総選挙大敗で「やっぱり出た!」 朴槿恵大統領“お決まり”の反日キャンペーンに、韓国国民もあきれ顔

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 韓国外交部(日本の外務省に相当)は4月15日、「わが政府は日本政府が外交青書を通じて、歴史的・地理的・国際法的にわが固有の領土である独島(竹島)の不当な領有権の主張を繰り返したことに、憤慨を禁じ得ないし、即刻撤回を要求する」と伝えた。  ここ最近おとなしかった韓国・朴槿恵政権の“反日攻勢”だ。求心力の低下から、再び伝家の宝刀を使ってきたことになる。というのも、先の選挙結果が朴槿恵大統領にとって、非常に思わしくなかったからだ。  先日行われた第20代国会議員の総選挙は、与党セヌリ党が予想外の大敗北。最終議席数を見ると、定数300議席に対してセヌリ党は122議席と、過半数に届かなかった。それどころか、野党「共に民主党」が123議席を獲得したことで、セヌリ党は議席数でも第2党となってしまったのだ。韓国メディアは「総選挙で判明した民心は、朴槿恵大統領に対する“警告”と解析できる」などと伝えている。    失った求心力を取り戻すために現政権が使えるカードは、もはや反日攻勢しかない――。そんな予測が出ていた矢先に竹島問題に触れてきたのだから、その浅はかさが一層目につく。さすがの韓国ネット民たちも「今さら?(笑)」「なんとか民心を取り戻そうという意図が見え見え」「一生、憤慨していろ。歴史に残る無能政府」と、もはやあきれ返ってしまっている。  現在、朴槿恵大統領の支持率は35.5%にまで急落。「国政をうまく行えていない」という否定的な評価が57.8%にまで上っている。国民の支持を得られないどころか、セヌリ党内では「朴槿恵責任論」が出てくる始末だ。  まさに起死回生を狙って反日攻勢に出ようとする朴槿恵政権だが、反日カードがそれほど残されていないのも事実だ。昨年末の日韓慰安婦合意があるため、慰安婦問題は使えない。韓国ではこの慰安婦合意に対して批判が高まっているが、アメリカなどからも祝福されたものであるため、ほごにすることはできないだろう。  そこで今回は竹島問題を使ってきたわけだが、竹島は慰安婦問題に比べても解決が困難だといわれている。韓国のある専門家は、こう話す。 「独島は永遠に解決できない問題だと私は思っています。韓国、日本のいずれの政治家も『独島を放棄する』とは言えないでしょう。どちらの領土だという話以前に、いずれの政権も絶対に譲歩できないので、解決できる類いの問題ではないと思うのです。有名な逸話ですが、1950年代、韓国のある政治家は『独島を爆破してしまえ』と言ったそうです。日本に渡すこともできないし、独島のせいで日韓交渉が進まないといういら立ちがあったのでしょう」  いずれにせよ、竹島問題を切り口に、日本に非難の声を上げた韓国。なりふり構っていられない朴槿恵政権の反日活動は、今後ますます活性化するかもしれない。

「中国人観光客を取り戻せ!」中国・数年ぶりの韓流ドラマブーム到来で、朴槿恵大統領もちゃっかり便乗

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『太陽の末裔』公式サイトより
 最近、韓国で話題のドラマがある。ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ主演のドラマ『太陽の末裔』(KBS)だ。その人気はすさまじく、視聴率は毎回30%台を叩き出しており、このままだと40%超えも夢ではない。また、同作は中国でも動画配信されているのだが、こちらの再生数は12億回を突破。まさにソン・ジュンギブーム真っ盛り中だ。  そんなドラマの人気にかこつけて、韓国では再び中国人観光客を誘致しようとする動きが高まっているようだ。2014年にも、ドラマ『星から来たあなた』の大ヒットによって、韓国を訪れる中国人観光客が急増したことがあるが、近年はMERS(中東呼吸器症候群)の影響や、円安を理由に、韓国よりも日本へ足を運ぶ中国人が増えている。さらに、韓国は外国人旅行者向けの消費税免税制度などが日本ほど整っていないこともあり、年々リピーターも減少している模様だ。  このような悩みを抱える韓国政府にとって、中国での韓流ドラマの再ブームは、新たな希望の兆し。ネット上ではドラマのオープンセットやロケ地の情報が駆け巡っているのだが、中国人からの問い合わせも続出しているという。その上、先日行われた大統領主宰の政府会議では、朴槿恵大統領が直々に「ドラマ『太陽の末裔』が観光産業の活性化に大きく貢献するはず」と発言した。  するとこの翌日、韓国観光公社の社長は早速、撮影セットが建てられていた江原道・太白市を訪問。昨年末のクランクアップ後に撤去されたセットの再建を提案したそうだ。  ただ、この再建計画にはいくつかの問題点がある。オープンセットのあった地域は、もともとは森林地帯。現在はドラマ撮影のために休止していた森林復旧工事が行われており、再建して観光名所にするとなれば、その工事は事実上中止せざるを得なくなる。  また、セット再建にかかる20億ウォン(約2億円)ほどの費用は、すべて税金で賄う予定だという。そのため、韓国のネット民からはこの計画に対する反対や批判のコメントが多数寄せられている。 「何も考えずに口走った朴槿恵の一言で、国民の税金を無駄にするのか。ふざけるな!」 「そこはもともと観光地として不適合な、何もない地域だぞ。一時の流行に流されてオープンセットだけ建て直したところで、また違うドラマがヒットすればおしまいだろ。意味のないことに我々の税金を使うな!」 「さすが、公務員の考えそうな単純な発想だな。そして大統領が言ったからって、次の日すぐ現場に駆けつけたのも、本当にアホらしい」  ちなみに、この『太陽の末裔』による経済効果はすさまじい。現在、同作の収益は約500億ウォン(約50億円)に達する。制作にかかった130億ウォン(約13億円)は、放送が始まると同時に回収済みだ。版権を売り出した国は、日本を含めて30カ国以上。劇中に登場する車や、コスメ、食品などの間接的な広告効果も大きく、特に劇中でソン・ジュンギが乗っているヒュンダイ自動車は、1,000億ウォン(約100億円)ほどのPR効果を得ているそうだ。  果たして、韓国の観光産業のあたらしい目玉となれるのだろうか? (文=李ハナ)

韓国映画人が集団ボイコット!? 釜山国際映画祭“露出バトル”は今年もお預けか

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釜山国際映画祭の歴史に名を刻んだオ・インヘ
 アジア最大の映画祭として、周辺国のトップスターが集う「釜山国際映画祭」の今年の開催をめぐって、韓国の映画人たちがボイコットを宣言して話題になっている。9つの映画団体からなる「釜山国際映画祭を守る汎映画関係者非常対策委員会」は3月21日、記者会見を開き「釜山市が映画祭の自立性を否定し続けるなら、今年の映画祭への参加を全面拒否する」と宣言した。  事の発端は、2014年の同映画祭で『ダイビング・ベル』を上映したことに始まる。この作品は、セウォル号沈没事故時の政府対応を批判的に描いたもので、釜山市はイ・ヨングァン組織委執行委員長に上映中止を求めていたが、イ委員長は上映に踏み切った。その後、イ委員長は釜山市から辞任を要求される。映画界から「上映への報復」との批判の声が上がる中、イ委員長は今年2月25日に開かれた組織委総会で執行委員長職を離れることになった。  要するに、自律性や表現の自由が確保されるべき映画祭に、“政治的な介入”があることに対して映画界は怒っており、それがボイコット宣言へとつながっているわけだ。  とはいえ、韓国の政治勢力が映画祭に口出ししたのは、今回が初めてではない。  例えば、12年11月の第7回ロンドン韓国映画祭。開幕作として上映が予定されていた『観相』は、ほかの作品に差し替えられている。同映画祭は、文化体育観光部(「部」は日本の「省」に相当)と映画振興委員会などが支援するイベントで、当時の開幕式にはパク・クネ大統領も参列していた。後々明らかになったのだが、『観相』の上映が取り消されたのは、同作の制作会社が収益の50%をソウル市長パク・ウォンスンが設立した「アルムダウン財団」に寄付することを決めていたからだという。パク・ウォンスン市長は民主党で、パク・クネ大統領とは政治的に対立する人物である。  また、13年にスイスで開催された韓国とスイスの国交樹立50周年映画祭の開幕作は、済州島4.3事件を題材にした『チスル』が選定されていたが、韓国大使館が猛反対。結局、韓国大使館や韓国企業は約束した支援を十分に履行せず、激怒したスイスの映画人たちが自主的にお金を集めて映画祭を行う事態になっている。  いずれにせよ、韓国の映画人たちが釜山国際映画祭をボイコットするとなれば、イベント自体が中止になる可能性もある。面白いのは、特別映画に興味のない男性たちからも、同映画祭の中止を危惧する声が上がっていること。というのも、同映画祭は、女優たちの過激な“露出バトル”が繰り広げられるイベントとしても有名だからだ。  例えば、11年には、当時無名女優だったオ・インヘがノーブラで限界ギリギリのドレス姿を披露。これが大きな話題となり、一気に知名度が上昇した彼女は、映画の主演を務めるまでになった。また、その翌年には、ペ・ソウンが背中のパックリ開いたドレスで登場、“第2のオ・インヘ”として注目の的に。いずれも同映画祭での過激な露出をきっかけに、女優としての人気を獲得したわけだ。近年、露出バトルがセーブ気味であるため、「今年こそ」と期待している男性たちも少なくない。  政治的介入に対する批判からエロ目的までを含めて、当分、話題が尽きそうにない釜山国際映画祭。果たしてどんな決着がつくのか、注視していきたい。 (文=S-KOREA<http://s-korea.jp>)

韓国映画人が集団ボイコット!? 釜山国際映画祭“露出バトル”は今年もお預けか

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釜山国際映画祭の歴史に名を刻んだオ・インヘ
 アジア最大の映画祭として、周辺国のトップスターが集う「釜山国際映画祭」の今年の開催をめぐって、韓国の映画人たちがボイコットを宣言して話題になっている。9つの映画団体からなる「釜山国際映画祭を守る汎映画関係者非常対策委員会」は3月21日、記者会見を開き「釜山市が映画祭の自立性を否定し続けるなら、今年の映画祭への参加を全面拒否する」と宣言した。  事の発端は、2014年の同映画祭で『ダイビング・ベル』を上映したことに始まる。この作品は、セウォル号沈没事故時の政府対応を批判的に描いたもので、釜山市はイ・ヨングァン組織委執行委員長に上映中止を求めていたが、イ委員長は上映に踏み切った。その後、イ委員長は釜山市から辞任を要求される。映画界から「上映への報復」との批判の声が上がる中、イ委員長は今年2月25日に開かれた組織委総会で執行委員長職を離れることになった。  要するに、自律性や表現の自由が確保されるべき映画祭に、“政治的な介入”があることに対して映画界は怒っており、それがボイコット宣言へとつながっているわけだ。  とはいえ、韓国の政治勢力が映画祭に口出ししたのは、今回が初めてではない。  例えば、12年11月の第7回ロンドン韓国映画祭。開幕作として上映が予定されていた『観相』は、ほかの作品に差し替えられている。同映画祭は、文化体育観光部(「部」は日本の「省」に相当)と映画振興委員会などが支援するイベントで、当時の開幕式にはパク・クネ大統領も参列していた。後々明らかになったのだが、『観相』の上映が取り消されたのは、同作の制作会社が収益の50%をソウル市長パク・ウォンスンが設立した「アルムダウン財団」に寄付することを決めていたからだという。パク・ウォンスン市長は民主党で、パク・クネ大統領とは政治的に対立する人物である。  また、13年にスイスで開催された韓国とスイスの国交樹立50周年映画祭の開幕作は、済州島4.3事件を題材にした『チスル』が選定されていたが、韓国大使館が猛反対。結局、韓国大使館や韓国企業は約束した支援を十分に履行せず、激怒したスイスの映画人たちが自主的にお金を集めて映画祭を行う事態になっている。  いずれにせよ、韓国の映画人たちが釜山国際映画祭をボイコットするとなれば、イベント自体が中止になる可能性もある。面白いのは、特別映画に興味のない男性たちからも、同映画祭の中止を危惧する声が上がっていること。というのも、同映画祭は、女優たちの過激な“露出バトル”が繰り広げられるイベントとしても有名だからだ。  例えば、11年には、当時無名女優だったオ・インヘがノーブラで限界ギリギリのドレス姿を披露。これが大きな話題となり、一気に知名度が上昇した彼女は、映画の主演を務めるまでになった。また、その翌年には、ペ・ソウンが背中のパックリ開いたドレスで登場、“第2のオ・インヘ”として注目の的に。いずれも同映画祭での過激な露出をきっかけに、女優としての人気を獲得したわけだ。近年、露出バトルがセーブ気味であるため、「今年こそ」と期待している男性たちも少なくない。  政治的介入に対する批判からエロ目的までを含めて、当分、話題が尽きそうにない釜山国際映画祭。果たしてどんな決着がつくのか、注視していきたい。 (文=S-KOREA<http://s-korea.jp>)

“フィギュア女王”キム・ヨナに出馬オファーも、撃沈! 原因はやっぱり「パク・クネ嫌い」!?

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 パク・クネ大統領を支持する“親パク派”議員がフィギュアスケートのキム・ヨナに接触し、「政界へと勧誘した」という報道が話題になっている。パク大統領の支持率が下げ止まりする中で、親パク派が奇策に走ろうともがいている様相だ。  韓国大手メディア、中央日報は1月25日、“非パク派”議員のコメントとして、「(親パク派の)院内代表がキム・ヨナに政治をする気があるかどうか打診したのだが、失敗した」と報道。このコメントの真偽は定かではないが、多くのメディアが「(与党)セヌリ党内において、親パク派と非パク派の内紛が爆発寸前」と分析した。    これを受け、ネット民たちは「この報道が事実なら、セヌリ党はまともな判断ができていない」「フィギュア女王をスカウトなんかして……」などなど、セヌリ党を非難するコメントをネット上に多数書き込んだ。    韓国におけるキム・ヨナは、今でも絶対的な存在だ。    2018年に韓国・平昌で行われる冬季オリンピックでは広報大使を務めており、1月18日から公開されている宣伝動画では、スケーティングする姿を披露して話題に。また、最近行われた若者5万5,000人を対象にしたアンケート「会ってみたい英雄11人」でも、各界の著名人を押しのけて堂々ランクインした。昨年12月17日に国会議員会館で開かれた「2015国家ブランド大賞」授賞式では、大賞を受賞している。  好感度が高く、老若男女に支持されるキム・ヨナを自分の党に引き入れることができれば、パク大統領の下げ止まりした支持率にも回復の兆しが見えるかも……と考える発想は理解できなくはない。日本では、10年の参議院選挙に柔道の谷亮子が民主党から出馬した事例があるが、それと同じようなことだろう。  キム・ヨナがスカウトを断った理由として、政界に興味がなかったとも考えられるが、そもそも彼女はパク大統領を嫌っているという話もある。  それは、昨年8月15日にソウル・ワールドスタジアムで行われた「光復(独立)70周年記念行事」を見れば推し量ることができよう。同行事のフィナーレでは「我らの願いは統一」という歌を大合唱しており、パク大統領とキム・ヨナもステージに登場。パク大統領のすぐ右側にキム・ヨナは立っていたのだが、ほほえんで話しかけようとしている大統領をキム・ヨナは知らんぷり。さらに、手をつなごうとしたパク大統領の手を握り返すこともなく、終始ぎこちない様子を見せたのだ。テレビ局、チャンネルAなどは「キム・ヨナはなぜ、パク大統領によそよそしかったのか」という特集まで組んだほど(参照記事)。  野党はもちろん、与党内でも非パク派の反対を受けて苦しい状況が続くパク大統領。報道された通り、もしキム・ヨナのスカウトにも失敗していたとしたら、いよいよ八方ふさがりなのは間違いないだろう。キム・ヨナにしてみれば、迷惑極まりない話だが。

「金日成マンセー」「天皇陛下マンセー」……韓国大学に何度も掲示される“異様なポスター”の怪

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 2015年下半期に入って、韓国では歴史教科書問題や労働市場改革に対する国民の不満が高まっている。11月14日にも、ソウル光化門広場で大規模デモが行われたことは記憶に新しい。しかし、このデモでは、身元を隠すために覆面をした一部デモ参加者たちが、警察と衝突して負傷する事態にまで発展した。  この一件を機に朴槿恵大統領は、「覆面デモ禁止法」を提案するが反発も大きく、12月5日には約4万人による反対デモが行われている。だが、問題はこれだけではない。  なんと韓国の大学では「金日成マンセー」と書かれたポスターが何度も掲示され、大きな問題となっているのだ。  もちろん、北朝鮮スパイの暗躍というわけではない。これは、学生たちによる自主的な活動だ。問題となっている「金日成マンセー」というフレーズは、1960年に表現の自由と過度の検閲を批判した詩人、金洙暎が作った詩である。  詩の内容を簡単に意訳するならば、「韓国の言論の自由は、(北のトップである)『金日成マンセー』と言うのを認めることから始まる」と、当時の厳しい言論統制を痛烈に批判したものだ。    11月30日、この詩が慶熙大学の大学掲示板に掲載され、12月9日には同じ内容のチラシが高麗大学の裏門に数十枚も貼りつけられる事態となった。しかも、同大学では何度撤去されようと、チラシが消えるばかりか、それをマネた風刺ポスターが続々と貼り出されているのだ。  高麗大学での風刺ポスターの中には、詩のフレーズを「朴槿恵は独裁者の娘」に変えた直接的な批判に始まり、「全斗煥マンセー」や「天皇陛下マンセー」など皮肉を交えて書かれたものまであった。  こうした事態が広まるとともに、韓国中で「表現の自由を尊重して認めないといけない」「少なくとも常識的な基準を守らなければならない」といった意見が噴出している。その一方で、ネット民の多くは高麗大学の学生に対して否定的で、「言論や表現の自由を振りかざしてインテリぶる前に、よく考えろ」「こいつらはドイツで『ヒトラーマンセー』と言って許されると思っているのか?」など、冷たい意見も飛び交っている。  いまだ終わりが見えない言論統制の問題。否定派と肯定派で盛り上がるのはいいが、前回のデモのように負傷者が出なければいいのだが……。

「金日成マンセー」「天皇陛下マンセー」……韓国大学に何度も掲示される“異様なポスター”の怪

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 2015年下半期に入って、韓国では歴史教科書問題や労働市場改革に対する国民の不満が高まっている。11月14日にも、ソウル光化門広場で大規模デモが行われたことは記憶に新しい。しかし、このデモでは、身元を隠すために覆面をした一部デモ参加者たちが、警察と衝突して負傷する事態にまで発展した。  この一件を機に朴槿恵大統領は、「覆面デモ禁止法」を提案するが反発も大きく、12月5日には約4万人による反対デモが行われている。だが、問題はこれだけではない。  なんと韓国の大学では「金日成マンセー」と書かれたポスターが何度も掲示され、大きな問題となっているのだ。  もちろん、北朝鮮スパイの暗躍というわけではない。これは、学生たちによる自主的な活動だ。問題となっている「金日成マンセー」というフレーズは、1960年に表現の自由と過度の検閲を批判した詩人、金洙暎が作った詩である。  詩の内容を簡単に意訳するならば、「韓国の言論の自由は、(北のトップである)『金日成マンセー』と言うのを認めることから始まる」と、当時の厳しい言論統制を痛烈に批判したものだ。    11月30日、この詩が慶熙大学の大学掲示板に掲載され、12月9日には同じ内容のチラシが高麗大学の裏門に数十枚も貼りつけられる事態となった。しかも、同大学では何度撤去されようと、チラシが消えるばかりか、それをマネた風刺ポスターが続々と貼り出されているのだ。  高麗大学での風刺ポスターの中には、詩のフレーズを「朴槿恵は独裁者の娘」に変えた直接的な批判に始まり、「全斗煥マンセー」や「天皇陛下マンセー」など皮肉を交えて書かれたものまであった。  こうした事態が広まるとともに、韓国中で「表現の自由を尊重して認めないといけない」「少なくとも常識的な基準を守らなければならない」といった意見が噴出している。その一方で、ネット民の多くは高麗大学の学生に対して否定的で、「言論や表現の自由を振りかざしてインテリぶる前に、よく考えろ」「こいつらはドイツで『ヒトラーマンセー』と言って許されると思っているのか?」など、冷たい意見も飛び交っている。  いまだ終わりが見えない言論統制の問題。否定派と肯定派で盛り上がるのはいいが、前回のデモのように負傷者が出なければいいのだが……。

「国家公務員試験で“愛国心検証”」「幼稚園児に思想教育」韓国の右傾化が止まらない!

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 韓国の国家公務員試験で、受験者の政治思想や愛国心を測ろうとしたとして、大問題になっている。問題視されているのは、「5級公務員」と呼ばれる国家公務員(行政職)の採用試験。複数の韓国メディアによると、同試験の最終面接で面接官らが「歴史教科書の国定化についてどう思うか」「“漢江の奇跡”(1960年代以降の韓国の高度経済成長)の原動力は何か」などと質問したという。  周知の通り、歴史教科書の国定化は朴槿恵大統領の悲願ともいえる政策であり(参照記事)、もうひとつの「経済成長の原動力」という質問も、朴正煕大統領を連想させる誘導尋問のようなもの。同公務員試験は、最終面接で受験者の30%が落とされるといわれており、当落を左右する最終面接において受験者が朴親子の政策を否定するような答え方はできないだろう。つまるところ、政治思想を強要しているようなものだ。ある受験者は「試験結果に影響が及ぶと思って、本当の自分の考えを答えられなかった」と明かしている。  受験者が韓国メディアに明かしたところによると、ほかの公務員試験の面接においても、「愛国歌(韓国の国家)の3番と4番を歌ってみろ」「太極旗(韓国の国旗)を描いてみろ」といった質問があったという。愛国心を試されるような質問が繰り返されており、事実上の“愛国心検証”が行われているというわけだ。  公務員試験で時代錯誤な検証が実施されているのは、「人事革新処」の“ガイドライン”に従った結果と考えられる。「人事革新処」とは、2014年11月に設立された国務総理室傘下の中央行政機関で、公務員の人事や採用試験など人材開発関連の業務を担っている。同機関は去る4月、「国家公務員の面接試験を大幅に強化する」と予告しており、また「今年から実施される面接試験は、国家観・公職観・倫理観などの公職価値観と人間性を検証するために、その比重を拡大する」と伝えていた。つまり韓国政府、ひいては朴槿恵大統領の意図によって、公務員受験者の愛国心検証が実施されたというわけだ。  公務員だけではない。韓国政府は来年から、幼稚園児に思想教育を施そうと画策しているという話もある。中央行政機関「国家報勲処」が予算決算特別委員会に提出した資料によると、政府は「愛国精神継承・発展」事業の一環として、愛国教育を実施する幼稚園のために予算を確保し、全国17の広域市に1園ずつ“愛国教育幼稚園”を設置する方針だ。ちなみに、当初は全国の幼稚園の10%を愛国教育幼稚園にするべく約100億ウォン(約10億円)の予算を要請していたそうだが、ひとまず17園だけで実践することになったという。最近の韓国の右傾化には、目を見張るものがある。  不適切な試験によって、現政権・保守政権の支持者だけを国家公務員に採用するような動きを見せている韓国。“行政の中立性”から最も程遠い国家といわざるを得ない。

朴槿恵大統領が躍起になる“歴史教科書国定化”真の狙いは「父親の名誉回復」!?

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 韓国政府は10月12日、歴史教科書を国家の機関編集の“国定教科書”にすることを発表した。韓国の歴史教科書は過去6年間、日本と同じく、国の定める一定の基準で審査される「検定制」だったが、2017年から国定になる。  経済協力開発機構(OECD)加盟国34カ国のうち、国定の歴史教科書を採用しているのはトルコ、ギリシャ、アイスランドの3カ国にすぎず、そのほかは自由発行か検定制だという。良しあしはともかく、国定教科書が少数派であることは間違いないだろう。世界の趨勢を見ると、国定から検定制、そして自由発行にというのが大まかな流れだ。  時代に逆行する歴史教科書の国定化に、内部からも反対の声は大きい。野党は「父親は軍事クーデター、娘は歴史クーデター」などと、歴史教科書の国定化に躍起になっている朴槿恵大統領を非難している。国民の反対の声が絶えない影響もあってか、韓国政府は新しい歴史教科書の名称を、「国定歴史教科書」から、「統合歴史教科書」「正しい歴史教科書」などと、次々と変更するドタバタぶりも見せているありさまだ。  それにしても、歴史教科書が国定化されると何が変わるのだろうか? 執筆を担うのは国史編纂委員会ということだが、同委員会の元委員長イ・マンヨル氏が朴政権の狙いをいくつか指摘している。その中で最も重要なのは、歴史教科書に“植民地近代化論”を盛り込むことだという。植民地近代化論とは、日本の統治時代が韓国の近代化に貢献したという理論。植民地近代化論が正当性を持てば、韓国の親日派にとって絶対的な免罪符になるため、李承晩や朴正煕らが再評価されることにつながる。つまるところ、朴槿恵大統領は歴史教科書を作り直すことで、「父親の名誉回復」を行おうとしているという指摘だ。  ちなみに、朴正煕政権が1974年に発行した国定教科書は、“朴正煕による、朴正煕のための教科書”などと呼ばれていた。その教科書では、朴正煕が起こした「5.16軍事クーデター」を「革命」と定めており、「政府が無能で腐敗していたため、国家と民族を守護する意志を持つ軍人たちが革命を起こした」と説明。また、朴正煕が独裁化を図るために、国会解散や憲法停止を骨子とする「大統領特別宣言」を発表した「10月維新」(72年)については、「韓国の民主主義を推進するもの」と解説されている。まさか現代においてここまで偏った内容に修正することはないと思うが、朴正煕の実娘だけに、そうしない保証もない。  韓国政府は現在の歴史教科書について、「歴史的事実に対する誤謬や理念的な偏向で物議を醸す内容が多い」(ファン・ウヨ副首相兼教育部長官)と話している。事実、韓国の歴史教科書には“自虐史観”があるとの見方も少なくないため、教科書を国定化することで「誇らしい大韓民国の歴史」(同)を作り上げたい意図もあるのだろう。  ただ、日本で『新しい歴史教科書』(扶桑社)が作成された当時、韓国はさんざん「歴史歪曲」「歴史修正主義」などと騒ぎ立てた過去がある。同教科書が自虐史観からの脱却を意図して作られたことは周知の通りだ。現在、韓国も似たようなことを企んでいるわけなので、数年越しの“ブーメラン現象”となることは間違いない。  いずれにせよ、韓国国内で議論の尽きない歴史教科書問題。日本にその火の粉が飛んでこないことを願うばかりだ。