コカ・コーラに聞く、なぜ新・非トクホ飲料で批判誘う“トクホウ(特報)”強調CM?

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「カナダドライ ジンジャーエール FIBER8000」
(「日本コカ・コーラ HP」より)
 脂肪の吸収を抑えるといわれるトクホのコーラをめぐり、大手飲料メーカーは熾烈な販売競争を繰り広げている。まず昨年4月、キリンビバレッジが「キリンメッツコーラ」の発売を開始。昨年年間で602万ケースを販売し、大ヒットを記録した。その半年後の昨年11月にサントリーも「ペプシスペシャル」を発売し、今年2月時点で170万ケースを突破するほどのヒットとなり、現在でも両社のシェア争いは加熱している。  そうした中、コーラの老舗・日本コカ・コーラがいつ“トクホ・コーラ戦争”に参戦するのか、業界の注目を集めている。そのコカ・コーラが、4月末に発売した非トクホ飲料「カナダドライ ジンジャーエール FIBER8000」(以下、FIBER8000)が、CMや店頭広告などで「トクホウ(特報)」というキャッチフレーズを強調している点について、一部ネット上などで「トクホだと思って買ってしまった。まぎらわしい」などのコメントが寄せられ、波紋を呼んでいる。  CMや広告では、トクホ飲料ではない旨が説明されているものの、トクホ飲料の有効成分が使用されていることなどが強調されており、「Daily Diamond」(ダイヤモンド社)の記事『日本コカ“疑似トクホ”商品に広がる店舗と消費者の戸惑い』(5月7日付)によれば、一部小売店にはお客からクレームも寄せられているという。
「キリンメッツコーラ」(キリン)の
パッケージ
 加えて、そのパッケージがトクホ飲料である「キリンメッツコーラ」と酷似している、という批判も見られるが、なぜ、販売元である日本コカ・コーラは、そのような誤解を招きかねない商品企画や販売プロモーションを行っているのか?  その真意について、同社広報に聞いた。 --「FIBER8000」のCMで強調されている「トクホウ(特報)」というキャッチフレーズは、「トクホ」というイメージを消費者に印象づけるために使用されたのでしょうか? 日本コカ・コーラ広報(以下、コカ・コーラ) そういったことは目的としておりません。あくまで、他社様のトクホコーラにも使用されている食物繊維「難消化性デキストリン」を8000mgも配合している、新しい炭酸飲料であるという点を、よりインパクトを持つかたちで強調したいという意図でございます。 --一部の消費者から、「まぎらわしい」などの声も出ていますが、そうした反応については、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか? コカ・コーラ 一部の消費者様にそうした誤解を与えてしまっているという点につきましては、真摯に受け止めております。ただ、弊社としましては、CM中でもきちんと「トクホではない」旨をフォローしておりますし、現時点では消費者の方からの厳しいご批判は少ない状況でございます。 --パッケージが、トクホ飲料である「キリンメッツコーラ」(黒ベースに金色を置いたデザイン)と酷似している、との声も見られますが、デザインの際に意識されたのでしょうか? コカ・コーラ 特に意識はしておりません。まずベースカラーの黒は、弊社のカロリー・糖分ゼロ飲料『コカ・コーラ ゼロ』のシンボルカラーである黒を踏襲しています。それに、ジンジャーエールの液体の色であるゴールドを合わせ、中央に大きく商品名を置いた結果が、現在のデザインとなっております。 --コーラの代名詞ともいえる御社は、トクホコーラを販売されておりませんが、今後販売のご予定はあるのでしょうか? コカ・コーラ 現時点ではございません。弊社はすでにカロリーゼロの『コカ・コーラ ゼロ』を販売しており、まだまだ消費者様のご理解を得ていない部分もございますので、そういった方々に価値を訴求していくことに集中するとともに、よりいっそう“おいしさ”を追及していきたいと考えております。 --ありがとうございました。  そもそも日本で販売されているコーラ系飲料は、どれもパッケージデザインが似ているようにも思える。元をたどればコカ・コーラ製品のデザインが原形だった、などという可能性も……。 『コカ・コーラ ゼロ』は日本では07年6月に発売され、昨年までの5年間の累計販売本数は50億本に上る。 (文=編集部) ■おすすめ記事 Jリーグ、秋春制移行やアジア戦略の前に取り組むべき、山積する課題と抜本改革 マックに聞く、“メガサイズ”ポテト発売の噂の真相 未発表のマックも困惑? 防衛省幹部が明かす、北朝鮮がミサイルを撃たなかった本当の訳 安倍政権、インドや米国へ新幹線売り込み 舞台裏でJR東海と東日本の対立が浮き彫りに!? なぜ秋元康は批判を受けるのか? 誰もが手にできる、プロデューサーに必要な能力とは?

"トクホ"コーラのバカ売れに踊らされる消費者 無機能トクホブームの利権

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トクホ商品は、ひとつヒットが出ると他メーカー
が追随する傾向にある。例えばお茶類でも、「ヘ
ルシア」や「黒烏龍茶」に続いて、類似商品が続
々登場している。
 この健康志向時代において、新商品が発売されるたびにブームとなる特定保健用食品(トクホ)。12年に2社が発売したトクホコーラも1億本以上売り上げており、まさに現在、ブームの渦中にあるといえよう。だが一方で、トクホは数々の回収騒ぎや効果に対する疑問も指摘されており、イマイチ信頼性が薄い商品であるようだ。こうした怪しいトクホの実態とブームに群がり利権を貪る面々について追った──。  このところ「トクホ」が再びブームになっている。  これまで、1999年花王・食用油「エコナクッキングオイル」、03年花王「ヘルシア緑茶」、06年サントリー「黒烏龍茶」など、続々とトクホ商品がヒットを飛ばしてきたが、今回はコーラだ。  12年4月に発売された、キリンビバレッジの「メッツコーラ」は、発売から6カ月で550万ケース・1億3000万本の販売を記録。一部で生産が追いつかず、店頭で大幅な品不足となる事態にまで陥った。これはトクホ商品としては異例の480ml・150円の低価格ということもあって(ヘルシアの場合、350mlで1本180円~350円)、人気に火がつき「ヒット商品番付」(日経MJ)にも登場したほどだ。  このヒットに乗ってサントリーもトクホ商品「ペプシスペシャル」を11月に発売するや、わずか2週間でキリン「メッツコーラ」を上回るペースで130万ケースを販売した。3年後には年間1000万ケースまで売上規模を伸ばし、主力商品にする計画だという。こちらは490ml・158円だ。  これまでコーラは「若者の飲み物」というイメージがあったが、このトクホコーラは、30~40代の男性をターゲットにしているところが特徴だ。「メッツコーラ」はCMキャラクターに「あしたのジョー」を、「ペプシスペシャル」は俳優の織田裕二を起用し、「脂肪の吸収を抑える」効果をアピール。仕事で日中外に出て脂っこい食事が多く、健康にも気遣う30~40代男性の心をガッチリとつかんだ格好だ。  では、そもそもトクホとは、どんなものなのか? トクホ制度ができたきっかけは、84年に文部省(当時)が行った「食品機能の系統的解析と展開」という研究だ。この研究の中で、「食品には体調を調節する機能がある」という点に注目が集まり、産官学が一体になった「機能性食品」構想が持ち上がった。  その後、厚生労働省が主導し、制度化に当たっては、「機能性」から「特定保健用」に名称変更がなされ、91年に特定保健用食品、通称トクホ制度がスタート。(90P年表参照)  この制度では、当該商品が、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、整腸機能に役立つなど、特定の保健効果があることを証明するために、国による審査を受ける必要がある。  その審査には、ヒトを対象とした実験の結果を含めた「食品及び関与成分に係る保険の用途を医学的・栄養学的に明らかにした資料」の提出が義務付けられている。『消費者委員会』、『食品安全委員会』、『厚労省医薬食品局の審査、独立行政法人国立健康・栄養研究所』もしくは『登録試験機関』の分析を経て、許可に至るのだが、「この資料は医学・栄養学等の学術書、学術雑誌等に掲載された知見を含む」としていることから、実験結果は学術論文の形をとることが多い。  こうして認可を受けた製品は、"トクホマーク"を用いて、その効果を表示することができる。また、国が定めた栄養成分を1つでも含んでいれば、国の許可を得ることなく表示できる「栄養機能食品」と共に、トクホは「保健機能食品」というカテゴリに入る。  トクホは97年には許可品目が100品目に到達し、05年には500品目、12年5月に1000品目に到達するなど、飛躍的に増大してきた。市場規模も急拡大し、97年には1000億円程度だった市場が、07年には7000億円近くまで売り上げを伸ばした。厚労省をはじめとした産官学が作り上げたこのビジネスを、08年に同省が自らスタートしたメタボリックシンドローム検診の義務化などを追い風にして、消費者の健康志向の高まりが、トクホ市場の拡大を支えてきた。  しかし、2000年代後半は、逆風に見舞われることもしばしば。トクホ市場がピークだったのは07年で、年を追うごとに売り上げは低迷し、11年には5175億円まで下がってしまった。  09年9月には花王「健康エコナ」が、体内で発がん性物質に変わる可能性のある物質を、ほかの油よりも多く含んでいることが判明し発売中止になった「エコナショック」の直撃を受けた。  また、同年同月には消費者庁が設立され、トクホの制度が消費者庁の管轄に移行。消費者庁は10年に「健康食品の表示に関する検討会」による報告書をまとめ、トクホについて表示許可手続きの透明化など抜本的な見直しを提言した。厚労省時代に比べるとじっくりと審査されているためか、消費者庁によるトクホの許可手続きはスピードが落ちたという。 ■抑制効果がたったの1割 効果の薄いトクホ食品  とはいえ、いまだに5000億円規模の市場があるトクホ業界、12年のトクホコーラブームで、再び盛り上がりも見せている。こうした中で、トクホをめぐっては大きく分けて2つの批判が取り沙汰されてきた。まずは”効果”に関する疑惑である。 「脂肪の吸収を抑える」効果が実は眉ツバモノだという声は、03年にヘルシア緑茶が発売され、トクホ商品がブームになって以降、多くの専門家から噴出している。トクホの許可を受けるためには、申請する食品を用いたヒトに対する実験結果が必要となるが、このための試験には、効果が出やすい人を被験者としていることが多いという。 「例えば、トクホコーラではBMI(ボディマス指数:ヒトの肥満度を表す体格指数)が軽度肥満との境界線に近い30~40代が被験者になっています。これは、検査の基準の中に、全年齢を対象とする旨が盛り込まれていないからなのですが、これでは誰にでも効果があるかどうかわかりません」(科学ジャーナリスト)  また、食品問題に詳しい専門家は、その効果の疑わしさを指摘する。 「トクホコーラの売りである『脂肪の吸収を抑える』のは、難消化性デキストリンが入っているためです。この成分が入っているコーラと入っていないコーラを比較したところ、血中中性脂肪の上昇はピーク時の4時間後に1割強抑制されますが、効果がこの程度であれば、トクホコーラを飲むよりも脂肪分の多い食事を抑制する方が、よっぽど肥満に対して効果があるでしょう」  この難消化性デキストリンは食物繊維の一種であり、科学的に整腸機能、食後血糖値・血中中性脂肪の上昇抑制機能が確認されている。難消化性デキストリンの含有量が一定の基準を満たしていれば、整腸機能、食後血糖値の上昇抑制機能についてはトクホの有効性試験を省略できるため、業界で人気の成分となっている。これまでに許可されたトクホ商品のうち約3割が、難消化性デキストリンを(トクホ許可に必要な関与)成分としているほどだ。(※トクホコーラの成分に関する詳細は92Pを参照) ■やっぱりオイシイトクホ利権 検査機関に厚労省OBが多数  そしてもうひとつの批判は、厚労省OBによる”天下り”問題だ。 「トクホは、いまや一大ビジネス。トクホ審査をするのは消費者庁ですが、有効性や安全性の分析を依頼するのは、『独立行政法人国立健康・栄養研究所』もしくは『登録試験機関』。一連の審査をサポートするのは、『公益財団法人日本健康・栄養食品協会』といった法人。トクホの商品が増えるほどに、当然、彼らにもお金が流れ込む。残念ながらというべきか、やはりというべきか、こういった法人の役員には、トクホ制度を立ち上げた厚労省のOBたちが名を連ねており、天下りとして問題視されてきました」(科学ジャーナリスト)  確かに、国立健康・栄養研究所の理事は厚労省の出向組であり、日本健康・栄養食品協会の理事長は「元厚労省健康局長」、評議員には「元厚労省大臣官房審議官」「元厚生省生活衛生局衛生課長」といった肩書が並ぶ、まさに天下り機関なのだ。 「特に日本健康・栄養食品協会は、正会員696社で、ほとんどの食品メーカーが名を連ねています。花王、サントリー、キリンビバレッジといったトクホビジネスで大儲けしている企業も正会員です。トクホの申請には『学術誌での発表』も求められていますが、この協会は『健康・栄養食品研究』という学術誌を発行していて、トクホ関係の論文も掲載しているのです。これではお手盛り論文になってしまい、また、審査をサポートする側、分析する側に厚労省人脈が入り込んでいることからも、適正な審査ができるか疑問です」(同)  効果が期待できず、企業と関連機関だけが潤っていく……。これでは、トクホ制度は、「トクホ」=健康というイメージを作り上げ、カネのなるブランドと、新たな天下り先を生み出しただけ、という謗りを受けても仕方がないだろう。企業と官僚がグルになって、健康志向の消費者を惑わそうとしているようにも見える。本特集では、2つの”批判”を再検証しつつ健康信仰をお金に変える錬金術について迫っていく。 (文/松井克明) 【今なら無料で読める!「サイゾーpremium」では他にもトクホ利権の裏側に迫った記事が満載です!】ヤバイのはエコナだけじゃない!! トクホスキャンダル年鑑トクホコーラの実態をサイエンスライターが解説 一週間毎日2本飲んでやっと効果が…精神科医・岩波明が注目する 閉鎖病棟独特の”閉塞感”をリアルに描いた映画
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トクホコーラ戦争〜サントリー・ペプシ、シェア食われた“コーラ初心者”キリンを猛追中

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) グリーの“優れた”ビジネス…新パッケージガチャ、射幸性強くコンプよりお金つぎ込む人も続出 バイアグラを部下に買わせ、愛人の指南で合併を決める大手新聞社長の性癖 上杉隆×池田信夫“名誉毀損”裁判始まる…上杉側、資料準備に1カ月半もかかる? ■特にオススメ記事はこちら! トクホコーラ戦争〜サントリー・ペプシ、シェア食われた“コーラ初心者”キリンを猛追中 - Business Journal(2月3日)
「サントリーホールディングス HP」より
 脂肪の吸収を抑えるトクホのコーラが今、大ヒットしている。キリンビバレッジは昨年4月24日、「キリンメッツコーラ」を発売。2012年は602万ケースを販売し、大ヒットを記録した。これに半年以上遅れてサントリーが発売した「ペプシスペシャル」も、170万ケースを突破する勢いとなっている。  コーラ飲料市場は今、販売実績(1億4900万ケース(業界推定)で横ばい。2012年も前年並み。そしてゼロ系コーラは4720万ケースで前年比8%減と、やや陰りを見せている。ところが昨年発売されたゼロ系コーラに分類されるトクホコーラは、発売から約8カ月の間に770万ケースと急成長している。  年間100万ケースが大ヒットだといわれる飲料市場の中で、先行したキリンメッツコーラがわずか2日で目標の100万ケースの5割を達成、4月に年間目標を600万ケース、9月には700万ケースに上方修正した。これに対して、トクホ飲料では「黒烏龍」でキリンに先行したサントリーが「ペプシスペシャル」を発売。キリンのヒット商品に追撃した。水面下で、いったい何があったのか?   「キリンは5年ほど前から、独自で初めてコーラを開発販売しようとしていました。しかし普通のコーラを販売したのでは、先発メーカーにかなわない。そこで、トクホコーラが検討されるようになったのです」(業界関係者A氏)  トクホとは消費者庁が定める「特定保健用食品」のことで、血圧や血中コレステロールの正常化や、おなかの調子を整えるなどの効果が期待できる食品で、同庁が審査し許可を与えた商品。キリンは、コーラに脂肪吸収を抑える食物繊維「難消化性デキストリン』(難デキ)を加えている。  しかし最初は、社内で「トクホコーラなどというものが、あってもいいのか?」と議論になったという。 「なにせ、前代未聞の取り組みです。社内では、だいぶもめたようです。しかし否定する理由もないので、最終的には『やってみようじゃないか』ということになったようです」(前出のA氏)  さらにキリン広報は言う。 「2007年の飲料業界はトクホブームに沸いていて、お茶のカテゴリーではすでに他社商品が人気を集めていた。どうせなら、他社の後追いをするよりも、新たな市場をつくろうと考えた」(キリン広報担当者) ●サントリーへ闘志をむき出しにするキリン  キリンは、黒烏龍で先行されたサントリーに闘志をむき出しにした。しかし、それでもこれまでまったく経験のない新商品の開発。最初の臨床試験では、治験データなどが思うように集まらなかった。 「データの選び方を誤り、消費者庁のガイドラインでは、メタボの人を選ぶようになっていたのに、病気の人ばかり集めてしまったり、逆に健康な人ばかりを集めてしまいました。そこで、もう一度データを取り直し、やっとうまくまとまったのです」(業界関係者B氏)  実はその間、サントリーもペプシコーラを使ったトクホ商品をつくろうと、水面化で開発を進めていた。 「難デキのサンプルなどを使い、独自の研究を進めていました。ただ米ペプシコーラ本社は、コーラのレシピを門外不出にしているため、出してくれない。味のレシピについてはサントリーもアドバイスしましたが、最終的にはペプシの米国本社が決めたようです。そのあと、サントリーは日本でヒト試験や安全性に関する臨床試験などを行ったようです。サントリーはキリンに比べ3年ぐらいスタートが遅れたのですが、持ち前の開発力で、一気にその差を縮めました」(前出のB氏)。 ●サントリー・ペプシは、キリンにマーケット食われた  キリンは2010年10月にトクホ申請、昨年5月に発売にこぎ付けた。キリンメッツコーラが爆発的にはヒットすると「ペプシネックス」のマーケットが食われ、サントリーは11月13日、半年遅れで「ペプシスペシャル」を発売した。  辛うじてペプシスペシャルの健闘で巻き返しをかけたが、「ペプシ」ブランドの2012年販売実績は2900万ケースで、前年同期比3%減となった。  サントリー広報は次のように語る。 「『ペプシ』ブランドは3400万ケースで前年17%増、『ペプシスペシャル』は前年比プラス253%の600万ケースを目指します。そのために『ペプシネックス』はリニューアルし、“ゼロ系コーラ”としての価値をよりいっそう強化します。また『ペプシスペシャル』では490mlペットの強化に加えて、新たな容量として1.5Lペットを発売することで飲用機会の拡大を狙い、『ペプシ』ブランドの年間計画達成を目指します。また、TV-CMなどのコミュニケーション活動にも、積極的に取り組んでいきます」(サントリー広報担当者)  一方、猛攻をかけるキリンは2013年、「キリンメッツコーラ」を800万ケースにする目標を立てているという。果たしてトクホコーラ戦争はどちらに軍配が上がるのか、まだまだ目が離せない。 (文=松崎隆司/経済ジャーナリスト) ■おすすめ記事 グリーの“優れた”ビジネス…新パッケージガチャ、射幸性強くコンプよりお金つぎ込む人も続出 バイアグラを部下に買わせ、愛人の指南で合併を決める大手新聞社長の性癖 上杉隆×池田信夫“名誉毀損”裁判始まる…上杉側、資料準備に1カ月半もかかる? ある営業マンが経験した「モンスター客地獄」 楽天と比べ見劣り? 巨額赤字企業が産業競争力会議にいる謎