ド派手な宣伝もむなしく……北川景子主演『悪夢ちゃん The 夢ovie』映画館がガラガラで“本当の悪夢”か!?

kitagawa0428.jpg  今月3日に封切られた映画『悪夢ちゃん The 夢ovie』が、思わぬ不入りに見舞われている。 「全国271スクリーンと大規模上映されている同作ですが、初週の動員は12万7,427人でランキングは7位。興収は1億4,970万8350円と、あれだけ派手に宣伝した映画とは思えない、寂しい結果となりました」(映画ライター)  公開直後のTwitter上には、「悪夢ちゃん、ガラガラで貸切状態」「あのー、悪夢ちゃん The Movie これから観るんですけどー もうすぐ本編始まるんですけどー 客、ワシ1人なんすよー 貸し切りぃー 今日公開っすよねー ヤバい(´・ω・`)」「子どもの日なのに、客3人てww」「レディースデーなのに、客4人……マリウスくん演技うまいのになんか残念」といった書き込みが多く見受けられる。  同作は、2012年に放送された連ドラ『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)の映画化。恩田陸の小説『夢違』(角川書店)を原案にしたファンタジー作品で、主演の北川景子のほか、GACKT、木村真那月、Sexy Zoneのマリウス葉、小日向文世、優香らが出演。主題歌を北川と同じスターダストプロモーション所属の、ももいろクローバーZが担当している。 「連ドラの全話平均視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)とイマイチだったため、以前から映画化に疑問の声も多かった。制作サイドは、『放送終了後、視聴者から続編を希望する熱烈なラブコールが殺到した』と映画化の理由を発表していますが、最初から決まっていたんじゃないかと、疑ってしまいます」(同)  また、公開前日には『金曜ロードSHOW』枠で2時間スペシャルドラマ『特別ドラマ企画 悪夢ちゃんスペシャル2014』を放送。通常、視聴率14%前後の同枠だが、この放送に限っては9.9%と1ケタに留まった。 「ももクロが『特命宣伝プロデューサー』を務めるなど、公開前からスターダスト色を全面に出していた同作ですが、客層を見る限り、マリウスを見るために訪れたジャニヲタ率が高い。むしろ、ももクロで盛り上げるよりも、ジャニタレの一人でも引っ張ってきたほうが効果があったかもしれません。いずれにせよ、このペースでは、製作・宣伝費の回収は危うい。パッケージ化の際は、ももクロやマリウスの特典映像がふんだんに盛り込まれるかもしれませんね」(同)  早くも大コケが危惧される『悪夢ちゃん The 夢ovie』。この先、挽回はあるのだろうか?

映画化の北川景子『悪夢ちゃん』SPドラマ放送決定も、「ももクロ」人気に頼るしかない!?

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『悪夢ちゃん DVD-BOX』(バップ)
「映画の公開は5月に決まっていますが、あまりに出来が良く、急きょその直前にスペシャルドラマをやることになったようです。そこに、連ドラで主題歌を歌ったももいろクローバーZが全員で出演するみたいですね」(日本テレビ関係者)  2012年10月期に日本テレビ系で放送された北川景子主演のドラマ『悪夢ちゃん』。平均視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低調だったものの、放送終了後、視聴者から続編を希望する熱烈なラブコールが殺到したことで、映画化が決定したという。 「撮影は昨年の夏に行われたのですが、試写を見た日テレ関係者が『これは絶対にヒットする! 連ドラの続編もやろう』という話になったそうです。ところが、北川さんのスケジュールが確保できず、スペシャルドラマということで今月から撮影が始まったようです」(芸能事務所関係者)  放送は映画直前になるというが、果たして本当に映画がヒットするのかどうかは疑問だという声もある。 「いくら視聴者の反響があったとはいえ、11.5%のドラマを映画化するというのは、普通に考えたら無茶ですよ。最初から映画化も決まってたんじゃないか、と疑ってしまいますよね。主題歌も同じスターダストの“ももクロ”ですし、スペシャルドラマにも彼女たちを出せば数字が取れると思ってのことでしょうし。事実、北川さん単体では、これまでも“これ”というヒット作はないですからね。後輩の助けをもらっても数字が取れなかったら、今後の女優人生は厳しいものになるんじゃないでしょうか」(映画関係者)  連ドラ放送時は、出演者のGACKTの愛人問題や、所属事務所へ国税局の査察が入るなど、まさに“悪夢”だったと揶揄されたこの作品。北川としては、再びこういった“悪夢”がないことを祈るばかりだでろう。

夢か現実か? ウソか本当か? 『悪夢ちゃん』の“自由”な授業

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日本テレビ 『悪夢ちゃん』
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 先生 「『自由』とはなんですか?」 生徒 「周りに流されず、自分の考えで行動することです」 先生 「では周りに流されず、自分の考えで学校を休みたいと思いそのように行動することは『自由』ですか?」 生徒 「それは『自由』ではありません。『自由』の意味をはき違えています。それは『自分勝手』です」 先生 「それは不登校です。不登校をすべて『自分勝手』と言ってもいいのですか? その人の悩みや取り巻く環境などを考えずに、それは『自分勝手』だ、『自由』の意味をはき違えているとそのように発言することは、あなたの『自由』ですか、それとも『自分勝手』ですか?」 生徒 「……そこまでは、分かりません」 先生 「そこまでは分からない。自分のことなのに分からない。それが『自由』なのか『自分勝手』なのかさえ分からない。分からなくてもいいんです。そう思うことが『自由』なのです。学校で教わる『自由』とは、むしろ分かることではなく自分の中に分からないと思うことを増やすことです。先生がなんと言おうと、そう簡単に分かった気にならないでください」  これは土曜ドラマ『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)第4話冒頭で、5年生の担任を務める主人公・武戸井彩未(北川景子)とその生徒の間で行われた授業である。  日本テレビの「土曜ドラマ」枠(土曜21時)は独特な進化を遂げてきた。特に2000年代以降は、『怪物くん』『妖怪人間ベム』『Q10』『ゴーストママ捜査線』などティーンエイジャー向けでありながら、同時にテレビドラマの表現として冒険的・実験的な作品を数多く放送し、「土曜ドラマ的」と言うしかないファンタジー要素を巧みに利用した独特なジュブナイル作風を築き上げている。  今クールの『悪夢ちゃん』も、その系譜にあたる。  『悪夢ちゃん』は恩田陸の小説『夢違』(角川書店)を原案とする、予知夢を題材としたSF学園ファンタジーだ。「今日も完璧に良い先生をやり切った」と“良い先生像”を演じているが「羊飼いは楽だけど、顔が疲れるのよ」と腹黒い本性を持つ武戸井のクラスに、恐ろしい予知夢に苦しめられている「悪夢ちゃん」古藤結衣子(木村真那月)が転校してくるところから物語が始まる。彼女の見る悪夢に巻き込まれ、それが暗示する悲惨な未来を変えようと武戸井が奮闘していくのだ。  ある日、インターネット上に「わたしの先生はサイコパス」と題されたブログがアップされた。それは、紛れもなく武戸井に対するもので「わたしの先生は、一度もわたしたちに向かって本当に笑ったことがないんです」「好きも嫌いもない。心がないのだから」などと彼女の本性を暴くものだった。  そして、悪夢ちゃんは夢を見る。  それは、武戸井がそのブログを読み上げる生徒を、ガラスの破片でめった刺しにするというもの。そして彼女自身は赤いワニに頭を噛みちぎられ、首がもげてしまうのだった。今のテレビドラマで、このようなバイオレントで残酷な映像を流すことはなかなかできない。特に、大人が子どもを虐殺するなどタブーだ。しかし、それを「夢」というファンタジーで可能にしてしまったのだ。  武戸井は、早くも第3話で自らの本性を生徒たちにカミングアウトする。クリームを塗ると透明人間になり「透明校則」に違反した者に罰を下す、という漫画を描き、それを現実に実行していた生徒に向けて語りかける。 「先生はサイコパスです! 本当は異常かもしれない。そう思って生きてます。あのブログに書いてあることは全部本当です。先生は笑いたくもないし、泣きたくもない。みんなに嫌われないようにしてるけど、好かれたくもない。殺したいけど殺さない。さてどっちの先生が本当でどっちがウソでしょう?」  そして、自分の身体にクリームを塗る。 「先生は消えましたか? 自分を消すことなんてできない。本当の自分なんていない。人間はどこへ逃げようと、自分から逃げることはできないのよ! ウソと本当がクリームのよう溶け合って生きているのが人間だからです! 先生は異常かもしれませんが、それを抑えて生きていくことはできるでしょう」  重苦しい空気に耐えかねて、「透明人間」を自称した生徒をフォローするように、ほかの生徒が「はしゃぎすぎだよ、何が『透明人間はここにいる』だよ」と笑うと、本人も救われたように「そ、そうだよな」と、照れ笑いとも苦笑いともとれる複雑な笑いを浮かべる。それを見た武戸井は「空気を読んで笑うな!」と一喝。「先生もこれからはなるべく無理に笑わないようにします」と。  夢か現実か――。ウソか本当か――。  真正面から表現することがはばかられるような“真実”を、虚実皮膜の世界の中でフィクションの力を駆使して“教え”ていく。  そして、先述の第4話冒頭の「『自由』について」の授業をするのだ。この回のラストシーンは、国語の授業だった。宮沢賢治の『雪渡り』でキツネのきびだんごを食べた四郎とかん子に対して、武戸井は「文部科学省がなんと言おうと」と、キツネの紺三郎を信じたからではなくその場の空気を読んだからだ、と独自の解釈で批判する。 「学校は一人ひとりがほかの人間に囲まれて生きている場所です。その場の空気を読むことも、人間に備わった大事な能力です。世の中を生き抜く術としては大事なことです。しかし、いくら空気を読んだとしてもキツネのこしらえたきびだんごを食べるべきではなかったと先生は思います。おおなかを壊す確率はかなり高かった。それでもみなさんは食べますか? それでもそこまで考えて、私は食べるというのなら、それはあなたの『自由』です」  これを、単なるファンタジーと片付けることは自由だ。けれど、悪夢にその象徴する事象が隠れているように、このドラマから深遠なテーマを読み解くのもまた自由だ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ●【テレビ裏ガイド】INDEX 【第10回】“正しすぎる”大河ドラマ『平清盛』はヒールのまま終わるのか? 【第9回】このまま終わってしまうのか? ‟崖っぷち”『笑っていいとも!』の挑戦 【第8回】東野幸治流の芸人賛歌? 『アメトーーク!』「どうした!?品川」に見る人間模様 【第7回】『24時間テレビ』の偽善に埋もれさせるのはもったいない!?  渾身の問題作『車イスで僕は空を飛ぶ』 【第6回】親子で一緒に見てはいけない!? トラウマ必至の昼ドラ『ぼくの夏休み』 【第5回】人見知り芸人の処世術が爆発!? 『日曜×芸人』が生み出す「ポジティブ」の正体 【第4回】大人げない大人たちの『ウレロ☆未完成少女』という夏祭り 【第3回】有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』 【第2回】「正義は少年ジャンプの中にしかない!?」“絆”を裁く『リーガル・ハイ』の正義 【第1回】怖さと面白さが同居した新たな笑い?『テベ・コンヒーロ』の悪意