
『日曜洋画劇場』テレビ朝日
今年の夏、1967年から45年にわたって続く長寿番組『日曜洋画劇場』が、10月の番組改編期に終了するというニュースが一部で流れた。もちろん同番組は現在も放送中なのだが、改編期のには、この枠にバラエティやドラマなどを変則的に投入していくというテレ朝の発表が、番組終了と勘違いをされたということのよう。
確かにこの枠では、今年に入ってからは、『池上彰の学べるニュース』や『シルシルミシルさんデー』などの人気番組のスペシャル版をたびたび放送していて、この秋の改編での決定も、それらが高視聴率を獲得したことが理由だとされている。改編期の発表に際して、テレ朝の編成制作局長っは、
「他局もそうだが、洋画の安定的なラインアップの配置に苦労している。ここ数年の洋画の興行収入等の成績を見ていると、なかなか難しい」
と発言したのだが、各局地上波での映画放送は視聴率的に厳しい現状ということのようだ。『日曜洋画劇場』だけでなく、TBSが4月からスタートさせた『水曜プレミアシネマ』は、ハリウッドの人気作品を投入しても、視聴率1ケタにとどまることが多く、フジの『土曜プレミアム』の枠も、映画以外の特番が放送されることが多い。日テレの『金曜ロードSHOW!』だけは、何度やっても視聴率が20%を超え、裏番組に脅威を与えることから“ジブリ砲”と呼ばれることもあるジブリ作品を抱え、『ルパン』『コナン』『ヱヴァ』など、自社系列のアニメ作品も数多く放送、安定した視聴率を獲得している印象がある。しかし、4月に『金曜ロードショー』からタイトルをリニューアルし、定期的にスペシャルドラマなどを放送していく体制に変更されていたりもする。
近年はDVDの低価格化や、ソフト化されるまでの期間の短さ、さらに配信の普及もあったりするため、これらの映画放送枠がよくウリにする「地上波初放送」や「ノーカット放送」といったもののヒキが弱くなっていることも考えられる。実際、テレビでの映画放送の現状は、厳しいものなのだろうか? ある放送作家はこうみる。
「ジブリなど一部を除くと、やはり全体的に厳しいですね。それは、近年の映画そのものの勢いがなくなってきていることとも、つながってくるのではないでしょうか」
前出のテレ朝局長の発言もそうだが、映画業界の苦戦がそのままテレビの映画枠に跳ね返ってきている状態のようだ。
「ゴールデンでやるには、万人受けする作品というのが不可欠なのですが、ハリウッドの大作でも万人受けするものが減ってきていますからね。結果的に、何回もやったようなものをまたやったほうがまだいいということになるんです。それに、近年は3Dをウリにする映画が増えていることも、原因として考えられるかもしれません。わざわざしょぼくなってるテレビ放送版を見なくても、と思う人も多そうですね」(同)
邦画に関しては、テレビ局が主体となって制作するものも近年は多く、日テレの『ごくせん』やTBSの『ROOKIES』、フジは『踊る大捜査線』に『SP』、テレ朝の『相棒』など、テレビドラマの劇場版も数多く公開されている。あるテレビ関係者は言う。
「当然、なるべく自社のものを優先という編成になりがちですね」
『日曜洋画劇場』の枠にバラエティ特番が多く放送されるようになったように、フジの『土曜プレミアム』なども、映画を軸としながら、2時間特番を放送することが多い。これは、映画枠として常に2時間の枠を獲得しておくと、都合がいいこともあるのだろうか? 前出の作家は言う。
「映画はたいてい21時からのスタートですよね。21時からの2時間の枠だと、19時から21時の枠ではやらないような企画もできることがあります。必ず映画というのではなく、柔軟に動いていくというのが最近の流れですね。ただ、音楽番組という枠が基本的になくならないように、映画番組という『枠』そのものを持っておいたほうがいいという事情はありますね。映画の部署自体がなくなると困るといった、社内的な事情もあるでしょうし」
テレビの映画枠人気が復活するには、まずは映画界が活気づくことが不可欠なようだ。
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「宮崎あおい効果にあやかりたい!」“二匹目のドジョウ”を狙うファッションブランドのCM戦略

「earth music&ecology」ブランドページより
「Né-net」「Ropé Picnic」「niko and...」……これらの名前を聞いて、すぐピンときた人もいるだろう。いずれも、今秋にテレビCMが流れているファッションブランドだ。
「Né-net(ネネット)」CMに出演しているのは、2013年4月からのNHK朝ドラ『あまちゃん』主演が決定している能年玲奈。
また、ジュンが手がける女性ファッションブランド「Ropé Picnic(ロペピクニック)」では、初のテレビCMを9月24日にスタート。同社では1999年以来13年ぶりとなるテレビCMで、多部未華子が出演している。
さらに、ライフスタイルを提案するトリニティアーツが展開するブランド「niko and...(ニコアンド)」も、CMキャラクターに広末涼子を迎え、ブランド初となるCMを9月13日から放送している。
そのほかに、数年前からは、「earth music&ecology(アースミュージック&エコロジー)」CMに宮崎あおいが出演しているし、このところファッションブランドのテレビCMが、やけに元気だ。
これってなぜ? ある週刊誌記者は言う。
「やはり『アース~』のCM効果が、きっかけとしてあると思います。『アース~』は岡山に本社を持つクロスカンパニーが展開するブランドですが、かつては高額輸入品のセレクトショップで、創業数年で社員の大量退職の危機が訪れたことを機に、低価格のヤングカジュアルブランドに方向転換しました。宮崎あおいさんのCM効果は抜群で、2010年には『宮崎あおい ブルーハーツ』という検索から同社HPにたどり着く人が急増し、彼女がCMで着用したワンピースへの問い合わせも殺到。ここ数年で売り上げを急激に伸ばしているそうです」
また、アパレル関係者も次のように語る。
「インターネットの普及で、どの会社もメディア媒体に予算をかけて力を入れています。百貨店は年々若い来店客数が減ってきているし、実際インターネットで見てから来る人が多いんですよ。TwitterやFacebookと連動させたり、ZOZOTOWNやオンラインショッピングを利用する人も増えています。どのブランドも昔よりはるかにHPが充実していてセンスがいいですし、今流行の検索ワードを気にしています。CMを見て気になって、ネットで検索する人は非常に多いので、入り口のひとつとしては大きな効果なんだと思います」
ちなみに、昔はなかった外資の化粧品も、今はテレビCMをしている。それも同じ理由だと同アパレル関係者は語る。
「CHANELやエスティ ローダーは、テレビCMを打ったことで反響が非常に大きかったと聞きます。雑誌などでもタイアップじゃない限り、イメージ写真では商品がよくわからないですが、CMにすることで、動画だから香りなどを想像しやすいということがあるようです」
加えて、同業他社が一気にCMを流すことで、反響がより大きくなる「流行」もあると言う。
確かに、単独CMよりも、複数のファッションブランドCMが流れていると、気になる人も多いだろう。
テレビを見る人が少なくなっていると言われる昨今ではあるが、インターネットで検索してもらうためにも、まずは不特定多数が受動的・自動的に見るテレビCMの、「入り口」としての効果は大きいようだ。
「『PRICELESS』もクール1位は絶望的?」キムタクドラマ“敗北”の歴史を振り返る

『PRICELESS』HP
現在放送中の木村拓哉主演ドラマ『PRICELESS~あるわけねえだろ、んなもん~』(フジテレビ系)。
11月19日放送分の第5話までの平均視聴率は17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。総じて高視聴率が取れず、ゴールデンでも1ケタを記録するドラマがゴロゴロ存在する近年からすれば、十分高視聴率、さすがキムタクといったところではある。しかし、米倉涼子主演の『ドクターX』(テレビ朝日系)の4話までの平均視聴率が17.7%と、今のところ『PRICELESS』を上回り、今クールトップとなっている。
キムタクのドラマといえば、常に高視聴率で、クール視聴率1位が当たり前のようなイメージがあるのだが、実は2010年の『月の恋人~Moon Lovers~』(フジテレビ系/平均16.8%)、昨年の『南極大陸』(TBS系/平均18.0%)と、クール2位に甘んじ、このままの推移でいくと、3作連続で主演ドラマの視聴率のクールトップを逃すという可能性も出てきた(『月の~』のクールのときは『臨場—続章』、『南極~』のときは『家政婦のミタ』が、それぞれクールトップ作品)。
2位で苦戦というのも気の毒だが、これまでにもキムタクドラマに視聴率で勝利した連続ドラマは、どのぐらいあるのだろうか。調べてみた。
まず、個人での本格的な主演ドラマとなった、1996年の『ロングバケーション』(フジテレビ系)。平均視聴率29.6%で、2位の『Age,35』(同)と3位『透明人間』(日本テレビ系)を大きく引き離している(この2本も、かなり高いのだが)。
翌年の『ギフト』(フジテレビ系)は平均18.2%。同時期に放送されていた、同じSMAPメンバーの草なぎ剛主演の『いいひと。』(同)が、平均20.4%を記録。キムタク、いきなり草なぎに負けていたのか。
しかし、その後は安定の木村さん、『ラブジェネレーション』(97年/フジテレビ系)30.8%、『眠れる森』(98年/同)25.2%、『ビューティフルライフ』(00年/TBS系)32.3%、『HERO』(01年/フジテレビ系)34.3%と、平均で30%を超えるという無敵ぶりを見せつけてくれる。その後ずっとキムタクドラマが常にトップという時代が続くのだが、次にトップを逃してしまったのは、08年の『CHANGE』(同)のときだった。平均22.1%なのだが、『ごくせん』(日本テレビ系)の第3シリーズが22.8%を記録して上回っていたのである(最高視聴率)。もちろん主演は仲間由紀恵だが、生徒役メインがHey! Say! JUMPの高木雄也ということだけ取ってみれば、Hey! Say! JUMP大金星という感じで少し面白い。
そんなわけで、『ロンバケ』以降のキムタク主演ドラマ15本中、首位になれなかったのは今のところ4本。そして首位ではなくとも3位になったことはなく、やっぱりスゴいという気がするが、首位を逃しているのが近年の作品に集中しているのが少し気になる。
『PRICELESS』も中盤に差しかかり、無一文状態になったキムタクが、これから奇跡を巻き起こす展開になりそう。視聴率をめぐるドラマも、巻き返しての首位奪還、見られるだろうか。
「視聴者はテレビに叱られたい!?」オネエの飽和が生んだ“熟女ブーム”の先にあるもの

藤田紀子公式ブログより
最近バラエティに引っ張りだことなっている女優・淡路恵子。クールな姿勢でズバズバ言うところが人気だが、この夏にピースの綾部祐二との熱愛報道をされた藤田紀子もテレビでよく見かけるし、相変わらずデヴィ夫人やあき竹城も人気だ。綾部はじめ「熟女好き」を公言する芸人も多く、熟女たちが若い女性にダメ出しするようなつくりの番組もよく見かける。年齢を感じさせない美貌を持つという熟女に対して「美魔女」なんて言葉も生まれ、テレビ界に熟女ブームが本格的にきているよう。あるテレビ雑誌記者は言う。
「バラエティでは淡路さんがきてますし、新しいところでは映画の主演とヌード写真集で話題の草刈民代さん、熟女がますますきてる感じは確実にありますね」
どのようなところがウケているのだろうか。
「ひとつは淡路さんやデヴィ夫人、杉本彩さんみたいに、ズバズバ言う人や、藤田紀子さんのように波乱の人生を送っている人の経験談を交えた話。それが、たとえば鈴木奈々などおバカタレントや、AKB48なんかの若い女性タレントとの対比になって、見ている側に分かりやすさが伝わるところはあると思います。基本的には、誰かがズバッとお説教されている場面は、常にウケるというところがあって、そのお説教役が今は熟女の番になったんでしょうね」(同)
毒舌混じりにハッキリと意見を言うといえば、オネエタレントたちも頭に浮かぶのだが、
「ここ数年のオネエの役割が、熟女に移り変わってきたということですね。なんとなく交代でブームがきているんです」(同)
野村沙知代を筆頭とした熟女ブームが、90年代の終わりごろにあった。
「その前には、おすぎとピーコさんや美川憲一さん、美輪明宏さんなんかが、『オネエ』という言葉はまだテレビにはありませんでしたが、大人気でした。その後の熟女ブームも、かなり熱かったですよね。一方で熟女人気を当て込んだ『マダムんむん』なんていう帯番組までできたほどでした。もっとも早々に打ち切られて、逆に伝説になったりもしましたが……。このブームは、サッチーと浅香光代さんの騒動で、急激にしぼんだ感がありました。代わって、IKKOさんやKABA.ちゃんに假屋崎省吾さん、はるな愛さんといった人気者が続々登場し、ここ数年はずっとオネエ人気が続いていたのですが、マツコ・デラックスさんとミッツ・マングローブさんの登場で、インパクト的に頂点に達した感があります。飽和状態になっていたこともあって、熟女のほうに流れていったのではないでしょうか」(同)
テレビ的には、少しかぶる役割にあるという。
「ご意見番的な役割ですよね。芸能ニュースや旬の話題に対してハッキリ物を言う。見ている側はこういった役割の人、自分たちの気持ちの代弁者であったり、アドバイスをもらえるような気分にさせてくれたりする人は常に求められています。オネエでいうとIKKOさん、はるな愛さんが担っていたビューティ部門も、美魔女やカリスマモデルなんかの熟女がそのまま担えますしね。その時代時代の流れによって、オネエと熟女が交代するようなところはありますね」(同)
ということは、オネエ需要は、この先縮小していくのだろうか?
「今人気のオネエタレントの人たちは、完全にキャラが固まった人が残った状態だと思います。ですから、今露出が多いオネエの人たちは、すでに淘汰後、“残った”状態なのではないでしょうか」(同)
今後の、テレビでの熟女ブームについては、
「ハッキリ物を言ってほしい、叱ってほしい需要と共に、テレビをよく見ている女性の憧れの対象ともなっているので、より広がってくると思います。今後、淡路さんや、いじられキャラとしてウケているあき竹城さんに匹敵するような人気キャラが、今後いろいろ出てくるのではないでしょうか」(同)
サッチー騒動のときのように、今度のブームはテレビ番組の枠をはみ出して、ワイドショーや週刊誌が舞台にならないよう気をつけて!?
今後は地上波以外で勝負!? 視聴率低迷のフジテレビが新メディア構築を模索中

かつての視聴率「三冠王」の面影なし!?
9月に『はねトび』が、年内には『HEY!HEY!HEY!』と、一時期フジテレビの看板だった番組が次々幕を下ろしていく。ロンドンブーツの田村淳をメインMCに据えたお昼の情報番組『知りたがり!』も8月には視聴率1%台を記録するなど、低迷が続く。
『ほこ×たて』や『ピカルの定理』など、近年のヒット番組は複数あるものの、雑誌やインターネットなどでもフジの不調が話題になることが多くなっている。その際、よく引き合いに出されるのが、『お試しかっ!』や『お願い!ランキング』などが好調のテレビ朝日だが、テレ朝とフジの現状の違いについて、人気番組を担当する放送作家に聞いてみた。
「フジに限らず、各局がテレ朝にヤラれているという印象はありますね。テレ朝は、独自のモノを作ってきたというよりは、ある意味でベタに徹してきたのが、不況の時代にちょうどマッチしたと言えますね」
上記の人気番組は、ファミレスやファストフードなどの人気メニューを取り上げることで、視聴者の親近感を獲得した。
「プライドがあまりないというのか、ダメならすぐに切り替えていくという空気がテレ朝にはあって、それがうまくいっている状態ではないでしょうか」
確かに『Qさま!!』や『いきなり!黄金伝説。』などほかのテレ朝の人気番組も、放送開始当初のフォーマットは原形をとどめていないようなものが多い気もするが、その路線の変更は、迷走ではなく成功につながっている。このテレ朝の見切りの早さ、フットワークの軽さのようなものについて、前出の作家はこう言う。
「テレ朝は、抱えているタレントの数がほかの局より少ないんです。そのため、しがらみも少ない、というのが強みになっていますね。反対にフジはタレントとの結びつきが比較的強い局で、タレントに対して作り手側の思い入れも強くなってしまう。それで、あまり視聴率が取れなくなっても番組をずるずると続けてしまい、気がつけば大変なことになってしまっているといえますね」
そんなフジにも最近、変化が見られるようになってきた。
「名物ディレクターと呼ばれるような人が、制作から別の部署に異動になるということが頻繁に起こっているようですね。このままじゃいけないという空気はあるんじゃないでしょうか」
今後、どういう方向にフジは向かっていくのだろうか?
「スカパー!でもYouTubeでも、動画コンテンツを見るというだけなら、地上波のテレビに限らずいくらでも視聴者の選択肢はあるんです。ですから、テレビのコンテンツだけでやっていくというのは、今後どこの局も難しいと思います。そういう状況ですから、フジテレビオンデマンドをはじめ、ネットやモバイルも絡めたメディアづくりを模索している状態じゃないでしょうか。正直、Twitterでいいんじゃないかと誰もが思っていそうなところ、かたくなに『イマつぶ』(フジテレビが運営するつぶやきサービス)にこだわるのも、テレビを含めた新しいメディアの形を作っていきたいという、フジの強い思いの表れなんじゃないでしょうか」
視聴率的には厳しい状況が続くが、夏恒例のイベント「お台場合衆国」には今年も多くの人が来場するなど、フジのブランド力はまだまだ健在のようだが……。
「そこはやっぱり強いです。フジも全部がダメというのではなく、たとえば『逃走中』なんかは、ゲームソフトがかなり売れたり、子どもの食いつきがすごいんです。模索によって、こういった新しい流れがいろいろ出てくれば、状況も変わってくるのではないでしょうか」
地上波の視聴率だけが重視される時代ではなくなっていく中で、フジの思惑が当たる時が来るのかもしれない。
SMAP、嵐、ももクロ……人気の秘訣は‟黄金バランス”!?

『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』
(キングレコード)
SMAPは、森且行がオートレース選手に転身するために脱退し、5人になってからブレイクしているし、嵐やももいろクローバーZなど、「5人グループ」はなぜかバランスがいい。
また、2004年にスタートしたアニメ『ふたりはプリキュア』以降続いている「プリキュアシリーズ」も初めは2人で始まったが、その後はバージョンを変えつつ、2012年の『スマイルプリキュア!』で再び5人組に行きついている。戦隊モノも定番はやっぱり5人だ。
これは一体なぜなのか? 結局、『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975~77年)から脈々と引き継がれている“黄金バランス”なのだろうか。
ある編集者は言う。
「5人のバランスといえば、やっぱりマンガ『スラムダンク』が絶妙ですよね。バスケというスポーツがたまたま5人だからということはありますが、熱血系ヒーローと、クールでカッコいいキャラがいて、しっかりした兄貴キャラや才能系、強気のチビッコがいて……と、5人いるとあらゆるキャラをカバーできるので、物語の広がりが生まれるのだと思います」
ただし、「5人」がベストかどうかは疑問だと言う。
「ポイントは『奇数』とも言われています。AKB48も『神7』と言っているように、センターが1人いて、それを挟む形がビジュアル的にもしっくりくる。奇数は安定感があるのではないでしょうか」
ちなみに「奇数」ではなく、「素数」がグループのバランスのよさの秘訣という説もあり、「3人」「5人」「7人」「11人」はよくとも「9人」はよくない……という説もあるらしい。
また、あるテレビ関係者はこんな説を話す。
「確かに奇数というのはポイントだと思いますが、5人のバランスの原型は『秘密戦隊ゴレンジャー』ではなく、『サイボーグ009』(1964年~)ではないかと思います。というのも、タイトルにあるように9人の話ですし、最初は9人全員が毎回登場していたのですが、途中から少しずつ減って、後半では各回に5人くらいずつ出ていることが多くなったんです。たぶんストーリーを進める上では9人では少し多く、5人ぐらいがちょうどよかったということではないでしょうか」
確かに、大人気の野球漫画『ドカベン』でも、キャラが非常に立っているのは山田太郎、岩鬼、殿馬、里中、土井垣あたり。9人を描き分けるとなると、案外難しいのかもしれない。
よく考えてみると、マンガやアイドルグループ以外にも、5人のバランスをうまく取り込んでいるものは意外とありそうだ。世の中に増殖する「5人組」に注目してみるのも面白いかもしれない。
SMAP、嵐、ももクロ……人気の秘訣は‟黄金バランス”!?

『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』
(キングレコード)
SMAPは、森且行がオートレース選手に転身するために脱退し、5人になってからブレイクしているし、嵐やももいろクローバーZなど、「5人グループ」はなぜかバランスがいい。
また、2004年にスタートしたアニメ『ふたりはプリキュア』以降続いている「プリキュアシリーズ」も初めは2人で始まったが、その後はバージョンを変えつつ、2012年の『スマイルプリキュア!』で再び5人組に行きついている。戦隊モノも定番はやっぱり5人だ。
これは一体なぜなのか? 結局、『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975~77年)から脈々と引き継がれている“黄金バランス”なのだろうか。
ある編集者は言う。
「5人のバランスといえば、やっぱりマンガ『スラムダンク』が絶妙ですよね。バスケというスポーツがたまたま5人だからということはありますが、熱血系ヒーローと、クールでカッコいいキャラがいて、しっかりした兄貴キャラや才能系、強気のチビッコがいて……と、5人いるとあらゆるキャラをカバーできるので、物語の広がりが生まれるのだと思います」
ただし、「5人」がベストかどうかは疑問だと言う。
「ポイントは『奇数』とも言われています。AKB48も『神7』と言っているように、センターが1人いて、それを挟む形がビジュアル的にもしっくりくる。奇数は安定感があるのではないでしょうか」
ちなみに「奇数」ではなく、「素数」がグループのバランスのよさの秘訣という説もあり、「3人」「5人」「7人」「11人」はよくとも「9人」はよくない……という説もあるらしい。
また、あるテレビ関係者はこんな説を話す。
「確かに奇数というのはポイントだと思いますが、5人のバランスの原型は『秘密戦隊ゴレンジャー』ではなく、『サイボーグ009』(1964年~)ではないかと思います。というのも、タイトルにあるように9人の話ですし、最初は9人全員が毎回登場していたのですが、途中から少しずつ減って、後半では各回に5人くらいずつ出ていることが多くなったんです。たぶんストーリーを進める上では9人では少し多く、5人ぐらいがちょうどよかったということではないでしょうか」
確かに、大人気の野球漫画『ドカベン』でも、キャラが非常に立っているのは山田太郎、岩鬼、殿馬、里中、土井垣あたり。9人を描き分けるとなると、案外難しいのかもしれない。
よく考えてみると、マンガやアイドルグループ以外にも、5人のバランスをうまく取り込んでいるものは意外とありそうだ。世の中に増殖する「5人組」に注目してみるのも面白いかもしれない。
「AKBに代わるムーブメントの気配なし!?」アイドルブームの終焉で歌番組も“冬の時代”へ

フジテレビ『HEY!HEY!HEY!』
先日、フジテレビの人気歌番組『HEY!HEY!HEY!』の年内終了が発表され、大きな話題を集めた。1994年にスタートして以来、20%台の高視聴率を連発することもあったが、近年は1ケタに低迷することが多くなっていた。番組内容も、ナツメロやK-POP特集などさまざまな企画に取り組んだものの、視聴率は全盛時のようには回復しなかった。
『HEY!HEY!HEY!』以外にも、今春スタートしたTBSの音楽バラエティ『火曜曲!』も、視聴率は1ケタを連発、放送開始から25年を超えるテレビ朝日の人気長寿番組『ミュージックステーション』も、近年は苦戦する週が多い。
CDが売れない時代と言われて久しいが、80年代半ば~終わり頃にかけても、人気歌番組が軒並み苦戦し、リニューアルの末に結局終了するという時期があった。
かつてTBSの看板番組だった『ザ・ベストテン』が終了したのは、89年の9月。86年に『ザ・トップテン』からリニューアルした日本テレビの『歌のトップテン』の終了は90年3月。そして、『夜のヒットスタジオDELUXE』(フジテレビ系)の終了も89年9月(その後は『~SUPER』として翌年10月まで放送)と、半年の間に昭和の歌謡曲を彩った番組が次々と終了、またはリニューアルしているのである。
ある音楽関係者は言う。
「80年代半ばに大活躍したおニャン子クラブが解散したのが87年ですし、光GENJIが勢いを失っていった時期もちょうどこの頃なんです。ここから、いわゆる“アイドル冬の時代”“&“歌番組冬の時代”に突入するわけです」
ここで、2012年9月末の音楽チャートに目を向けてみる。オリコンのシングルCD累積トップ20中、AKB48が3曲、SKE48が2曲、NMB48が3曲と、AKBファミリーだけで8曲を占めている。さらに、嵐が3曲、関ジャニ2曲、キスマイ3曲、NEWSとHey! Say! JUMPが1曲ずつと、ジャニーズ関連の曲が10曲ランクイン。ここ3年ほど、特にその傾向が強まっているが、なんとAKBとジャニーズだけで20曲中18曲を占めてしまうという異常事態ともいえる状況になっている(ちなみに残る2曲はミスチルとEXILE)。言うまでもないが、AKBを手がけるのは、おニャン子の仕掛け人・秋元康である。前出の関係者は言う。
「秋元さんとジャニーズがものすごく売れているのに、その一方で既存の歌番組が壊滅状態になっていく。80年代のあのころと、妙にかぶるんですよね。実際のところ、今のアイドルブームはすでに頭打ち状態。歌番組が苦戦を強いられているというのは、アイドルブームの終焉が近い、ということを意味しているのではないでしょうか」
それだけでなく、音楽業界全体を取り巻く状況は80年代より厳しくなっている。
「確かにアイドルポップは、SMAPやモー娘。のブレイクまでの間、一時期、冬の時代に入ってしまいました。しかし、それと入れ替わるようにバンドブームが起こり、ビーイング系や小室系、アクターズ系が次々大ヒットを飛ばした。カラオケブームもありましたし、景気も手伝って、ミリオンが連発される時代になっていきました。全体で見ると、CDは売れていたんです。しかし今は、AKB やジャニーズに代わるような、何か新しいムーブメントが起こるような気配は全然ないんです」
歌番組の礎を築く音楽業界全体の復調の兆しがなかなか見られない状況では、歌番組を必要とする視聴者も増える気配はない。トークで見せる歌番組として、これまでのものと違う見せ方をしてウケた『HEY!HEY!HEY!』のように、新しいスタイルの音楽番組の登場に期待したいというところか。
「業界ウケは悪いけれど……」一般人がコメントする映画CM続出のワケ

東映公式サイトより
「○○最高!」「感動しましたっ!」など、映画館で一般人がコメントする映画のテレビCMが、近年はやたらと多い気がする。
映画の内容はどうあれ、一般人による決まりきった新鮮味のないコメントは、映画を見たくなるどころか、むしろ面白い映画すらつまらなく見えてしまうリスクもあるのではないか。
なぜ、あの手のCMばかりが増えているのだろうか? ある映画ライターは言う。
「一般人コメントの映画CMが多い理由は、簡単に作れて、お金がかからないということが当然あるでしょう。そもそも、ああいったCMは、大作モノの映画に多いことからもわかるように、別に映画好きの人に向けて作っているものではないですから。CMを見て面白そうだとは思わなくても、とりあえず『話題作』『ヒットしている』というイメージがあることが重要で、『ヒマだな。映画でも見るか』と考えたときに、選択肢として印象に残っているものが挙がるということで、わかりやすいCMには十分意味があるんだと思いますよ」
また、映画関係者は言う。
「印象としては、東宝が一番やっている感じはします。以前、東宝の一般試写会の手伝いをしたときに、会場ロビーでがっつり場所を陣取って、積極的にお客さんに声をかけまくってコメントを取っていましたよ」
この手のCMの意味については、前述の映画ライターと同様の分析をしている。
「『〇〇最高!』『感動しましたっ!』などのコメントを使うCMって、映画業界で働く人間から見ると、胡散臭くわざとらしいですが、映画をあまり見ない層からしたら、そんな簡単な感想が一番響くのかもしれないですよね」
加えて、別の映画関係者は「客層」について指摘する。
「一般人が映画のコメントをすることによって、たとえば、カップルで見るような映画か、ファミリーが多いのかなど、その映画のターゲットがわかるという意義が大きいのではないでしょうか。映画に限らず、どんな商品でも一緒ですが、『自分に関係ないもの』と判断された時点で売り上げが伸びません。できるだけ等身大の人たち、自分と共通している人たちの声を拾うということが目的で、映画の内容を示している必要はあまりないんです」
一般人のコメントで「つまらなさそう」と判断する人は、映画好きの人だけということなのか? 「一部の人にのみ愛される映画」でなく、敷居を低くし、ターゲットをわかりやすくする手法が、一般人コメントの映画CMということなのかもしれない。
「業界ウケは悪いけれど……」一般人がコメントする映画CM続出のワケ

東映公式サイトより
「○○最高!」「感動しましたっ!」など、映画館で一般人がコメントする映画のテレビCMが、近年はやたらと多い気がする。
映画の内容はどうあれ、一般人による決まりきった新鮮味のないコメントは、映画を見たくなるどころか、むしろ面白い映画すらつまらなく見えてしまうリスクもあるのではないか。
なぜ、あの手のCMばかりが増えているのだろうか? ある映画ライターは言う。
「一般人コメントの映画CMが多い理由は、簡単に作れて、お金がかからないということが当然あるでしょう。そもそも、ああいったCMは、大作モノの映画に多いことからもわかるように、別に映画好きの人に向けて作っているものではないですから。CMを見て面白そうだとは思わなくても、とりあえず『話題作』『ヒットしている』というイメージがあることが重要で、『ヒマだな。映画でも見るか』と考えたときに、選択肢として印象に残っているものが挙がるということで、わかりやすいCMには十分意味があるんだと思いますよ」
また、映画関係者は言う。
「印象としては、東宝が一番やっている感じはします。以前、東宝の一般試写会の手伝いをしたときに、会場ロビーでがっつり場所を陣取って、積極的にお客さんに声をかけまくってコメントを取っていましたよ」
この手のCMの意味については、前述の映画ライターと同様の分析をしている。
「『〇〇最高!』『感動しましたっ!』などのコメントを使うCMって、映画業界で働く人間から見ると、胡散臭くわざとらしいですが、映画をあまり見ない層からしたら、そんな簡単な感想が一番響くのかもしれないですよね」
加えて、別の映画関係者は「客層」について指摘する。
「一般人が映画のコメントをすることによって、たとえば、カップルで見るような映画か、ファミリーが多いのかなど、その映画のターゲットがわかるという意義が大きいのではないでしょうか。映画に限らず、どんな商品でも一緒ですが、『自分に関係ないもの』と判断された時点で売り上げが伸びません。できるだけ等身大の人たち、自分と共通している人たちの声を拾うということが目的で、映画の内容を示している必要はあまりないんです」
一般人のコメントで「つまらなさそう」と判断する人は、映画好きの人だけということなのか? 「一部の人にのみ愛される映画」でなく、敷居を低くし、ターゲットをわかりやすくする手法が、一般人コメントの映画CMということなのかもしれない。