調査済みでした。

 ちなみに、前田さんとは初対面じゃなくて、別の仕事をしたこともあります。あと以前、西麻布の銀行ATMでお会いしたことがありました。でも、その時は前田さん、電話で誰かに怒鳴ってたんで、近寄らないように……(笑)。あいさつに行こうとしたんですけど、「あ、やめとこ……」と思って、違う銀行に向かいました。

――全12話のうち、女性視聴者におすすめの回を教えてください。

ケンコバ そうだなあ、第8話の「オーガズムの果てまでイッてQ」は興味あるでしょうね。

――体の筋肉反射を使ってオーガズムに導く緊縛師・鵺神蓮(やがみれん)さんの“技”はすごかったですね。鵺神さんが弟子の女性のツボを押したら、すさまじい痙攣を起こしたあとに、イってしまったという……。

ケンコバ あれを見たら、ぜひ体験してみたいと思うんじゃないですか? でも、鵺神さんも仰ってましたけど、気持ちよくてイってるわけじゃなくて、「反射でイってるだけ」だそうですね。女性の気持ちが高ぶっているわけではないようですが、一度は体験してみたくなるのでは。女性の“性”については最近、わりとオープンになってきている感じもありますよね。

――たしかに、大手百貨店がTENGAの開発した女性向けプレジャーアイテム「iroha(イロハ)」のポップアップストアをオープンさせるなど、長年タブー視されていた女性の“性”をオープンにできる場や機会が増えている印象はあります。

ケンコバ でもね、そこまで需要があるということは、オーガズムまで到達してない女性が多いんだな、と思ってね。本来、もうちょっと男性が頑張らなあかんねんな、とも思います。でもこれは本当に難しいもので、やっぱり男性が女性にオーガズムを感じてほしいと思う年齢は、30歳を超えてからなんですよ。

――男性に余裕が出てくるのは30歳から、ということでしょうか。

ケンコバ 包容力に近いものですかね。大人になればなるほど「最悪、自分は果てなくてもいい!」という“侍精神”が育ってきますからね。自分が血気盛んな頃はそんなこと、考えてなかったですもん。

 でも、オーガズムについては女性が訴えにくいというかね。「こうしてよ」と、パートナーになかなか言いにくい部分もあるでしょうし。難しいところですよ、これは。うまくできてないな、人間社会は……と思います。

――包容力の話だと、どんなに個性的なゲストが登場しても、ケンコバさんが優しさで包み込んで、円滑に進行していた印象を受けました。

ケンコバ 「お笑い界のMISIA」とも言われてますからね、僕は。「つつみ込むように…」(1998年)をコンセプトに、僕の“MISIAイズム”が爆発したのでしょう。

 実際に僕、MISIA好きなんです。おじさんでMISIA好きな人って珍しいと思うんですが、僕は好きな歌手を聞かれたらサラッと「MISIA」と答えるタイプです。特に「BELIEVE」(99年)という曲が好きですね。

――すみません、どこまで本当のお話なのか、急にわからなくなってきました(笑)。

ケンコバ ハハハハ! これは昔から言うてる、ホンマの話ですよ!

(取材・文/木森さえ)

ケンドーコバヤシ「この番組が空前の大ヒットすることはない!」と断言するコアすぎる内容とは

 絶対に観ない方がいいと言われたら観たくなるのが本能。『ほんトカナ!?ケンドーコバヤシの絶対に観ないほうがいいテレビ!』は、性、宇宙、呪い、オカルト……世間はまだ知らない深めのジャンルと、そのジャンルに君臨する猛者たちをスタジオに招き、トークと実践で学びを深めようという裏教養プログラム。MCを務めるケンドーコバヤシが今あらためて振り返る、ケンコバ的ほんトカナの本当のところ。

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ニューヨークら後輩が慕う東京の“兄さん”囲碁将棋 「漫才には”良いエンジン”があればそれでいい」

ニューヨーク、オズワルド、ダイタクほか東京吉本の漫才師たちが慕う先輩芸人・囲碁将棋。結成17年目の今、ネタはもちろん、ラジオアプリの番組『情熱スリーポイント』もきっかけにその面白さにあらためて注目が集まっている。脂の乗る二人に、ラジオの裏話からネタづくり、5月にNGKで行った「早朝60分漫才」のいきさつ、はては尊敬する先輩まで、聞きたいことを全部聞いた。

――最近、囲碁将棋さ…

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のぶみ新作絵本『はたらきママとほいくえんちゃん』炎上――何が働く母親を怒らせるのか?

 過去の“いじめ告白”問題によって、7月19日に東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の制作メンバーを辞任した、「コーネリアス」ことミュージシャン・小山田圭吾。五輪開催直前の騒動とあって、ネット上では「これ以上、問題が起こらないでほしい」といった心配の声も上がっていた。

 そんな中、同日の夜にSNS上で、絵本作家・のぶみ氏が東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム「MAZEKOZEアイランドツアー」に参加していると判明し、「五輪にのぶみ関わってるとか、ますますヤバイ」「小山田の次はのぶみって……この五輪、本当に大丈夫?」など、衝撃を受けるネットユーザーが続出している。

 同氏といえば、2018年に『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)を出版した際、ネット上で猛批判を集めたことがある。サイゾーウーマンでは、当時、社会学者で武蔵大学社会学部教授の千田有紀氏に、同氏の絵本の問題点について話を聞いていた。再び注目が集まっている今、同記事を再掲する。

 なお、同プログラムの一環として、8月22日にはオンライン配信イベントを行う予定だが、7月20日午後3時の時点で、公式サイトにて「のぶみさんご本人のご意思により出演は辞退されました」と発表されている。
(編集部)


 自身が作詞した「あたしおかあさんだから」で、母親の自己犠牲を美化しすぎていると炎上した絵本作家・のぶみ氏。9月22日には、新作絵本『はたらきママとほいくえんちゃん』(WAVE出版)を発表したが、SNSで、発売前にその内容を一部先行公開したところ、ネット上で批判の声が飛び交い炎上に発展、物議を醸した。

 同作は、働きながら子育てをする女性に焦点を当てた内容になっている。

 主人公は、子ども(ほいくえんちゃん)を保育園に預けて、レストランで働いている母親(はたらきママ)。子どもと一緒にいた方がいいのかと悩みつつも、「ママのまえに ひとりのあたしでも あるのよ」という思いを持ち、仕事と子育ての両立を頑張っている。しかしそんな中、子どもが保育園で発熱。母親は、仕事が忙しくてすぐにお迎えに行けず、こんなことなら仕事を辞めよう、と決意するのだが、子どもに「ママ、おしごとをしているとキラキラしてる」「やめちゃダメ」と言われ、思いとどまることに。最後は「こそだては こどもとふたりでしてるんだって おもうようになりましたよ」という、母親と子どもの絆が描かれている。

 ネット上では、同作に対し、「働く母親の姿にリアリティがない」「父親が不在」などと批判されているが、なぜのぶみ氏は働く母親を怒らせるのか? 社会学者で武蔵大学社会学部教授の千田有紀氏に聞いた。

――『はたらきママとほいくえんちゃん』を読んで、率直にどう思われましたか。

千田有紀氏(以下、千田) のぶみ氏は「あたしおかあさんだから」で、あれだけ批判をされて炎上したというのに、その世界観から何も変わっていなくて、ある意味「強い」と思いましたね。世界観がまったくブレない(笑)。作品の中で、父親が子育てを一切していないことも驚きだったのですが、最後の「こそだては こどもとふたりでしてるんだって おもうようになりましたよ」の一文には、違和感しか抱きませんでした。

 それは、父親とじゃなくて子どもと子育てをするの? という驚きです。なぜ子育てに子どもを参加させるのか、育児って、親が育てられるものではないのではと思いました。のぶみ氏は、「あたしおかあさんだから」から一貫して、“母親の大変さ”を表現することが、世の中の母親を応援することだ、と思っていることがひしひしと伝わってきて、世の中の感覚とズレているように感じています。

――“ズレている”というのは、具体的にどのようなところでしょうか?

千田 そもそも、作品の設定自体が、ズレているんですよね。冒頭で、母親が子どもを保育園に預けるシーンがあります。母親は、“働かないで子どもと一緒にいた方がいいのかしら”といった葛藤を抱きつつも、「ママのまえに ひとりのあたしでも あるのよ」といって働きに出かけますが、ここにのぶみ氏の「母親は本来、子どもと一緒に家にいるべきで、働きに出るのは母親のワガママ」という価値観が表れているような気がします。そもそも世の働く母親は、自己実現のためだけに働いているわけではないですよね。働いたお金で子どものオムツを買ったりと、家族のために必死に稼いでいる面もあるわけですよ。母親が働くのは自己実現のためだけ、といったズレた前提を軸に話が展開されているので、以降の内容もどんどんズレてきているんだと思います。

――父親が育児を一切していない点についてはどう思いますか?

千田 父親は一切育児をしていないどころか、最後には母親から「パパとは、こそだてしてるとは、おもってないけどね!」と突き放されています。以前、ユニ・チャームのおむつブランド「ムーニー」のCMが炎上しましたが、あれは母親1人が子育てに奮闘しているシーンを描き、世の中で「父親不在だ」「見ていてつらい」と議論になったんです。そういった炎上があったにもかかわらず、それでもまだ、作中に子育てをしない父親を出してくるんだという違和感、また父親は一体何をしているんだという疑問を抱きました。

――実は、父親はほぼ全ページに出てきているんです。レストランや保育園の隅から、母親と子どもを見守っているんですよ。

千田 話のインパクトが強すぎて、そこには気づかなかったです(笑)。本当ですね、一体父親は、何をしているのでしょう。父親が風船を持って、保育園の窓から子どもを見ているカットもありますが……。まるでちょっとしたホラーのような感じすらします。 

――母親が働いているシーンでは、「パパははたらいてない…」という、のぶみ氏の説明書きのようなものも確認できますが……。

千田 もはや、意味がわからないですね(笑)。そもそも、父親が失業中なら、自己実現のためだけに働いている場合ではないし、父親が家にいるのに、よく保育園に入れたな……と疑問が浮かびます。それにしても、父親のこの描写により、今までの全ての解釈が崩壊しそうです。

——『はたらきママとほいくえんちゃん』ですが、批判ポイントはどこにあったと考えますか。コメントを見ると「あまりにリアリティがない」といったコメントも多いですが……。

千田 まず母親が、親として描かれていないところだと思います。親としての役割を果たしていないし、どんな状況でも常に「あたしが〇〇したい」「あたしが〇〇する」ばかり主張して、成熟していない気がします。勝手に1人で働いて、子どもが病気でも、勝手に1人で「1じかんだけ しごとしよ!」と判断し、「2じかんはん たっちゃった!」とパニックになって職場を後にし、1人で子どものように泣きじゃくり、最後は子どもに「ママ、おしごと やめちゃダメよ」と慰められるという。きわめつけは、最後の「こそだては こどもとふたりでしてるんだって おもうようになりましたよ」という一文ですが、自力で問題の解決方法を出そうとせず、子どもに慰められて解決していますよね。親として何の責任も果たしていないと思います。本来、この言葉は「子どもが育つ過程で、親である自分も変容していき、成長していく」という文脈の中で使われるものだと思いますね。

――確かに、母親が成熟していないような描写は多いです。

千田 成熟した大人であれば、もっと別の次元で葛藤していると思います。病気の子どもを迎えに行きたいのに、すぐに会社を出られないブラック職場との板挟みにあっているなど、労働環境や社会の制度について葛藤すると思うんです。それなのにこの母親は、全部自分だけの問題として勝手にパニックになっている。これも批判されている1つの原因だと思うんですけど、のぶみ氏は、母親1人だけに自己犠牲と自責の念を背負わせすぎです。全て母親だけの問題として抱えさせ、母親だけの問題として、子どもに解決させています。

――読んでいると、だんだん苦しくなってくるという人も多いかもしれません。

千田 先にも述べましたが、のぶみ氏が「母親は本来、子どもと一緒に家にいるべきで、働きに出るのは母親のワガママ」という前提で話を進めているからだと思いますよ。社会や家庭の問題ではなく、一個人の問題になっていますからね。自己実現のために働くことは、もちろん素晴らしいことだと思うんです。でも、そうだとしたら、自己犠牲や自責の念なんかなくして、「私が稼いだ分は、好きなように使って楽しんでやる!」という意気込みが、この母親にあってもいいんじゃないでしょうか。

 少なくとも、大泣きして子どもに「ママ おしごとしていると キラキラしてようせいさんみたいに みえる」「おしごと やめちゃダメよ」と無理やり認めさせて、働くことを正当化するのは違うと思います。そもそも子どもって、そんなにものわかりはよくないし、素直でもないですよ(笑)。

■後半はこちら

※2018年10月6日初出の記事に、再編集を加えています。

千田有紀(せんだ・ゆき)
1968年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京外国語大学外国語学部准教授、コロンビア大学の客員研究員などを経て、 武蔵大学社会学部教授。専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。著作は『日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか』(勁草書房)、『女性学/男性学』(岩波書店)、共著に『ジェンダー論をつかむ』(有斐閣)など多数。

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