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スタバ無線LANサービス、メールやIDパスがダダ漏れ? - Business Journal(8月6日)

スターバックスの無線LANサービスの
解説ページ
2012年7月2日、スターバックス店舗内で、完全無料の公衆無線LANサービスが開始された。現在(2012年7月末現在)のところ、対象店舗は東京23区内の約200店舗に限られているが、今年中に全国850店舗に拡大する予定だ。大手コーヒーショップチェーンで、これほどの規模で無料の無線LANサービスが提供されることは前例がない。
現在、無料対象の店舗以外でパソコンで無線LANを使おうとすると、NTTドコモの「docomo Wi-Fi(Mzone)」や「フレッツ・スポット」「Wi2 300」といった有料の公衆無線LANサービスと契約している必要がある。だが、全店でサービス展開が実現した暁には、有料の公衆無線LANサービスを契約する必要がなくなる。既存の公衆無線LANサービスを展開する事業者にとっては、大きな脅威だろう。
また、無線LAN自体の性能も最新サービスにふさわしく、最速の規格である「IEEE 802.11n」に対応しているのがポイントだ。一般的な有料の公衆無線LANの規格は、「IEEE 802.11a/g」が主流だが、理論値が最大54Mbpsという速度しか出ない。「IEEE 802.11n」は最大理論値が300〜450Mbpsと非常に高速だ。

利用方法は簡単。メールアドレスとパスワードを登録するだけで使える。
データが暗号化されていない!
このように、速くて快適、しかも無料! と良いことずくめのように見えるこのサービスだが、実は、従来の有料の公衆無線LANサービスと決定的に違う点がある。それは、無線LANのセキュリティの仕組みである「WEP」を採用していない、ということだ。
WEPは「WEPキー」と呼ばれるパスワードを設定し、データを暗号化してやりとりする。一般的な公衆無線LANサービスのほとんどは「WEP」が設定されており、無線LANに接続する際は、事業者が指定する「WEPキー」を入力して接続を行い、その後、自分のユーザーID、パスワードをWebブラウザーから入力して利用するのが一般的だ。
しかし、スターバックスの新しい無料の無線LANサービスは、アクセスポイントにパスワードなしで接続できてしまう上、データは暗号化されない。この無線LANサービスを提供するのはワイヤ・アンド・ワイヤレス社。同社のWebページ(
http://starbucks.wi2.co.jp/pc/index_jp.html)の「Free Wi-Fi Service」のセキュリティに関するページでは暗号化を行っていないので、「無線区間での通信内容の傍受とアクセスポイントのなりすましの危険性があります」と注意を促している。

セキュリティに関する注意事項。「自衛せよ」と書いてあるが初心者には難しい内容だ。
暗号化されていないと何が問題になる?
それでは、データが暗号化されていないと何が問題になるのだろうか?
1つはデータの傍受である。例えば、メールやWebサービスのユーザーIDやパスワード、メールデータやアクセス先の社内システムなどの個人情報、機密データなどが何者かに傍受され、データが盗み見される危険がある。
この手法にはいくつかの方法がある。直接電波を傍受して盗聴する方法もあるが、その公衆無線LANサービスと同じ「SSID」(無線LANのネットワーク名)を設定したパソコンを近隣に用意し、間違ってユーザーがその「おとり」アクセスポイントに接続することで、データを丸ごと盗む、という手法もある。
だが、公衆無線LANの通信経路が暗号化されていなくても、データが保護される場合がある。それは、Webブラウジングやメールといったサービス上で、サーバーとの通信自体が暗号化されているケースだ。この場合の暗号化方式には、一般に「SSL」という仕組みが使われる。「SSL」はWebブラウザーやメール、主要なクラウドサービスなど、さまざまなサービスに利用されている。この方式で通信を行っていれば、無線LANを流れるデータそのものが暗号化されているため、万一傍受されても内容が流出する危険はない。
たとえば、Webブラウザーで「SSL」による暗号化通信を行っている場合は、URL欄に表示されているアドレスが「http://」ではなく、「https://」で始まる文字列になっていたり、アドレスバーに鍵マークが表示されている。だが、Internet ExplorerやFirefoxなど、ブラウザーの種類によって表示が異なるため、しっかりと判別方法を知っておく必要がある。
ただし、厄介なのはメールだ。メールサーバーと暗号化通信を行っているかどうかは、メールソフトの設定画面を開いて、「SSL」で通信しているかを確認するしかない。「Windows Liveメール」やMacの「Mail」などを利用する場合、設定はほぼ自動的に行われる。その内容はある程度知識のあるユーザーでないとわからないだろう。


通常の接続かSSLによる暗号化通信の状態かの区別は、Internet Explorerの場合、
アドレスバーの先頭の文字列、鍵マークの有無で判断するしかなく、非常にわかりにくい。

ちなみに、Windows Liveメールでは、ツールバーから「プロパティ」を選んで「詳細設定」を開き、「このサーバーはセキュリティで保護された接続(SSL)が必要」がチェックされているかどうかを確認する。チェックが入っていれば暗号化されているということになる。
実は、元々危なかった公衆無線LAN
このように、スターバックスの無料公衆無線LANは、無線の通信経路そのものが暗号化されていないため、ユーザーは自前でデータの暗号化に配慮しなければならない。このような仕様について、ユーザーからは
「あまりにもあっけなくつながってしまうが、安全なのか?」
「データ盗聴が怖い」
など、不安の声が続々とあがっている。データの暗号化をユーザー側に委ねるというシステムを問題、と感じるユーザーは多いだろう。
だが、実を言えば、一般の公衆無線LANサービスで使われている「WEP」も、形こそ暗号化されているものの、すでに脆弱性が発見されており、アンダーグラウンドで出回っているツールを使って「WEPキー」を簡単に解読できてしまう。悪意あるユーザーにとっては、「WEP」の暗号化など無いに等しい。
しかも、公衆無線LAN事業者が使う「WEPキー」は、事業者ごとに全国共通であり、どのサービス(事業者)がどのキーを使っているのかは周知の事実と化している。つまり、ツールを使って「WEPキー」を解析する必要すらないという無防備な状態で、「WEP」を導入していようがしていまいが、危険度にさほど変わりはない。スターバックスの無線LANだけではなく、ほぼすべての公衆無線LANサービスが危ないのだ。
ちなみに、無線LANのセキュリティ規格で見ると「WEP」は最も古い規格であり、かつてはWEPが盛んに使われていた時代もあった。しかし今では、家庭や企業では、脆弱性があるのでできるだけ使わないのが通例だ。一般には「WEP」ではなく、「WPA」や「WPA2」という、より安全なセキュリティ方式が使われる。
【無線LANのセキュリティ方式】

しかし、不思議なことに、公衆無線LANでは「WPA」や「WPA2」が使われることは少ない。
この理由は、「WEP」しか利用できない「ニンテンドーDS」などの一部のゲーム機に対応するためだ、と表向きに言われている。しかし実際には、全国に何千カ所もある無線LAN設備を変更するだけの予算が、公衆無線LAN事業者にないのでは? という疑惑を抱く専門家も多い。
いずれにせよ、公衆無線LANは決して安全ではない。スターバックスのサービスは、改めてその事実を浮き彫りにしたものといえる。この問題を頭に入れた上で、機密性の高いデータのやりとりは、できるだけ行わないようにしたい。
どうしても必要な場合は、企業との接続にVPN(仮想プライベートネットワーク)という暗号化の仕組みを利用したり、「SSL」による暗号化でやりとりを行うように「自衛」する。これが現実の公衆無線LANの正しい使い方と言える。
(文=池田冬彦)
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