クロちゃんの使い方新境地『水曜日のダウンタウン』の「モンスターハウス」はどこへ行く?

『水曜日のダウンタウン』(TBS系)内でだけ、異様なブレイクを見せるクロちゃん(安田大サーカス)の新企画「モンスターハウス」。

 いわゆる『テラスハウス』のパロディで、本家に出ていそうなキラキラした男女の中にクロちゃんが1匹混じるという恋愛リアリティショー風なこの企画、主演であるクロちゃんは大方の予想を裏切り、先月14日に放送された第3話では、同居する女子の1人と濃厚なキスに至るという確変を見せ、ネットを騒然とさせた。

 もはや単なるパロディでは説明がつかないこの企画の妙な面白さにハマる人が急増している。

 

■どこでも口説きにかかるクロちゃんのたくましさ

 第1話の放送は、カメラワークや選曲、ロケーションなど、本家(テラスハウス)と見紛うほど洒落た雰囲気にこだわっているものの、正直まだ何がしたいのかよくわからず、『水曜日~』のほかの企画と比べると、長い尺の割にダレた印象を受けた。

 同じ日の直前に放送されたクロちゃん企画(クロちゃんのベッドの下、ギリ人も住める説)が安定の面白さだっただけに、余計にそう感じたのかもしれない。

 もちろんクロちゃんらしさ溢れる見せ場はあった。

 目隠しにヘッドホンで知覚を奪われたまま、なんの説明もなくドッキリ的に連れてこられ、そこで見知らぬ男女5人と共同生活をしろとの無茶振りに怯え戸惑ったのも束の間、女子の自己紹介にはしっかり相槌を打ち、自分の良さも何気にアピール、そして男子の自己紹介には、あからさまに無言を貫くという「らしさ」。

 さらに全員の自己紹介が済んだ直後「彼氏彼女いるか、はっきり確認しといていいですか?」と、いの一番に身辺調査を開始する「らしさ」。

 目隠しを外され、異様な企画に放り込まれたことがわかってから、わずか5分足らずで、目の前に居合わせた女性を落とすための行動を開始できるクロちゃんの環境適応力は尋常でなく、まるでマタギのよう。

 その勢いのままにその週(第1話)の放送内で2人に好きだと告白する(そのうち1人は第3話目でキスした蘭ちゃん)。

 よく、鳥の雛は卵から孵った時、目の前にいる生き物を親だと認識するというが、クロちゃんの場は、目隠しを外した時、目の前にいた人物(異性)を恋愛対象と認識するのだろう。

 このようなクロちゃんの細かいゲスさで楽しませてくれはしたものの、前振りが大きなわりに大きな山場はなく、特にクロちゃん以外の住人同士での恋愛トークやデートシーンなどは『テラスハウス』をなぞるだけの無駄な時間に思えた。

■クロちゃんがうまくいってる居心地の悪さ

 第2話も、しばらくは「ただの」テラスハウスのような時間が続いた。勢いに乗るクロちゃんはグラビアなどで活躍する女子を狙っており、ある日普通にデートをする。

 クロちゃんが普通にデートをする、もはやパラレルワールドのような世界がそこに広がる。

 その女子、莉音は他の2人の女性に比べ唯一クロちゃんを受け入れてくれているように感じられる。

 夜景が見えるレストランでの食事中。

「いつさ、(私を)いいって思ってくれたの?」

「初めに会ったとき、かわいいなって思った」

「えーうれしい!」

 2人のやりとりを見ていると、莉音がまんざらでもない感じに見えてくる。恥ずかしながら、実際の女性の心理的にこれがどうなのかはわからないが、少なくとも表面上は嫌そうではなく、前向きに楽しんでいるように見えた。

 その後も、

「俺もっとデート誘ってく気だからね」

「莉音にはもっと喜んでもらわないといけないからさ」

「クロちゃんなんか、すごい響くこと言う」

「ほんとに莉音のこと守るね」

「ありがとう」「本当優しい!」

 出会ったばかりで初デートで、なおかつ片方がクロちゃんとは思えない会話が垂れ流される。

 莉音はそもそも、

「思ってたよりもそんな変な人じゃなかった」

「やばそうな人だって勝手に思ってたけど、会ってしゃべってみたら、全然優しい」

「ギャップ萌えかも、意外に普通の人なんだって」

 と、デート前からすでにクロちゃんに肯定的だった。

 その後もクロちゃんは、恋人がよくやる手のつなぎ方をしたり、ふいに莉音の頭をポンポンしたり、キス寸前まで顔を近づけたりと、フルスロットル。

 しかも決して無理矢理ではなく、ペースは早いもののイケメンがやっていたら違和感ない程度にコトを進めていく。

 VTRの途中、松本がワイプの中で「見方がわからん」と笑いながらも困っていたのが印象的だ。

 クロちゃんの恋愛的なやりとりが成り立ってしまってるから、居心地が悪いのだろう。

 単にキモがりつつ悲鳴を上げるだけの観覧客(ほぼ若い女性)に比べ、芸人的にどう面白がったらいいのかという気持ち悪さもあるだろう。だってやってることはある意味普通だし、いつまでも「気持ち悪い」だけでは引っ張らない。

 そんな中、第2話で一番笑ったのは、そのクロちゃんがいない場面での会話だった。

 

■本家テラスハウスでは絶対に出てこない一言

 後日、莉音は他の男性同居人との雑談の中で、クロちゃんとのデートについて聞かれ「なんか守るとか言ってくれて、心強いなって思った」と肯定しつつも、いつもと変わらぬ無邪気な笑顔で続けた。

「私の思い過ごしかも知れないんだけど、キスされそうになって、めっちゃ言いにくいんだけど、言っていいのかな……? なんか、口が臭くて」

 爆笑するワイプの芸人たち。テーブルを叩きながら大喜びする浜田、天を仰ぐように仰け反る陣内智則。

 この瞬間、この企画が初めて「始まった」気がした。

 莉音の口は止まらない。

「なんか独特な、この世のものとは思えない……卵腐って放置したみたいな……」

 世界に数多ある恋愛リアリティショーで、初めて出たであろう「口が臭い」というデートの感想。しかも腐敗臭。

 このときの、得も言われぬ面白さはなんなのだろうか。

 監視カメラのような世間の目に見張られ、鎖のような人間関係に縛られた我々が持て余す、どうしようもない欲。それを一切隠すことなくさらけ出し、欲望の海をザブザブと単身泳ぎまくる自由なクロちゃん。

 罵詈雑言を一身に引き受け、その身を切り刻まれながらも血まみれで道を行く醜きダークヒーローを、いつのまにか羨んでいる自分に気づかされる。

 しかし、どんなにがんばっても「見た目がおじさん」「口が臭い」で切り捨てられる悲しき面白さ。

「それでこそクロちゃん!」「クロちゃんここにあり!」的な奇妙なカタルシスを感じてしまう。

 だから第3話の衝撃のキスシーン(相手は莉音ではなく蘭だが)も見ていて、変な感情になりつつも、クロちゃんがキス事後に1人になってからうわ言のように呟いた「忘れんなよ、忘れんなよ俺、キスしたよ、忘れんなよ」という言葉は、気持ち悪くも胸に響いてしまったし、どこか他人事として切り捨てられない妙な強さがあった。

 例えその後に、女の子のグラスを舐め回していたとしても。

 そしていよいよ今夜第4話のオンエア。

 今やプレゼンテーターのたむらけんじが「モンスターハウス」と告げるだけで観客席がキャー! と湧くほど人気コーナーになっている。

 人によりこの企画の味わい方は違うであろうが、何にせよ変な部分を刺激する企画であることには違いない。

 今後、気になるのは、まだクロちゃんとしっかり絡んでいない奈良歩美というレースクイーンの女性。彼氏がいたことがないというわりに、性交渉的なことにハマっていた時期があるとか、不意に出会い系の男性と会ってきたと告白したりとか、底が深そう。

 そして本日放送の4週目となる回では、いよいよ『水曜日の~』での地上波オンエア自体をモンスターハウスの住人全員で視聴したらしい。

 果たしてクロちゃんの数々の「悪事」はどう受け止められるのか。放送を待ちたい。
(文=柿田太郎)

『下町ロケット』第2作はなぜ苦戦? 最新話平均11.5%で「1ケタ目前」で関係者焦り

 今期の連ドラでは“下馬評トップ”だったはずの『下町ロケット』(TBS系)が、思わぬ苦戦を強いられている。2015年のシリーズ第1作は、初回視聴率の16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)がワーストで、文字通りの右肩上がりをみせ、最終話では22.3%を記録したが、今作は現時点(第8話まで)の最高値が第3話の14.7%。終盤にきて1ケタ台も視野に入っており、関係者から心配する声が出ているのだという。

 阿部寛主演の『下町ロケット』は、ドラマ業界におけるここ数年のヒットの法則となっている「池井戸潤原作」、「勧善懲悪ストーリー」を地で行く“鉄板作品”。前宣伝も大きく展開しており、放送前には多くの雑誌で特集が組まれるほどだった。

「ところが、10月14日の初回は13.9%と、ロケットスタートとまでは言えない出だしに、各メディアからはがっかりの声が出ていたほど。さらに第2話で12.4%、第4話が13.3%、前半の山場となる第5話も12.7%と、多少の上下はあっても、20%台は夢のまた夢です」(スポーツ紙記者)

 最新の第8話では11.5%まで数字を落としており、これでは前回達成した20%超えどころか、1ケタ転落も目前という状況にまで追い詰められてしまっている。

「作風からキャスティングまで、大きな変化はないことから、いわゆる『水戸黄門』的な王道パターンが、視聴者から飽きられてしまったのではと見られています。ストーリーの流れも見えてしまうため、驚きもないし、面白さや感動まで半減してしまったと。また、前作のロケット開発から、今回は農業がメインテーマとなっていますが、その点もイマイチ視聴者の心をつかめていないのではとされています」(テレビ局関係者)

 とはいえ、例え11%台と言えども、これで『下町ロケット』のブランドが完全崩壊、とまではならないようだ。

「もともと同作は、主演の阿部をはじめとして出演者のギャラがそこまで高額ではないこともあり、コストパフォーマンスは抜群。確かに今期は苦戦を強いられていますが、それでも安定して11~13%台を望めるとあって、このままシリーズ終了とはならないでしょう。1ケタ落ちでもしない限り、他局からすれば、まだまだ羨ましいコンテンツです」(同)

 それでも今期に関しては、予想外の“肩透かし”となってしまった感は否めない。前作の20%超えの期待がかけられた『下町ロケット』は、低空飛行のまま終わってしまうのだろうか。

『下町ロケット』第8話 シニア向け回春誌「週刊ポスト」が大スクープ!? イモトアヤコはプー生活

 オジさんたちがこれからの日本産業の進むべき未来を熱く語り合う、熱血理系ドラマ『下町ロケット』(TBS系)。農業用の新型ロボットが次々と登場し、激しく火花を散らします。なんだか『鉄腕アトム』の人気エピソード「地上最大のロボット」を思わせるSFチックな展開になってきました。さっそく、『下町ロケット ヤタガラス』第8話を振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

「社長、見てください!」。吹けば飛ぶような中小企業「佃製作所」を経営する佃社長(阿部寛)のもとに、経理部の迫田係長(今野浩喜)があわてて出社してきました。迫田が手にしているのは「週刊ポスト」(小学館)です。いつもは高齢者向きの回春特集や懐かしいアイドルのセクシーグラビアが多い「週刊ポスト」ですが、迫田が「見てください」と開いたページはそうではありません。なんと「帝国重工」の次期社長と目されている的場(神田正輝)が下請け企業をイジメていた過去が暴露されていたのです。「週刊ポスト」にとっては、久々のスクープ記事だったのではないでしょうか。ちなみに池井戸潤の原作小説は小学館から発売中です。

 スクープネタをリークしたのは、小型エンジンメーカー「ダイダロス」の重田社長(古舘伊知郎)と「ギアゴースト」の伊丹社長(尾上菊之助)でした。重田も伊丹も、かつて的場の出世の踏み台として使い捨てにされた苦い過去があります。2人の的場に対する復讐心が、“下町トラクター”こと小型農業ロボット「ダーウィン」を生み出したのです。「ダーウィン」は哀しい生い立ちを持ったロボットのようで、不憫に思えてきます。そういえば、鉄腕アトムも天馬博士の亡くなった息子の代用品として誕生した哀しい生い立ちの持ち主でしたね。

 重田たちの仕掛けた罠に、的場はまんまと引っ掛かります。的場の醜聞は「帝国重工」内でも問題視され、退任がウワサされていた藤間社長(杉良太郎)がもう一期続投することに。反藤間派の沖田会長(品川徹)から呼び出された的場は「このままでは君は終わりだ」と警告されるのでした。焦った的場は、太鼓持ちの奥沢部長(福澤朗)に大型ロボット「アルファ1」の完成を急がせます。農業関係者が10万人集まる大イベント「アグリジャパン」で、重田たちが出品する「ダーウィン」と直接対決し、劣勢を挽回しようと考えたのです。すべては古舘伊知郎扮する重田の考えたアングルどおりの展開です。

 

■M-1の裏で繰り広げられたロボットバトル

 裏では『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で霜降り明星と和牛が激しいお笑いバトルを繰り広げる中、いよいよ田んぼのど真ん中で「アグリジャパン」が開催されます。こちらは超リアルなロボット対決で盛り上がります。ロケ地となった新潟県燕市には大勢のエキストラが集まり、米どころ新潟での『下町ロケット』人気の高さが伝わってきます。

 デモンストレーションの先攻は、伊丹社長がトランスミッションを提供している「ダーウィン」です。小型ロボットらしく小回りがよく、トラブルなくパフォーマンスを終えました。立ち上がった観客たちは“下町トラクター”に惜しみない拍手を送ります。続いては「帝国重工」が完全自社製造した大型ロボット「アルファ1」の入場です。会場に現われたその大きさに圧倒されますが、日本の小さな田んぼには不向きなようです。馬力はあるものの、仕事ぶりは雑。トランスミッションの性能に難があります。極めつけは最後の安全テストでした。目の前に置かれていたカカシを、「アルファ1」は無惨にも轢き潰してしまったのです。会場から思わず悲鳴が上がります。

 ロボットが人命を脅かすという、「ロボット工学三原則」に抵触する事態を起こしてしまった「アルファ1」。しかも衆人の見ている場で。「アグリジャパン」に参加するために米国から緊急帰国した藤間社長の顔に泥を塗ることとなりました。「センサーに泥が付いたようです」と言い訳する奥沢部長は、武士の世なら切腹ものです。大企業「帝国重工」は社内の派閥争いによって、その信頼を一気に失ってしまいました。ロボット新世紀の幕開けに、暗い影を落とす結果となったのです。

■しゃぶりつく軽部とリアルに悩むイモトアヤコ

 今週の軽部の時間です。「佃製作所」きっての変人・軽部(徳重聡)の言動をチェックしてみたいと思います。第8話は軽部の出番が思いのほか多く、軽部ファンにはうれしい回となりました。北海道農業大学の野木教授(森崎博之)の監修のもと、「佃製作所」でも独自に農業ロボットを開発しています。試作機の性能が思うように上がらず、焦る立花(竹内涼真)は軽部に協力を求めるのでした。そんないきり立つ立花をいなすように、軽部は「お昼になったので、メシに行ってきま~す♪」と相変わらずのあまのじゃくぶりです。実用化までの長い長い開発をモノにするには、軽部のようなマイペースさは大切です。しょげる立花を、「北海道はうまいもんがいっぱいあるからな」と技術部の山崎部長(安田顕)が肩を叩いて励ますのでした。

 トランスミッションの開発と同様に、軽部の扱い方もなかなか難しいものがあります。軽部が昼食をしっかり摂る派であることを理解したアキ(朝倉あき)は、「とのむらのお米」で炊いたご飯でおにぎりを作ってきました。タコさんウインナーと卵焼きがおかずです。アキが「軽部さんもどうぞ」と言い終わるやいなや、軽部は瞬時に手を伸ばしておにぎりを頬張ります。「いただきます」も「ありがとう」も言わない軽部ですが、自分が作った料理を美味しそうに食べる姿にアキは満足げです。意外と軽部は母性本能をくすぐるタイプかもしれません。男くさい職場で、アキが眩しく輝く第8話でした。

 イモアトアヤコ演じる天才エンジニア・島津のその後の動向も気になるところです。伊丹社長がダースベイダー化してしまったため、「ギアゴースト」を退職するはめになった島津は、第7話ではボウリング場で孤独さを噛み締めていました。しばらくプー子状態だった島津ですが、貯金も限りがあるのか就活を始めます。企業間の権力闘争に巻き込まれるのが嫌で大学の研究職を探す島津ですが、思うような仕事は見つかりません。カレンダーを見ると、週1ペースでいろんな大学の面談を受けていることがうかがえましたが、反応は思わしくないようです。

 暇を持て余した島津は「アグリジャパン」の会場に出掛けたものの、自分が設計したトランスミッションを内蔵した「ダーウィン」の活躍を目の当たりにしても、笑顔にはなれません。エンジニアとして純粋な情熱を注いだトランスミッションを、「帝国重工」への復讐の道具として利用されたのがつらいのです。

 単なる偶然でしょうが、イモトアヤコのホームグラウンドとも言うべき『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)はヤラセ問題で番組の存続が危ぶまれています。プー子となり、自分の将来に不安を感じている島津の姿が、現実のイモトアヤコと重なって映ります。これまで通りにバラエティー番組を主戦場として続けていくのか、それとも女優業へシフトチェンジするべきか。イモト自身も自分のこれからの進路に悩んでいるのではないでしょうか。

 第8話の視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、先週の12.0%からさらにワースト記録を更新。『M-1 グランプリ』の17.8%に、あっさり破れてしまいました。佃社長たちが密かに開発する理想の農業ロボットは、「帝国重工」と重田たち「ダーウィン・プロジェクト」との骨肉の争いにどのような形で割り込んでいくことになるのか。最終回まで残すところ、あと3話。佃社長が新型ロボットの開発によって日本の産業を新次元のものへ変えようとしているように、TBSのドラマ班も視聴率に惑わされない新次元のドラマづくりに挑戦してほしいと思います。
(文=長野辰次)

土屋太鳳を『レコード大賞』司会に抜擢! 「ドル箱女優に育てる」TBSの“猛プッシュ”は続く……

 12月30日に放送される『第60回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)の司会を務めることとなった土屋太鳳。このキャスティングの裏には、TBSの思惑があるという。

 ここ数年は男性のメインMCを安住紳一郎アナが務め、そのパートナーとして大物女優が起用されていたレコ大。昨年、一昨年は天海祐希が、その前の2年間は仲間由紀恵がそれぞれ司会を務めていた。

「仲間や天海に比べると、土屋はかなりの若手。勢いはあってもはまだまだキャリアは浅く、抜擢感は否めません」(制作会社関係者)

 そんな土屋の抜擢に裏には、TBSのとある計画があったといわれている。

「局側は土屋を猛プッシュして、“TBSの顔”に育てたいと考えているというんです。ここ最近、同局のドラマ出演が多いのは事実ですし、レコ大のMCという大役を任せることで、土屋の格を上げようとしているのかもしれません」(同)

 現在、同局で放送中の『下町ロケット』に出演中の土屋。今年7月クールにはやはり『チア☆ダン』で主演を務めている。さらには、『下町ロケット』と同じく池井戸潤原作で、TBSが製作幹事となっている来年2月公開の映画『七つの会議』にも出演するのだ。

「土屋を売り出すとともに、“土屋といえばTBS”という状況を作り上げたいと考えているようです。彼女はものすごく真面目で、スタッフ受けもいい。TBSとしても、そういう好感度が高い女優を囲っておきたいという思いもあるのかもしれません。確かに、このまま土屋がドル箱女優になって、さらに局の顔となれば、TBSはウハウハです。それこそ、今の綾瀬はるかのような女優を囲うようなイメージ。TBSは、土屋を綾瀬クラスに押し上げて独占しようともくろんでいるのでしょう」(同)

 今後も、TBSの土屋起用は続くのだろうか?

「2019年にもTBSで土屋の主演ドラマが放送されるとのウワサは、チラホラ聞こえてきますね」(同)

 2019年は“TBSの顔”としての土屋太鳳を見る機会が増えそうだ。

土屋太鳳を『レコード大賞』司会に抜擢! 「ドル箱女優に育てる」TBSの“猛プッシュ”は続く……

 12月30日に放送される『第60回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)の司会を務めることとなった土屋太鳳。このキャスティングの裏には、TBSの思惑があるという。

 ここ数年は男性のメインMCを安住紳一郎アナが務め、そのパートナーとして大物女優が起用されていたレコ大。昨年、一昨年は天海祐希が、その前の2年間は仲間由紀恵がそれぞれ司会を務めていた。

「仲間や天海に比べると、土屋はかなりの若手。勢いはあってもはまだまだキャリアは浅く、抜擢感は否めません」(制作会社関係者)

 そんな土屋の抜擢に裏には、TBSのとある計画があったといわれている。

「局側は土屋を猛プッシュして、“TBSの顔”に育てたいと考えているというんです。ここ最近、同局のドラマ出演が多いのは事実ですし、レコ大のMCという大役を任せることで、土屋の格を上げようとしているのかもしれません」(同)

 現在、同局で放送中の『下町ロケット』に出演中の土屋。今年7月クールにはやはり『チア☆ダン』で主演を務めている。さらには、『下町ロケット』と同じく池井戸潤原作で、TBSが製作幹事となっている来年2月公開の映画『七つの会議』にも出演するのだ。

「土屋を売り出すとともに、“土屋といえばTBS”という状況を作り上げたいと考えているようです。彼女はものすごく真面目で、スタッフ受けもいい。TBSとしても、そういう好感度が高い女優を囲っておきたいという思いもあるのかもしれません。確かに、このまま土屋がドル箱女優になって、さらに局の顔となれば、TBSはウハウハです。それこそ、今の綾瀬はるかのような女優を囲うようなイメージ。TBSは、土屋を綾瀬クラスに押し上げて独占しようともくろんでいるのでしょう」(同)

 今後も、TBSの土屋起用は続くのだろうか?

「2019年にもTBSで土屋の主演ドラマが放送されるとのウワサは、チラホラ聞こえてきますね」(同)

 2019年は“TBSの顔”としての土屋太鳳を見る機会が増えそうだ。

宇垣美里だけじゃない! 山本里菜は「金持ち怖い」発言……“闇キャラ”が話題の女子アナたち

 最近、“闇深い”女子アナウンサーとして異彩を放っているのが、TBSアナウンサーの山本里菜だ。

 その美貌で2017年入社の大型新人として話題を呼び、現在は同局の『あさチャン!』『サンデージャポン』『爆報!THEフライデー』にレギュラー出演。着々とファンを増やしている。

 そんな山本アナは最近、主に『サンデージャポン』内で“闇深い”発言をポロリ。11月25日放送回では、藤田ニコル、池田美優(みちょぱ)、太田光代社長と一緒に、お酒を飲んでぶっちゃけトークをするVTRが放送。その中でニコルに彼氏の有無を質問された山本アナは「今、いないんですよ」と返答。さらに太田社長がスポーツ選手などと出会う機会があるだろうと水を向けると、山本アナは「お金持ちは逆に怖いです。お金で私のこと買えると思っているのかな、とか」と衝撃的な言葉を発する展開に。これにはニコルやみちょぱも驚き、「闇が深過ぎ」「何かありました?」と山本アナの心理状態を心配していたのだった。

「山本アナはさらにその後、『最近エゴサーチをするようになった。けっこう傷つきます』と白状するなど、酒が進むにつれどんどん闇深い調子を出していて、面白かったですよ。闇が深くてエゴサーチといえば、TBSには大先輩の宇垣美里アナがいますが、将来は宇垣アナを脅かすくらいの“闇キャラ”になる可能性があります」(テレビ局勤務)

 そして、“闇深い”を突き抜けて、ネクストステージに行っている様子を見せたのが最近、出産を経て仕事に復帰したテレビ東京の松丸友紀アナだ。

 松丸アナは今年10月から『ゴッドタン』(テレビ東京系)に復帰しているが、11月17日放送回ではなんと自身の“尿漏れ”を告白。番組内でレギュラー陣が暴露話をテーマにトークする中、松丸アナは自ら挙手し、「最近尿漏れが激しくて……」とカミングアウト。その後、番組内でゲームした時に尿漏れがあったことを告白し、「ちょっと漏れちゃいました」「骨盤底筋が緩んできちゃうんですよ。産後で」とサラッと言ってみせるなどし、その場の笑いをかっさらっていたのだ。

 

 この松丸のキレッキレのトークに対し、ネットも話題騒然。「松丸アナの尿漏れカミングアウトに今日一ときめいた」「松丸アナは本当にすごい。尿漏れの話をする局アナってなんだよ」「松丸アナで死ぬほど笑った。尿もれ対策に骨盤体操頑張ってください」と捨て身のトークに賞賛の声が相次いでおり、確固たる存在感を示している。

「松丸さんはある意味、闇深い(笑)。笑いを取りに行くためならなりふりかまわない姿勢が、バラエティを担当する女子アナの鑑ですよね。山本アナや宇垣アナもあそこまで頑張ってもらいたいものです」(芸能事務所勤務)

 テレビ業界で女子アナウンサーが生き残るには個性が命! 山本アナにもどんどん“闇キャラ道”を邁進してもらいたいところだ。

宇垣美里だけじゃない! 山本里菜は「金持ち怖い」発言……“闇キャラ”が話題の女子アナたち

 最近、“闇深い”女子アナウンサーとして異彩を放っているのが、TBSアナウンサーの山本里菜だ。

 その美貌で2017年入社の大型新人として話題を呼び、現在は同局の『あさチャン!』『サンデージャポン』『爆報!THEフライデー』にレギュラー出演。着々とファンを増やしている。

 そんな山本アナは最近、主に『サンデージャポン』内で“闇深い”発言をポロリ。11月25日放送回では、藤田ニコル、池田美優(みちょぱ)、太田光代社長と一緒に、お酒を飲んでぶっちゃけトークをするVTRが放送。その中でニコルに彼氏の有無を質問された山本アナは「今、いないんですよ」と返答。さらに太田社長がスポーツ選手などと出会う機会があるだろうと水を向けると、山本アナは「お金持ちは逆に怖いです。お金で私のこと買えると思っているのかな、とか」と衝撃的な言葉を発する展開に。これにはニコルやみちょぱも驚き、「闇が深過ぎ」「何かありました?」と山本アナの心理状態を心配していたのだった。

「山本アナはさらにその後、『最近エゴサーチをするようになった。けっこう傷つきます』と白状するなど、酒が進むにつれどんどん闇深い調子を出していて、面白かったですよ。闇が深くてエゴサーチといえば、TBSには大先輩の宇垣美里アナがいますが、将来は宇垣アナを脅かすくらいの“闇キャラ”になる可能性があります」(テレビ局勤務)

 そして、“闇深い”を突き抜けて、ネクストステージに行っている様子を見せたのが最近、出産を経て仕事に復帰したテレビ東京の松丸友紀アナだ。

 松丸アナは今年10月から『ゴッドタン』(テレビ東京系)に復帰しているが、11月17日放送回ではなんと自身の“尿漏れ”を告白。番組内でレギュラー陣が暴露話をテーマにトークする中、松丸アナは自ら挙手し、「最近尿漏れが激しくて……」とカミングアウト。その後、番組内でゲームした時に尿漏れがあったことを告白し、「ちょっと漏れちゃいました」「骨盤底筋が緩んできちゃうんですよ。産後で」とサラッと言ってみせるなどし、その場の笑いをかっさらっていたのだ。

 

 この松丸のキレッキレのトークに対し、ネットも話題騒然。「松丸アナの尿漏れカミングアウトに今日一ときめいた」「松丸アナは本当にすごい。尿漏れの話をする局アナってなんだよ」「松丸アナで死ぬほど笑った。尿もれ対策に骨盤体操頑張ってください」と捨て身のトークに賞賛の声が相次いでおり、確固たる存在感を示している。

「松丸さんはある意味、闇深い(笑)。笑いを取りに行くためならなりふりかまわない姿勢が、バラエティを担当する女子アナの鑑ですよね。山本アナや宇垣アナもあそこまで頑張ってもらいたいものです」(芸能事務所勤務)

 テレビ業界で女子アナウンサーが生き残るには個性が命! 山本アナにもどんどん“闇キャラ道”を邁進してもらいたいところだ。

『大恋愛』小池徹平が嫌すぎる!? 不快な“邪魔者”を登場させた脚本家・大石静は何を考えているのか

 小池徹平の“悲しきサイコ野郎”ぶりが非常に楽しくなってきた(個人の感想です)ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)も第7話。視聴率は9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回に続いて2ケタならず。非常に盛り上がってきたのに不思議だなーと思って巷の評判など覗いてみると、なるほどみなさん、その小池徹平が演じるMCI(軽度認知障害)患者・松尾への嫌悪感がすごいみたい。へー。

 というわけで、あえて松尾くん目線で振り返ってみます。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■松尾さん、苦しいです……

 いつのころからか、なんだか物忘れがひどくなったアラサー男子・松尾くん(小池)。周囲の勧めもあって念のため病院にかかってみると、若年性アルツハイマー病の前段階であるMCIと診断されました。

 小さい子どもに囲まれて、保育士として充実した日々を送り、明るく楽しく過ごしてきた松尾くん。顔面がすこぶるかわいいので、学生時代はすごくモテたことでしょう。

 ところが、MCIの診断によって、人生は暗転しました。最愛の奥さんは、病気のことを知るや否や松尾くんに三行半を突きつけ、旭川の両親も冷たくなったような気がします。

「きっと、僕なんか早くいなくなったほうがいいんです」

 病気の進行に怯えながら、東京で一人暮らしを続ける松尾くんは、主治医の井原先生(松岡昌宏)に笑顔でそんな言葉を吐くのでした。

 病気がわかってからも、保育園で子どもたちと接しているときだけは心が休まりました。子どもたちは、松尾くんがたとえ名前を忘れちゃったとしても、たいして気にしません。同僚もいい奴ばかりで、何かとフォローしてくれます。仕事を続けることが、病気の進行を遅らせることにもなるし、もしかしたら回復に向かうかもしれない。井原先生もそう言っているし、働き続けたいのに、園長先生が「もう事務に専念しろ」とか言うんです。奪われる、思い出を奪われ、家族を奪われ、今度は仕事まで奪われる──。

 保育園に居場所がなくなって、松尾くんは病院に入り浸るようになりました。食堂は安いし、みんな親切だし、病院にいるのがいちばん楽なのです。孤独で、誰も理解してくれなくて、井原先生も別に頼りになるわけじゃなくて、自分がこの先どうなるかはよくわかってる。そりゃもう当然、今すぐにでも死にたいわけですが、そういうわけにもいかないので、仕方ありません。

 そんなある日、すごい美人の女の人と出会いました。しかも松尾くんと同じ病気だといいます。間宮尚(戸田恵梨香)というその女性は、世間を騒がす流行作家(ムロツヨシ)の奥さんだそうです。どうやらラブラブのようですが、あの流行作家が尚さんのことを理解しているとは思えません。なぜなら、作家は健康だからです。同じ病気の自分こそが世界で唯一の尚さんを理解できる者であり、“奪われる側”である自分を本当に理解してくれるのは尚さんしかいないんです。どいつもこいつも健康で、人の気も知らないで、健康! 健康! クソが!

 そう考えたら、尚さんのことが猛烈に欲しくなりました。MCIについてはよく勉強したので、ちょっとショックを与えてやれば病気が一気に進行してアルツハイマー病を発症する可能性があることも知っています。自分からすべてを奪い去っていった世界から、今度は自分が尚さんを奪い返してやる。ついでにアホのヤブ医者・井原にも一泡吹かせてやろう。ざまあみろ、ヤブ医者。悔しかったら俺を治してみやがれ。治せよ! あんた権威だろ、どこが権威なんだよ!

■尚が真司と出会わなかった世界線

 書いててしんどくなってきたので、このへんでやめておきますが、松尾くんのキャラクター設計は見事です。まだたった2話しか出ていないサブキャラなのに、『大恋愛』というドラマのヒロイン・尚が“作家・間宮真司と出会わなかった世界線”を描き切っています。

「あんた権威だろ、どこが権威なんだよ!」

 ドラマの中で実際に、そう言って井原先生を責めたのは、松尾ではなく尚の夫・真司です。まだ真司は、尚の病気が治ることに希望を持っています。治ると信じているから、一進一退する病状に感情が揺り動かされてしまう。尚が自分との過去を忘れてしまうことが耐えられないし、尚と過ごす未来が消し飛んでしまうことも耐えられない。

 一方、松尾は回復をあきらめています。それはつまり、この広い世界に、松尾の病気が治ると信じている人間が誰ひとりとしていないということです。奥さんは逃げたし、井原先生は治してくれないし、過去にも未来にも誰ひとり、松尾の病気が治ると信じている人間がいないということなのです。

 だから松尾には、今しかありません。

「いいよ、殺しても、失うものは何もないから」

「何をされても平気なんだ、みーんな忘れてなくなっちゃうんだから」

「今欲しいものだけが欲しいんだ。尚さんが欲しいんだ。真司をぶっ殺してでもね」

 真司の目を余裕の表情で見つめて、堂々と言い放つ松尾の絶望の深さは計り知れません。

 

■なぜ松尾は不快なのか、大石静は何がしたいのか

 このドラマが松尾というひとりの患者を通して伝えているのは、「アルツハイマー病患者の絶望がどんなものか」という説明ではありません。「その絶望は健常者には決して計り知れないものである」というシンプルな主張です。もっと言えば、「わかってたまるか、理解したような顔してんじゃねえよ!」という糾弾ですらあります。

 冒頭に戻ります。松尾に対する嫌悪感をネットで拾ってみると、やはり「松尾の行動が理解できない」という声が多いようです。理解できないから不快で、嫌だ。嫌いだ。かわいそうな、かわいそうな、とってもかわいそうだけど素敵な真司と尚の純粋な大恋愛を邪魔するな。

 そう思われても仕方がないほどに松尾という人物の行動は奇矯だし、共感を拒むものです。また、小池徹平がパブリックイメージを裏切る完璧な“不快キャラ”を演じ上げていますし、おそらく老けメイクを施していると思いますが、“元美少年”がそのまま老人になっちゃったような造形としての悲惨さも表現されているように感じます。そして、明確な意図を抱いた無邪気さもまた、視聴者の恐怖(≒不快感)を煽っているのでしょう。

 そういう理解不能で共感を拒むキャラを登場させて、脚本家の大石静さんは何を語ろうとしているのか。視聴率ガタ落ちですけど、いったい何を考えているのか。

 おそらくこの『大恋愛』というドラマは、素敵な恋愛劇のデコレーションに包みながら、その実「理解を拒む者」や「理解し得ない場所にいってしまった者」を、それでも理解しようとする試みなのではないかと思います。なんとか、どうにかして寄り添おうとする人間の生きる様を描こうとしているのだと思います。

 作家・真司は「物語を書く者」である大石さんの分身でしょう。物語を書いて、誰かを理解することは、その人を孤独や絶望から解放することです。物語には、その力がある。物語は人を救う。物語を作るとは、そういう行為である。

 つまり大石さんは、テレビドラマという物語の中で、この世界における「物語」の存在意義を語っているのではないかと思うんです。長年キャリアを積んで大御所と呼ばれるようになった大石さんが、改めて「私は物語の力を信じる」と、ド正面から語ろうとしているドラマが、今回の『大恋愛』なのかなと、今回を見ていて、そんなことを感じました。

 それはもしかしたら昨今のアレなドラマ業界全体に対する、大先輩としての危機感の表れなのかもしれませんけれども、そういった覚悟を作品の中で表現されることは単純に感動的だし、関わっているスタッフ・キャストにとって幸せなことなんだろうなと想像しつつ、今夜、第8話。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

下請けをバカにするヤツは下請けに泣くはめに!! 変人・軽部が笑ったよ『下町ロケット』第7話

 戦国武将・織田信長は「人生は50年。天界に比べ、人間の一生は夢か幻みたいなもの」という言葉を残して本能寺で散ったそうです。戦国時代と比べ、現代では日本人の平均寿命も大きく伸びました。40代~50代は言ってみれば“オッサン盛り”です。体のいろんなところから、オッサン汁が溢れ出し、実に味わい深い世代なのです。『下町ロケット』(TBS系)の主人公・佃航平率いる中小企業「佃製作所」は、戦国時代同様に誰が敵か味方か分からない経済戦国時代をまさに絶賛サバイバル中です。アクの強いオッサンキャラクターが群雄割拠する『下町ロケット ヤタガラス』第7話を振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

「佃製作所は切れ!」。神田正輝演じる「帝国重工」の“ダーティ重役”的場の顔面クローズアップから第7話は始まりました。次期社長の座を狙う的場は、財前部長(吉川晃司)が企画立案した無人農業ロボットを、自分の手柄にしようとしています。長年、「石原プロモーション」の重役を務めていたせいもあってか、『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)のドック刑事もすっかり腹黒い役が似合うようになりました。

 財閥系の大企業「帝国重工」は戦車などの軍需産業にも関わっているので、無人で動く農業トラクターなんて簡単に自社で製造できるだろうと的場は高を括っているのでした。「佃製作所」を製造ラインから外すように命じたその舌で、農業ロボット開発の第一人者である野木教授(森崎博之)が引き続き協力するように、佃社長(阿部寛)に頼めと言い出します。的場の無茶ぶりに、財前部長は苦悶します。神経の弱い人なら、心の病に罹ってしまいそうです。大企業の暗黒面がまざまざと描かれます。

■悪役たちのデフレーション現象

 舞台は変わって、新潟県燕市。実家の農業を継いだ殿村(立川談春)の前にも悪役が立ちはだかります。妻・咲子(工藤夕貴)が実家の様子を覗きに東京から訪ねてきたので、いいところを見せようと張り切っていた殿村ですが、お米の販売所で唖然としてしまいます。消費者に人気だった「とのむらの米」はそれまで販売所の目立つところに置いてあったのに、隅っこに追いやられていました。農林協に勤める吉井(古川雄大)の地味な嫌がらせでした。

 翌朝、殿村家の玄関前には生ゴミがぶちまけられていました。これも、どうやら吉井の仕業のようです。日本の農業の未来を考える財前部長らに比べ、何とスケールの小さな嫌がらせでしょうか。ミュージカル界の貴公子・古川雄大は、小悪党ぶりを楽しげに演じています。

 さらに場所は変わって、時代劇『水戸黄門』(TBS系)に出てきそうな立派な料亭。的場に恨みを持つ「ダイダロス」の重田社長(古舘伊知郎)はダースベイダー化した「ギアゴースト」の伊丹社長(尾上菊之助)らを集めて、ニヤニヤと的場に煮え湯をのませる策略を練っています。ダークサイドに墜ちた彼らは、成功者を地獄に引きずり込むのが愉快で堪りません。

「ヤタガラス編」は、どこもかしこも悪人ばかりです。古舘率いる悪のマシン軍団に加え、天才エンジニア・島津(イモトアヤコ)の後釜となった「ギアゴースト」の開発主任・氷室(高橋努)や的場の太鼓持ち・奥沢(福澤朗)も実に憎々しい表情で、ヒール役は過剰供給状態です。悪役俳優の存在価値が暴落しないか、ちょっと心配になります。

 これだけゲス野郎が多いと、「佃製作所」きっての変人・軽部(徳重聡)がまともに見えてくるではありませんか。「帝国重工」から切り捨てられた佃社長ですが、織田信長のようにここで散るわけにはいきません。目先の利益を求めるのではなく、日本の未来のために農業ロボットを独自開発することを全社員の前で宣言するのでした。「目指すは、まったく別次元のトランスミッションだ!」という佃社長の雄叫びに、トランスミッション開発チームの軽部は「ムフッ」と小さく笑みをこぼします。変人・軽部の表情の変化を追っているだけで、我々視聴者もほっこりするのでした。

■首都圏と地方との視聴率格差が明確に

 佃社長を差し置いて、第7話の主人公となったのは「TEAM NACS」のリーダー・森崎博之演じる野木教授でした。大学時代の親友・佃社長に説得され、「帝国重工」との気乗りしない農業ロボットの開発を続けていた野木教授がついにブチ切れます。演技もビミョーな元日本テレビアナウンサーの福澤朗演じる奥沢が、まさに怒りの琴線にジャストミートしてしまったのです。野木教授と農業ロボットの持つ大きな可能性について語り合っていた佃社長を見つけるなり、「下請けさんはこちらの指示に従えと言っているんですよ」と慇懃無礼な言い回しで、この場を立ち去るように奥沢は命じます。「佃製作所」だけでなく、全国の下請け業者を敵に回す大失言です。大企業の看板という虎の威を借る奥沢に向かって、野木教授は一喝します。

「開発コードはくれてやる。ただし、世界中に公開してやる。下請けが必要ないというなら、下請けぬきで作ってみろ!」

 社内での保身しか考えていない奥沢を一刀両断した野木教授の鮮やかな啖呵に、佃社長に同行していた技術開発部の山崎部長(安田顕)もテレビを観ていた視聴者も溜飲が下がる思いでした。この様子を黙って眺めていた軽部は、白い歯を見せて笑っています。ひねくれ者の軽部と視聴者とのハートがシンクロした瞬間でした。台詞は決して多くない軽部ですが、彼の一喜一憂ぶりから目が離せません。

 さて、第7話の視聴率ですが、12.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と先週の13.1%からさらにダウンして、前シリーズも含めてワーストとなってしまいました。東京に本社のあるTBSの営業部や広告代理店は『下町ロケット』新シリーズの数字が伸び悩んでいることを懸念していると思いますが、ロケ地となっている新潟県や北海道では軒並み高視聴率を記録しているそうです。殿村が農業に専念するために退職した第5話は新潟地区で25.7%、森崎演じる野木教授が初登場した第6話は札幌地区で19.4%をマークしています。新しい時代の農業をテーマにした新シリーズを地方の人たちは身近に感じ、都心の人たちはさほど興味を感じないようです。関東地区の数字だけでは読み取れない面白さが新シリーズにはあるようです。

 第7話の終わりに、的場が陣頭指揮を執った大型農業ロボット「アルファ1」と重田社長たちが開発した小型農業ロボット「ダーウィン」がそれぞれ完成。さらに次週以降は佃社長が独自に試作した農業ロボットも加わり、三つ巴のロボットウォーズが勃発します。経済戦国時代を制するのは、いったい誰になるのでしょうか。
(文=長野辰次)

『クレイジージャーニー』が『イッテQ!』ロケ現場に遭遇! あぶり出される「ネタかぶり」問題

 21日放送の『クレイジージャーニー ゴールデンSP』(TBS系)において、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)との思わぬコラボレーションが見られた。番組の常連出演者である丸山ゴンザレスがブラジル・リオデジャネイロを訪れていたところ、『イッテQ!』ロケ中のANZEN漫才・みやぞんと遭遇した。みやぞんは丸山に握手を求めるなど、気さくな振る舞いを見せた。

 このハプニングが用意されたものか、偶然なのかは定かではないが、図らずも「ネタかぶり」問題を浮き彫りにしたともいえるだろう。

「『イッテQ!』も『クレイジージャーニー』も、広い意味で“変わり種の旅”をテーマとするドキュメントバラエティー番組です。世界の変わったスポットや、面白い人物などを取り上げるのですから、どうしてもネタかぶりは生じますね。今回のような同時期に同じ場所のロケを行いバッティングしてしまうことも起こり得るでしょう。さらに、この手の番組は一度使ったテーマを、違う切り口で取り上げるといったことも難しいため、どんどんネタ不足に陥っていきます。結果的に『週刊文春』(文藝春秋)に報じられたような、実質的なやらせに手を染めざるを得ない事情も理解できますね」(業界関係者)

『クレイジージャーニー』は、2015年4月開始で、旅系バラエティーとしては後発にあたる。その分、さまざまな工夫がなされている。

「ひとつは、有名タレントではない人物を起用した点ですね。スラムや裏社会の取材を得意とするジャーナリストの丸山ゴンザレス、『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)などのヒット作で知られる紀行作家の高野秀行、世界の奇妙な場所を取り上げた『奇界遺産』(エクスナレッジ)などで知られる写真家の佐藤健寿などが出演しています。通常のテレビ番組ならば彼らは裏方のブレーンとして関わりますが、それを素のままテレビに出した点がウケたといえるでしょう」(同)

 この手法は『クレイジージャーニー』の専売特許となっており、ほかの番組がやれば即パクリと見なされ叩かれてしまう。旅番組は、ほかのジャンルに比べ制作過程で困難が多そうだ。
(文=平田宏利)