西畑大吾、なにわ男子結成時に「わんわん泣いた」! 関ジャニ∞・大倉忠義Pの助言に「信頼されてる」とファン感激

 嵐・二宮和也の冠バラエティ『ニノさん』(日本テレビ系)が11月14日に放送され、Sexy Zoneの菊池風磨、お笑い芸人の陣内智則らが出演。ゲストに関ジャニ∞の大倉忠義が登場し、自身がプロデュースするなにわ男子に言及する場面があった。

 1996年にジャニーズ事務所に入所した二宮は、97年入所の大倉より1年だけ先輩。ジャニーズJr.時代の交流について聞かれ、大倉が「バックについていた時に(二宮は)だいぶ前で踊ってらっしゃったので……」とコメントすると、進行役の陣内は「(嵐と関ジャニ∞は)ライバル的な感じじゃないんですか?」と質問。これに、大倉は「いや、全然ライバルとか思ったことないです」「仕事量も圧倒的に違いますし、来た時に“本物感”があるんですよね。“テレビ出ている人が来たー”みたいな」と存在感の違いを語っていた。

 そんな大倉は、11月12日にデビューしたなにわ男子のプロデューサーとしての顔を持ち、音楽番組ではリハーサル時の指導、レコーディングでは歌のディレクションなどもしているそう。これに対し、二宮は「(なにわ男子がアイドルの)王道いけるのってすごいですよね」とベタ褒めした上で、「(大倉は)王道の道を辿って来た人じゃない」とキャラの違いに言及。それゆえに「興味はありますよね。(大倉が)どうやってやってくのかって……」とプロデューサーとして手腕に興味津々の様子だった。

 その後、大倉の人物像を探るため、なにわ男子に一斉調査を行うコーナーを実施。メンバーから寄せられたコメントを紹介する中で、「大倉に言われて忘れられない一言は?」というお題に、なにわ男子で“端っこ”の立ち位置である大橋和也は「端には端の面白さがある」と言われたと回答。

 これについて大倉は、「(大橋に)『もっと真ん中にいけないですかね?』みたいなことを言われてて……。僕、ずっと関ジャニ∞でいうと端っこだったんですよ。ここ(端)にいるときの自由さとか、ここ(端)のポジションの面白さってあるんじゃない? っていう話はしてましたけど」と自らの経験をもとにアドバイスしたと告白した。

 すると陣内が「嵐はセンターってなかったよね?」と嵐のセンター事情について質問。二宮は「嵐は最後になった人がセンターなんですよ」と話し、「みんなセンターいきたくないから。恥ずかしいから。みんなずっと端っこに座って」と、撮影などでは端から埋まっていくのだとか。

 また、なにわ男子・西畑大吾の「忘れられない一言」は、なにわ男子結成当時、悩んでいた時に大倉から言われた「井の中の蛙なんやから、もっと大海を見ろ!」という言葉なのだとか。これについて大倉は、西畑がずっと関西Jr.を牽引するエースだったと説明した上で、「グループを組んだことによって批判だったりが彼の元に集まってて、泣いてたんで、なんかもうちょっと自分たちが売れた時のことを考えると、今の世界って狭いって考えたら楽じゃない?」と広い視野で考えることをアドバイスしたとし、西畑も「わんわん泣きました」と明かしていた。

 なにわ男子からの数々の感謝コメントに、大倉は「こういう時は、僕の立場になって考えて、もうちょっといじってほしいですね」と照れた様子でコメント。この放送に、ネット上では「大倉くん、信頼されてる優しいプロデューサーなんだなぁ」「大倉くん本当にしっかりプロデューサーやってるんだね」「シンプルに泣いた。とくに大ちゃんのコメントには泣かずにはいられんかった」などのコメントが寄せられていた。

『バイキング』まだ小室圭さん夫妻ネタやってるの? 視聴者から「しつこい」の声も

 15日放送のフジテレビ『バイキングMORE』では14日に渡米した、秋篠宮家の長女・眞子さんと夫の小室圭さんについて特集。金銭トラブルの解決やニューヨークでの生活についてなど、2時間に渡り、かなりねちっこい特集となっていた。

 番組冒頭では小室さんの母・佳代さんと元婚約者との金銭トラブルについて。

 12日に小室さんと元婚約者が直接面会して解決金を受け取ることで金…

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嵐・二宮和也、“立ち会い出産”疑惑は「事実誤認」? 日テレ番組が放送内容を謝罪も「辻褄合わない」と臆測呼ぶ

 所ジョージがMCを務め、1996年にスタートした人気バラエティ『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日本テレビ系)。10月20日の放送回で扱われた嵐・二宮和也に関する話題について、視聴者に「事実誤認をさせる放送内容」があったとして、同番組は公式サイト上に謝罪文を掲載した。

 問題のシーンは『有吉の壁&笑ってコラえて!「おもしろ村人ダーツの旅」合体2時間SP』(10月20日放送)の『笑ってコラえて』パートでの一コマ。公式サイトの謝罪文によると、「スペシャルゲストのイメージについての街頭インタビューやご本人たちからのヒントをもとに、ゲストは誰であるかを、スタジオパネラーが早押し形式で当てるコーナー」において、ゲストの“人生最大の失敗談として「妻の出産に立ち会った時、分娩室でテレビを見ていたら、妻に睨まれた」というエピソードが紹介された。

「すると、スタジオにいる俳優・西島秀俊は『二宮くん?』と予想。所が『二宮くんもでも、「わー」っとなるんじゃないですかね』と言うと、『でも普段はほら、「パズドラ」(パズル&ドラゴンズ)みたいなTシャツ着てるから』と、西島は返していました。ちなみに、パズドラは二宮がどハマリして自らCMに出演しているスマートフォン向けゲームアプリの名前。ちなみに、実際のスペシャルゲストはチョコレートプラネット・松尾駿でした」(ジャニーズに詳しい記者)

 二宮と西島といえば、2017年公開の映画『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』で共演し、プライベートでも交流があることが知られている。西島は14年に一般女性と結婚して現在は2児の父である一方、二宮も19年11月に元フリーアナウンサー・伊藤綾子と結婚し、今年3月には第1子となる女児が誕生。二宮と西島は家族ぐるみの付き合いがあるといい、「女性セブン」(小学館、2020年1月30日号)では、妻同士も「唯一無二の親友」と伝えていた。

 それだけに、西島の発言はショッキングなものだったのだろう。ネット上では「西島さん、出産でニノの話はやめてください。つらい」「立ち会いをバラすなんて、ひどい友だちだな」といった西島への批判的なコメントや、「ジャニーズ事務所はこういう話をNGにしないんだ」「NGなく放送するってことが恐怖」など、この会話が放送された点についても、驚きの声が出ていた。

 

 それから1カ月近くが経過した、11月13日頃、番組公式サイトは「10月20日放送内容についてのお詫び」と題した文章をアップ。スペシャルゲストを当てるコーナーの中で「視聴者の皆様に事実誤認をさせる放送内容がありました」とし、「『スペシャルゲストが妻の出産に立ち会った時のエピソード』のヒントのあとに西島秀俊様の『二宮くん』という回答を放送しましたが、実際は『身近な人で相談したい人。全部良い感じに返してくれそう』という街頭インタビューヒントを受けての回答でした」とした上で、視聴者や西島、二宮にも謝罪を述べた。

「しかし、説明に納得していないファンも少なくないようです。『身近な人で相談したい人。全部良い感じに返してくれそう』といったテーマでは、西島と所の会話の辻褄が合わないとして、『謝罪文が出たけど、そうなると所さんの反応とTシャツの話も不自然』といわれています。その結果、『立ち会い出産は本当だけど、ゲストが叩かれたから編集ミスってことにしたのでは?』『今さらの謝罪もおかしいし、結局、二宮が出産に立ち会ったのは本当だろうね』などと、謝罪により疑惑が強固なものになってしまったようです」(同)

 真相は藪の中だが、今後も嵐ファンは西島の発言についつい注目してしまうかもしれない。

小室圭さん、司法試験再チャレンジで気になる夫妻のニューヨーク生活“警護体制”

 10月26日に秋篠宮家の長女・眞子さまと結婚した小室圭さん。2人は11月14日、日本を離れて米・ニューヨークへと出発したが、小室さんは7月に受験したニューヨーク州の司法試験で不合格だったことが明らかになっている。

 司法試験の結果については、当初から司法試験委員会の公式サイト上に小室圭さんの名前がなかったことから報道各社は合否不明としていた。しかし、小室さんが日本で勤務してい…

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キスマイ千賀健永、プチブレイク中の美容オタクキャラは“中居プロデュース”だった?

 今夏にデビュー10周年を迎えたKis-My-Ft2だが、あまりパッとしない状況が続いている。SixTONESやSnow Manがブレイクし、ジャニーズ事務所はKing & Princeの売り込みに熱心になっている中で、キスマイは不利な状況にあるという。

「ジャニーズ事務所も所属レコード会社のエイベックスもかなり力を入れてプッシュしているKis-My-Ft2ですが、特に…

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細木数子さんお別れ会、『ズバリ言うわよ!』共演・滝沢秀明の供花見当たらず……ジャニーズ事務所の“コンプライアンス”に配慮か

 11月8日に呼吸不全のため死去した占い師・細木数子さんのお別れの会が、14日に行われた。各メディアでは、ウッチャンナンチャンやくりぃむしちゅーら、多くの著名人からの供花について報じられているが、細木さんが「我が子のように可愛がっていた」(テレビ局関係者)とされるジャニーズ事務所副社長・滝沢秀明の名前はなかったという。

 1985年に出版した『運命を読む六星占術入門』(ごま書房)が大ヒットし、六星占術ブームを巻き起こした細木さんは、その歯に衣着せぬ発言で人気を集め、さまざまな番組に出演。一時期は、テレビタレントとしても「天下を取っていた」(同)ともいい、代表的なのが、2004年8月から08年3月まで放送され、滝沢もレギュラー出演していたバラエティ番組『ズバリ言うわよ!』(TBS系)だろう。

「03年秋放送の『史上最強の占いバトル細木数子VSウンナン!芸能人の運命メッタ斬りスペシャル』から3回の特番を経て、タイトルを変えてレギュラー化した『ズバリ言うわよ!』は、当時のTBSを代表する高視聴率番組となりました。出演していた滝沢は、ジャニーズのトップアイドルとして活動していましたが、全国的な知名度を得るようになったのは、間違いなく『ズバリ言うわよ!』の影響が大きいでしょう。ちなみに、レギュラー放送スタート時から最終回まで、番組のエンディングテーマは、滝沢と今井翼によるデュオ・タッキー&翼が担当しています」(同)

 こうした背景もあってか、細木さんの訃報が流れた直後、ネット上には「タッキーとやってた番組、毎週楽しみに見てたなー」「みんなには基本厳しいこと言ってるのに、タッキーには甘々だったのが面白くて好きだったな……ご冥福をお祈りします」「タッキーを可愛いがってくれてありがとうございました」などと、ジャニーズファンから追悼コメントが、次々と書き込まれた。

「業界内でも滝沢が可愛がられていたのは知られていただけに、お別れ会で供花がなかったことは、一部関係者の間でも話題になっていました。『ズバリ言うわよ!』の前身番組のMCを務めていたウッチャンナンチャンや、滝沢と同じ番組レギュラーだったくりぃむしちゅーなど、過去に共演した芸能人や親交のあった著名人からは花が送られていましたから」(スポーツ紙記者)

 滝沢からの供花がなかった理由について、一説には「コンプライアンス」を配慮したためだといわれているようだ。

「細木さんは06年に一部週刊誌で、大々的に暴力団関係者との関係が報じられ、版元に損害賠償を求める民事訴訟を起こしました。その後、訴えは取り下げているのですが、『本業に専念する』という理由から、『ズバリ言うわよ!』終了後にテレビから身を引いた背景には、この一件が大きく関係していたといわれています。一方で、18年12月末をもって芸能界を引退した滝沢は、現在はジャニーズ事務所の副社長という立場に身を置いているだけに、万が一にも『反社会的勢力』との交際を疑われるわけにはいきません。表舞台から去っているだけに、『目立ちたくない』という理由から、名前の書かれた木札を表に出さないよう、水面下で調整を行っていた可能性もありますが……」(同)

 ネット上には、「タッキー、追悼コメントも出してないよね?」と指摘する声も見受けられるが、08年の番組終了後、果たして両者はどれほど交流を続けていたのだろうか。

『呪怨:呪いの家』が本当にいわくつきなワケ… VODでホラー映画が百花繚乱

 映像配信サービス百花繚乱により、さまざまな作品を自宅で手軽に楽しめるようになった昨今。それはB級を含めたホラー映画も同様だ。

 熱心な愛好家の多いホラー映画。人気ロックバンドAlexandrosの元ドラマーで、現在は音楽、ファッション、マンガやアニメのカルチャー面で活躍する庄村聡泰もそのひとり。そんな彼が会ってみたい人として指名したのが、映画プロデューサーの叶井俊太郎だった。…

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吉高由里子『最愛』TBSドラマ配信視聴数歴代1位に!先読めぬ展開に考察合戦加熱

 11月12日に、TBS金曜ドラマ『最愛』の第5話が放送された。9年ぶりに再会した姉弟は、互いに殺人事件に関与しているとマークされながらも、2人の時間を過ごすために目を盗んで故郷へ向かった。

 当時、意図せず殺人事件を起きこしてしまった幼子だった弟・優(高橋文哉)の今の幸せを願い逃亡を促す姉・梨央(吉高由里子)だったが「もう逃げない」と弟は自首する覚悟を決めていた。

<…

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『孤狼の血 LEVEL2』の「悪」はどのように描かれているのか 西森路代×ハン・トンヒョン

今年3月に刊行された西森路代さんとハン・トンヒョンさんの『韓国映画・ドラマ――わたしたちのおしゃべりの記録 2014~2020』(駒草出版)。タイトルの通り、本書は2014年から2020年の間に行われたふたりの「おしゃべり」がまとめられたものです。

 今回、ハンさんの呼びかけで、再びおふたりに今年話題となった3作についておしゃべりをしていただきました。全三回の初回で取り上げるのは『狐狼の血 LEVEL2』。登場人物の在日コリアンという設定に、驚き、そして少し不安にもなったというハン・トンヒョンさん。『狐狼の血 LEVEL2』の「悪」の描かれ方についてお話しいただきました。(構成/カネコアキラ)

西森路代
1972年、愛媛県生まれのライター。大学卒業後は地元テレビ局に勤め、30 歳で上京。東京では派遣社員や編集プロダクション勤務、ラジオディレクターなどを経てフリーランスに。香港、台湾、韓国、日本のエンターテインメントについて執筆している。数々のドラマ評などを執筆していた実績から、2016 年から4 年間、ギャラクシー賞の委員を務めた。著書に『K-POP がアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK 出版)など。Twitter:@mijiyooon

ハン・トンヒョン
1968年、東京生まれ。日本映画大学准教授(社会学)。専門はネイションとエスニシティ、マイノリティ・マジョリティの関係やアイデンティティ、差別の問題など。主なフィールドは在日コリアンを中心とした日本の多文化状況。著書に『チマ・チョゴリ制服の民族誌(エスノグラフィ)』(双風舎,2006)、『ジェンダーとセクシュアリティで見る東アジア』(共著,勁草書房,2017)、『平成史【完全版】』(共著,河出書房新社,2019)など。Twitter:@h_hyonee
もやもやした上林成浩の「在日設定」
ハン:西森さんとはこれまでも様々な作品について「おしゃべり」をしてきて、今年の3月にはこれまでのおしゃべりをまとめた『韓国映画・ドラマ――わたしたちのおしゃべりの記録 2014~2020』(駒草出版)という本を出版しました。

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「これでいったんピリオドがついたのかな」とも思っていたんですけど、ここ最近気になっていた作品について西森さんが記事を書いていたこともあって、話したいなと思ってお声がけしました。

今日おしゃべりするのは、どれも大ヒットしていて評価も高い作品です。「これだけヒットしてるんだからちょっとくらい文句を言ってもいいんじゃないか」という企画かも?(笑)。もちろん、良いところはきちんとほめたいとは思いますが。

じゃあまずは『狐狼の血 LEVEL2』から始めましょうか。確か西森さんはほめていたかと思うのですが、どんなところがいいと思いました?

西森:『狐狼の血 LEVEL2』公式のnoteにも書いたんですけど、「ノワール」ってジャンルにはいろんな形式があるんですね。先輩刑事から後輩刑事への継承とか。

■【『孤狼の血 LEVEL2』評論/ライター・西森路代】

ハン:前作の『狐狼の血』だと、先輩刑事・大上省吾(役所広司)から後輩刑事・日岡秀一(松坂桃李)へ、みたいな。

西森:そうです。『インファナル・アフェア』や『新しき世界』みたいに、相反する組織に潜入捜査をしているうちに互いに惹かれ合うんだけど、欺きあわないといけなくなるとか、そういうノワールのパターンをずらしたりしながら上手に散りばめている作品だと思いました。

ハン:なるほど。『狐狼の血 LEVEL2』について、私が今日特に話したいのは上林成浩(鈴木亮平)が在日コリアンだという設定についてなんですが、西森さんの話を聞いても、白石和彌監督って、なんというか、「優等生」って感じなのかもしれないな、と。

在日という設定について白石監督は、「実録ヤクザ映画をずっと書いていた脚本家・笠原和夫さんが、ヤクザを掘れば掘るほど、在日と被差別部落に行き着くと。逆にそこを描かずヤクザは描けないから、(タブーに触れることを恐れて)みんなヤクザ描くのを辞めていくんですね。エンタテインメントとして面白いものを作るのは当たり前なんですけど、そこに1秒でもそうした問題意識を入れるのは、いまの作り手としての誠意だと思ったんです」と話していたりします。

■「映画史に残る悪役」を描く白石和彌監督「作り手の誠意」

私はこの設定を知らずに見に行ったので、まずはびっくりして、次に不安になった。なぜなら、上林の残虐さをサイコパス、サイコキラー的な表象として受け取ったんです。そんな上林が実は在日で背景に差別とか貧困があって……と因果律的に描かれていることに不安を覚えました。在日という出自がサイコキラーとしての上林を作ったとなると……。

あと好みの問題もありますが、悪人を描く映画としてちょっと陳腐というか、悪はただ悪でしかないから魅力的でもあると思うタイプなので。

西森:理由はいらないということですか。

ハン:はい。そういう違和感もあったし、やっぱりとくに自分が在日だからすごく不安にもなったんです。ヘイトがはびこっている2021年の日本で、「在日だから悪人になった」とも受け取られかねない描き方は、偏見を助長しかねないという意味で、倫理的にもなしなんじゃないかって、どうしても思っちゃって。

西森:私は、上林って悪役というよりも、もしかしたらマーベル作品などに見られる「ヴィラン」に近いのかと思ったんですよね。ヴィランってそうなってしまった背景が必ず描かれます。上林がああなったのには理由があって、だから単なる悪役じゃないって受け止めていたんです。日岡との戦いは最終的にフェアな感じが出てくるし、「自分では止めることのできない暴走を日岡にどうにかして欲しい、それが自分を救うたったひとつの手段だ」というような関係性として描かれていて。それと、前半はわりとリアルなところも多いんですが、上林と日岡のおいかけっこが始まってから、フェアな部分が見えると同時に、フィクションの度合というか、リアルではない度合も上がりますよね。

ハン:悪の背景を生い立ちから説き起こす流れって、マーベルあたりから来ていたのか、なるほど。私はさっき言ったように好みじゃないのだけど、それってなんか、時代のムードもすごくありますよね……。それはアナクロというか回帰とも言えそうなのだけど、だからこそ昭和的なヤクザ映画というフォーマットと結びついたのか。

で、ずーっともやもやしていて、1週間くらい考え続けて、西森さんの言うように、単なる悪として描かれていないんじゃないか、といったあたりに気づいたんですよ。具体的には、唯一、噓をついていないのは上林だって。全員が騙し合いをしている中で、残虐だけど誰のことも騙していないのが上林。そう考えると、「おしゃべり本」にも収録された対談で話したことですが、私にとって『お嬢さん』のスッキと重なる。スッキが秀子の救世主だったように、もしかしたら上林は、日本の警察の犬になってしまったチンタを救いに来た救世主だったのかもしれない。

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西森:そしてチンタの可哀想さの原因は、日岡にある。

ハン:はい。この視点から見ると、日岡はめちゃくちゃ悪いやつですよ。大義名分を唱えてはいるけど、結局はものすごく社会的な立場に差がある在日のチンタを都合よく利用していた。上林はそのことを見抜いていて、日岡に対してもだけど、ずっとチンタのことを試し続けていた。そしてそれは、「警察の犬に成り下がっていて本当にいいのか?」ってメッセージだった。登場人物の中で、唯一正直で、日本社会そのものに真っ向から立ち向かっていたのは上林だけかもしれない。そう思うと少し印象が変わってくる。

でも、やっぱり上林がものすごく残虐で、しかもそれが在日という出自にかかわるという話になっていることの悪影響のようなものを考えてしまって……。例えばアメリカだったら、黒人という出自によって残虐なサイコパスになりましたって話だったらアウトですよね。

西森:ああ、上林が救われるだけでなく、日岡も救われていたということですね。黒人が不遇な目にあったことがきっかけでヴィランになったという映画はありました。『アメイジング・スパイダーマン2』のエレクトロっていうキャラクターを、黒人で歌手もしている俳優のジェイミー・フォックスが演じていました。私は、彼が理不尽なことが理由でヴィランになっていたので、すごく可愛そうに思ったんです。そこに「黒人だから」ということは関連づいてはおらず、単に彼が出くわす出来事が理不尽だったからという感じで見ていました。

ハン:日岡も救われていたのかどうかはわからないけど、メッセージのあて先としてはそう見ることもできるかな。で、『アメイジング・スパイダーマン2』は見ていないのでなんとも言えませんが……。

西森:ただ、一番ダメなのは、在日や特定の人種や民族のキャラクターが一人しか描かれてない場合ですよね。良い人も悪い人もそのどちらでもない人がいるのであればまだいいとは思いますが。『狐狼の血 LEVEL2』は、在日の中にも、いい人もいれば、一見すると悪い人もいる。チンタみたいに利用されている人がいたり、残虐だけど最終的に悪い人じゃないと描かれているように見える上林がいる。そのどちらでもないチンタの姉もいる。いろんな人がいるのは描かれてる。

ハン:はい。在日コリアンが複数いてそれぞれの違いを描いていたっていう意味では、私もそう感じました。そして、上林が最終的に悪い人じゃないと描かれているように見えると言われて少しホッとはしていますが……。

ただ、それが私のもやもや案件でもある背景、生い立ちによる因果律設定によるものなのか、演出と演技力によるものなのか、判然としないというか、まあもちろんどっちもあるとは思っているのだけど。なんか身内みたいに感じちゃって、もはや平常心で見られない(苦笑)。でも、悲しみをたたえた極悪人、残虐だけど観客に愛される上林という強烈なキャラクターを造形した鈴木亮平は素晴らしいと思いました。

ところで日岡はチンタを利用していたことについてどう思ったのだろうか。後悔していたようには見えたけど、お前ほんとにわかってんのかよっていうか、反省しているのかよ、とは思いました。

西森:日岡はやっぱり大上のやり方に溺れていて、正義のためなら悪いこともするんだけど、結局、理想論でしかなくて、未熟な人物として描かれていたと思うんですよね。たぶんちゃんと罪悪感を抱くこともできてないから、そこに疑問を感じている人もいました。彼自身は、警察組織や公安に対して不信感を持っているけど……

ハン:日岡も無力ですよね。お前も結局は警察の犬じゃんっていう。

西森:そう。今回も前回もそうですけど、今後もずっと続く敵は、ある意味お約束的に、日岡の上司の嵯峨大輔(滝藤賢一)なんだろうなと。

ハン:権力側、というかシステムが明確な敵になっていくのかな。「おしゃべり本」でも取り上げたNetflixで見られる韓国ドラマ『秘密の森』みたいに?

西森:そうですね。まあ、「お約束」な感じで、毎回ゲスト俳優が表向きは日岡の敵で、でも本当に怖いのは公安なんですよ、というのは中心にあり続けるとか、そんな感じですかね。その意味においては、日岡は体制や腐敗した組織に反対する側で、それは日岡の理想としては市民と共にあるという意味で、「悪」ではないし、民の中の「悪」=つまり上林のような人間も、腐敗した体制というか社会というか日本というか…に苦しめられているという意味で「悪」ではないということになるので。

なぜ上林に共感する人たちがいるのか
西森:テーマとか細かい点の良し悪し以前の、うまさのレベルってあるじゃないですか。仕事で試写会に行ってがっくりして帰るみたいなことももちろんありますよね。ただ残酷なだけで、登場人物の関係が全然描かれていなかったり。そういう意味だと『狐狼の血 LEVEL2』はしっかりしていると思うんですよね。

ハン:あと、暴力描写は激しいし残虐ではあるけど、不愉快なシーンはないですよね。レイプも、あったという話にはなっていても直接は描かれてはいなかった。この作品、制作現場に「リスペクト・トレーニング」を取り入れたことでも話題になっていましたが、白石監督自身、「今の時代、世界のたくさんの映画祭ではレイプを直接的に描いた映画はまず受け付けてはくれない傾向が強くなっています。女性に限らず、マイノリティや弱者が虐げられる露悪的な描写も難しいと感じています。劇中に事実として存在しても描き方に配慮は必要だし、そうでないなら明確な説得力や必然性を示さないといけません」と語っています。

■メジャー映画でリスペクト・トレーニングを導入する意義―白石和彌監督

西森:ちゃんと考えられてるなって思いましたね。だから、最初の上林の行動で、「うわっ」ってなりかけたけど、見ていくとただ単に残虐シーンを入れようとしている風には見えなかったのでほっとしました。

上林と日岡の戦いは最終的にフェアな感じがしたって言いましたけど……オオカミとか虎とかクマとかと人間が戦う作品には、人間と獣の間に、どこかフェアネスみたいなものが生まれるものがあると思ってて。

ハン:どういうこと?

西森:『新しき世界』のパク・フンジョン監督の『隻眼の虎』って作品がありますが、最初は人間が虎をとらえないといけない話になっているので、虎は人間の敵なんです。でも、そこにいろんな人間のエゴが絡んでくると、人間と対峙するのがアホらしくなって、動物のほうがフェアだわ!っていう風になっていくんです。登場人物が獣と戦わないといけない背景が描かれていくと、結局は組織やら権力やらに巻き込まれて、獣と戦わされているだけだったりするんです。そうすると、人間と獣の間に友情が生まれているように作品の中で描かれていく。

ハン:人間たちの方が邪悪っていう。

西森:そうです。腐敗した組織やその「犬」…っていう言い方もどうかなんですけど、まあここではずっと使われてきた言い方でいう「犬」になってる人間のほうが邪悪。『狐狼の血 LEVEL2』はそのパターンな気がして。

ハン:上林は獣なのかな?

西森:獣として描いてますよね。まあでも、私の言ってる文脈は、獣は別に人間に劣る存在というわけでも、獣が単に獣であるというのでもなく、人間のさもしさとの対極であるということを獣にたとえて描いているっていう感じではあるんですけど。あと、実は日岡も「孤狼」だし、公安の人は組織の「犬」なので…。

ハン:ところで、実は西森さんは上林が在日コリアンだって気づかなかったんですよね?

西森:そうなんです。チンタだけだと思ってて、ハンさんに言われるまで気づかなくて……。

ハン:子どもの頃の生活ぶりの描写とか、焼肉屋でソンホって呼ばれているシーンがあったり、在日だとわかるシーンはかなり散りばめられていたかと……。あとまあヤクザ映画ってことで。だから上から目線で言ってよければ、その辺についてはもうちょっと勉強した方がいいんじゃないかなーっていうか、正直少しびっくりしました。『イカゲーム』のセビョク(チョン・ホヨン)が脱北者だって気づけたのに(笑)。

西森:勉強不足は恥じるべきなんですけど、例えば、『ペパーミント・キャンディ』や『お嬢さん』に描かれている背景がわからなかったというのは、明らかに勉強不足なんですよ。なぜかっていうと、ハンさんにその背景を説明されて初めて知ることであって、それまではまったく知らなかった知識だから。でも、『イカゲーム』は、はっきりとセリフにも出てくるし、それがドラマの展開にもかなり関わってくるので、見た人で気づかなかったという人は、よっぽど早送りでもしてない限りいないと思います。

ハン:まあセビョクの例を出したのはあえてですが。上林はなぁ、わかりやすくステレオタイプな在日の記号が配置されていたように思ったんだけど……。あれ以上やったらくどい、というかむしろすでにくどい。あとくどいようですがヤクザだし。たとえば『ヤクザと憲法』にもサラッと登場しますよね。なにより日本のことだし。

西森:ステレオタイプを持たないようにしていたから気づけなかったのかもしれないです。在日にも貧乏な人もいればお金持ちの人もいて、ヤクザになる人もいればそうじゃない人もいると思ってないと非当事者としては、偏見になるじゃないですか。

『狐狼の血 LEVEL2』に描いてあることって、気づけなかっただけで、聞いたら知っていることなんですよ。でも、知っていることと実感が、すぐにつなげられないこともあるんです。『狐狼の血 LEVEL2』だったら、上林の子どもの頃の生活っぷりが、時代背景とかもあって、すぐには在日につなげられなかった。それは、貧困をすぐに在日につなげてもいけないということもありますし、もっというと、自分の知っている在日の人は、商売で成功していてお金持ちだったり、努力して頭がいい人しかいなかったというのもあった。この映画の時代のことを映画で見る以外では実際に見たり聞いたりすることが少なくて、やっぱりすぐにはわからない。だからこそ、その「在日だとわかるシーン」が点在していたのを繋げられなかったという感じだと思います。もちろん、そこに問題があらわれているとも感じます。

ハン:うーむ、なるほど……。いやこの辺は本当に聞いてみたかったので。で、別に気づかなかった西森さんを責めたいってわけじゃなくて。実際に作品を見た人たちの感想を見てみると、上林が在日だって気づかなかった人は結構いる。白石監督は冒頭で紹介したインタビューで「この映画のなかで何かしらの犠牲になっていく人たちは、『差別される側の人たち』ということが分かれば、なにか感じてもらえるんじゃないかなって」とも語っていたけど、つまりその前提が共有されていないわけですよね。だとしたらむしろその辺、もう少し丁寧に描く必要があったのではないか。難しいバランスだとは思いますが……。

作品の批評性ってお約束があってこそ伝わるものだと思うんですけど、お約束が共有されていない中でどう批評性を持たせるのかって難しい問いだなって。ただこの時代、もしかすると在日だと気づかれないことがむしろ共感ポイントにもなっていたりするのかなあ。ってのは、うがった見方か。うーん……。一応、在日コリアン表象も守備範囲である私としてはいろいろ複雑……。2021年になって、気づく人だけ気づくという「クローゼット」に戻っちゃった感……?

上林ファンもいっぱいいるし、『ジョーカー』にたとえる感想も多かった。つまり、その共感ってエスニシティ云々を超えてトラウマを抱えた者の因果律への共感ですよね。でも社会的な属性としてはマジョリティである白人男性であるアーサーとは違って、実は日本社会のマイノリティである在日コリアンの上林が広く共感されるならそれはそれでいいのかな……。作品としても必要なことでしょうし。でも不幸な生い立ちから背景を説くヴィラン物が増えているような流れがあるとしたら、それはむしろマジョリティのアイデンティティポリティクスのようなところがあって私は警戒してしまうところがなくはない。繰り返しになりますが私は悪をめぐる因果律が個人的には苦手だし、属性と結びついてしまうことで偏見につながってしまうことがありうるかと思うとやっぱり怖い。

西森:私、思うんですけど、そこがハンさんが言うところの「優等生」な非当事者が監督をしたが故なのかなとも思いまして。それは私にもあてはまるんです。

よく「傷つけるつもりではなかった」といって差別してしまう人がいますが、そんなことは理由にはならないのはもちろんのことなんですけど、知識がついていってないと「そんなつもりはなかったのに傷つけてしまった」ということになりやすいんですよね。

繰り返しになりますが、それを肯定しようというわけではありません。ただ、知識が足りなくて、自分の表現で人を傷つけないように、間違わないようにしないといけないという気持ちでなにか発言したり作った結果、その表象をあからさまにできなかったということはあると思うんですよ。だって、上林の背景をあからさまにすればするほど、上林が在日コリアンであることと悪役=ヴィランであることが結びついてしまうということもありえるわけですし。だからこそ、在日コリアンを描くときだけではなくて、さまざまなことで、知識が必要だし、学ぶしかないんですよね。

でも、最後までみれば、「上林は悪人」みたいな反発を持つようにはできてないことは、もしかしたらその「おそるおそる」背景を書いたことが、良い方向に作用しているのかもしれなくて。だから、監督がいう「この映画のなかで何かしらの犠牲になっていく人たちは、『差別される側の人たち』」であるということが、すなわち在日の人たちであるとあからさまにすることにも、また差別があるんじゃないかって考えてしまったんじゃないかなと。つまり、「差別されている人たち」が差別されることに、在日であるという属性を関係づけたくないとしたいという思いが、在日であるという箇所を最小限にしてしまったのではないかと。

ハン:なるほど……、監督がそう考えたかどうかはさておき、なんかわかるような気はします。他者表象というか、より具体的に言えば歴史的経緯も含めてこの社会のマジョリティである日本人がマイノリティである在日コリアンをどう描くかって難しいことですからね。しかも見た目に違いはないから視覚的に表現するのが難しいし。でも、これは在日コリアンに限らずですが、当事者にしか描けないというのも違う。誠実さを持ちながら、そして西森さんが言うように学びながら、どんどん描くべきだと思っています。ということでそこを描いた本作って、PCを意識するとバイオレンスなんてできない、みたいな批判への反論というか問題提起にはなっているのかなーと。

最初はびっくりして冒頭で紹介したインタビューを読んで、タブーを恐れず差別をも描く誠実なヤクザ映画としてのエクスキューズ? 監督の自己満足? しかもその設定自体が通じていないのだとしたら……? それって、前に西森さんと『お嬢さん』の対談をした時に指摘した『この世界の片隅に』の太極旗じゃん!とか思ったりもしていましたが……。で、なによりも上林の残虐さが在日という出自とイコールで結びつけられるのが怖かったんだけど、いまのところ、おそらくそのようには受け止められていないようなので、その点については成功しているんだと思います。まあこの辺は、西森さんが指摘したようなところも含めて時代的な背景もあると思っていて、機会があれば改めてもっとじっくり考えたいところです。

あと、どうして『狐狼の血 LEVEL2』について西森さんと話したかったかと言うと、ここまでの話でわかるように、上林の件について、私には「当事者性」みたいなものがあるから距離の取り方が難しくて。

西森:甘く評価もできないし、批判するなら細かいところまで見ないといけない。

ハン:それが評価の甘さにつながることはむしろほとんどないですね。で、自分が客観的ではないこともわかっているから慎重になるのはまあ仕方ないとして、考えすぎかもしれないけど、ある種の「当事者性」によって、気軽に感想をつぶやいたり評価したりできないのは不均衡だよなって感じることもあったりして。なにを言っても、結局は「在日だから」って思われちゃったりするし……。みんながみんなそうではないと思いますが、自由気ままに感想を言ったり批判したりできるマジョリティは気楽でいいよな、うらやましいなって思うときもあります。ということで、今日は話せてよかったです。

西森:ただ、さっきも言いましたが、マジョリティが気ままに映画を作ってるわけではないし、気ままに感想言ってるわけじゃないとも思います。もちろん気ままにやってる人もいると思いますが、少しでも考え始めると、これを言うと、マジョリティの気ままさになってしまうのではないか、マジョリティの気ままさは、差別になってしまうのでは、という思いもあるんだと思います。これって、いろんなことに言えることだと思って。例えば、震災を描いた朝ドラの『おかえりモネ』なんかでも、実際に震災の現場にいない人は、現場にいた人に、安易に共感することも無責任だけれど、共感できない自分でもいたくないということで悩んだり。

ハン:まあ私はそんなこと言ってないというか、さっきの「気ままなマジョリティ」には西森さんも白石監督も入っていませんし、さっき、「当事者にしか描けないというのも違う」と言ったかと。ただ、いま、西森さんが言ったようなことは、「共感」をベースにすると色々ずれていっちゃうよなというところがあって、その辺は来年出る予定の共著の本で結構話していたりするのでぜひ読んでほしいですね。

ってことで次は、さっきちらっと話に出た『イカゲーム』にしましょうか。

※次回「世界的なヒットをした『イカゲーム』の新しさと古さ」に続く(11月20日更新予定)

『韓国映画・ドラマ――わたしたちの おしゃべりの記録 2014~2020』(駒草出版)

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ダイソーのコレが救世主! 使いにくい「トースターラック」が収納力アップ、機能的にスッキリ激変

連載企画「30代女子の「煩悩部屋」ビフォー・アフター」の新シーズンが始まりました。今回は、汚部屋あらため「汚家(おうち)」をまるごと片付けます! クライアントは板橋区・3SLDKの一軒家に家族4人で暮らす兼業主婦のKさん(37歳)です。

お悩み:「キッチンラックが使いにくい」板橋区・Kさん(37歳/会社員役職)

 汚家まるごと変身企画“27回目”は、「キッチンラック」。冷蔵庫の横にある「木製のキッチンラック」が問題の場所で、上の写真はラック上部です。

 ラックの上下の空間にトースター、ゴミ箱などを置きたいものの、うまく使えないとお悩みのKさん。ラックを買い換えずに、低予算で「使える収納」に変更します!

 解決策はダイソーの「ジョイントラック」。予算2,000円で機能的になった「キッチンラック」のビフォーアフターの紹介です!まずは、「使いにくい原因」と「改善したい内容」をまとめます。

[上段 Before]追加した電子レンジ用ラックの追加が失敗のもと

 トースター上の空間も使いたいと、ラックの上にさらに「電子レンジ用ラック」を設置したのが失敗でした。トースター周りの隙間にモノを詰め込みすぎて、火が出たこともあったそう……。今、見てもヒヤヒヤです。

★Kさんが改善したい内容
[1]低予算で「トースターラック」を買い替えたい
[2]放熱できる余裕をキープしたい
[3]キッチンペーパーの定位置を作りたい

 手を上に上げる高さに「片手で出し入れできないモノ」「出し入れのアクション数が多い収納箱」を置くと、散らかりやすくなります。最初は整っても、続かない収納になりやすいので注意!

★Kさんが改善したい内容
[1]快適な出し入れで「収納力」を増やしたい
[2]賞味期限の早い食品を置く場所がほしい
[3]冷蔵庫のマグネットボードを、活用したい

[検証]モノをゼロにして、サイズ感を確認する

 「中途半端な余白」が散らかる原因になりがちです。そのため「電子レンジ用ラック」はフリマアプリで転売を決意。

 代わりに用意したい「トースターラック」のサイズ感を、マスキングテープを貼ってシュミレーション。すぐ買わずに、数パターンの候補を検討します。

 低予算で便利なラックといえば、ダイソーの「ジョイントラック」です。キッチン小物の収納に便利な、奥行き25cmを選択しました。カラーボックスの奥行き(約28cm)を想像すると使いやすさがわかりやすいと思います。

[After]3段ラックで全部解決!

 ダイソーの「ジョイントラック」3段を用意しました。奥行き50cmの木製ラックの上に、小型のスチールラック(W45×D25×H85cm)を載せただけ。ほか、ニトリの「スチールラック 2段(W44.5×D29.5×H67cm)」1,518円(税込/ライター調べ)も検討しました。

[便利ポイント.1]キッチンペーパー類の置くだけコーナー

 毎日使う消耗品の定位置を用意しました。軽めのモノなら、上にポイと置くだけで済みます。キッチンペーパーを、ホルダーにセットするだけでも「名前のない家事」が増えるだけ。専用グッズは、セットの手間や設置の固定が面倒になる場合もあります。

[便利ポイント.2]消耗品と乾物食材のコーナーを用意

 下の段には、毎日使っている「おにぎり用の乾燥食品」のコーナーです。とくに、毎日使っている「のり」や「ふりかけ」は、棚の中に入れずに「オープンラック」のほうが便利! コミックサイズに近い袋状食品は、100均の「A4ファイルスタンド」がおすすめです。

[便利ポイント.3]早めに「食べきりたい食材」も見える化が◎

 トースター上には、常温野菜やパン(食べきりたい食材)のコーナーに。ちなみに、トースターより奥行き(D25cm)が狭いので「放熱」の点も安心です。トースターを使う時は、手前に出して使います。

 次は、ラックの下段を見直します。

 木製のフリーラックの下部。棚の奥行きが50cmもあるので、何を入れても使いにくかったそうです。収納箱の種類から、Kさんの悪戦苦闘っぷりを想像できます。

★改善したい内容
[1]キッチンにゴミ箱を置きたい
[2]IHクッキングヒーターを置きたい
[3]子ども用脚立を冷蔵庫周りに置きたい

[検証]モノをゼロにして、サイズ感を確認する

 上段と同じように、モノをなくしてサイズを確認しました。中板は外してあります。

 食材のストックは出入りが頻繁のため、奥行きが深い棚より浅い棚が便利。そのため、食材はラックではなくミニクローゼットに収納しました。棚の空間は、W52×D46×H74cmです。ここに入れられるゴミ箱を探します。

[下段After]イケアの「ホルバル 35L」がぴったり

 ゴミ箱は、イケアの「ホルバル 35L」¥1,299(税込/ライター調べ)を選びました。ふたの半分が、小窓のように開くデザインです。レジ袋にゴミを溜めてから、ゴミ箱に入れる習慣のあるKさんにぴったりの方式です。

 そのほか、置く場所がなかった「IHコンロ」「塩ビのランチマット」「子ども用脚立」の定位置も確保できました。

[便利ポイント.1]ゴミ箱の「ふたの開け方」でラックの高さが変わる!

 ゴミ箱は観音開きのペダル型、フロントオープン型、全開式、半折式、フタ式など多数あります。

 Kさん宅の場合、低いラックに入ること、清掃の手間が少ない形状、45Lゴミ袋にちょうど良い容量、そして低コスパという条件で選びました。また、100均のキャスターを付ければ「可動型ゴミ箱」にもなります。

[まとめ]

 ダイソー「ジョイントラック」を使った、トースターラックはバックナンバーでも登場しています。横幅、奥行き、高さに合わせてカスタムできるので、省スペース。高さを利用したい空間におすすめです。

 例えば、洗面所のコスメ収納、トイレの小物収納、玄関の下駄箱追加などにもOK! 困ったときの便利収納になります。