駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む ■特にオススメ記事はこちら! 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? - Business Journal(7月24日)
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あの日から消えた……。「足成」より
 人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!   今週は、山名宏和氏が、かつて駅のホームに設置されていたゴミ箱のいまについて聞いてみた。 [回答者]東京メトロお客様センター様・京王お客様センター様  6月に元オウム真理教信者の高橋克也容疑者が捕まった。17年間の逃亡生活。長いよ、17年は。逃亡をはじめた時に生まれた子どもは、もう17歳だ。女の子なら、結婚して、なんだったら一度離婚できるぐらいの歳月だ。  オウムが起こした地下鉄サリン事件は、社会に多大な影響を及ぼしたが、僕に直接影響があったのは、駅のゴミ箱である。あの事件をきっかけに、テロ防止のためにと駅のゴミ箱がなくなった。最初は捨て口をテープで封鎖するだけだったが、いつしかゴミ箱自体が撤去されてしまった。  あれから十数年。東京メトロなどは改札付近にゴミ箱を設置するようになったが、ホームのゴミ箱は依然設置される気配がない。  でも、ホームにゴミ箱がないと不便なんだよ。たとえば、夏場のこの時期は、車内で洗顔シートの類を使いたいことがある。だけど、使っても捨てるところがない。あれは濡れているから、ポケットに入れるわけにもいかないし。まったく不便だ。  ようやく高橋容疑者も捕まったわけだし、そろそろ駅のホームのゴミ箱も復活させていいんじゃないだろうか。  そこで、東京メトロお客様センターに直接聞いてみた。 『駅のホームのゴミ箱は、いつになったら復活するんですか?』 担当者 今のところとりあえず、係員が見えるような所の改札の付近には置いてある事は置いてあるんですけど、ホームに復活するっていうのは、まだお伝えできるような状態にはないですね。  担当者いわく「オウムの方も全部片付いたわけじゃないから」、まだ係員の目が届かぬホームにはゴミ箱を置くことはできないという。  そのわりには、ホームの自販機の脇には缶やペットボトルを捨てるゴミ箱が必ず置いてあるが、あれはどうなんだ?  では、同じ質問を京王お客様センターにも聞いてみた。京王線の場合、東京メトロと違って、改札口付近にもゴミ箱が設置されていない。 担当者 はい、まだ駅の方にゴミ箱を戻すっていう計画はなくてですね、今現在、売店の横にはですね、ジュースのアミアミの空き缶入れが置いてあるんですが、あとはですね、ゴミは駅係員がお預かりするという形をとらせていただいております。 ――ゴミを捨ててくれるんですか? 担当者 そうですね、はい、「ゴミがあるんですけど」と係員に言っていただければ、係員の方でお引き取りをさせていただいています。 ――どんなゴミでも大丈夫ですか? 担当者 お菓子の袋とかでしたら、まぁ、家庭用のゴミとかは別なんですが、空き缶とかもお持ちいただければお引き取りします。 ――それだったら、ゴミ箱設置すればいいのにと思うんですが? 担当者 そうですね、ゴミ箱を設置いたしますと、なにか有事があった場合、対応がままならないということもありますし、まだ脅威が拭いきれていないということもございますので、今現在は設置していないですね  なるほど。  東京メトロにしても京王電鉄にしても、鉄道会社にとって、地下鉄サリン事件はまだ終わったことではないようだ。  と、まとめたいところだが、実はもう1つ気になることがある。  ゴミ箱が復活しないのは、実は経費を抑えるためじゃないだろうか?  ホームにゴミ箱を置くと、それを管理するための人件費などがかかる。一度撤去したのをいいことに、経費節減のためゴミ箱を復活しないんじゃないだろうか。  そこで、やはり直接聞いてみた。 『ゴミ箱が復活しないのは、経費節減みたいなこともあるんですか?』  東京メトロお客様センターの回答は、 担当者 それは聞いてないですね。  一方、京王お客様センターの回答は、 担当者 削減ということはないと思うんですが、やはりゴミの方も有料化になってきますし、ゴミを少なくするという考えもありますので。  本当のところは分からないが、少なくとも売店があるような駅には、ホームにゴミ箱を置くべきじゃないだろうか。そこで売っているものから、ゴミが出るんだから。 (文=山名宏和) <おすすめ記事> 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 経団連の反発でオシャカになった社外取締役の義務化法案 LIBOR以上?大企業が日銀短観、景気調査を都合よく操作? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes?

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7月に楽天が販売開始した電子書籍「kobo」。
(「同社HP」より)
 電子書籍に多少関心を持っている人ならば、「電子書籍元年」というフレーズを何度も耳にしたことがあるだろう。  しかも、毎年のように。  長く関心を持っている人ならば、2000年代半ばから何度も繰り返し聞かされているキーワードのはずだ。最近では、Amazonが販売する「Kindle」の最新版「Kindle Fire」の日本販売が正式決定したり、楽天が専用端末「kobo」を投入したりと賑やかに見える電子書籍業界だが、今度こそ「電子書籍元年」は来るのだろうか?  日本では03年に松下が、04年にソニーが専用の電子端末を発表し、一瞬電子書籍が盛り上がるかのように見えた時期がある。しかし、その火はすぐに消えた。その原因はいくつか考えられるが、1つも解決できていないように見える。  何が日本での電子書籍普及の障壁となっているのか?  今、それは乗り越えられそうな状態にあるのか?  改めて考えてみよう。 過去の失敗要因「囲い込み」は続行中  先に述べた過去の端末は、重さや性能の面で最新端末とそれほど大きな開きはない。文庫本よりは重いけれど持ち運べる重さであり、十分見やすい文字表示が実現されていた。もちろん年月の経過とともに、より表示速度や表示文字の美しさなどは進化しているし、比較的安価に購入できる端末も多くなっている。カラー表示対応端末や、Android搭載で書籍も読めるタブレットという体裁になっているものもあるが、少なくとも読書の部分に関してはそれほど大きな違いはない。  では、なぜ今とそれほど変わらない端末がありながら、電子書籍は普及できなかったのかといえば、メーカー側の「囲い込み」作戦の失敗があったからだ。どの端末も専用の電子書籍ストアを使うしかなく、中には書籍を購入するのではなく、レンタルしかできないものもあった。独自のファイルフォーマットを採用していた端末まであった。  ただでさえ書籍の電子化という新しい取り組みに懐疑的な作家や出版社が多く、コンテンツの総量が限られていたのに、端末ごとに使えるサービスが分かれてしまった。そのせいで、本を読もうにも読みたい本が見当たらない、使いづらいという状態になってしまったのだ。今の倍以上する価格で購入した端末で、読みたいものがろくにない。そんな状況でユーザーがついて行くはずもなく、利用数減とともにストアごと消えてしまった。  そして困ったことに、この状況はいまだに改善されていない。  最新のどの端末を見ても「うちのサービスから本を買って読んでください」という姿勢は同じだ。「この端末さえ用意すれば、いろいろなショップから好きに本を購入して読める」というかたちはとっていない。もともと楽天は「Raboo」というストアを持っており、パナソニックの端末から利用できたのだが、「kobo」発表時には新たな「koboイーブックストア」を別に用意した。これは世界展開との兼ね合いもあるのだが、同じ楽天の電子書籍サービスですら2つあり、現時点では相互利用ができない。 コンテンツの数は少なく、価格は高い  この10年で、作家や出版社側も電子書籍に慣れた。同じコンテンツが、あちこちのストアに並んでいることも珍しくはない。メーカーごとの「囲い込み」をされたままでも、ユーザは本を読みやすい状況になりつつあるのは事実だ。しかし十分な数が出そろっているかというと疑問がある。  日本では1年に7万5000点前後の新刊が発行される。直近10年分でも75万冊はあるという計算だ。しかし、Amazonの「kindle store」で約100万冊、楽天の「Koboイーブックストア」で240万冊。これは「青空文庫」で公開されているような著作権の切れた旧作や、世界各国の言語版を含んだ数だ。  日本語の最新刊は、どれだけの数入っているのだろうか? 書籍として流通させづらいマニアックなテーマの本なども、流通障壁の少ない電子書籍でこそ読みやすくなりそうなものだが、現状では「人気作を優先的に書籍化するので精いっぱい」というようにも見える。  また、価格に関しても「紙を綴じた書籍という物体が入手できないのに、高すぎる」という意見もある。印刷・配送コストが不要なのにもかかわらず、多くの電子書籍は、紙の書籍とあまり変わらない価格で販売されているのが現状だ。  特にマンガコンテンツの場合、すでに絶版になった旧作などが電子化されていることが多いが、価格は新作と同じだ。これでは新古書店や古書店で買って読む、という層には受け入れられないだろう。  一方で、「内容だけ読めればよいのではない」という本好きの人々は、書籍という形態を好んでいたり、マンガの見開き表現や小説の文字組みなどにもこだわることが多く、電子書籍には馴染みづらい。    気軽に読めることこそ電子書籍のミソなのだとすれば、コンテンツは安価かつ大量にあってほしい。例えば、携帯コミックのように、1作品を細かく分割してしまうのも1つの方法だろう。無料で1話読み、数十円である程度読んでから、続きを買うかどうか考えられるのが携帯コミックでは当たり前だ。  実は日本は、携帯コミックを数に入れると、かなり電子書籍が普及している国らしい。先行成功事例として参考にしてほしいところだが、マンガ雑誌の1話分ずつの切り売りや、書籍の1章ごとの販売といった手法は、今のところ出版社などのコンテンツホルダー側は好んでいないようだ。 特別な本好き以外は、機械を買って読むほど本に飢えていない  電子書籍の戦う相手として、新刊書だけでなく新古書店や古書店に並ぶ本も挙げたが、日本は書店事情が非常に充実している国だ。  新刊書店はとりあえず新刊が配本され、売れなかったら返品できるという「再販制度」で守られている。これがあるから、たくさん売れなさそうな本でも店頭に並ぶチャンスを一応与えられるし、日本全国で定価販売が実現される。定価販売を義務づける手法だけならば、日本以外でも数カ国で行われているが、電子書籍先進国といわれるアメリカでは採用されていない。  日本全国で新刊書が手軽に入手できる上に、新古書店や古書店も多くある。図書館も多く、ネット書店も充実している。日本人は本に飢えていないのだ。読みたいと思えばいつでも本は簡単に読める。  そして、日本人の読書量はそれほど多くない。08年に文化庁が実施した調査では、1カ月に1冊も読まない人が46%、1〜2冊の人が36%にも上った。雑誌やマンガを除いて、という条件だとはいえ、かなり少ない。月7冊以上読む人は3.3%。本よりもマンガを読むという回答は13.4%、マンガしか読まないという回答が2.6%にとどまっている。電子書籍端末が1000冊入る、2000冊入ると自慢したところで、日本人の8割は月に2冊も本を読めば上等という状態なわけだ。  この状況で、電子書籍ビジネスはどこを目指して進むのだろうか?  週に1冊読む人を本好きと呼んだとしても、2割弱。その中で「本」という形状にこだわらず中身が読めれば満足で、形のない電子コンテンツに書籍と同じだけのコストをかけられ、機械の扱いにも抵抗がない人というのはどれくらいいるのだろうか? iTunesのような存在が鍵?  実は、日本では本と同じ再販制度が音楽にも適用されている。つまり、これまで挙げた問題の多くは、音楽業界が過去に解決してきたものだ。  例えば、PCや携帯用プレイヤーに向けた音楽配信が普及するまで、日本では「着メロ」や「着うた」という形で携帯電話を使って音楽を楽しむことが普及していた。これは携帯コミックだけは普及している電子書籍の現状に似ている。  音楽配信も、初期はレコード会社ごとにいろいろな取り組みをしていた。会員の囲い込みが強く、ファイルフォーマットがさまざまだった。それが今、「iTunes」という形でまとまっている。もちろん、今でもほかの音楽ストアはあるし、「iTunes」と別のストアを掛け持ち配信している曲もある。しかし、大きな1つのストアでたくさんのものが買えるようになったことが、ユーザの利便性を高め、普及に一役買ったのは事実だろう。  価格面でも、CDで買う場合の半額程度で購入できるダウンロード版アルバムは少なくない。CD化されないダウンロード限定販売や、先行販売も多い。アルバムの中から1曲だけ買えるのも当たり前だ。書籍もいずれ、低価格販売や切り売りといった方向に進まざるを得ないのではないだろうか。  そして今、ユーザに見極めてほしいのは、 「どこがiTunes的存在になるか?」 ということだ。これまではAmazonが強そうにも見えたが、今のところはっきりとはしていない。海外とは著作権に対する考え方なども違い、なかなか難しそうだ。すでに日本の同人誌をスキャンした海賊版が海外向けのAmazonに登録されていたりと、管理システムにも不安がある。また、日本では普通に書店で販売されているマンガがアダルトコンテンツと解釈される例が、iPhone向けアプリ等で出ており、そのあたりの線引きも感覚差がありそうだ。  どこのサービスが伸びそうなのかがわからないと、どの端末を買えば将来的にも楽しめるのかがわからないのも問題だ。人柱になる勇気がないユーザーとしては、期待しつつ待つしかないというところだが、そうして買い控えが起これば、また市場ごとしぼんでしまう可能性もある。  本当に12年が「電子書籍元年」となりえるのか? 見守りたい。 (文=エースラッシュ) <おすすめ記事> 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

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『生活保護が危ない~最後のセーフ
ティーネットはいま』(扶桑社新書)
 吉本興業の人気お笑い芸人、河本準一の親族が生活保護を受けていたことで、政治家を巻き込んで大論争を引き起こした事件は記憶に新しい。さらに近年、生活保護受給者は毎月のように過去最高を更新し続けており、その不正受給も深刻な問題となっている。  そんな折、厚生労働省(以下、厚労省)が銀行界に委託し、生活保護の不正受給者に対する一斉調査を大規模に実施しようとしていることが話題となっている。調査は12月に実施される予定で、現在、厚労省と銀行界は調査実施に向けた準備を進めている。  生活保護法には第29条に「調査の嘱託及び報告の請求」という条文がある。同条文は、保護の実施機関または福祉事務所長は、保護の決定または実施のために、必要があるときは要保護者またはその扶養義務者の資産及び収入の状況につき、官公署に調査を嘱託し、または銀行、信託会社、要保護者若しくはその扶養義務者の雇主その他の関係人に、報告を求めることができる、としている。  先述の通り厚労省は、この第29条を掲げて、銀行界に対して生活保護者の資産調査を“一括”で実施するよう要請した。これに対して、当初、銀行界は個人情報保護上の観点、調査を実施する上でのコスト問題などで反発したが、全国銀行協会(以下、全銀協)と厚労省との調整の結果、調査実施要綱が固まった。  その内容は、各福祉事務所は、生活保護受給者の氏名(漢字・カナ)、性別、生年月日、住所を記入した書面(各福祉事務所の統一様式)に、生活保護受給者本人から徴収した同意書を添付の上、メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行に対して、銀行が指定する本店・本部・センターなどに国内全店舗一括での照会を依頼する。信用金庫、信用組合については、別途、実施スキームを調整することになっている。  銀行は、福祉事務所から照会があった場合には、国内全店舗の口座の有無、口座があった場合には取引店及び調査時点の残高を調査し、回答するもの。肝心の調査対象者は、①生活保護の申請を行った者及び世帯②不正受給が疑われる者及び世帯―となっている。  問題は、「不正受給が疑われる者及び世帯」の基準、抜粋方法だろう。この点について、厚労省及び福祉事務所は明らかにしていない。一体、何をもって不正受給の疑いがあると判断するのだろうか。ある程度は、明確な基準が必要であろう。さもないと、各福祉事務所により、疑わしい者の判断基準がばらつく可能性があるのはまだしも、基準が明確でないにも関わらず、不正受給者と疑われたり、不正受給者のレッテルを貼られたりすれば、場合によっては人権侵害にもつながりかねない危険性を孕んでいる。  さらに、この調査では不正受給の疑いがある場合など、真にやむを得ない場合には、銀行に対して、口座の有無や取引店及び調査時点の残高といった情報以外の情報提供の協力を依頼できることになっている。しかし、銀行側では個人情報保護の観点から、この部分については懸念を持っている。  もう1点、銀行側には不満がある。この調査に協力するとなれば、担当者の設置といった人件費を含め、コストがかかることになるが、このコストについては銀行側が負担することになる見込みだ。その上、調査結果を各福祉事務所に回答する際の郵便料金についても、福祉事務所が負担するという明確な決まりがない。  基本的には、依頼のあった各福祉事務所に請求できることになっているが、「支払いを確約するものではなく、福祉事務所との間で交渉が必要」(全銀協)としている。  厚労省側は、「現在の各福祉事務所が銀行の複数の支店に別々に照会している実態を考えれば、この方法はそうした手間が必要なくなることや、より多くの支店の状況も把握でき、資産調査が効率的、効果的に実施できるようになる」と期待を寄せている。  果たして、厚労省が画策する生活保護不正受給者摘発の大調査は、結果を残すのか、それとも禍根を残すのか。 (文=鷲尾香一) <おすすめ記事> ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

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『生活保護が危ない~最後のセーフ
ティーネットはいま』(扶桑社新書)
 吉本興業の人気お笑い芸人、河本準一の親族が生活保護を受けていたことで、政治家を巻き込んで大論争を引き起こした事件は記憶に新しい。さらに近年、生活保護受給者は毎月のように過去最高を更新し続けており、その不正受給も深刻な問題となっている。  そんな折、厚生労働省(以下、厚労省)が銀行界に委託し、生活保護の不正受給者に対する一斉調査を大規模に実施しようとしていることが話題となっている。調査は12月に実施される予定で、現在、厚労省と銀行界は調査実施に向けた準備を進めている。  生活保護法には第29条に「調査の嘱託及び報告の請求」という条文がある。同条文は、保護の実施機関または福祉事務所長は、保護の決定または実施のために、必要があるときは要保護者またはその扶養義務者の資産及び収入の状況につき、官公署に調査を嘱託し、または銀行、信託会社、要保護者若しくはその扶養義務者の雇主その他の関係人に、報告を求めることができる、としている。  先述の通り厚労省は、この第29条を掲げて、銀行界に対して生活保護者の資産調査を“一括”で実施するよう要請した。これに対して、当初、銀行界は個人情報保護上の観点、調査を実施する上でのコスト問題などで反発したが、全国銀行協会(以下、全銀協)と厚労省との調整の結果、調査実施要綱が固まった。  その内容は、各福祉事務所は、生活保護受給者の氏名(漢字・カナ)、性別、生年月日、住所を記入した書面(各福祉事務所の統一様式)に、生活保護受給者本人から徴収した同意書を添付の上、メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行に対して、銀行が指定する本店・本部・センターなどに国内全店舗一括での照会を依頼する。信用金庫、信用組合については、別途、実施スキームを調整することになっている。  銀行は、福祉事務所から照会があった場合には、国内全店舗の口座の有無、口座があった場合には取引店及び調査時点の残高を調査し、回答するもの。肝心の調査対象者は、①生活保護の申請を行った者及び世帯②不正受給が疑われる者及び世帯―となっている。  問題は、「不正受給が疑われる者及び世帯」の基準、抜粋方法だろう。この点について、厚労省及び福祉事務所は明らかにしていない。一体、何をもって不正受給の疑いがあると判断するのだろうか。ある程度は、明確な基準が必要であろう。さもないと、各福祉事務所により、疑わしい者の判断基準がばらつく可能性があるのはまだしも、基準が明確でないにも関わらず、不正受給者と疑われたり、不正受給者のレッテルを貼られたりすれば、場合によっては人権侵害にもつながりかねない危険性を孕んでいる。  さらに、この調査では不正受給の疑いがある場合など、真にやむを得ない場合には、銀行に対して、口座の有無や取引店及び調査時点の残高といった情報以外の情報提供の協力を依頼できることになっている。しかし、銀行側では個人情報保護の観点から、この部分については懸念を持っている。  もう1点、銀行側には不満がある。この調査に協力するとなれば、担当者の設置といった人件費を含め、コストがかかることになるが、このコストについては銀行側が負担することになる見込みだ。その上、調査結果を各福祉事務所に回答する際の郵便料金についても、福祉事務所が負担するという明確な決まりがない。  基本的には、依頼のあった各福祉事務所に請求できることになっているが、「支払いを確約するものではなく、福祉事務所との間で交渉が必要」(全銀協)としている。  厚労省側は、「現在の各福祉事務所が銀行の複数の支店に別々に照会している実態を考えれば、この方法はそうした手間が必要なくなることや、より多くの支店の状況も把握でき、資産調査が効率的、効果的に実施できるようになる」と期待を寄せている。  果たして、厚労省が画策する生活保護不正受給者摘発の大調査は、結果を残すのか、それとも禍根を残すのか。 (文=鷲尾香一) <おすすめ記事> ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ ■特にオススメ記事はこちら! 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 - Business Journal(7月18日)
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編集が“自腹で”購入した「すき家」の特うな丼弁当1180円。
1180円……。牛丼約4杯分……。
 牛丼戦争が収束の兆しを見せ始めた。売り上げ増に直結していた値引きの効果が薄れてきたからだ。むしろ、値引き合戦で経営体力が落ちてきて、これ以上の消耗戦に耐えられなくなったという側面の方が大きいようだ。  6月の売上高(既存店ベース)は2社が前年割れした。外食最大手、ゼンショーホールディングスが展開する「すき家」は、前年同期比1.8%減と10カ月連続の前年割れ。松屋フーズの「松屋」も5.6%減と3カ月連続のマイナスとなった。一方、吉野家ホールディングス傘下の「吉野家」は0.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じた。ただし、吉野家の客数は3.7%減で6カ月連続でマイナスである。  近年、夏の新たな風物詩として定着したのが、すき家と吉野家のうな丼合戦だ。2007年から毎年、6月になるとうな丼を提供してきた。最も需要が高まる7月後半の土用の丑の日までの期間限定商品で、ウリは低価格。開始初年は、吉野家が490円、すき家が550円と、うな丼としては破格の値段が人気となり、サラリーマンが列をなした。  ところが、今年、稚魚の不漁により、うなぎの価格が高騰したため、両社は大幅な値上げを余儀なくされている。すき家は、10年まで580円にとどめていた価格を、11年には100円値上げし680円に、今年はさらに100円値上げして780円に設定した。吉野家も今年は100円上げて650円で提供している。  うな丼の値上げが、どう影響するか――。それを占うのは、6月の既存店の売上高だ。とりわけ、すき家にとって、書き入れ時には、客の4分の1がうな丼を注文するほどの人気メニュー。うな丼を昨夏より100円値上げしたことで、客単価は4.7%増となったが、客数は6.2%減と落ち、売上高は前年実績をカバーできず1.8%減となった。  昨年は、うな丼を100円値上げしたにもかかわらず、売上高を伸ばした。6月は客数が11.1%増で、売上高は6.0%増。7月は客数が10.6%増、売上高は9.6%増と絶好調だった。客数の増加が2ケタに達したのは、まさに、うな丼効果だった。  だが、今年は、うな丼をさらに100円値上げしたことで、爆発的に伸びた昨年の反動がきたようだ。うな丼780円に割安感はない。  これに対して、吉野家は、客数は3.7%減だが、うな丼の100円の値上げ効果で、客単価が3.9%増となり、売上高は横ばいを維持した。うな丼はすき家とは違い、吉野家の主力メニューではない。  牛丼の値引き合戦で出遅れた吉野家は、10年9月に「牛鍋丼」を280円(並盛)で発売。牛丼並盛(380円)より安い価格設定で、1カ月足らずで1000万食を売った。だが、売上高の構成比は、牛丼のほうがはるかに大きい。牛丼人気が吉野家を支えているという構図はまったく変わらない。  牛丼戦争が勃発したのは09年12月である。すき家が牛丼を一気に280円へと、大幅な値下げを敢行したことに端を発する。しかし、吉野家は価格競争への参戦を拒否。従来通りの380円の価格を据え置いた。それまでは、3社とも一杯380円前後で、価格でも収益面でもほぼ横並びだった。  牛丼戦争の緒戦で勝ったのは、価格を一気に値下げした、すき家。敗れたのは価格を据え置いた吉野家だった。すき家が値下げ戦争を仕掛けた09年12月の吉野家の数字を見ると客数は前年同月比で25%減り、売上高は22%のマイナス。これ以降、売り上げの落ち込みが激しく、毎月2ケタの減少が続いた。  結果として、すき家が仕掛けた電撃的な値下げ作戦に、牛丼の本家、吉野家は完膚なきまでに打ち負かされた。それ以降、すき家が独走し、吉野家の独り負けが続いた。  ところが、昨年あたりからすき家の快進撃に急ブレーキがかかった。11年8月には伸びが止まり、9月からマイナスに転じた。以来、今年6月まで10カ月連続の前年割れとなった。これまで効果を発揮してきた値引き合戦の神通力が薄れてきた。消費者が値引きに慣れて、インパクトがなくなったからだ。  さらに、すき家を試練が襲った。コスト削減の切り札は、深夜、1人で調理と接客をこなすワンオペレーション(通称ワンオペ)。これが強盗に狙い撃ちにされた。強盗事件の多発を受け、警察庁が異例の防犯強化を要請。深夜帯の1人勤務を改め、複数体制に変更した。人件費のコスト増は、年間で25億円に上ると試算されている。ゼンショーHDの12年3月期の営業利益は210億円だから、12%弱のコスト増になる。当然、収益を圧迫する。  ワンオぺなど徹底的なコスト削減を武器に、牛丼値下げ合戦を仕掛け、すき家の既存店売り上げは11年7月まで18カ月連続のプラスという記録を達成した。  だが、売り上げの前年割れが続くなか、ワンオペ廃止によるコスト増を吸収しながら、さらに値下げを仕掛けるのは簡単ではない。吉野家はフランチャイズ(FC)店が多いため、FC店の経営を圧迫する値下げは避けたいというのが本音。  それぞれのお家の事情もあって、牛丼の価格戦争は収束の気配だ。 (文=編集部) <おすすめ記事> 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ 医療保険は損?健康保険払い戻し、医療費控除を賢く使えば… もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を…

深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減

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編集が“自腹で”購入した「すき家」の特うな丼弁当1180円。
1180円……。牛丼約4杯分……。
 牛丼戦争が収束の兆しを見せ始めた。売り上げ増に直結していた値引きの効果が薄れてきたからだ。むしろ、値引き合戦で経営体力が落ちてきて、これ以上の消耗戦に耐えられなくなったという側面の方が大きいようだ。  6月の売上高(既存店ベース)は2社が前年割れした。外食最大手、ゼンショーホールディングスが展開する「すき家」は、前年同期比1.8%減と10カ月連続の前年割れ。松屋フーズの「松屋」も5.6%減と3カ月連続のマイナスとなった。一方、吉野家ホールディングス傘下の「吉野家」は0.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じた。ただし、吉野家の客数は3.7%減で6カ月連続でマイナスである。  近年、夏の新たな風物詩として定着したのが、すき家と吉野家のうな丼合戦だ。2007年から毎年、6月になるとうな丼を提供してきた。最も需要が高まる7月後半の土用の丑の日までの期間限定商品で、ウリは低価格。開始初年は、吉野家が490円、すき家が550円と、うな丼としては破格の値段が人気となり、サラリーマンが列をなした。  ところが、今年、稚魚の不漁により、うなぎの価格が高騰したため、両社は大幅な値上げを余儀なくされている。すき家は、10年まで580円にとどめていた価格を、11年には100円値上げし680円に、今年はさらに100円値上げして780円に設定した。吉野家も今年は100円上げて650円で提供している。  うな丼の値上げが、どう影響するか――。それを占うのは、6月の既存店の売上高だ。とりわけ、すき家にとって、書き入れ時には、客の4分の1がうな丼を注文するほどの人気メニュー。うな丼を昨夏より100円値上げしたことで、客単価は4.7%増となったが、客数は6.2%減と落ち、売上高は前年実績をカバーできず1.8%減となった。  昨年は、うな丼を100円値上げしたにもかかわらず、売上高を伸ばした。6月は客数が11.1%増で、売上高は6.0%増。7月は客数が10.6%増、売上高は9.6%増と絶好調だった。客数の増加が2ケタに達したのは、まさに、うな丼効果だった。  だが、今年は、うな丼をさらに100円値上げしたことで、爆発的に伸びた昨年の反動がきたようだ。うな丼780円に割安感はない。  これに対して、吉野家は、客数は3.7%減だが、うな丼の100円の値上げ効果で、客単価が3.9%増となり、売上高は横ばいを維持した。うな丼はすき家とは違い、吉野家の主力メニューではない。  牛丼の値引き合戦で出遅れた吉野家は、10年9月に「牛鍋丼」を280円(並盛)で発売。牛丼並盛(380円)より安い価格設定で、1カ月足らずで1000万食を売った。だが、売上高の構成比は、牛丼のほうがはるかに大きい。牛丼人気が吉野家を支えているという構図はまったく変わらない。  牛丼戦争が勃発したのは09年12月である。すき家が牛丼を一気に280円へと、大幅な値下げを敢行したことに端を発する。しかし、吉野家は価格競争への参戦を拒否。従来通りの380円の価格を据え置いた。それまでは、3社とも一杯380円前後で、価格でも収益面でもほぼ横並びだった。  牛丼戦争の緒戦で勝ったのは、価格を一気に値下げした、すき家。敗れたのは価格を据え置いた吉野家だった。すき家が値下げ戦争を仕掛けた09年12月の吉野家の数字を見ると客数は前年同月比で25%減り、売上高は22%のマイナス。これ以降、売り上げの落ち込みが激しく、毎月2ケタの減少が続いた。  結果として、すき家が仕掛けた電撃的な値下げ作戦に、牛丼の本家、吉野家は完膚なきまでに打ち負かされた。それ以降、すき家が独走し、吉野家の独り負けが続いた。  ところが、昨年あたりからすき家の快進撃に急ブレーキがかかった。11年8月には伸びが止まり、9月からマイナスに転じた。以来、今年6月まで10カ月連続の前年割れとなった。これまで効果を発揮してきた値引き合戦の神通力が薄れてきた。消費者が値引きに慣れて、インパクトがなくなったからだ。  さらに、すき家を試練が襲った。コスト削減の切り札は、深夜、1人で調理と接客をこなすワンオペレーション(通称ワンオペ)。これが強盗に狙い撃ちにされた。強盗事件の多発を受け、警察庁が異例の防犯強化を要請。深夜帯の1人勤務を改め、複数体制に変更した。人件費のコスト増は、年間で25億円に上ると試算されている。ゼンショーHDの12年3月期の営業利益は210億円だから、12%弱のコスト増になる。当然、収益を圧迫する。  ワンオぺなど徹底的なコスト削減を武器に、牛丼値下げ合戦を仕掛け、すき家の既存店売り上げは11年7月まで18カ月連続のプラスという記録を達成した。  だが、売り上げの前年割れが続くなか、ワンオペ廃止によるコスト増を吸収しながら、さらに値下げを仕掛けるのは簡単ではない。吉野家はフランチャイズ(FC)店が多いため、FC店の経営を圧迫する値下げは避けたいというのが本音。  それぞれのお家の事情もあって、牛丼の価格戦争は収束の気配だ。 (文=編集部) <おすすめ記事> 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ 医療保険は損?健康保険払い戻し、医療費控除を賢く使えば… もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を…

平穏な民家に特殊部隊が突入! 原因は無線LAN

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? ■特にオススメ記事はこちら! 平穏な民家に特殊部隊が突入! 原因は無線LAN - Business Journal(7月18日)
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平穏な日常がぶち壊し!(「Thinkstock」より)
 ある日突然、SWATが自宅に押し入ってきたと思ったら、まったく身に覚えのない嫌疑がかけられていた——。自宅の無線LANを「踏み台」にされて、あなたが犯罪者に間違われるかもしれない。  IT セキュリティ世界大手・ソフォス社のレポートによれば、先月、アメリカのインディアナ州エバンズビルでこんな事件があった。ネット上に「俺は爆弾を持っている」という投稿を見つけた警察は、アクセス元となる家を特定してSWAT(特別機動隊)を送り込んだ。  SWATはドアをぶち破り、窓を打ち砕いてスタングレネード(閃光発音筒)を放り込む。リビングルームに急行すると、そこでは18歳の少女とお祖母さんがテレビの料理チャンネルを見ていた。  結局、SWATが手入れをした家は犯人の家ではなかった。その家は無線LANのセキュリティ設定をしていなかったために、犯人に「踏み台」にされていたのである。  警察の活躍ぶりをアピールするために地元ニュース局のカメラを引き連れていたSWATは、とんだ大恥をかくことになってしまった。いきなり家をメチャクチャにされ、閃光と爆音に襲われ、銃を突きつけられた2人は、相当怖い思いをしたに違いない。  アメリカでは、ほかにも似たような事件が起きている。ある男性が、性犯罪者と一時的に間違われたというものだ。この男性も自宅の無線LANのセキュリティ設定をしていなかったため、自宅付近から誰でも利用できる状態になっていた。近所の性犯罪者が、男性の無線LANを「踏み台」にして、違法な児童ポルノ画像をダウンロード所持していたのである。  いずれのケースも、犯人は他人の無線LANを悪用していた。自宅からネットに接続するとIPアドレスなどから足がつくので、犯罪者は他人のネット接続環境をこっそり利用したいと考える。セキュリティ設定をしておらず、誰でも自由に接続できる状態に置かれたオープンな無線LANは、犯罪者にとって好都合の環境だ。他人の無線LANを「踏み台」にして犯罪を行えば、警察はアクセス元から間違った“犯人”を割り出すので、真犯人はうまく逃げることができるというわけだ。  これだけ無線LANが普及しているにもかかわらず、無線LANのセキュリティ設定をしていない人は結構多い。09年にエアータイト・ネットワークス社が実施した調査(アメリカとイギリスの7都市が対象)によると、57%の無線LANが、セキュリティ的に甘い状態になっていた。その中には、社内ネットワークに簡単に侵入できるようになっていたものもあったという。  もちろん、いくらオープンな無線LANが悪用されるといっても、警察が「踏み台」行為の可能性を前提に詳しく捜査をすれば、遅かれ早かれ真犯人も身元が特定されて逮捕される。ただ、犯罪者の隠れ蓑としてわざわざ善良な市民が無線LANをオープンに提供してあげる必要はまったくない。誤認逮捕されないためにも、無線LANのセキュリティはちゃんと設定しておきたいものである。 (文=宮島理/フリーライター) 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ 医療保険は損?健康保険払い戻し、医療費控除を賢く使えば… もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を…

アップル元社員語る「過酷な社内政治とクレイジーな要求」

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? ■特にオススメ記事はこちら! アップル元社員語る「過酷な社内政治とクレイジーな要求」 - Business Journal(7月20日)
アップル元CEOのスティーブ・ジョブズ。
(「ウィキペディア」より)
「社内政治は本当にキツい。マイクロソフトもすごいらしいですが、それに負けないくらいすごい」 「そもそも要求が無茶なんです。まずジョブズの思いつきから始まるわけです」  数々のヒット商品を生み出してきたアップル。世間では創業者の故スティーブ・ジョブズを、神様のように畏敬の念をもって崇める人々も多い。  だが、実際のアップルの現場では、多くの優秀な人材を集め、優れた製品やサービスを生み出すために、キレイごとだけでは済まされない、“超過酷な”社内政治やジョブズから出される“不可能に近い”要求に、社員は絶えずさらされているのだ。  アップルのスマートでクリエイティブなイメージの裏には、どんな姿が隠されているのか?  4月に発売され、IT業界のみならず多くのビジネスマンの間で好評を博している『僕がアップルで学んだこと』(アスキー新書)(http://www.amazon.co.jp/dp/4048865390)の著者で、元アップル米国本社シニアマネージャーの松井博氏に、アップルの内実、そして同社が躍進した本当の理由を聞いた。 ――アップルと日本メーカーの根本的な違いは、どこにあると思いますか? 松井博氏(以下、松井) まず人材の豊富さが違います。アップル本社があるシリコンバレーは、優秀な人材を集めるにはとても有利な場所です。私が住んでいるクパティーノ市では、居住者の7割がエンジニア。実際に私の周りの人たちの職業を聞いても、アップル、HP(ヒューレット・パッカード)、グーグルなどのエンジニアばかりで、それだけエンジニアがシリコンバレーには集中しているんです。そのうえ、人口の約6割強が中国人、韓国人、インド人などのアジア人なのですが、彼らは皆エリートばかりで、その大半がIT系の仕事に従事している。 ――白人は少ないのですか? 松井 ええ。白人は意外と少なく、「白人だから就職に有利だ」ということは一切ありません。「どれだけ仕事ができるのか?」、判断基準はそれだけです。IT系に進む白人は変わり者が多く、ウォール街を目指す白人と違って、お金儲けにそれほど興味がない。彼らには、「自分たちで世の中を変えてやろう」という気概がある。そうした人たちが集まるシリコンバレーは、まさに人材の宝庫なのです。転職も日常茶飯事です。私はアップルに16年在籍したのですが、「一カ所にそれだけ長い期間とどまるのはおかしいんじゃないの?」という感覚なのです。通常は3~5年くらいの期間で転職していきます。ちょっと待遇が悪かったり、会社が傾いたり、株価が下がったりすると、すぐに転職してしまう。次の転職先に困らないから、辞められるのです。 技術者の宝庫・シリコンバレー ――シリコンバレーの生活環境とは、どのようなものなのでしょうか? 松井 朝早い人が多いです。基本的には9時出社で、6~7時に出社する人もいます。フレックス制ですが、10時に出勤する人は少ないですね。出社が遅い人は独身者に多い。家族がある人は、子供の学校が7時半くらいに始まりますから、子供を送ったあと、そのまま出社する。通勤時間は車で15~20分というのが普通ですね。シリコンバレーはかつて果樹園が広がっていたような田舎町で、ほかに何もなかったところです。今だって車で20分も行けば何もない。山に囲まれた盆地のようなところで、基本的に田舎。アップルの本社があるところも昔は果樹園でした。日本でシリコンバレーと同じ雰囲気を持った土地がどこかといえば、筑波あたりをイメージすればいいかもしれません。若者なら、「こんな刺激がないところには住めない」という人もいます。ただ、家族持ちにとっては、学校教育の環境も充実していて住みやすい。移民も多く、ニューヨークに匹敵するほどです。そのため、子供たちは2カ国語話せることが普通なんです。3カ国語、4カ国語もちらほらいる。それだけアメリカの中でも、特殊な環境なんです。普通の公立高校からもハーバード大学などの有名大学にたくさん入学しますから、ここで子供に教育を受けさせたいという人も多い。エンジニアばかりが集まることによって、より特殊な環境になっているのです。 ――シリコンバレーでは昼夜問わず、働く人が多いというイメージも強いですが。 松井 もちろん、そういうときもあります。ただ、基本的にはプロジェクトベースで仕事をしているので、ピーク時は忙しいけれど、それ以外は一般的な勤務と同じです。製品のプロジェクトのピークは、デザイン、ハード、ソフトと順々に迎えるので、忙しくなるサイクルは担当者それぞれ違いますが、各グループともピーク時には本当によく働きます。仕事が好きな人が多いですね。しかし、それが長く続けば、もちろんアップルの人間でも「また今日も仕事か……」と思うわけで、そのあたりのメンタリティは日米で大きな違いはありません。ただ、大きく違うのは、シリコンバレーの精神風土が明るいことです。まず転職にも困らないから、会社で何かあっても「嫌になったら、次に行けばいいや」と考えればいい。その分、気持ちを軽く持ちやすいといえます。また雨が降らない。いつも晴れていて、仕事でクヨクヨしていても空を眺めれば、気分はスカッと晴れてしまう。気候がジメジメしていてますます気が滅入るということは、ほとんどありません。 仕事のほとんどは社内政治 ――松井さんは16年ほどアップルに勤務されていましたが、それだけアップルは居心地がよかったのでしょうか? 松井 アップルは、ヒラ社員にとってはすごくいい会社だと思います。ただ、上層部になればなるほど、ハードな環境が待ち受けています。時には神経もやられる。私のシニアマネージャーという肩書は、日本企業でいえば部長や本部長クラスだと思うんですが、仕事のほとんどは社内政治でした。その意味では結構つらかったです。ずっと熱湯風呂に我慢して入っているような感じでしたね。 ――アップルといえば、外から見ると、社内政治とは無縁のようなイメージなので、意外な感じがします。 松井 真逆ですよ。社内政治は本当にキツい。マイクロソフトもすごいらしいですが、それに負けないくらいすごい(笑)。要は、良い意味で「いかに社内で目立つか?」なのです。日本人の場合、「ちゃんと良い仕事していれば、上司が認めてくれて、いつか報われる」というイメージですが、アップルにはそうした雰囲気がない。自分で自分を売るしかないのです。この「自分の売り方を、どう工夫するか?」がなかなか難しい。自著にも、いかに自分の部署をマーケティングするのかについて一章割いて書いたんですが、私がいた品質保証という部署は、うっかりしていると悪者にされやすい。市場で問題が発生すると「なぜ事前に見つけられなかったのか?」と問われるわけですから。そんな問題が出たときに誰のせいにするのか、その駆け引きみたいな話がたくさんあるわけです。自分のせいになったらたまらない。うっかりその失態をジョブズに覚えられたら最悪です。いかに素早く自分の身を安全圏に置いて、誰を指さすのか。それが重要になってきます。 ――想像とはかなり違いますね。 松井 ひどいです。しかし、そのひどいことを、きちんと修正しながらやっていくわけです。指さして非難しているだけでは、口だけのヤツだと思われる。いじめっ子のようにやるのもダメ。非難をしつつも、きちんと正当性を主張して正義面をする必要があるのです。僕も十数年英語圏に住んでいて、英語をしゃべることに不自由はないのですが、いかに自分の正義を示しつつ相手を非難するのかを、英語で表現するのは難しいものです。本当に神経をすり減らしましたから。 会議でボコボコにされる ――例えば、どのようなことでしょうか? 松井 出荷判定会議の際に、新製品のバグ(不具合)をどれだけ修正するのかを議論するのですが、僕としては一件でも多く修正してもらいたい。こちらはその方向で議論を押していきますが、ネゴシエーションする上で、エンジニアも限界ギリギリのところで調整しているわけですから、互いに落としどころを見つけなければならない。まあ、ケンカになりますよ。最終的には、上級副社長など上層部の前でプレゼンをしなければならないのですが、そこで全員のつじつまが合ってないと、本当に頭のいい連中ですから、その場で「おまえ、その話おかしいじゃねえか」と指摘されボコボコにされてしまう。ですから、出荷判定会議をする前に、部内でそのリハーサルをするくらいなんです。もうねえ、本当にきつかったですよ(笑)。 ――そんな場合は、日本的な根回しも欠かせませんか? 松井 あからさまに人を非難すると恨みを買いますからね。次はこちらがやられちゃう可能性だってある。かといって、やらないと、知っていたのに黙っていたということになる。だから、加減もあるんです。ただ、自分で良い子にしているだけではスケープゴートにされてしまう。ちゃんと自分の身を守りつつ、ときどき人も攻めて、良い感じの関係も築く。まさに政治ですね。 ――しかし、その議論の結果として、アップルは多くのクリエイティブな商品を生み出していますね。 松井 そもそも要求が無茶なんです(笑)。まず「ここまでできたんだから、次はこれもできるはずだ」というジョブズの思いつきから始まるわけです。ジョブズの側近は「その思いつきは間違い」と一生懸命説得するのですが、時々思いつきのまま突き進んでいく。例えば、CPUをインテルに移行したとき、社外に対しては2年後に完了すると言っておいて、社内では突然「半年でやれ」と言ってくる。皆は「えぇ」という感じになるのですが、どうにかするしかないわけです。何年かに一回、ジョブズが商品の大きな方向性を決め直すときがあります。これがアップルはうまい。日本企業だってアップルとやっていることは変わりませんが、修正がちまちましていてドラスティックに変えることがない。「そのプロジェクトでどうやって収益を上げつつ、次を目指すのか?」というところが見えてこないのです。本質的にリスクを取らない体質が、日本企業にあるのかもしれません。 ――アップルは、リスクを厭わないということでしょうか? 松井 私はアップルに勤めていて、「これが失敗したら次はどうなるのだろう」と思ったことが、たびたびありました。「気が狂ってる」と思うことも何回かありました。ジョブズは蛮勇といってもいいような勇気をもって、商品のかたちをまったく変えてしまう。iPadにしたって、タブレット型のコンピュータというのは、これ以前にもあったわけです。ですが成功例はただのひとつもなかった。そこで、「よし、やってやろう」となる。創業者だからできたのかもしれませんが、日本企業は勇気が足りない感じがしますね。 潰れかけていたアップル ――松井さんがアップルに入社されたのは、業績が低迷していた頃ですね。 松井 相当ひどかったです。もうめちゃくちゃ。悪循環に完全にハマっていて、製品がダメでバグだらけ。雑誌にもバンバン叩かれる。社員のプライドは低くなるし、いい人材は辞めてしまう。類は友を呼ぶで、代わりにしょうもないヤツが入ってくる。試作機が消える。備品がなくなる。その劣化ぶりも見事で、日本人だったらもうちょっとマジメにやるだろと思うくらい。自著で書いたのも本当のことばかりで、恥ずかし過ぎて書いてない内容もありますが、とにかく衝撃でしたね。漫画のような世界でした。 ――そこからどうやって組織が変わっていったのですか? 松井 ジョブズが戻ってきたことが一番大きいのですが、まずギル・アメリオ(元アップルCEO)が大ナタを振るったんです。当時社員が1 万5000人くらいいたと思いますが、大きなレイオフを2回して、社員を半分くらいに減らしたんです。それまで何も生んでいないただのお荷物みたいだった人たちが、きれいに整理された。儲かっていない事業もバンバンやめた。そうやって膿を出し、視界が広がりました。その後、アップルがネクストを買って、ジョブズが戻ってきた。彼はもっと徹底していました。 ――具体的には? 松井 アップルにはATG(アドバンス・テクノロジー・グループ)という部署があって、論文を発表するような有名人がたくさん働いていた。しかし、この人たちはいろいろと研究しているのですが、利益を生んではいない。しかも、社長よりも偉そうにしているんです。社員にとってATGは憧れの対象でしたが、そのATGをジョブズはリストラしてしまうんです。この一件が、「お金を生まないヤツはダメだ」という強烈なメッセージとなって、社内にさぁーっと広がった。能書きはいいから、とにかく仕事をしろと。ジョブズ以前は良くも悪くもアップルは民主的だったんです。上からああしろ、こうしろと言われても、それじゃダメだと能書きを言えば意見が通ったりすることもあった。ところが、ジョブズがネクストから連れてきた連中が経営陣に入ると、雰囲気が変わった。 ――どのように変わったのですか? 松井 「嫌なら辞めろ」という感じになりました。旧経営陣に拾われて偉くなった人たちは、もう先がないと思い、多くの人が辞めていきました。民主的な雰囲気はなくなって、ジョブズの一言でクビになる。例えば、「ホワイトボードの議事録を消し忘れてクビになった」とか、そういった真偽のつかめない噂が社内に飛び交いました。ジョブズと一緒になりたくないという社員が多かったと思います。 (構成=國貞文隆) <おすすめ記事> もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を… 広告、消したい過去…日経が野村インサイダーに“甘い”ワケ トヨタが独法などで官僚流「利権温存」の隠れ蓑に利用される? 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減

男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも?

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(右)「週刊ダイヤモンド 7/21号」
(左)「週刊東洋経済 7/21号」二段目
経済の神学論争!? ダイヤモンドの激論企画 「週刊ダイヤモンド 7/21号」の大特集は『激論! 日本経済 答えはどこにあるのか?』。バブル崩壊後からの“失われた20年”で深刻化した経済迷走の「なぜ?」を論客対決で明らかにしようという試みだ。 『日本経済復活の処方箋はこれだ!』をテーマに、池田信夫アゴラ研究所所長と飯田泰之駒澤大学准教授。『財政再建優先か景気回復優先か』をテーマに、河野龍太郎BNPパリバ証券経済調査本部長と若田部昌澄早稲田大学大学院教授。 『金融政策でデフレ脱却できるか』をテーマに、池尾和人慶應義塾大学教授と武藤敏郎大和総研理事長。  ……といった具合に、それぞれの議論の有名な論者が議論を交わしている。このほかにも『グローバル化の中で日本企業が生き残る条件』『社会保障は削減か充実か』『日本はTPPに参加すべきか』『経済学は実際の経済に役立つか』『脱原発を進めるべきか』といったテーマで議論がなされている。  1990年代初頭のバブル景気崩壊以降、長期の景気低迷に入っている。経済学上、景気低迷の解決方法をめぐっては財政政策と金融政策という経済政策が議論される。財政政策とは、予算配分、財政出動、増減税、規制緩和といったもの。一方、金融政策とは中央銀行(日本で言えば日本銀行)が行う政策で、一定のインフレ(物価上昇)におさまるように通貨供給を行うものだ。この2つが、経済政策の両輪であり、双方を巧みにコントロールすれば経済は安定すると考えられてきている。  日本で言えば、“失われた10年”というべき90年代は、経済への大きな重荷となっていたバブル崩壊による不良債権の処理が必要であったが、これを後回しにして、財政政策による財政出動を積極的に行い日本経済を支えた。ただし、この財政出動の結果として累積する債務残高が大きく膨らむこととなった。さらに、00年代後半にはリーマンショック後の景気対策としての財政出動もあって、借金は大きく膨らみ財政政策の限界が考えられるようになってきた。現時点で打つことができる財政政策は、増減税、規制緩和といったものしかない。  そこで浮上してきたのが、金融政策への期待だ。  現在勢いが出てきているのが、金融政策のインフレターゲット有効派(リフレ派)だ。これは、米国の経済学者ポール・クルーグマンなどが提唱しているもので、中央銀行が市場に資金をより供給し、インフレのターゲットを示すことで「将来インフレになる(物の値段が上がる)から今のうちに買っておこう」という意識が高まり、景気がよくなるとする考え方だ(今回の特集でいえば飯田泰之駒澤大学准教授、若田部昌澄早稲田大学大学院教授がその立場だ)。  ただし、金融政策にはそれほどの効果はない。中央銀行にはインフレターゲットの有効性を疑問視する経済学者は多い(今回の特集でいえば、池田信夫アゴラ研究所所長、河野龍太郎BNPパリバ証券経済調査本部長、池尾和人慶應義塾大学教授だ)。「00年代はゼロ金利どころか量的緩和政策で市場にお金をジャブジャブにしてきた。にもかかわらず、景気がよくなっていないのは、金融政策にそれほどの力がないためだ」と批判する。  一方でリフレ派は経済学的には少数派なのだが、現在、デフレの日本経済をインフレにすれば、税収も増加し債務も軽減できることから、政治家もこの説に飛びつきはじめている。政党でいえば、リフレ派の高橋洋一氏がブレーンとなっている「みんなの党」がここにあてはまる。  実は、今回の論客対決の多くは、この金融政策の問題について議論しているに過ぎない。リフレ派の学者は、金融政策が物足りないと主張している。リフレ派でない学者は、金融政策の効果は期待できずに、増減税、規制緩和といった財政政策を行うしかないという主張をしている。現実的には、大蔵省事務次官、日本銀行副総裁も務めた武藤敏郎大和総研理事長の「しかし、10年金利が1%の日本では結局、量的緩和以外に選択肢がない。少しは意味があることをやり続けるのは、理論的には議論があるかもしれないが、実務的には決して軽視すべきではない」といった発言が、現実的な答えになりそうだ。  しかし、こうした議論は、経済学上のモデルをもとにした議論であって、複雑な要因がからみあう現在経済にどこまで有効なのかという疑問がつきまとう。クルーグマンも過去30~40年の経済学を「よく言って役に立たない、悪く言えば有害だ」と言い切っているほどだ。  当サイトの記事、『岩瀬大輔(ライフネット生命副社長)・キュレーション第3回 岩瀬大輔「日銀は無関係!?円高要因は実需、輸出、ユーロ危機」』では、「『日銀の緩和が十分でないからデフレが続いている』『いや十分な金融緩和を行ってきた、問題は実体経済だ』という経済学者間の議論がありますが、これはもはや神学論争に近いと思います。デフレの要因は複合的であり、どちらの主張が絶対的に正しいかということは実証できないのです」と指摘しているが、まさにこうした論客対決は宗教間対立でしかないのかもしれない。  一般の汗水たらして働くビジネスマンからすれば、経済学の宗教は、どうでもいいから、まずは景気を良くしてくれ! 給料を上げてくれ! ということだろう。 現代の難問 不妊に迫った東洋経済 「週刊東洋経済 7/21号」の大特集は『不妊の原因、その半分は男性 みんな不妊に悩んでる』。世界中で患者数が拡大している不妊症。一般に、2年以上避妊なしで性交しても妊娠しない場合、不妊症と判断されており、どの国でも不妊症を抱えるカップルが10~15%の割合で存在するといわれている。  しかも、日本の場合、晩婚化と晩産化が不妊を深刻化させている。「今、不妊治療を受けている人の約9割は、10年前に子どもを作ろうとしていれば、自然に妊娠できていたのではないか」と専門家が語っているほどだ。  別の専門家は「生殖年齢の“定年”は今も江戸時代と変わらない。出産の適齢期は25~35歳だ」と話している。ところが、ある調査では、「36歳を境にして女性の妊娠力は低下する」という現実を知っている日本人は29.6%で、カナダの82.1%、英国の71.9%の半分以下と知識が不足しているのだ。  現在、日本において不妊治療を行う病院・クリニック数は約600件。米国の500件を上回り世界一の数字になっている。体外受精、顕微授精などの高度生殖医療(ART)の治療件数でも日本は年間21.3万件と世界トップ。09年にはARTにより2.6万人の新生児が生まれた。今や「新生児の40人に1人は体外受精児」時代だ。  不妊治療は巨大産業へと成長している。ARTにかかる費用を1回40万円として計算すると、それだけで市場規模は852億円。全体の規模は1000億円を超えると見られているという。少子化に悩む日本にとって今後ますます注目される分野になりそうだ。  日本の特有の問題は「不妊をタブー視」し、「不妊は女性だけに原因がある」という偏見が強い点だ。しかし、実際には、WHO(世界保健機関)によると、不妊原因のうち、「男性のみ(に原因がある)」は24%にも上る。男女双方に原因がある場合を加えると、約半分のケースで男性が関係していることになる。「精子になんらかの問題がある人は10人に1人」と専門家は指摘するほどだ。『PART1 精子はこうして作られる 男性不妊の原因はこれだ!』の不妊の原因ベスト3によれば、第1位は精子の数が少ない乏精子症、第2位は精液のなかに精子が見当たらない無精子症、第3位は精子を作る機能が低下している精子無力症だ。  乏精子症は、長時間座っていたときに痛みがある場合、無精子症はいつの間にか陰嚢がはれた場合、精子無力症はおたふく風邪の経験がある場合に注意が必要だという。  気になる男性は、奥さんと一緒に産婦人科を受診すべきだろう。その後、専門クリニックで検査という流れになるが、実際の検査時間は30分ほど、検査費用はおよそ1万5000円程度だ。  特集では『あなたの精子を守るための10カ条』が紹介されているが、そのうち、ビジネスマンにとって重要なのは、「禁煙」、「ブリーフよりもトランクス」、「飲酒は適量に」といったものだ。また、熱に弱い精巣の温度を上げてしまう電車の座席で「膝上でノートPCを使うこと」はNGだという。  専門家によれば、精子の質を上げるためには、ビタミンC、ビタミンEを摂取すること、色素リコピンに効果があるとされるトマトもよい効果がありそうだという。  やはり規則正しい生活が精子形成にもプラス効果をもたらすようだ。 (文=松井克明/CFP) <おすすめ記事> 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を… アップル元社員語る「過酷な社内政治とクレイジーな要求」 広告、消したい過去…日経が野村インサイダーに“甘い”ワケ トヨタが独法などで官僚流「利権温存」の隠れ蓑に利用される? 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 平穏な民家に特殊部隊が突入! 原因は無線LAN

男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を… アップル元社員語る「過酷な社内政治とクレイジーな要求」 ■特にオススメ記事はこちら! 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? - Business Journal(7月19日)
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(右)「週刊ダイヤモンド 7/21号」
(左)「週刊東洋経済 7/21号」二段目
経済の神学論争!? ダイヤモンドの激論企画 「週刊ダイヤモンド 7/21号」の大特集は『激論! 日本経済 答えはどこにあるのか?』。バブル崩壊後からの“失われた20年”で深刻化した経済迷走の「なぜ?」を論客対決で明らかにしようという試みだ。 『日本経済復活の処方箋はこれだ!』をテーマに、池田信夫アゴラ研究所所長と飯田泰之駒澤大学准教授。『財政再建優先か景気回復優先か』をテーマに、河野龍太郎BNPパリバ証券経済調査本部長と若田部昌澄早稲田大学大学院教授。 『金融政策でデフレ脱却できるか』をテーマに、池尾和人慶應義塾大学教授と武藤敏郎大和総研理事長。  ……といった具合に、それぞれの議論の有名な論者が議論を交わしている。このほかにも『グローバル化の中で日本企業が生き残る条件』『社会保障は削減か充実か』『日本はTPPに参加すべきか』『経済学は実際の経済に役立つか』『脱原発を進めるべきか』といったテーマで議論がなされている。  1990年代初頭のバブル景気崩壊以降、長期の景気低迷に入っている。経済学上、景気低迷の解決方法をめぐっては財政政策と金融政策という経済政策が議論される。財政政策とは、予算配分、財政出動、増減税、規制緩和といったもの。一方、金融政策とは中央銀行(日本で言えば日本銀行)が行う政策で、一定のインフレ(物価上昇)におさまるように通貨供給を行うものだ。この2つが、経済政策の両輪であり、双方を巧みにコントロールすれば経済は安定すると考えられてきている。  日本で言えば、“失われた10年”というべき90年代は、経済への大きな重荷となっていたバブル崩壊による不良債権の処理が必要であったが、これを後回しにして、財政政策による財政出動を積極的に行い日本経済を支えた。ただし、この財政出動の結果として累積する債務残高が大きく膨らむこととなった。さらに、00年代後半にはリーマンショック後の景気対策としての財政出動もあって、借金は大きく膨らみ財政政策の限界が考えられるようになってきた。現時点で打つことができる財政政策は、増減税、規制緩和といったものしかない。  そこで浮上してきたのが、金融政策への期待だ。  現在勢いが出てきているのが、金融政策のインフレターゲット有効派(リフレ派)だ。これは、米国の経済学者ポール・クルーグマンなどが提唱しているもので、中央銀行が市場に資金をより供給し、インフレのターゲットを示すことで「将来インフレになる(物の値段が上がる)から今のうちに買っておこう」という意識が高まり、景気がよくなるとする考え方だ(今回の特集でいえば飯田泰之駒澤大学准教授、若田部昌澄早稲田大学大学院教授がその立場だ)。  ただし、金融政策にはそれほどの効果はない。中央銀行にはインフレターゲットの有効性を疑問視する経済学者は多い(今回の特集でいえば、池田信夫アゴラ研究所所長、河野龍太郎BNPパリバ証券経済調査本部長、池尾和人慶應義塾大学教授だ)。「00年代はゼロ金利どころか量的緩和政策で市場にお金をジャブジャブにしてきた。にもかかわらず、景気がよくなっていないのは、金融政策にそれほどの力がないためだ」と批判する。  一方でリフレ派は経済学的には少数派なのだが、現在、デフレの日本経済をインフレにすれば、税収も増加し債務も軽減できることから、政治家もこの説に飛びつきはじめている。政党でいえば、リフレ派の高橋洋一氏がブレーンとなっている「みんなの党」がここにあてはまる。  実は、今回の論客対決の多くは、この金融政策の問題について議論しているに過ぎない。リフレ派の学者は、金融政策が物足りないと主張している。リフレ派でない学者は、金融政策の効果は期待できずに、増減税、規制緩和といった財政政策を行うしかないという主張をしている。現実的には、大蔵省事務次官、日本銀行副総裁も務めた武藤敏郎大和総研理事長の「しかし、10年金利が1%の日本では結局、量的緩和以外に選択肢がない。少しは意味があることをやり続けるのは、理論的には議論があるかもしれないが、実務的には決して軽視すべきではない」といった発言が、現実的な答えになりそうだ。  しかし、こうした議論は、経済学上のモデルをもとにした議論であって、複雑な要因がからみあう現在経済にどこまで有効なのかという疑問がつきまとう。クルーグマンも過去30~40年の経済学を「よく言って役に立たない、悪く言えば有害だ」と言い切っているほどだ。  当サイトの記事、『岩瀬大輔(ライフネット生命副社長)・キュレーション第3回 岩瀬大輔「日銀は無関係!?円高要因は実需、輸出、ユーロ危機」』では、「『日銀の緩和が十分でないからデフレが続いている』『いや十分な金融緩和を行ってきた、問題は実体経済だ』という経済学者間の議論がありますが、これはもはや神学論争に近いと思います。デフレの要因は複合的であり、どちらの主張が絶対的に正しいかということは実証できないのです」と指摘しているが、まさにこうした論客対決は宗教間対立でしかないのかもしれない。  一般の汗水たらして働くビジネスマンからすれば、経済学の宗教は、どうでもいいから、まずは景気を良くしてくれ! 給料を上げてくれ! ということだろう。 現代の難問 不妊に迫った東洋経済 「週刊東洋経済 7/21号」の大特集は『不妊の原因、その半分は男性 みんな不妊に悩んでる』。世界中で患者数が拡大している不妊症。一般に、2年以上避妊なしで性交しても妊娠しない場合、不妊症と判断されており、どの国でも不妊症を抱えるカップルが10~15%の割合で存在するといわれている。  しかも、日本の場合、晩婚化と晩産化が不妊を深刻化させている。「今、不妊治療を受けている人の約9割は、10年前に子どもを作ろうとしていれば、自然に妊娠できていたのではないか」と専門家が語っているほどだ。  別の専門家は「生殖年齢の“定年”は今も江戸時代と変わらない。出産の適齢期は25~35歳だ」と話している。ところが、ある調査では、「36歳を境にして女性の妊娠力は低下する」という現実を知っている日本人は29.6%で、カナダの82.1%、英国の71.9%の半分以下と知識が不足しているのだ。  現在、日本において不妊治療を行う病院・クリニック数は約600件。米国の500件を上回り世界一の数字になっている。体外受精、顕微授精などの高度生殖医療(ART)の治療件数でも日本は年間21.3万件と世界トップ。09年にはARTにより2.6万人の新生児が生まれた。今や「新生児の40人に1人は体外受精児」時代だ。  不妊治療は巨大産業へと成長している。ARTにかかる費用を1回40万円として計算すると、それだけで市場規模は852億円。全体の規模は1000億円を超えると見られているという。少子化に悩む日本にとって今後ますます注目される分野になりそうだ。  日本の特有の問題は「不妊をタブー視」し、「不妊は女性だけに原因がある」という偏見が強い点だ。しかし、実際には、WHO(世界保健機関)によると、不妊原因のうち、「男性のみ(に原因がある)」は24%にも上る。男女双方に原因がある場合を加えると、約半分のケースで男性が関係していることになる。「精子になんらかの問題がある人は10人に1人」と専門家は指摘するほどだ。『PART1 精子はこうして作られる 男性不妊の原因はこれだ!』の不妊の原因ベスト3によれば、第1位は精子の数が少ない乏精子症、第2位は精液のなかに精子が見当たらない無精子症、第3位は精子を作る機能が低下している精子無力症だ。  乏精子症は、長時間座っていたときに痛みがある場合、無精子症はいつの間にか陰嚢がはれた場合、精子無力症はおたふく風邪の経験がある場合に注意が必要だという。  気になる男性は、奥さんと一緒に産婦人科を受診すべきだろう。その後、専門クリニックで検査という流れになるが、実際の検査時間は30分ほど、検査費用はおよそ1万5000円程度だ。  特集では『あなたの精子を守るための10カ条』が紹介されているが、そのうち、ビジネスマンにとって重要なのは、「禁煙」、「ブリーフよりもトランクス」、「飲酒は適量に」といったものだ。また、熱に弱い精巣の温度を上げてしまう電車の座席で「膝上でノートPCを使うこと」はNGだという。  専門家によれば、精子の質を上げるためには、ビタミンC、ビタミンEを摂取すること、色素リコピンに効果があるとされるトマトもよい効果がありそうだという。  やはり規則正しい生活が精子形成にもプラス効果をもたらすようだ。 (文=松井克明/CFP) <おすすめ記事> 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を… アップル元社員語る「過酷な社内政治とクレイジーな要求」 広告、消したい過去…日経が野村インサイダーに“甘い”ワケ トヨタが独法などで官僚流「利権温存」の隠れ蓑に利用される? 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 平穏な民家に特殊部隊が突入! 原因は無線LAN