若者の間ではFacebookよりも人気! 画像共有SNS「Instagram」が支持されるワケ

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Instagram
 「Instagram」というSNSを知っているだろうか。写真の投稿をメインとしたSNSで、2010年にスタートしている。サービス開始から1年半でユーザー数は3,000万人を超え、12年にFacebookが10億ドルで買収した。とはいえ、その時点では、TwitterやFacebookよりも規模が小さく、それほど目立つ存在ではなかった。しかし、この1~2年間で状況が一変した。13年秋にはユーザー数が1億5,000万を超え、14年3月には2億、12月にはなんと3億を超えた。これは、2億8,400万(2014年10月時点)ユーザーのTwitterよりも多い数字だ。最近では、Facebookアカウントを持ちつつも、普段の投稿はInstagramで行うというスタイルが広がっているのだ。  若い人ほどFacebookよりもInstagramを好む傾向にある。特にアメリカでは、ティーンエイジャーの多くがInstagramを利用している。Instagramは仲の良い人としかつながらないので、Facebookほど友達が増えないという特徴もある。両親や上司、同僚にプライベートを知られたくないのだ。そのため、年齢層やその人のレイヤーによっては、Instagramに疎いという状況になっている。  Instagramは写真がメイン。Instagramのアプリで写真を撮り、コメントを付けて投稿するだけ。アプリで画像の編集が行えるのも特徴だ。そのため、凝った写真の投稿が多い。写真が主役なので、「いいね!」がたくさん付く傾向にある。フォローしている友達が「いいね!」を付けた投稿が、こちらのタイムラインに表示されないのもうれしいところ。Facebookのように勝手に投稿の順番を操作されることもなく、Twitterのように単に時系列で並んでいる。情報の共有でも、意見を述べるわけでもない。日常を写真で切り取り、共有するSNSといえる。  ひとつ注意したいのが、写真に記録される位置情報だ。スマホで写真を撮ると、撮影場所の情報が埋め込まれる。後で閲覧する際、どこで撮ったのかわかるので便利なのだが、自宅や行動範囲がSNSで第三者にばれるのは避けたいところ。Facebookでは投稿する写真から自動的に位置情報が削除されるのだが、Instagramはその都度自分で選ぶようになっている。位置情報を写真に付けたくない時には、投稿時に「フォトマップに追加」をオフにしておくようにしよう。  普段はFacebookやTwitterを使っているが、Instagramにも興味がある、という場合は写真の投稿に利用してみよう。Instagramのアプリで撮影、写真の編集、コメントの入力を行うのだ。投稿時に、FacebookやTwitterなどのSNSに同時共有する機能を利用すればいい。今使っているSNSから無理に移行する必要はないが、しばらく使っていればInstagramの楽しさが理解できることだろう。その後、仲の良い人たちと少しずつつながっていこう。ちなみに、知り合いを片っ端から検索してフォローするのは引かれるので、避けたほうがいい。 (文=柳谷智宣)

彼を知り己を知れば百戦殆からず ネットを介する悪意のある攻撃トップ10はこれだ!

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 情報処理推進機構(IPA)は2月6日、「情報セキュリティ10大脅威 2015」を発表した。これは、2014年に起きたインターネット関連の事件や事故の中から、影響の多い順に選んだもの。自分だけは被害に遭わないとか、大丈夫とか思っていても、思わぬタイミングで引っかかってしまうもの。どんな事件が起きているのかを知っておけば、いざという時に被害を回避できる可能性が高まる。まずは、悪意のある輩たちの手段をチェックしてみよう。  第1位は「オンラインバンキングやクレジットカード情報の不正利用」。やはり、現金を盗むことができるので、ネット銀行やクレジットカードは狙われる。IDやパスワードに加え、セキュリティコードなどは自分でしっかり管理すること。また、最も多いのが、偽装サイトを用意し、DMを送ってくるケース。残高のチェックやパスワードの変更など、もっともらしい理由を付けて、偽のサイトにログインさせてIDやパスワードを盗むのだ。偽装サイトを見破るには、URLをチェックしたり、暗号化通信を行っていることを示す鍵のアイコンを確認するという手法がある。しかし、最新のウイルスは高度な手法で、これらも偽装する。日ごろからセキュリティソフトをきちんと運用していることが重要だ。  第2位は、内部不正による情報漏えい。企業の経営者にとっては頭痛の種だが、ITの運用ポリシーをきちんと決めて、重要なデータを運用する必要がある。ユーザーは手軽にアクセスできて、お金になりそうなデータでも盗んだり売ったりしてはいけない。莫大な損害賠償請求や窃盗罪・横領罪・不正アクセス罪といった刑事責任を問われるなど、想像以上のリスクを負うことになる。  第3位は「標的型攻撃による諜報活動」。特定の組織を狙ってウイルスを仕込んだURLが書かれたメールを送信し、不正アクセスしようとするものだ。映画みたいな内容だが、2013年の調査では、約2割の企業がこの攻撃を受け、その3割が実被害に遭っている。  第4位は「ウェブサービスへの不正ログイン」。この対策は、本連載で何度も伝えているように、自分のアカウント情報はきちんと管理・運用すること。IDやパスワードの使い回しなど、もってのほかだ。  第5位の「ウェブサービスからの顧客情報の窃取」は、ユーザーとしての対応策はない。とはいえ、IDとパスワードを使い回していなければ、万一漏えいしても、他のサービスに不正アクセスされるようなことはないので、被害は抑えられる。  第6位「ハッカー集団によるサイバーテロ」や、第7位の「ウェブサイトの改ざん」は、個人が標的にされることはほとんどないので、企業のセキュリティ部門の問題。  第8位の「インターネット基盤技術の悪用」は広い意味で、他の項目すべてに当てはまってしまう内容。第8位にランクインする理由は不明だが、とにかく悪意のある輩たちは、よくも考えると感心するほど、網の目をくぐるのがうまい。例えば、DNSを偽装する最新技術は、第1位や第4位の詐欺サイトに利用されている。  第9位の「脆弱性公表に伴う攻撃の発生」はサーバーソフトなどの脆弱性を突いて、不正アクセスされてしまうこと。これは、ソフトのメーカーやセキュリティベンダーに頑張っていただきたいところ。  第10位の「悪意のあるスマートフォンアプリ」は、主にAndroidで広がっている野良アプリのこと。連絡先の情報を盗まれるなど、実害が出ることもある。セキュリティアプリを利用したり、アプリをインストールする際に権限をキチンと確認するといった対策が必要だ。もしくは、iPhoneを使えば、この手の心配は激減する。  以上が、脅威トップ10。個人ユーザーとしては、セキュリティソフトをきちんと使い、IDとパスワードを使い回しせず、わかりにくいパスワードを付けることが重要。これだけで、ほとんどの脅威は避けられる。次に、メールやメッセージで届いたURLをうかつに開かないこと。相手が本物かどうか確かめる癖をつけておくと安心だ。 (文=柳谷智宣) ■情報セキュリティ10大脅威 2015(http://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2015.html) 第1位 オンラインバンキングやクレジットカード情報の不正利用 第2位 内部不正による情報漏えい 第3位 標的型攻撃による諜報活動 第4位 ウェブサービスへの不正ログイン 第5位 ウェブサービスからの顧客情報の窃取 第6位 ハッカー集団によるサイバーテロ 第7位 ウェブサイトの改ざん 第8位 インターネット基盤技術の悪用 第9位 脆弱性公表に伴う攻撃の発生 第10位 悪意のあるスマートフォンアプリ ■2014年版 情報セキュリティ10大脅威(https://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2014.html) 第1位 標的型メールを用いた組織への スパイ・諜報活動 第2位 不正ログイン・不正利用 第3位 ウェブサイトの改ざん 第4位 ウェブサービスからのユーザー情報の漏えい 第5位 オンラインバンキングからの不正送金 第6位 悪意あるスマートフォンアプリ 第7位 SNSへの軽率な情報公開 第8位 紛失や設定不備による情報漏えい 第9位 ウイルスを使った詐欺・恐喝 第10位 サービス妨害

ついに始まった……“公共メディア”目指すNHKが強行策を示唆「スマホユーザー全員から受信料を徴収!?」

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 NHKは15日、2015年度からの3カ年経営計画を発表した。「公共メディア」への進化をうたい、今後3カ年で受信料支払率を現計画の75%から80%に引き上げ、このうち衛星契約の占める割合も50%程度に増やすという。NHKの契約数は増加し続けており、2014年11月末の段階で合計契約数は4,189万4,753件。年間6,345億円(平成25年度)の収入を得ている。とはいえ、伸び率は鈍化しており、今後の急成長も見込めない。そこで、NHKの籾井勝人会長は新たな課金方法として、ネット課金に乗り出している。  これは、NHKのコンテンツをネットでも配信し、それを閲覧できる環境があれば受信料を徴収するというもの。国内のネット利用者数は9,652万人で、人口普及率は79.5%。今どきの若者は、家にテレビはなくてもスマホは持っている、というケースも多い。簡単に収入倍増が可能で、NHKにとっては金の山に見えているのだろう。しかし、これはもはや国民に対する義務化に等しい。  昨年の段階では、3年以内にネット課金を実現するつもりだったようだが、もちろん時期尚早。今のところ、NHKの番組をネットでも同時に放送することはNG。同時放送のためには、放送法を改正する必要がある。そのため、今回の3カ年経営計画には盛り込まれず、検討事項となった。  すでにNHKは「NHKオンデマンド」というアーカイブサービスを提供している。同時放送を実現したとして、見たい人から課金すればいいだけでは、と思うことだろう。NHKの狙いはサービスの充実というより、それを名目とした集金。放送法の第64条では、テレビを受信できる設備を設置した人はNHKの契約が必須になるが、ここにネット接続できる設備を追加したいのだ。もし実現すると、法律のバックアップがあるのだから、一般人には対処のしようがない。  実現させたくないなら、一致団結して反対の声を上げればいいのだが、そううまくもいかない。例えば、NHKがこの春からいきなりネット課金、全員月額2,000円、テレビとは別契約、などという暴挙に出てくれれば、一気に反発の機運が高まるので望むところ。しかし「ネット課金するかも」という方針を小出しにし、今回の経営計画では研究課題とするなど、ジャブを連打している。これをずっとやられると、反対の勢いが削がれてしまう。  突き詰めれば、NHKの大株主は政府といえる。フェアな政治家が多ければ、ネット強制課金という事態には陥らないだろう。やはり、一人一人がきちんと問題を意識して、自分の意見を持ち、選挙に行くことが大切なのだ。 (文=柳谷智宣)

今年はこの製品がすごかった! ITライターが本気で勧める「BEST BUY 2014」

 2014年のデジタルギア業界は、世界を変えるほどの製品は出なかったものの、総じて豊作だった。今回は2014年を振り返って、注目度の高かった製品を紹介する。
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Surface Pro 3
 まずはPCから。なんといっても、7月に発売された「Surface Pro 3」に大満足。スペックを見て速攻購入し、ドッキングステーションをアメリカから個人輸入したほど。バリバリと仕事に使い倒しているが、不足なし。タブレット端末だが、専用キーボードのType Coverを一緒に使えばノートPCに。外部ディスプレイ出力で、メインマシンとしても使える。10万円前後から買えるし、コスパはとてもいい。
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iMac Retina 5K
 インパクトが一番大きかったのが、「iMac Retina 5K」モデル。5,120×2,880ドットというド級の解像度で、新次元の画質を体感できる。画面サイズは27インチで、本体の性能も文句なし。画像や動画の編集にうってつけで、クリエイティブ魂が頭をもたげることだろう。このモデルを手に入れると、デジ一眼や4Kビデオカメラまで欲しくなってしまう。価格は24万円~とお高いが、デルの5Kディスプレイが2,500ドル(約30万円)なので、PC代金分お得ともいえる。
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iPhone 6
 スマートフォンは、なんといっても「iPhone 6」。良かれあしかれ、格段にサイズアップしたのが話題になった。筆者はソフトバンクとドコモの6を利用(6 Plusがau)しているが、快適に利用できている。iOS 8も最初は不具合があったが、今では解決済み。iPhone 6に慣れきってしまって、すでに5Sの処理速度と画面サイズには戻れなくなっている。iPhone 6をわざと折り曲げてイチャモンをつけているサイトを見たのか、時々知人から相談を受けるが、全く問題なし。一押しだ。
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LUMIX LX100
 デジカメでは、「LUMIX LX100」が光っていた。レンズ一体型のデジカメながら、1型を超える4/3型のセンサーを搭載しているのがウリ。もちろん世界初で、画素数は1,280万画素。レンズは35㎜換算で24-75mm、F1.7-2.8と文句なし。4K動画が撮影できるのも特徴。将来は、ディスプレイやテレビが4Kに移行するのは間違いなく、今のうちから映像素材を4Kにしておきたいところだ。
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「ScanSnap iX100」
 書類や紙資料はすべてスキャンしてクラウドに保存している筆者としては、「ScanSnap iX100」に驚いた。自宅では「ScanSnap iX500」を利用しているのだが、出張先で資料を取り込むためにコンパクトな「S1100」を愛用していた。このモバイルスキャナーの新モデルが「ScanSnap iX100」だ。バッテリーを搭載し、単体で動作。Wi-Fi接続でPCやスマホにスキャンデータを取り込める。出先でも大量のカタログをゲットしたり、出張先で名刺を整理してしまえるようになった。  特定の製品ではないが、MVNOもブレークした年だった。ドコモなどのキャリアの回線をレンタルして安価に提供するサービスで、イオンや楽天、ビックカメラなどさまざまな製品が登場した。自分にぴったりのサービスや製品を選ぶのには知識が必要だが、携帯料金が数分の1に抑えられるので注目が集まっている。  今年は、スマホと連携するSF的デバイスのスマートウォッチも続々と登場。とはいえ、イマイチ大人が常用するにはとがりすぎていて、最高! といえる製品はなかった。また、iPhone 6 Plusは大きすぎたか。4.2インチくらいのをiPhone 6、4.7インチをiPhone 6 Plusにすれば、もっと売れたかも。iPadは、それほど進化しなかったのが残念なところ。来年に期待したい。 (文=柳谷智宣)

PCの「中身」が人質に!? “身代金ウイルス”ランサムウェアの被害が拡大中

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イメージ画像(「Thinkstock」より)
 ランサムウェアという悪意のあるプログラムが、ネットを介して拡散中だ。Ransom(身代金)+Software(ソフト)という造語で、日本語なら身代金ウイルスといったところ。アメリカ生まれのウイルスだが、日本国内でも2014年の5~9月の間だけで、160件以上の攻撃が報告されている。  この身代金ウイルスに感染すると、PCの操作ができなくなる。HDD内のデータを暗号化し、復旧するためにお金を振り込むように指示されるのだ。また、異なる切り口でお金をだまし取ろうとするケースもある。いきなりPCがロックされて、FBIやインターポールのロゴと共に「このPCには児童ポルノの画像が見つかったのでロックした。24時間以内に罰金を支払わないと逮捕する」というメッセージが表示されるのだ。信頼性を増すために、PCのIPアドレスや利用しているブラウザーなども表示する。子どもだましのテクニックだが、ITリテラシーが低いと「バレてる!」と震えてしまうのだ。アメリカではこのウイルスに感染し、勝手に観念して出頭した若者もいる。当たり前だが、FBIなどの捜査機関の手によるウイルスではないので、墓穴を掘った形。ウイルスに関しては被害者だが、この若者はPCを没収された上、児童ポルノ所持で逮捕されている。  ウイルスを削除するには、ストレージを初期化してOSを再インストールすればいい。しかし、データも一緒になくなってしまうので要注意。日ごろからバックアップをしているなら、手間がかかるだけで特に被害はない。しかし、バックアップを怠っていると、10~200ドル(約1,200~2万4000円)の身代金を支払ってしまおうかと考えてしまうかもしれない。  当たり前だが、犯人は身元を確認されないよう、銀行振り込みは使わない。仮想通貨・ビットコインでの支払いを要求してくるのだ。ランサムウェアを悪用するロシアの詐欺グループは、準備周到なやり方で、1カ月に1,600万ドル(約19億円)を荒稼ぎしているという。   さらに、振り込みを使わない手法も報告されている。Windowsをロックして「期限が切れたので、アクティベーションするために電話しろ」と表示。特にコストはかからない、と書いてあるので、迷わずに電話してしまう人が続出した。しかし、この電話番号が国際電話になっており、とんでもない高額の通信会社につながるようになっているのだ。当然、その通信会社と犯人グループはつながっているのだが、聞いたこともないような国の会社だと、対応するのが極端に難しくなる。  ちょっと恐ろしい身代金ウイルスだが、感染ルートはネットから。メールの添付ファイルや偽装したドライバー、JAVAやAdobe Readerの脆弱性などから入り込んでくる。ちなみに、ランサムウェアは既存のセキュリティソフトでは見つけにくい。初めて登場した時に、ランサムウェアを黒と判断できたセキュリティソフトはなかった。今は情報があるので、既知のランサムウェアは検出できる。しかし、新しく設計された場合は、どこまで行ってもいたちごっこになる。  対応策としては、セキュリティソフトをきちんと運用しつつ、利用しているOSやソフトウェアは常に最新にしておき、怪しいメールは開かないこと。また、データのバックアップは日ごろからきちんと行っておく。また、身代金ウイルスに感染しても、完全に無視して初期化してしまうことが重要だ。

ユーザーへの福音か? 料金の高止まりか? 波乱を呼ぶ、ドコモの光回線サービス「ドコモ光」

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ドコモ本社(Wikipediaより)
 NTTドコモは、2015年2月から新サービス「ドコモ光」をスタートする。ドコモの携帯・スマホとセットで契約することで、NTT東西の光回線サービスと一緒に割引するという内容だ。NTTドコモユーザーにとってはお得なサービスに見えるが、いろいろと反発を引き起こしている。  まず、auとソフトバンクが異を唱えている。KDDIの田中孝司社長は10月の決算説明会で「ドコモ光」を「脱法的行為」と批判し、ソフトバンクの決算説明会では、孫正義社長は「注意深く監視して管理すべき」と述べた。auは「auスマートバリュー」、ソフトバンクは「ホワイトBB」という、ネット回線と併用することで割引するサービスを提供している。ドコモは自分たちだけ提供できないのは不公平! という言い分で今回のサービスを提供することにしたのだが、なぜauとソフトバンクは何年も前から提供しているサービスにドコモが参入することに反発しているのだろうか? それは、ドコモひいてはNTTの市場独占状態を恐れているためだ。  「ドコモ光」がスタートすると、ユーザーは携帯・スマホも家の光回線も一緒にしたほうが安くなる。さらに「ひかり電話」まで契約すれば、固定電話まで囲い込むことになる。NTTというブランドの力は、依然大きいのだ。さらに、ドコモとNTTの間で不透明な取引が行われると、ライバル企業はコスト面で太刀打ちできなくなる。そのため、NTTグループでサービスを独占させないために、いろいろな規制が設けられていた。しかし、昨今のシェア低減を受けて、規制が緩和されたのだ。  次に、ISP(インターネットサービスプロバイダ)からの反発も招いている。現在、NTTの光回線であるフレッツ光もISPを選択できるが、多くが月額1000円前後の料金設定となっている。しかし、「ドコモ光」ではドコモのISPであるmoperaも利用できるようになる。moperaの料金が月額500円であるため、ほかのISPもこの水準に落とさざるを得ず、それでは赤字になる! と交渉を続けている。  とはいえ、もう発表してしまった以上、来年2月には「ドコモ光」がスタートすることは間違いない。固定回線のキャッシュバック合戦になったら、auはそれなりの対応をするという。ソフトバンクは、「ドコモ光」と同様、NTTから光回線を卸してもらい、セット割サービスを提供する予定だ。  短期的に見ると、固定回線とのセット割に加入すれば、割安になることだろう。しかし、そうなるとMNPでのキャリア乗り換えが簡単にできなくなる。また、すでに圧倒的なシェアを持つドコモとNTTがさらにユーザーを囲い込んだ場合、通信料金の価格競争が起きにくくなる。NTTグループが市場を独占することにより、料金が高止まりするのだけは避けてほしいところ。  業界の多くの企業が反対しているのに、規制緩和にこぎ着けたドコモの政治力に舌を巻く。ライバルの隆盛も、ドコモの死んだふり戦略なのか? と疑いたくなるほど。ユーザーはドコモが通信市場を焼け野原にしないように、公平な競争が行われているかどうかチェックしていく必要がある。目の前の餌に釣られると、将来たっぷり利子を付けて回収されかねないからだ。 (文=柳谷智宣)

ネットでの偽装やねつ造は絶対にバレる! 「小4なりすましサイト」騒動に見る、最新ステマ事情

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くだんのサイト「どうして解散するんですか?」
 小学4年生になりすまし、安倍晋三首相の衆院解散をちゃかした件が話題を集めている。「どうして解散するんですか?」というサイトを立ち上げ、速攻でバレて炎上してしまったのだ。事の是非はさておき、身元バレと炎上の経緯をチェックしてみよう。  11月20日、ウェブサイトが公開、同時にTwitterアカウントも作成された。手書きふうの「しつもんです。」という意見が公開され、Twitterで拡散を始めた。しかしサイトが立派すぎて、一目でプロの仕業ということがわかる。サイトは「why_kaisan」の独自ドメインを取得しており、Twitterにはハッシュタグを付けている。ホームページにはアクセスカウンターのような数字があり、賛同した人が「(どうして解散するのか)わかんない!」ボタンを押すと、数字が増えるような仕組みもあった。アクセスカウンターの数字は200万以上だったが、実はこの数字はランダムに表示されるデタラメなものだった。さらに、ツイートは政治家宛てに発信されるスパムになっていた。とどめは、ウェブサーバーにAmazon Web Servicesを利用している点。  有名人に片っ端から拡散希望のツイートを飛ばし、民主党マスコットの民主くんや蓮舫議員がリツイート。一気に拡散してしまった。当然、「大人の仕業だろ」というリプライが飛ぶが、ここで致命的に方向を誤った。バレた、と思ったのなら「はい、私は○○です。啓蒙するために、このサイトを作りました」と認めてしまえばよかったのだ。それなのに、「大人ってよくわからないや」ととぼけたのが、泥沼の始まり。  結局、ドメインの登録情報をチェックすると、あるNPO法人の名前が出てくる。そして、ウェブサイトに掲載されている画像のメタデータに、制作者の名前が見つかる。これは、画像編集ソフトによっては自動で付いてしまうものだ。ドメインの取得代行業者を使ったり、後でメタデータを削除しておけばよかったのだが、なかなか細かいところまでは気が回らないもの。ここでギブアップして謝罪。NPOの代表を辞任することになった。  しかも、謝罪文(http://why-kaisan.com/)で、4000万PVを集めたこと、みんなが政治に興味を持ってくれてホッとした、と述べるなど、まったく反省していない様子を見せたため、さらに炎上している。炎上マーケティングを仕掛けたと見る向きもあるが、大失敗に終わったと言っていい。確かに注目は集めたものの、本人叩きがエスカレートしてしまったのだ。さらにダメ押しで、首相のFacebookで「最も卑劣な行為」と批判された。これは、ざくざく燃料を追加した本人たちにも原因があるし、そもそも燃え上がりやすい政治ネタという理由もある。しばらく表立った行動をするたびに、今回の話題が付きまとうことだろう。  さて、ではドメインとメタデータまで気を回して隠ぺいした場合、どうなっただろう。もくろみ通りの効果を上げられただろうか? しかし、誰がどう見ても大人が作っているし、リツイートしたり称賛している人たちが同じレイヤーにいる人なのは一目瞭然。ヘタをすれば、特定の組織が仕掛けたようにも見えてしまう。もちろん、ねつ造という言い訳できない行為をしているので、巻き込んだ人たちすべてに迷惑をかけることになる。  こだわるなら、本当に小4の子どもに文章を書かせて、“お下がり”という設定の古いiPhoneで撮影して、無料ブログにアップすべきだった。Twitterもありだが、ハッシュタグはなし。リプライには反応せず、手書きの紙を撮影した画像だけを時々投稿していれば、即バレはしないだろう。しかし、これもいつかは無理が来る。ネットユーザーは、鏡に映った小さな映像から場所を特定したり、端しか映っていない紙から雑誌や新聞の発売日などを判別する。結局、いつかはボロが出て、その時は子どもを含めて仕掛けた人間が総攻撃を食らうことになる。  ステマやねつ造は、いまや非常に難しくなっている。万人の目に触れても破たんしないように作るには、ハイレベルな知識と手間が必要になる。ソニーや食べログといった企業のステマもすぐにバレているので、事実上ほぼ無理と考えたほうがいい。ネットをちょこちょこ使って世論を誘導してやるぜ、などと考えているなら、即座に中止することを強くお勧めする。 (文=柳谷智宣)

便所の落書きに心を折るべからず ネットを使うなら“スルースキル”を磨くべし

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 今どき、ネットを使うならスルースキルは必須。「スルーする」とは、他人からあおられたときに、反応しなかったり、気にしないこと。例えば、ネットに書いた自分の意見に対して、見知らぬ誰かから意味もなく「そんなわけねーじゃん、バカかよ」などと攻撃された場合。何も反論せず無視する、つまりスルーするのが正解だ。しかし、現実にはカッとなって反論してしまう人があまりにも多い。その反論にまたかみつかれ、泥沼化するのだ。  基本的に、反論していいことはない。こちらが正論であれ、向こうは極論を使ってあおってくる。もし、少しでも突っ込みどころがあろうものなら、鬼の首を取ったように攻撃してくる。誤字脱字だって見逃さない。しかも、こちらは本気で怒っているのに、向こうは鼻歌交じりに楽しみながら投稿している。どこまで行っても折れるようなことはないので、骨折り損のくたびれ儲けにしかならない。  匿名掲示板なら、口論してもイラつく以外に被害はないが、SNSでは実害が発生する。荒らしてくる相手と強い言葉でやり合っていると、友人はドン引きしてしまう。ビジネスに影響が出ることもあるだろう。速攻でブロックして、相手にしないのが一番だ。あまりにも誹謗中傷がひどいなら、運営に報告してもいい。一番重要なのは、心の底から相手にしないこと。無視したはいいが、傷ついたり我慢して、心が折れてしまっては元も子もない。完全にスルーすることが大切なのだ。  特にスルースキルを必要とされるのが、有名人や企業の経営者。不特定多数の人たち相手に情報を発信しているので、その分、絡まれることが多い。スルースキルがないと、悲惨なことになる。だが、特に飲食店のオーナーにはスルースキルが低い人が多いように見受けられる。客が内装や味にちょっと文句を言うと、エゴサーチをかけて攻撃するのだ。これは即2ちゃんねるに取り上げられ、炎上すること必至。永遠にネットに残るので、営業面で確実にマイナスになる。飲食店にとってマイナス評価はとても痛いところだが、反論したところでネガティブな意見が消えるわけではないので、やっぱりスルーしたほうがいいのだ。  悪意のあるユーザーから初めて攻撃を受けると、頭に血が上ってしまいがち。しかし、ネットを使うのであれば、ある程度は覚悟しておき、いざという時にスルースキルを発揮できるようにしていただきたい。 (文=柳谷智宣)

電話・メールNG、送料負担、ネットはYahoo!ID必須……Tカードの個人情報提供停止手続きに非難ごうごう

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実際に届いたメール
 今年8月19日、カルチュア・コンビニエンス・クラブから、筆者宛に共通ポイントサービス「Tポイント」会員向けのメールが届いた。Tカードの利用規約が11月1日に改訂され、個人情報を第三者提供するという告知と、個人情報提供の停止方法の案内だった。早速、提供停止手続きをしたのだが、ちょっとびっくりすることが相次いだ。案の定、間を置かずにネットで大炎上することになった。  まず、個人情報を第三者に提供されたくない場合は、明示的に本人が手続きを行う必要があるという。何もしないユーザーの個人情報は、基本的に利用されてしまうのだ。しかも、電話や問い合わせフォームからは停止手続きができず、ウェブか郵送で行う必要がある。しかも! 郵送の場合は免許証コピーなどの本人確認書類が必要な上、簡易書留で送らなければならない。驚くべきことに、郵送料はユーザーの負担となる。  当然、コストがかからないウェブから手続しようと思ったら、なんとTポイントカードにひも付けられたYahoo!JAPAN IDが必要になる。今回は記事執筆のために仕方なくサインインしたが、Tポイントカードには免許証などで本人確認済みの純度の高い個人情報が含まれるので、ひも付けるYahoo!JAPAN IDはよく考慮したほうがいいだろう。  サインイン後、個人情報の提供を停止する作業を行う。提供先は81カ所だが、まとめてチェックを外せるので助かった。しかし、今後、個人情報の提供先が追加される場合、ユーザーは再度手続きをしなければならないようだ。つまり、定期的に情報をチェックする必要があるのだ。  個人情報を提供するメリットとしては、購買履歴などをもとに、品ぞろえや商品開発を充実させたり、利用状況に応じた特典の強化などが挙げられる。とはいえ、筆者は欲しい商品は自分で探して買うので、やっぱり個人情報が漏れないほうがありがたい。  ビジネスなのだから、個人情報の収益化は理解できる。しかし、今頃になって突然というのは困るし、いろいろな制限もなくしてほしい。同様に個人情報を扱う携帯電話会社などのように、電話でも提供停止手続きを受け付けるべきだし、郵送の場合は料金支払い済みの封筒を送ってくるべきだろう。ウェブ手続きも、Yahoo!JAPAN IDとのひも付けなしでできなければおかしい。  今回、提供停止手続きは行ったが、追加分も自分でチェックしろと言うなら、退会するしか選択肢がなくなりそうだ。 (文=柳谷智宣)

Appleアンチの声に惑わされるな!  iPhone 6は現状最高峰のスマホであることは間違いなし

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左からiPhone 6 Plus、iPhone 6、iPhone 5
 9月19日に発売された、iPhone 6/6 Plus。売れ行きは過去最高で、最初の3日間で1,000万台を突破。すでに多数のユーザーが手にしていることだろう。筆者も6と6 Plusの両方を使っているが、どちらも不満なく活用できている。  しかし、Appleアンチも一定数存在し、iPhoneが売れれば売れるほど、難癖をつけたがる。一番多かったのは「iPhone 6 Plusが曲がる・折れる」というものだ。実際に何人ものユーザーが折れ曲がった写真や動画を投稿しており、海外ではAppleストアの店頭にあるiPhone 6 Plusを折り曲げるという、悪質ないたずらも発生している。  アメリカの非営利組織がテストしたところ、iPhone 5より強度は落ちていることは確かなようだが、とはいえ、iPhone 6以下の強度のスマホも存在する。そもそも堅牢スマホではないのだから、iPhoneを曲げようと思って故意に上に座れば、曲がってしまうかもしれない。しかし、それはグラスを床に落としたら割れたとか、車のドアをけって閉めたらへこんだ、というようなもの。普通に使えば問題ない。平均よりもだいぶ体重のある筆者だが、iPhoneは昔からズボンの後ろポケットに入れているが、問題が起きたことはない。iPhone 6も6 Plusも同様だ。  次に、「iPhone 6に髪の毛が挟まり、抜けてしまう」というもの。これは、“テストしたユーザーはハゲだったのでは”というツイートと共に広く拡散した。確かに、アルミボディとガラスの間にはごくわずかの隙間があり、シェーバーのようにこれでもかと髪の毛やひげをこすっていると、何回かに1回引っかかりを感じることがある。とはいえ、抜けるほどではないし、そもそも普段使いでひっかかることはない。実際に髪質が細い女性に試してもらったが、同意見だった。  一番厄介なのは、iPhone 6 Plusのサイズについて文句を言っているユーザー。ネットでは「大きすぎる」とか「片手で操作できない」といった文句がつらつらと見受けられる。確かに、割賦で購入し、使いにくいと感じるスマホを2年間利用するのは気が滅入るだろう。しかし、ディスプレイサイズはiPhone 6が4.7インチ、6 Plusが5.5インチと最初からわかっていたはず。ネットでは同寸のサイズをプリントできるデータが出回り、それでチェックしている人も多かったが、量販店に行けば5.4~5.6インチのライバル機種にも触れたはず。「車を買った後に車庫に入らなかった」と言う人はいないのに、スマホのサイズに難癖をつけるのはおかしい。  筆者も、確かにiPhone 6 Plusのサイズは、スマホとして使うには大きすぎると感じている。とはいえ、これは好みの問題。ファブレットを探している人にはベストな選択肢とも言える。iPadの購入を検討していたなら、買わずに済むかもしれない。一括支払いだと8~10万円もする製品なのだから、サイズは自己責任でチェックすべきだ。  iPhone 6は最高の端末に仕上がっている。カメラ機能はコンデジ顔負けだし、処理速度も向上している。iOS 8も何度かバージョンアップして、今は問題なく利用できる。サイズが気になるなら、店頭で実機を触ってみよう。ニーズに合うと思ったら、購入して問題なし。とはiいえ、iPhone 3Gや4などを使っているユーザーなら、安価なiPhone 5C/5Sという選択肢もあるだろう。高い買い物の前には、自分の目と耳で情報を収集し、判断を下していただきたい。 (文=柳谷智宣)