ポドルスキだけじゃない! Jリーグの罵詈雑言は日常茶飯事?

 J1リーグが絶好調だ。ゴールデンウィークに開催されたJ1リーグ第10節だが、9試合の合計観客数は25万9,521人。1試合平均約2万8,836人で、節ごとの合計観客数のリーグ史上最多記録を更新した。

 JリーグはDAZNからの巨額の放映権を得て以降、日本No.1スポーツの座をプロ野球から奪取する勢いである。

 その一方で、暗い話題もあった。J1リーグ第8節の浦和レッズ×ヴィッセル神戸戦では、神戸のFWルーカス・ポドルスキがボールパーソンに対して、ドイツ語で「ボールをよこせ! クソ野郎」と罵声を浴びせたシーンが放送されてしまった。このシーンは欧州でも取り上げられ、大騒動に発展。結果、ポドルスキは厳重注意となった。

 ミックスゾーンを通らなかったり(参照記事1)、相手チームと大乱闘を起こしたり(参照記事2)、何かとお騒がせなポドルスキがまたもや……と思いきや、Jリーグではこの手の発言は珍しくないとサッカーライターは明かす。

「2017年にも、J2選手がボールパーソンを突き飛ばす事件(参照リンク3)がありました。このようなわかりやすい事案があればメディアが騒ぎ、Jリーグ側もアクションを起こしますが、その手前の攻撃的な発言は日常茶飯事です。たとえば、J1第9節の横浜F・マリノス×鹿島アントラーズ戦でも、ラインを割ったボールを鹿島の大岩剛監督がすぐに渡さなかったことに横浜選手がいら立ち「渡せよ! 早く!」と言ったのがマイクに入りました。相手監督とはいえ、15歳以上年上ですよ? 試合中にエキサイトしてしまうのは仕方ありませんが、選手のそういった振る舞いは、サポーターやサッカー少年にも悪影響を与えてしまいます」

 先日、J3ギラヴァンツ北九州のMF加藤弘堅が「僕の友人が週末に子供を連れてJリーグを見にスタジアムに行ったそうです(中略)ただ近くにいた大人の方が大声で暴言を言っていたそうで、その子供がそれ以来、スタジアムに行くのを怖がるようになったみたいです。。。」とツイートして話題になった。

 選手もサポーターも、日頃の罵詈雑言がJリーグの品格を下げていることを理解しなければいけない。

(文=TV Journal編集部)

元日本代表レジェンドが率いるチームが軒並み低迷……Jリーグ序盤戦を終え、分かれた明暗

 サッカーJ1リーグ序盤戦を終え、チームの明暗が分かれ始めている。

 まず明となったチームの筆頭といえるのが、大分トリニータだ。開幕前にサッカーライターたちが「大分は予算的には厳しいが、戦術スタイルが一貫しているという強みがある」と語っていたように(参照記事1)、その強みがフルに発揮され、4月25日現在4位につけている。

 同様に首位のFC東京、2位のサンフレッチェ広島、3位の名古屋グランパス、5位の鹿島アントラーズも、一貫された戦術で結果も内容もついてきている。

 不思議なのは浦和レッズ。6得点7失点の得失点差は-1と、下位にいてもおかしくない数字にもかかわらず、4勝2敗2分けで6位につけている。内容も低調なパフォーマンスではあるが、それでも確実に年間で1タイトルは獲得するオリヴェイラ監督のスピリットが浸透し始めたゆえんの数字だろう。

 一方で、8位のコンサドーレ札幌は13得点13失点で4勝4敗というわかりやすい成績に。攻撃型で素晴らしいパフォーマンスは見せるものの、勝負弱いペトロビッチ監督の色が出ている。ある意味、オリヴェイラ監督と同じで、自らの色を持っているともいえる。9位の横浜F・マリノスもポステコグルー監督らしいサッカーを展開している。

 そして、チームとして強固な色を持っている川崎フロンターレは現在7位。ただ、チームに焦りはなく、ここから徐々に順位を上げていくはず。10位の松本山雅FCと12位の湘南ベルマーレも近年作り上げたチームカラーに迷いはない。明とはいかない順位ではあるが、悲観的になる必要はない。

 暗といえるチームに部類されてしまいそうなのが、13位の清水エスパルス、14位のセレッソ大阪で、監督の手腕は申し分ないのだが、なぜか結果がついてこない。内容は悪くないだけに、シーズン中盤に向けて勝ち点を重ねないと、フロントも心中するか否かの判断が難しくなる。

 また、ガンバ大阪はメンバー的に上位にいてもおかしくないはずなのに、現在15位と低迷している。レジェンドでもある宮本恒靖監督が2年目となる今季で、チームに上積みを与えられるかにかかっている。

 そんな宮本監督よりも危険な状況に置かれているのが、ジュビロ磐田の名波浩監督だ。昨季同様にチームに上積みがなく、チーム戦術を見失っているようにすら映る。16位という数字は重く受け止めなければいけない。そういった意味では、17位のベガルタ仙台も渡辺晋監督が就任して6年目であり、過渡期なのかもしれない。

 18位のサガン鳥栖に至っては、降格筆頭候補になっている。韓国やイタリア式の守備的サッカーから、スペイン式の攻撃サッカーにかじを切ったものの、まったく機能せず。フロント周辺もバタついており、危険なにおいが充満している。

 ヴィッセル神戸も同様で、11位という悪くない順位につけているものの、名前のあるリージョ監督が辞任(参照記事2)し、結果のない吉田孝行監督に交代したが、果たして外国人選手たちがついてくるか?

「神戸の優勝は絶対にない。このままだと降格するのは磐田と鳥栖」

 サッカーライターたちは記者室で、そう語り合っていた。

(文=TV Journal編集部)

リージョ監督辞任の原因はやっぱり三木谷氏? ビッグクラブ気取りのヴィッセル神戸に未来はあるのか

 またまたヴィッセル神戸の監督が交代となった。

 これで3季連続シーズン途中での監督交代、この1年半で3回も監督が替わっている。しかも、今回は神戸のオーナーである楽天の三木谷浩史会長が三顧の礼で迎えたスペインのフアン・マヌエル・リージョ監督を解任したから驚きだ。クラブからのリリースでは、「本人が成績に対して考える部分があり、辞任した」とされているが、監督辞任と同じタイミングで主将を辞任したルーカス・ポドルスキが意味深なツイートをするなど、真相はやぶの中である。

 いったい何があったのだろうか? サッカーライターに話を聞いた。

「リージョ監督は就任して半年がたったばかりで、5勝4分け4敗。神戸は常に上位争いをしてきたクラブではなく、“成績を気に病んで辞任した”というのは不可思議です。確かに今季も勝負弱いところはありましたが、それは三木谷会長がケガ明けのセルジ・サンペールを獲得してきてから。サンペールが先発した3試合で9失点と数字にも表れている。もしかすると、サンペールを使うようにという指示が監督にあり、そういった三木谷氏の現場介入に嫌気が差したのかもしれません」

 三木谷氏は、オーナーを務めるプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスでも、現場介入を行っている。2011年には、コーチ人事はもちろん、選手にレポート提出を命じたことをスポーツ紙にすっぱ抜かれた。

 神戸でも同様に現場介入を行っていたようで、「三木谷氏が現地観戦する御前試合で情けない試合をすれば、監督は解任される」というのがサッカー界の通説となっていた。三木谷氏のこういった振る舞いは、サッカー界では普通のことなのだろうか?

「レアルマドリードのフロレンティーノ・ペレス会長やチェルシーのロマン・アブラモヴィッチ会長などは、現場に介入ことで知られています。一方、監督は介入を嫌がりますから、不協和音が生じ、交代させられる。でも、それはリーグ戦で優勝争いを常に行うような常勝チームでの話です。監督希望者はいくらでもいますし、どんな監督が来ても、すぐに戦術にフィットできる世界的スター選手がそろっている。チームが結果を出すからこそ、会長が独裁者でいられる。しかし、神戸はそもそもJリーグですら優勝争いに絡めていないのに、頻繁に監督交代を行っても強くなりません。そこから脱却するために、長期的な展望でリージョ監督を招聘したと思っていたのですが……」(同)

 今回の辞任を受け、後任には前監督の吉田孝行氏が就任。チームの総責任者である三浦淳寛スポーツダイレクターは、今季終了まで吉田体制を続けると明言した。

 だが、その約束が反故にされたとしても、もはや誰も驚かない。吉田監督の後に、世界No.1の監督が就任し、半年で解任されたとしても「あぁ、またか」で終わるだろう。もはや三木谷氏が会長兼監督になるしかない。そんな皮肉すら聞こえてくる。

(文=TV Journal編集部)

ナイツ&三四郎の「Jリーグ漫才」に、判定検証……Jリーグの動画コンテンツが攻めてる!?

 スポーツを楽しむ上で、審判の判定についてあれこれと議論することも重要な要素のひとつだ。そんな判定をめぐる問題で非常に考えさせられる記事が先日、「サッカーダイジェストW eb」に掲載された。

『あの番組ができたのはかなり大きい』山形vs.琉球戦で起きたPKジャッジ問題とGKコーチの切なる想い

 記事で考察されているのは、3月24日に行われたJ2リーグ5節・モンテディオ山形対FC琉球でのPKの場面。山形のGKが一度は見事に止めたにもかかわらず「PKやり直し」の判定になったことをめぐって、各プレーヤーやコーチの意見、そしてこの問題のシーンを扱ったJリーグ公式チャンネル「Jリーグジャッジリプレイ」の内容について掘り下げている。

 この記事を読んで、そして言及されている「Jリーグジャッジリプレイ」を見て思ったことは、「こりゃ、確かに判定に問題がある」ということ以上に、「サッカー界の映像施策は本当に素晴らしいな、それにつけても野球界は……」ということだった。

 記憶に新しいセンバツ甲子園での「サイン盗み騒動」しかり。開幕したばかりのプロ野球でも毎日のように繰り返される「リクエスト制度」(判定に異議がある際に、監督が映像による検証を要求できる)しかり。審判の判定・判断をめぐる話題には事欠かない野球界ではあるが、高野連やNPBが映像を使って「どんな意図で、このような判定を下したのか? 判定に整合性はあったのか?」といったことを解説したり、検証したりすることはない。

 一方のサッカー界はといえば、レフェリングに関する疑問やルールをわかりやすく解説し、審判についての理解・関心を深めてもらうことを目的として、オフィシャルで「Jリーグジャッジリプレイ」を制作。しかも、出演するのがJリーグ副理事長である原博実氏。組織トップ2の男が率先して“物議を醸した場面”を選び、「いろいろ議論するきっかけになれば……」と紹介する。昨年は不定期掲載だったが、好評だったためか、今では毎週掲載に切り替わっている。

 この積み重ねがファンのサッカーIQや観戦力を高め、長い目で見ていけばファンの固定化はもちろんのこと、審判レベルの向上、さらにいえば日本サッカーのレベルアップにだってつながっていくのではないだろうか。

 さて、本稿でさらに取り上げたいのは、「Jリーグジャッジリプレイ」だけにとどまらない、サッカー界における映像施策の充実っぷりだ。Jリーグ公式YouTubeチャンネルではさまざまな企画がめじろ押しで、もちろん、無料で楽しむことができる。

 Jリーグの公式映像企画といえば、5年前に話題になった「Jリーグ×キャプテン翼」を覚えている人は多いかもしれない。日本代表クラスの選手たちが、キャプ翼の必殺シュートを画像加工なしで本気で再現する映像は実に見応えがあった。

 この企画ほどバズってはいないが、ほかにもサッカーのライト層に向けた施策を次々に打ち続けている。今年でいえば、開幕直前に三四郎とナイツの2組を起用して「Jリーグ漫才」を4本アップ。Jリーグに関しての基本的な情報を紹介する――という要素が強いために少し説明的すぎるとはいえ、ナイツなんて本来、野球界で大切に扱わなければならない人材のはず。野球漫才でおなじみのナイツが、サッカー語れるの? という興味とともに思わず見てしまう。

 ほかにも、またまた登場、原副理事長がお届けするJリーグをもっと好きになる情報番組「JリーグTV」では、原さんがYouTuberとなって、ファンから届いた情報をもとにスタジアムグルメを楽しんだり、原さんの裁量で突如プレゼント企画が始まったりと、いい意味での雑さ・緩さのなかで、ピックアップマッチを解説していく。

 もちろん、純粋にサッカーのプレーを楽しみたい人に向けて、毎回違った視点でスーパープレーを紹介する「J.LEAGE Top10」や試合のハイライト動画も充実。民放での各サッカー番組も顔負けのラインナップだ。ファン目線に立った施策、という意味において、日本のスポーツ界ではサッカーが一歩も二歩も先んじていることは間違いない。

 第一生命保険の調査によれば、平成30年間における「大人になったらなりたいもの」で、男の子の1位は常に野球かサッカー。結果は野球の15勝13敗2分けだったという。

 もっとも、サッカー界がここまでファン施策を打ち続ける一方で野球界が変わらないのだとしたら、令和の時代、もうサッカーが不動の1位になってしまっても不思議ではない。

 プロ野球12球団が危機感を抱いてファン施策を展開しているのは、もちろん知っている。ただ、野球界の本気を示すためには、NPBが率先して面白みのある企画、ファン目線に沿った施策を打つことが必要なのではないだろうか?

(文=オグマナオト)

 

20年ぶりの「コパ・アメリカ」出場も、日本代表はベストメンバーじゃない!?

 サッカー指導者たちから、日本サッカー協会(JFA)やJリーグに対して落胆の声が漏れている。

 というのも、今年6月にブラジルで開催されるコパ・アメリカ2019に、日本代表がベストメンバーで臨まないことが明らかになったからだ。

 コパ・アメリカは4年に一度、南米で開催される世界最古のナショナルチームによる大陸選手権大会。1993年からは、北中米大陸のメキシコやアメリカなども招待国として参加しており、過去に日本代表も参加したことがある。今から20年前、初のFIFAワールドカップ出場となった98年フランス大会後に発足した、トルシエジャパン時代だ。

 結果はというと、1分け2敗の惨敗で予選リーグ最下位となった。同グループとなったパラグアイ、ペルー、ボリビアとは日本開催の親善試合で戦ったことはあったが、コパ・アメリカでの南米代表チームは別物だった。

 たとえば、日本での親善試合では2勝4分け1敗と勝ち越していたパラグアイに、コパ・アメリカでは0-4でボコボコにされてしまう。

 そんなビッグトーナメントに20年ぶりに参加することになった日本代表だが、Jリーグ開催中ということもあり、日本代表招集メンバーには「Jクラブからは1チームにつき1人まで」という制約がつくという。これに、サッカー指導者たちから「Jクラブは自チームの利益しか考えていないのか?」などと怒りの声が上がっている。

「トルシエジャパン時代に明確になったように、日本での親善試合は多くの国が観光気分で来ており、真剣勝負とは程遠い。逆に言えば、コパ・アメリカはワールドカップ並みの真剣勝負です。そんなめったに経験ができない、選手が伸びる場があるのに、国内の調整不足が原因でベストメンバーで臨めないなんて、もってのほかです。さらに、今秋から欧州ではUEFAネーションズリーグ が始まるので、しばらくは欧州の強豪国との親善試合は不可能でしょう 。そういった背景を考えても、この貴重な機会を逃さぬよう、将来の日本代表を担える選手たちを監督が選んで参加させるべきです」(サッカー指導者)

 一方でJクラブからすると、今年は1月にアジアカップで選手を日本代表に取られており、6月にも取られるとなると、大きな痛手だ。

 であるならば、Jリーグ側が日程を調整すべきだが、18チームまで増えた現在のJ1でリーグ側ができる調整といえば、過密日程にするくらい。これでは選手が疲弊する。

 となると、JFA側が、コパ・アメリカの開催周期とかぶっているアジアカップの周期をずらしてもらえるようアジアサッカー連盟に求めればよかったが、そんな政治力はなかった。

 過去にも、若き日のGK楢崎正剛やDF森岡隆三がコパ・アメリカでの経験から、日本を代表する選手に成長していった。東京五輪を控える選手たちの経験のためにも、コパ・アメリカへはベストメンバーで参加するべきだろう 。

(文=TV Journal編集部)

球界のレジェンド・イチロー引退で考える、”キングカズ”三浦知良が現役を続けられる理由

 日本プロ野球界だけでなく、アメリカ・メジャーリーグのレジェンドでもあるイチロー(45)が引退した。

「50歳までは現役としてプレーする」と公言していただけに、日本で行われたメジャーリーグ開幕シリーズの第2戦後、引退が発表された時は日本中が驚いた。各局のニュース速報になったくらいだ。

 とはいえ、引退は遅すぎたのかもしれない。2018年シーズンはパフォーマンスが上がらず、打率は2割まで落ち込む。結果、同年5月からマリナーズとの契約が「スペシャルアシスタントアドバイザー(会長付特別補佐)」となり、選手としては残り試合に出場しないことが発表された。

 そして迎えた19年シーズン。2試合の出場は勝ち取ったものの、6打席で5打数無安打。そういった背景を考えれば、引退はやむなしであり、ゆえに「引退を撤回してくれ!」といった声は上がっていない。

 そんな球界のレジェンドが引退した一方で、サッカー界のレジェンドであるキング・カズこと三浦知良(52)は、23日に行われたJ2第5節のFC岐阜戦に2年ぶ りに先発出場を果たす。横浜FCの今季ホーム初勝利に貢献……ということになっているが、カズに代わって入ったイバが2得点に絡んで勝利したというのが実情だ。

 実際のところ、カズは戦力になっているのか? とサッカーライターたちに聞いたところ、「キレはないので、アタッカーとしては苦しい。かといって、ボランチなどでプレーする俯瞰力もない」などと 厳しいコメントばかりだった。

 それでも、カズの引退を促す声はない。いったいなぜなのだろうか? スポーツライターに聞いた。

「野球は数字に出やすいんです。わかりやすく言えば、投手は防御率、打者は打率に表れます。今回のイチローの2試合だって、野球を知らなくても、打率を見れば悪いのはわかりますよね? 18年からのイチローは、メジャーリーグのレギュラーでプレーできる数字を残せていない。ゆえに、引退に対して、多くの人たちが納得したのでしょう。しかし、サッカーは野球よりも数字に表れづらい。もちろん、Jクラブも試合の個々の細かいデータは持っていますが、欧州のようにファン向けには公表していません。そういったこともあり、一般にはカズのデータが伝わりづらい。さらにいえば、アタッカーに必要な瞬発系の数値ですが、カズはかなり厳しいでしょう。ですが、スポーツニュースはカズの過酷な筋トレや持久系のトレーニングを取り上げるため、まだまだ現役を続けられそうな印象を与えているかもしれません」

 カズが偉大なアスリートなのは間違いない。だが、アタッカーとして活躍できる数字を残しているのかとなると微妙だろう。イチロー引退に、カズは何を思うだろうか?

(文=TV Journal編集部)

サガン鳥栖のF・トーレスがブチ切れ! 原因は「ルール誤認」と「審判員のレベル」?

 先日行われたJ1第3節のFC東京戦で、サガン鳥栖のフェルナンド・トーレスが怒りを爆発させた。

 トーレスは17歳でスペインのアトレティコ・マドリードでデビューすると、端整なルックスと温和な性格で一躍人気選手に。大柄で空中戦に強いだけでなく、スピードとテクニックも兼ね備え、“エルニーニョ”(神の子)と呼ばれた。

 その活躍を買われ、イングランドプレミアリーグのリヴァプールFCに移籍し、チーム得点王に。とどまることを知らないトーレスは、チェルシーでFAカップとUEFAチャンピオンズリーグの2冠に貢献し、スペイン代表としてもFIFAワールドカップ2010年南アフリカ大会を制覇するなど、世界的スターにまで上り詰めた。

 その後、ACミラン、アトレティコを経て、18年から鳥栖に加入したのだが、同じスペインのアンドレス・イニエスタやダビド・ビジャほどの活躍をJリーグでは見せられていない。

 それどころか、Jリーグではトーレスのいら立ちばかりが浮き彫りになっている。3節のFC東京戦では、67分にファウルを受けると、自分の前に立ちはだかったFC東京選手を突き飛ばして警告を受けている。

 試合後のミックスゾーンでは、記者からの「判定にイライラしているように見えますが?」という質問に、「サッカーが日本の中では違うものなのかな? と思っている。日本のルールブックを買って、適応するように勉強します」と皮肉り、最後には「日本の審判はもっとルールを勉強したほうがいい」と吐き捨てた。

 いったい、彼に何があったのだろうか? サッカーライターに聞いた。

「まず忘れてはいけないのが、サッカーの最高峰は欧州チャンピオンズリーグです。そこに出場している選手とJリーガーに差があるように、欧州チャンピオンズリーグの審判とJリーグの審判にも差がある。あと、この試合でいうと、トーレスのルール誤認もあります。トーレスが怒りを見せたクイックスタートと失点後のキックオフですが、どちらも現行のルールでは正しく運用されていた。トーレスは、以前もJリーグの試合で、オフサイドのリスタートを古いルールで認識していたので、審判側だけでなく、トーレスも勉強しなければいけない部分があると思います」

 加えて鳥栖は3節を終えて、いまだに無得点。しかも、チャンスもあまり作れていない。チームメイトとうまくいっていないイライラが、審判に向かったという側面もあるのかもしれない。もしくは「だから日本というレベルの低いリーグは……」といった慢心があるのだとしたら、トーレスはJリーグでは輝けないであろう。

(文=TV Journal編集部)

サッカーライターがぶっちゃけ! ヴィッセル神戸、“VIPトリオ”獲得も優勝できない!?

 サッカーファンが待ちに待った、2019年シーズンのJリーグが開幕した。注目は、2010年のW杯優勝メンバーで、スペイン代表歴代最多得点を誇るビジャ、同じく元スペイン代表のイニエスタ、元ドイツ代表のポドルスキの“VIPトリオ”を擁するヴィッセル神戸だ。

 やはり、優勝候補は神戸なのだろうか? サッカーライターたちに訊いた。

「確かに“VIPトリオ”は世界に誇れる3トップですが、それを率いるリージョ監督に優勝争いなどの経験がないのが気がかりです。リージョ監督は興味深いサッカーをすると思いますが、優勝するためには監督の“優勝請負人度”と守備力、そして点を獲れるセンターフォワードが必要になります。そういった意味でも、最も優勝に近いのは、川崎フロンターレ。昨季2位のサンフレッチェ広島と、3位でAFCチャンピオンズリーグを制した鹿島アントラーズは大きな補強ができなかった一方で、川崎が補強したロンドン五輪得点王のFWダミアンは今季の得点王筆頭候補です。補強という意味では、資金力があり、昨季、的確な補強を行った名古屋グランパスも期待できます」

 07年、08年、09年と鹿島を率いてJリーグ3連覇を成し遂げたオリヴェイラ監督が率いる浦和レッズについては、「オリヴェイラ監督の“勝利こそ全て”というメンタリティ―が浦和というクラブや現在の選手たちにどこまでマッチするかが未知数」とのことで、やはり川崎優勝を予想するサッカーライターが多い。

 続いてFC東京や横浜F・マリノス 。昨季J2東京ヴェルディで手腕を見せたロティーナ監督を招へいしたセレッソ大阪にも注目が集まっている。コンサドーレ札幌は今年も旋風を巻き起こしそうだが、「優勝はないだろう」とのこと。

 では、J2に自動降格しそうなチームは?

「予算的には大分トリニータと松本山雅FCが下位ですが、両チームともに戦術スタイルが一貫しているという強みがあります。一方で、カレーラス新監督は面白そうですが、フロント周辺がバタついているサガン鳥栖や、名波浩監督にマンネリが感じられ、上積みを見せられていないジュビロ磐田のほうが危険かもしれません。特に鳥栖は戦術も大きく変わるので、カレーラス監督次第でしょう」

 今年も残留争いは混沌となりそうだが、降格しそうな2チームをぶっちゃけてもらうと、

「大分か鳥栖か磐田では?」という歯切れの悪い答えが。今季の、近年にない激戦ぶりをうかがわせる。

(文=TV Journal編集部)

Jリーガー“泥沼民事訴訟”の行方……セカンドキャリアを暗転させる「投資トラブル」の罠

 サッカーJ1リーグ・ヴィッセル神戸DFの伊野波雅彦が、今シーズン限りでJ2・アルビレックス新潟を退団・現役引退したMFの梶山陽平に民事訴訟を起こされたことがわかった。

 昨年8月、伊野波は友人の実業家が運用する「月利7%」という高配当を謳った投資に、「大丈夫だから」「万が一の時はオレが保証する」などと、梶山を勧誘。当初は配当はあったものの、今年6月以降は配当が停止。伊野波は梶山に「元本は必ず(実業家から)返させる」と請け合い、実業家に対応を迫ったが、「投資リスクが顕在化して配当できない」と主張され、返金を拒否されてしまう。そのうち実業家と音信不通となり、事態が改善されないまま、梶山が投資によって2,500万円を失ったとして損害賠償を請求する裁判を起こした、というのが事の次第。

「伊野波は2014年のブラジルW杯代表、梶山も2008年の北京五輪代表に選ばれるなど、いずれも国内では屈指の好選手でした。同い年で、かつて在籍したFC東京ではチームメイトとして仲がよかった2人が、金銭をめぐって争いを繰り広げてしまうのは、本当に残念です」(サッカーライター)

 最近は、Jリーガーの投資トラブルが相次いでいる。

 先頃、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の建設・管理に関わるスマートデイズが経営破綻し、シェアハウスのオーナーへの賃料が未払いとなる事態が、スルガ銀行の不正融資とともに発覚して、世間を騒がせた。被害に遭った多くの個人投資家が悲鳴を上げる中、昨シーズンにJ1・ベガルタ仙台で現役引退したFWの平山相太も、このシェアハウスに投資して損害を被っているという。

「被害額は1億円以上と聞いています。超高校級プレーヤーとして注目を集めたものの、プロ入り後は尻すぼみとなり、早すぎる引退を余儀なくされた平山としては、これから長い人生の生活設計を考えると、大きな痛手です。物心ついた頃からサッカーしかしてこなかったため知識もないのに、投資に手を出してしまったのが、運のつきでしたね。伊野波と梶山にしてもそうです。月利7%なんて、あり得ないほどの高配当な上、投資に“絶対”はないのに、ウサン臭い儲け話に安易に乗ってしまう。彼らに投資リテラシーがないのは明白です」(同)

 もっとも彼らとて、好きで投資話に乗ったわけではないだろう。現役引退後の生活を考えると、やむにやまれぬ気持ちだったに違いない。

「Jリーガーの収入はプロ野球選手に比べて、決して高額ではないですからね。プロ野球選手の平均年俸が3,826万円であるのに対し、J1プレーヤーが2,313万円(ともに17年)。しかも、プロ野球は外国人選手を除いた数字ですが、J1は外国人を含んでいますから、日本人Jリーガーの収入はもっと低いはず。代表選手でも、Jリーガーの最高年俸は槙野智章(浦和レッズ)の1億円どまり。年俸数千万円の代表選手なんて、ゴロゴロしていますよ。加えて、現役引退年齢が平均26歳と、Jリーガーの選手寿命は短い。現役時代に稼いだお金を引退までにできるだけ増やしておきたい、と思うのは人情でしょう」(同)

 くだんの裁判は、第1回口頭弁論が4日に東京地裁で開かれた。友人の実業家に“広告塔”として利用された可能性が高い伊野波だが、実業家に対する債権回収に巻き込まれた不当な訴訟であり、法的責任は一切ないとして、裁判所に請求棄却を求めている。

 今後の展開が注目されるところだ。

Jリーグはソシャゲ課金から学ぶべし!? テレ東『FOOT×BRAIN』ホリエモン回が面白すぎ

「サッカーはこれから頑張んないと、ヤバイなと思いましたね」

 多彩なジャンルの知を楽しみながら、サッカーの可能性を広げるテレビ東京の『FOOT×BRAIN』。2011年の放送開始から8年目の今年、春に放送日時の変更(日曜昼→土曜深夜へ)、夏には皆藤愛子卒業&大幅なセットチェンジという2度にわたるリニューアルを経て、最近やたらと面白い回が続く。その象徴が12月2日放送の堀江貴文ゲスト回「ホリエモン登場!『サッカー界はやばい』ズバリ物申す!」だった。

 面白かった理由は2つ。ひとつは単純に、堀江の知見がサッカーやスポーツビジネスを知る上で意義深いものだったこと。そしてもうひとつが、ここ最近の『FOOT×BRAIN』から感じる“継続性”だ。

 15年にJリーグのアドバイザーに就任した堀江。自らの役割を「極端なことを言う係」「(試合以外の)周りの何かを見るのが仕事」と評したが、なかなかどうして、今回の番組では極端どころか至極真っ当で、うなずける話が多かった。

 たとえば、プロスポーツにとって積年の課題ともいえる「人気が先か、強化が先か」論について。堀江は、「みんなチーム強化をすれば人気が出ると思ってるんだけど、間違いなく逆。強化より先に人気を出さないと。弱くてもファンが来てくれるチーム作り、環境作りをしないと」と断言する。その実例として挙げていたのがプロ野球だ。

「人気が出たチームは絶対強くなる。野球だってそうじゃないですか。広島カープって、10年前15年前って万年最下位みたいなチームだったのが、いまや3年連続で優勝して。なんで強くなったかといえば、マツダスタジアムでしかないと思う」

「あの雰囲気がまたいいんですよ。夏場にちょっと風が吹いてくるスタジアムにいることが価値。そうすれば、あとはいつの間にか強くなるんですよ」

 サッカーの話をするはずが、野球について語る堀江。04年、球界再編問題での新球団設立断念によって球界と袂を分かった男が、プロ野球をしみじみと語る姿がなんとも味わい深かった。

 このほかにも、

・社交場としてのスタジアムの可能性

・ジャパネットたかた(V・ファーレン長崎)はいかにすごいか

・ピークシフト対策(渋滞を防ぐ)としてのスタジアムグルメ

・ピークシフト対策としてスタジアムにスーパー銭湯を作ろう

・競技人口減少に対抗するための外国人枠の撤廃

などなど、さまざまな実例や各クラブの取り組み、自らのアイデアを紹介していく。

「彼氏に連れてこられた彼女が『また行こう』ってなるような仕掛けをしてるかな?」と疑問を投げかけ、「1回来た客には2回目の無料チケットを渡せばいい」「3回目は友達連れてきたらキャッシュバックとか」と、ソシャゲ課金から学ぶべきと説いてみせる。

 ちなみに、堀江のJリーグアドバイザーとしての報酬は月額3万円。「これだけの情報で3万円。どんだけコスパがいいんだよ」と番組MCの勝村政信は驚いてみせたが、この日の番組自体が知的な刺激に満ちたコスパのいい30分間だった。

 そして、このホリエモン回が意義深かったのが、ここ最近の『FOOT×BRAIN』との継続性の部分。「この話、ちょっと前にも別なゲストが言っていたことと通ずるな」とリンクする話が多かったことだ。

 たとえば、「ピークシフト対策としてスタジアムにスーパー銭湯を作ろう」という堀江の提言は、11月に放送した「J1長崎社長・高田明が語った驚きの地域再生プラン」回において、V・ファーレン長崎の高田社長(元ジャパネットたかた社長)が明かした、ホテル・スタジアム構想と同じだ。

 この点は番組内で勝村も言及。すると堀江は「ジャパネットはすごいんですよ」と熱く語ってみせた。こうした名物社長同士の横のつながりも楽しい。

 また、堀江が提言したソシャゲ的チケット展開は、前週11月25日放送の「いま名古屋が熱い!一歩先のグランパスの集客戦略とは!?」で紹介されていた「3試合観戦で1試合無料」というチケット戦略と重なる。事実、今季の名古屋は常に降格圏争いに身を置く(順位的には)苦しいシーズンだったが、観客動員数ではクラブ史上最多を更新。堀江が語った「強化より先に人気を出さないと」を地で行く形となっていた。

 こうした“継続性”は、「また同じ話か」ではなく、「立場が違っても目指すものは同じになるのか」という気づきになるし、次はどんな話が聞けるのか? と、翌週以降、またこの番組を見るモチベーションにもなる。

 堀江がこの日語ったのは、ファンをいかに常連化させるか、という問題提起であり、アイデア。その意味で最近の『FOOT×BRAIN』はリピーター、つまり慣れ親しんだ視聴者にうれしい作りになっているのだ。

 こうした“経営視点のJリーグ”は『FOOT×BRAIN』で定期的に取り上げてきた話題ではあるが、今夏のリニューアル以降、明らかに多くなった印象を受ける。以前はもっと、戦術の話や日本代表についての話題、他競技から学ぼう、といったテーマが多かった。

 もちろん、それらもサッカーファンとしては知りたい話題ではあるが、極論すればこの番組でなくても触れる機会はある。だが、小難しい話ではなく、知的にサッカーを楽しめるコンテンツはなかなか少ない。だからこそ引き続き、『FOOT×BRAIN』らしさ、テレビ東京らしさ、深夜らしさを意識した番組作りで、今まで以上にサッカーファンの知的好奇心を広げてほしいのだ。

 この日の番組終了後、MC勝村政信が番組公式サイトでこんなことを書いていた。

「サッカーでも、たくさんのオプションを持っている選手、チームは強い。死ぬほどトレーニングを積んだ人にしか、オプションを作ることができない」

 日本サッカーの発展のためには、『FOOT×BRAIN』というオプションが必要だ、と思わせる番組作りを引き続き期待したい。

(文=オグマナオト)