日本の物流が変わる!? ヤマト運輸、驚きの「当日配送」構想

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した? “編集”でPV倍増!? オモコロがさらに面白くなったワケ 出社は週1回、業務はほぼ全部iPadで?最新のベンチャー事情 ■特にオススメ記事はこちら! 日本の物流が変わる!? ヤマト運輸、驚きの「当日配送」構想 - Business Journal(11月5日)
オタフクソースが所属する
「お多福グループ HP」より
11月5日の日経新聞朝刊から気になるニュースを拾い読み。ビジネスシーンで使えるまじめな1面記事から、飲み屋談義に花咲く変わりネタまで日替わりでピックアップしちゃいます! 【注目記事】お好み焼きソース、米中に新工場  注目は新興・中小企業面から、みちしるべ「お好み焼きソース、米中に新工場」の記事。広島に本社を置くオタフクソースの佐々木茂喜社長に、今後の戦略を聞く内容。同社は12年9月期、業務用ソースの業績は伸ばしたものの家庭用で伸び悩み利益が減少。佐々木社長は「顧客の志向に合わせて変化できなかった」と反省している。  しかしこの反省に立って、新たにメニュー提案や製品・食材開発を加速するための専門部署を設けるとのこと。来年はアメリカや中国の新工場が稼働し、海外進出も本格化するらしく「提案力を高めれば(食文化が違う)海外でも通用するはず」と自信も見せている。  美味いけど、かけると何でもソース味になってしまうお好み焼きソースが、アメリカや中国の食卓をソース味一色に変えてしまいはしないか――期待を超えて脅威すら覚える。 【1面】ヤマト、「宅急便」を当日配送に 三大都市間で  1面トップは「宅急便 三大都市間で当日配送に」の記事。クロネコヤマトなどで知られるヤマトホールディングスが、2016年までに東京、名古屋、大阪の三都市間で「宅急便」の当日配送を始める、という内容だ。この当日配送の実現に向け、ヤマトは約600億円かけて3都市近郊に大型の物流拠点を新設し、最新鋭の自動仕分け機を使用して集荷や配送にかかる時間を短縮するのだという。  現在もバイク便や飛行機を使った緊急配達サービスで当日配送が可能だが、送料は1万円以上。しかし、この当日配送は東京―大阪間で840円と、宅急便の価格体系を原則維持する方針とのこと。  通常価格での当日配送が可能になれば、ネット通販がより活性化しそう。また個人利用のみならず、製造業が緊急に必要な部品を輸送に利用したり、生鮮食品を扱うスーパー、在庫を抱えたくない小売業者などが必要な時に必要なだけ注文するなど、業者向けの需要も拡大するとみられる。  どんどん早くなるヤマトの配達時間。この調子でもっと早くなれば、大型家電から夕飯の食材まで、家にいながらにしてヤマトに届けてもらうのが一般的になる日も近そう。道路がヤマトの配送車で埋め尽くされそうだけど……。 【教育面】調べ物学習 ネット利用8割  教育面からは、データ「調べ物学習 ネット利用8割」の記事。NTTレゾナントが今年6月に実施したインターネット調査によれば、調べ物学習の手段として、「インターネットの検索サイト」を利用するとの回答が80.1%に上った、という内容。ネットは、91.7%の「本」に次いで2番目に多かったとのこと。  また、IT機器の利用で「(児童の方がスキルが高く)ギャップを感じる」との回答が32%に上っている。先生としては苦々しい気持もあるだろう。  もっとも、玉石混交なネットでの調べ物学習で教師が教えるべきは、検索の仕方などのテクニカルな部分よりは、アヤシイ情報の仕分け方などの検証の方法では? という気もする。ネットで素早く、しかしテキトーな情報を見つけてきて得意顔の児童に、その誤りを指摘して凹ませる授業が必要かも!? ☆その他の注目記事☆  ・iPhoneで測る貿易収支  ・列島追跡 市名売却の大阪・泉佐野市 ■おすすめ記事 なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した? “編集”でPV倍増!? オモコロがさらに面白くなったワケ 出社は週1回、業務はほぼ全部iPadで?最新のベンチャー事情 “再建途上”三菱自動車の足を引っ張る三菱グループの思惑 「経営者が次々と破綻」呪われしカーチスの新経営者に驚嘆の声

なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 日本の物流が変わる!? ヤマト運輸、驚きの「当日配送」構想 “再建途上”三菱自動車の足を引っ張る三菱グループの思惑 出社は週1回、業務はほぼ全部iPadで?最新のベンチャー事情 ■特にオススメ記事はこちら! なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した? - Business Journal(11月5日)
最高裁判所(「wikipedia」より)
 司法試験合格者の就職難が恒常化する中、今年の司法試験合格者数は2102名。今年もまた約2000人の水準に据え置かれた。  2002年3月の閣議決定で定められた、「10年度に3000人合格」という目標を大きく下回ったまま、という言い方がある半面、これだけ就職難が深刻化してもなお、2000人を維持したともいえる。  一般に司法試験の合格者数の増加は、規制改革を進めた「小泉改革の負の遺産」というイメージが強いが、小泉改革で突然合格者が増えたわけではない。    90年まではほぼ500人だが、翌年以降ゆるやかな右肩上がりで増えていく。99年に1000人に達し、04年に1500人弱、そして新司法試験2年目の07年から2000人体制になっている。
司法試験合格者数の推移
 また、「法曹人口の大増員は、それに反対し続けてきた日弁連が、経済界からの圧力に屈した結果」というのも一般的な理解だが、これについても、法曹人口問題の変遷を綴った、小林正啓弁護士の著作『こんな日弁連に誰がした?』(平凡社新書)によると、日弁連自身が推進したものだという。  その内容をざっと要約すると、次のようになる。

●法曹一元と引き換えに法曹人口増賛同に転じた日弁連

 法曹人口を増やせという社会の声は、60年代頃からあったが、日弁連の反対で司法試験は年間約500人しか受からない時代が長らく続く。よって立つ論拠は弁護士の「経済的自立論」である。  いわく、人権活動は赤字だから、法曹人口が増えて「食える仕事」が取り合いになると人権活動ができなくなる。つまり経済的に自立できなくなる。人権活動を担う弁護士の経済的自立を実現するには法曹人口は増加させられない、というロジックである。  潮目が変わったのは90年。平成バブル真っ盛りのこの時期、実入りが良い弁護士に人気が集中、裁判官や検事を志望する司法修習生が減り、危機感を持った裁判所や検察庁は、合格年齢が高いことにその原因を求め、結果司法試験の合格者を約700人に増やし、なおかつ若年志望者を優先的に合格させようという案を出してくる。  当然、日弁連は抵抗を示し、「700人で若年層の優先合格なし」を主張。裁判所・検察庁連合軍は、「若年優先がないなら1000人」を主張する。司法試験改革の問題は、この頃までは裁判所、検察庁、日弁連の法曹3者が握っていたが、2対1では旗色が悪いので、応援してもらうつもりで外部有識者というかたちで経済界に意見を求めたら、経済界は1500人以上が妥当という回答。日弁連はアテが外れただけでなく、法曹人口問題の決定権も失ってしまう。抵抗むなしく日弁連が1500人体制を受け入れたのは97年である。  合格者が増えれば、国費を投じる司法修習費用も膨らむ。このため、司法修習期間を短縮してコスト増を回避する一方、司法研修所に代わる教育機関として、法科大学院創設構想が浮上する。  この法科大学院創設構想には、日弁連の悲願である法曹一元構想がリップサービス的に加えられていた。法曹一元制度とは、経験を積んだ弁護士の中から裁判官や検事を選ぶという制度で、裁判官や検事を司法修習終了後純粋培養で育てる日本やドイツ、フランスとは異なり、英米では採用されている。  日弁連は1500人体制で法科大学院制度が創設されると当初は勘違いし、法曹一元実現のために1500人への増員もやむなしとして、一転、法曹人口増加賛成に主張を転換するのだが、後に実は合格者数は倍の3000人だとわかってからも、法曹一元の夢を捨てきれず、法科大学院構想に反対できなかった。

●逆算で決めた合格者数3000人

 99年に発足した司法制度改革審議会では、改革を進められない法曹3者はついにオブザーバーに格下げされて発言力を失う。結果、法曹一元も実現しないまま3000人体制も容認せざるを得なくなったーー。 以上、小林弁護士が整理するように、「法曹人口大増員を日弁連が後押ししてしまった」というのは、こういう事情だったのだ。  日弁連は法曹増員には反対し続けたと考える法曹人も少なくないので、小林弁護士の主張には異論もあろう。だが、法曹人口の大増員のいきさつを断片的に語れる法曹人はいても、これほど史実を踏まえた説得性の高い解説は、ほかに類を見ない。  ところで、なぜ司法制度改革審議会は合格者数を3000人に設定したのか?  法科大学院構想をスムーズに実現させるため、当初は、法科大学院の設置数や定員の上限を設けなかった。そうすると、東大などこれまで司法試験で大量合格者を出してきた大学が希望する枠だけで相当人数を食うので、総定員を4000人と想定し、その7~8割を合格させるには合格者数を3000人にしないと計算が合わなかったのである。  しかし実際にはその想定をはるかに上回る、74大学が法科大学院を設置、総定員も5800人を超えてしまった。だが、裁判官や検事の採用人数は増えないし、弁護士事務所が雇いきれる人数を大きく上回る人数の合格者が毎年送り出される。  現在日弁連は、1500人体制への削減を主張しているが、これほど就職難が問題になっているにもかかわらず、07年度以降ずっと2000人体制が維持されたままだ。その理由もまた諸説あり、中には有力政党との関係が深い、宗教団体系の法科大学院への配慮だとする説もある。

●進む両極化、合格率引き上げに下位校は必死

 新司法試験が回を重ねるごとに、実績は残酷に積み上がる。合格率が高い上位校への志願者が増えるのは当然で、下位校との差は開く一方だ。姫路獨協、神戸学院、明治学院、大宮、駿河台の5校が撤退を決めたが、それ以外の低合格率校25校への補助金削減も決まっている。  毎年法務省から公表される、法科大学院別合格者数を独自に集計している弁護士のブログもいくつかある。中でも秀逸なのは、社会人経験がある新司法試験組の弁護士のブログ「JAPAN LAW EXPRESS」である。法科大学院修了者は5年以内3回の受験が可能なので、修了年度別に集計した合格者の延べ人数を、受験者の延べ人数で割って、累積合格率を出しているのである。  結果はというと、上位12校くらいまでは、12年度の合格率と概ね同じ順位なのだが、それ以下になると、12年度の合格率が20位以内なのに、累積合格率だと40位以下という不思議なケースが出てくる。個別に見てみると、受験者数が近年極端に少ない。   こういうケースを見てしまうと、合格率を上げるために合格水準に達しない学力の修了者には受験を踏みとどまらせる法科大学院がある、という噂話が信憑性を帯びてくる。  逆に、累積合格率は比較的高いのに直近が低いというケースもある。新司法試験開始当初1~2年の合格率が高いので、直近が低くても累積だと高く出る。年々、優秀な学生が上位校に流れていった結果がこれなのだろう。  500人時代に社会人から司法試験に挑戦し合格した知人の弁護士が、以前「司法試験受験はバクチみたいなもの。合格は宝くじに当たるようなもの」と言っていた。合格者が2000人に増えたことで、合格ではなく法律事務所に就職できることが宝くじに当たるようなものになったのかもしれない。

●当事者は意外なほど気丈

 だが、先輩弁護士や社会から気の毒がられている新司法試験合格者本人たちは、意外なほど気丈だ。「法科大学院修了者の25%しか司法試験に合格できないことも、司法修習を終了しても就職先は容易に見つからないであろうことも、新司法試験3年目の受験者あたりからは織り込み済み」だという。  弁護士は生身の人間を相手にし、実務経験を積み上げてはじめて機能する。だから法律事務所に就職し、先輩から指導を受けることが絶対条件になる。だが、中途半端な事務所に就職すると、誤った指導を受けてしまうリスクもある。きわどい案件に手を染めざるを得なくなることもあるだろう。  その一方で、就職がかなわず、やむなく即独(即、独立の略)を余儀なくされても、弁護士会の分野別の研究会にこまめに参加し、先輩弁護士に教えを請い、時には案件を手伝わせてもらいながら経験を積んでいるという弁護士は少なからずいる。弁護士は他の業界ではまず見られないほど、同じ事務所でもなんでもない、縁もゆかりもない後輩の面倒をよく見る傾向にある。 「自分は2000人体制だからこそ合格できた、だから自力で研鑽を積むのは当然なのだ」という若い弁護士に出会うと、「これから淘汰されるのは、研鑽を積むことを忘れた、年配のロートル弁護士のほうだ」という思いを強くするのである。 (文=伊藤歩/金融ジャーナリスト) ■おすすめ記事 日本の物流が変わる!? ヤマト運輸、驚きの「当日配送」構想 “再建途上”三菱自動車の足を引っ張る三菱グループの思惑 出社は週1回、業務はほぼ全部iPadで?最新のベンチャー事情 「経営者が次々と破綻」呪われしカーチスの新経営者に驚嘆の声 “編集”でPV倍増!? オモコロがさらに面白くなったワケ

構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 季節限定商品「メルティーキッス」の“限定期間”はどれくらい? 裏取引で創業者個人の借金7億を解消…エース交易のお家騒動 ■特にオススメ記事はこちら! 構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム - Business Journal(11月2日)
nitihamu1101.jpg
「北海道日本ハムファイターズ公式HP」より
 日々忙しいビジネスマン&ウーマンに代わり、世に溢れるメディアの中から、知れば“絶対に”人に話したくなる報道や記事を紹介。日常でなんとなく耳にするあのニュース・情報の裏側や、テレビなどでは報じられないタブーに迫ります! 【今回ピックアップする記事】 『「日本ハムモデル」勝てる組織はこう作る』 (「週刊現代」<講談社/11月3日号>)  みなさんは、映画『マネー・ボール』(2011)をご覧になりましたか? ブラッド・ピット主演の野球映画で、いわゆるチームのGM(ゼネラルマネージャー)の仕事にスポットライトを当てた作品です。単なる野球映画ではなく、組織のマネージメントという側面もありビジネスマンにもヒットしました。  さて、日本のプロ野球では現在日本シリーズが盛り上がっていますが、先日行われたドラフト会議でもさまざまなドラマが待ち受けていました。今年のドラフトで一番盛り上がった瞬間は、3年時に甲子園春夏連覇を達成し、4球団が競合した大阪桐蔭高校の藤浪晋太郎投手を、1位指名競合抽選12連敗中だった阪神タイガース(PL学園の4番打者だった“番長”清原を抽選で外して以来)が引き当てた瞬間でしょう。阪神の和田豊監督は両手を上げてガッツポーズを取り、喜びを全身で表現していました。  その次が、高校野球地方予選で高校生最速となる160kmを出し、卒業後にアメリカメジャーリーグ行きを宣言している岩手花巻東高校の大谷翔平投手を、北海道日本ハムファイターズが単独指名した瞬間だったのではないかと思います。1位指名された大谷投手に笑顔はありませんでした。また日ハムの栗山英樹監督も、指名後の会見で「申し訳ない」と謝罪の言葉から始まったところなど印象深かったですね。大谷投手を日ハムが指名したことに対して、「メジャーに行かせてやれよ!」などの批判もあるといわれています。  それでは、なぜ日ハムはメジャーリーグ行きを宣言している選手を、野球ファンからバッシングされるリスクを負って、強行指名したのでしょうか? ちなみに日ハムは、昨年も巨人入団を希望していた原辰徳監督の甥っ子の東海大学に所属していた菅野智之投手を巨人と抽選で争い、当たりクジを引くも入団を拒否されています。他球団に対する嫌がらせか、それともドラフト制度に一石を投じたいのか……。  しかし、そのどれもが違います。日ハムは「その年で一番いい選手を1位指名する」という一貫したポリシーのもと、ドラフト指名選手を決定しているんです。ではどのようにして、一番いい選手を決定するのでしょうか。そこで必要となるのが、「週刊現代」(講談社)で明かされた選手の能力を、多角的に数値化する「ベースボール・オペレーション・システム(通称BOS)」という選手の評価システムです。  BOSは「安打より出塁を重視」「盗塁・犠打は評価しない」など、これまでの常識とは全く違う査定基準をアルゴリズムとして持っています。このシステムは映画『マネー・ボール』にも登場しており、日ハムは05年から約1億円の予算を投じて構築したそうです。このシステムで評価した“いい選手”を日ハムは、ドラフトで指名しているだけなんですね。もちろん、これはドラフトの選手だけではなく、日本ハムファイターズに所属している選手たちもこのシステムで評価され、それに準じた選手起用をされているということになります。  今年、開幕戦で投手が斎藤佑樹投手になったのも、チームの中心である4番打者に中田翔選手を固定されたのも、全てBOSで弾き出されたデータを元に考えられたオーダーなのです。さらに「現代」によると、日ハムの首脳陣は毎試合、必ず2回のミーティングを行っており、試合後の反省会では監督とコーチ、それからBOSを統括するチームで、次の試合のオーダーを決定するそうです。その結果、今シーズンの日ハムは、90通り以上の先発オーダーの組み替えを行いました。つまり、全てはデータを基に客観的に判断されたことであり、極端な言い方をすると、監督が変わったくらいでは、弱くなるはずのないシステムを構築しているということです。  さらに、このシステムの凄さは現有選手の戦力を全て把握しているため、余剰選手がなくなるところにあります。それは、日ハムの「支配下選手の少なさ」を見ても明らかです。日本プロ野球機構が定める支配下選手数の上限は70名。さらに、育成選手として別枠で登録が可能なため、支配下選手数が少ない球団の選手数でも実質80名近くに達します。しかし、日ハムはわずか66名(2012年シーズン)、しかも育成選手は0名です。これは、もの凄く効率的にスタッフィングができているということにほかなりません。  ここまでご説明すればおわかりだと思いますが、現在の日ハムの組織マネージメントは、一般企業にも当てはまることではないでしょうか。現在多くの企業は大学生たちをひとくくりにし、採用しているところが多いです。しかし、そのような採用方法で本当に優秀な人材を見つけることができるかといえば、宝くじで当たるかのような低い確率でしかありません。また、個人の能力を鑑みずに配属先を決めている企業は、今後先細りする可能性が高いでしょう。    そうならないためには、日ハムが取り入れているBOSクラスの素晴らしい人事評価システムが必要です。しかし、そのようなシステム(制度)を持っている企業が日本にどれほどあるのでしょうか? 大企業では未だに派閥査定や、または上司の気分しだいで査定されるなど旧態依然としたシステムがまだまだ存在しているようにも思えます。  今後、強い企業へと生まれ変わるためには自社に必要なスペックを持っている人材を見分ける採用を行い、さらにその人材を育成し、適所に配属することこそが必要なことではないでしょうか?  そんな世知辛いサラリーマン生活の中で、日ハムの試合を見たり、映画『マネー・ボール』を見たりして、組織論を熱く語っているビジネスマンは、意外にイケてる気がするのですが、いかがでしょうか!? これで、現在開催中の日本シリーズで、優勝でもしてくれれば、このシステムの凄さがさらに証明されるんですけど、今日(10月29日)時点で巨人に2連敗中なので、ちょっと残念です。この記事が掲載される頃には結果が出ているんでしょうかね?(笑) (文=アラキコウジ/ネタックス■おすすめ記事 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 季節限定商品「メルティーキッス」の“限定期間”はどれくらい? 裏取引で創業者個人の借金7億を解消…エース交易のお家騒動 酒、クルマ、サバゲを愛する「ハゲ」「ヒゲ」女子が増殖中!? 巨大新聞社を揺るがす株事情、マスコミは見て見ぬふり…

iPhone 5で激化するau対ソフトバンク戦争の舞台裏と行く末

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 差別主義で訴訟続出…“高額”人気ブランド・アバクロの品性 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 巨大新聞社を揺るがす株事情、マスコミは見て見ぬふり… ■特にオススメ記事はこちら! iPhone 5で激化するau対ソフトバンク戦争の舞台裏と行く末 - Business Journal(11月2日) ●iPhone効果でソフトバンク優位?  9月21日のiPhone 5の発売を契機に、ソフトバンクとKDDI(au)の競争がにわかに激化してきた。iPhone 4までは、iPhoneを販売する通信事業者(キャリア)はソフトバンク1社の独占だった。その構図が崩れたのは、2011年のiPhone 4Sの発売からだ。  これは、業界にとって大きな事件だった。iPhone人気で順調に加入者を伸ばしていたソフトバンクにとっても、強力なライバルが出現したことになった。当時、ソフトバンク社長の孫正義氏はマスコミに対し、「100万規模のiPhoneユーザーが解約してもおかしくないと思った」と語ったが、そんな心配をよそにソフトバンク版iPhone 4Sの予約数は過去最高を記録、KDDIにとっては厳しいスタートとなった。  もちろん、ソフトバンクもKDDIもiPhoneだけで商売をしているのではない。他のスマートフォンも含めたシェア争いの構造がある。ちなみに、携帯電話業界のシェアトップはNTTドコモ、次いで、KDDI、ソフトバンクと続く。しかし、契約者数の推移を見ていくと、確実にソフトバンクの数字が年々上がっており、KDDIとの差は小さくなってきている。これは、iPhoneユーザの増加によるところが大きいだろう。
bj_iphone1029_01.jpg
携帯電話契約者数の推移(出典:社団法人 電気通信事業者協会)
 せっかくiPhoneの販売権を獲得したKDDIにとって、これはおもしろい話ではない。しかし、KDDIには他のキャリアにはない秘密兵器がある。それは、下り40Mbpsという高速データ通信ができる「WiMAX」というサービスである。KDDIは08年に100%出資の「UQコミュニケーションズ」という会社を立ち上げ、WiMAX事業を開始した。  この事業化の成功を成し遂げたのは、現KDDI社長・田中孝司氏であった。同社は他キャリアより遅れつつもスマートフォンの販売に積極的に取り組み、iPhoneと共に、3G回線とWiMAX回線を使えるデュアルバンドのスマートフォンを多数投入してきた。このように、これまでKDDIはLTEに消極的であるように見えた。 ●iPhoneのLTE対応がすべての始まり
bj_iphone1029_02.jpg
iPhone 5は初のLTE対応となり、WiMAXや他
の高速データ通信規格には対応していない
 だが、今年は違った。初めてLTEという規格に対応したiPhone 5が発売されてから、田中社長はさまざまなIT系メディアに登場し、かつてない強い調子で、自社のネットワークの優位性を果敢にアピールした。LTEは、従来の3G通信よりも高速な規格で、下り最大75Mbpsで通信が可能だ。ただし、まだ始まったばかりのサービスであり、利用可能エリアの拡大はこれからだ。  ちなみに、iPhoneは世界100カ国以上(12年末予定)で販売されるワールドモデルである。そのiPhoneが、iPhone 5でLTEを標準搭載してきたことは、全世界のキャリアの高速データ通信規格がLTEで塗りつぶされようとしていることを意味する。もちろん、日本も例外ではないだろう。  KDDIがiPhoneで勝負をかけるなら、これまでのWiMAX路線をLTE主導に切り替えることが必要、と考えるのは自然だ。
bj_iphone1029_03.jpg
KDDIではこれまでWiMAX対応スマホを積極的に販売してきたが、
2012年の冬モデルからはWiMAX対応機種を1台も出さず、全機種をLTE対応にした
●技術的優位性をアピールするKDDI  技術的な詳細説明は割愛するが、具体的な内容としては、KDDIは割り当てられた周波数の関係で3G通信を犠牲にせず、ソフトバンクよりも有利にLTE化を進められる点や、ソフトバンクよりも基地局の性能が優れている点、LTEと3Gエリアとの切り替えを高速で行う技術「Optimized Handover」について、KDDIだけが完全対応している、といった点だ。  しかし、この説明には謎もある。  例えば、基地局については、ソフトバンクもKDDIと同様の方式でサービスを提供していることを公式に明らかにしている。実際のところ、基地局は規模や地域特性によってさまざまな設備を使い分けるのが通例であり、ソフトバンクの基地局がKDDIよりも劣っているという証拠はない。また、「Optimized Handover」については、NTTドコモが自社端末が対応していることを指摘し、KDDIはその誤りを認めている。しかも、iPhone 5ではそもそもこの機能に対応していない(他のスマホのみ対応)ことを明言していなかったため、iPhoneユーザの混乱も生じた。
bj_iphone1029_04.jpg
KDDIの「Optimized Handover」の仕組み(出典:KDDI)
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2012/1017d/index.html
 これまでにKDDIが表明してきた自社のインフラの優位性については、正しい部分も多々ある。長年業界第2位の老舗通信キャリアとして日本のバックボーンを支え、高品位なネットワークを培ってきた実績は評価されるべきだろう。LTEへの移行も、周波数帯の関係でソフトバンクよりも有利な部分はあるだろう。だが、KDDIはなぜ今、ここまで勇み足とも思えるほどの強いアピールをを行っているのだろうか? ●買収によって巨人化するソフトバンク
bj_iphone1029_05.jpg
LTEの速度はこれまでの3Gの速度を凌駕する。
もっさりしていたWebブラウジングも、メールの添
付ファイルも高速に処理できる。しかし、これは高
品位なネットワークがあってのことだ
 その答えの一端を垣間見せる「事件」が起こった。  10月1日に突然発表された、ソフトバンクのイー・アクセス買収である。イー・アクセス(旧イー・モバイル)は日本最後発の通信キャリアとして05年に設立され、戦略的な価格と先進的なスペックで日本の3G高速通信を牽引してきた。しかし、設立以来黒字化は達成できず、厳しい経営状況が続いていた。  イー・アクセスはiPhone 5が対応する「バンド3」といわれる周波数でサービスを行っており、LTE化を進めている。このリソースをソフトバンク、KDDIが密かに狙っていたとしても決して不思議ではない。将来的にLTE化を有利に進められるからだ。また、経営再建中のPHS事業者、ウィルコムの契約者数とイー・アクセス(370万人と推計)の契約者数を合わせると、ソフトバンク傘下の契約者数の総計は現在のKDDIの契約者数を抜いて、業界第2位に躍り出る計算になる。まさに、KDDIにとって脅威である。  このように、iPhone 5のLTE対応で両社の競争は激化した。保有する周波数帯域で強みを見せるKDDIと、イー・アクセスを武器に攻めのLTE化を推進しようとするソフトバンク。両社の対決は、我々ユーザにとって歓迎すべきものだ。この競争が、両社ともに日本のLTE化、ひいては、高速バックボーンの増強を促し、より快適でつながりやすいネットワークになることが期待できるからだ(もっとも、周波数は総務省が公平に割り当てるものであり、このような形で周波数を獲得するのは公正ではないとの指摘もある。これについては、ソフトバンクの今後の対応が問われる)。  いずれにせよ、iPhoneに端を発したキャリア競争は始まったばかりだ。今は、ソフトバンク、KDDIともにLTEネットワークの黎明期の渦中にある。昨日まで3Gだった場所が、今日突然LTEで通信できるようになる……そんな希有な時代の真っただ中に我々はいる。まだ、LTEの速度も下り最大37.5Mbpsのところがほとんどだが、これも徐々に高速化されていくだろう。  どちらが優れているか。今、その判断を下すのは早計だ。少なくとも、これから半年後、さらに1年後に、携帯ネットワークは格段の進化を遂げているに違いない。それが、今後増え続けるスマートフォンユーザにとって満足いくものかどうか。両社の真価が問われるのはこれからだ。 (文=池田冬彦) ■おすすめ記事 差別主義で訴訟続出…“高額”人気ブランド・アバクロの品性 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 巨大新聞社を揺るがす株事情、マスコミは見て見ぬふり… 季節限定商品「メルティーキッス」の“限定期間”はどれくらい? 酒、クルマ、サバゲを愛する「ハゲ」「ヒゲ」女子が増殖中!?

差別主義で訴訟続出…“高額”人気ブランド・アバクロの品性

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 巨大新聞社を揺るがす株事情、マスコミは見て見ぬふり… ■特にオススメ記事はこちら! 差別主義で訴訟続出…“高額”人気ブランド・アバクロの品性 - Business Journal(11月3日)
アバクロ銀座旗艦店
(「wikipedia」より)
 タレントの間でも人気が高く、「おしゃれでカッコいい」と今はやりのファッションブランド・アバクロが、実は有色人種を毛嫌いしており、非白人に対してのあからさまな人種差別が、しばしば問題となっていることをご存じだろうか?  アバクロの正式名は、アバクロンビー&フィッチ(Abercrombie&Fitch)。創業は1992年。現在の本社はオハイオ州に置くが、創業の地はニューヨーク。当初はニューヨーク近郊の富裕層男性向けのスポーツカジュアルウェアのメーカーとしてスタートした。社名は創業者のデイビッド・T・アバクロンビー氏と、同店の熱心な顧客であった弁護士のエズラ・フィッチが経営陣に加わったことから、現在の社名となった。  創業当初は、ハンティングやフィッシング、そしてそれに伴うアウトドアライフのためのさまざまな用品を扱う人気店だった。当時は人気作家のヘミングウェイなどにも好まれたといわれ、その質実剛健な企業姿勢は多くの熱心な愛好家を生み出したとされる。フィッチ氏が高齢もあって勇退後、石油危機などをきっかけに77年に破綻してからは、何度かの企業買収を繰り返して、88年には衣料品大手のリミテッド社の傘下となる。その10年後、傾きかけていた経営を立て直すべく、ごく一般的なカジュアルブランドへ大転換し、大成功を収め現在の隆盛を築いた。ところが、人気ブランドとして成長する傍ら、さまざまな問題が浮き彫りになってくることとなる。

●モデルは白人ばかり

 店舗前に上半身裸の男性モデルが立ち、女性客の集客に努めるアバクロの宣伝手法は有名だが、そのモデルや店舗内の販売員に有色人種がおらず、白人ばかりであることも以前より広く知られていた。当然このような態度は、欧米諸国では大問題へと発展する。  まずは03年、米国3大TVネットワークの一つ、CBSによる取材では、アバクロの元従業員たちが、同社の差別待遇を赤裸々に語り、全国放送されたことで大きな反響を呼んだ。続く04年には、同社が白人ばかりを優先して雇用し、有色人種は拒否、もしくは店舗内での販売ではなく厳しい裏方業務のみに振り分けていたことなどが指摘され、集団提訴に至る。これを受けた同社は、かつて雇用した従業員ばかりではなく、雇用には至らなかった就職希望者に対しても、総額50億円近い賠償を行うこととなった。  また09年には、英国で身体障害者の女性社員に対し、店舗内での接客業務を拒否したうえ、倉庫業務を強いた。08年には、イスラム教徒の女性がヒジャブと呼ばれるスカーフを頭に着けたままであったことが理由で不採用となり、いずれも大きな社会問題となった。10年にはアフリカ系アメリカ人の男性が、その髪形が不適切ということで解雇。いずれもアバクロ側が敗訴/謝罪する結果となっている。  同社の差別意識は、社員にばかり向けられたものではない。04年には自閉症と間違えられた女性客に対し、試着を断ったことで、提訴された後に和解。事実、同社は海外展開にはあまり積極的でなかったことはよく知られているが、これも同社の差別的な姿勢の表れであると、多くのメディアで指摘され続けてきた。このような事例の枚挙にいとまがないのが、アバクロの真の姿なのだ。

●日本人客が邪険に扱われるニューヨークの店舗

 有名タレントが愛用するなどし、日本でもアバクロの知名度が上がってきた頃、国内に店舗がないことから、個人輸入などが盛んとなった。米国留学中の学生向けのインターネットの掲示板などに、「アバクロの製品を現地で買って送ってくれれば手数料支払います」といった、アルバイトの募集広告が増えてきたのもこの頃からだ。しかし、日本人客一人当たりの販売枚数を制限していたため、買い付けに来た業者が、現地の学生を多数動員して店舗に向かう風景がよく見られたものである。今でも、ニューヨークの五番街の店舗で、店員に邪険に扱われ、嫌な思いをした日本人観光客も多いことだろう。  しかし、そんなアバクロも、ついに日本への進出を果たす。バーゲンやアウトレットへの出店、値引きを行ってこなかった同社だが、09年ついに値引き販売を開始。世界的な景気低迷により売り上げが激減したからにほかならないが、上記のようなさまざまなトラブルが表沙汰になったことも、大いに関係しているだろう。しかし、値引きもむなしく同社の売り上げは加速度的に低下。新たにいくつもの姉妹ブランドを展開するも売り上げ低迷という惨状だが、まさにそのような状態で、日本への進出が行われた。  これまで毛嫌いしていた国々への進出は、背に腹は代えられないと言ったところであったのだろう。これと相前後して世界各国への展開を急速に推進。一方で米国内の店舗を次々と閉鎖し、最終的には1000店以上が閉鎖される予定となるなど、事業方針の大転換を強いられている最中だ。しかし、同社の姿勢はあまり変わりないようで、つい先日、姉妹ブランド「ホリスター」の従業員が、韓国において差別的な発言を繰り返したとして、同社が謝罪する羽目になっている。06年には中国人とおぼしきアジア人を卑下するかのようなデザインのTシャツを販売し、大きな批判を浴びたこともある。  そんな差別主義とも受け取られかねないアバクロ。今も日本国内での販売価格は、米国よりもはるかに高額に設定されたままである。  それでもあなたは、まだこのブランドを身に着けたいと思いますか? (文=田中 秀憲/NYCOARA,Inc.代表) ■おすすめ記事 構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム 「手錠コンパ」「一泊二日コン」!? エスカレートする街コンの価値 巨大新聞社を揺るがす株事情、マスコミは見て見ぬふり… 山本一郎「摩訶不思議な石原都知事電撃辞任と都政13年の功罪」 季節限定商品「メルティーキッス」の“限定期間”はどれくらい?

普通すぎ、意外に便利…結局iPad miniは買いか?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) iPhone 5で激化するau対ソフトバンク戦争の舞台裏と行く末 構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム 「利権守るため」ローソンが無謀な中国1万店を掲げるワケ ■特にオススメ記事はこちら! 普通すぎ、意外に便利…結局iPad miniは買いか? - Business Journal(11月2日)
「アップル HP」より
「ミニなのは、サイズだけ。」  そんなキャッチコピーとともに「iPad mini」が登場した。ずいぶん前から「7インチディスプレイ搭載のiPad」というものの登場は噂されていて、何度もそれは否定されてきていた。  故スティーブ・ジョブズ氏は、「7インチタブレットは中途半端だ。スマートフォンと戦うには大きすぎるし、iPadと戦うには小さすぎる。7インチタブレットは初めから死んでいる」とまで言っていたという。(http://jp.techcrunch.com/archives/20121025tim-cook-we-will-never-make-a-7-inch-tablet-we-dont-think-theyre-good-products/)  それでも噂が消えなかったのは、それだけ多くの人が待ち望んでいたからだろう。  「下請け工場からのリークがあった」  「もう作り始めているらしい」 などとまことしやかな噂が流れる中、2012年夏には登場がほぼ確実視されるようになった。一時はiPhone 5と同時発表なのではないかとも言われた中、実際に発表されたのは米国時間で10月23日のことだ。  ところが、あれほど待ち望まれていたはずなのに、「がっかりだ」という声が多く聞こえる。iPad miniの登場待ちをしていた人々の中には、発表を中継で見ながら「これで踏ん切りがついた、Nexus 7を買う」というようなことをツイートしていた人もいたほどだ。

●iPad2+カメラ強化+小型化=iPad mini

 何ががっかりなのかといえば、まずは期待が高まりすぎたということがあるように思える。長く噂があり、アップルというスマートデバイス界隈で圧倒的なリードをとっている企業が出してくる製品に対して、期待しすぎた。「きっと何かすごいものを出すに違いないと思っていたら、普通だった」というのが正直な感想だろう。  実際、スペックは普通すぎるほどに普通だ。同時発表された第4世代iPadに及ばないのはもちろん、実は「新しいiPad」と最近呼ばれていた第3世代iPadにも及ばない。どこと同じかといえば、iPad2とほぼ同じだ。CPUと液晶解像度がまったく同じで、カメラまわりだけ、やけに強化されている。(http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/113/113871/)  以前、高精細の代名詞的にも使われていた「Retinaディスプレイ」を採用していないという話が流れた時点で、興味を失った人も多かったようだが、実際に7.9インチというサイズでそれほど高解像度である必要があるのかといえば、そんなことはないだろう。ただ、一度上位の性能を見てしまうと「普通」では見劣りしてしまうのだ。  そして価格が予想以上に高かった。最安値となるWiーFi版の16GBモデルで2万8800円。第3世代iPadのWiーFiモデルは16GBで3万8800円だ。1万円しか違わない。全体的に、あと1万円足せばフルサイズのiPadが買えるという価格設定だった。「ミニなのは、サイズだけ。」というだけあって、お値段もミニではない。  しかし、技術的には小さなスペースに同じ機能を詰め込むのには、手間と技術が必要だ。だから小さいものは割高感のある値段になりやすい。そう考えれば別に理不尽に高額だというわけではない。  ところが近年、ネットブックやUltrabookなど小さくて安価な機械が身近になってきたせいで、ユーザーはいろいろ錯覚している。しかも、iPad mini発表に先駆けて登場した7インチのAndroidタブレット「Nexus 7」が、1万9800円と安価だったこともあり、比較されてしまったのだろう。

●花盛りの7インチクラスでiPad miniの勝ち目は?

 結局、iPad miniは「買い」なのか?   これは用途とユーザーの性格によって変わってくるところだ。すでにiPhoneを持っていて、何か持ち歩けるタブレットも欲しいという人にはちょうどよいだろう。最も向いているのは、iPadをすでに持っているが、重い、大きすぎると感じていたユーザーだ。  一方で、スマートデバイスを初めて購入する人や、すでにAndroidスマートフォンを持っている人にとっては魅力が薄い。ハードウェア的にもっと高性能なモデルや、もっと安価なモデルがAndroidタブレットには存在するからだ。  7インチクラスはちょうど花盛りで、各方面から製品が登場している。安価で高性能と話題の「Nexus 7」、読書端末としてカスタマイズされている「Kindle Fire HD」、スマートフォンの延長のような形で登場した「AQUOS PAD」、マウスコンピューターがビックカメラグループ専売にしている「LuvPad AD701」などは、実売価格が1万円以下の激安モデルだ。それぞれ性能や特徴が異なっているから、いろいろ比較して選ぶとよいだろう。(http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1210/24/news099.html)  こうして類似製品を見渡すとわかるが、iPad miniは正直なところ、これまでのアップル製品のように「唯一無二」の存在感は持っていない。似ているものはあってもアップル製品が1番、と胸を張れる製品ではないのだ。一番軽いといっても数十グラム、類似品の中では大きな画面だといっても0.9インチ。値段と考え合わせると少々インパクトに欠ける。  この状態を「アップルはもうトップではない」と評しているのはアメリカ版GIZMODOのBrian Barrett氏だ。「他社の後追いのような製品だ」という意見だ(http://www.gizmodo.jp/2012/10/post_11069.html)。  期待していただけに「がっかり」という声も多かったiPad mini。今後「アップルは下降線をたどっている」といわれるようになるのか、「やはり小型タブレットもアップルだ」ということになるのか。実際に使った人々の声を聞いてみたいところだ。 (文=エースラッシュ) ■おすすめ記事 iPhone 5で激化するau対ソフトバンク戦争の舞台裏と行く末 構築費1億円で監督不要!? 日ハム優勝の秘密・選手評価システム 「利権守るため」ローソンが無謀な中国1万店を掲げるワケ これは究極!? すべて「念じるだけで家電操作」できる住宅公開 「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!?

アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!? なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO ■特にオススメ記事はこちら! アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ - Business Journal(11月1日)
アップルとサムスンの裁判について、東京地裁の
判決を報じる8月31日付日経新聞。
 さまざまなテレビ番組や雑誌などでもお馴染みの購買/調達コンサルタント・坂口孝則。いま、大手中小問わず企業から引く手あまたのコスト削減のプロが、アイドル、牛丼から最新の企業動向まで、硬軟問わずあの「儲けのカラクリ」を暴露! そこにはある共通点が見えてくる!?

●サムスンのアップル決別宣言

 10月22日。これまでアップルに液晶を供給してきたサムスンが、アップルと決別すると報じられた。The Korea Timesによると、サムスン(サムスンディスプレイ)は、これ以上アップルのディスプレイ価格についてコスト削減要求(huge price discounts)をのむことはできず、供給を停止していくという。また、アップルとのビジネスがなくなったとしても、キンドルや自社商品によって代替できるという(the right alternatives)。しかし、この報道について、米CNETは誤報であると匿名サムスン幹部のコメントを伝えており、現時点では本当のことはわからない。  ただし、関係者からすると「予想できた」事態ともいえる。各国でのサムスン対アップルの訴訟合戦は広く知られている。グーグル対アップルの代理戦争ともいわれるこの闘いは、次世代のスマートフォン覇者を決める争いとして注目された。これまで、サムスンとアップルは表面上「敵」であるものの、部品供給の面では「パートナー」でもあった。同じくThe Korea Timesによると、この半年でサムスンディスプレイはアップルに1500万枚ものディスプレイを供給している。  しかし、「敵」と「パートナー」を使い分ける高度な二重構造も、訴訟合戦の前には変化を余儀なくされた。これまでiPhoneシリーズで使われていたサムスン部品類の多くは、他社製へと切り替わった。iPhone 5で、液晶はサムスンの供給意思にかかわらず、シャープ等に代替されたし、メモリーやDRAMなども同様だ。  サムスンは、他のアップル製品に、まだ多くの部品類を供給している。ただし、これからもアップルのサムスン外しは考えられる。それならば、こちらから決別宣言をしてしまえ……とサムスンが考えてもおかしくない。そこで飛び込んできたのが、サムスンディスプレイの「アップルへ供給しない宣言」だった。冷静に見れば、まだサムスンが本当に決別を考えているかはわからない。ただし、関係者にとっては「いよいよ全面戦争の始まりか」と思わせるに十分だった。

●サムスンかアップルか、部品メーカーの選択

 商品のサプライチェーンは複雑化している。現在ではさまざまなメーカーの部品が、複雑に絡み合って一つの商品をつくり上げる。よって、部品メーカーにとって「サムスンにつくか」「アップルにつくか」という二項対立は正確ではない。  しかし、ここでは単純な図式で見ていこう。  サムスンディスプレイのアップル供給問題を考えると、その背後のメーカーの思惑も予想できる。近いうちにサムスンがアップルへの液晶供給メーカーであることをやめるとしたら、そのビジネスを獲得する者が次の勝者となる。そう考えたのが鴻海(ホンハイ)だったのだろう。鴻海はフォクスコンを有する台湾企業グループだ。フォクスコンではiPhoneの組立を請け負っているものの、その請負価格は一台当たりたったの数ドルといわれる。台数が多いために売上は上がるものの、薄利多売。きっと、郭台銘氏(鴻海CEO)は苦虫を噛み潰していたことだろう。iPhoneに付加価値の高い部品類を供給することはできないか……。  そこで出てきたのが、サムスンディスプレイとアップルの不協和音だった。すぐさま郭台銘氏は経営不振が伝えられていたシャープとの資本提携に走ったのだろう。シャープを援助し、同社の液晶技術力を傘下に収めていくことで、形勢逆転を図ることができるからだ。  サムスンは自社技術でディスプレイを有しているのに対し、よく知られている通りアップルは自社工場すらない。アップルにしても、サムスンなきあとのディスプレイ供給に不安を感じていたことも考えられる。とするならば、シャープと鴻海の連携は、サムスン対アップル、いや、グーグル対アップルの大きな構図の中の一端を担っている。

●iPhone 5とシャープ液晶

 ところで、現在iPhone 5の生産遅れについて、シャープの液晶の供給遅れが問題だったと報じられている。複数の関係者やニュースによると、液晶の歩留まりが悪化しており、想定の数量を生産できなかったためだという。  この液晶の供給遅れで、周辺の部品メーカーは影響を受けたといわれる。当たり前だが、液晶がなければiPhone 5の生産ができないので、他の部品メーカーは準備をしていたものの、供給することができなかったのだ。  iPhone 5を利用している立場からすれば、確かに液晶は優れており、一部で批判された「黄色がかった」画面色だけれど、私は気にならない。数世代前の機種と比べると、その進化に驚くほどだ。  とはいえ日本の技術力は、その製品機能の高さだけではなく、優れた生産力にもあったはずだ。もし、シャープの歩留まりが悪化し、供給数量が確保できなければ、他のディスプレイメーカーに変更することもできたはずだ。完全に切り替えるわけではなくても、そのシェアの一部を他社に担ってもらうこともできたはずだ。実際に、iPhone 5のディスプレイはシャープ1 社ではなく、シャープを筆頭として、複数社から調達されているといわれる。  しかし、アップルはシャープを無理に外さずに、生産を待ち続けた。もちろん、生産管理の問題や契約の問題はあるだろう。ただ、この事実から、アップルがシャープ・鴻海連合との関係を重視していると考えるのは穿った見方だろうか?  サムスンディスプレイとアップルの関係。そして、アップルと鴻海・シャープの関係。いずれにせよ、製造業の領域では、スマートフォン関係のビジネスを中心に動くようになってきた。実際、影響を受けたと書いた部品メーカーの売上と利益も、アップルとサムスンのスマートフォン頼みという側面が大きい。  その状況下において、日本メーカーが生き残りをかけ、どのようにスマートフォンに加担していくか。日本製のガラケー、スマートフォンが元気のない中、せめてアップルとサムスンのスマートフォンに部品を供給すること。そこに儲けの源泉も詰まっているに違いない。  アップル商品もサムスン商品も使っているファンとして一言。  アップルはん、サムスンはん、日本メーカーをよろしゅうたのんます。 ■おすすめ記事 「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!? なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO 輸入倍増! 韓国の若者の間で日本酒が流行った理由 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO ■特にオススメ記事はこちら! 「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!? - Business Journal(11月1日)
post_936.jpg
(左)「週刊東洋経済」(11/3号)
(右)「週刊ダイヤモンド」(同)
「週刊東洋経済 11/3号」の特集は『アップルはいつまで特別か』。9月に発売されたiPhone5は発売から一週間で500万台を突破。日本の携帯電話端末で国内シェアトップのシャープが、2011年度の1年間で出荷した台数の770万台と比較すると、アップルがいかに規格外れのヒットを飛ばしているかがわかる。11月にはiPadミニも発売され、成長のブースターにまたまた火がついた。アップルの決算を長期で見ると、あらゆる指標が右肩上がりとなっており、最強ぶりは相変わらずだ。今年から16年ぶりに配当を開始するなど株主重視の姿勢も見せている。  しかし、スティーブ・ジョブス亡き後、CEOに就任したティム・クック体制になって、1年。その足元でいくつかの不安が忍び寄ってきている。同特集ではその不安に迫っている。

●最強企業アップルに浮上した懸念!?

 まず1つ目の不安は「部品メーカーに対し徹底的な値下げ要求をするようになった」点だ。  以前のアップルは常に製品の改善に取り組んでおり新しい技術を尊重する企業だった。品質や納期については厳しいが、「同じものをできるだけ安く作ってほしい」と迫ってくるだけのサムスン電子とはまったく異なり、その技術や知的財産を正当に取り扱うアップル企業姿勢には、日本の多くのメーカーも協力を惜しまなかった。  しかし、その姿勢はiPhone5の開発段階から変わってきた。品質レベルが劣る中国メーカー2社からも一部、部品の購入を開始。そのメーカーの価格と比較しながら厳しい値下げ要求をしてくるようになったという。新しい技術の提案をすると、かつては、価格の話はほとんどせず、こちらの要求を尊重した上で交渉するというのがアップルだったが、今では、真っ先に価格の話になるのだという。  利益率を最優先にコストダウンに邁進するようになったアップル、背景にはクラウドサービスを運営するためのデータセンター整備など、先行投資がかさんでいることもあるようだ。  2つ目の懸念は「アップルの“ファブレス経営”が曲がり角にきている」点だ。アップルがほかの電機メーカーに比べてずば抜けて高い収益力を誇る理由の一つは、生産をすべて外部の協力企業にアウトソーシングする“ファブレス経営”にあった。“ファブレス経営”では生産設備や労働者にかかるコストを固定費として抱えることがなく、自社は開発や販売といった付加価値の高い分野に注力することができる。アップルの“ファブレス経営”はまるで経営学の教科書のようなビジネスモデルだったのだ。  しかし、iPhone5が一機種で販売台数1億台に上るなどその規模が大きくなりすぎて、ほころびが目立つようになった。その象徴的な事件が、10月上旬に中国の鴻海精密工業(フォックスコン)の工場で起きた従業員数千人のストライキだ。情報発信源となった米国の労働者保護団体チャイナ・レイバー・ウォッチによると、ストはアップルがiPhone生産の品質要求を厳格化したため、労働負荷が高まったことがきっかけだという。  アップルは、パーツのつなぎ目のズレが0.02ミリメートル以下であることを要求するなど品質要求を強化。全世界200万台に上る初回予約分を早急に供給するという時間的要求もあって、工場の労働者は10月の建国記念日の連休を返上して生産に追われていたという。  労働者の爆発に対し、鴻海側は今後、アップル側に「値上げ」を求めていくという。鴻海は、アップル製品を本格的に手がけ始めた07年度からの5年間で売上げを約9兆円に倍増させたが、労務費や原材料費の高騰で、営業利益は倍増どころか逆に小幅減少しているのだという。こうした台湾の人件費高騰がアップルのビジネスモデルを揺るがし始めている。  そして3つ目の懸念は「アップルは常にイノベーションを求められている」点だ。アップルはiPhone5では電池の寿命を縮めることなく端末を20%も薄く軽量化したうえ、横幅は変えずにスクリーンを広げた。通信もLTEに対応していて、大きく進化した。500万を超える製品をわずかな時間で出荷するなど関係者から見れば驚くべきオペレーションを展開したが、結局、注目されたのは「初の純正地図アプリの地図が大コケでユーザーに謝罪した『自前主義』の限界」だった。アップルは、常にジョブス時代の完璧さとともに誰の目にもわかるようなイノベーションが求められているのだ。  慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「初めて世界販売された3Gから来年でちょうど5年になる。通信の世界は動きが激しく、5年は一つの区切りだろう。次の『iPhone6』はいったい何をしてくれるのか。ここで何もイノベーションがなければ、アップルは特別な会社ではなくなる」と語っている(『インタビュー  アップルの未来は次のiPhoneが決める』)。夏野氏は4つのポイントとして、I/O(インプット・アウトプット)、AI(人工知能)、生体認証、バッテリーマネジメントをあげている。  その先にある新事業はやはりテレビになるどうか注目だ。  今回のアップルに関してはダイヤモンドも一カ月前に特集をしている。「週刊ダイヤモンド 10/6号」の特集『日本を呑みこむアップルの正体』だ。ダイヤモンドでは、アップルの下請け企業化した日本企業に迫ったものだった。アップルは、部材や工場の生産に精通したスペシャリストを取引先の工場へ監査として派遣。後日、その監査をもとに飽くなきコストカットを求めてくるえげつなさを紹介していた。今回の東洋経済は経営学的なアプローチでアップルに迫ったものだった。

●慶應義塾に花まる教育会、応募が殺到する私塾

「週刊ダイヤモンド 11/3号」の特集は『モトがとれる学校・塾・習い事』だ。どの学校に入れば幸せな人生が送れるか。どんな習い事をすれば将来役に立つか。小学校“お受験”対策から大学入学支援まで、子どものための投資をさまざまな面から分析していく特集だ。ダイヤモンドの分析では、有力大学を卒業すれば有力企業への就職率が高まり、生涯賃金は平均賃金労働者よりも相当に高い額になる可能性が高まることが明らかになった。「いい学校(近年では中学受験で中高一貫校)に入学して、いい大学・大企業に入って安定した生活を送ってほしい。そのための出資は惜しまない」という親心は間違ってはいないのだ。  しかし、親が教育投資に求めるのは学歴や高い生涯賃金だけではない。人間としての成長も重要なポイントだろう。今回の特集では「生きる力」の育成についても検討したものだ。  ざっと一読して今回の特集のポイントは2つ。慶應横浜初等部の開校と、有力塾の台頭だ。  慶應横浜初等部の開校とは、来春、東急田園都市線江田駅徒歩10分(住所は青葉区あざみ野南)に開校される慶應の小学校だ。第一期生募集のために8月と9月に開催された説明会では定員108人に対し、3000人強が集まった。お受験業界で不動のナンバーワンブランド付属小「幼稚舎」を持つ慶應が、富裕層の多い横浜で小中一貫校を開設するとあって大注目となったのだ。なお、念のため、「慶應幼稚舎」は小学校であって、幼稚園ではない。ときどき話がかみ合わない人がいるので、再確認しておきたい。  説明会で配布された資料は、慶應幼稚舎では6年間クラス替えがないのに対し、横浜初等部では2年に1回クラス替えを行ない、保護者が慶應義塾出身かどうかは入試では考慮しないといった説明が明記されていたという。輝かしい慶應幼稚舎ブランドとは別の意味合いの小学校になりそうだという。  一方、有力塾の台頭とは、最近テレビで話題の「花まる学習会」のことだ。「花まる学習会」とは、大学受験のための予備校で指導していた現代表が、解き方を教えてそれを繰り返すだけの機械的な計算力指導一辺倒の既存の塾へのアンチテーゼとして、「思考力」「作文」を指導の中心に据えた学習会を93年に立ち上げた。掲げる目標は「魅力的な大人、メシが食える人」を育てること、現在は埼玉県を中心に首都圏に全173教室、1万人以上の生徒を抱える。評判が評判を呼んで入塾のキャンセル待ちは3000人にいたり、現在はキャンセル待ちすら受付られない状況だ。  あるとき、代表は既存の塾で教えている際にあることに気がついた。同じように教えてもすぐに吸収できる子と吸収できない子がいる。すぐに吸収できる子は実は「遊びこんだ経験」があったのだ。遊びこんだ経験が、後の思考力や人間的魅力につながるとして、毎月のように1泊2日の野外体験イベント、夏には2泊3日のサマースクールで徹底的に遊ぶ。何もない自然を舞台に創造力を発揮して遊んでこそ、知性や人間的魅力が育つという考えは、普段の塾の場でも思考力を重視する教育につながっているのだ。  さらに「花まる学習会」の特徴は、思考力と野外体験、そして「親教育」も重視している点だ。子どもが問題を起こす原因は子ども自身ではなく、親にあるのではないかという問題意識を出発点に、家庭での子どもの接し方や心構え、夫婦関係の構築の仕方までを説いている。この無料の講演会は、毎年100回ほど開講しているが、数百人の定員に1000人以上の応募が殺到するのだという。  そして、今回の特集でいちばんの衝撃記事は『名門への“裏口入学”そのために必要な本当の金額』だ。最近、中央大学横浜山手中学(横浜市中区)が入学選抜試験で、合格ラインに満たなかった中央大理事長の知人の孫を不正に合格させていた口利き事件が発覚し、その後、理事長が解任された一件が記憶に新しい。今回、ダイヤモンドでは裏口入学の実態について、ある仲介者に絶対匿名を条件にインタビューを敢行したのだという。  この仲介者によると、実際に、裏口入学で学校側幹部や関係者が受け取るのはせいぜい1人10万円程度、場合によって料亭での接待があったとしても、「裏口入学にかかる合計金額は10万~30万円、どんなに費やしても100万円程度」だという。実際のやりとりは商品券にて行なわれるという話はリアルだ。  また、それ以上にお金がかかるものの、合格するためのとある秘策も伝授。超名門の私立中学に合格させる場合、この私立中学の先生に家庭教師をお願いするのだという。つまり、問題を作成する側に勉強を教わり、間接的に出題範囲がそれとなくわかるという方法をとるのだという。このときの家庭教師代は「1時間2万円」だという。  この仲介者から裏口入学に関するアドバイスは、「カネ以上に重要なのは受験生と両親の人柄です。特に幼稚園や小学校の入試では、学校側は親の面接を最重視する」ので要注意。また、志望校を一校に絞らないほうがいい。「学校にこだわりすぎると口先だけの詐欺師に騙される可能性」が高まり、数千万円をボラれるおそれがあるのだという。  結局、子どもへの投資は、親のカネとアタマしだい、ということになりそうだ。 (松井克明/CFP) ■おすすめ記事 なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO 輸入倍増! 韓国の若者の間で日本酒が流行った理由 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO ■特にオススメ記事はこちら! 「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!? - Business Journal(11月1日)
post_936.jpg
(左)「週刊東洋経済」(11/3号)
(右)「週刊ダイヤモンド(同)
「週刊東洋経済 11/3号」の特集は『アップルはいつまで特別か』。9月に発売されたiPhone5は発売から一週間で500万台を突破。日本の携帯電話端末で国内シェアトップのシャープが、2011年度の1年間で出荷した台数の770万台と比較すると、アップルがいかに規格外れのヒットを飛ばしているかがわかる。11月にはiPadミニも発売され、成長のブースターにまたまた火がついた。アップルの決算を長期で見ると、あらゆる指標が右肩上がりとなっており、最強ぶりは相変わらずだ。今年から16年ぶりに配当を開始するなど株主重視の姿勢も見せている。  しかし、スティーブ・ジョブス亡き後、CEOに就任したティム・クック体制になって、1年。その足元でいくつかの不安が忍び寄ってきている。同特集ではその不安に迫っている。

●最強企業アップルに浮上した懸念!?

 まず1つ目の不安は「部品メーカーに対し徹底的な値下げ要求をするようになった」点だ。  以前のアップルは常に製品の改善に取り組んでおり新しい技術を尊重する企業だった。品質や納期については厳しいが、「同じものをできるだけ安く作ってほしい」と迫ってくるだけのサムスン電子とはまったく異なり、その技術や知的財産を正当に取り扱うアップル企業姿勢には、日本の多くのメーカーも協力を惜しまなかった。  しかし、その姿勢はiPhone5の開発段階から変わってきた。品質レベルが劣る中国メーカー2社からも一部、部品の購入を開始。そのメーカーの価格と比較しながら厳しい値下げ要求をしてくるようになったという。新しい技術の提案をすると、かつては、価格の話はほとんどせず、こちらの要求を尊重した上で交渉するというのがアップルだったが、今では、真っ先に価格の話になるのだという。  利益率を最優先にコストダウンに邁進するようになったアップル、背景にはクラウドサービスを運営するためのデータセンター整備など、先行投資がかさんでいることもあるようだ。  2つ目の懸念は「アップルの“ファブレス経営”が曲がり角にきている」点だ。アップルがほかの電機メーカーに比べてずば抜けて高い収益力を誇る理由の一つは、生産をすべて外部の協力企業にアウトソーシングする“ファブレス経営”にあった。“ファブレス経営”では生産設備や労働者にかかるコストを固定費として抱えることがなく、自社は開発や販売といった付加価値の高い分野に注力することができる。アップルの“ファブレス経営”はまるで経営学の教科書のようなビジネスモデルだったのだ。  しかし、iPhone5が一機種で販売台数1億台に上るなどその規模が大きくなりすぎて、ほころびが目立つようになった。その象徴的な事件が、10月上旬に中国の鴻海精密工業(フォックスコン)の工場で起きた従業員数千人のストライキだ。情報発信源となった米国の労働者保護団体チャイナ・レイバー・ウォッチによると、ストはアップルがiPhone生産の品質要求を厳格化したため、労働負荷が高まったことがきっかけだという。  アップルは、パーツのつなぎ目のズレが0.02ミリメートル以下であることを要求するなど品質要求を強化。全世界200万台に上る初回予約分を早急に供給するという時間的要求もあって、工場の労働者は10月の建国記念日の連休を返上して生産に追われていたという。  労働者の爆発に対し、鴻海側は今後、アップル側に「値上げ」を求めていくという。鴻海は、アップル製品を本格的に手がけ始めた07年度からの5年間で売上げを約9兆円に倍増させたが、労務費や原材料費の高騰で、営業利益は倍増どころか逆に小幅減少しているのだという。こうした台湾の人件費高騰がアップルのビジネスモデルを揺るがし始めている。  そして3つ目の懸念は「アップルは常にイノベーションを求められている」点だ。アップルはiPhone5では電池の寿命を縮めることなく端末を20%も薄く軽量化したうえ、横幅は変えずにスクリーンを広げた。通信もLTEに対応していて、大きく進化した。500万を超える製品をわずかな時間で出荷するなど関係者から見れば驚くべきオペレーションを展開したが、結局、注目されたのは「初の純正地図アプリの地図が大コケでユーザーに謝罪した『自前主義』の限界」だった。アップルは、常にジョブス時代の完璧さとともに誰の目にもわかるようなイノベーションが求められているのだ。  慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「初めて世界販売された3Gから来年でちょうど5年になる。通信の世界は動きが激しく、5年は一つの区切りだろう。次の『iPhone6』はいったい何をしてくれるのか。ここで何もイノベーションがなければ、アップルは特別な会社ではなくなる」と語っている(『インタビュー  アップルの未来は次のiPhoneが決める』)。夏野氏は4つのポイントとして、I/O(インプット・アウトプット)、AI(人工知能)、生体認証、バッテリーマネジメントをあげている。  その先にある新事業はやはりテレビになるどうか注目だ。  今回のアップルに関してはダイヤモンドも一カ月前に特集をしている。「週刊ダイヤモンド 10/6号」の特集『日本を呑みこむアップルの正体』だ。ダイヤモンドでは、アップルの下請け企業化した日本企業に迫ったものだった。アップルは、部材や工場の生産に精通したスペシャリストを取引先の工場へ監査として派遣。後日、その監査をもとに飽くなきコストカットを求めてくるえげつなさを紹介していた。今回の東洋経済は経営学的なアプローチでアップルに迫ったものだった。

●慶應義塾に花まる教育会、応募が殺到する私塾

「週刊ダイヤモンド 11/3号」の特集は『モトがとれる学校・塾・習い事』だ。どの学校に入れば幸せな人生が送れるか。どんな習い事をすれば将来役に立つか。小学校“お受験”対策から大学入学支援まで、子どものための投資をさまざまな面から分析していく特集だ。ダイヤモンドの分析では、有力大学を卒業すれば有力企業への就職率が高まり、生涯賃金は平均賃金労働者よりも相当に高い額になる可能性が高まることが明らかになった。「いい学校(近年では中学受験で中高一貫校)に入学して、いい大学・大企業に入って安定した生活を送ってほしい。そのための出資は惜しまない」という親心は間違ってはいないのだ。  しかし、親が教育投資に求めるのは学歴や高い生涯賃金だけではない。人間としての成長も重要なポイントだろう。今回の特集では「生きる力」の育成についても検討したものだ。  ざっと一読して今回の特集のポイントは2つ。慶應横浜初等部の開校と、有力塾の台頭だ。  慶應横浜初等部の開校とは、来春、東急田園都市線江田駅徒歩10分(住所は青葉区あざみ野南)に開校される慶應の小学校だ。第一期生募集のために8月と9月に開催された説明会では定員108人に対し、3000人強が集まった。お受験業界で不動のナンバーワンブランド付属小「幼稚舎」を持つ慶應が、富裕層の多い横浜で小中一貫校を開設するとあって大注目となったのだ。なお、念のため、「慶應幼稚舎」は小学校であって、幼稚園ではない。ときどき話がかみ合わない人がいるので、再確認しておきたい。  説明会で配布された資料は、慶應幼稚舎では6年間クラス替えがないのに対し、横浜初等部では2年に1回クラス替えを行ない、保護者が慶應義塾出身かどうかは入試では考慮しないといった説明が明記されていたという。輝かしい慶應幼稚舎ブランドとは別の意味合いの小学校になりそうだという。  一方、有力塾の台頭とは、最近テレビで話題の「花まる学習会」のことだ。「花まる学習会」とは、大学受験のための予備校で指導していた現代表が、解き方を教えてそれを繰り返すだけの機械的な計算力指導一辺倒の既存の塾へのアンチテーゼとして、「思考力」「作文」を指導の中心に据えた学習会を93年に立ち上げた。掲げる目標は「魅力的な大人、メシが食える人」を育てること、現在は埼玉県を中心に首都圏に全173教室、1万人以上の生徒を抱える。評判が評判を呼んで入塾のキャンセル待ちは3000人にいたり、現在はキャンセル待ちすら受付られない状況だ。  あるとき、代表は既存の塾で教えている際にあることに気がついた。同じように教えてもすぐに吸収できる子と吸収できない子がいる。すぐに吸収できる子は実は「遊びこんだ経験」があったのだ。遊びこんだ経験が、後の思考力や人間的魅力につながるとして、毎月のように1泊2日の野外体験イベント、夏には2泊3日のサマースクールで徹底的に遊ぶ。何もない自然を舞台に創造力を発揮して遊んでこそ、知性や人間的魅力が育つという考えは、普段の塾の場でも思考力を重視する教育につながっているのだ。  さらに「花まる学習会」の特徴は、思考力と野外体験、そして「親教育」も重視している点だ。子どもが問題を起こす原因は子ども自身ではなく、親にあるのではないかという問題意識を出発点に、家庭での子どもの接し方や心構え、夫婦関係の構築の仕方までを説いている。この無料の講演会は、毎年100回ほど開講しているが、数百人の定員に1000人以上の応募が殺到するのだという。  そして、今回の特集でいちばんの衝撃記事は『名門への“裏口入学”そのために必要な本当の金額』だ。最近、中央大学横浜山手中学(横浜市中区)が入学選抜試験で、合格ラインに満たなかった中央大理事長の知人の孫を不正に合格させていた口利き事件が発覚し、その後、理事長が解任された一件が記憶に新しい。今回、ダイヤモンドでは裏口入学の実態について、ある仲介者に絶対匿名を条件にインタビューを敢行したのだという。  この仲介者によると、実際に、裏口入学で学校側幹部や関係者が受け取るのはせいぜい1人10万円程度、場合によって料亭での接待があったとしても、「裏口入学にかかる合計金額は10万~30万円、どんなに費やしても100万円程度」だという。実際のやりとりは商品券にて行なわれるという話はリアルだ。  また、それ以上にお金がかかるものの、合格するためのとある秘策も伝授。超名門の私立中学に合格させる場合、この私立中学の先生に家庭教師をお願いするのだという。つまり、問題を作成する側に勉強を教わり、間接的に出題範囲がそれとなくわかるという方法をとるのだという。このときの家庭教師代は「1時間2万円」だという。  この仲介者から裏口入学に関するアドバイスは、「カネ以上に重要なのは受験生と両親の人柄です。特に幼稚園や小学校の入試では、学校側は親の面接を最重視する」ので要注意。また、志望校を一校に絞らないほうがいい。「学校にこだわりすぎると口先だけの詐欺師に騙される可能性」が高まり、数千万円をボラれるおそれがあるのだという。  結局、子どもへの投資は、親のカネとアタマしだい、ということになりそうだ。 (松井克明/CFP) ■おすすめ記事 なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO 輸入倍増! 韓国の若者の間で日本酒が流行った理由 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 好調のディズニーリゾート、中高年女性の割合が増えている! 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ 超簡単!周囲や“エラい”人を巻き込んで仕事を成功させるワザ ■特にオススメ記事はこちら! 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり! - Business Journal(10月31日)
post_934.jpg
24歳…さわやかな笑顔…。
(「情熱大陸HP」より)

――『カンブリア宮殿』『ガイアの夜明け』(共にテレビ東京)『情熱大陸』(TBS)などの経済ドキュメンタリー番組を日夜ウォッチし続けている映画監督・松江哲明氏が、ドキュメンタリー作家の視点で裏読みレビュー!

今回の番組:10月28日放送『情熱大陸』(テーマ:俳優・松坂桃季) 「またこんな演出やってる!」と憤った。  最近の『情熱大陸』で役者が登場する回は「撮影中でも密着」が当然だ。芝居のリハーサル中でもキャメラは回る。そして本番も。涙を流したり、感情を吐き出すシーンでも『情熱大陸』は容赦しない。なんと芝居をする目線の先でキャメラは待っている。視聴者には「普通」のアングルかもしれないが、役者にとってはたまったものじゃない。  僕も以前、劇映画のメイキングを撮影していた時に役者の視線の先で構えてしまい、本番の演技を台無しにしてしまったことがある。ただ、確かに役者の違う顔が記録できることはできる。そんな表情を引き出したい気持ちも分からないはない。  だが、最近の『情熱大陸』でそんな演出がお約束になっている。  以前も新垣結衣さん、前田敦子さんの回では「ちょっとどいて下さい」といった言葉を彼女たちが発するまで粘っていた。視聴者はそんなタレントの姿を批判したが、僕は全く逆だ。「本番」の邪魔をしなければ撮れないようなことを狙うべきではないし、第一撮影現場のほかのスタッフ、キャストにも迷惑がかかる。今回も芝居に集中する役者に対し、ナレーションでは「それでも粘る」「礼儀正しく追い出された…」としつこく撮影していた。  僕が憤りを抑え切れなかったのは今回の取材者、松坂桃李に好感を持ってしまったからかもしれない。 「今年大ブレイク! 若手No.1」と画面の左上にテロップが出されていた彼は、ファンはもちろん、取材者からも現場のスタッフからも好かれている。 「自分(ほど)の実力で、このステージに立っているのはおかしいんじゃないのか」と語れば、皆「謙虚だねぇ」「いい人だ」と口をそろえる。テレビのスタッフにラーメンをおごられれば缶ビールでお返しし、自宅に招く。  室内は驚く程に質素だ。そんなに広くもないマンションの一室には日本映画のDVDが並び、共に缶ビールを飲みながら映画鑑賞。老舗映画雑誌『キネ旬』(キネマ旬報社)で新作もチェックしているらしい。特別大きくもないテレビを前に座る彼をナレーションが「よく言えばシンプル、悪く言えばつまらない奴」と断言する。それは言い過ぎだろう、とも思うが こんな素直な姿が女性に好感を持たれるんだろうな、と思う。  ちょうど半分に差し掛かった頃に、『情熱大陸』お約束の自己紹介が始まる。ゲストの生年月日や出身地を子どもの頃の写真で見せるアレだ。そこで意外なエピソードが語られる。彼は小学生の頃にいじめられていたと言うのだ。 「こいつら全員、クソ野郎。クラス全員が嫌いだった」とこれまでとは違うトーンの声が聞こえる。その理由は名前。桃という漢字が「女の子みたい」と思われていたそうだ。なんとも小学生らしい、くだらないイジメだろう。  人と違うものを全否定し、徹底的に攻撃する。彼は目立たなく生きようと決めたらしい。だが、松坂桃李は20年以上溜め込んだ「本音」を演技で発揮することで成功を手にした。そして彼はこの番組で、これまで嫌っていた名前と向き合うことになった。名前の由来は中国の故事「桃李不言下自成蹊」から。桃やすももは何も言わないが、香りにつられて人が自然と集まるという意味らしい。  父親は「そういう人徳のある人になれ」と願いを込めた。  桃李はホテルの一室で父に電話をする。父が「生まれる前から付けたいと思っていた」と語る声は、どこかひょうひょうとしながらも優しさを感じさせる。しかし「男にしてみては変な名前だよ。親父の勝手な思いでいじめられてたって知って、初めて申し訳ないと思ったよ」と謝る。だが桃李は「この仕事を始めて名前にインパクトがあるんだと知った。ありがとうございます、と初めて 思ったよ。生まれて20年にして初めて」と感謝し、互いに「初めて」で応答し合っていた。ちょっと涙ぐみながら電話をし、互いに「まーねー」「ありがとう」と笑う合う姿はまさに親子ならではだった。  僕も彼と仕事をした監督から「素直ですっごくいい俳優だよ」と聞いたことがある。番組を見てもそこに疑いはない。よりブレイクすることは間違いないだろう。  しかし移動中のワゴン車でおにぎりを頬張る、なんともコンビニエンスな生き方を見てると、こういうタイプの俳優が活躍するのは今っぽいなーとも思うのだ。だから『情熱大陸』も新しい演出を見せて欲しい。撮影の本番で目線の先にスタンバイするなんて、もう「なし」で。 (松江哲明/映画監督) ■おすすめ記事 好調のディズニーリゾート、中高年女性の割合が増えている! 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ 超簡単!周囲や“エラい”人を巻き込んで仕事を成功させるワザ 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部) ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」