テレビ朝日系で通年放送されている『科捜研の女』や、2クール連続の『相棒 season18』を除き、10月期の連続ドラマ(民放、午後8~10時台)が最終回を迎えた。平均視聴率で堂々の1位に輝いたのは、米倉涼子主演の人気シリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(同)。全10話の平均視聴率は18.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、秋ドラマだけでなく2019年の連ドラの中でも首位の高記録をマークした。
12年に第1シリーズが始まった『ドクターX』。今回で第6シリーズとなり、米倉や内田有紀、遠藤憲一、岸部一徳といったお馴染みのメンバーに加えて、市村正親、ユースケ・サンタマリア、武田真治、清水ミチコ、オリエンタルラジオ・藤森慎吾、戸塚純貴、今田美桜らが仲間入りした。初回で20.3%と高視聴率を記録するも、以降は10%台で遷移。シーズン内の最高が20.3%、最低は5話の15.9%だった。
10月期・年間でもトップに君臨した『ドクターX』だが、ドラマ自体の人気度は低下傾向にある。単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)の数字で見ていくと、第2~5シリーズは平均20%台をキープしていたものの、今期は過去最低の平均18.9%(第1シリーズ)をも下回り、自己ワーストを更新してしまった。
ベスト2位は、木村拓哉主演の『グランメゾン東京』(TBS系)で、全11話の平均は12.7%。こちらは、ある事件をきっかけに失墜したフランス料理の天才シェフ・尾花夏樹(木村)が、仲間とともにミシュランの三ツ星獲得を目指して立ち向かう姿を描いた“大人の青春”ストーリー。鈴木京香、沢村一樹、及川光博、尾上菊之助、Kis-My-Ft2・玉森裕太ら豪華キャストの共演も話題を呼び、初回は12.4%でスタートした。
最終回の放送後は「めちゃくちゃ最高のドラマだった」「毎週笑えて泣けて、心を動かしてくれるドラマだった。絶対に続編を作ってほしい」「日本中がキムタクに惚れ直すドラマだった」と絶賛の声が続出。8話で自己ワーストの11.0%を獲るも、最終回は16.4%の最高記録で有終の美を飾った。
ベスト3位に入った高畑充希主演の『同期のサクラ』(日本テレビ系)は、平均10.9%でフィニッシュ。17年7月期の『過保護のカホコ』制作チームが集結し、主演の高畑と脚本家・遊川和彦が再タッグを組んだ作品。初回は8.1%で、ランキングも13位中8位という中途半端な結果だったが、この後は9~12%台と徐々に2ケタが増え、最終回は自己最高の13.7%で幕を閉じた。
10月期の下位3作品は、初回視聴率ランキングと同じ順位と顔ぶれが並んだ。ワースト3位は、名取裕子&麻生祐未がバディを組む痛快サスペンスエンターテインメント『特命刑事カクホの女2』(テレビ東京系)で、全7話の平均は5.1%だった。放送時間帯は金曜午後8時台で、7月期は小泉孝太郎主演の『警視庁ゼロ係 ~生活安全課なんでも相談室~ SEASON4』が6.5%(全8話)で終わったが、今回はこれよりダウン。4話は3.8%という深夜ドラマ並みの数字を記録しており、次シーズンを制作するとなれば、リスク覚悟の戦いになるのかもしれない。
ワースト2位は、新木優子&高良健吾がW主演を務めた『モトカレマニア』(フジテレビ系)。初回は5.6%で始まり、全9話の平均は4.4%で終了。15年にEXILE・AKIRA主演で放送された『HEAT』(フジ系)の6話でマークした歴史的な低記録・2.8%には届かなかったものの、4話で自己ワーストの3.0%を獲ってしまうなど、放送中から打ち切りがささやかれるように。以降も4%台が続き、最終回も上昇することなく、4.2%で大敗を喫した。
ワースト1位になったのは、初回4.5%スタートだった中谷美紀主演『ハル ~総合商社の女~』。放送枠は、毎クール最下位が定番になりつつあるテレビ東京の「ドラマBiz」(月曜午後10時台)の作品で、全8話は全て3~4%台。平均は4.2%で、反町隆史主演の7月期『リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~』の平均3.8%はわずかに上回った。20年の1月期は、同局の『警視庁ゼロ係』でも主人公を演じる小泉主演の『病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~』が始まるが、果たしてこちらはヒット作になるだろうか?
20年1月期のフジ系では、月9枠で18年に放送された『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』の続編が控え、前回の平均10.6%を超えられるかが見もの。一方で、向井理主演の本格サスペンスドラマ『10の秘密』、松下奈緒主演の『アライブ がん専門医のカルテ』の可能性は未知数であり、ひとまず初回視聴率に注目が集まる。
TBSは、日曜劇場枠が竹内涼真主演『テセウスの船』で、上白石萌音×佐藤健によるラブコメディ『恋はつづくよどこまでも』や、伊藤英明が僧侶でありながら救命救急医でもある異色の役柄を務める『病室で念仏を唱えないでください』と、バラエティに富んだラインアップ。吉高由里子が週刊誌記者の主人公を演じる『知らなくていいコト』、天海祐希主演『トップナイフ―天才脳外科医の条件―』(ともに日本テレビ系)も、視聴率ランキングの上位候補作だろう。初回放送を心待ちにしたい。
【2019年秋ドラマ(午後8~10時台、民放5局)平均視聴率一覧】
1位『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系・木曜午後9時)全10話/18.4%
2位『グランメゾン東京』(TBS系・日曜午後9時)全11話/12.7%
3位『同期のサクラ』(日本テレビ系・水曜午後10時)全10話/10.9%
4位『シャーロック』(フジテレビ系・月曜午後9時)全11話/9.8%
5位『まだ結婚できない男』(フジテレビ系・火曜午後9時)全10話/9.3%
6位『俺の話は長い』(日本テレビ系・土曜午後10時)全10話/8.5%
7位『G線上のあなたと私』(TBS系・火曜午後10時)全10話/7.7%
8位『4分間のマリーゴールド』(TBS系・金曜午後10時)全10話/7.4%
9位『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』(日本テレビ系・日曜午後10時30分)全10話/6.9%
10位『特命刑事カクホの女2』(テレビ東京系・金曜午後8時)全7話/5.1%
11位『モトカレマニア』(フジテレビ系・木曜午後10時)全9話/4.4%
12位『ハル ~総合商社の女~』(テレビ東京系・月曜午後10時)全8話/4.2%
※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第2位以下を四捨五入。19年4月より通年放送中の『科捜研の女』と、10月から2クール連続で放送する『相棒 season18』(ともにテレビ朝日系)はランキング対象外とする。