3月いっぱいで放送が終了する『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の後番組の詳細について、各スポーツ紙が続々と報じている。 各紙をまとめると、新番組は曜日ごとに司会者が替わるバラエティ番組。月曜の司会は、一部スポーツ紙が報じ、本人が著書の発売会見で認めた毒舌でブレーク中の俳優・坂上忍。ほかの曜日は、バナナマン、フットボールアワー、雨上がり決死隊、おぎやはぎでほぼ確定で、同局の伊藤利尋アナが進行役として連日出演し、司会陣をバックアップするというのだ。 「現在の『いいとも!』のレギュラー出演者で司会候補となったのはバナナマンのみだが、“いいとも色”を一掃する番組にしたいようだ。最近、いきなり『いいとも!』に出てきたとんねるずはタモリの後釜を狙っていたが、後番組の狙いは司会者の大幅なコストカット。そのため、日替わりで1組当たりのギャラをかなり下げるため、それなりのギャラを払わなければならないとんねるずは、司会の候補にすら挙がらなかった」(フジテレビ関係者) さらには、タモリが『いいとも!』終了を発表した際の曜日レギュラーで、早くからタモリの後継者としての声が上がっていたSMAP・中居正広の名前もなかった。中居の場合、所属するジャニーズ事務所が渋り、企画にあれこれ注文をつけるなどした挙げ句、オファーを受けることはなかったという。 「当初、フジは真っ先に中居サイドにオファーした。ところが、裏番組である日テレの『ヒルナンデス!』には関ジャニ∞のメンバーたちが出演していることもあり、真っ向から同番組との視聴率バトルを繰り広げるのを避けた。その結果、日替わりの司会で、なおかつコストカットも念頭に置かれて人選が進められたが、司会に内定したといわれるメンツは、いずれもタモリの後釜としてフジの昼を背負うのは厳しい。局内では早くも、早々と打ち切りにならないか危惧されている」(別のフジテレビ関係者) すでに司会者として独り立ちした中居だが、諸事情を考慮した結果、荷が重すぎるタモリの後釜はうまく辞退したようだ。
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「負けず嫌いマッチ」が思い出させる、無意味でくだらない『いいとも!』の存在意義
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が、30年以上続いた歴史に来年3月で幕を下ろす。お昼に「楽しい」笑いを持ち込み、「楽しくなければテレビじゃない」というフジテレビのスローガンを象徴するような番組が終わることは、テレビの一時代の終わりを象徴するような出来事だ。 今、テレビは“有益な”情報が最優先されるようになった。『いいとも!』は、それがまったくなかったと言っても過言ではない。ただひたすら、ムダな情報を流し続けた番組だった。不毛で無意味で、後には何も残らなかった。このままテレビ番組は、なんらかの有益な情報がないと成立しないような、「楽しい」だけではダメな時代になってしまうのだろうか? 『いいとも!』終焉はさまざまな要因があるだろうが、そのひとつに、無意味でハチャメチャな雰囲気がなくなってきたことが挙げられる。各コーナーはきっちりと整備され、よくできたバラエティ番組になっていった。実力もあり、バラエティ番組の空気を熟知した芸人たちが仕切るため、ある意味で『いいとも!』の醍醐味になっていた生放送特有のグダグダ感や、それに伴う自由さは薄れていっていた。いつしかタモリが窮屈そうに振る舞う場面が増え、やがてタモリ不在のコーナーが目立つようになってしまった。 そんな中でも、『いいとも!』のハチャメチャ感を色濃く継承しているコーナーがある。それが、金曜日の「負けず嫌いマッチ」だ。もともとは、今年9月から“劇団ひとり企画”として始まったこのコーナー。最初は「雑学王」「人生をたとえる」といった比較的分かりやすい対決だったが、次第に「即興ラブソング」などと劇団ひとり独特のお笑い力全開の企画に変貌。ついには「即興芝居ボクシング」「即興芝居ガンマン」といったタイトルを聞いただけではまったくワケの分からない対決になっていった。いや、タイトルだけでは分からないのはもちろん、ルールを聞いても意味不明だ。 たとえば「即興芝居ガンマン」。「喫茶店(という設定)で、台本なしの即興芝居をしてもらうんですけど。ここに銃があるので、これで先に撃ったほうが勝ち」と劇団ひとりはルールを説明する。共演者や視聴者の頭に「?」が浮かぶ中、タモリは楽しそうに「先に撃ったほうが勝ちって、なんですか? 喫茶店にこんなものあるわけない!」と真っ当にツッコむと、“即興で芝居をして、いかに自然な流れで銃を撃てるか”というのがポイントだと、劇団ひとりはあらためて解説する。即興芝居といえば、映画化された『キス我慢選手権』でも全編即興芝居で挑んだほど、劇団ひとりの得意分野。過剰に劇的な演技が、見る者に笑いを誘う。 ちょうどこの日は『THE MANZAI』のプロモーションを兼ねて「認定漫才師」の若手芸人たちが大勢ゲスト出演していた。まず劇団ひとりと対峙したのは、アルコ&ピースの平子。「ちょうど太田プロの先輩後輩なんで、ここらでいっちょ、下剋上としゃれ込みますか」と劇団ひとりに合わせて芝居がかった言い回しで挑発する平子に、劇団ひとりは「認定漫才師かどうか知んねえけどな、まずは俺に認定されたらどうだい?」と返し、「ルノアール」という設定の喫茶店での即興芝居が始まった。 タモリは即興で喫茶店のマスターになって「いらっしゃいませ」と芝居に参加する。すると、周りで見ていた2丁拳銃の小堀が、持っていたハーモニカを吹き始めた。それにすかさず劇団ひとりが「マスター、ちょっと店のBGM落としてもらっていいかな?」と制す。しかし、周りの芸人たちは手を替え、品を替え芝居に加わり、劇団ひとりと平子の芝居を邪魔し、ハチャメチャになって大混乱。「俺の大事なコーナーを、なんだと思ってる!」と劇団ひとりは拳銃を共演者たちに向ける。「俺が、このコーナーを手に入れるのに、どんだけの時間かかったと思ってんだ。3年間だ! 3年間も自分の冠がなかったんだぞ!」そう叫んだところで番組はCMに入る音楽が流れる。すると劇団ひとりは、呆然としながら拳銃を自らのこめかみに向けるのだった。 その翌週以降も「イス取り紳士」「クイズ!賢くみられマッチ」などワケの分からない企画は続いた。 そして11月1日。「劇団ひとりがあらゆるズルをして、誰がボールを持っているのか当てる」というルールの「メンタリストShoGo」という企画で、「絶対に負けない、負けたらこのコーナー終了でもいい」と自信満々に宣言し挑んだが、あえなく敗北。タイトルに「新」とか「2」などがついて続くのかと思われたが、本当に終了。3年間かかってつかんだ冠企画は、わずか2カ月あまりで終わってしまったのだ。 その後、この「負けず嫌いマッチ」は金曜レギュラー陣の持ち回りになった。中でもすごかったのは、草なぎ剛。「クイズ!草なぎ剛が“今”履きたいジーパンはどれでSHOW」と題した企画だが、草彅は企画そっちのけでジーパン愛を語りつくし、あのタモリを唖然とさせてしまうほど。好きなモノをなりふり構わず楽しげに熱弁する姿を見るのは、ひたすら楽しく幸福感あふれるものだった。 さらに翌週の爆笑問題・田中が用意した企画は、大の猫好きらしく「おいで、おいで!ネコちゃん」。ステージ中央にいる一匹の三毛猫を左右の指定された位置からオモチャなどを使って呼び寄せる対決だ。そこで田中は、いかに自分が猫好きであるのかを大真面目に語るのだ。「人間対猫の戦争がもしあったら、猫側につく!」と。人間対猫の戦争って……? そして田中は恥も外聞もなく猫を呼ぶために嬉々として「ドロップちゃん!」「ドロップちゃん!」と猫の名前を叫び続けるのだった。 なんという意味のなさだろうか。なんたる不毛だろうか。あまりにもくだらない。それが、真っ昼間に放送されているという狂気。無意味でくだらない、ただ「楽しい」だけという空間がいかに貴重であったのかを、『いいとも!』終了の報と、ハチャメチャなこの「負けず嫌いマッチ」で実感するのだ。“情報”なんてなくていい。ムダであることが、かけがえのないことだと教えてくれる。 『いいとも!』は、無意味であることに意味があったのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから『森田一義アワー 笑っていいとも!』-フジテレビ
『いいとも!』ギャラの補填は万全! 所属事務所の好調ぶりが後押しした、タモリの“勇退”
フジテレビ系の国民的長寿番組『笑っていいとも!』が来年3月末で終了することが発表されてから一夜明けた23日、水曜レギュラーの爆笑問題・太田光が番組中、司会のタモリに「俺は認めない」と猛烈な“抗議”。各スポーツ紙によると、同局には同日までに終了を惜しむ電話やメールが880件以上寄せられるなど、放送終了発表を受けて波紋が広がっているが、本来ならば、タモリの所属事務所が最も痛手を受けるはずだという。 「『いいとも!』1本当たりのギャラは、視聴率の低迷や制作費の削減などで多少カットされはしたものの、180万円程度といわれ、タモリの手取りはその半分ほど。つまり、『いいとも!』だけで年間5億ほどを稼ぎ出している計算で、それを埋めるのは、本来ならば至難の業」(スポーツ紙記者) タモリが所属しているのは、老舗の大手芸能プロ「田辺エージェンシー」。所属タレントは10人にも満たない“少数精鋭”だが、どうやら、ほかのタレントが『いいとも!』のギャラを補って余りある勢いで稼ぎまくっているため、タモリの“勇退”を後押ししたようだ。 「タモリ以外でいまや稼ぎ頭となっているのが、主演ドラマ『半沢直樹』(TBS系)が大ヒットした堺雅人。もともと演技派でドラマや映画に引っ張りだこだったが、『半沢』以降、主演作のオファーが殺到。それに伴い、CMのオファーも急増している。さらに、映画を中心に稼いでいるのが、女優の永作博美。現在はタモリから受け継いだ消費者金融『アコム』のCMに出演。ほかの事務所は、消費者金融CMでのイメージダウンを恐れ、あまり手を出さないが、永作の場合、業界内の好感度も高いので、ほかのCMも今まで通りオファーが来ている。そして、いきなり稼ぎが増えたのが、元日本テレビで現在はフリーの夏目三久アナ。いずれは帯番組の獲得を視野に入れているので、今後、稼ぎがさらに増えるだろう」(芸能プロ関係者) ほかの目立った所属タレントは、海外で大ブレーク、し昨年のNHK『紅白歌合戦』に出場した由紀さおり、人気モデルの道端ジェシカら。数年前ならば、事務所が傾きかけないタモリの“勇退”が発表できたのは、ほかの所属タレントがブレークしたおかげだったようだ。『「リーガルハイ」公式BOOK 古美門研介 再会記』(角川マガジンズ)
『いいとも!』衝撃の打ち切り発表後も視聴率変わらず……世間の冷たい反応にタモリもショック!?
「さすがに、視聴率もハネ上がると思っていたのに……」 そうこぼすのはテレビ関係者だ。22日の生放送終盤に突如、司会のタモリが来年3月の放送打ち切りを発表した『笑っていいとも!』(フジテレビ系)。お昼の定番となっていた番組だけにその衝撃度はすさまじく、フジテレビには視聴者から1,000件以上の問い合わせが殺到したという。 それだけに、翌23日放送の視聴率に注目が集まったが、平均視聴率は関東地区で5.8%、関西地区で6.1%と、打ち切り発表前となんら変わらない“非情な数字”だった。 「視聴者が『いいとも!』終了と聞いて“久しぶりに見てみるか”となると想定していたのに、これまで通りの5%台。昼の時間帯はTBSの『ひるおび!』が6%台後半を維持していて、わずかにリードしていますが、基本的には群雄割拠。『いいとも!』終了を前倒し発表して、その注目度から一気にトップをかっさらうフジの作戦は失敗に終わった」(他局の編成マン) タモリとしても、32年続けてきた番組だけに有終の美を飾りたいところ。それが世間の冷たい反応を如実に表すこの数字では、さらにヤル気を削がれても仕方がない。 前出編成マンは「慌てた番組スタッフが、タモリさんを盛り上げるために、ビートたけしさん、明石家さんまさんの“お笑いBIG3”を再び結集させようと動き出したそうです。番組終了前にはその3ショットが実現するのでは?」と話す。 一時代を築いた名物番組の最終章に向けて、フジテレビだけでなく、芸能界全体が動いていくことになりそうだ。『森田一義アワー 笑っていいとも! 』―フジテレビ
ギャラも“倍返し”堺雅人『半沢直樹』の大ヒットで、フジテレビ『いいとも!』が延命する!?
堺雅人主演『半沢直樹』(TBS系)の最終回視聴率が関東地区で平均42.2%、瞬間最高46.7%という驚異的な数字を記録した。関西地区ではさらにこれを上回り、平均45.5%、瞬間最高は50.4%。一昨年放送のドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)の平均40%、瞬間最高42.8%を上回ったばかりか、平成に入ってNo.1の視聴率を記録した。 当然、堺の所属事務所はウハウハだ。 もともと所属の「田辺エージェンシー」は芸能界でも5本の指に入るほど影響力のある事務所だが、堺の大ブレークで鬼に金棒。 「いま最も“数字が取れる”役者ですからね。堺さんをキャスティングするために、各局とも“参勤交代”するでしょうし、堺さん出演のバーターで、いくらでも自分のところの無名の役者をねじ込めますから。笑いが止まらないと思いますよ」(芸能プロ関係者) 堺のギャラも“倍返し”だ。大手広告代理店関係者が明かす。 「主演ドラマなら、これまで1話150万円程度だったものが、SMAP・木村拓哉さんレベルの300万円にまで跳ね上がるでしょう。映画だと、1本1億円といわれる渡辺謙さんには及びませんが、1本5,000万円以上は確実。CMも2,000~3,000万円程度だったギャラが、倍の4,000万円以上にまで上昇したでしょうね」 このほか、意外なところにも“半沢効果”は波及しそうだ。同事務所の看板タレントは長年『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のタモリだったが、このところ『いいとも!』の視聴率も低迷し、一部で打ち切り説もささやかれていた。同局社員は「1回の出演でギャラは300万円以上ともいわれていますからね。フジが内心“切りたい”のも理解できますよ。しかし、同じ事務所の堺さんのブレークで、それも遠のいたと言わざるを得ません。タモリさんを切って、堺さんがフジのドラマに出ないとなっては、たまったもんじゃありませんから」と話す。 堺は10月からフジテレビ系連ドラ『リーガル・ハイ2』に主演する。その勢いは止まりそうもない。日曜劇場『半沢直樹』|TBS
『いいとも!』から“消えるタモリ”の真相は、番組演出へのクーデターだった!
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす! 『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の総合司会を務めるタモリが、生放送の番組の途中から姿を消すという事態が起こり、話題となった。『笑っていいとも!』をめぐっては、ここ数年、制作費の大幅削減と視聴率低下を受けて、“タモリ降板説”がささやかれていただけに、今回の騒動と結び付ける向きも少なくない。 タモリには、約1年前にも「9月に降板」というウワサが流れた。だが、タモリの所属事務所幹部は筆者の取材に「フジからは降板の話は来ていないし、タモリは体力が続く限り、続けるつもりです」と否定。 あれから1年、タモリは7月1日に放送された『笑っていいとも!』のオネェ系のイケメンを決める『オネメンコンテスト』のコーナーの冒頭にはいたのだが、途中から消えて、最後まで現場に戻ってくることはなかった。一部では、体調不良説なども流れたが、実態はどうも違うようだ。その裏事情を、フジに出入りしている制作会社のスタッフに聞くと、こんな話が出てきた。 この春から、『笑っていいとも!』の演出担当者がS氏に代わったという。S氏はフジの上層部の意向を受けて、視聴率を取るために主婦層に受ける企画を、タモリの意向を無視して推し進めた。そのひとつが「オネメンコンテスト」のコーナーだったようだ。S氏はタモリを説得したが、タモリは「だったら、俺じゃなくてもいいよな」とキレて、7月1日の放送で実力行使に出たという。実は、タモリは過去にも同じようなケースで番組を降板したことがある。 日本テレビで、1982~89年10月まで放送されていた、タモリが司会を務めたトークバラエティコント番組『今夜は最高!』。マニアックながら玄人受けする番組として、業界関係者からも高い評価を得ていた。故・美空ひばりさんも出演するなどして、夜11時台の枠にもかかわらず、視聴率は良かった。 ところが、87年からスタートしたフジの裏番組『ねるとん紅鯨団』に押されて、視聴率が低下。同番組のスポンサー筋から「タモリではもうダメだ。数字は取れないだろう」といった情報が漏れ伝わり、それが耳に入ったタモリは「だったら、こっちから願い下げだ」と激怒して降板し、番組が打ち切られた。 それ以降、タモリは日テレのレギュラー番組の話があっても拒絶してきた。それほど、プライドが傷ついたということだ。今回、この時と同じようにオネェ系のイケメン企画をS氏が推し進めて、タモリのプライドが傷ついたのだとしたら、今後、降板する可能性は極めて高い。 水面下では、早くもタモリの後継者が、SMAPの中居正広や、くりぃむしちゅーの上田晋也と有田哲平という話も持ち上がっているが、タモリの降板と同時に『笑っていいとも!』も終了するというのが関係者の見方。それでなければ、タモリも所属事務所も納得しないだろう。S氏、トラの尾を踏んでしまったかもしれない。 (文=本多圭)フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいとも!』公式サイトより
このまま終わってしまうのか? ‟崖っぷち”『笑っていいとも!』の挑戦

フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいと
も!』公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
『笑っていいとも!』(フジテレビ)が終了する――。
そんなウワサが改編期の風物詩になって久しい。今までであれば世間に軽く笑い飛ばされていたこの手のウワサも、次第に現実感が増してきているのは否定できない。裏番組との視聴率競争に敗れることも珍しくなくなってきた上、司会であるタモリの高齢化、レギュラーの人材難など問題は山積みで、昨今は「迷走」とも見えてしまうようなフォーマットのリニューアルが激しい。その象徴的なものは「テレフォンショッキング」の「お友達紹介」の廃止だろう。『いいとも』の「友達の輪」は、いわばひとつのアイデンティティーだった。それが失われたのだ。
いわゆる「『いいとも』の客」は独特である。自分たちのお目当ての男性アイドルたちの一挙手一投足には激しく過剰に反応するにもかかわらず、自分たちが知らないものに対しては、文字通り知らんぷり。もちろん、本当はそれが普通なのだ。芸人がお笑いファンのいつもの反応を期待してギャグをしても、世間では「なにそれ?」が当たり前だ。だって、知らないのだから。テレビっ子とそうでない世間の間には大きな隔たりがあるのだ。
10月第1週の『いいとも』は、そんな「『いいとも』の客」が「シーン」と静まり返る場面が数多くあった。月曜日の「テレフォンショッキング」のゲストはなんとビートたけし。たけしとタモリの2ショットに、お笑いファンやテレビっ子は歓喜したが、『いいとも』の客は「あ、知ってる大物ゲストが来た!」くらいの反応。さすがに『いいとも』の司会のオファーがたけしにもあったという話には「へー」という反応があったが、たけしがかつて作家・中上健次と羽田空港で一緒にバイトをしていたという驚きのエピソードには一切無反応。そして、話題がお笑いファン垂涎の『お笑いウルトラクイズ』時代の過激なロケの逸話に及ぶと、無反応どころか、観客は引き始めた。
翌日はもっと悲惨だった。ゲストは浅草キッド。「明日のゲストの紹介」でたけしは電話口で玉袋筋太郎に対し「ああ、太田光?」と“犬猿の仲”である爆笑問題の名前を出すと、玉袋は「一番嫌いです」とキッパリ宣言。客は無反応。そして翌日、浅草キッドに贈られた花の中に「親友・太田光より」の文字が。それを見つけた水道橋博士はそのボードを真っ二つに叩き割った。玉袋はそれを拾い上げると「オスプレイ並みに歓迎します」と。もちろん日をまたいだ前フリなんて関係なく、彼らの歴史を知らない客はただドン引き。
さらに翌日。ゲストのリリー・フランキーは、前日の水道橋博士のムチャぶりで“ウワサの彼女”を会場に連れてくる。車イスに乗せられた“彼女”は、リアルな等身大ラブドールのリリカ。「会場も緊張してるよ」とタモリが笑うように、客がざわめきとも言えないようなざわついた反応を示す中、とても真っ昼間とは思えないようなシュールでキケンなシーンが流されたのだ。
木曜日には、番組のエンディングに、レゲエ界の生ける伝説リー・スクラッチ・ペリーが登場。もちろん客は見知らぬ老人に冷たい反応だった―――。
『いいとも』は「『いいとも』の客」の血を入れ替えようとしているのかもしれない。この週から番組のレギュラーに抜擢されたのは武井壮、ハライチ澤部、栗原類、伊藤修子、木下優樹菜だ。木下や澤部はともかく、それ以外は「え? 誰?」と言われてもおかしくないメンバーである。しかし最近でこそ、その多くを安定感のある中堅芸人で固めてきたが、もともと『いいとも』は「え? 誰?」という人をスターにしてきた歴史でもある。
「知らない」ということを悪びれることなく、むしろ「知らねーよ!」というツッコミになってしまう時代。そんな時代に、世間的に知られていない人たちをレギュラーに添えたり、マニアックでアナーキーなネタを挟み込むのは無謀な挑戦かもしれない。それが風前のともしびとなった『いいとも』の火を消してしまう結果になるのか、一瞬の爆発を生むのか、はたまた再び新たな火をともすことになるのか、それはまだ分からない。でも、やっぱり『いいとも』とタモリのいないお昼は寂しい。もはや『いいとも』のない日常を僕は知らないし、知りたくもない。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
●【テレビ裏ガイド】INDEX
【第8回】東野幸治流の芸人賛歌? 『アメトーーク!』「どうした!?品川」に見る人間模様
【第7回】『24時間テレビ』の偽善に埋もれさせるのはもったいない!? 渾身の問題作『車イスで僕は空を飛ぶ』
【第6回】親子で一緒に見てはいけない!? トラウマ必至の昼ドラ『ぼくの夏休み』
【第5回】人見知り芸人の処世術が爆発!? 『日曜×芸人』が生み出す「ポジティブ」の正体
【第4回】大人げない大人たちの『ウレロ☆未完成少女』という夏祭り
【第3回】有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』
【第2回】「正義は少年ジャンプの中にしかない!?」“絆”を裁く『リーガル・ハイ』の正義
【第1回】怖さと面白さが同居した新たな笑い?『テベ・コンヒーロ』の悪意
このまま終わってしまうのか? ‟崖っぷち”『笑っていいとも!』の挑戦

フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいと
も!』公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
『笑っていいとも!』(フジテレビ)が終了する――。
そんなウワサが改編期の風物詩になって久しい。今までであれば世間に軽く笑い飛ばされていたこの手のウワサも、次第に現実感が増してきているのは否定できない。裏番組との視聴率競争に敗れることも珍しくなくなってきた上、司会であるタモリの高齢化、レギュラーの人材難など問題は山積みで、昨今は「迷走」とも見えてしまうようなフォーマットのリニューアルが激しい。その象徴的なものは「テレフォンショッキング」の「お友達紹介」の廃止だろう。『いいとも』の「友達の輪」は、いわばひとつのアイデンティティーだった。それが失われたのだ。
いわゆる「『いいとも』の客」は独特である。自分たちのお目当ての男性アイドルたちの一挙手一投足には激しく過剰に反応するにもかかわらず、自分たちが知らないものに対しては、文字通り知らんぷり。もちろん、本当はそれが普通なのだ。芸人がお笑いファンのいつもの反応を期待してギャグをしても、世間では「なにそれ?」が当たり前だ。だって、知らないのだから。テレビっ子とそうでない世間の間には大きな隔たりがあるのだ。
10月第1週の『いいとも』は、そんな「『いいとも』の客」が「シーン」と静まり返る場面が数多くあった。月曜日の「テレフォンショッキング」のゲストはなんとビートたけし。たけしとタモリの2ショットに、お笑いファンやテレビっ子は歓喜したが、『いいとも』の客は「あ、知ってる大物ゲストが来た!」くらいの反応。さすがに『いいとも』の司会のオファーがたけしにもあったという話には「へー」という反応があったが、たけしがかつて作家・中上健次と羽田空港で一緒にバイトをしていたという驚きのエピソードには一切無反応。そして、話題がお笑いファン垂涎の『お笑いウルトラクイズ』時代の過激なロケの逸話に及ぶと、無反応どころか、観客は引き始めた。
翌日はもっと悲惨だった。ゲストは浅草キッド。「明日のゲストの紹介」でたけしは電話口で玉袋筋太郎に対し「ああ、太田光?」と“犬猿の仲”である爆笑問題の名前を出すと、玉袋は「一番嫌いです」とキッパリ宣言。客は無反応。そして翌日、浅草キッドに贈られた花の中に「親友・太田光より」の文字が。それを見つけた水道橋博士はそのボードを真っ二つに叩き割った。玉袋はそれを拾い上げると「オスプレイ並みに歓迎します」と。もちろん日をまたいだ前フリなんて関係なく、彼らの歴史を知らない客はただドン引き。
さらに翌日。ゲストのリリー・フランキーは、前日の水道橋博士のムチャぶりで“ウワサの彼女”を会場に連れてくる。車イスに乗せられた“彼女”は、リアルな等身大ラブドールのリリカ。「会場も緊張してるよ」とタモリが笑うように、客がざわめきとも言えないようなざわついた反応を示す中、とても真っ昼間とは思えないようなシュールでキケンなシーンが流されたのだ。
木曜日には、番組のエンディングに、レゲエ界の生ける伝説リー・スクラッチ・ペリーが登場。もちろん客は見知らぬ老人に冷たい反応だった―――。
『いいとも』は「『いいとも』の客」の血を入れ替えようとしているのかもしれない。この週から番組のレギュラーに抜擢されたのは武井壮、ハライチ澤部、栗原類、伊藤修子、木下優樹菜だ。木下や澤部はともかく、それ以外は「え? 誰?」と言われてもおかしくないメンバーである。しかし最近でこそ、その多くを安定感のある中堅芸人で固めてきたが、もともと『いいとも』は「え? 誰?」という人をスターにしてきた歴史でもある。
「知らない」ということを悪びれることなく、むしろ「知らねーよ!」というツッコミになってしまう時代。そんな時代に、世間的に知られていない人たちをレギュラーに添えたり、マニアックでアナーキーなネタを挟み込むのは無謀な挑戦かもしれない。それが風前のともしびとなった『いいとも』の火を消してしまう結果になるのか、一瞬の爆発を生むのか、はたまた再び新たな火をともすことになるのか、それはまだ分からない。でも、やっぱり『いいとも』とタモリのいないお昼は寂しい。もはや『いいとも』のない日常を僕は知らないし、知りたくもない。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
●【テレビ裏ガイド】INDEX
【第8回】東野幸治流の芸人賛歌? 『アメトーーク!』「どうした!?品川」に見る人間模様
【第7回】『24時間テレビ』の偽善に埋もれさせるのはもったいない!? 渾身の問題作『車イスで僕は空を飛ぶ』
【第6回】親子で一緒に見てはいけない!? トラウマ必至の昼ドラ『ぼくの夏休み』
【第5回】人見知り芸人の処世術が爆発!? 『日曜×芸人』が生み出す「ポジティブ」の正体
【第4回】大人げない大人たちの『ウレロ☆未完成少女』という夏祭り
【第3回】有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』
【第2回】「正義は少年ジャンプの中にしかない!?」“絆”を裁く『リーガル・ハイ』の正義
【第1回】怖さと面白さが同居した新たな笑い?『テベ・コンヒーロ』の悪意
「ギャラを大幅に下げられても……」『笑っていいとも!』打ち切り説の真偽をタモリの事務所に直撃!

フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいと
も!』公式サイトより
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
フジテレビ昼の長寿番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』の9月いっぱいでの“打ち切り説”が、まことしやかに流れているが、結論からいえば、10月以降も続行することが関係者への取材で明らかになった。
『笑っていいとも!』は1982年に放送がスタートしてから、今年10月で30周年を迎えるが、3年ほど前に民放各局が番組制作費大幅削減を打ち出したころから、同番組の打ち切り説が流れ出した。
タモリを筆頭に一部出演者の高額なギャラもさることながら、番組の視聴率が一桁台に落ちて、5~7%あたりを行ったり来たり。曜日によっては、5%を割る日もある。そのために、リニューアルという名目で事実上の打ち切りが内定したという情報が流れている。具体的にはこんなストーリーだ。
フジの夏の恒例になった『27時間テレビ』で、今年はタモリを総合司会に据え、『笑っていいとも!』のスペシャル版として企画。この番組内でリニューアルという名目で、タモリの降板など事実上の打ち切りを発表。10月に始まる後釜番組のメンバーにマイクを渡すセレモニーも行う――。
そんな情報を元に、水面下ではジャニーズ事務所と吉本興業の“後釜戦争”が始まっているという情報も流れている。ジャニーズは、SMAPの看板番組『SMAP×SMAP』が制作費高騰から打ち切りのウワサが流れているために、中居正広をタモリの後釜にプッシュ。中居司会で、ほかのジャニタレの売り出しを画策している。一方の吉本は、明石家さんま、ダウンタウン、それにブラックマヨネーズが後釜候補に挙がっているとか。
ところが先日、タモリの事務所関係者に取材したところ、「9月に打ち切るんだったら、所属事務所に打ち切りの連絡があるはず。いまだに連絡がないということは、10月以降も続くということですよ」と否定する。『27時間テレビ』で発表するという情報についても、「そんなことしたら、“お通夜番組”になって、番組は盛り上がりませんよ」と一笑に付した。「視聴率が低いと言われますが、昼に5%以上取れれば、問題はありませんよ」(同)とも言う。
タモリにとって『笑っていいとも!』は生命線。どうやら、タモリは体力が続く限り、ギャラを大幅に下げられても続けたいと思っているようだ。最後はスポンサーの意向も重要となるが、とりあえずジャニーズと吉本の“後釜戦争”は徒労に終わるのではないだろうか。
(文=本多圭)
「ギャラを大幅に下げられても……」『笑っていいとも!』打ち切り説の真偽をタモリの事務所に直撃!

フジテレビ『森田一義アワー 笑っていいと
も!』公式サイトより
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
フジテレビ昼の長寿番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』の9月いっぱいでの“打ち切り説”が、まことしやかに流れているが、結論からいえば、10月以降も続行することが関係者への取材で明らかになった。
『笑っていいとも!』は1982年に放送がスタートしてから、今年10月で30周年を迎えるが、3年ほど前に民放各局が番組制作費大幅削減を打ち出したころから、同番組の打ち切り説が流れ出した。
タモリを筆頭に一部出演者の高額なギャラもさることながら、番組の視聴率が一桁台に落ちて、5~7%あたりを行ったり来たり。曜日によっては、5%を割る日もある。そのために、リニューアルという名目で事実上の打ち切りが内定したという情報が流れている。具体的にはこんなストーリーだ。
フジの夏の恒例になった『27時間テレビ』で、今年はタモリを総合司会に据え、『笑っていいとも!』のスペシャル版として企画。この番組内でリニューアルという名目で、タモリの降板など事実上の打ち切りを発表。10月に始まる後釜番組のメンバーにマイクを渡すセレモニーも行う――。
そんな情報を元に、水面下ではジャニーズ事務所と吉本興業の“後釜戦争”が始まっているという情報も流れている。ジャニーズは、SMAPの看板番組『SMAP×SMAP』が制作費高騰から打ち切りのウワサが流れているために、中居正広をタモリの後釜にプッシュ。中居司会で、ほかのジャニタレの売り出しを画策している。一方の吉本は、明石家さんま、ダウンタウン、それにブラックマヨネーズが後釜候補に挙がっているとか。
ところが先日、タモリの事務所関係者に取材したところ、「9月に打ち切るんだったら、所属事務所に打ち切りの連絡があるはず。いまだに連絡がないということは、10月以降も続くということですよ」と否定する。『27時間テレビ』で発表するという情報についても、「そんなことしたら、“お通夜番組”になって、番組は盛り上がりませんよ」と一笑に付した。「視聴率が低いと言われますが、昼に5%以上取れれば、問題はありませんよ」(同)とも言う。
タモリにとって『笑っていいとも!』は生命線。どうやら、タモリは体力が続く限り、ギャラを大幅に下げられても続けたいと思っているようだ。最後はスポンサーの意向も重要となるが、とりあえずジャニーズと吉本の“後釜戦争”は徒労に終わるのではないだろうか。
(文=本多圭)





