視聴率低迷、経費削減の流れが各局で加速している昨今だが、その煽りをもっとも受けているのが、元局アナたちだ。フリーに転身すれば収入が10倍増になるかと思いきや、キャスターのイスに座れるのはひと握り。バラエティタレントとしてなんとかして爪痕を残そうと、無理なキャラクターを演じる者が続出しているのが現状だ。 そんな中、このところフリーアナたちの「ドラマへの進出」が急加速している。 最近では、元フジテレビの高島彩が昨年放送の『下町ロケット』(TBS系)にジャーナリスト役で登場。さらに、今年5月には黒木華主演ドラマ『重版出来!』(TBS系)に、赤江珠緒が出演している。 「赤江はこれまで、キャスターやアナウンサー役で登場したことはありましたが、今回は伝説の人気漫画家の亡き妻という役どころでした。赤江本人は『演出家の要求にうまく応えられなかった』と落ち込んでいましたが、視聴者やドラマ関係者からは合格点を得ています。アナウンサー業だけで食べていくのが難しい時代ですが、女優だったら一度ハマれば収入は倍以上。元フジテレビの八木亜希子は、演技力が評価されて日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞しています。赤江の本格的な女優転身は十分にありえそうです」(制作会社プロデューサー) そしてもう一人、ドラマ関係者の間でウワサになっているのが、2011年に日本テレビを退社した夏目三久の動きだ。これまで『真相報道 バンキシャ!』(日本テレビ系)や『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)などニュース番組やバラエティを中心に活動していたが、どうやら本格的に女優の道を目指す構えのようなのだ。 「夏目の所属事務所が彼女を女優として売り出すべく猛烈に営業を開始。NHKの大河ドラマ『真田丸』で、竹内結子演じる淀殿の侍女役として出演させてもらえるように打診しているといいます。さらに、13年に大ヒットとなった『半沢直樹』(TBS系)の続編がいよいよ来年1月に放送されるというウワサです。前作で夏目の登場は銀行のポスターに使われただけでしたが、続編では『実は社長令嬢だった』という設定で、半沢が失脚するキーマンの役が用意されていると聞いています」(テレビ関係者) もともとルックスでは女優にも引けをとらない元女子アナたちだけに、演技力にも磨きがかかれば、冬の時代が続くドラマ界の救世主となりえるのかもしれない。田辺エージェンシーオフィシャルサイトより
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下ネタも遠慮なし! 水ト&カトパン「女子アナ二大巨頭」を揺るがす、赤江珠緒の二面性
赤江珠緒が、いよいよ全国的に見つかり始めてきた。 今月7日、自身が月~木曜のパーソナリティを務めるTBSラジオ『たまむすび』で、同局を電撃退社した同番組の金曜パーソナリティ、小林悠アナウンサーについて、涙を交えながら言及する場面があった。このことがスポーツ紙をにぎわせると、今度はその内容を8日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で、朝日放送時代の大先輩である宮根誠司が紹介し、また話題を呼んでいる。 赤江アナといえば、昨年秋で『モーニングバード』(テレビ朝日系)を卒業。テレビの帯を卒業してまで続けたかったのが『たまむすび』だ。今回のケースは、たまたま脚光を浴びた、ともいえるが、それがなくとも『たまむすび』での赤江は、相変わらずの存在感を放っている。 ただ、人気アナの評価軸として必要なのは、やはりテレビでの露出。昨年から始まった『この差って何ですか?』(TBS系)の司会以外でも、今年に入ってから『ワイドナショー』(フジテレビ系)でのコメンテーターをはじめ、バラエティでのゲスト出演が増えてきている。いよいよ、赤江の時代が始まりそうな気配だ。 「いや、『モーニングバード』でずっと見てきたよ」「『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)も良かったよね」という視聴者もきっと多いはず。だが、「司会」というポジションを離れた赤江の姿にも、あらためて注目していただきたい。とにかく、ポンコツなのだ。 ある意味で、それは『たまむすび』における姿そのまま、ともいえるのだが、ラジオを聴かない人にとっては新鮮な姿に映るのではないだろうか。 実際、過去に『たまむすび』にゲスト出演した『モーニングバード』パートナー、羽鳥慎一アナは「こんなの、いつものタマちゃんじゃない!」と、ラジオにおけるそのポンコツぶりに驚いていた。『たまむすび』火曜パートナーの南海キャンディーズ・山里亮太は「むちゃくちゃデキる双子の姉いない?」と、テレビとのギャップをよく笑いにしている。 だが、このギャップ、二面性こそが赤江の魅力だ。 パッと見、女性らしくもありながら、宮根いわく「根性が服を着て歩いている」と評価するほどの“男っぷり”。 確かなアナウンス技術がありながら、油断するとすぐにかみ倒し、間違いにも気づかないことが多い“抜けっぷり”。 そして真摯な発言をしたかと思えば、テキトーで奔放すぎるフリートークこそ赤江の真骨頂だ。実際、「赤江珠緒」で検索してもらえれば、ここ最近の下ネタトークが軒並みヒットするはずだ。 「気持ちいい」からの連想で「営み!」と答え、松本人志に「自分の胸がいかに柔らかいか」というエピソードを披露し、「お風呂で体を洗い、拭くのもタオル1本でいけるか?」という問いに「いけるいける!」と快活に答えてしまう。 これまで、テレビでは司会業が多かったからこそ隠されてきた「素の赤江珠緒像」は、むしろテレビでも大きな武器となるのではないだろうか。 人気女性アナウンサーといえば、判で押したように日本テレビの水ト麻美アナか、フジテレビの加藤綾子アナの二択で語られることが多い。実際、毎年年末にオリコンが発表する「好きな女性アナウンサーランキング」では、水トアナが3連覇中。2位が定位置となった加藤アナが4月からフリー転身で順位にどう影響を及ぼすか、といったことが、今年の(一般的な)注目点だろう。 このランキングで、昨年40歳にしてようやく9位にランクインしたのが赤江アナ。今年に入ってからの絶好調ぶりと露出増を見るにつけ、年末にどこまで順位を上げてくるか、今から楽しみで仕方がない。 ちなみに、『たまむすび』月曜パーソナリティのカンニング竹山は、「赤江珠緒・NHK紅白歌合戦司会者への道」を計画している。あながち、なくはない話だと思う。 (文=オグマナオト)TBS RADIO『たまむすび』過去ログより
赤江珠緒は12年間、毎朝何を思っていたのか? テレ朝『モーニングバード』(9月25日放送)を徹底検証!
9月25日の放送をもってテレビ朝日『モーニングバード』が終了した。4年半続いた番組の終了であり、もちろんそれ自体がトピックのひとつではあるが、より大きな意味合いがここにはある。前番組『スーパーモーニング』がスタートした2003年6月30日から12年以上、朝の顔を務めてきた赤江珠緒の卒業である。9月25日の『モーニングバード』最終回でも、「全力で駆け抜けた12年」として、これまでの彼女の足跡がかなりの時間を割いて紹介された。 近年、TBSラジオ『たまむすび』で素のキャラクターが人気を集める赤江珠緒。『モーニングバード』の最終回でも、一緒にタッグを組んできた羽鳥慎一が「残念」という言葉を使うほど、共演者にも、またスタッフにも愛されている。確かに「子どもの頃に虫取りへ行き、パンツの中にセミを入れて帰った」というお茶目なエピソードや、それを公共の電波に乗せてしゃべってしまうといううっかり具合など、人間として魅力的なのはわかる。だがそれだけが、彼女の愛される理由ではない。 それではなぜ、赤江珠緒はこれほどまでに愛されるのか? その答えは『モーニングバード』の最終回で紹介された、彼女のこれまでの足跡に詰まっている。 <あまりにも素直すぎる感情表現> とにかく、感情表現が豊かだ。豊かというか、驚くほどに素直である。大人なのだし、しかも情報番組のキャスターなのだから、普通であれば表情を装うものだろう。だが赤江珠緒は決してそうしない。自分の感じた思いを、そのままの形であっけらかんと表に出してしまうのだった。 例えば、レスリングの吉田沙保里選手にインタビューをした際。父親に肩車をしたあの名場面を再現してもらおうということで、赤江珠緒は吉田沙保里に肩車をしてもらう。それはまあ、わかる。だが、肩車をしてもらった瞬間、彼女の口から出た一言が実に赤江珠緒らしい。 「わー、うれしい! やったー!」 そう言って赤江珠緒は、両手を挙げてガッツポーズをするのだ。いやいや、何もやっていない。だが、おそらく赤江珠緒の頭の中には自分を見つめる大観衆が見えていたのだろうし、歓声も聞こえていたのだろう。まるっきり子どもだ。しかしこの素直すぎる感情表現が、彼女が多くの人から愛される大きな理由のひとつであることは間違いない。 <対象への真摯な向き合い方> キャスターである赤江珠緒は、多くの取材対象と出会うことになる。それら一つ一つの対象への向き合い方が、とにかく真摯だ。東日本大震災が起こった直後に陸前高田市で出会った方と今でも交流があり、節目ごとに訪れているというエピソードは、まさに彼女ならではだろう。真摯であり、そこには一切のウソがない。言葉や行動のすべてにおいて、しっかりと地に足がついているのだ。 あるいは、「別に……」発言でバッシングを受けた沢尻エリカへのインタビューもそうだ。騒動後、沢尻エリカにとっては初めてのインタビュー。少しでも欲があれば、そのバッシングの流れに乗るか、あるいは過度にフォローするなどして、良いコメントを求めるというのが人の業だ。しかし、赤江珠緒はそうしない。真摯に沢尻エリカと向き合い、彼女の言葉をただ素直に聞き、そして瞳に涙をためてこう言うのだった。 「いろんなことを言われるだろうし、本当に複雑な立場だと思うけど……。つらさっていうのは、その人にしかわからないと思うんですけど……。頑張ってくださいね」 取材時期を考えれば、沢尻エリカに対してこんなに寄り添った言葉をかけられる人間はそうはいないはずだ。おいしくしようとすれば、いくらだっておいしくできる状況なのだから。だが、赤江珠緒にはそういった欲そのものがない、というかそういった欲よりも、目の前にいる対象への真摯さが優先される。だからこそ、彼女の言葉はまっすぐに、視聴者の胸へと届くのだろう。 <「伝える」という行為そのものへの信念> 彼女はこの12年間、さまざまなニュースと出会ってきた。もちろん、いいニュースばかりではない。素直な感情と、そして対象に真摯に向き合う赤江珠緒であるからこそ、悲しいニュースに対して深く傷つくことも一度や二度ではなかったはずだ。それでも彼女は、12年間、テレビの前の視聴者に対して「伝える」という仕事を続けてきた。それは間違いなく、信念がなければできないことだろう。 『モーニングバード』の最終回で、赤江珠緒は視聴者に向けて最後に感謝の気持ちを述べた。少し長くなるが、引用させていただきたい。 「本当にあの、いろいろと至らない点もあった司会者だと思いますが。毎朝毎朝ですね、全国津々浦々の皆さんにですね、『おはようございます』と挨拶できる仕事を、12年間もやらせていただけたことは本当に幸せでした。皆さんの朝が、これからも明るくて、そして素敵なものになりますように、お祈りしています。本当に、本当に、ありがとうございました!」 この素晴らしい言葉に、赤江珠緒の信念と、そして彼女の魅力がそのまま詰まっている。「おはようございます」と挨拶できる仕事。赤江珠緒は12年間、毎朝そう思って視聴者と向き合ってきたのだった。彼女が朝の顔でなくなってしまうのは、やはり寂しい。だが赤江珠緒の思いと信念は、きっとこれからも、後へ続く者へと伝わっていくのだろう。 【検証結果】 最後の挨拶が終わってからも、赤江珠緒は笑っていた。これでもかというほどの涙を瞳にたたえてはいたが、それでも笑顔を崩すことなく、最後までえくぼを見せていた。涙を拭くことは一度もなく、俯いたり顔をそむけたりもせず、視聴者に笑いかけていた。人は泣いていても、笑うことができる。それはおそらく赤江珠緒が、12年間もの間ニュースと向き合うことで知った、素晴らしい真実であるに違いない。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは @aizawaaa『たまむすび』(TBSラジオ)公式サイトより
ここにもバーニングの意向が……テレ朝『モーニングバード』刷新は“露骨な赤江珠緒外し”か
テレビ朝日は10月の番組改編の説明会で、平日朝の情報番組『モーニングバード』を『羽鳥慎一モーニングショー』にリニューアルすると発表したが、番組ディレクターからは「実質的な、たまちゃん外し」として、羽鳥慎一とダブル司会を務めてきたフリーアナウンサー赤江珠緒を露骨に排除する向きがあったと話す。 実際、新番組は司会の羽鳥をはじめ、レギュラーコメンテーター、番組スタッフの大部分がそのまま続投するもので、まるで赤江ひとりが外されたようにも見える。 ただ、赤江は7月末、自ら番組降板を希望したとメディアで明かしている。前身番組『スーパーモーニング』から司会者を続けてきたが、2011年に『モーニングバード』に変わった際は当初“半年だけ”の約束でスタートしたことを明かし、ラジオ番組『たまむすび』(TBSラジオ)も持っていることから「体力の限界」を理由に述べた。 長くささやかれてきた羽鳥との不仲説は「変なふうに騒がれて申し訳ない。なんの不満もございません」と否定した。 しかし、前出ディレクターによれば「羽鳥さんとも間違いなくギクシャクしていて、互いに番組をリードしたがるタイプなので、よくぶつかっていた」という。 「それでも赤江さんは図太いので、気にせず進めてきましたが、周囲を気遣うタイプの羽鳥さんは時折『参ったなあ』という顔を見せていました。それでスタッフを味方に付けようと思ったのか、クリスマスとか、事あるごとにプレゼントを配るんです。高級ブランドのハンカチとか。赤江さんは職人タイプでそういった媚は売らない人ですから、対照的でしたよ」(同) しかし、最近は番組作りでも、羽鳥の意向が大きく反映されるようになっていたという。 「羽鳥さん自身はあまり強く言わないんですが、“芸能界のドン”を通じて言ってくるんですよ」と同ディレクター。 羽鳥所属のテイクオフは芸能界で大きな力を持つバーニングプロダクションの系列事務所で、『モーニングバード』のゲスト出演者や芸能コーナー登場のタレントなどの人選に大きな影響力を持っているため、番組側もこれには逆らえないのだという。 「誰とは言えないですが、羽鳥さんの希望で出演が決まったゴリ押しゲストもいます」(同) 赤江の言う「体力の限界」はもしかすると、こうした司会者同士の綱引きに敗れたためとも考えられる。結果、羽鳥が単独司会となったが「プライドの高い赤江さんが『降板させられた』なんて言うわけがないですし、バーニングの力もよく知っているわけですから」とディレクター。 後継番組となる『モーニングショー』は、1964年に元NHKアナを起用した『木島則夫モーニングショー』の名前を復活させるものだが、これはあまりに露骨なバーニング主導で進んだところをボカしたかった狙いがあるという見方も。 赤江の『モーニングバード』への年間出演料は推定1億円だが、『たまむすび』はその5分の1以下といわれ、自らテレビを切り捨てるというのは考えられない。ただ、赤江が親しくしているタレントに聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。 「彼女は日頃、パンクファッションに身を包んでライブへ行ったり、私生活はニュースキャスターとは思えない奔放なことをするタイプ。あるときは足がアザだらけになって、SM疑惑を報じられたほどで、いつも『朝番組の司会は堅苦しい』って言っていたから、辞め時だと思ったのでは」 赤江は3年前、セクシーグラビアのオファーが来た際、司会者としての立場からこれを断ったが、個人的には「うかつに受けてしまうかも」と、うれしそうにラジオで吐露したことがある、番組降板の理由は何にせよ、キャスターを退いたほうが素のままでいられるというところはありそうだ。 (文=ハイセーヤスダ)『たまむすび』(TBSラジオ)公式サイトより
赤江珠緒アナの『モーニングバード』降板はテレビ朝日とのトラブル? 一方TBSラジオ『たまむすび』は……
赤江珠緒アナウンサーが、テレビ朝日系の朝の情報番組『モーニングバード』を9月いっぱいで卒業することがわかった。赤江アナは、前身番組となる『スーパーモーニング』の司会を2003年から断続的に担当していた。当時は大阪の朝日放送(ABC)所属であり、07年4月からフリーとなっている。およそ10年にわたってテレビ朝日の朝の顔であっただけに、突然の降板劇は「テレビ朝日とのトラブル」「羽鳥アナとの不仲説」など多くの臆測を呼んだ。 テレビのレギュラー卒業とともに、気になる点は、『たまむすび』(TBSラジオ)の行方だろう。赤江は12年4月から、平日午後にラジオの帯レギュラーを持っている。午前はテレビ、午後はラジオと、2つの帯番組を掛け持ちしていた。 『たまむすび』は赤江をメインパーソナリティーに据え、日替わりの男性パートナーと掛け合いを見せている。現在のパートナーは、月曜・カンニング竹山、火曜・山里亮太、水曜・博多大吉、木曜・ピエール瀧である。 同番組は赤江ののんびりとした性格が出ていていいという評価がある一方、無難すぎて物足りないという声もある。 「前番組の『小島慶子 キラ☆キラ』は、ズバズバとモノを言う番組でした。男勝りな性格の小島は、リスナーやパートナーから“オジキ”と呼ばれていたほどです。ラジオでは受けるキャラクターですね。番組終了の理由も、局側から新たなリスナー層の獲得を求められたことに対し、小島が違和感を示し、降板を申し入れた形です。小島と赤江では、同じ女子アナが担当する番組でもかなりのギャップがありますね」(業界関係者) それでも、『たまむすび』は、聴取率調査においては、裏番組である『大竹まこと ゴールデンラジオ!』(文化放送)とデッドヒートを繰り広げている。人気番組であるといえるが、頭ひとつ抜け出すことができていない。 「ラジオではテレビ番組の裏話などが出ることも魅力のひとつです。それでも赤江アナの場合、午前中の帯レギュラーの裏ネタを午後のラジオでペラペラとしゃべることはさすがにできなかったでしょう。帯レギュラーがひとつに絞られることで、番組になんらかの変化が生ずることはありそうですね」(同) 『モーニングバード』の卒業理由のひとつには「仕事の幅を広げたい」との理由もあったともいわれる。10月以降の『たまむすび』がどう変わっていくのか気になるところだ。 (文=平田宏利)TBS RADIO『たまむすび』より
小島慶子の幻影を振り払う、赤江珠緒の「うっかり道」『たまむすび』

TBS RADIO 『たまむすび』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
どこの世界においても前任者の残したイメージというのは非常に厄介なもので、後を継ぐ人間は、同じ路線を歩くのか、まったく別の路線を切り拓くのか、という厳しい選択を迫られることになる。しかも受け手はわがままなもので、常にその両方を望んでいる。ラジオの世界において、近年もっともそんな厳しい状況からスタートしたのが、『たまむすび』(TBSラジオ 月~金曜13:00~15:30)という番組だろう。
『たまむすび』は2012年4月、『小島慶子 キラ☆キラ』の枠を引き継ぐ形でスタートした。無論まったくの別番組なのだから、「前任者」という言い方はふさわしくないのかもしれない。しかし『たまむすび』開始当初、聴き手が明らかに「小島慶子的なもの」を求めていたという意味では、小島は前任者以上の存在だった。
番組は月~木曜を『モーニングバード!』(テレビ朝日系)でおなじみのフリーアナウンサー赤江珠緒が、金曜をTBSアナウンサーの小林悠がパーソナリティーを務め、曜日ごとに変わるパートナーとの2人体制で進めていく形をとっているが、パートナーのうち月曜担当のビビる大木と木曜担当のピエール瀧は『キラ☆キラ』から引き継いだ形であるため、『たまむすび』は“『キラ☆キラ』の後継番組”というイメージが余計に強くなってしまった。
番組開始直後、いち早く小島の幻影から抜け出したのは、皮肉にも金曜の小林悠×玉袋筋太郎コンビのほうで、「スナックママ×スナックの常連客」という初期設定が意外にも見事にハマり、初回から『キラ☆キラ』とはまったく別のベクトルを打ち出すことに成功した。
一方で月~木曜の赤江のほうは、「何事に対しても小島的な強い自己主張を求められているのに、その期待にうまく応えられない」という状況に陥っていた。実際、赤江のリアクションには、「へぇ~」「ふ~ん」「なるほど」といった相槌の言葉が多く、その先の感想や主張が特に出てこないという場面が続いた。
ただ、ここで改めて考えなければいけないのは、「じゃあ自己主張があればいいのか?」という問題である。そしてその先には、「小島は本当にそんなに最高だったのか?」という問題が横たわっている。そもそも受け手の期待がお門違いだったという可能性だって、充分にあるのではないか?
僕は小島のことを、「普段は厳しいが、時に生徒の趣味に理解を示す生徒指導の先生」のように感じていた。正義感が強くなかなか意見を曲げないが、生徒のバンド活動や休み時間の遊びには意外と寛容で、気が向くと自分も飛び入り参加したりするという、ある種、漫画的な人気教師のキャラクターである。自分が生徒であった頃には面倒な教師だと感じるが、卒業後に思い返すと、叱られたときの理不尽な気持ちも授業中の無闇な緊張感もすべてがいい思い出になり、卒業生が訪ねてくるタイプだ。
確かに、それはもちろん人気者の一つの典型ではあるのだが、同じくTBSラジオでパーソナリティーをしている伊集院光や爆笑問題の太田光、おぎやはぎの小木が公言しているように、小島を苦手だという人も多く、彼女の自己主張は面白いこともあれば、いきすぎて説教臭く感じることも多い。それに対し番組内で「オジキ」という愛称を授けたライムスター宇多丸はさすがの慧眼だが、『キラ☆キラ』とはつまり、「小島という教師が、サブカル畑のパートナーやリスナーという生徒たちを相手に、自分の意見・主張をぶつけていく」という対立構造を原動力としていた。意見の対立は大きな熱を生みだすから、SNS上でも派手に盛り上がりやすいし、逆に厳しい先生が生徒の意見をすんなり受け入れた際には、それはそれで珍しい出来事として価値が上がり話題になる。
もちろん、そういう形を全否定するつもりはない。その代わり、全肯定するつもりもない。「小島が『キラ☆キラ』で作り上げた形は、けっして唯一無二の理想形ではない」ということだ。ラジオの世界はもっと広い。そういう意味で、『たまむすび』の中で赤江は、ようやく自分なりの形を見つけ始めている。
その変化のきっかけとして象徴的なのは、10月から始まった「おばあちゃんのつぶやき!」というコーナーである。南海キャンディーズの山里亮太をパートナーに迎えた火曜日の14時台最初に配置されたこのコーナーは、老婆のナビゲーションで番組レギュラー陣の問題発言やミスをわざわざ紹介して糾弾していくという、正直「内輪ウケ」のコーナーである。
要はNG集のような企画なのだが、この揚げ足取りのようなコーナーが『たまむすび』全体の、さらには赤江というパーソナリティーの魅力を確実に掘り当て、凝縮しているのである。特に赤江の、番組開始当初の集中力が完全にどこかへ飛び去ってしまったかのようなミスや思い違い、いい加減な発言が妙に光り輝いており、早くも「女高田純次」の称号を授かってもいいのではないかというレベルにまで接近している。「ビートルズのメンバーの名前は?」と訊かれて、「ポールとマッカートニー」と回答。読むべき原稿をすっかり見失って「ペラペラペラ」とあちこち探しまわる音のみ長時間響かせる。「『モーニングバード!』で木みたいな服着てたよね」と他番組でのファッションセンスまでもイジり倒される。「天然ボケ」というよりは、単純に「かなりいい加減な人」という印象で、テレビや『たまむすび』開始当初のイメージからは相当な飛距離がある。そしてその隙が、不思議と彼女の人間的魅力につながっている。
赤江は以前、「子どもの頃にセミを取ってパンツに入れていた」というエピソードを披露したことがあって、そこには天然系のポテンシャルが垣間見えたが、確率的にはまぐれ当たりのようなものだった。しかしこのコーナーに触発されたのか、近ごろは安定して「うっかりミス」を供給するようになっており、ユーミンの好きな曲を訊かれて「卒業アルバム」(正解は「卒業写真」)、「ラマーズ法」を「サマーズ法」と言い間違えてみたり、「オリンピックのタイミングでつい巨大な世界地図を買ったが、デカすぎて貼れずリビングに放置」という向こう見ずな行動を告白したりと、完全にパンドラの箱を開けてしまった無双状態になっている。
何よりも人間的魅力が番組の面白さに直結しやすいラジオというメディアにおいて、パーソナリティーがどこまで心の扉を開いていくのか、あるいはリスナーやスタッフの力で開かれていくのかというのは重要なファクターだが、その開き方も、開くタイミングも、人間の一生と同じく千差万別である。もちろん自力でガンガン開いていく小島のようなタイプの人もいるし、一枚も開けずに番組が終了してしまう人もいる。だが、前任者の残したインパクトの大きさを考えると、赤江が開始半年にしてようやく離陸したのは必然ともいえるだろう。赤江珠緒には新しい「昼の顔」となるべく、「うっかり道」を迷わず邁進してほしい。その先にはきっと、小島とはまったく似ても似つかない「向こう側」が見えてくるはずだ。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)
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