
三瓶由布子(左)、名塚佳織(右)
4月14日夜から15日朝にかけて、東京・テアトル新宿にて『交響詩篇エウレカセブン』オールナイト上映会が催された。
これは4月期の新作アニメ『エウレカセブンAO』(MBS・TBSほか)第1話の放送を記念し、その第1話と、2005年放送のテレビシリーズ『交響詩篇エウレカセブン』のうち11話分、そして劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』を一挙に上映しようというもの。
一晩でシリーズを総ざらえする贅沢なイベントで、上映前には集まったファンの高ぶる気持ちをほぐし、また作品の記憶を取り戻させるかのように、メインキャストのふたり、レントン・サーストン役の三瓶由布子とエウレカ役の名塚佳織が登壇、トークショーを行った。
三瓶が「こんなに作品自体が成長していくのはなかなかないことだから、本当にみんなに愛されているなということを実感しています」と語ると、名塚も「7年経って、今日このオールナイトにこれだけ集まってくださって、立見のお客様までいる」と感慨深げ。
トークは、事前に回収されたアンケートの結果を見ながら進められた。
●好きなキャラクターランキング
1位 エウレカ 25.2%
2位 レントン、アネモネ 各22.6%(同票)
4位 ホランド 14.3%
5位 ドミニク 13.9%

レントン/エウレカと対になるカップルともいえるドミニク/アネモネとで、ほぼ票を分け合った恰好。三瓶は「レントンとしてはエウレカが1位でうれしいです」と、男の子目線で控えめなコメント。一方の名塚は、「当時のアネモネ人気はすごかった。衣裳が難しそうなのにコスプレしてくれる人が多かった」と、自分たちを脅かす(?)ライバルの人気を認めた様子だった。
自分以外で一票入れるとしたら、と問われた三瓶は「それはエウレカですよ」と、ここでも付き従うレントンの気持ちで答えるが、エウレカ役の名塚は「私はもう、ジョブスですよ」と、やや食い違いを見せる。ジョブスが好きな理由には、ミステリアスな側面もあるが、スキンヘッドが好きだからでもあるとか。演者である志村知幸とキャラクターのギャップにも魅力を感じているという。
●好きなメカランキング
1位 ニルヴァーシュ type ZERO 40.8%
2位 ターミナス type B303 デビルフィッシュ 25.2%
3位 ニルヴァーシュ type the END 22.6%
4位 月光号 3.4%
5位 スピアヘッド SH101 3.0%
好きなメカの投票は、メインで戦っていた3つの機体に集中。ニルヴァーシュについては、名塚は「何かあるとニルヴァーシュに相談してたもんね。(レントンとエウレカの)ふたりというよりは3人、という感じ」、三瓶は「劇場版に至ってはしゃべっちゃったよ!? ロボットの域を超えている感じがするんです。生き物感がある。一緒に旅をしてきた仲間という感じがしますね」と、もはやメカというよりキャラクターとしての距離感なのだなと思わせる言葉が飛び出してきた。
●テレビ版上映話数発表
1位 48話 バレエ・メカニック 26.9%
2位 26話 モーニング・グローリー 23.0%
3位 50話 星に願いを 17.4%
4位 28話 メメントモリ 各9.0%(以下、同票)
46話 プラネット・ロック
6位 2話 ブルースカイ・フィッシュ 各6.0%(以下、同票)
25話 ワールズ・エンド・ガーデン
32話 スタート・イット・アップ
33話 パシフィック・ステイト
39話 ジョイン・ザ・フューチャー
49話 シャウト・トゥ・ザ・トップ!
アンケートの最後の項目は、どの回を上映するか決めるための希望を募ったもの。ドミニクとアネモネの思いが通じ合う48話が1位という結果に、「まあ、1位はね。そうかなと思ってたけど」(三瓶)、「信じたくはなかった」(名塚)と、覚悟はしていたものの、やや肩を落としていた。投票したファンの声も、もちろん「悲しい。悲しいけどカッコイイ」「アネモネの独白が胸にぐさりときます」との賞賛が続く。三瓶も名塚も泣いたというから、やはり1位にふさわしい回だったのだ。
三瓶が「でも、あの感動的な落ちてくるシーンあるじゃん、あれ26話パクられたよね」とおどけてみせたのが唯一の抵抗といえば抵抗だったかも!?
なお、39話は伝説のサッカー回。まるまる一話を本筋と直接関係のないストーリーに費やした話数を劇場の大きなスクリーンで見ることのできる、貴重な機会となった。

最後の質問コーナーでも思い出話が弾んだ。もし自分の役と会話ができるとしたら、という質問には、京田知己監督が作品HPに「最終回を経て、もしもう一度会うことができたら、おかえりと言ってあげたいという気持ちはすごくありました」と書いたことを引き合いに出し、レントンにおかえりと言ってあげたいと三瓶は答えた。
「男らしくなったなぁ、と」(三瓶)
一方の名塚も、「レントンと出会って恋する気持ちというものが芽生えたので、やっぱり女子トークというか、一緒に買い物にいったり、(劇中で)化粧を教わっていましたけど、それこそ化粧品を買いに行ったりとか、一緒に女友だちとして遊んでみたい」と、自分の演じたキャラクターでありながらも年下の別人というスタンスで、優しい視線を投げかけていた。
すると、三瓶のエウレカ愛が爆発して「(エウレカに)かわいいって言ってあげたい。でもかわいい、を通り越して好きだ! って言うかもしれない(笑)」と激白。
これだけ役者とファンに愛され、年数をかけて成長したロボットアニメーションというのも、そうはないだろう。
現在、新たに発信する役目は新作の『エウレカセブンAO』に受け継がれている。前作メインキャストのふたりも『AO』に期待し、早くもハマっているようで、三瓶は「もう、毎回(アフレコに)行っちゃおうか。本城(雄太郎)くんに嫌がられるかもしれないけど(笑)」というほどの熱の入れよう。名塚も「エウレカの今までの世界観が残りつつも新しいものとして走り出しているのは、いち視聴者としてうれしい。アオがどんな成長を遂げてくれるのか、一緒に最後まで応援していきたい」と、ファンを代表するコメントを残した。
前作から最新話までを一気に駆け抜けた上映会。『エウレカセブン』シリーズを見守り続ける人々の存在を実感させるイベントだった。
(取材・文=後藤勝)