肩こり湿布は意外と危険!? 湿布で肝臓・心臓疾患に影響も

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(「Thinkstock」より)
 生化学分野に精通し、サイエンス・コミュニケーターとしても活動するほか、教育機関で教鞭も執っているへるどくたークラレ氏が、薬局で買える医薬品や健康・栄養食品を分析! 配合成分に照らし合わせて、大げさに喧伝されている薬や、本当に使えるものをピックアップする。  オイーッス! 寒い日が続きますね。寒いと筋肉が柔軟性を失って、ついつい動くのもおっくうになってしまいますね。そして運動不足と座り仕事で肩こりが通常の3倍、ひどくなっている人も少なくないでしょう。  そこで今回は「肩こりに効く薬」をレビューしてみたいと思います。

●そもそも肩こりとは?

 肩こりというのは、筋肉が中途半端にこわばった状態を維持することで筋肉全体の血液循環が正常に行われず、より一層動かすのがおっくうになり、動きが制限されることでさらに血液の循環が悪くなり……と、ネガティブ・フィードバックの見本のようなもの。適度な運動やマッサージなどをしなければ、悪くなる一方です。  血液循環が正常に行われていない筋肉では、代謝に伴う老廃物(俗に言う疲労物質ですが、乳酸のほか、さまざまなタンパク質などを疲労のキー物質として体が認識しているといわれています)がたまり続け、そこだけ疲労感が強い状態として体が認識してしまう。その結果、さらに筋肉を守るように体が動き……と悪化しやすくなるのです。  首から肩のまわりは、関節が自由自在に回ります。当たり前ですが、腕や首が回せるということは、可動範囲をサポートする筋肉が何層にもなっていることで実現しているわけです。  多くの場合、肩こりは首の後ろから背中にかけて大きく広がる僧帽筋から固くなり始めます(表層筋から深層筋まで)。首後ろの付け根の左右の部位を押して痛みを感じる程度なら、ちょっとしたストレッチやゴムヒモを引っ張って背中の筋肉を使えば解消されますが、ほとんど自覚症状がないので放置しておくと、首の下の板状筋、背中の僧帽筋の下にある脊柱起立筋などの筋肉にまでコリが広がっていきます。これが持続性緊張痛という状態です。  当然適度な運動をしていればよいのですが、上半身の筋肉を使う運動というのは腕立て伏せや上体起こし、懸垂など、人によってはなかなかハードな運動で、そうそう毎日できない人も多いでしょう。ましてガチガチに固まった状態で無理に動かすと、逆に痛めて悪化させることにもなりかねないため、重度の人は整体ないしは整形外科などを受診されたほうが早期解決になります。  と、まぁそこまで行かなくても、「薬局に湿布とか売ってるから大丈夫じゃね?」とか思っている人もいるでしょう。いやいや、湿布薬もうまく使わなければ、肩こりを悪化させかねないので、その効能をきちんと知っておいたほうがいいですよ。 ●湿布薬  湿布薬や筋肉痛用の塗り薬は、サリチル酸メチルが使われていた時代からインドメタシンのブーム、そして現在はフェルビナクが主流です。ジクロフェナク(ボルタレン)も売られています。  いずれも非ステロイド性抗炎症薬で、ゆっくりと経皮吸収されてダイレクトに痛みを和らげます。一応消炎鎮痛となっていますが、消炎効果より鎮痛効果のほうがメインです。それゆえに、過度に使いすぎると根本の炎症自体はそのまま放置……ということにもなりかねないので、あくまでその場のしのぎと考えるほうがよいでしょう。根本的な炎症は消えていないので湿布だけで治療したというのは無理があります。あくまで、体が過度に痛みに反応しないようにする程度のものなのです。  温湿布と冷湿布はどちらでもいいのですが、肩こりには温湿布のほうが血流が良くなるのでよいとされています。温でも冷でもない湿布を貼って、その上から貼るタイプのカイロを貼り付けるほうが効果てきめんです(ただし、そのまま眠ったり、長時間付けっぱなしにしていると低温やけどの恐れがあるので、2時間程度で取りましょう)。特に冬場は冷えて筋肉の緊張が増しているので、湿布+カイロは効果倍増です。  成分的にはジクロフェナクは現状、市販湿布では最強ですが、アスピリンぜんそく(頭痛鎮痛薬で起きるぜんそく)を起こしたことがある人、肝臓や心臓に疾患がある人は使わないようにと、説明書に必ず記載してあります。またジクロフェナク自体にアレルギーを起こすこともあるので、購入前に薬剤師などに相談してみるといいでしょう。 ●内服薬  一方、内服薬ならどうでしょうか。肩こりに内服薬というのはなんか変な気もしますが、実際に病院では慢性の緊張性頭痛などの緩和に、デパス(エチゾラム)、リーゼ(クロチアゼパム)なんかを抗炎症剤と一緒に処方したりもします。これらの薬は当然向精神薬なので、病院で処方されないといけないのですが、人によっては寝る前に服用することで、朝になると劇的に楽になる場合もあります。  そんな成分が入った薬は当然薬局には売られていないのですが、市販薬でもなかなかどっこい、悪くない薬もいくつかあります。ドキシン錠(メトカルバモール)、コリホグス(クロルゾキサゾン)はその数少ない肩こり用の飲み薬で、いずれも筋肉の異常緊張を緩和するほか、捻挫などにも効果があります。特にコリホグスはエテンザミドも配合しているので、寝る前などに服用しておけば朝すっきりという感じに。  当然効き目は人それぞれなのですが、試してみる価値はあるかもしれません。  また、ビタミンB12群の薬も神経を修復するのに役立つので、人によっては痛みがマシになったり、疲労回復が早くなったりもあるようです。  もちろん、薬で全部治るわけではないので、当然運動やストレッチなどで筋肉の過度な緊張をほぐすよう、小まめに動き回った方がイイのは言うまでもないのですけどね!  というわけで、今回はわりと普通に役に立ちそうな話で終わってしまいました。  どうしよう。 (文=へるどくたークラレ/サイエンス・ライター) ※本記事は、サイエンス・ライターがつづる化学コラムです。報道の見地から行っているものであり、再現性やその内容を保証するものではありません。薬を服用する際は、医師や薬剤師にご相談ください。 ■おすすめ記事 売上増の秘訣は占い!?占い師と顧問契約する企業が急増中? ペニオク詐欺荷担のサイバーエージェントとステマに群がる芸能界 グリー、LINE…スマホ向けサービス攻勢で激化する開発者争奪戦 アートディレクター佐藤可士和が語る「一流になるための“条件”」 三越伊勢丹、セール時期を遅らせ百貨店業界で深まる孤立…アパレル大手とも溝