9月4日、コラアゲンはいごうまんにとって初めてのDVD『コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談』がリリースされた。自分の体験したことだけをしゃべるという唯一無二のスタイルを築き上げた漫談の達人が、取材相手の心を開くための、とっておきの秘密を伝授する。
――全国を飛び回って、現地でネタを見つけて漫談ライブをやっているそうですが、ネタ探しは大変じゃないですか?
コラアゲン 大変ですよ~。ライブ前日にその町に行って、たった1日で次の日の前半30~40分の時間を埋めるしゃべりを考えないといけないですから。もう、恐怖ですよね。死ぬほど怖いです。
――どうしてもネタが見つからないときに、切り抜けるためのコツみたいなものはありますか?
コラアゲン 何個かはありますね。まあ、有事に備えて。ひとつは、交番に飛び込む。理屈としては「困ってる人を助けるのが交番やろ?」っていうことで(笑)。ライブのネタがなくて、本当に困ってるんでね。この前、北海道のむかわ町というところに行ったときも、名物が「ししゃも」しかないと。でも、ししゃもはもう去年行ったときに取材してたんです。それでどうしてもネタが見つからなくて、当日のギリギリまで動いていて。鬼気迫る状態で交番に飛び込んだんです。なんとかしてもらえませんかね、と。
門前払いでもおかしくないんですけど、そのときはホンマにいい警察官の方がいて、一緒に考えてくれたんですよ。「ちょっと待ってね、うーん、何かあったかな……」って。それで最後には「力及ばず、すいません」って謝ってきたんですよ。「今後は、パトロールするときにも、何か面白いものがないか探すようにします」って(笑)。そう言ってくれるだけで十分じゃないですか。そのことをしゃべれますから。交番にこんなにいい人がいるなんて、この町は最高ですね、って言ったら、やっぱりむかわの人も喜んでくれますやんか。
「これで十分です、今からがんばりますわ」って言って出ようとしたら、その人が「うーん……まあ、使う・使わないは別として、ひとつご提案があります。僕、のび太みたいな顔してますよね?」って。確かに、50代になってやつれた、老け込んだのび太くんみたいな顔をしてはるんですよ。「でも、こんな見た目なのに、僕の本名『高橋克典』っていうんです」って(笑)。これはめちゃくちゃ面白いじゃないですか。必死にやってると、そうやって奇跡が起こるんですよ。
――コラアゲンさんは、そうやっていろんな人に体当たりで取材をされていますが、人の心を開く秘訣はありますか?
コラアゲン 僕も、それがわからんのですよ。ただ、必死で真面目であるということが大事でしょうね。僕らはバカげたことをやってるわけじゃないですか。それだけに、行動だけで判断されないように、本気でこの人はこれをやろうとしてるって思われないといけない。そうするとやっぱり、いい人っているんですよね。
――必死にやっていると、助けてくれる人が現れると。
コラアゲン まあ、必ずじゃないですけどね。ダメなときの方が多いんですけど。それでも、10回に1回でも助けてくれる人がいたら十分でしょう。僕は、こんな仕事をしてるけど、決して社交的でもないんですよ。初対面の人としゃべるのが、おっくうなんです。打ち解けるまでに時間がかかる。
――今でもそうなんですか?
コラアゲン 今でもそうです。だから、取材に行くときは、相手がヤクザとか宗教関係者とか関係なく、一般家庭の主婦の方に話を聞くだけでも死ぬほど震え上がるんですよ。「盛り上がるんだろうか?」「自分のことを受け入れてくれるだろうか?」とか、不安はいっぱいあります。ただ、社交的でもないし不器用なのに、がんばってそうじゃないように見せたいと思ってるときは、確実に失敗しますね。
――よく見せようとすると、うまくいかない?
コラアゲン 舞台もそうですけどね。笑いを取ろう取ろうとしすぎたり、感動させようとすると、絶対スベりますから。
――そういう下心が、お客さんに伝わってしまうんですかね。
コラアゲン まあ、バレますよね。結局、良く見せようとしてる時点で、自分のことを考えてるってことですからね。相手を見てない。本当に相手だけを見ていたら、なりふりかまわなくなれますよね。でも、自分のここをこうしよう、こう見せよう、とか気にしている時点で、相手に向き合ってないですよね。そうするとたぶん話を聞き出すこともできないし、相手が警戒心を解くこともない。ある一定の距離を保った質疑応答しかできないですよ。そこで相手の人生に一瞬でも触れようと思ったら、なりふりかまわないで行くしかない。
僕は技術がないから、そうするしかないんですよ。まあ、ある程度は技術もこれから覚えていかなアカンと思うんですけどね。空気は読めないけど正直だとか、悪いことをしたら謝るとか、そこしかないですよ。そういうのを徹底していると、それだけで認めてくれる人もいる。どうしても、あなたに話を聞きたいんです!という覚悟を示すしかないですよね。
(取材・文=お笑い評論家・ラリー遠田)
●テレビ出演情報
『うもれびと』CX
<http://blog.fujitv.co.jp/umorebito/index.html>
放送日:9月5日(水)、12日(水)で2週連続放送
ゲスト:柴田理恵(ワハハ本舗)
「必死にやっていれば、奇跡は起こる」漫談家・コラアゲンはいごうまんの冴えたやり方
9月4日、コラアゲンはいごうまんにとって初めてのDVD『コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談』がリリースされた。自分の体験したことだけをしゃべるという唯一無二のスタイルを築き上げた漫談の達人が、取材相手の心を開くための、とっておきの秘密を伝授する。
――全国を飛び回って、現地でネタを見つけて漫談ライブをやっているそうですが、ネタ探しは大変じゃないですか?
コラアゲン 大変ですよ~。ライブ前日にその町に行って、たった1日で次の日の前半30~40分の時間を埋めるしゃべりを考えないといけないですから。もう、恐怖ですよね。死ぬほど怖いです。
――どうしてもネタが見つからないときに、切り抜けるためのコツみたいなものはありますか?
コラアゲン 何個かはありますね。まあ、有事に備えて。ひとつは、交番に飛び込む。理屈としては「困ってる人を助けるのが交番やろ?」っていうことで(笑)。ライブのネタがなくて、本当に困ってるんでね。この前、北海道のむかわ町というところに行ったときも、名物が「ししゃも」しかないと。でも、ししゃもはもう去年行ったときに取材してたんです。それでどうしてもネタが見つからなくて、当日のギリギリまで動いていて。鬼気迫る状態で交番に飛び込んだんです。なんとかしてもらえませんかね、と。
門前払いでもおかしくないんですけど、そのときはホンマにいい警察官の方がいて、一緒に考えてくれたんですよ。「ちょっと待ってね、うーん、何かあったかな……」って。それで最後には「力及ばず、すいません」って謝ってきたんですよ。「今後は、パトロールするときにも、何か面白いものがないか探すようにします」って(笑)。そう言ってくれるだけで十分じゃないですか。そのことをしゃべれますから。交番にこんなにいい人がいるなんて、この町は最高ですね、って言ったら、やっぱりむかわの人も喜んでくれますやんか。
「これで十分です、今からがんばりますわ」って言って出ようとしたら、その人が「うーん……まあ、使う・使わないは別として、ひとつご提案があります。僕、のび太みたいな顔してますよね?」って。確かに、50代になってやつれた、老け込んだのび太くんみたいな顔をしてはるんですよ。「でも、こんな見た目なのに、僕の本名『高橋克典』っていうんです」って(笑)。これはめちゃくちゃ面白いじゃないですか。必死にやってると、そうやって奇跡が起こるんですよ。
――コラアゲンさんは、そうやっていろんな人に体当たりで取材をされていますが、人の心を開く秘訣はありますか?
コラアゲン 僕も、それがわからんのですよ。ただ、必死で真面目であるということが大事でしょうね。僕らはバカげたことをやってるわけじゃないですか。それだけに、行動だけで判断されないように、本気でこの人はこれをやろうとしてるって思われないといけない。そうするとやっぱり、いい人っているんですよね。
――必死にやっていると、助けてくれる人が現れると。
コラアゲン まあ、必ずじゃないですけどね。ダメなときの方が多いんですけど。それでも、10回に1回でも助けてくれる人がいたら十分でしょう。僕は、こんな仕事をしてるけど、決して社交的でもないんですよ。初対面の人としゃべるのが、おっくうなんです。打ち解けるまでに時間がかかる。
――今でもそうなんですか?
コラアゲン 今でもそうです。だから、取材に行くときは、相手がヤクザとか宗教関係者とか関係なく、一般家庭の主婦の方に話を聞くだけでも死ぬほど震え上がるんですよ。「盛り上がるんだろうか?」「自分のことを受け入れてくれるだろうか?」とか、不安はいっぱいあります。ただ、社交的でもないし不器用なのに、がんばってそうじゃないように見せたいと思ってるときは、確実に失敗しますね。
――よく見せようとすると、うまくいかない?
コラアゲン 舞台もそうですけどね。笑いを取ろう取ろうとしすぎたり、感動させようとすると、絶対スベりますから。
――そういう下心が、お客さんに伝わってしまうんですかね。
コラアゲン まあ、バレますよね。結局、良く見せようとしてる時点で、自分のことを考えてるってことですからね。相手を見てない。本当に相手だけを見ていたら、なりふりかまわなくなれますよね。でも、自分のここをこうしよう、こう見せよう、とか気にしている時点で、相手に向き合ってないですよね。そうするとたぶん話を聞き出すこともできないし、相手が警戒心を解くこともない。ある一定の距離を保った質疑応答しかできないですよ。そこで相手の人生に一瞬でも触れようと思ったら、なりふりかまわないで行くしかない。
僕は技術がないから、そうするしかないんですよ。まあ、ある程度は技術もこれから覚えていかなアカンと思うんですけどね。空気は読めないけど正直だとか、悪いことをしたら謝るとか、そこしかないですよ。そういうのを徹底していると、それだけで認めてくれる人もいる。どうしても、あなたに話を聞きたいんです!という覚悟を示すしかないですよね。
(取材・文=お笑い評論家・ラリー遠田)
●テレビ出演情報
『うもれびと』CX
<http://blog.fujitv.co.jp/umorebito/index.html>
放送日:9月5日(水)、12日(水)で2週連続放送
ゲスト:柴田理恵(ワハハ本舗)