『くそみそテクニック』でおなじみ薔薇族編集長・伊藤文學氏による講演会「一人ぼっちの人たちをつないで」に行かないか

『くそみそテクニック』でおなじみ薔薇族編集長・伊藤文學氏による講演会!「一人ぼっちの人たちをつなぐ」会にいかないかの画像1伊藤文學講演会

 山川純一氏の『くそみそテクニック』でおなじみ日本の同性愛雑誌のパイオニアである薔薇族の伝説的な編集長・伊藤文學氏が講演会を開催する。

 テーマは「一人ぼっちの人たちをつないで」をつなぐ、だ。講演会のテーマは、月刊サイゾーで連載中のコラムからきたものである。

 まだ現在のようにLGBTに理解がほとんどなく、いわゆる同性愛者に対して差別と偏見が横行していた時代から、そういった人たちによりそっていた伊藤文學らしいテーマといえよう。

 開催日は12月16日で、会場はホテルニューオオタニ ガーデンコート1階 紀尾井フォーラムだ。主催はアンバーワールドアソシエイツ。

 同社代表の林由香里氏は美に精通した女性だが、なぜLGBTに関した講演会を主催したのか訊ねてみたところ、「美しいものにスポットライトを当てたいのです」と、こうした文化に大きな理解力を示していた。

 いまではゲイであることがタレント化するなどし、LGBT文化が世間一般に認められ、差別や偏見の少ない時代になってきた。いまの時代を伊藤文學氏はどう考えているのか。ここまでくるのに、彼はどのように偏見と闘ってきたのだろうか。当日はLGBT文化の第一人者として貴重な話が聞けるにちがいない。

 チケットはアンバーワールドアソシエイツのツイッターからDMを送るか、電話かFAXにて申込みとなる。

 席数は限られたものとなるので、早めに申し込もう。

伊藤文學講演会
「ひとりぼっち」の人たちをつないで
12月16日(日)
ホテルニューオオタニ ガーデンコート1階 紀尾井フォーラム
13時より開演
入場料 2,000円
チケットはこちらからDMを送るか、03-1587-1777まで電話

アンバーワールドアソシエイツ公式ツイッター
https://twitter.com/KohakuAmberAWA

 

『くそみそテクニック』でおなじみ薔薇族編集長・伊藤文學氏による講演会「一人ぼっちの人たちをつないで」に行かないか

『くそみそテクニック』でおなじみ薔薇族編集長・伊藤文學氏による講演会!「一人ぼっちの人たちをつなぐ」会にいかないかの画像1伊藤文學講演会

 山川純一氏の『くそみそテクニック』でおなじみ日本の同性愛雑誌のパイオニアである薔薇族の伝説的な編集長・伊藤文學氏が講演会を開催する。

 テーマは「一人ぼっちの人たちをつないで」をつなぐ、だ。講演会のテーマは、月刊サイゾーで連載中のコラムからきたものである。

 まだ現在のようにLGBTに理解がほとんどなく、いわゆる同性愛者に対して差別と偏見が横行していた時代から、そういった人たちによりそっていた伊藤文學らしいテーマといえよう。

 開催日は12月16日で、会場はホテルニューオオタニ ガーデンコート1階 紀尾井フォーラムだ。主催はアンバーワールドアソシエイツ。

 同社代表の林由香里氏は美に精通した女性だが、なぜLGBTに関した講演会を主催したのか訊ねてみたところ、「美しいものにスポットライトを当てたいのです」と、こうした文化に大きな理解力を示していた。

 いまではゲイであることがタレント化するなどし、LGBT文化が世間一般に認められ、差別や偏見の少ない時代になってきた。いまの時代を伊藤文學氏はどう考えているのか。ここまでくるのに、彼はどのように偏見と闘ってきたのだろうか。当日はLGBT文化の第一人者として貴重な話が聞けるにちがいない。

 チケットはアンバーワールドアソシエイツのツイッターからDMを送るか、電話かFAXにて申込みとなる。

 席数は限られたものとなるので、早めに申し込もう。

伊藤文學講演会
「ひとりぼっち」の人たちをつないで
12月16日(日)
ホテルニューオオタニ ガーデンコート1階 紀尾井フォーラム
13時より開演
入場料 2,000円
チケットはこちらからDMを送るか、03-1587-1777まで電話

アンバーワールドアソシエイツ公式ツイッター
https://twitter.com/KohakuAmberAWA

 

BLが廃れるときは来るのか? 溝口彰子氏が語る「イケメン同士の恋愛」を描く先にあるもの

 BL(ビーエル)とは「ボーイズラブ(Boys’ Love)」の略で男性同士の恋愛を軸とした物語ジャンルだ。作者も読者もほぼ100%女性で、サイゾーウーマンの女性読者なら一度は読んだことがある人も多いだろう。

 あまり詳しくない人からすると、BLといえば、学園モノでイケメン同士の恋愛関係の物語を想像しがちだが、最近では単に男同士のロマンスというだけではなく、現実でも実現していないような、ゲイに寛容な社会を描く作品も目立ってきているという。そのような、性の多様性がさらに広がった将来の日本社会を先進的に描いているともいえるBLの、時代による変化や未来の可能性ついて、『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』(太田出版)『BL進化論[対話篇] ボーイズラブが生まれる場所』(宙出版)の著者でBL研究家の溝口彰子氏に聞いた。

■従来のBLとは違う「進化形BL」とは

 1990年代、商業的にも大きく盛り上がりを見せたといわれるBL。しかし、当時は現代よりも同性愛者に対する偏見が強く、そうした社会を反映した作品が多かったと、溝口氏は分析する。

「90年代のBL作品の多くは、男性同士の恋愛やセックスを描きながらも、『俺はホモなんかじゃない。お前が好きなだけだ』とホモフォビア(同性愛嫌悪)的なセリフを言うキャラクターが登場していました。当時は今以上に同性愛者に対する偏見や差別も強かった時代ですが、BL作家や読者がそれを疑問視せず、BLの男性キャラを実際のゲイとは違うものと規定していたんですよね。しかし、それでもまだ現実社会やゲイ雑誌よりもBLの方が男性同性愛を明るく描くことが多かった」

 当時は、今ではよく聞く性的マイノリティを指す「LGBT」といった言葉もなく、友達や家族など周囲の人たちにも打ち明けられず悩む当事者がほとんどだった。そのため、BL愛好家女性たちはゲイの現実を知らないまま、架空の美男キャラを描いたり読んだりしていた。それは、自分たちが女性であることで生じる家父長制からの抑圧をはじめとした、現実から逃避するためだったという。しかし、2000年代を迎えると、これまでとは違った新たな作風の作品が増えてきたそうだ。

「2000年代には、同性愛者である主人公たちの幸福を願う作家たちの想像力によって、まだ実現されていないゲイ・フレンドリーな人々や社会が描かれる作品群が出てきます。それらの作品の中では、同性愛者のセクシュアリティを否定、揶揄することが受け入れられない社会が到来しているのです」

 性の多様性の実現とジェンダー格差の解消に向かうヒントを与えてくれるBL作品を、溝口氏は「進化形BL」と名付けた。実社会よりも性の多様性に寛容な社会、いわば進化を先取りした世界が描かれている、というわけだ。

 「進化形BL」は、性の多様性に寛容な社会を描くだけでなく、当事者であるゲイが抑圧されずに自分らしく生きていくようなストーリー構成が特徴で、その代表作が溝口氏によれば、中村明日美子氏の漫画「同級生シリーズ」だという。

「舞台は男子校で、主人公は茶髪でチャラくて女の子にモテモテの草壁くんが、ふとしたきっかけで優等生の左条くんと仲良くなり、恋に落ちていくストーリー。この展開自体はよくあるのですが、自分の同性愛感情の気づきや、友達や両親にどうカミングアウトするのかなどが、丁寧に描写されていて、現実社会でも参考になるほどリアルなのです」

 このシリーズは現在6冊発売されていて、主人公2人の恋愛だけでなく、中年男性と高校生のカップルも登場し、今の日本には表出し得ない性のあり方を受け入れる社会が描かれている。

 さらに重要なのは、「進化形BL」の作者の多くが「この社会で同性愛者がより幸福に生きられるためにはどうすればいいのか」といった命題を特別に意識せず、自らと読者を楽しませるため、想像力を膨らませながら、娯楽作品として生み出している点にあると、溝口氏は指摘する。そのため、性の多様性を読者も楽しみながら理解できるのだ。

■同性愛者に対する偏見がなくなれば、BL文化は廃れる?

 一昔前まで「禁断の愛」として扱われることが多かったBL。それゆえ、同性愛者に対する偏見がなくなった結果、タブー感が薄まり、魅力を失うということにはならないのだろうか。

「確かに同性愛が社会に受け入れられることで、タブーとしての描かれ方はされなくなるかもしれませんが、以前対談したBL好きで知られる作家の三浦しをんさんが言われたことが一番端的な説明で、私も同意します。つまり、『異性愛が一般的な日本社会で、男女の恋愛物語が描かれない時代はなかった』ということです。人間同士が一緒にいれば、何らかの軋轢、感情が生まれ、ドラマに発展します。それは社会状況が変化しても変わらないでしょう」

 諸外国と比べて、日本においては同性愛者の人権をめぐる法的な整備などが遅れている。そんななか、有名俳優がラジオでBL好きを公言したことが話題になった。また、男性アイドル同士がキスをしてみせるなど、男性同士の親密さを女性ファンに向けて“演じる”ことも増えてきた。それに対して「BLという枠組みを利用している」との批判もあるだろう。しかし、このように社会においてBLを自然に受け入れる動きが広がり、幸福に生きるゲイ・キャラクター像が一般化することで、根強いホモフォビアが現実から払拭されるのだとしたら、「BL利用」も、偏見をなくすことに最終的にはつながるのではないか。

 また、一方で美少年同士がイチャイチャするのを見るのが好きでも、中年のおじさん同士がチューするのは気持ち悪いと思う人もいるだろう。しかし、近年の商業BL作品では、「同級生」シリーズをはじめ、キャラクターの年齢層が幅広くなっている。中年男性間の恋愛関係を描き、多くの支持を集める作品もある。そのようなBLを読み、それが胸を打つような作品であれば、読者はゲイにも平等に幸せになる権利があるという当たり前のことを、あらためて楽しく理解できる。その「理解」は現実社会についての認識にも少なからず影響を与えるだろう。

 BLが性の多様性を学ぶための必須バイブルになる日も近いかもしれない。
(福田晃広/清談社)

BLが廃れるときは来るのか? 溝口彰子氏が語る「イケメン同士の恋愛」を描く先にあるもの

 BL(ビーエル)とは「ボーイズラブ(Boys’ Love)」の略で男性同士の恋愛を軸とした物語ジャンルだ。作者も読者もほぼ100%女性で、サイゾーウーマンの女性読者なら一度は読んだことがある人も多いだろう。

 あまり詳しくない人からすると、BLといえば、学園モノでイケメン同士の恋愛関係の物語を想像しがちだが、最近では単に男同士のロマンスというだけではなく、現実でも実現していないような、ゲイに寛容な社会を描く作品も目立ってきているという。そのような、性の多様性がさらに広がった将来の日本社会を先進的に描いているともいえるBLの、時代による変化や未来の可能性ついて、『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』(太田出版)『BL進化論[対話篇] ボーイズラブが生まれる場所』(宙出版)の著者でBL研究家の溝口彰子氏に聞いた。

■従来のBLとは違う「進化形BL」とは

 1990年代、商業的にも大きく盛り上がりを見せたといわれるBL。しかし、当時は現代よりも同性愛者に対する偏見が強く、そうした社会を反映した作品が多かったと、溝口氏は分析する。

「90年代のBL作品の多くは、男性同士の恋愛やセックスを描きながらも、『俺はホモなんかじゃない。お前が好きなだけだ』とホモフォビア(同性愛嫌悪)的なセリフを言うキャラクターが登場していました。当時は今以上に同性愛者に対する偏見や差別も強かった時代ですが、BL作家や読者がそれを疑問視せず、BLの男性キャラを実際のゲイとは違うものと規定していたんですよね。しかし、それでもまだ現実社会やゲイ雑誌よりもBLの方が男性同性愛を明るく描くことが多かった」

 当時は、今ではよく聞く性的マイノリティを指す「LGBT」といった言葉もなく、友達や家族など周囲の人たちにも打ち明けられず悩む当事者がほとんどだった。そのため、BL愛好家女性たちはゲイの現実を知らないまま、架空の美男キャラを描いたり読んだりしていた。それは、自分たちが女性であることで生じる家父長制からの抑圧をはじめとした、現実から逃避するためだったという。しかし、2000年代を迎えると、これまでとは違った新たな作風の作品が増えてきたそうだ。

「2000年代には、同性愛者である主人公たちの幸福を願う作家たちの想像力によって、まだ実現されていないゲイ・フレンドリーな人々や社会が描かれる作品群が出てきます。それらの作品の中では、同性愛者のセクシュアリティを否定、揶揄することが受け入れられない社会が到来しているのです」

 性の多様性の実現とジェンダー格差の解消に向かうヒントを与えてくれるBL作品を、溝口氏は「進化形BL」と名付けた。実社会よりも性の多様性に寛容な社会、いわば進化を先取りした世界が描かれている、というわけだ。

 「進化形BL」は、性の多様性に寛容な社会を描くだけでなく、当事者であるゲイが抑圧されずに自分らしく生きていくようなストーリー構成が特徴で、その代表作が溝口氏によれば、中村明日美子氏の漫画「同級生シリーズ」だという。

「舞台は男子校で、主人公は茶髪でチャラくて女の子にモテモテの草壁くんが、ふとしたきっかけで優等生の左条くんと仲良くなり、恋に落ちていくストーリー。この展開自体はよくあるのですが、自分の同性愛感情の気づきや、友達や両親にどうカミングアウトするのかなどが、丁寧に描写されていて、現実社会でも参考になるほどリアルなのです」

 このシリーズは現在6冊発売されていて、主人公2人の恋愛だけでなく、中年男性と高校生のカップルも登場し、今の日本には表出し得ない性のあり方を受け入れる社会が描かれている。

 さらに重要なのは、「進化形BL」の作者の多くが「この社会で同性愛者がより幸福に生きられるためにはどうすればいいのか」といった命題を特別に意識せず、自らと読者を楽しませるため、想像力を膨らませながら、娯楽作品として生み出している点にあると、溝口氏は指摘する。そのため、性の多様性を読者も楽しみながら理解できるのだ。

■同性愛者に対する偏見がなくなれば、BL文化は廃れる?

 一昔前まで「禁断の愛」として扱われることが多かったBL。それゆえ、同性愛者に対する偏見がなくなった結果、タブー感が薄まり、魅力を失うということにはならないのだろうか。

「確かに同性愛が社会に受け入れられることで、タブーとしての描かれ方はされなくなるかもしれませんが、以前対談したBL好きで知られる作家の三浦しをんさんが言われたことが一番端的な説明で、私も同意します。つまり、『異性愛が一般的な日本社会で、男女の恋愛物語が描かれない時代はなかった』ということです。人間同士が一緒にいれば、何らかの軋轢、感情が生まれ、ドラマに発展します。それは社会状況が変化しても変わらないでしょう」

 諸外国と比べて、日本においては同性愛者の人権をめぐる法的な整備などが遅れている。そんななか、有名俳優がラジオでBL好きを公言したことが話題になった。また、男性アイドル同士がキスをしてみせるなど、男性同士の親密さを女性ファンに向けて“演じる”ことも増えてきた。それに対して「BLという枠組みを利用している」との批判もあるだろう。しかし、このように社会においてBLを自然に受け入れる動きが広がり、幸福に生きるゲイ・キャラクター像が一般化することで、根強いホモフォビアが現実から払拭されるのだとしたら、「BL利用」も、偏見をなくすことに最終的にはつながるのではないか。

 また、一方で美少年同士がイチャイチャするのを見るのが好きでも、中年のおじさん同士がチューするのは気持ち悪いと思う人もいるだろう。しかし、近年の商業BL作品では、「同級生」シリーズをはじめ、キャラクターの年齢層が幅広くなっている。中年男性間の恋愛関係を描き、多くの支持を集める作品もある。そのようなBLを読み、それが胸を打つような作品であれば、読者はゲイにも平等に幸せになる権利があるという当たり前のことを、あらためて楽しく理解できる。その「理解」は現実社会についての認識にも少なからず影響を与えるだろう。

 BLが性の多様性を学ぶための必須バイブルになる日も近いかもしれない。
(福田晃広/清談社)

元女囚が見たムショという“妄想”空間ーー「BL本」の差し入れで夫を疑い、夜も眠れず

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■些細なことで不安になるのが「懲役の宿命」

 先日、「週刊大衆」(双葉社)で、元AV女優の麻美ゆまさんのインタビューを受けさせていただきました。関西人はサービス精神が旺盛なので、面白おかしく、しゃべってしまいました(笑)。刑務所内の暮らしについてお話しした内容は、11月27日号と12月4日号の2号にわたって掲載されています。

 男子刑務所に比べれば、女子刑務所の規則はゆるいのですが、やはり塀の中は閉鎖空間なんです。いじめもありますし、何度もイヤな思いをしました。朝から晩まで規則ずくめの施設の中で過ごすのが懲役(受刑者)の毎日です。楽しみといえば、食事とたまの面会と手紙くらいで、顔を合わせるのは懲役仲間と刑務官だけ。こういう狭い空間にいると、考え方が狭くなるのも当たり前といえば当たり前ですね。

 例えば、いつも来ている手紙や面会、差し入れが少しでも遅れると、めっちゃ不安になりました。刑事事件を起こすと家族や友達から縁を切られることも多いので、家族が定期的にいろいろやってくれた私は、まだ恵まれているほうでしたが。

■「BL本」の差し入れで取り越し苦労

 そんなある日、夫から「BL本」の差し入れがありました。美少年同性愛の漫画ですね。私はお料理の本や旅の本、やくざのノンフィクションやレディコミなどの漫画が好きで、よく差し入れてもらっていたのですが、この時はなぜかBL……。私はそっち系の趣味はないし、もちろんリクエストした覚えもありません。なんでこんな本を送ってきたんやろか……。ちょっと考えてハッとしました。

「もしや男が好きになったから、私と離婚したいのと違うんかな?」

 今思うとバカバカしいのですが、いかんせん閉鎖空間ですし、近くにいないので、すぐには確かめられませんから、不安がめっちゃ募りました。

「やっぱり私がポン中やから、愛想尽かされたんやろか……」
「でも、なんでよりによってBL???」

 ぐるぐると考えていると、夜も眠れません。しばらく妄想でキレそうな毎日でしたが、少したって、夫が面会に来てくれました。

「なあ……あの漫画、何なん?」面会時間は短いので、あいさつもそこそこに聞いてみました。

「あの漫画て?」
「ほら、あのBL……」
「びーえる? て何?」
「ええー? 先月差し入れてくれた漫画やんか……」
「知らんがな。漫画は、本屋で売れてるやつを選んでもろてるだけや」
「えっ?」
「どんな本がええかわからんし。売れてる中から選んだだけやねん」
「……そ、そうやったんか……」

 おかげさまで、めっちゃ安心しました。シャバならしょうもない疑惑ですが、あの時は真剣だったのです。

 まあBLは極端としても、狭いところでは考えんでもええことを、ついつい考えてしまうんですね。

 たとえば取り調べの時なんかも、冤罪であっても刑事さんから「お前がやったんやろ!」と何度も怒鳴られ続けていると、「もしかしてやってたかも?」という気持ちになるそうです。まあ、私はホンマにシャブをやってたんですけどね(笑)。これも狭いところで、ほかに何も考えられない状況やから起こってしまう妄想なんでしょう。

 こういう妄想が自分の中だけであればまだいいのですが、そのうち周囲にもしゃべりだしてしまうと、もう「拘禁反応」の部類ですね。別に何も言っていないのに、「今、私の悪口言ってたやろ?」とか「今、こっちをにらんでたやろ?」とか言う懲役は珍しくありませんでした。

 ワタクシ的には、やっぱり「そんなに私の裸が見たいんか!?」といつも言っていたおばあちゃんが忘れられないんですが、これはゆまさんにもウケてました。そういうわけで、ムショにいると「妄想」がひどくなります。やっぱり行くところではないですよ、というお話でした。

nakanorumi_portrait中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)

BLが提示する、現実よりも寛容な社会――『溝口彰子×山本文子のBL進化論ナイト』レポート

<p> BL(ボーイズラブ)を読むとき、読者は「攻め(セックスにおいて突っ込む側)」であり「受け(突っ込まれる側)」でもあり、物語の外側に立つ「神」でもある――BLの歴史と変遷を紐解いた評論『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』が発行され1年。ニフティが運営するイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」にて、著者の溝口彰子氏と、山本文子氏によるトークイベント『溝口彰子×山本文子のBL進化論ナイト』が開催された。BL進化論の「進化」とは何か、BLはどう変遷していったのかレポートしたい。</p>

セックスの経験がないのは恥ずかしいことか? 「中年処女」の知られざる実態

<p> 何歳からをそう呼ぶのかは別として、「中年処女」は実は少なくない。処女のままでいる理由や背景はさまざまで、いわゆる「中年童貞」にある低スペック(非正規雇用、オタク、コミュ障など)のイメージとは少し異なるようだ。では、その知られざる実態とは? 当事者の声を聞いてみた。</p>

セックスの経験がないのは恥ずかしいことか? 「中年処女」の知られざる実態

<p> 何歳からをそう呼ぶのかは別として、「中年処女」は実は少なくない。処女のままでいる理由や背景はさまざまで、いわゆる「中年童貞」にある低スペック(非正規雇用、オタク、コミュ障など)のイメージとは少し異なるようだ。では、その知られざる実態とは? 当事者の声を聞いてみた。</p>

『ピカルの定理』、魔の“フジ水曜8時枠”は負け戦に!? BLコントは封印か

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『ピカルの定理』(フジテレビ系)
オフィシャルサイトより

 4月からゴールデンに進出することになったバラエティ番組『ピカルの定理』(フジテレビ系)。深夜帯のスタートから、2年半で念願のゴールデン進出となったが、早くも番組の今後について不安視する声が上がっているという。というのも、『ピカル』放送予定のフジテレビ「水曜午後8時枠」のバラエティ番組は、ここのところ不調続きだからだ。

「この枠は、2005年から『はねるのトびら』が放送されていましたが、近年は視聴率が低迷し、昨年9月に終了を迎えました。そして『はねる』の後番組として、同10月から満を持してゴールデンに進出した『世界は言葉でできている』も一桁を連発し、わずか5回の放送でひっそり終了してしまったんです」(フジテレビ関係者)