イ・ランが「二般(이반)」をあえて離れて、続く世界

 韓国と日本、そして音楽・文学・映画などさまざまな表現分野を横断するアーティスト、イ・ラン。彼女が「私という人間が何か挑戦をし、それがどういう結果に終わったかを記す」という目的のもと、社会実験を行う本連載──。

 第2回となる今回は果たして、どんな“実験結果”が報告されるのだろうか。

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「大阪に会いにくる」が当たり前に!沸かせ方をわかってる西ドルの止まらぬ勢い

 “アイドル戦国時代”といわれて早13年、その戦火は衰えるどころか勢いを増す今日この頃。そしてどうやら最近、関西のアイドルシーンがアツいらしい。世界最大級のアイドルフェス〈TOKYO IDOL FESTIVAL〉という圧倒的存在、”東京で活躍する=成功”というイメージブランド。それらに負けじと、コロナによる制限の緩和をきっかけに関西の現場は盛り上がりを見せているという…

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カルト教団が題材のアニメ『オオカミの家』、アリ・アスター製作総指揮『骨』と同時併映

 南米チリに実在した「コロニア・ディグニダ」は、アドルフ・ヒトラーを崇拝したドイツ人パウル・シェーファーが設立したカルト系コミュニティとして知られている。入植家族や地元の子どもたちをシェーファーは巧みにマインドコントロールし、1960年代から40年以上にわたり、彼らの労働力を搾取し、児童への性的虐待を重ねた。

 この「コロニア・ディグニダ」を題材にしたストップモーションアニメが…

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ビートボックス×歌で異彩を放つYAMORI  GBB優勝候補のバックグラウンドに迫る

 ヒューマンビートボックスの世界大会〈Grand Beatbox Battle(GBB)〉が今年9月に東京で開催され、ますます注目を集めるビートボックスシーン。このGBBの動画予選を1位(タッグ部門)で通過した日本人ユニット=Jairoの片割れとなるYAMORIは、ビートボクサーだけでなく、シンガーソングライターとしての顔を持つ。

 そんな“ヒューマンビートシンガー”の彼が、1…

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Snow Man・ラウールは未成年で「桶ダンス」……メディア研究者に聞く男性アイドルの性的消費問題

ジェンダーや人権をテーマに取材をするライター・雪代すみれさんが、アイドルに関する“モヤモヤ”を専門家にぶつける連載「アイドルオタクのモヤモヤ」。今回のテーマは、「男性アイドルの性的消費とどう向き合うか」です。

 今年3月、BBC(イギリスの公共放送局)がジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性虐待問題を追及・告発するドキュメント番組『Predator:The Secret Scandal of J-Pop(邦題:J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル)』を放送。4月には、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが日本外国特派員協会にて、ジャニー氏からの性虐待について記者会見を行い、その後も「週刊文春」(文藝春秋)などによって元所属タレントからの告発が相次いでいる。

 そんな中、エンターテインメントショー『少年たち 闇を突き抜けて』が、10月から東京・新橋演舞場で上演される。同シリーズの舞台では、ベージュの下着を装着した出演者が股間を桶で隠しながら踊る演出――「桶ダンス」が行われてきた。以前よりネット上で「タレントたちの性的消費ではないか」と指摘されていたが、ジャニー氏の性加害問題が表面化したことにより、広く問題視されているのだ。なお、2019年上演の『少年たち To be!』には、当時16歳だったSnow Man・ラウールもこのダンスに挑戦しており「たとえ本人が望んでいたとしても、子どもの身体は守られる必要がある」と大人の責任を追及する声が上がっていた。

 今回、男性アイドルを性的に消費することの問題点について、ジェンダーとメディアの視座からポピュラーカルチャーやメディアコンテンツについて研究している帝京大学文学部社会学科専任講師の田島悠来さんに話を聞いた。

『少年たち』の「桶ダンス」、なにわ男子の「ちびぬい」……男性アイドルの性的消費を促す売り方はどこが問題?

――昨今、ジャニーズ事務所の伝統的舞台『少年たち』の桶ダンスや、2020年になにわ男子を含めた関西ジャニーズJr.が発売したグッズ「ちびぬい」(タレントの特徴をデフォルメした小さなぬいぐるみ。乳首や男性器がついている)などに、一部ファンから疑問の声が上がっています。

田島悠来さん(以下、田島) 事務所がファンに対し、アイドルの性的消費を促す売り方をしていることへの違和感から、そのような声が出ているのでしょう。ジェンダーとメディア研究の「性的対象物(セクシュアル・オブジェクト)批判」では、女性アイドルを過度に性的に描写し、男性ファンがその関連商品を消費するという「性を商品化して消費する構造」について、「不当にアイドルの自由を奪ったり傷つけたりする恐れがある」と指摘されてきました。これは、女性アイドル同様、男性アイドルもその危険性をはらんでいるといえます。

 女性アイドルに対して似たような見せ方をしたり、類似の商品を販売したりしたら、セクハラだと感じる人は多いのではないでしょうか。「男性に対してなら乱暴しても、性的な言動をしてもいいだろう」といった見方が根強くありましたが、ようやく「女性アイドルにしてはいけないことは、男性アイドルにもしてはいけない」という視点が持たれるようになりました。

――性的消費とは、男性から女性に対して行われるとは限らないということですね。

田島 そうです。かつては「消費される(見られる)側=客体=女性」「消費する(見る)側=主体=男性」と固定化して論じられがちでしたが、桶ダンスやちびぬいのように、単純化できないことも最近では可視化されています。

 性的な売り方をされているアイドルの中には未成年が含まれることもありますし、性別にかかわらず、やはりそれは不適切であると認識し、社会的に許容してはいけないと思いますね。

 ただ、実際すでにファンの方から疑問の声も出ているといいますし、今回取材のお話をいただいて、ジャニーズファンの学生に話を聞いたところ、桶ダンスについては、「誰があのようなパフォーマンスを求めているのだろう?」と疑問を口にする人が多かった印象です。ちびぬいについてもSNSでファンの反応を見ていますと、性器がついていることに驚いていて、性的な表現を求めていないファンも一定数いるのは確かです。

――性的表現を求めていないファンもいる中、なぜこうした売り方がされるのでしょうか。

田島 ジャニーズとファンの場合、主に主体=女性、客体=男性ですが、そこにはいわゆる「男社会」的な構造やまなざしが投影されていると言えます。「異性を性的な対象として見る」ことが「男性的な」視点のなかでは優位なものとされてきました。そういった社会のなかのマジョリティな価値観が、事務所側、そしてファン側もアイドル側もメディアやエンターテインメントに接する中で、知らない間にも内面化されている状態があるのです。

男性アイドルの性的尊厳が軽視されてきた背景

――女性アイドルと比較すると、男性アイドルの性的な尊厳は軽視されてきたように思います。その背景を教えていただけますか。

田島 第一に、日本では女性へ向けられる性的なまなざしが長らく深刻な状況にあり、問題として捉えられてきました。成人向け雑誌がコンビニで堂々と売られていること等、外国人からすれば異様な光景です。今でも少年向けマンガの表紙に女性タレントの水着姿の写真が使われている様子を目の当たりにするたびに、女性への性的消費の問題は依然として解決されていないことを思い知らされます。ゆえに男性アイドルの性的な尊厳が軽視されている状況が気づかれにくかった、問題化されづらかった部分があると考えています。

 また「男らしさ」というジェンダー規範では、性的なことに興味を持って当然、性的に積極的であるべきだとされる傾向もあります。反対に、他人と性的な話をすることに抵抗があったり、上半身裸になることに不快感を示したりすると「男らしくない」と評価され、暗に「男性のあり方も多様である」ということが否定されてきました。

 私が子どもの頃は、体育祭のとき、男子だけ当然のように上半身裸で組体操や騎馬戦に参加させられていたんですね。そういう空気感の中で育つと、男性の性的尊厳が軽く扱われることに違和感を持たなくなることも考えられます。

 さらにこの「男らしさ」は、セクシュアリティと過度に結びつけられることも多々あります。内面でも外見でも「男らしさ」に当てはまらないと、イコール性的マイノリティと見なされがちで、しかも日本の「男社会」では、性的マイノリティといえば、メディアで表象されるステレオタイプな“オネエ”のイメージが強い。そこに本当にある多様な姿に目を向ける機会が多くなかったですし、そうしたイメージには揶揄や嘲笑が含まれてしまっていました。そこで、「男らしさ」を執拗にアピールすることを強いられ、結果的に「男性が性的に消費されること(客体になること)」を当事者が不快に感じたり、それによって傷ついたりしている様子が見えてきにくくなっていたのではないでしょうか。

――田島先生が教える学生さんたちのように、ジャニーズファンの中には、担当が性的な売り方をされていることに葛藤を覚えている人もいます。今後、どのようにアイドルを応援すればよいのでしょうか。

田島 一番は性的搾取だと思うような出来事があったときに、「傷つく人はいないだろうか」と少し立ち止まって想像してみてほしいです。ここ数年で多様なものに対する可視化と許容がなされるようになって、さまざまなファンやアイドルがいること、解釈の仕方も一人ひとり違うことが認識されつつあります。だからファンもアイドルも、性別によって一くくりにしてはいけないですよね。

 それに最近は、ファンだけでなく、アイドル側にも、ジェンダーやセクシュアリティの事柄について問題意識を持ち、葛藤しながら活動している人も増えているように感じます。

――ファンの中には、具体的にアクションを起こせないことのもどかしさを抱える人もいると思います。

田島 葛藤を抱えること自体が、この問題に対して意識的な証拠です。事務所やアイドル本人に直談判などはできずとも、今は疑問に思ったことに対して、SNS等で声を上げやすくなりました。自分はマイノリティだと思っていたけれども、実は「サイレント・マジョリティ(モノを言わない多数派)」ということもあります。

 一方で、アイドルも自分たちと同じリアルな人間であることを忘れてはいけないですよね。SNSは応援しているアイドルも含め、誰にでも見られる可能性がありますし、想像以上の発信力を持つこともある公的な空間です。そのことを念頭に置いた発信を心がける必要があると思います。

 そして、「ファン」「アイドル」さらには「事務所」と大きくくくって語ってしまうあまり、そこに存在する多様なあり方を忘れてしまいがちになることを肝に銘じておきたいですよね。これは自戒も込めて。

山田菜々が愛犬のインスタ動画を編集! 「Filmora」は初心者でも簡単に操作できるって本当?

 昨今、YouTubeやインスタグラムといったSNSに、自分で編集した動画を投稿しているという人は多いのではないでしょうか。そんな時、簡単に素早く動画を編集できるソフトがあれば便利ですよね。「Wondershare Filmora(ワンダーシェアーフィモーラ)」です。一回出したほうがいいです。」は動画編集初心者でも、複雑なチュートリアルを理解する必要なく、“感覚的”に操作するだけでパパっとクオリティの高い作品が作れるソフトとして、一部では知られた存在なのです。

 Filmoraのクリエイティブディレクター・長谷川拓也さんによると、「Filmoraは設計事態がシンプルに作られているので、初めて動画編集ソフトを触った人でも感覚的に操作方法がわかる」そう。Filmoraを使ってYouTube動画の編集をしている人もいれば、家族の思い出動画を作ったり、自社商品のPR動画や社内研修動画などを作成し、ビジネス場面で活用している人もいるそう。また、結婚式専用のエフェクトパックも入っているので、結婚式のムービー作りにも使えるのだとか。パソコン版だけでなくスマホ版、iPad版があるのも魅力です。

 さらに、簡単なのにクオリティの高い動画が作れるポイントは、何といってもオーディオやフィルターといった素材の多さ。Filmoraには約500万の素材が入っているんです。

 今回は、YouTubeやインスタグラムに動画を投稿しているタレント・山田菜々さんが、Filmoraを体験! 「ゆきち」「こまち」という2匹の愛犬と暮らす山田さん。ワンちゃんたちの可愛らしい動画をSNSに投稿したいものの、「動画編集がどうしても苦手で……」と話します。長谷川さんのレクチャーでFilmoraを使い、どのような動画を作ることができたのか? 作業の様子をレポートします!

山田菜々さんがFilmoraを使って、インスタグラム用に愛犬の動画を編集!

 今回、山田さんは、大阪府大東市にある小型犬専用のラン&カフェ「りとるワンだーらんど」で撮影した「ゆきち」と「こまち」の動画数本を編集し、インスタグラムに投稿する動画を作ることに。なお、今回はパソコン版のFilmora 12を使用します。

 まずは、パソコン内に保存された愛犬の動画を、Filmoraに取り込む作業からスタート。編集したい動画のファイルをドラッグし、Filmoraの画面にドロップするだけ。あっという間に取り込めるので、山田さんは「速い!」とびっくり。その後は、Filmoraのタイムラインに編集したい動画数本をドラック&ドロップし、編集作業開始です!

 山田さんが取り込んだ複数の動画は、横長・縦長が混在していたため、インスタグラムにアップしても違和感のないようアスペクトを1:1に変更し、正方形に揃えます。

 画像の左右に黒い部分が発生しますが、エフェクトで背景をぼかすことが可能。エフェクトも多数の種類があるので、好みのものを選べます。

 そして、タイムライン上に表示されるハサミのマークが入ったバーを動かしながら、使わない部分をさくさくカット。どの瞬間も、とっても愛らしい「ゆきち」と「こまち」。カットする部分に悩みながら、山田さんは作業を進めていきます。

Filmora12の写真


山田さん:
どのシーンも可愛くて、どこをカットしたらいいかわからない~(笑)!
長谷川さん:もう全部使いたいですね。

 使う部分を迷いながらも、一度のレクチャーで「カット」を完璧にマスターした山田さん。

山田さん:めちゃくちゃ簡単ですね。少し使っただけですぐに慣れて、早く作業できるようになった気がします。
長谷川さん:上手に使いこなせています。ソフトがシンプルというのもありますが、山田さんの順応性もすごいです(笑)。

 カット編集を終え、ひとまず約2分の動画が完成しました。

 次は、できあがった動画にBGMを付けていきます。Filmoraは音楽の種類も豊富。「ハッピー」「ほのぼの」「切ない・悲しい」といったテーマごとに分類されているので、イメージに合ったBGMが探しやすい点も◎。いくつかの音楽をプレビューしながら、山田さんはピアノの音色が可愛くて明るいBGM「思わず踊りたくなるポップピアノ」を選択。

山田さん:ワンちゃんの動画に似合いますね! これにします。

 音楽の挿入方法も簡単です。

長谷川さん:その音楽をタイムライン上にドラッグするだけでOKです。

Filmora12の写真

 動画の最後で音楽がフェードアウトするように設定すると、動画のクオリティがアップするそう。これにてBGMの挿入は完了。

山田さん:すごーい、完璧。はやっ!
長谷川さん:初めてとは思えない完成度で、いい感じですね。

山田菜々さんが「Filmora」で動画編集に挑戦! 「ゆきち」と「こまち」の“心の声”を吹き出しで入れる

 ここで山田さんから、「ゆきち」と「こまち」の“心の声”を吹き出しに入れたいとリクエストが。長谷川さんから、吹き出しの素材一覧を紹介されると、その種類の多さに思わず「無限にあるやん……」とつぶやく山田さん。

 使いたい吹き出しを選択し、挿入したいシーンの上にドロップ。吹き出しの中に好きな文字を入れることが可能です。

 今回は、シャボン玉にびっくりする2匹の“心の声”を吹き出しで表現したいとのこと。驚きながらも楽しそうな「こまち」には「わーお!」、遠くのほうへ逃げてしまった「ゆきち」には「かくれとこっ!」との吹き出しを入れていきます。なおフォントもたくさんの種類から選ぶことができます。

 こうして、2匹の性格の違いがわかるシーンに仕上げることができました。

Filmora12の写真

 吹き出しも入れ終わり、完成した動画をプレビュー。山田さんも大満足のクオリティで、長谷川さんも絶賛していました。

山田さん:どうでしょうか?
長谷川さん:いいと思います、素晴らしいです!

 最後に、出来上がった動画をMP4に書き出します。「エクスポート」ボタンを押し、マイビデオに好きなファイル名を入れて、数分間待つだけ。

【山田菜々さんが編集した完成動画はこちら】

 動画編集の経験が少ない山田さんでも、1時間ほどで作ることができました!

FilmoraはChatGPT機能も搭載

 今回の体験では使用しませんでしたが、FilmoraはAI編集機能も搭載されています。周囲の音を消すノイズキャンセルなどいくつかの機能がありますが、中でも長谷川さんがオススメするのは「自動切り抜き機能」。人物を映した動画を編集する場合、スイッチを押すだけで、人物だけを残して背景を自動で消してくれます。

 また、今話題のChatGPT機能も搭載。例えば、YouTube動画を撮影するためには、どのような内容にするのか企画を立てる必要がありますよね。そんな時、Filmoraにチャンネルのジャンルを登録すれば、「それに合った新しい企画を10個ほど出したり、台本のたたき台、動画のタイトルの提案までしてくれます」と長谷川さん。

 なお、Filmoraは無料版と有料版がありますが、どちらも使える機能は一緒。ただ、無料版の場合、作成した画像を書き出す(MP4ファイルに変換してパソコンやスマホ内に保存する)際に「Filmora」のロゴが入ります。ロゴが気になる方は、有料版の購入がオススメです。

 動画の“すべて”をサポートしてくれるFilmora。一度使ったら手放せなくなること間違いなしのソフトです。

山田菜々(やまだ・なな)
1992年4月3日、大阪府生まれ。フリーランスのクリエイターとして、インスタグラムやYouTube投稿を行っている。
インスタグラム:@tannana.yamada
YouTube:@user-dv5ks9vh6h
ツイッター:@yamada7dayo

取材協力:小型犬専用のラン&カフェ「りとるワンだーらんど」(大阪府大東市)

ワンダーシェアーソフトウェアは中国・深圳市に本社を置き、 北京、長沙、ラサ、香港、日本(東京都千代田区)、 バンクーバーに拠点を開設。社員は1600人を超え、 動画編集ツール、PDF編集ツール、デザインツール、 データ復元ツールなどを開発・販売している。 Filmoraは150カ国に普及し、ユーザー数は約1億人。 最新のバーションは12だが、毎年バーションアップしている。

https://filmora.wondershare.jp/

※本稿はPR記事です

TBSラジオの地上波枠獲得なるか バキュン音だらけのカラタチPodcastが面白すぎる

 今年4月、TBSラジオのPodcast番組『N93』が始まった。若手芸人5組がしのぎを削り、地上波枠獲得を目指して再生数等で競い合う新たな試みだ。

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水着Jr.、エロハンガー……「自分も性的搾取していた」ジャニー氏の性加害報道めぐるジャニオタの矛盾とつらさ

 ジャニー喜多川前社長の性加害報道でジャニーズ事務所が大きく揺れている。日本のみならず世界から今後の対応が注視され、矢のように批判が降り注ぐ中、一方でジャニオタからの反応が見えてこない。

 熱心にジャニーズ事務所のアイドルを応援する人を指す「ジャニオタ」。大切なアイドルが所属するジャニーズ事務所、そして敬愛してきたジャニー前社長の報道を前に、ジャニオタはなにを考えているのか。サイゾーウーマン編集部員をはじめとしたジャニオタが、現在の心境とジャニーズとの今後の関わり方について語り合った。

【座談会メンバー】
A:ジャニーズファンのサイゾーウーマン編集部員、元嵐担。
B:ジャニーズファンのマスコミ関係者、元SMAP担
C:ジャニーズファンの芸能雑誌編集者、スノ担
D:元ジャニーズファンのマスコミ関係者。現在は他事務所のボーイズグループのファン

▼前編▼

デビュー組を見てもちびっこJr.を見てもつらい

A BBCの報道、そして元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏の告発から現在に至るまでに、ジャニーズタレントを見るときの心境は変わりましたか? 

C そうですね。だいぶ変わりましたね。やっぱり、今までジャニーさんとのエピソードをよく語っていた子たちに対しては、「そうは言ってるけど、実際どうだったの?」とか思ったり。あと、ほかのタレントたちも、ジャニーさんの裏の顔を知らないわけはないとは思うので、「そういったエピソードを聞きながら実際はどう思ってたのかな?」とか考えてしまいますね。

 本当に直近の話だと、『わっしょいCAMP』(ジャニーズJr.の公演『ALL Johnnys' Jr. 2023わっしょいCAMP! in Dome』)でちびジュ(ちびっこJr.)たちを見ながら、「この事務所を選んで、本当に良かったのか?」とか「親御さんは今どういう気持ちなんだろう?」とか頭に浮かんできて……。未来ある子どもたちには本当に関係ないことではあるので、健やかに、立派なアイドルに育ってほしいと思うんです。だから、「え、ジャニーズなの? 大丈夫?」と周囲から言われてしまうことがないように、そしてジャニーズを選んだことを後悔させないためにも、ファンはどうすればいいのか……。

B 今のJr.世代は被害を受けていない前提で考えると、その人たちがジャニーさんを大好きだというのは理解はできるんです。「ただの優しいおじいちゃん」みたいな感じだったと思うので。その子らが「ジャニーズ大好き」「ジャニーさん大好き」と言っているのはわかるんですけど、でも、やっぱり、今その言葉を聞くのがすごくつらくて。

 それに、『わっしょい』に出ていたようなちびジュたちが、今回の問題によって、こういった行為があったとか、こういうことをする人がいるんだということを、親から聞くなり、自分でネットを見るなりで知ったと思うんです。そういうエグい被害を、この少年たちが聞いてしまったと思うと、すごくつらいです。考えたくもないですね。だから、ちびジュ見ててもつらい。

 それに、デビュー組についても、もしかしたら被害に遭ってるのかもしれないと思いながらテレビとか見るのつらいですし。被害受けてて告発者もいるのに黙ってるのかよ、ってちょっと責めちゃう自分もいるし。今までのような、100パーセント応援したいという気持ちではなかなかいられなくなってしまったという感じです。

自分の矛盾やずるさを自覚してしんどい

A 『news zero』(日本テレビ系)で嵐の櫻井(翔)がコメントしたのが、私にとっては大きくて。彼は、「臆測で傷つく人がいる」と言っていましたけど、あんな涙目の表情で言われちゃったから、私の中で「あ、翔くんは被害者なんだな」ってなってしまった。「櫻井=被害者、嵐=被害者」と見えた瞬間、私を元気づけてくれてきたキラキラした人たちが、実は裏で被害者だったなんて、と打ちのめされちゃったんですよね。自分が散々物語として片付けてたくせに、自担がそういう立場になってたって思い込んだら、ショックが強くて。

 でも、その“被害に遭った過去”を受け止めきれないって、たとえば「大好きだった彼女が実は性被害に遭っていた。それを受け入れることができなかった」みたいな男たちと、結局同じことを私は思っているのかもしれないなって思って、またひどく落ち込む、みたいな。自分のずるさや情けなさをずっと突きつけられてる感じ。

D その感じわかります。だんだん大人になってきて、女性の人権を学んだり考えたりしていると、そういう話に出会うんです。そのときは「ふざけんな、男!」と思っているのに、ジャニーズと自分の接し方を振り返ると、「まったく同じことやってるわ」みたいなことがある。自分が矛盾し続けていた絶望感みたいなのも出てきて。

 例えば、若いジャニーズの裸を見て喜ぶみたいなのも、結局、自分が気持ち悪いと思っていたことを自分がやっちゃってた、とすごく反省するし。だから、今までと同じように楽しめるか? と言われると、やっぱりそれは無理だなと思っちゃう。

A たしかに、水着Jr.は私も楽しんでいた。Cさんが言っていた「ジャニオタの無自覚さ」って、そういう男と同じような性的な消費の部分が強いのかな。

B 自分もやっぱ筋肉さらしてるA.B.C-Zの舞台とかでメンバーの裸を見て喜んでいた時期もあったな、と思いました。たぶん大学生とか高校生とか、そのへんだったと思いますけど。そのシーンになったら、客席がみんな双眼鏡を構えるみたいな。それが楽しさになっていた時期もあったけど、今思うと性的に消費している感じがあるかも。

C 私も『わっしょい』で、ちびジュたちにカンペうちわを見せてファンサービスを要求するファンとかを見て、すごいしんどくなってしまって。「小さい子どもたちに、こんなことをやらせてる私たちファンって、どうなんだろう」とか考えると、純粋に楽しめない部分がありました。

 それに、話が変わりますが、「Johnnys' ISLAND STORE」(ジャニーズ公式ショップ)で売られていた「エロハン」(上半身裸のタレントがプリントされたハンガーのこと)も、当時はネタ半分で買いましたけど、今思うと相当おかしなグッズでしたよね。むき出しの状態で現場に持って行ってる人も目にしましたし、あれを持って街なかを歩けるジャニオタって、やっぱり性的搾取に対する自覚がないというか……。

D その名称もオタクが勝手につけたものですけど、すごい感覚だね。

A オタクって、際どいことすらネタにしたもん勝ちみたいなのあると思う。それはSNSでとくに暴走していると思うんだけど。大人数の水着Jr.という異様な光景も、それを楽しんでこそジャニオタ、みたいな部分があったなって自分を振り返っても思います。

ジャニーズ事務所を擁護するジャニオタの存在

A 今回の告発者を叩いているような「事務所擁護派」についてどう思いますか? 

D  大好きな事務所が不特定多数の人から非難されるのはつらいですし、ただの“ジャニーズアンチ”みたいな人もいて、擁護したくなる気持ちもわからなくはないです。でも、こんなに多数の告発者が実名で名乗り出ているのを見て、「ジャニーさんはいい人だった」とか「事務所は悪くない」と言える理由はなんなのかと、単純に疑問です。事務所やタレントを守りたいという理由以上に、「自分は間違ってない」と主張したいだけのように見えます。

B 擁護派の中には、告発者のうそを指摘することに生きがいを感じているみたいなオタクがいるんですよね。告発者のプライベートや、ジャニーズ時代とは関係のない過去の話を持ち出して批判したり。そういう人の書き込みを見るのがつらいんです。フォローしてないのに、ツイッターのおすすめで入ってきちゃうんですよ。

 個人的に、今回の性加害問題と、告発者の私生活でのトラブルなどに関しては、切り離して考えるべきではないかなと思っているのですが……。擁護派の一部は、この一連の騒動を仕掛けているのは、16年にジャニーズを退社した元SMAPのチーフマネジャー・飯島三智氏サイドや、昨年の秋にジャニーズを去って、現在は新たな事務所・株式会社TOBEを立ち上げたタッキー(滝沢秀明氏)じゃないか、なんて疑っているんです。意味がわかりませんよね。

C 現役タレントのことを考えると、事務所を守りたくなる気持ちはわかりますが、ジャニーさんから被害を受けたという人が何人もいることは事実ですし、これまでの事務所の対応を見ても、擁護できる部分はないと思います。Bさんも言っていたように、擁護派の中には行き過ぎた発言をする人も増えてきた印象がありますし、私の中では、もはやそういう人はジャニーズアンチと同列の存在になってきていますね。

A 今の事務所に対して求めることはありますか?

B 告発者への配慮がないことが、ずっと気になっています。事務所擁護のジャニオタから告発者が叩かれてるじゃないですか。この間の服部吉次さんの告発に対しても、心無い声をぶつけているジャニオタがいて。本当にすごく不愉快だったんですけど。

 そうしたひどい言葉がSNS上では並んでいるのに、ジャニーズが一貫して、そこに対する警告や注意をしていない。「性加害があったかどうかについてはちゃんと事務所で調べますので、告発者の皆さまへの心ない言葉はお控えください」みたいな、それくらいの、ポーズでもいいからそういう配慮はないのかな、と思って。

D 口だけでもあるのとないのとじゃ違いますよね。

B だから、結局それをしないってことは“告発者が悪”だと思ってるんじゃんって思っちゃうんです。あと、調査してうやむやに終了とせず、時間がかかってもいいから、なんらかの結果は出してほしいと。行く末を見守りたいなとは思ってます。

C よく指摘されていますけど、きっとここまで大きくならないだろう、って高をくくっていたんだと思います。本当はスルーしようとしてたくらいだったと思うんです。でも国内だけに収まらなくなっちゃったから、仕方なく動いているんだと思うんですけど。ジュリーさんのあの動画、公開してから何カ月かたちますが、いったいなんの意味があったんだろうって、あらためて思います。

D でも、調査結果を出すのが早すぎても、いや、本当に調べたんかいってなるんですけど。過去の出来事なので、時間がかかるのはしょうがないんですけど。もっと、初動のやり方はあったのでは? と思いますね。

A 今後、ジャニーズへの気持ちが戻る可能性ってありますか? 私自身は応援したいJr.グループはあるので、その子たちに幸せになってほしいとは思ってますが、一方で見続けることは難しい気持ちもあります。

B 気持ちが戻るかわからないから、今距離を取っている状態というか。明確に「嫌い」になるということもなかなかできない。結局、タレント本人には罪はないと思いたいので……。「知っていてほっといたんでしょう?」とは思うけど、でも、やっぱりタレントが被害者だとしたら、守ってあげたいという気持ちもあるはある。ちょっと距離を置いて応援しているという感じですかね。

C 簡単に解決する問題ではないと思うので、私もしばらくはモヤモヤした気持ちを抱えたまま応援していくことになりそうだなと思っています。性加害問題と切り離して彼らを見続けていくことは難しいからこそ、タレントたちにはキラキラ輝いていてほしいし、元気をくれる存在でいてほしい。だだのジャニオタのわがままですが……。

D 私は性加害問題とは別の理由でジャニーズから離れたんですが、もう戻らないと思います。応援していた担当のことは今も遠目から見てはいますが、今回の性加害問題をきっかけに、「ジャニーズ事務所に時間とお金を使う」という行為に強い抵抗感が出てしまいました。オタクとしての時間とお金は有限ですし、後ろめたい気持ちを抱えながら応援するのは、自分がつらいだけなので。