KADOKAWA贈賄問題で…西島秀俊主演の北野武新作映画にお蔵入り危機?

 東京地検特捜部は14日、出版大手・KADOKAWAの会長である角川歴彦容疑者を逮捕した。東京五輪・パラリンピックのスポンサー契約をめぐる贈収賄事件で逮捕された大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者に対し、大会スポンサーの選定で有利な取り計らいを受けた謝礼などとして、総額6900万円の賄賂を提供していた贈賄の疑いが持たれている。

 今回の事件で、スポンサー企業の経営トップが逮捕さ…

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まだ『けものフレンズ』騒動は忘れられていなかった……カドカワ株主総会で寄せられたユーザーの不信

 まだ、みんながみんな、忘れていたわけではなかった。6月20日に開催された、カドカワ株式会社の株主総会は、昨年来のカドカワに対するユーザーの不信を発露する場となった。

「出席者には、KADOKAWA直営電子書籍サイトBOOK☆WALKERのギフトカード1,000円分や、ニコニコ動画のテレビちゃんのトートバックが配布されたりしたほか、最新の作品を紹介するパネルも展示されていました。雰囲気は、さすがに株主総会だからなのか、落ち着いていましたね」

 そう話すのは、株主総会に参加した株主の一人だ。この日の株主総会に集まったのは100人ほど。決して、荒れることはなかったものの、質疑応答では、昨年来同社が抱える問題に次々と厳しい質問が寄せられたのである。

 それら厳しい質問の中でも痛烈だったのは、昨年大騒動になった『けものフレンズ』の、たつき監督解任をめぐる問題。今回の株主総会で質問した株主は、2017年末のニコ生でテレビ東京の細谷伸之氏プロデューサーが「たつき監督を継続した方が売上は良かっただろう」と指摘した件を持ち出し、解任理由を聞いた。

 これに答えたのは、カドカワの井上伸一郎氏。井上氏は、KADOKAWAは13社の出資会社の1つであり、各社の統一した意見として解任に至ったと説明。その上で、解任というよりも、制作会社が製作委員会の要望に必ずしもマッチしなかったこと。騒動を受けて話し合いを行ったものの、折り合わなかったことを説明した。

 さらに「けもフレ問題で、カドカワが悪人である」という流れに対して、釈明してはどうかという質問に対して、答えたのは同社代表取締役の川上量生氏。川上氏は、KADOKAWAやドワンゴが矢面に立つ形となってしまったことを「ドワンゴ側はある種、事故に巻き込まれた形」と発言。そもそも、騒動の矛先が向いたことに違和感を抱いていることを匂わせた。

 改めて『けものフレンズ』をめぐり、いまだユーザーの間にさまざまな思いが渦巻いていることを示したこの騒動。

 株主総会ゆえにか、井上氏や川上氏は簡潔だが丁寧な回答をしているように思える。とはいえ、結局はどういうことだったのか、いまだに事実関係もはっきりとはしていない。

『けものフレンズ』を通じてカドカワに不信感を持ち続けるユーザーは絶えないのか。
(文=是枝了以)

「今からでも遅くない、たつき監督を戻せ」カドカワの決算で見えた『けものフレンズ』ファンの怒り

 5月、カドカワ(旧KADOKAWA・DWANGO)の発表した2018年3月期(17年4月~18年3月)の連結決算のうち、営業利益が前期比62.6%減の31億円と大幅に減益した問題が注目を集めている。

 減益に至った理由は、かねてより問題になっているニコニコ動画の「オワコン」化である。月額540円を支払う有料のプレミアム会員は、16年のピーク時に256万人。その後、下降線をたどり、2017年12月末時点で214万人と落ち込んだが、18年に入り、この3月には207万人にまで減少。ここに、新バージョンのスマホ向け新サービスなどの開発と改善費用がのしかかったのが原因だ。

 そうした中、減益の大きな要因としてユーザーから指摘されている問題がある。昨年、世間を大いに騒がせた『けものフレンズ』の、たつき監督降板騒動が、それである。

 カドカワの決算が発表された途端に指摘されたのは、まず、この降板騒動。SNSや掲示板のあちこちでは「たつき監督の降板によって、そっぽを向いたファンたちが、プレミアム会員を切ったのが原因ではないか」という指摘がなされている。

 たつき監督の降板騒動が、どれほどのニコニコ動画離れを引き起こしたかはわからない。ただ確かなのは、作品のファンたちがこの事件を忘れることも許すこともないということ。

「あの騒動では、カドカワに対するファンの怒りが爆発したわけですが……熱心なファンはいまだに漢字でもアルファベットでも、カタカナでも、とにかく見るものに『かどかわ』という文字が入っているだけで怒りが込み上げてくるようです」(熱心な作品ファン)

 あの一連の騒動は、一時はオワコンになりかけていたコンテンツが一人の才能によって救われる奇跡。そして、それが組織の論理によって奪われる悲劇を目の当たりにしてくれた。

 それに対するファンの怒りは「ニコニコプレミアム解約祭り」へと発展した。それまでも、使い勝手の悪さから批判されていたニコニコ動画だが『けものフレンズ』の問題で、完全にそっぽを向かれることとなったわけだ。

 すでに事件からは半年以上。言及されることは少なくなったとはいえ、決算にまで影響を与えているという“事実”は、再びファンの怒りを再燃させようとしているかのように見える。

 今からでも遅くない。たつき監督を戻せ。
(文=是枝了以)

現場レベルでは変化なし……KADOKAWAの組織再編は、引越準備なのか?

 4月に大規模な組織再編を行ったKADOKAWA。その再編の理由をめぐりさまざまな憶測が流れている。

 今回の組織再編のもっとも大きな動きは、アスキー・メディアワークス事業局の解体だ。これまであった文芸・ノンフィクション局が文芸局に名称変更。アスキー・メディアワークス事業局は文芸局に吸収されることになった。

「昨年、アスキー・メディアワークスの代表取締役を務めたこともある佐藤辰男氏が取締役相談役に就任。塚田正晃執行役員が、アスキー・メディアワークス事業局長から外れ、旧・角川書店の文芸出身だった郡司聡氏が、アスキー・メディアワークス事業局も担当するなどの動きもありましたが、文芸局と統合されたのは、どういう理由なのか。ちょっと理解に苦しんでいます」(出版業界関係者)

 ここでさらに注目されているのはアスキー・メディアワークスの看板ともいえる「電撃文庫」の配置だ。KADOKAWAのラノベレーベルは、エンタテインメントノベル局の傘下にあるのだが、電撃文庫だけは文芸局傘下になっているのだ。

「ご存じの通り、ラノベの読者層は既に年齢を重ねています。電撃文庫を文芸局傘下にする背景には、年齢層の広がりを受けて、より上の世代に対応できるラノベを作っていく意図があるのではないでしょうか」(同)

 KADOKAWAでは2015年に、2013年のグループ各社との合併によって生まれた社内カンパニー制を廃止し、コミックや雑誌などジャンルごとの「局」への再編を実施。この再編で「角川書店」や「富士見書房」などはブランドとしてのみ残ることとなった。1945年の創業以来続いた「角川書店」の名前は、ここに歴史の役割を終えていたが、アスキー・メディアワークスだけは会社の部門として残っていた。

「電撃文庫系の編集部は、文芸局・電撃メディアワークス編集部としては残りますが、組織名としてのアスキー・メディアワークスは消滅することになりました。さすがに伝統のある名前だけに組織名から外すのは社内でもさまざまな意見があったそうです」(同)

 伝統ある組織名を消滅させる方向へと舵を切ったのは大きな変化。ただ、実際にこの組織再編によって、なにか大きな変化があったのだろうか。上記、再編の該当となった某編集部の編集者に聞いてみると、

「いや……特に、現場レベルではなんにもなくて。いつも通り出勤して仕事している毎日なんですけど……」

 とはいえ、大規模な再編。とりわけ、電撃文庫も文芸局傘下となる変化は気になる様子。

「なんだかんだといっても、角川書店は文芸から始まった会社ですから、現代の文学ともいえるラノベを重視しているのではないでしょうか……ともあれ、現実的な線としては所沢移転に向けた部署の整理だとウワサされています」(同)

 ……え、もしや組織再編は引っ越しの準備?
(文=是枝了以)

また調整能力のなさが露呈……『ブギーポップは笑わない』緒方剛志氏の怒りは電話一本ですんだハズ

 待望のアニメ化が話題となっている『ブギーポップは笑わない』。その盛り上がりに水を差す騒動になっているのが、原作小説でイラストを担当している緒方剛志氏の怒りのツイートだ。これをめぐって、またぞろKADOKAWAの調整能力のなさに呆れる声が出ている。

 この問題の発端となったのは、アニメ化が発表された直後からの緒方氏の一連のツイートだ。

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 緒方氏は「僕は一ミリも仕事をさせていただいていない」などと発言。さらに、ティザービジュアルが公開されると「てめー誰だ。一回も見たこともない。家にコピー紙一枚、JPEG一枚来たこともない絵が公式とか言ってて笑う。笑わないのに」と激怒のツイートを繰り返したのだ。

 緒方氏の怒りの原因は、アニメ化にあたり、まったく携わることができていないこと。現在公開されているスタッフ一覧では、緒方氏は「原作イラスト」と表記。キャラクターデザインには澤田英彦氏の名前がクレジットされている。澤田氏はマッドハウスに所属し『ワンパンマン』の作画監督などを担当してきた人物。今回が初のキャラクターデザインでの参加となっている。

 どうも20年あまり読み継がれた名作のアニメ化でありながら、緒方氏本人は何ひとつ関わらせてもらえていない怒りが爆発した様子だ。

「もちろん原作のイラストレーターがアニメに口を出す権利なんてありません。とはいえ、緒方氏はキャリアも長いですし、作品もラノベ史上に名高い名作。当初注目されたのは、緒方氏のイラストも大きな要因でした。なのに、1ミリもアニメに関われないとなれば、あまりいい気分じゃないでしょう。編集者にはそれを察知して、話くらいつけておく余裕がなかったんでしょうか。またKADOKAWAか……と思ってます。電話の1本でもしておけばよかったのに、していなかったんでしょうか?」(あるラノベ編集者)

 なお、緒方氏の記した「ねじ式のキャラがわたせせいぞうの世界に来た気分」の作品は、江口寿史氏の短編集『江口寿史の爆発ディナーショー』(双葉社)に収録された「わたせの国のねじ式」で読めることは、記しておきたい。
(文=特別取材班)

「助けて! 所沢なんて行きたくないよ……」本社の“ド田舎移転計画”にKADOKAWA全社員が悲痛な叫び

「所沢になんて、行きたいワケがないだろ!!」

 誰もが、そんな悲痛の声を上げているという。それが、現在のKADOKAWAの社内の状況である。1月末に同社が、2020年に完成を目指している新たな拠点施設に、本社機能を移すと言及しているからだ。

 現在、同社が建設を予定している「ところざわサクラタウン」。印刷工場や物流倉庫、さらに、アニメ専門の美術館や図書館なども備えた複合文化施設だ。同社によれば、出版に必要な機能をすべて集約するとともに、関係の深いオタクカルチャーの拠点となる予定だという。

 だが、社長が「この施設に本社機能の半分を移転する」と言及したことで、社員に動揺が走っているのだ。

 出版業界では、同社の目論見は、すでに他の出版社も実施していることを大規模にしたものだと見られている。

「本社ビルを建て替えた小学館もそうですが、集英社から岩波書店まで、たいていの老舗出版社は不動産収入が大きなウェイトを占めています。新潮社なんて、神楽坂駅周辺に会社や社長一族の名義で多くの不動産を持つ大地主ですし……」(出版社社員)

 KADOKAWAの目論見は、不動産収益の最適化。現在の飯田橋の本社ビルは、貸しビルにして収益を得たほうが都合がよいというわけだ。

 新たな拠点となる「ところざわサクラタウン」は、JR武蔵野線の東所沢駅から徒歩12分の距離。都心からは遠く、所沢市の中心市街地からも私鉄・JRを乗り継ぐかバスを待つ必要があるなど、交通の便もかなり悪い。一説には「在宅ワークを中心にすれば、出社の必要もないじゃないか」という理由で移転方針が決まったともいわれる。仮に最寄りの東所沢駅周辺や、近隣の秋津・清瀬あたりの物件を社宅として借りても、貸しビル収入で十分に採算がとれるということらしい。

 この発表を受けて、幾人かの同社社員に話を聞いたところ、一様に困惑の声を漏らした。

「いよいよ、この会社はヤバいのではないかと思った」「編集部がなくて、編集者ができるか」など、誰一人として、移転計画を支持する声は聞こえてこない。

 さらには、こんな話も。

「まだ、どの部署が移転対象となるのかは、まったく決まっていません。なので、どうやって上に『自分たちの編集部は都内にないと仕事ができない』とアピールするかを、ひそかに話し合っていますよ」(ある社員)

 また、中には「東所沢駅から一駅で西武池袋線に移動できます。この路線沿いには、マンガ家が多いから、まずマンガ編集部は、すべて移転という話も……」と語る社員も。

 全社員に影響を及ぼしそうな一大計画。この計画が現実になった時、日本のオタクコンテンツは、どう変化するのだろうか。
(文=是枝了以)